JP2017181108A - 電波発信ユニット、移動型端末、無線通信システム、無線通信プログラム及び無線通信方法 - Google Patents

電波発信ユニット、移動型端末、無線通信システム、無線通信プログラム及び無線通信方法 Download PDF

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美恵 佐藤
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Hiroyuki Hatano
裕之 羽多野
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Abstract

【課題】移動型端末に向けて情報を発信する複数のビーコンが配置された場合であっても、移動型端末において適切なビーコンからの情報を表示させることができるようにすることである。
【解決手段】実施形態に係る電波発信ユニットは、記憶装置と、発信部とを有する。記憶装置は、複数の識別情報を記憶する。発信部は、前記複数の識別情報を個別の電波信号として発信する。また、実施形態に係る移動型端末は、複数の設置場所に設置された複数の電波発信ユニットから発信される情報を受信するための受信部と、少なくとも前記電波発信ユニットの1つの設置場所に関連付けられた複数の識別情報に対応する複数の電波信号がそれぞれ前記受信部において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ前記複数の識別情報の少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させる情報表示部とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、電波発信ユニット、移動型端末、無線通信システム、無線通信プログラム及び無線通信方法に関する。
従来、無線により情報を発信する装置としてビーコン(無線標識)が知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。ビーコンは、情報を電波として発信する電波発信器である。近年では、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)ビーコンと呼ばれる電池で長期間利用可能なビーコンが登場しており、情報を近距離無線通信規格のデータとして発信することができる。このため、ビーコンを利用してスマートフォン等の移動型端末に情報を発信するサービスも提供されている。
特開2011−18149号公報 特開2002−181584号公報
しかしながら、移動型端末に情報を発信する多数のビーコンが狭いエリアに設置された場合、遠くに設置されたビーコンから発信された情報が近くに設置されたビーコンから発信された情報よりも先に移動型端末において検出されてしまう場合があるという問題がある。例えば、弱い電波を発信するビーコンが移動型端末の近くに配置されており、より強い電波を発信するビーコンが移動型端末からより離れた位置に配置されている場合には、離れた位置に配置されているビーコンから発信された情報が先に移動型端末において検出される可能性がある。
また、マルチパスも移動型端末におけるビーコンの誤検出の要因となる。マルチパスは、無線信号が山や建物等の障害物に反射することによって複数の伝播経路が形成される現象である。マルチパスが起こると、複数の経路を伝播する無線信号の干渉や位相シフト等のフェージングによって無線信号の強度が変化する場合がある。このため、遠くに設置されたビーコンから発信された情報が近くに設置されたビーコンから発信された情報よりも先に移動型端末において検出されてしまう原因となる。
具体的には、ビーコン同士が100m程度離れていれば、情報の混信の可能性は殆ど無いが、10m程度しか離れていない場合にはマルチパスの影響によってビーコンが不適切に検出される恐れがある。このため、特に、建物内の同じフロアの複数のエリアにそれぞれビーコンを設置した場合には、複数のビーコンから発信される無線信号の混信によって移動型端末に最も近いビーコンを検出することが困難となる可能性が高い。
そこで本発明は、移動型端末に向けて情報を発信する複数のビーコンが配置された場合であっても、移動型端末において適切なビーコンからの情報を表示させることができるようにすることを目的とする。
本発明の実施形態に係る電波発信ユニットは、記憶装置と、発信部とを有する。記憶装置は、複数の識別情報を記憶する。発信部は、前記複数の識別情報を個別の電波信号として発信する。
また、本発明の実施形態に係る無線通信プログラムは、アンテナを備えた単一又は複数の電波発信器を、複数の識別情報を記憶する記憶装置及び前記複数の識別情報を個別の電波信号として発信する発信部として機能させる。
また、本発明の実施形態に係る無線通信プログラムは、移動型端末を、複数の設置場所に設置された複数の電波発信ユニットから発信される情報を受信するための受信部及び少なくとも前記電波発信ユニットの1つの設置場所に関連付けられた複数の識別情報に対応する複数の電波信号がそれぞれ前記受信部において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ前記複数の識別情報の少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させる情報表示部として機能させる。
また、本発明の実施形態に係る移動型端末は、複数の設置場所に設置された複数の電波発信ユニットから発信される情報を受信するための受信部と、少なくとも前記電波発信ユニットの1つの設置場所に関連付けられた複数の識別情報に対応する複数の電波信号がそれぞれ前記受信部において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ前記複数の識別情報の少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させる情報表示部とを有する。
また、本発明の実施形態に係る無線通信システムは、複数の設置場所に設置される複数の電波発信ユニットと、移動型端末とを備えたものである。前記各電波発信ユニットはそれぞれ、複数の識別情報を記憶する記憶装置と、前記複数の識別情報を個別の電波信号として発信する発信部とを有する。前記移動型端末は、前記複数の電波発信ユニットから発信される情報を受信するための受信部と、前記複数の設置場所のうちの1つの設置場所に関連付けられた複数の識別情報に対応する複数の電波信号がそれぞれ前記受信部において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ前記複数の識別情報の少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させる情報表示部とを有する。
また、本発明の実施形態に係る無線通信方法は、複数の識別情報を電波発信ユニットに備えられる記憶装置に記憶させるステップと、前記複数の識別情報を個別の電波信号として前記電波発信ユニットに備えられる発信部から発信するステップとを有する。
本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの機能ブロック図。 電波ビーコンからの距離と、電波ビーコンから発信される電波の受信強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)との関係を示すグラフ。 従来の方法で複数の電波ビーコンが狭い範囲に設置された場合における問題点を説明するためのグラフ。 図1に示す第1の電波ビーコン、第2の電波ビーコン、第3の電波ビーコン及び第4の電波ビーコンからそれぞれ発信される各電波信号Tx_h、Tx_lの1次元方向における相対強度分布の一例を示すグラフ。 図4に示すような強度分布でそれぞれUUID(ID_Am、ID_An、ID_Bm、ID_Bn)に対応する電波信号Tx_h、Tx_lを発信するように設計された第1の電波ビーコン及び第2の電波ビーコンで構成される第1の電波ビーコンユニットと、第3の電波ビーコン及び第4の電波ビーコンで構成される第2の電波ビーコンユニットが10m程度の近い間隔で配置された場合における移動型端末用の判定テーブルの一例を示す図。 第1の電波ビーコンユニット及び第2の電波ビーコンユニットから発信される電波信号Tx_h、Tx_lに閾値TH_h、TH_lを設定することによって図5に示す判定テーブルを簡易化した例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る無線通信システムの機能ブロック図。
本発明の実施形態に係る電波発信ユニット、移動型端末、無線通信システム、無線通信プログラム及び無線通信方法について添付図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
(構成及び機能)
図1は本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの機能ブロック図である。
無線通信システム1は、異なる複数の設置場所に設置された複数の電波発信ユニットとしての電波ビーコンユニット2から電波信号として発信される情報を移動型端末3で受信し、移動型端末3側において電波ビーコンユニット2から受信した情報又は電波ビーコンユニット2から受信した情報に対応する情報を表示させるシステムである。そのために、無線通信システム1は、複数の設置場所に設置される複数の電波ビーコンユニット2及び移動型端末3を有する。
ここでは、複数の電波ビーコンユニット2が第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bの2つである場合を例に説明する。第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bは、互いに異なる場所に設置され、異なるメッセージや位置情報に関連付けられた簡易なデータの情報を発信する電波ビーコンユニット2である。
各電波ビーコンユニット2A、2Bは、複数の電波発信器としての電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnで構成される。ここでは、各電波ビーコンユニット2A、2Bがそれぞれ2つの電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnで構成される場合を例に説明するが、3つ以上の任意数の電波ビーコンで構成してもよい。すなわち、図2に例示されるように、第1の電波ビーコンユニット2Aは、第1の電波ビーコン2Am及び第2の電波ビーコン2Anで構成される。一方、第2の電波ビーコンユニット2Bは、第3の電波ビーコン2Bm及び第4の電波ビーコン2Bnで構成される。
尚、各電波ビーコンユニット2の構成要素として備えられる複数の電波ビーコンは、同一の筐体に収納しても良いし、別々の筐体に収納してもよい。従って、各電波ビーコンユニット2の構成要素として備えられる複数の電波ビーコンは、他の電波ビーコンユニット2までの距離に対して十分に短い間隔であれば、離れた位置に配置してもよい。
各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnは、それぞれ情報を記憶する記憶装置4及び情報を発信する発信部5を有する。発信部5は、信号処理部5A及びアンテナ5Bを用いて構成することができる。信号処理部5Aは、記憶装置4に記憶された情報を所定の発信間隔でBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格の電気信号に変換してアンテナ5Bに出力する集積回路(IC:integrated circuit)チップ等の回路である。これにより、アンテナ5Bからは、記憶装置4の記憶された情報が所定の発信間隔で無線信号(電波)として発信される。典型的な電波ビーコンにおける情報の発信間隔は、10msから10s程度である。つまり、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnとして、市販の標準的な電波ビーコンを用いることができる。
各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnの記憶装置4に記憶される情報は標準化されており、汎用固有識別子(UUID:Universally Unique Identifier)、Major(メジャー)値及びMinor(マイナー)値が記憶装置4に記憶される。UUIDは、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnを識別するための識別情報(ID情報)である。従って、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnが標準化された電波ビーコンである場合には、UUIDが必ず記憶装置4に記憶される。また、記憶装置4の記憶容量の範囲内において、任意の情報を追加的に記憶させることもできる。標準的な電波ビーコンの場合には、概ね英字8字程度の情報を追加的に記憶させることができる。従って、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnの記憶装置4には、緯度及び経度等の位置情報、温度、時刻或いはURL(Uniform Resource Locator)の圧縮情報を記憶させることもできる。
但し、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnが標準化された電波ビーコンであるか否かに関わらず、UUID以外の独自のIDを定義して通信を行うようにすることもできる。また、Major値及びMinor値を定義して通信に利用するか否かについても任意である。以降では、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnが標準化された電波ビーコンであり、それぞれ異なるUUID(ID_Am、ID_An、ID_Bm、ID_Bn)を電波信号Tx_h、Tx_lとして発信する場合を例に説明する。
上述したように、各電波ビーコンユニット2A、2Bは複数の電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnで構成される。このため、各電波ビーコンユニット2には、複数のUUIDを記憶する複数の記憶装置4が備えられることになる。つまり、1つの設置場所に関連付けられた複数のUUIDが各電波ビーコンユニット2に記憶されることになる。また、各電波ビーコンユニット2の発信部5は、複数のUUIDをそれぞれ電波信号として発信する複数のアンテナ5Bを備え、複数のUUIDに対応する複数の電波信号を独立して別々に発信するように構成されることになる。
更に、各電波ビーコンユニット2の発信部5は、複数のUUIDに対応する個別の電波信号を互いに異なる強度で発信するように構成することができる。例えば、図1に例示されるように、第1の電波ビーコンユニット2Aを構成する第1の電波ビーコン2AmにはUUIDとしてID_Amを割当て、第1の電波ビーコン2Amからは相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hでUUIDを含む情報を発信するようにすることができる。一方、第1の電波ビーコンユニット2Aを構成する第2の電波ビーコン2AnにはUUIDとしてID_Anを割当て、第2の電波ビーコン2Anからは相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lでUUIDを含む情報を発信するようにすることができる。同様に、第2の電波ビーコンユニット2Bを構成する第3の電波ビーコン2BにはUUIDとしてID_Bmを割当て、第3の電波ビーコン2Bからは相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hでUUIDを含む情報を発信するようにすることができる。一方、第2の電波ビーコンユニット2Bを構成する第4の電波ビーコン2BnにはUUIDとしてID_Bnを割当て、第4の電波ビーコン2Bnからは相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lでUUIDを含む情報を発信するようにすることができる。
尚、第1の電波ビーコン2Amから発信される電波の強度と第3の電波ビーコン2Bから発信される電波の強度を変えてもよい。一方、第2の電波ビーコン2Anから発信される電波の強度と第4の電波ビーコン2Bnから発信される電波の強度を変えてもよい。
また、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnから発信される電波信号Tx_h、Tx_lの周波数を切換えることができる。標準化されている電波ビーコンの1つであるBLEビーコンの場合には、周波数が2402MHzのチャネル37、周波数が2426MHzのチャネル38及び周波数が2480MHzのチャネル36がAdvertising用の通信チャネルとして準備されている。このため、周波数が異なる3つのチャネル(ch1,ch2,ch3)を電波信号Tx_h、Tx_lの発信用のチャネルとして利用することができる。以降では、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnが3つのチャネル(ch1,ch2,ch3)を利用することが可能なBLEビーコンである場合を例に説明する。
以上のような構成を有する各電波ビーコンユニット2は、1つの電波ビーコンユニット2を構成するための複数の記憶装置4に無線通信プログラムを書込むことによって構築することができる。すなわち、各信号処理部5Aが無線通信プログラムを記憶装置4から読み出して実行することによって、それぞれアンテナ5Bを備えた複数の電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnを、複数のUUIDを記憶する記憶装置4及び複数のUUIDを個別の電波信号として発信する発信部5として機能させることができる。この電波ビーコンユニット2を構成するための無線通信プログラムは、情報記録媒体に記録したプログラムプロダクトとして、或いはインターネットを介したプログラムプロダクトとして流通させることもできる。
一方、無線通信システム1の移動型端末3は、各電波ビーコンユニット2A、2Bから発信される情報を受信するための端末である。従って、移動型端末3としては、ノートパソコン、スマートフォン等の携帯電話器、カーナビゲーションシステム等の車載端末、タブレット型端末等の、移動型端末3のユーザと共に移動することが可能な端末を用いることができる。
移動型端末3には、各電波ビーコンユニット2A、2Bから発信される情報を受信して情報を表示するための専用のアプリケーションソフトウェアが予めインストールされる。すなわち、移動型端末3は、スマートフォンやタブレット型端末等の入力装置6A、表示装置6B、記憶装置6C及びアンテナ6Dを有するコンピュータ6の演算装置6Eに、情報の読出し用の無線通信プログラムを読込ませることによって構築することができる。
具体的には、移動型端末3は、内蔵するコンピュータ6の演算装置6Eに情報の読出し用の無線通信プログラムを読込ませることによって受信部7及び情報表示部8として機能する。尚、コンピュータ6は回路の一種である電子回路によって構成されるため、受信部7及び情報表示部8は、回路によって構成することができると言うこともできる。
移動型端末3に内蔵されるコンピュータ6を受信部7及び情報表示部8として機能させる情報の読出し用の無線通信プログラムは、プログラムプロダクトとして移動型端末3のユーザに提供することができる。例えば、インターネット等のネットワーク経由で情報の読出し用の無線通信プログラムを移動型端末3に内蔵されるコンピュータ6にダウンロードできようにしても良いし、情報の読出し用の無線通信プログラムを情報記録媒体に記録して移動型端末3のユーザに提供するようにしても良い。もちろん、移動型端末3に無線通信プログラムをプリインストールしたり、OS(operating system)の一部として実装することも可能である。
受信部7は、複数の電波ビーコンユニット2A、2Bから発信される情報を、アンテナ6Dを通じて受信する機能を有する。
一方、情報表示部8は、各電波ビーコンユニット2A、2Bを構成する電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnから発信された電波信号Tx_h、Tx_lの受信部7における受信状況に応じて、電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnから電波信号Tx_h、Tx_lとして発信されたUUIDに関連付けられた情報を表示させる機能を有する。
UUIDに関連付けられる表示対象となる情報は、予め移動型端末3にインストールされる専用のアプリケーションソフトウェアにおいて定義させておくことができる。すなわち、UUIDと表示させるべき情報とを関連付けたテーブルを移動型端末3に保存しておき、UUIDを取得した場合には、対応する情報を表示装置6Bに表示させることができる。
或いは、上述したように、電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnから発信される情報にUUIDに加えて温度、時刻或いはURLの圧縮データを含め、UUIDを取得した場合には、温度、時刻或いはURLを表示装置6Bに表示させるようにしてもよい。その場合には、移動型端末3で取得するべきUUIDのみを専用のアプリケーションソフトウェアにおいて定義するようにしてもよい。
次に、各電波ビーコンユニット2A、2Bを構成する電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnから発信される電波信号Tx_h、Tx_lの強度及び周波数の設定方法並びに移動型端末3における情報の表示方法について説明する。
図2は、電波ビーコンからの距離と、電波ビーコンから発信される電波の受信強度(RSSI)との関係を示すグラフである。
図2において、横軸は電波ビーコンからの距離x(m)を示し、縦軸は電波ビーコンから発信される電波のRSSI(dBm)を示す。電波ビーコンからの距離xに応じた電波のRSSI(x)は、定数α、βを用いて式(1)で表される。
RSSI(x)=α−10βlog10x (1)
式(1)における定数α、βは、障害物の有無等の電波が伝播する環境に依存して変化する。例えば、定数(α、β)を(0、2.5)、(−30、2.5)及び(−30、4.0)とすると、電波ビーコンからの距離xに応じた電波のRSSI(x)は、図2に示すようなカーブとなる。図2によれば、電波ビーコンからの距離xが同じであっても、障害物の有無等によって電波ビーコンから発信される電波のRSSIが変化することが分かる。
図3は従来の方法で複数の電波ビーコンが狭い範囲に設置された場合における問題点を説明するためのグラフである。
図3において横軸は任意の間隔で配置された2つの電波ビーコンに対する相対位置を示し、縦軸は各電波ビーコンから発信される電波Tx_A、Tx_Bの相対強度を示す。同じ強度の電波Tx_A、Tx_Bを発信する2つの電波ビーコンを所定の距離だけ離して設置すると、図3に示すように、受信電波強度を示すカーブは電波ビーコン間の中心位置に関して線対称となる。尚、図3は1次元方向における電波Tx_A、Tx_Bの相対強度の分布を示しているが2次元方向及び3次元方向についても同様な分布となる。
従って、従来の移動型端末が2つの電波ビーコンのいずれかに近づくと、0.1s、0.5s或いは1.0s等のある長さの期間において、理論的には双方からの電波Tx_A、Tx_Bが異なる強度で受信されることになる。しかしながら、2つの電波ビーコンからの距離によっては、電波Tx_A、Tx_Bの強度差が僅かとなる。しかも、図2に示すように、実際には、各電波ビーコンから発信される電波Tx_A、Tx_Bの強度は環境に依存して変化する。
このため、従来の方法で設置された複数の電波ビーコンから発信される電波を、従来の移動型端末で受信しようとすると、遠くに配置された電波ビーコンから発信される電波が先に従来の移動型端末で受信されたり、遠くに配置された電波ビーコンから発信される電波がより大きな強度で従来の移動型端末で受信される場合がある。
従来の典型的な移動型端末用のアプリケーションソフトウェアでは、受信すべき電波ビーコンのUUIDが予め指定され、受信電波強度が大きいUUIDが優先的に取得される。このため、電波ビーコンから発信される電波の強度が変化すると混信の原因となる。
そこで、複数の電波ビーコンから発信される電波の混信を防ぐために、各電波ビーコンから発信される電波の強度を絞るという対策方法も考えられる。しかしながら、その場合には、各電波ビーコンに接近しなければ移動型端末では各電波ビーコンから発信される電波を受信できないことになる。従って、店舗の広告等のようにより広範囲に存在する移動型端末に情報を発信することが望ましい場合には、多数の電波ビーコンを配置することが必要となり、電波ビーコンの設置コストの増加及び電波ビーコンの運用の複雑化に繋がる。
また、別の方法として、各電波ビーコンから発信される電波の強度を移動型端末において測定し、測定した電波の強度に基づいて移動型端末から各電波ビーコンまでの距離を推定するという対策方法も考えられる。しかしながら、マルチパス等の影響によって図2に示すように電波の強度が変化するため、電波ビーコンの配置間隔が10m程度である場合のように、狭いエリア内に複数の電波ビーコンが配置されている場合には、移動型端末から各電波ビーコンまでの距離や順番を正しく推定することができない場合がある。
そこで、移動型端末3の情報表示部8は、複数の電波ビーコンユニット2A、2Bのうちの1つから発信される複数のUUIDに対応する複数の電波信号Tx_h、Tx_l、つまり少なくとも複数の設置場所のうちの1つの設置場所に関連付けられた複数のUUIDに対応する複数の電波信号Tx_h、Tx_lがそれぞれ受信部7において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ複数のUUIDの少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させるように構成される。
そうすると、狭いエリア内に配置された各電波ビーコンユニット2A、2Bから離れた位置であっても、移動型端末3によってUUIDを含む情報を検出できるようにしつつ、各電波ビーコンユニット2A、2Bから発信される電波信号Tx_h、Tx_lの混信も低減させることが可能となる。その理由は以下の通りである。
図4は、図1に示す第1の電波ビーコン2Am、第2の電波ビーコン2An、第3の電波ビーコン2Bm及び第4の電波ビーコン2Bnからそれぞれ発信される各電波信号Tx_h、Tx_lの1次元方向における相対強度分布の一例を示すグラフである。
図4において横軸は任意の1次元方向における相対位置を示し、縦軸は電波信号Tx_h、Tx_lの相対強度を示す。第1の電波ビーコン2Amから発信されるUUID(ID_Am)に対応する電波信号Tx_hと第3の電波ビーコン2Bmから発信されるUUID(ID_Bm)に対応する電波信号Tx_hとを、相対的に強度が大きい同じ強度に設定する一方、第2の電波ビーコン2Anから発信されるUUID(ID_An)に対応する電波信号Tx_lと第4の電波ビーコン2Bnから発信されるUUID(ID_Bn)に対応する電波信号Tx_lとを、相対的に強度が小さい同じ強度に設定すると、各電波信号Tx_h、Tx_lの強度分布は理想的には図4に示すようになる。尚、図4は1次元方向における理想的な電波の相対強度の分布を示しているが2次元方向及び3次元方向についても理想的な分布は同様となる。
従って、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bの各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnから発信された各電波信号Tx_h、Tx_lが受信感度以上の強度で届くエリアに移動型端末3が進入すると、各電波ビーコン2Am、2An、2Bm、2Bnから発信された電波信号Tx_h、Tx_lが移動型端末3において検出されることになる。
例えば、第1の電波ビーコンユニット2Aと第2の電波ビーコンユニット2Bとの間における距離が短く、第2の電波ビーコン2An及び第4の電波ビーコン2Bnからそれぞれ発信される強度が小さい各電波信号Tx_lが移動型端末3の受信感度以上の強度で届くエリアが存在する場合には、当該エリアに進入した移動型端末3では、理論的には、第1の電波ビーコン2Am、第2の電波ビーコン2An、第3の電波ビーコン2Bm及び第4の電波ビーコン2Bnからそれぞれ発信された各電波信号Tx_h、Tx_lの全てが検出されることになる。
また、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bのいずれか一方に近く、かつ他方の電波ビーコンユニット2から発信される弱い電波信号Tx_lが十分な強度で届かないエリアに移動型端末3が進入すれば、理論的には、近い方の電波ビーコンユニット2から発信される強い電波信号Tx_h及び弱い電波信号Tx_l並びに遠い方の電波ビーコンユニット2から発信される強い電波信号Tx_hは移動型端末3で検出されるが、遠い方の電波ビーコンユニット2から発信される弱い電波信号Tx_lは移動型端末3で検出されないことになる。
また、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bから発信される全ての電波信号Tx_h、Tx_lが十分な強度で届かないエリアから、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bのいずれか一方に移動型端末3が接近すれば、理論的には、近い方の電波ビーコンユニット2から発信される強い電波信号Tx_hのみが最初に移動型端末3で検出されることになる。
つまり、移動型端末3と、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bとの相対的な位置関係に応じて、移動型端末3において受信される理想的な電波信号Tx_h、Tx_lの組合せが変化することになる。このため、移動型端末3において受信される電波信号Tx_h、Tx_lの組合せに基づいて移動型端末3に最も近い電波ビーコンユニット2を検出することができる。
特に、電波ビーコンユニット2の1つの設置場所に関連付けられた複数のUUIDに対応する複数の電波信号Tx_h、Tx_lがそれぞれ移動型端末3の受信部7において受信されたか否かを判定すれば、従来のように1つの設置場所に関連付けられた1つのUUIDに対応する電波信号が受信されたか否かを判定する場合に比べて電波の混信を飛躍的に低減させることができる。
図5は図4に示すような強度分布でそれぞれUUID(ID_Am、ID_An、ID_Bm、ID_Bn)に対応する電波信号Tx_h、Tx_lを発信するように設計された第1の電波ビーコン2Am及び第2の電波ビーコン2Anで構成される第1の電波ビーコンユニット2Aと、第3の電波ビーコン2Bm及び第4の電波ビーコン2Bnで構成される第2の電波ビーコンユニット2Bが10m程度の近い間隔で配置された場合における移動型端末3用の判定テーブルの一例を示す図である。
図5において「1」は移動型端末3の受信部7において電波信号が受信されたことを示し、「0」は移動型端末3の受信部7において電波信号が受信されなかったことを示す。
1行目に示すように、第1の電波ビーコン2Am、第2の電波ビーコン2An、第3の電波ビーコン2Bm及び第4の電波ビーコン2Bnから電波信号Tx_h、Tx_lとしてそれぞれ発信されたUUID(ID_Am、ID_An、ID_Bm、ID_Bn)の全てが受信部7において受信された場合には、移動型端末3は、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bの双方に近いエリアに存在することになる。或いは、マルチパス等の影響によって、いずれかの電波信号Tx_h、Tx_lの強度が強くなった可能性も考えられる。従って、情報表示部8では、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bのいずれから発信された情報を優先的に表示装置6Bに表示させるべきか決定しないと判定することができる。
また、2行目に示すように、第1の電波ビーコンユニット2Aの第1の電波ビーコン2Amから相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hとして発信されたUUID(ID_Am)及び第1の電波ビーコンユニット2Aの第2の電波ビーコン2Anから相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lとして発信されたUUID(ID_An)の双方が移動型端末3の受信部7で受信され、かつ第2の電波ビーコンユニット2Bからは相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hとして発信されたUUID(ID_Bm)が移動型端末3の受信部7で受信される一方、相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lとして発信されたUUID(ID_Bn)が受信されない場合には、第1の電波ビーコンユニット2Aの方が第2の電波ビーコンユニット2Bよりも移動型端末3に近いと判定することができる。そこで、情報表示部8では、第1の電波ビーコンユニット2Aから発信された情報を優先的に表示装置6Bに表示させるべきであると判定することができる。
これは、4行目及び8行目にそれぞれ示すように、第1の電波ビーコンユニット2Aから相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hとして発信されたUUID(ID_Am)及び相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lで発信されたUUID(ID_An)の双方が移動型端末3で受信される一方、第2の電波ビーコンユニット2Bからは電波信号Tx_h、Tx_lが受信されなかった場合並びに第1の電波ビーコンユニット2Aから相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hとして発信されたUUID(ID_Am)のみが移動型端末3で受信された場合においても同様である。
また、上述した電波信号Tx_h、Tx_lの受信状況が、第1の電波ビーコンユニット2Aと第2の電波ビーコンユニット2Bとを逆にした状況となった場合には、5行目、14行目及び15行目にそれぞれ示すように、情報表示部8では、第2の電波ビーコンユニット2Bから発信された情報を優先的に表示装置6Bに表示させるべきであると判定することができる。
また、マルチパス等の影響によって、いずれかの電波信号Tx_h、Tx_lの強度が変化した場合には、相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hが移動型端末3で受信されていないにも関わらず、同じ電波ビーコンユニット2から発信された相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lが受信される場合も起こり得る。そのような場合には、電波信号Tx_h、Tx_lの受信状況が異常な状況であると判定することができる。従って、いずれの電波ビーコンユニット2A、2Bから発信された情報も表示装置6Bに表示させるべきではないと判定することができる。或いは、同一の電波ビーコンユニット2からの小さい強度を有する電波信号Tx_lのみの受信を異常な受信と判定し、当該受信がなかったものとみなすようにしてもよい。
具体例として、3行目、7行目、11行目及び15行目に示すように、第2の電波ビーコンユニット2Bから相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lで発信されたUUID(ID_Bn)が移動型端末3で受信されたにも関わらず、第2の電波ビーコンユニット2Bから相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hで発信されたUUID(ID_Bm)が移動型端末3で受信されなかった場合には、第2の電波ビーコンユニット2Bから相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lで発信されたUUID(ID_Bn)の受信はマルチパス等の影響を受けた異常な受信であると判定することができる。このため、少なくとも第2の電波ビーコンユニット2Bから発信された情報を移動型端末3に表示させるべきではないと判定することができる。
尚、図5は、異常な電波信号Tx_h、Tx_lの受信があった場合には、いずれの電波ビーコンユニット2A、2Bから発信された情報も表示装置6Bに表示させるべきではないと判定する場合の判定テーブルを示している。図5に例示されるアルゴリズムに限らず、電波ビーコンユニット2A、2Bの利用環境や利用目的に応じたアルゴリズムを決定し、所望の判定テーブルを作成することができる。
例えば、電波ビーコンユニット2A、2Bから発信されるUUIDの誤表示を回避することを優先する場合であれば、図5の判定テーブルの8行目及び14行目に示す、一方の電波ビーコンユニット2からの相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hのみが移動型端末3で検出された場合をUNKNOWNとしてもよい。すなわち、一方の電波ビーコンユニット2からの相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_hのみが移動型端末3で検出された場合を電波異常と判定し、当該電波ビーコンユニット2から受信した情報を移動型端末3において非表示にすることができる。
また、電波ビーコンユニット2A、2Bから発信される情報をできるだけ移動型端末3に表示させることを優先する場合であれば、各電波ビーコンユニット2A、2Bから発信される双方の情報を移動型端末3に表示させることができるようにしてもよい。具体例として、図5の判定テーブルの1行目に示すように全てのUUID(ID_Am、ID_An、ID_Bm、ID_Bn)が移動型端末3で受信された場合には、第1の電波ビーコンユニット2Aに対応する情報と、第2の電波ビーコンユニット2Bに対応する情報とを移動型端末3に並列表示させたり、或いは移動型端末3でユーザが表示対象となる情報を選択できるようにしてもよい。
別の例として、優先度を提示して、移動型端末3でユーザが表示対象となる情報を選択できるようにしてもよい。例えば、一方の電波ビーコンユニット2からは相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_h及び相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lの双方が移動型端末3で受信され、他方の電波ビーコンユニット2からは相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lのみが移動型端末3で受信された場合、つまり、図5に示す判定テーブルの3行目又は9行目に該当する条件となった場合には、相対的に大きい強度を有する電波信号Tx_h及び相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lの双方が受信された電波ビーコンユニット2に対応する情報を優先度70とする一方、相対的に小さい強度を有する電波信号Tx_lのみが受信された電波ビーコンユニット2に対応する情報を優先度30として、双方の情報を表示対象の候補として移動型端末3においてユーザが選択できるようにしてもよい。つまり、電波信号Tx_h、Tx_lの受信状況に応じて混信の可能性を確率的に推定し、優先度として移動型端末3にユーザに提示することができる。
この他、電波信号Tx_h、Tx_lの受信状況の経時的な変化に基づいて各電波信号Tx_h、Tx_lに重みづけを行い、重みが一定の値に達した場合に対応する情報を移動型端末3に表示させたり、或いは、重みを優先度として複数の情報を選択可能に移動型端末3に表示させることもできる。つまり、過去の時系列の判定結果に基づいて、表示させるべき適切な情報の予測精度を向上させることができる。
以上の例のように、1つの設置場所に設置された1つの電波ビーコンユニット2から複数のUUIDに対応する電波信号Tx_h、Tx_lを発信させ、複数の設置場所に設置された複数の電波ビーコンユニット2A、2Bから発信される複数の電波信号Tx_h、Tx_lの受信状況に応じて、移動型端末3に表示させるべき電波ビーコンユニット2からの情報を決定することができる。これにより、マルチパス等の環境の影響によって電波信号Tx_h、Tx_lの強度が変化し、複数の設置場所に設置された複数の電波ビーコンユニット2A、2Bから発信された複数の電波信号Tx_h、Tx_lが移動型端末3において受信されたとしても、適切な情報、つまり移動型端末3に最も近い電波ビーコンユニット2から発信された情報を選択的に移動型端末3に表示させることが可能となる。
換言すれば、第1の電波ビーコンユニット2Aから発信される電波信号Tx_h、Tx_l及び第2の電波ビーコンユニット2Bから発信される電波信号Tx_h、Tx_lの双方が移動型端末3で検出されたとしても、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bのいずれが移動型端末3により近いのかを正しく判定することが可能となる。
尚、ある1つの設置場所に設置された電波ビーコンユニット2から発信される複数のUUIDに対応する電波の強度を同一としてもよい。その場合には、1つの設置場所に設置された電波ビーコンユニット2に移動型端末3が接近する程、複数のUUIDに対応する電波が移動型端末3において受信され易くなるという性質を利用することができる。
具体的には、同じ強度を有する複数の電波信号が、各電波ビーコンユニット2A、2Bから移動型端末3に届いたか否かを判定し、移動型端末3に電波信号として届いたUUIDの数が最も多い電波ビーコンユニット2が移動型端末3に最も近い電波ビーコンユニット2であると判定して情報を表示させることができる。
逆に、図4に例示されるように1つの電波ビーコンユニット2から異なる強度を有する複数の電波信号Tx_h、Tx_lを発信するようにすれば、電波の受信状況の異常を検出したり、全ての電波ビーコンユニット2A、2Bからの電波信号Tx_h、Tx_lが移動型端末3において受信される可能性を低くすることが可能となる。
更に、移動型端末3では、最も近い電波ビーコンユニット2から発信されたUUIDに対応する情報をより確実に表示させることができるように、UUIDに対応する電波信号Tx_h、Tx_lの強度の下限値として閾値TH_h、TH_lを設定することができる。すなわち、情報表示部8には、複数の電波信号Tx_h、Tx_lの少なくとも1つの電波信号Tx_h、Tx_lの強度に対して閾値TH_h、TH_lを設定し、当該電波信号Tx_h、Tx_lが閾値TH_h、TH_l以上又は閾値TH_h、TH_lを超えた強度で受信された場合にのみ当該電波信号Tx_h、Tx_lに対応するUUIDに関連付けられた情報を表示装置6Bに表示させる機能を設けることができる。
尚、異なる閾値TH_h、TH_lを設定すれば、同じ強度を有する複数の電波信号が1つの設置場所に設置された電波ビーコンユニット2から発信される場合であっても、異なる強度を有する電波信号Tx_h、Tx_lが送信された場合と同様なアルゴリズムによる判定が可能である。従って、異なる強度を有する電波信号Tx_h、Tx_lを発信する代わりに、異なる閾値TH_h、TH_lを設定するようにしてもよい。
第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bからそれぞれ異なる強度を有する電波信号Tx_h、Tx_lが発信される場合には、図4に示すように各電波信号Tx_h、Tx_lに対してそれぞれ閾値TH_h、TH_lを設定することができる。具体的には、相対的に強度が大きい電波信号Tx_hに対する下限値として強度レベルが高い閾値TH_hを設定する一方、相対的に強度が小さい電波信号Tx_lに対して強度レベルが低い閾値TH_lを設定することができる。
尚、図4に示す例では、第1の電波ビーコンユニット2Aから発信される電波信号Tx_h、Tx_lと、第2の電波ビーコンユニット2Bから発信される電波信号Tx_h、Tx_lに対して共通の閾値TH_h、TH_lが設定されているが、異なる閾値TH_h、TH_lを設定してもよい。
電波信号Tx_h、Tx_lに対して閾値TH_h、TH_lを設定すると、情報の表示対象となる電波信号Tx_h、Tx_lを移動型端末3で受信することが可能なエリアを、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bの近傍に制限することができる。このため、情報を表示させるべきか否かを判定するための判定テーブルにおいて、可能性のある電波信号Tx_h、Tx_lの組合わせを絞り込むことができる。
図6は第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bから発信される電波信号Tx_h、Tx_lに閾値TH_h、TH_lを設定することによって図5に示す判定テーブルを簡易化した例を示す図である。
例えば、相対的に強度が小さい電波信号Tx_lに対して十分にレベルが高い閾値TH_lを設定し、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bの近傍まで移動型端末3が接近しないと、第1の電波ビーコンユニット2A又は第2の電波ビーコンユニット2Bから相対的に強度が小さい電波信号Tx_lが移動型端末3の受信部7において受信されても、情報表示部8が電波信号Tx_lの強度に対する閾値TH_lを用いた閾値処理によって、相対的に強度が小さい電波信号Tx_lに対応する情報を表示対象外と判定するようにすることができる。
そうすると、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bの双方から閾値TH_l以上又は閾値TH_lを超えた強度で相対的に強度が小さい電波信号Tx_lが移動型端末3において受信される可能性を無視できる程度に低減することができる。従って、図5に示す判定テーブルにおいて、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bの双方から相対的に強度が小さい電波信号Tx_lが受信された場合に対応する電波信号Tx_h、Tx_lの組合わせを省略することができる。その結果、図6に示すように、判定不能とされる電波信号Tx_h、Tx_lの組合わせを減らし、より正確に最も近い電波ビーコンユニット2から発信されたUUIDに対応する情報を移動型端末3の表示装置6Bに表示させることが可能となる。
一方、相対的に強度が大きい電波信号Tx_hに対する閾値TH_hについては高めに設定することができる。そうすると、第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bから離れた位置であっても第1の電波ビーコンユニット2A及び第2の電波ビーコンユニット2Bのいずれか近い方から発信されたUUIDに対応する情報を移動型端末3に表示させたいというニーズに答えることができる。
また、移動型端末3に最も近い電波ビーコンユニット2とは異なる電波ビーコンユニット2から、相対的に強度が小さい電波信号Tx_lが閾値TH_l以上又は閾値TH_lを超えた強度で受信されずに、相対的に強度が大きい電波信号Tx_hのみが閾値TH_h以上又は閾値TH_hを超えた強度で受信され易い環境を作り出すことができる。しかも、電波ビーコンユニット2から発信されたUUIDに対応する情報を表示させるべきではない程、離れた位置に移動型端末3が存在する場合には、相対的に強度が大きい電波信号Tx_hに対する閾値TH_hの設定によって、離れた位置に存在する電波ビーコンユニット2から発信されたUUIDに対応する情報が不用意に移動型端末3において表示されたり、電波信号Tx_lが判定テーブルを参照した判定に用いられることを回避することができる。
このように、電波信号Tx_h、Tx_lに対して閾値TH_h、TH_lを設定すれば、電波の混信による情報の誤表示を一層低減させることができる。但し、電波信号Tx_h、Tx_lに対して閾値TH_h、TH_lを設定する場合には、閾値TH_h、TH_lの設定対象となる電波信号Tx_h、Tx_lの理想的な強度を移動型端末3側において認識することが必要である。
そこで、専用のアプリケーションソフトウェアにUUIDと電波信号Tx_h、Tx_lの理想的な強度との関係を表す強度テーブルを保存し、移動型端末3の記憶装置6Cに予め書込んでおくことができる。例えば、第1の電波ビーコンユニット2Aを構成する第1の電波ビーコン2Am及び第2の電波ビーコン2Anから発信される各電波信号Tx_h、Tx_l並びに第2の電波ビーコンユニット2Bを構成する第3の電波ビーコン2Bm及び第4の電波ビーコン2Bnから発信される各電波信号Tx_h、Tx_lの全てに対して閾値TH_h、TH_lを設定する場合であれば、第1の電波ビーコン2Am、第2の電波ビーコン2An、第3の電波ビーコン2Bm及び第4の電波ビーコン2Bnにおいて設定された電波信号Tx_h、Tx_lの各発信強度と、電波信号Tx_h、Tx_lとしてそれぞれ発信されるUUID(ID_Am、ID_An、ID_Bm、ID_Bn)との関係を示す強度テーブルを、移動型端末3の記憶装置6Cに保存しておくことができる。このようなUUIDと電波信号Tx_h、Tx_lの理想的な強度との関係を表す強度テーブルは、インターネットで公開し、移動型端末3に自由にダウンロードできるようにしてもよい。
これにより、情報表示部8は、図6に例示されるような判定テーブルに加えて、UUID(ID_Am、ID_An、ID_Bm、ID_Bn)と電波信号Tx_h、Tx_lの理想的な強度との関係を表す強度テーブルを参照した判定処理を実行することが可能となる。尚、移動型端末3の表示装置6Bに強度テーブルを表示させ、移動型端末3のユーザが強度テーブルを参照しながら入力装置6Aの操作によって閾値TH_h、TH_lを可変設定できるようにしてもよい。その場合、図4に例示されるような強度分布波形を参照して閾値TH_h、TH_lを可変設定するユーザインターフェースを表示装置6Bに表示させるようにしてもよい。
情報表示部8が閾値TH_h、TH_lを設定するために電波信号Tx_h、Tx_lの理想的な強度を認識する別の方法として、電波信号Tx_h、Tx_lとそれらの理想的な強度の組合わせを表す情報を、各電波ビーコンユニット2から電波信号Tx_h、Tx_lとして発信する方法が挙げられる。この場合、各電波ビーコンユニット2を設置する電波ビーコンユニット2のユーザが、自由に電波信号Tx_h、Tx_lの発信強度を設定することが可能となる。このため、電波ビーコンユニット2の設置数が変化したような場合において、電波信号Tx_h、Tx_lの発信強度を変えることも可能となる。すなわち、単位広さ当たりの電波ビーコンユニット2の数に応じて適切な電波信号Tx_h、Tx_lの発信強度を設定することが可能となる。
電波信号Tx_h、Tx_lの理想的な発信強度を表す情報は、UUIDに付随する情報として発信してもよいが、電波信号Tx_h、Tx_lの周波数を利用して表現することができる。これにより、電波ビーコンユニット2の記憶容量に制限がある中で、UUIDには本来発信すべき情報を付随させて発信することができる。すなわち、電波の有効利用を図ることができる。
上述したようにBLEビーコンには、Advertising用の周波数が異なる3つのチャネル(ch1,ch2,ch3)が準備されている。そこで、3つのチャネル(ch1,ch2,ch3)のオンとオフとを組合わせることによって複数のUUIDと電波信号Tx_h、Tx_lの強度との組合わせを表すことができる。具体的には、オンを「1」で表し、オフを「0」で表すと、チャネル(ch1,ch2,ch3)のオンとオフの組合わせは、(1,1,1)、(1,1,0)、(1,0,1)、(0,1,1)、(1,0,0)、(0,1,0)、(0,0,1)の7通りとなる。そこで、この7通りのチャネル(ch1,ch2,ch3)の組合わせによって、複数のUUIDと電波信号Tx_h、Tx_lの強度との組合わせを表すことができる。
例えば、1つの電波ビーコンユニット2から強度が異なる2種類の電波信号Tx_h、Tx_lとして2つのUUIDが発信されており、かついずれのUUIDに対応する電波信号の方が大きい強度を有するのかということが事前に決定されている場合であれば、7通りのチャネル(ch1,ch2,ch3)の組合わせを用いて、2種類の電波信号Tx_h、Tx_lの強度差を7段階の指標として表すことができる。
また、いずれのUUIDに対応する電波信号の方が大きい強度を有するのかということが決定されていない場合であれば、7通りのチャネル(ch1,ch2,ch3)の組合わせを用いて、強度の順番とともに2種類の電波信号Tx_h、Tx_lの強度差を3段階の指標として表すことができる。
また、別の例として、1つの電波ビーコンユニット2から強度が異なる3種類の電波信号として3つのUUIDが発信されている場合であれば、3つのUUIDに割り当てられた強度の大きさの順序を、7通りのチャネル(ch1,ch2,ch3)の組合わせを用いて表すことができる。もちろん、3つのUUIDに割り当てられた強度の大きさの順序が予め決定されている場合であれば、7通りのチャネル(ch1,ch2,ch3)の組合わせを3つのUUIDに割り当てられた強度の差を表すために用いることができる。
このように、電波信号の理想的な発信強度を表す情報を周波数の組合わせで表現する場合には、各電波ビーコンユニット2の発信部5は、周波数が異なる複数のチャネル(ch1,ch2,ch3)で発信される電波信号のオンとオフとを組合わせることによって複数のUUIDと電波信号の強度との組合わせを表す情報を発信するように構成される。すなわち、各電波ビーコンユニット2の発信部5は、複数の周波数から選択された単一又は複数の周波数を用いて複数のUUIDを電波信号として発信するように構成される。
一方、移動型端末3の情報表示部8は、1つの電波ビーコンユニット2において、予め定められた複数の周波数のうち複数の電波信号の送信に使用された周波数の組合わせに基づいて電波信号の理想的な強度を認識するように構成される。すなわち、情報表示部8は、1つの電波ビーコンユニット2から発信された複数のUUIDが、どの周波数のチャネル(ch1,ch2,ch3)で発信されたのかを判定することによって、複数のUUIDに対応する各電波信号の理想的な強度を認識するように構成される。
このような機能を、各電波ビーコンユニット2の発信部5及び移動型端末3の情報表示部8に設ければ、ある電波ビーコンユニット2から発信された複数のUUIDに対応する各電波信号の理想的な強度を移動型端末3で認識することが可能となる。
尚、1つの電波ビーコンユニット2から異なる周波数で複数の電波信号を発信する場合には、周波数ごとにUUIDを変えるようにしてもよい。その場合には、周波数及び強度の数に応じた数のUUIDが1つの電波ビーコンユニット2から発信されることになる。逆に、周波数ごとにUUIDを変えなくてもよい。その場合には、Major値やMinor値で周波数の相違を識別したり、周波数の相違を識別することを目的とする独自のIDをUUIDとは別に設定することによって周波数の相違を識別できるようにすることができる。この場合、移動型端末3では、電波信号の周波数を検出せずに、周波数を識別することが可能となる。
つまり以上のような無線通信システム1、無線通信プログラム並びに無線通信方法は、1箇所に設置される電波ビーコンユニット2に、複数の電波ビーコンとしての機能を持たせ、複数のUUIDをそれぞれ電波信号として発信する一方、移動型端末3では少なくとも1つの設置位置に関連付けられた複数のUUIDが受信されたか否かを含む電波信号の受信状況に基づいてUUIDに関連付けられた情報を表示させるようにしたものである。
(効果)
このため、電波ビーコンユニット2及び移動型端末3を構成要素とする無線通信システム1、無線通信プログラム並びに無線通信方法によれば、従来のような複数の電波ビーコンから発信される電波の混信による移動型端末3における不適切な情報の表示を回避することができる。例えば、マルチパスの影響によって電波の強度が若干変化したとしても、移動型端末3に最も近い電波ビーコンユニット2から発信された情報を優先的に移動型端末3に表示させることが可能となる。
尚、実際に複数の電波ビーコンユニット2を10メートル四方程度の狭いエリアに設置して情報を発信した結果、移動型端末3において遠くの電波ビーコンユニット2から発信された情報が先に表示されるという事態が生じないことが確認された。
このため、無線通信システム1、無線通信プログラム並びに無線通信方法を、観光案内、店舗案内、視覚障害者支援等の情報通信サービスのために使用することができる。そして、ピンポイントな情報提供を行うことができる。
(第2の実施形態)
図7は本発明の第2の実施形態に係る無線通信システムの機能ブロック図である。
図7に示された第2の実施形態における無線通信システム1Aでは、各電波ビーコンユニット2A、2Bを標準的な単一の電波ビーコンでそれぞれ構成し、複数のUUIDに対応する複数の電波信号を電波ビーコンに備えられる単一のアンテナ5Bを用いて発信するようにした点が第1の実施形態における無線通信システム1と相違する。第2の実施形態における無線通信システム1Aの他の構成及び作用については第1の実施形態における無線通信システム1と実質的に異ならないため同一の構成又は対応する構成については同符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態における無線通信システム1Aの各電波ビーコンユニット2A、2Bは、無線通信プログラムによって、アンテナ5Bを備えた単一の電波ビーコンを複数のUUIDを記憶する記憶装置4及び複数のUUIDを個別の電波信号Tx_h、Tx_lとして発信する発信部5として機能させたものである。従って、無線通信システム1Aの各電波ビーコンユニット2A、2Bでは、発信部5が1つの設置場所に関連付けられた複数のUUIDに対応する複数の電波信号Tx_h、Tx_lを、所定の時間間隔で切換えて共通のアンテナ5Bから発信する。
このため、各電波ビーコンユニット2A、2Bの信号処理部5Aは、複数のUUIDに対応する複数の電波信号Tx_h、Tx_lを所定の時間間隔で切換えて共通のアンテナ5Bに出力するように構成される。上述したように、典型的な電波ビーコンにおける情報の発信間隔は、10msから10s程度の範囲で可変設定できるが、電力の消耗を低減させる観点から100msから500msの発信間隔で情報を発信することが実用的である。
一方、標準的な移動型端末3では、30ms程度の間隔で電波の検出が実行される。従って、各電波ビーコンユニット2A、2Bから2つのUUIDを100msから500msの発信間隔で切換えて発信すれば、1s以内に2つのUUIDに対応する複数の電波信号Tx_h、Tx_lを移動型端末3で十分検出することができる。
また、移動型端末3がスマートフォン等のユーザが歩行しながら使用する端末である場合であれば、移動型端末3の移動速度は、ユーザの歩行速度となる。従って、2sから5s程度の間に、1つの設置場所に設置された電波ビーコンユニット2A、2Bから切換発信される複数のUUIDに対応する複数の電波信号Tx_h、Tx_lが移動型端末3で検出できれば、適切な情報を受信して表示させる上で十分であると考えられる。このため、各電波ビーコンユニット2A、2Bから切換発信されるUUIDの数が2つであれば、発信間隔を1s程度にしても、移動型端末3で2s以内に検出するために十分短い間隔となる。
以上のような第2の実施形態における無線通信システム1Aにおいても、第1の実施形態における無線通信システム1と同様な効果を得ることができる。加えて、各電波ビーコンユニット2A、2Bを汎用性の高い単一の電波ビーコンで構成することができる。このため、無線通信システム1Aの構成を簡易にすることができる。換言すれば、設置済みの既存の電波ビーコンを利用して無線通信システム1Aを構築することができる。
(他の実施形態)
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。
例えば、第1の実施形態において、第1の電波ビーコン2Amに備えられる記憶装置4及び信号処理部5Aと、第2の電波ビーコン2Anに備えられる記憶装置4及び信号処理部5Aを共通にしてもよい。同様に、第3の電波ビーコン2Bmに備えられる記憶装置4及び信号処理部5Aと、第4の電波ビーコン2Bnに備えられる記憶装置4及び信号処理部5Aを共通にしてもよい。すなわち、記憶装置4及び信号処理部5Aに複数のアンテナ5Bを接続した専用の電波ビーコンユニット2A、2Bを製作するようにしてもよい。
1、1A 無線通信システム
2、2A、2B 電波ビーコンユニット
2Am、2An、2Bm、2Bn 電波ビーコン
3 移動型端末
4 記憶装置
5 発信部
5A 信号処理部
5B アンテナ
6 コンピュータ
6A 入力装置
6B 表示装置
6C 記憶装置
6D アンテナ
6E 演算装置
7 受信部
8 情報表示部

Claims (11)

  1. 複数の識別情報を記憶する記憶装置と、
    前記複数の識別情報を個別の電波信号として発信する発信部と、
    を有する電波発信ユニット。
  2. 前記発信部は、前記複数の識別情報に対応する前記個別の電波信号を互いに異なる強度で発信するように構成される請求項1記載の電波発信ユニット。
  3. 前記発信部は、前記複数の識別情報をそれぞれ電波信号として発信する複数のアンテナを備え、前記複数の識別情報に対応する複数の電波信号を別々に発信するように構成される請求項1又は2記載の電波発信ユニット。
  4. 前記発信部は、前記複数の識別情報に対応する複数の電波信号を所定の時間間隔で切換えて共通のアンテナから発信するように構成される請求項1又は2記載の電波発信ユニット。
  5. アンテナを備えた単一又は複数の電波発信器を、
    複数の識別情報を記憶する記憶装置、及び
    前記複数の識別情報を個別の電波信号として発信する発信部、
    として機能させる無線通信プログラム。
  6. 移動型端末を、
    複数の設置場所に設置された複数の電波発信ユニットから発信される情報を受信するための受信部、及び
    少なくとも前記電波発信ユニットの1つの設置場所に関連付けられた複数の識別情報に対応する複数の電波信号がそれぞれ前記受信部において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ前記複数の識別情報の少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させる情報表示部、
    として機能させる無線通信プログラム。
  7. 複数の設置場所に設置された複数の電波発信ユニットから発信される情報を受信するための受信部と、
    少なくとも前記電波発信ユニットの1つの設置場所に関連付けられた複数の識別情報に対応する複数の電波信号がそれぞれ前記受信部において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ前記複数の識別情報の少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させる情報表示部と、
    を有する移動型端末。
  8. 前記情報表示部は、前記複数の電波信号の少なくとも1つの電波信号の強度に対して閾値を設定し、前記少なくとも1つの電波信号が前記閾値以上又は前記閾値を超えた強度で受信された場合にのみ前記少なくとも1つの電波信号に対応する識別情報に関連付けられた情報を表示させるように構成される請求項7記載の移動型端末。
  9. 前記情報表示部は、予め定められた複数の周波数のうち前記複数の電波信号の送信に使用された周波数の組合わせに基づいて前記少なくとも1つの電波信号の理想的な強度を認識するように構成される請求項8記載の移動型端末。
  10. 複数の設置場所に設置される複数の電波発信ユニットと、移動型端末とを備えた無線通信システムであって、
    前記各電波発信ユニットはそれぞれ、
    複数の識別情報を記憶する記憶装置と、
    前記複数の識別情報を個別の電波信号として発信する発信部と、
    を有し、
    前記移動型端末は、
    前記複数の電波発信ユニットから発信される情報を受信するための受信部と、
    前記複数の設置場所のうちの1つの設置場所に関連付けられた複数の識別情報に対応する複数の電波信号がそれぞれ前記受信部において受信されたか否かに基づいて、所定の条件を満たした場合にのみ前記複数の識別情報の少なくとも一方に関連付けられた情報を表示させる情報表示部と、
    を有する無線通信システム。
  11. 複数の識別情報を電波発信ユニットに備えられる記憶装置に記憶させるステップと、
    前記複数の識別情報を個別の電波信号として前記電波発信ユニットに備えられる発信部から発信するステップと、
    を有する無線通信方法。
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