JP2017501486A - トランザクションカード及び関連方法 - Google Patents

Abstract

トランザクションカードは第１層及び第２層を有する。第１層は金属であり、第２層は、ポリマー、ポリカーボネート又はカーボンである。金属層は、金がメッキされたステンレス鋼であり得る。

Description

関連出願に対する相互参照
この出願は、２０１３年１２月１９日付け出願の米国仮出願シリアル第６１／９１８，０７５号に対する優先権を主張する。前記仮出願の全内容は参照によりここに組み込まれる。

背景
本開示は、例えばクレジットカード及びデビットカード等のトランザクションカード（取引カード）に関し、現金の代わりとして使用される。

今日使用されているトランザクションカードの大部分がプラスチックから構成される。これらのカードは、薄っぺらで、容易に損耗しあるいは破損しがちである。より良いトランザクションカードを作り出すために継続的な努力がなされている。

本トランザクションカードの種々の側面は、いくつの特徴を有し、そのうちの単一の特徴が、それらの望ましい属性に単独で貢献するのではない。後の特許請求の範囲によって表現される本側面の範囲を限定することなく、それらのより顕著な特徴は、簡単に後述される。この議論を考慮した後、特に「詳細な説明」という表題のセクションを読んだ後、ある者は、本側面の全特徴がどのように利点を与えるかを理解するであろう。該利点は、
増長した強度及び耐久性、より高い剛性、低減した重さ、より長い寿命、高められた感触、及びハイテクな外観を含む。

特に第１側面の任意の他の側面と共に、一般に適用可能（すなわち、本明細書に特定される全形態又は側面のいずれかと独立に組み合わせ可能）な該第１側面において、ある本側面は、トランザクションカードを含む。該トランザクションカードは、実質的に平面的なシートであり、該シートは前面と裏面と連続的な周縁とを有する。前記平面シートは第１層及び第２層を含む。第１層は金属であり、第２層は、ポリマー、ポリカーボネート又はカーボンのうちの少なくとも一つである。

第１側面のある側面において、金属層は、金がメッキされたステンレス鋼である。

本トランザクションカードの種々の実施形態が、有利な特徴を強調して以下に詳述される。これらの実施形態は、添付図面に示される新規で非自明なトランザクションカードを記述する。該図面は単なる例示のためのものである。これらの図面は、次の図を含み、該図において同じ番号が同じ部分を示す。

図１は、本トランザクションカードの一実施形態の正面図である。 図２は、図１のトランザクションカードの背面図である。 図３は、図１のトランザクションカードの側面図である。 図４は、本実施形態に従う、トランザクションカードを製造するための方法を例示するフローチャートである。

図１及び２を参照して、本トランザクションカード１０は、表面１２及び裏面１４を有する実質的に平面的なシート（平面シート）１１である。カード１０は、連続する周縁１６を含む。周縁１６は、例示の実施形態において実質的に長方形である。しかしながら、当業者は、カード１０は、正方形、円形もしくは六角形等、実質的にどのような形状でもあり得ることを認識するであろう。本カード１０の範囲は、いかなる特定の形状にも限定されない。

例示の実施形態において、トランザクションカード１０は、カード１０が特定の口座（課金、アカウント）に関連していることを識別確認する数字１８（図１）を有する。例示の実施形態において、口座番号（課金番号）１８は１６桁である。しかしながら、別の実施形態において、カード１０は、より少ない又はより多い桁を有し得る。カード１０はまた、該カードの所有者の氏名２０及び有効期限２２を有する。ある実施形態において、カード１０はまた、カード所有者が最初にカード１０を取得した年又は日付を有し得る。カード１０に表示される上記情報は、型押し、印刷、刻印、エッチング等の任意の適切な方法で設けられ得る。

図２を参照して、本トランザクションカード１０の裏面１４は、磁気ストリップ２６を含む。磁気ストリップ２６は、磁気リーダーによって読取り可能な情報を格納する。例えば、磁気ストリップ２６にエンコードされた情報は一連の数字（桁）を含むことができ、該数字から磁気カードリーダーは、カード１０及び／又はカード所有者に関連した口座に関する情報を取得することができる。本トランザクションカード１０の裏面１４は、署名欄２８を更に含む。

本トランザクションカード１０は、例えば無線自動識別（ＲＦＩＤ）チップ又はＥＭＶ（Europay、MasterCard、及びVISA）チップ３０等の埋め込まれたチップ３０(図１)を更に含む。ＲＦＩＤは、無線非接触システムであり、このシステムは、自動識別及びトラッキングを目的として、チップ３０から受信機へとデータを転送するために無線周波電磁場を使用する。ＥＭＶは、クレジット及びデビットカード取引を認証するための、販売時点（ＰＯＳ）端末及現金自動預払機（ＡＴＭ）対応の集積回路カード(ＩＣカード又は「チップカード」)及びＩＣカードの相互運用のための国際標準である。カード１０は、偽造を阻止するのに有益であるホログラフィック画像３２（図２）又は他のセキュリティ要素を更に含み得る。図示はしないが、カード１０は、一つ又は複数の透明部分を更に含み得る。そのような透明部分は、該透明部分が光学カードリーダーによって認識されることを可能にする一つ又は複数の光学的に認識可能な層又は赤外線遮断インクを含み得る。これらの付加的特徴は、トランザクションカード１０がより簡単に、効率的に及び／又は安全に機能することを可能し得る。

図３を参照して、平面シート１１は、表層３４及び裏層３６から構成される。例示の実施形態において、表層３４は金属であり、裏層３６は、ポリマー、ポリカーボネート又はカーボンの少なくとも一つからなる。表層３４のための金属及び金属合金の例の非網羅的で非限定的リストは、スカンジウム、チタニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、プラチナ、金、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、鉛、ビスマス、スズ、ステンレス鋼、青銅、真鍮、洋銀、及び、前記したものの任意の組み合わせを含む。裏層３６のためのポリマーの例の非網羅的で非限定的リストは、ポリエチレン、ポリエチレン・テレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、ポリアミド（ナイロン）、及びポリアクリルアミドを含む。一実施形態において、表層３４は、１４ｋ金又は任意の他の純度の金等の金がメッキされたステンレス鋼であり、裏層３６は、ポリマー、ポリカーボネート又はカーボンである。表層及び裏層３４、３６は、例えば、接着剤で互いに接着され又は任意の他の態様で固定される。

例示の形態において、カード１０の全厚０．０３３インチ（０．８４ｍｍ）に対し、表層３４は、厚さ約０．０２インチ（０．５１ｍｍ）であり得、裏層３６は厚さ約０．０１３インチ（０．３３ｍｍ）であり得る。別の形態において、カード１０の全厚０．０２７インチ（０．６９ｍｍ）に対し、表層３４は厚さ約０．０２インチ（０．５１ｍｍ）であり得、裏層３６は厚さ約０．００７インチ（０．１８ｍｍ）であり得る。更に別の形態において、全カード厚は、０．０３１５インチ（０．８０ｍｍ）〜０．０３２インチ（０．８１ｍｍ）の範囲であり得る。しかしながら、前記寸法は限定的なものではなく、カード１０及び／又はその層３４、３６は、任意の厚さを有することができる。

ある側面において、表層３４は、メッキ層等のコーティングを含み得る。該メッキ層は、例えば金等であり得、該金はステンレス鋼のベース層に適用され得る。ある他の側面において、カード１０は追加の層を含み得る。追加の層の少なくとも一つは、一つ又は複数の高分子（ポリマー）材料であり得る。例えば、カード１０の外側層が高分子で、カード１０の内側層がカーボン又は金属であり得、又はその逆であり得る。

今日のトランザクションカードの大部分がプラスチックから構成される。本トランザクションカード１０は、有利には、そのようなプラスチックカードよりも強く、より耐久性が高い。それはまた、より堅く、より軽く、及び／又は、より長寿命であり得る。これらの利点に加えて、複数層構造は、カード１０に、ユニークな感触及びハイテクな見た目を与える。カード１０は、次いで、典型的なプラスチックカードを上回るその識別性のためにより望ましい。

本カード１０を製造する方法４００が図４に例示される。方法４００は、ブロックＢ４０２に示すように、平面シートの裏面にテキストを印刷する工程を含む。該シートは、例えば、ポリマー、ポリカーボネート、又はカーボンであり得る。テキストは、図２に示すテキスト、及び／又は、カード１０に関する情報とインターネットアドレス、及び／又は、一つ又は複数の顧客サービス電話番号、及び／又は、他のテキストを含み得る。印刷は、最終的にグリッドパターンで切断されて複数のカード１０に互いに分離される裏層３６のシート上で実行され得る。

該方法は、ブロックＢ４０４で示すように、金属のシートをメッキする工程を更に含む。該シートは、ステンレス鋼であり得る。メッキは、ステンレス鋼シートに金を電気メッキをすることを含み得る。メッキは、最終的にグリッドパターンで切断されて複数のカード１０に互いに分離される表層３４のシート上で実行され得る。

該方法は、ブロックＢ４０６で示すように、印刷されたシートをメッキされた金属シートに接着する工程を更に含む。カード１０の前面１２は、次いで、ブロックＢ４０８で示すように追加のテキスト及び／又は装飾デザインを作り出すためにエッチングされ得る。
代替側面において、追加のテキスト及び／又は装飾デザインは、エッチング以外の方法、例えば刻印等により付加され得る。

該方法は、ブロックＢ４１０及びＢ４１２にそれぞれ示すように、接着されたシートの裏面にサインパネル２８、磁気ストリップ２６、及びホログラム３２をホットスタンプする工程と、チップ３０を取り付ける工程とを更に含む。次いで、ブロックＢ４１４に示すように、前記シートは切断され、複数のカード１０を作り出す。一側面において、前面及び裏面シートは、１９．８７５インチ（５０．４８ｃｍ）ｘ２５．２０インチ（６４．００ｃｍ）という寸法であり得、切断時に各カード１０は、３．３７０インチ（８．５６ｃｍ）ｘ２．１２５インチ（５．４０ｃｍ）であり得る。次いで、ブロックＢ４１６に示すように、各カード１０は、前面１０上のカードメンバー情報により仕上げられ、アカウント番号の最後の４桁が型押しされ、サインパネル上のカードセキュリティコード、磁気ストリップ２６及びチップ３０が処理される。

上記の記述は、当業者がこのトランザクションカードを製造し使用することを可能にするのに、十分で、明りょうで、簡潔で、かつ正確な表現により、本トランザクションカード及びこれを製造し使用する態様及び方法を提示する。このトランザクションカードは、しかしながら、上述したものに対する変更及び代替構成を受け入れることができ、これらは完全に均等なものである。その結果、このトランザクションカードは、開示した特定の実施形態には限定されない。例えば、プロセス４００のブロックは、ここでの教示から逸れることなく、多くの異なるやり方で順序付けられ、又は同時に実行すらされ得る。例えば、表層３４と裏層３６とを組み合わせることは（ブロックＢ４０６）は、カードの前面をエッチング又は刻印した(ブロックＢ４０８)後、ブロックＢ４１０でサイパネルその他を付加した後、ブロックＢ４１２でチップを取り付けた後、ブロックＢ４１４でシートを切断した後等に行われ得る。付加的に、あるブロックは、ある形態において除去され、及び／又は組み合わされ得る。更に、チップ３０、磁気ストリップ２６、及びホログラム３２(又は他のセキュリティ要素)の議論は、それら要素をカードの表面に取り付けるか又は刻印することに焦点を合わせるが、他の側面において、例えば、これらの要素のいくつか又は全部は、層内又は層間に埋め込まれ得る。これらのオプションは、カードの偽造をより困難にし得、あるいは、ある形態において、そのような要素が存在するという事実を隠しさえし得る。これに反して、このトランザクションカードは、該トランザクションカードの主題を特にさし示し明確に請求する特許請求の範囲によって一般に表現される該トランザクションカードの精神及び範囲内に入る全ての変更及び代替構成を包含する。

１０ トランザクションカード
１１ シート
１２ 表面
１４ 裏面
１６ 周縁
１８ 数字
２０ 氏名
２２ 有効期限
２６ 磁気ストリップ
２８ 署名欄
３０ チップ
３２ グラフィック画像
３４ 表層
３６ 裏層

Claims (15)

1. 前面と裏面と連続的な周縁とを有する実質的に平面的な平面シートを備え、
   前記平面シートは、第１層及び第２層を含み、
   前記第１層は金メッキされた金属からなり、前第２層はポリマーからなるトランザクションカード。
2. 前記第１層の金属はステンレス鋼からなる請求項１に記載のトランザクションカード。
3. 前記第１層の金属は、金属−炭素合金からなる請求項１に記載のトランザクションカード。
4. 前記第２層のポリマーは、炭素繊維強化ポリマー及びポリカーボネートの少なくとも一つからなる請求項１に記載のトランザクションカード。
5. 無線自動識別（ＲＦＩＤ）チップを更に備える請求項１に記載のトランザクションカード。
6. 前記ＲＦＩＤチップは前記第１層と第２層との間に埋め込まれる請求項５に記載のトランザクションカード。
7. トランザクションカードを製造する方法であって、
   金属からなる第１層シートをポリマーからなる第２層シートに取り付けて、金属の表面とポリマーの裏面を有する組合せシートを形成する工程と、
   前記裏面に磁気ストリップ材料を付加する工程と、
   前記組合せシートを切断して複数のカードにする工程にして、前記複数のカード各々が磁気ストリップを含むポリマー裏カード面を有する工程とを含む方法。
8. 前記第１層シートと第２層シートとの間に少なくとも一つのチップを埋め込む工程を更に含み、前記切断からの前記複数のカードの少なくとも一つが前記少なくとも一つのチップを含む請求項７に記載の方法。
9. 前記チップはＲＦＩＤチップからなる請求項８に記載の方法。
10. 前記第１層シートと第２層シートの取り付けは、接着剤を用いることを含む請求項７に記載の方法。
11. 前記取り付ける工程の前に、金属の前記第１層シートの少なくとも一つの面に、金、銀及びプラチナからなる群から選択されるメッキ材料がメッキされる請求項７に記載の方法。
12. 前記複数のカードの少なくとも一つの表面及び裏面の少なくとも一方にカード情報を付加する工程を更に含み、前記カード情報は、アカウント所有者氏名、カード番号、有効期限、及びカードセキュリティコードのうちの少なくとも一つを含む請求項７に記載の方法。
13. 前記カード情報は、エッチング、刻印、型押し、及び印刷からなる群から選択される方法によって付加される請求項１２に記載の方法。
14. 前記カード情報は、第１層シート及び第２層シートの一方にのみ型押しすることにより付加される請求項１２に記載の方法。
15. 前記ポリマーは、ポリカーボネート及び炭素繊維強化ポリマーの少なくとも一つからなる請求項７に記載の方法。

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