JP2017506700A - 鉄(Fe)を含有する材料における亜鉛(ZN)および鉛(PB)の量を減少させる方法 - Google Patents

鉄(Fe)を含有する材料における亜鉛(ZN)および鉛(PB)の量を減少させる方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、鉄を含む出発原料の亜鉛および鉛の量を減少させる方法に関し、方法は、1つまたは複数のリアクタにて、35℃以上の温度、および、pH0.5から3.5で、少なくとも5重量%の二酸化マンガンを含む出発原料を塩酸および酸化剤と混合することによって、出発原料に含まれるZnおよびPbを選択的に浸出するステップと、固体とろ液に分離するために、得られた混合物をろ過するステップと、固体を水で洗浄するステップであって、残った固体は、主としてFe、および、元の出発原料と比較して減少された量のZnおよびPbを含むステップと、1つまたは複数のリアクタの、塩化物および可溶化ZnおよびPbを含むステップb)のろ液、および、ステップc)の洗浄水を回収するステップと、中和剤を混合することによって、回収されたろ液および洗浄水の可溶化ZnおよびPbを沈殿させるステップと、溶液中の塩化物を、少なくともPbおよびZnを含む固体残留物から除去するために、ステップe)で得られた固体残留物をろ過および洗浄するステップを含む。本発明は、燒結工場や溶鉱炉、または、アーク炉(EAF)、溶銑炉、オキシカップ溶鉱炉、サブマージアーク溶鉱炉(SAF)、プラズマ炉、回転炉床炉といった、鉄を重視するすべての高温冶金溶鉱炉での、処理後に得られる材料の使用についても言及している。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に、湿式精錬処理による、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)および場合によっては炭素(C)を含む出発原料の処理に関し、特に、出発原料からのZnおよびPbの除去に関する。
化学および冶金産業は、汚染物質を含む様々な形態の廃棄物を発生させる。例えば、製鋼産業は、銑鉄のような工業用金属を製造するための精錬用溶鉱炉の使用、および、銑鉄から鉄を製造するための塩基性酸素転炉(BOF)の使用を含む。稼動時の溶鉱炉およびBOFは、ガス洗浄プラントの排気口で大量のダストおよびスラッジを発生させる。これらのスラッジまたはダストは異なる金属から成る。具体的には、これらのスラッジまたはダストは、鉄、炭素、亜鉛および鉛から成る。かかる産業の操業に関連する運転コストを低減するために、有価元素、すなわち炭素(C)および鉄(Fe)を回収することを目的として、これらの材料をリサイクルすることが望ましい。
スラッジ(またはダスト)が、含有金属を回収するためにリサイクルできる鉄および炭素を含んでいるにもかかわらず、亜鉛および鉛の存在が、スラッジまたはダストの再利用を妨げている。実際、亜鉛の含有量は、例えば0.1重量%から6重量%の場合があり、15重量%またはそれ以上に達する場合もある。一般に、鉛の含有量は低く、例えば0.04重量%から3.5重量%である。とりわけ、製鋼産業に関しては、亜鉛および鉛は毒物とみなされている。よって、溶鉱炉の運転に影響を与えることなく、これらの材料を直接リサイクルすることは不可能である。したがって、亜鉛および鉛を含むスラッジ(またはダスト)は、溶鉱炉で再処理されるために、焼結工場へリサイクルされることはできない。
その結果、現状では、スラッジ(またはダスト)は敷地内または敷地外に廃棄されている。しかし、それが深刻な環境的、経済的問題を引き起こしている。
確かに、この種の材料の貯蔵は、汚染物質が周辺の土壌または地下水に影響しうるため、環境に有害になることがある。これは、健康に対する現実の脅威にもなりうる。さらに具体的には、動植物への現実の脅威となりうる。重金属の浸出および地下水の汚染を防止するために、特殊で費用のかかる廃棄エリアが実施されなければならない。
さらに、経済的な観点からも、かかる材料の廃棄を有効な解決策とみなすことはできない。実際、工場エリアの内部廃棄に利用可能な場所は減少する一方で、外部廃棄に関連する費用は上昇している。
溶鉱炉のスラッジまたはダストをリサイクルするいくつかの試みが、過去に展開されてきた。具体的には、(例えば、BE1000323およびLU87535に記載される)周知の方法は、ピックリングライン用酸(pickling line acid)および塩酸の使用を含んでいる。これらの方法は、酸化したピックリングライン用酸および塩酸を用いた、亜鉛および鉛の残留物の浸出(leaching)ステップを含む。結果として、この種の処理により、ゲータイト(針鉄鉱)形態の鉄沈殿、鉛とFeII(Fe2+)の結合、および水酸化物または硫化物形態の亜鉛沈殿が発生する。
ただし、この種の処理には、いくつかの欠点がある。主要な欠点の1つが、処理が製鉄所でのピックリングライン用酸の性能に依存する点である。実際、すべての製鉄所がピックリングライン用酸を所有しているわけではない。ピックリングライン用酸は平らな製品を製造する製鉄所でのみ見受けられよう。よって、このタイプの処理は、特定の製鉄所に限定される。別の欠点は、ゲータイト沈殿のためのピックリングラインにおけるFeII(2価鉄)およびFeIII(3価鉄)の酸化である。既定のフロー図では、ピックリングラインに含まれる有価鉄を回収するために、ゲータイトが沈殿されなければならない。しかし、酸性条件および高塩化物媒体において、鉄の酸化速度は極めて遅い。よって、その反応を産業的に使用するために、Cl、Hのような、極めて強い酸化剤が必要とされる。かかる反応には、上記のような酸化剤を取り扱うための、高価な設備が必要となる。
さらに、今日では、ピックリングライン用酸が製造される際、ピックリングライン用酸は、(ピックリングラインに戻される)HClおよび酸化物形態の鉄を回収するためにリサイクルされる。かかるリサイクル工程で製造される酸化鉄は、極めて純粋で状態が良好であり、冶金および銑鉄市場の有価原料と同等に硬い。
結果として、ピックリングライン用酸を含む工程は、あらゆる種類の工場に適しているわけではなく、さらに、経済的に興味深いものでもない。
ZnおよびPbといった非鉄金属を、Feを含む材料から分離するさらなる方法が、EP0244910A1で開示されている。第1ステップで、材料の水系スラリーが、O雰囲気下で、8から12kg/cmの圧力、および、少なくとも110℃の温度で撹拌され、次いで第2ステップでは、HCl含有試薬が加えられ、O雰囲気下、pH2.6から3で、8から12kg/cmの圧力、および、少なくとも110℃の温度で少なくとも30分間、材料を処理する。第3ステップでは、先のステップからの製品が熱いうちにろ過され、Fe含有固体をZnおよびPb含有ろ液から分離する。
しかし、この明細書に記載されるような、高圧および高温での操業は、費用がかかる上等な材料で形成された圧力容器を要するとともに、より高い安全要件を含むため、産業上の利用において、経済的に、および運用上、好ましいものではない。
一般に、鉄を含有する出発原料の母材から選択的に亜鉛および鉛を除去する満足かつ有利な方法は存在しない。
本発明の目的は、高価な試薬を使用せずに、鉄(および、場合によっては炭素)を含む出発原料から、亜鉛および鉛を選択的に分離し、それらの量を選択的に減少させる、効果的で容易な方法を提供することにある。
上記の問題を克服するために、本発明は、鉄(Fe)(および、場合によっては炭素(C))を含む出発原料から、亜鉛(Zn)および鉛(Pb)の量を減少させる方法を提供し、当該方法は、
a)1つまたは複数のリアクタ(化学反応装置,reactor)にて、35℃以上の温度、および、pH0.5から3.5で、出発原料を塩酸(HCl)および酸化剤と混合することによって、出発原料に含まれるZnおよびPbを選択的に浸出するステップと、
b)固体(すなわちFe副生成物)及びろ液を分離するために、得られた混合物をろ過するステップと、
c)固体を水で洗浄するステップであって、残った固体は、Fe(場合によってはC)、および、元の出発原料(すなわち処理の前)と比較して減少された量のZnおよびPbを含むステップと、
d)1または複数のリアクタ内で、塩化物並びに可溶化ZnおよびPbを含むステップb)のろ液、および、ステップc)の洗浄水を回収するステップと、
e)(固体残留物を取得するために)中和剤を混合することによって、回収されたろ液および洗浄水の可溶化ZnおよびPbを沈殿させるステップと、
f)溶液中の塩化物(塩分を含有する液体排出物に相当)を、少なくともPbおよびZnを含む(すなわち、Zn副生成物)固体残留物から分離(除去)するために、ステップe)で得られた固体残留物をろ過および洗浄するステップと含む。
本発明の方法において、ステップa)の酸化剤は、好適には、1以上の追加の酸化剤に組み合わせて、少なくとも5重量%の二酸化マンガン(MnO)を含む。さらに、本方法のすべてのステップは大気圧の下で実行されうる。
本発明に従った方法は、Fe、および、場合によってはCを含む出発原料から、ZnおよびPbを効率よく分離及び除去することを可能とし、一方で、ステップa)で、酸化剤(の一部)として一定量のMnOを使用することで、より少ないpHの変動と、より容易なpHの安定化を含んだ工程管理において、より安定した反応という優位性をもたらす。さらに、当該方法は、浸出のステップ中、Clの形成および遊離を効率よく減少させ、または防止さえする。また、驚くべきことに、当該方法はHCNの形成および遊離を減少させ、または防止さえする(詳細は以下を参照のこと)。MnOは出発原料に含まれる鉄の液相への溶解を制限し、より良好な鉄回収収率に至る。よって、MnOの使用は、溶液中の2価鉄の形成を制限し、ここでFeは主に3価鉄形態である。「出発原料(starting material)」という用語とは、処理がなされる前の材料(物質)を示す。一実施形態によれば、処理されるべき出発原料は、Zn、PbおよびFeに加えてCも含む。処理されるべき出発原料は、例えば、溶鉱炉スラッジ、溶鉱炉ダスト、BOF(塩基性酸素転炉)スラッジ、またはBOFダストといった、これらに限定されない産業廃棄物として取り扱われうる。処理されるべきZnおよびPb含有出発原料は、鉱業、冶金産業、化学産業、塗装業、および繊維産業で発生し、当該出発原料は、例えば、灰、ドロス、ダスト、スラッジまたは残留物であってもよい。ZnおよびPbの除去は、例えば溶鉱炉スラッジおよび溶鉱炉ダストといった出発原料にとりわけ望ましい。本発明の1つの態様は、完全に純粋な亜鉛および鉛を抽出するのではなく、処理後、鉄および場合によっては炭素を含み、基本的に亜鉛および鉛を含まない材料を回収することである。
本発明に従った方法は、溶鉱炉スラッジまたはダストをリサイクル可能とする。ただし、本発明に従った方法が特に適しているとしても、本方法が溶鉱炉スラッジまたはダストの処理のみに限定されるものではない。
用語「固体(solid)」または「Fe副生成物(Fe by−product)」は、ステップb)およびc)の後に得られた処理済みの材料を示し、すなわち、処理がなされた後に得られた材料であり、ZnおよびPbが除去されている。
用語「固体残留物(solid residue)」または「Zn副生成物(Zn by−product)」は、ステップe)およびf)の後で、固体状で回収され、出発原料から発生した、少なくともZnおよびPbの残留物を示す。
1つの実施形態によると、処理される出発原料は、出発原料の総重量に基づき、
約1重量%から55重量%のFeと、
約0重量%から65重量%のCと、
約0.01重量%から30重量%のZnと、
約0.01重量%から5重量%のPbと、を含む。
これらの出発原料は、Mn、Al、Ti、S、Si、P、Ca、Mg、Na、K、Cl、Ni、Cuおよびそれらの任意の組み合わせのような、1つまたは複数の追加要素も含んでもよい。
特定の実施形態によると、処理される出発原料が溶鉱炉スラッジ、溶鉱炉ダスト、BOF(塩基性酸素転炉)スラッジ、またはBOFダストであるとき、典型的な組成は例えば以下のとおりである(重量%)。
Figure 2017506700

Figure 2017506700
本発明に従った方法は、処理後の材料(Fe副生成物)を回収するために、鉄母材からZnおよびPbを効率よく分離するとともに、焼結工場や溶鉱炉、または、アーク炉(EAF)、溶銑炉、オキシカップ(oxycup)炉、サブマージアーク溶鉱炉(SAF)、プラズマ炉、回転炉床炉のような、鉄を重視するすべての高温冶金溶鉱炉でリサイクルされうる出発原料のZnおよびPbの量を顕著に減少させる。
実際、本方法の第1ステップは、出発原料に存在する他の化合物の中からのZnおよびPbの選択的浸出ステップに関する。
この浸出は、1つまたは複数のリアクタで、出発原料を、塩酸(HCl)および酸化剤と混ぜ、以下のパラメータを適用することによって行われる。
温度35℃以上
pH0.5から3.5
これらの浸出の条件は、他の化合物(金属)と比較して、ZnおよびPbの浸出および可溶化を促進させる。しかし、これらの浸出の条件は、Fe(またはMn)のような他の金属の浸出および可溶化を妨害する(ただし、完全に防ぐことはない)。沈殿を完全に防ぐことはないとする事実は、本方法の最後に得られるZnおよびPbを含む固体残留物の放射能を低減させる。実際のところ、鉛は放射性化合物であり、具体的には同位体Pb210である。この放射能は出発原料から固体残留物すなわちZn副生成物への過程で濃縮される。放射性鉛の高濃縮を含むZn副生成物の取り扱いおよび輸送は、環境へのリスクを示しうるとともに、厳格な安全規則の対象となる。本発明に従って得られた固体残留物における鉄(またはMnのような他の化合物)の量が存在することで、結果として放射能の低減に至る。これは、放射性鉛の濃度が低減するためである。よって、得られた亜鉛と鉛の固体残留物(Zn副生成物)は、例えば亜鉛精錬所などの他の冶金産業、または、他の亜鉛ベアリングの残留物リサイクル技術(ウェルツキルン技術、プラズマトーチ溶鉱炉)によって、容易に輸送、リサイクルされうる。
HClを使用することで、金属を酸化物形態で浸出することができる。さらに、本方法の開発の際、発明者はHClを使用すると、不溶性物質化合物PbSOを形成する硫酸の使用とは対照的に、PbCl形態の液相でPbを溶解することが可能となることに気づいた。好適な実施形態によると、使用されるHClの量は、初期の亜鉛、鉛および鉄含有量によって決まる。pHは、亜鉛および鉛が確実に溶解するために、好適には0.5から3.5であるように制御される。溶解される要素に応じて、HClの量が変化しうる。HClの追加は、目標pHおよび溶解されるZn、Pb、Feの量による条件付きである。
酸化剤は、塩酸で溶解する金属イオンを形成するように、金属形態または硫黄形態で金属元素と反応する。
酸化剤は、二酸化マンガンを含み、好適には、ステップa)の酸化剤において、10重量%から100重量%、より好適には20重量%から80重量%、もっとも好適には25重量%から50重量%を示す。
有利なことに、追加の酸化剤(該当する場合)が、
空気、酸素(O)、オゾン(O)、Oリッチ(富化)空気、
塩素(Cl)、次亜塩素酸塩(ClO)、亜塩素酸塩(ClO )、二酸化塩素(ClO)、塩素酸塩(ClO )、過塩素酸塩(ClO )、
臭素、
過マンガン酸カリウム(KMnO)、
硝酸(HNO)、
ニクロム酸(HCrO)、
過酸化水素、および、
それらの組み合わせから成る群から選択される。
好適には、ステップa)の追加の酸化剤(該当する場合)が、O、空気、Oリッチ空気、またはそれらの組み合わせの中から選択される。
この種の酸化剤の使用は経済的であり、複雑で高価な設備の導入を避けられる。
有利なことに、Zn含有量に関する酸化剤含有量のモル比(n酸化剤/n Zn)は、0から10、好適には0.1から5を含む。式の「n酸化剤」は、酸化化合物の有効成分(active element)を示す。
本方法の開発中、ステップa)で酸化剤(の一部)としてMnOを使用することが、結果として、より少ないpHの変動と、より容易なpHの安定化を備えた工程管理において、より安定した反応をもたらすことが認められた。これは、本方法の実施の優位性である。さらに、酸化剤としてMnOを使用することで、現場の従業員の安全性の脅威となりうる浸出ステップの間、Clの形成および放出を防止する。驚くべきことに、MnOの使用は、例えば溶鉱炉から排出される出発原料から形成されうるHCNの形成および遊離をも防止する。MnOは、シアン化物イオンをより安定した非汚染物質の形態に酸化することができる。HCNのような有毒ガスが放出される可能性の観点から、従業員が順守すべき安全規則がそれほど厳格である必要がないため、上記は本方法の実施における大きな優位性である。さらに、MnOは還元反応によりMn2+へと変換される。Mn2+が存在することにより、HSおよびSOの、S、So 2−、またはSo 2−への酸化に触媒作用を及ぼすことが可能となる。好適には、酸化剤は、MnOと空気、MnOとOリッチ空気、またはMnOとOの混合物である。MnOはろ過時の鉄の損失を制限する。ただし、溶解性鉄は、主にFeIII(3価鉄)形態にある。
既述のとおり、ZnおよびPbの大部分を浸出するために、好適には反応条件が制御されなければならない。浸出ステップのpHは0.5から3.5の間であってもよい。ろ過を困難にするゲルの形成を引き起こしうる、出発原料に存在する可能性のあるシリカの浸出を防止するために、好適には、pHは1よりも大きい。有利には、pHは0.8から2.8であってもよく、より好適には1から2.6であってもよい。
温度は35℃以上であってもよい。混合物に形成されるPbClの結晶化を防ぐために、好適には、浸出反応の温度は50℃より高くてもよい。好適には大気圧で作用するために、浸出反応は100℃以下で実施されてもよい。有利には、浸出ステップa)の温度は35℃から100℃であり、好適には50℃から70℃である。温度は、大気圧下の温度である。
好適には、浸出ステップは、少なくとも20分間継続されてもよい。一実施形態によれば、浸出ステップは、120分以上は継続しない。有利には、反応時間は20分から120分であり、好適には30分から90分である。
好適な実施形態によると、浸出ステップは、例えば段階的に動作する一連のリアクタで実行される。より具体的には、これは、反応のpH、酸化、および温度を制御することを可能にする。
浸出ステップの最後には、ZnおよびPbはいずれも液相で可溶形態となる。
特定の量(低量)のFeもまた液相で可溶化されることは強調されるべきであろう。
本発明の実施形態によると、処理済みの材料から多くのFeを回収するためには、浸出ステップa)の後、Feが沈殿することが望ましい。このことは、処理される出発原料が放射性鉛(Pb210)を含まない場合、とりわけ興味を引く。結果として、PbおよびZnの固体残留物にFeを添加してPbの濃度を減少させることは有用ではない。このステップは、鉄の選択的沈殿のステップa’)に対応する。この任意のステップa’)は、浸出ステップa)の後、および、ろ過ステップb)の前に実施されうる。このステップが実行される場合、ZnおよびPbを共に沈殿させることなく、良好な鉄の沈殿量を得ることが重要である。よって、鉄は、ZnおよびPbが溶解したままのpH値で沈殿するように、FeIIIの形態でなければならない。
よって、このステップa’)は酸化剤の注入および中和剤の添加を含む。ステップa’)の酸化剤は、
空気、酸素(O)、オゾン(O)、Oリッチ空気、
塩素(Cl)、次亜塩素酸塩(ClO)、亜塩素酸塩(ClO )、二酸化塩素(ClO)、塩素酸塩(ClO )、過塩素酸塩(ClO )、
臭素、
二酸化マンガン(MnO)、過マンガン酸カリウム(KMnO)、
硝酸(HNO)、
二クロム酸(HCrO)、
過酸化水素、および、
それらの組み合わせから成る群から選択される。
ステップa’)で使用される酸化剤は、ステップa)で使用されるものと同一であってもよく、または異なってもよい。好適には、ステップa’)の酸化剤はMnO、O、酸素またはOリッチ空気である。
FeII(2価鉄)形態のFeは、酸化剤(酸素、空気および/またはOリッチ空気)との接触により、FeIII形態に酸化される。中和剤の添加で、水酸化鉄Fe(OH)とゲータイト形態のFeOOHとの間の混合に従って沈殿がなされる。この段階で、温度は、好適には、浸出ステップで説明された温度と同じレベルで維持される。すなわち、PbClの結晶化を避けるために、35℃より高い、またはより好適には50℃を超える温度である。製品および化学薬品の混合および接触に有利に働くために、反応は、直列的(カスケード式)に設置されるとともに、混合器を備えた一連のリアクタで実行されることが好ましい。
中和剤は、
石灰(CaO)、消石灰(Ca(OH))、石灰石(CaCO)、石灰乳、石灰乳(milk of limestone)、
苛性ソーダ(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、
炭酸ナトリウム(NaCo)、
BOFスラグ、
出発原料またはそれらの組み合わせの中から選択されうる。
BOFスラグは、高い割合の遊離CaO(40から60%のCaO)で構成される製鋼所の残留物である。このスラグは、水と接触すると爆発するCaOのCa(OH)への水和反応による不安定性のため、道路建設には使用できない。それにもかかわらず、BOFスラグは、本プロセスにとって、良好かつ高価でない中和剤となりうる。
処理される前の出発原料は、中和反応の可能性をも有している。なぜなら、Zn、Pb及びFeの一部の浸出は、酸性度を減少させ、pHを上昇させるためである。よって、出発原料そのものが、中和剤として使用されてもよい。
ステップa’)で使用される中和剤は、ステップe)で使用される中和剤と同一であるか、または異なってもよい。有利には、ステップa’)の中和剤は石灰乳および/または石灰乳である。中和剤はpHを上昇させる。任意のステップa’)の最後には、pHは1.8から3.5の間である。この条件ではFeIIIのみが沈殿する。ZnおよびPbは液相のままである。
次いで、ろ過ステップb)は、例えば、ポンプで混合物をフィルタに通すことによって、混合物をフィルタに通過させることで実行される。フィルタは、一括方式(バッチモード)で作動するフィルタプレス(圧ろ器)、または継続的に作動する真空ベルトフィルタ(ベルトろ過機)であってもよい。ろ過ステップは、液相から固体を分離することができる。フィルタプレスが使用される場合、液体は、水圧により、ろ布を通過して、固体をプレート上に放置する。真空フィルタプレスを使用する場合、ベルト地を通じて真空ポンプが液体を吸引する。このようにして、固体と、混合物の液相に相当するろ液とが分離される。ろ液は、塩化物、Zn、Pb、および、場合によっては他の可溶化化合物(例えば金属化合物)を含んでもよい。ろ液の他の可溶化化合物は、例えばFeおよびMnである。具体的には、少なくともある程度のMnOが酸化剤として使用されるため、可溶化Mnが存在する。
次いで、例えば、ろ液(主に塩化物)に含まれた塩として、残留する可溶性化合物の大半を排除するために、固体(またはFe副生成物)が洗浄ステップc)にさらされる。好適には、この洗浄ステップは、洗浄液を固体から直接分離するために、フィルタ上で実行される。有利には、洗浄ステップは、可溶化PbClの結晶化を防ぐために温水で実行され、具体的には35℃以上の温水、好適には50℃以上の温水で実行される。
ろ過ステップb)および洗浄ステップc)の後に得られた固体は、処理済み材料、すなわちFe副生成物を構成する。処理済み材料は、処理の後、すなわち、ZnおよびPbを除去した後に得られた材料に相当する。処理済み材料は、少なくともFe(および、場合によってはC)を含む。処理済み材料は、処理済み材料の全重量と比較して、0.5重量%未満のZnを含んでもよく、好適には0.3重量%未満、より好適には0.25重量%未満のZnを含みうる。処理済み材料は、処理済み材料の全重量と比較して、0.15重量%未満のPbを含んでもよく、好適には0.1重量%未満、より好適には0.08重量%未満のPbを含みうる。
通常、Znの除去効率は90%以上であり、Pbの除去効率は90%以上であってもよい。
塩化物量の大半は、ろ液および洗浄液中に見いだすことができるが、塩化物は処理済み材料、すなわちFe副生成物(ステップb)およびc)の後に得られる固体)においても検出される場合がある。好適には、処理済み材料は1重量%未満のCl、より好適には0.5重量%のClを含む。
本発明の好適な実施形態によると、処理済み材料(すなわちFe副生成物)は、好適には、処理済み材料(Fe副生成物)の総重量との比較で、
0.9重量%から60重量%のFe、
0重量%から70重量%のC、
0.3重量%未満のZn、好適には0.009重量%から0.3重量%未満のZn、
0.1重量%未満のPb、好適には0.009重量%から0.1重量%未満のPb、および、
1重量%未満のCl、好適には0.1重量%から1重量%未満のClを含む。
本発明の別の態様は、処理後に得られた材料(Fe副生成物)に関する。実際、これらの処理済み材料は、顕著に減少されたZnおよびPbを含み、よって、燒結工場、溶鉱炉、あるいは、アーク炉(EAF)、溶銑炉、オキシカップ(oxycup)溶鉱炉、サブマージアーク溶鉱炉(SAF)、プラズマ炉、回転炉床炉のような、鉄を重視するすべての高温冶金溶鉱炉でリサイクル可能である。
本発明は、Feを含む出発原料中のZnおよびPbの量を減少させることに加え、固体のZnおよびPbを容易に回収することを可能にする。これは、ZnおよびPbを、例えば非鉄産業でリサイクル可能とすることから、魅力的である。
結果として、本方法は、例えば溶鉱炉のスラッジまたはBOFのダストといった出発原料の汚染除去を同時に行い、リサイクル可能な形態に汚染物質を回収することを可能にする。
浸出ステップa)の後、ZnおよびPbはいずれも可溶形態である。ZnおよびPbは、ステップb)のろ液、または場合によってはステップc)の洗浄水のいずれかで検出されうる。
本方法は、リアクタ内の、ステップb)のろ液およびステップc)の洗浄水を回収するステップd)を含む。ろ液および洗浄水は、それ以前に得られた固体(すなわちFe副生成物)から分離されており、この固体は処理済み材料に相当する。結果として生成される液体(ステップb)のろ液とステップc)の洗浄水との混合物)は、塩化物、Zn、Pbおよび場合によっては他の可溶形の化合物(例えば他の金属)を含む。これらの、可能な他の金属化合物は、具体的にはFeおよびMnに該当しうる。Mnの存在は、(少なくとも)MnOが酸化剤として使用されたという事実によるものである。Feの存在は、浸出ステップa)の間、出発原料から発生する鉄の一部の可溶化から生じる。
次いで、回収されたろ液および洗浄水に存在する可溶化Zn、Pbおよび他の可能性のある化合物(例えば金属)が、リアクタ内での中和剤との混合により、固体残留物として沈殿する。中和剤の添加は、初期pH、最終的に到達されるべきpH、および、溶液中の亜鉛、鉛および鉄の量に応じて行われる。沈殿することにより、Fe、Zn、およびPbは添加された中和剤の一部を使用する。ステップe)の沈殿の目的は、ろ液および洗浄水に存在する、可溶化ZnおよびPb、ならびにその他の可能な化合物(FeやMnといった金属)で形成される、亜鉛および鉛の固体残留物、すなわちZn副生成物を回収することにある。固体残留物(Zn副生成物)は、回収された固体形の汚染物質(場合によっては他の金属)を含む。中和剤によりpHの上昇をより良好に制御するために、好適には、反応が、直列(段階的)に動作する一連の撹拌型リアクタ内で起こる。反応温度は30℃以上であってもよい。PbClの結晶化を避け、Zn/Pbの固体残留物のCl含有量を制限するためには、反応温度が50℃より高いことが好ましい。反応時間には、少なくとも15分、好適には30分〜60分かかる。
中和剤の添加は、沈殿ステップe)の間、ステップb)で得られるろ液とステップc)で得られる洗浄水との混合物のpHを上昇させる。中和剤の添加の後、pHは7から12の間であってもよく、好適には8から11の間である。pHの上昇により、可溶化金属(Zn、Pbおよび場合によってはFeおよびMn)の沈殿が発生する。
ステップe)の中和剤は、
石灰(CaO)、消石灰(Ca(OH))、石灰石(CaCO)、石灰乳、石灰乳、
苛性ソーダ(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、
炭酸ナトリウム(NaCo)、
BOFスラグ(高遊離CaO含有量による)、
出発原料、及び、
それらの組み合わせから成る群から選択されうる。
ステップe)に使用される中和剤は、任意のステップa’)の間に使用されるものと同一か、または異なっていてもよい。
Zn、Pb、並びに、FeおよびMnのような存在可能性のある他の化合物は、使用される中和剤に応じて、水酸化物形態または炭酸塩形態のいずれかで沈殿しうる。
例えば、石灰、消石灰、石灰乳、苛性ソーダ、水酸化カリウムを使用する場合、金属(Zn、Pbおよび場合によってFeおよびMn)は水酸化物形態で沈殿する。
中和剤が、石灰石、石灰乳または炭酸ナトリウムのいずれかである場合、金属(Zn、Pbおよび場合によってFeおよびMn)は炭酸塩形態で沈殿する。
有利には、ステップe)の中和剤は、石灰乳または石灰乳、あるいは、それらの組み合わせである。
繰り返しとなるが、全ての溶解鉄がFeIII形態となることを確実にすべく、中和ステップe)の間、O、空気および/またはOリッチ空気の注入工程を加えることが可能である。上記により、全てのFeII形態をFeIII形態に酸化し、水酸化鉄(Fe(OH))を沈殿させる。可溶性FeをFe(OH)形態で沈殿させることを防止することは重要である。実際、Fe(OH)は、沈殿およびろ過が困難なゲルを形成する。Fe(OH)の形成は、FeIII形態ではなくFeII形態でFeが存在することに起因する。さらに、可溶性マンガンが存在するため、O、空気および/またはOリッチ空気の注入は、Mn2+をMn4+に酸化し、次いで、MnOの沈殿を促進する。
中和ステップe)の終了時、金属Zn、Pbおよび場合によってはFeおよびMnが存在する場合、それらは沈殿し、固体残留物を形成する。
よって、金属の固体残留物を得た後、固体残留物から液相を分離するために、ろ過ステップが実行される。
その後、可溶性化合物、特に、ろ液に含まれるとともに、主に塩化物から成る塩を除去するために、ろ過された固体残留物が水で洗浄される。このステップでは、固体を洗浄するのに温水が使用されてもよいが、水酸化物形態のPbの沈殿であることから、有用ではない。ろ過ステップおよび洗浄ステップの終了時、Clを多く含んだ塩を含む液相、すなわち、塩を含む液体排出物が生成される。
結果として、ZnおよびPbの固体残留物、すなわちZn副生成物が、場合によってはFeおよびMn含有量と共に得られる(MnOが酸化剤として使用されているため)。PbおよびZnの固体残留物(Zn副生成物)は容易に回収され、例えば非鉄産業などでリサイクルされうる。
前述のすべての実施形態は、理にかなった範囲で組み合わされてもよい。
本発明の好適な実施形態が、添付される図面を参照して、例としてここに説明される。
本方法の1つの実施形態の概略図である。
図1は本発明に従ったプロセスの実施形態を説明している。処理される出発原料は、実際に、ガス洗浄プラントの排気口で廃棄されるスラッジに相当する溶鉱炉スラッジ1である。
本発明は2つの主なステップに分けられる。ステップ1は溶鉱炉スラッジの処理に相当し、ステップ2は可溶化金属の回収に相当する。
溶鉱炉スラッジ1の処理は、鉄母材から好ましくない汚染物質、すなわちZnおよびPbを選択的に除去するステップから成る。上記は、pH、および酸化剤の添加をより良好に制御するために、好適には、溶鉱炉スラッジ1を、直列的に動作する一連の撹拌型リアクタで行われる浸出ステップ2にさらすによって実行される。反応は、約55℃の温度で行われる。この浸出ステップ2は、MnOおよびO 3の混合物、ならびに、HCl 4の溶液の混合物である酸化剤を添加して行われる。好適には、酸化剤(Mn)/Znのモル比は0.1から5であり、pHを1から2の間に減少させるために、HClの濃度が調節される。混合物は、リアクタからリアクタへとオーバーフローしながら進む。これらの条件により、存在する他の金属と比較して、ZnおよびPbの浸出を促進することが可能となる。
浸出ステップ2の終了時、MnO、O 3およびHCl 4の混合物である酸化剤の添加の影響により、ZnおよびPbが液相で塩化物形態にて可溶化される。さらに、MnOから発生するMnが、液相で可溶化形態のMn2+となる。限られた容量のFeもまた、この浸出ステップ2の間に可溶化されうる。
Feに関しては、FeIII形態で沈殿されることが好ましい。実際、FeIIの沈殿は、ZnおよびPbの沈殿も誘発するpH値で行われる。これが、ZnおよびPbを溶解状態に保つためにFeがFeIIIで沈殿させなければならない理由であり、FeIIIは、かかる塩化物媒介におけるZnおよびPbの沈殿の場合よりも低い沈殿pHを有する。結果として、Feの選択的沈殿5に相当する任意のステップが実施されてもよい。このFeの選択的沈殿5は、混合物へのCaOによる中和剤の添加、および、空気および/またはO注入6から構成される。空気および/またはO、並びにCaOの添加6は、ゲータイト形態のFeOOHおよび水酸化物形態のFe(OH)の混合物という形で、Feの酸化及び沈殿を引き起こす。
次いで、固体から液相を分離するために、ろ過ステップ7が実行される。ろ液に相当する液相は、Zn、Pb、Fe、Mnおよび塩化物の可溶化した塩を含む。固体は、Fe、C、並びに、微量のZn、PbおよびClを含む。ろ過ステップ7は、液体が固体から除去されるフィルタプレスまたは真空ベルトフィルタを使用して実施される。フィルタプレスを使用する場合、フィルタプレスはバッチ(一括)方式であることから、連続工程を保証するために、フィルタプレスの前後に、貯蔵用パルプタンク(storage pulp tank)および、ろ液貯蔵リアクタ(filtrate storage reactor)が想定されうることが好ましい。ケーキを形成するろ過された固体は、次いで、残留する含浸塩、すなわち、ろ液に含まれる塩を除去するために、フィルタに水をかける洗浄ステップ8にさらされる。好適には、洗浄ステップ8は35℃以上の温水、より好適には50℃以上の温水で実行される。これにより、溶液中に可溶化された鉛を維持し、且つ、処理済み溶鉱炉スラッジ9(Fe副生成物に該当)中のPbClの結晶化を防ぐことが可能となる。
ステップ1の終了時、処理済み溶鉱炉スラッジ9は、約0.3重量%未満のZn、および約0.1重量%未満のPbを含み、1重量%未満のClが得られる。この処理済み溶鉱炉スラッジ9は、例えば燒結工場などで直接リサイクル可能である。
可溶化金属の回収に相当するステップ2は、より良好にpHを制御するために、好適には、別の一連の撹拌リアクタで実施される。ろ液および洗浄水は、ステップ1の最後に回収され、リアクタに入れられる。この混合物は、リアクタからリアクタへとオーバーフローすることで進む。可溶化金属(Zn、Pb、FeおよびMn)の沈殿を実現するために、液体混合物のpHは、好適には8まで上昇する。これは、好適にはpHが8から9の間に到達するための、石灰乳(Ca(OH))11などの中和剤の添加から成る沈殿ステップ10によって実現される。沈殿ステップ10の間、FeがFe(OH)形態で沈殿するとき、ゲルを形成することを防ぐために、溶解鉄は、FeIIではなくFeIII形態であることを確実にすることが好ましい。よって、酸化剤、および、好適には空気および/またはOの混合物12が、中和ステップ中にリアクタに注入される。
沈殿ステップ10の最後に、金属Zn、Pb、Feは水酸化物形態で沈殿し、一方で可溶化マンガンは、空気および/またはO12の注入の影響により、Mn2+からMn4+に酸化され、従ってMnO形態で沈殿する。
次いで、沈殿物はろ過ステップ13を通じて液相から分離される。このろ過ステップ13は、好適には、フィルタプレスを用いて、バッチ方式で実施される。工程の連続フローを確実にするために、フィルタの前後に貯蔵用リアクタが想定されうる。ろ過された沈殿物は、主に塩化物から成る含浸塩を除去するために、その後、水を用いたフィルタ上での洗浄ステップ14にさらされる。ろ過ステップ13および洗浄ステップ14の最後に、Clの濃度が約30g/lから40g/lの塩を含む液体排出物15が生成される。
ろ過された沈殿物は、Fe、Zn、PbおよびMnの固体残留物16(すなわち、Zn副生成物)に相当する。
これらの固体残留物は、例えば非鉄産業でリサイクル可能である。
:Fe25%、C45%、Zn3.5%およびPb0.5%で構成される1トンの溶鉱炉スラッジの処理に関して、pHが〜約1.5となるとともに、Mn/Znのモル比が約0.6のマンガン(IV)の容量に到達するために、0.5トンのHCl 32%が追加されてもよい。ステップ1の最後に、ケーキを形成する約0.9トンの処理済み溶鉱炉スラッジ(Fe副生成物)は、約26重量%のFe、および50重量%のCを含み、0.3重量%未満のZn、0.1重量%未満のPb、および5重量%未満のClが得られる。このCl含有量は、1〜2 l/kgの水量を用いたフィルタプレスにおけるFe/Cの洗浄により得られる。回収される溶液(ろ液+洗浄水)の容量は、〜4mである。
可溶化金属を回収するために、ろ液および洗浄水の溶液は、次に、沈殿ステップにさらされる。pHを〜9とするとともに、溶液中に可溶化したすべての金属を沈殿させるために使用される石灰乳25%の容量は、約720kgが好ましい。次いで、結果として生成される混合物は、1から2 l/kgのZn/Pbスラッジを含む水量でろ過および洗浄される。ろ過された沈殿物はFe、Zn、PbおよびMnの固体残留物(Zn副生成物)に相当する。具体的には、約9重量%のFe、約20重量%のZnおよび約3重量%のPbを含む0.15トンが回収される。ろ過および洗浄ステップの最後に、Clの濃度が約30 g/lである、〜約5mの量の塩含有液体排出物が生成される。
1 溶鉱炉スラッジ
2 浸出ステップ
3 MnOおよびOの混合物の添加
4 HCl溶液の添加
5 Feの選択的沈殿
6 CaOの添加、ならびに空気および/またはOの注入
7 ろ過ステップ
8 洗浄ステップ
9 処理済み溶鉱炉スラッジ
10 沈殿ステップ
11 石灰乳の添加
12 空気および/またはOの注入
13 ろ過ステップ
14 洗浄ステップ
15 塩を含む液体排出物
16 固体残留物

Claims (16)

  1. 鉄を含む出発原料の亜鉛および鉛の量を減少させる方法であって、
    a)1または複数のリアクタ内において、35℃以上の温度、且つ、pH0.5から3.5で、前記出発原料を塩酸および酸化剤に混合することにより、出発原料に含まれるZnおよびPbを選択的に浸出するステップと、
    b)固体及びろ液を分離するために、得られた混合物をろ過するステップと、
    c)前記固体を水で洗浄するステップであって、残った前記固体は、主としてFe、および、元の前記出発原料と比較して減少された量のZnおよびPbを含む、ステップと、
    d)前記1または複数のリアクタ内において、塩化物および可溶化ZnおよびPbを含む、ステップb)のろ液、および、ステップc)の洗浄水を回収するステップと、
    e)中和剤に混合することによって、回収された前記ろ液および前記洗浄水の可溶化ZnおよびPbを沈殿させるステップと、
    f)少なくともPbおよびZnを含む固体残留物から溶液中の前記塩化物を除去するように、ステップe)で得られた前記固体残留物をろ過および洗浄するステップと、
    を含む方法において、
    ステップa)の前記酸化剤は、好適には、1以上の追加の酸化剤と組み合わせて、少なくとも5重量%の二酸化マンガンを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記二酸化マンガンは、ステップa)の前記酸化剤において、10重量%から100重量%を示し、好適には20重量%から80重量%を示し、もっとも好適には25重量%から50重量%を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ステップa)の前記追加の酸化剤が、
    空気、酸素、オゾン、Oリッチ空気、
    塩素、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、二酸化塩素、塩素酸塩、過塩素酸塩、
    臭素、
    過マンガン酸カリウム、
    硝酸、
    ニクロム酸、
    過酸化水素、及び、
    それらの組み合わせから成る群から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. ステップa)の前記追加の酸化剤が、空気、Oリッチ空気、および、Oから成る群から選択されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 処理される前の前記出発原料は、前記出発原料の総重量に基づき、
    1重量%から55重量%のFeと、
    0重量%から65重量%のCと、
    0.01重量%から30重量%のZnと、
    0.01重量%から5重量%のPbと、を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 処理済み材料は、前記処理済み材料の総重量に基づき、
    0.9重量%から60重量%のFeと、
    0重量%から70重量%のCと、
    0.3重量%未満のZnと、
    0.1重量%未満のPbと、
    1重量%未満のClと、を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記出発原料はさらに炭素を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記浸出ステップa)は、一連のリアクタで実行されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ステップe)の前記中和剤は、
    石灰、消石灰、石灰石、石灰乳、石灰乳、
    苛性ソーダ、水酸化カリウム、
    炭酸ナトリウム、
    BOFスラグ、
    出発原料、及び、
    それらの組み合わせから成る群から選択されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 鉄の選択的沈殿から成る追加のステップa’)を、ステップa)とステップb)の間に含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記鉄の選択的沈殿のステップa’)は、
    空気、酸素、オゾン、Oリッチ空気、
    塩素、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、二酸化塩素、塩素酸塩、過塩素酸塩、
    臭素、
    過マンガン酸カリウム、
    硝酸、
    ニクロム酸、
    過酸化水素、および、
    それらの組み合わせから成る群から選択された酸化剤を追加すること、および、前記浸出ステップa)の後に得られた混合物に、
    石灰、消石灰、石灰石、石灰乳、石灰乳、
    苛性ソーダ、水酸化カリウム、
    炭酸ナトリウム、
    BOFスラグ、
    出発原料、および、
    それらの組み合わせから成る群から選択された中和剤を追加することを含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記中和のステップe)の間、前記回収されたろ液および洗浄水に、O、Oリッチ空気および/または空気が注入されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. Feおよびマンガンが、ステップa)で可溶化され、ステップe)で沈殿されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ステップe)のpHが7から12の間であることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 処理される前記出発原料は、溶鉱炉スラッジ、溶鉱炉ダスト、BOFスラッジ、またはBOFダストであることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の方法で得られた前記処理済み材料を、燒結工場や溶鉱炉、または、アーク炉(EAF)、溶銑炉、オキシカップ炉、サブマージアーク溶鉱炉(SAF)、プラズマ炉、回転炉床炉といった、鉄を重視するすべての高温冶金溶鉱炉で使用することを特徴とする方法。
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