JP2017216272A - 多層回路基板及びそれを用いたledドットマトリックス表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
多層回路基板1は、例えば図1に示す通り、LED素子2を実装することによってLEDドットマトリックス表示装置10を構成することができる多層回路基板である。
尚、絶縁保護膜112の材料も上記の支持基板111と同様のものを用いることができる。但し、絶縁保護膜112が多層回路基板1の最外層に配置される場合は保護層としての耐候性や水蒸気バリア性をも有するものとすることが好ましい。この場合に、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)等からなる樹脂フィルムを裏面保護層としての機能も果たす絶縁保護膜112として好ましく用いることができる。
金属配線部12は、多層回路基板1において、支持基板111の両面にそれぞれ金属箔等の導電性基材によって形成される配線パターンである。金属配線部12は、例えば、1000個以上のLED素子2の間を導通して必要な電流を流して電気を供給する機能を有するとともに、多層回路基板1における放熱部としての作用をも発揮するものである。
多層回路基板1において、支持基板111の両面における発光面側金属配線部121及び背面側金属配線部122の形成は、いずれも接着剤層131、132(以下これらを含む全ての接着剤層をまとめて「接着剤層13」とも言う)を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。これらの接着剤層13を形成する接着剤は、いずれも公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。又、必要に応じて、更に有色の顔料を添加することもできる。例えば、発光面側金属配線部121の直下の接着剤層131に黒色の顔料を添加することによって、LEDドットマトリックス表示装置10の表面の意匠性を向上させることができる。尚、中間金属配線部を例えば、中間層として配置する樹脂基板に更に形成する場合に用いる接着剤についても同様である。
コントラスト向上用黒色層14は、LEDドットマトリックス表示装置10の表示する情報の視認性を向上させることを目的として、支持基板111の表面上及び発光面側金属配線部121の表面上であって、LED実装用領域を除く部分を覆って、それらの各表面に直接、或いは、他の機能層を介して配置される。
図2の多層回路基板1には、発光面側金属配線部121と背面側金属配線部122とを導通するスルーホール15が形成されている。スルーホール15は、多層回路基板1内に形成されている直径0.1mm以上0.7mm以下程度の円筒形状の貫通孔であり、その内部には、導電性材料151が充填されているか、又はスルーホール15の内壁にめっき加工等により塗布されている。この導電性材料151により、発光面側金属配線部121と背面側金属配線部122の間等、各金属配線部12間の導通が確保されている。又、スルーホール15は、高い熱伝導性を有するため金属配線部12間の熱伝導経路として放熱を促進する機能も有する。
多層回路基板1においては、金属配線部12とLED素子2との接合については、ハンダ層16を介した接合を行う。このハンダによる接合方法の詳細は後述するが、大きく分けて、リフロー方式、或いは、レーザー方式の2方式のいずれかによって行うことができる。
図1に示すLEDドットマトリックス表示装置10は、多層回路基板1に、LED素子2を実装し、その他必要な部材と一体化することにより得ることができる。
多層回路基板1に実装されることによりLEDドットマトリックス表示装置10を構成するLED素子2は、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合部での発光を利用した発光素子である。P型電極、N型電極を素子上面、下面に設けた構造と、素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造が提案されている。
多層回路基板の製造方法については、特に限定されるものではなく、従来公知の電子基板の製造方法によって製造することができる。例えば、エッチング工程によって樹脂フィルムの各表面に各金属配線部12をそれぞれ形成する工程を経る従来方法によって製造することができる。尚、このエッチング工程においてはマスキングされていない部分の銅箔等は除去されて非導通部分が形成されるが、当該部分の直下の接着剤層は支持基板上に残存し、完成した多層回路基板1の支持基板111の略全面において接着剤層として存在することとなる。
本発明による多層回路基板の軽量化について、具体的な効果の例を以下に示す。好ましい一例として、表示画面の面積が128m2(8m×16m)のサイズの大型のLEDドットマトリックス表示装置10を、多層回路基板1によって構成する場合について説明する。この場合、多層回路基板1を構成する支持基板111の総面積を同様に128m2とし、その十分な強度を担保するために厚さを200μmとした場合、仮にポリイミド(PI)を支持基板の材料樹脂として用いると、支持基板の総重量が、それぞれ38kg程度となるところ、これをポリエチレンナフタレート(PEN)に代替した場合には、同総重量が、それぞれ34kg程度となり、他の部分の構成を変更せずに、4kg程度の軽量化を達成することができる。又、同様に、表示画面の面積が64m2の場合であれば、2kg程度の軽量化が可能である。以上より、本発明の多層回路基板によれば、巨大なLEDドットマトリックス表示装置を構成するために用いる多層回路基板について設置前後における安全性を高めるための有意な軽量化を実現できることが分かる。
111 支持基板
112 絶縁保護膜
12 金属配線部
121 発光面側金属配線部
122 背面側金属配線部
131 接着剤層
132 接着剤層
133 接着剤層
14 コントラスト向上用黒色層
15 スルーホール
151 導電性材料
16 ハンダ層
2 LED素子
10 LEDドットマトリックス表示装置
Claims (6)
- LEDドットマトリックス表示装置用の多層回路基板であって、
樹脂フィルムからなる支持基板と、
前記支持基板の一方の表面に積層されている発光面側金属配線部と、
前記支持基板の他方の表面に積層されている背面側金属配線部と、備えるLED素子用の多層回路基板であって、
前記支持基板は、面積が1m2以上、厚さが100μm以上500μm以下であり、
該支持基板は、密度1.40g/cm3以下の単層又は多層の樹脂フィルムからなる、多層回路基板。 - 前記支持基板は、短辺の長さが1.5m以上の長方形であって面積が3m2以上である請求項1に記載の多層回路基板。
- 前記支持基板は、厚さ200μm以上である請求項1又は2に記載の多層回路基板。
- 前記樹脂フィルムがポリエチレンナフタレートである請求項1から3のいずれかに記載の多層回路基板。
- 単一の又は複数のLED実装モジュールが水平配置されて構成されてなる光源を備え、表示画面の面積が64m2以上であるLEDドットマトリックス表示装置であって、
前記LED実装モジュールは、請求項1から4のいずれかに記載の多層回路基板にLED素子が実装されてなるモジュールであるLEDドットマトリックス表示装置。 - 前記表示画面の面積が128m2以上である請求項5に記載のLEDドットマトリックス表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2016107137A JP2017216272A (ja) | 2016-05-30 | 2016-05-30 | 多層回路基板及びそれを用いたledドットマトリックス表示装置 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59127252U (ja) * | 1983-02-17 | 1984-08-27 | 舶用電球株式会社 | 面発光体 |
US20080316153A1 (en) * | 2007-06-22 | 2008-12-25 | Ronald Sik Hung Yuen | Flexible LED Screen |
JP2009186905A (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-20 | Lintec Corp | 透過型発光表示体 |
JP3203462U (ja) * | 2016-01-19 | 2016-03-31 | 株式会社スリーエス | 表示装置 |
-
2016
- 2016-05-30 JP JP2016107137A patent/JP2017216272A/ja active Pending
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