〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について図1から図10に基づいて詳細に説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。本発明の一態様に係る制御システム1(マスタースレーブ制御システム)の概要を、図2を用いて説明する。
(実施形態1の制御システムの概要)
図2は、制御システム1の概要を示す図である。図2に示すように、制御システム1は、上位コントローラ40(コントローラ)と、上位コントローラ40にフィールドネットワーク50(上位バス、すなわち、上位通信ネットワーク)を介して接続される、1つ以上のデバイス通信管理ユニット10と、を含む。図2に示す例では、デバイス通信管理ユニット10(A)およびデバイス通信管理ユニット10(B)が、フィールドネットワーク50を介して、上位コントローラ40に接続されている。なお、以下の説明において、デバイス通信管理ユニット10(A)およびデバイス通信管理ユニット10(B)の各々を特に区別する必要がない場合は、単に「デバイス通信管理ユニット10」と称する。
制御システム1は、マスタ装置としての上位コントローラ40と、マスタ装置にネットワーク(フィールドネットワーク50)を介して接続される1つ以上のスレーブ装置としてのデバイス通信管理ユニット10とを含むマスタースレーブ制御システムである。上位コントローラ40は、フィールドネットワーク50を介したデータ伝送を管理しているという意味で「マスタ装置」と呼ばれ、一方、デバイス通信管理ユニット10は「スレーブ装置」と呼ばれる。
制御システム1において、デバイス通信管理ユニット10には、デバイス通信ケーブル30を介して、1つ以上のデバイス20が接続される。図2に示す例では、デバイス20(1)、20(2)、20(3)、・・・、20(n)が、デバイス通信ケーブル30を介して、デバイス通信管理ユニット10に接続されている。なお、以下の説明において、デバイス20(1)、20(2)、20(3)、・・・、20(n)の各々を特に区別する必要がない場合は、単に「デバイス20」と称する。
上位コントローラ40は、例えば、PLC(Programmable Logic Controller)であり、制御システム1における、フィールドネットワーク50を介したデータ伝送を管理するマスタ装置である。マスタ装置としての上位コントローラ40に接続されるスレーブ装置としては、デバイス通信管理ユニット10以外にも、フィールドネットワーク50に直接接続される、サーボドライバ(不図示)なども含み得る。さらに、フィールドネットワーク50に複数の上位コントローラ40が接続される場合には、いずれか1つの上位コントローラ40がマスタ装置となり、残りの上位コントローラ40がスレーブ装置になる場合もある。さらにあるいは、上位コントローラ40およびデバイス通信管理ユニット10のいずれとも異なる制御主体がマスタ装置になってもよい。すなわち、「マスタ装置」および「スレーブ装置」は、フィールドネットワーク50上のデータ伝送の制御機能に着目して定義されるものであり、各装置間でどのような情報が送受信されるかについては、特に限定されない。
上位コントローラ40は、制御システム1の全体の制御を行う。具体的には、上位コントローラ40は、センサなどの入力機器であるデバイス20からの情報を入力データとして取得し、予め組み込まれたユーザプログラムに従って、係る取得した入力データを用いて演算処理を実行する。そして、上位コントローラ40は、前記演算処理を実行して、アクチュエータなどの出力機器であるデバイス20への制御内容を決定し、その制御内容に対応する制御データをデバイス20へ出力する。
フィールドネットワーク50は、上位コントローラ40が受信し、または上位コントローラ40が送信する各種データを伝送し、例えば、EtherCAT(登録商標)、PROFINET(登録商標)、MECHATROLINK(登録商標)−III、Powerlink、SERCOS(登録商標)−III、CIP Motionである。また、フィールドネットワーク50は、例えば、EtherNet/IP(登録商標)、DeviceNet、CompoNet(登録商標)などであってもよい。なお、以下では、フィールドネットワーク50上をデータフレームが順次転送されることで、上位コントローラ40とデバイス通信管理ユニット10との間、または、デバイス通信管理ユニット10(A)とデバイス通信管理ユニット10(B)との間でデータが送受信される制御システム1について説明を行う。また、以下の説明においては、フィールドネットワーク50を、下位の通信ネットワークであるデバイス通信ケーブル30を介した通信と対比させるために、「上位バス(上位通信ネットワーク)」と呼ぶことがある。さらに、デバイス通信ケーブル30上を伝搬するデータフレームと区別するために、フィールドネットワーク50上のデータフレームを「上位データフレーム」とも称す。
図2に示すように、上位コントローラ40には、また、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルである通信ケーブル70を介して、サポートツール60またはHMI80が接続している。
サポートツール60は、制御システム1に対して各種のパラメータを設定するための情報処理装置である。例えば、状態値の取得(入力リフレッシュ)のタイミングおよび出力値の更新(出力リフレッシュ)のタイミングは、サポートツール60によって算出および設定されてもよい。サポートツール60は、典型的には、汎用のコンピュータで構成される。例えば、サポートツール60で実行される情報処理プログラムは、不図示のCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)に格納されて流通してもよい。このCD−ROMに格納されたプログラムは、図示しないCD−ROM駆動装置によって読取られ、サポートツール60のハードディスクなどへ格納される。あるいは、上位のホストコンピュータなどからネットワークを通じてプログラムをダウンロードするように構成してもよい。サポートツール60の代わりに、通信ケーブル70を介して、上位コントローラ40にHMI(Human Machine Interface)80が接続されてもよい。
HMI80は、人間と機械とが情報をやり取りするための手段であり、具体的には、人間が機械を操作したり(機械に指示を与えたり)、機械が現在の状態・結果を人間に知らせたりする手段である。HMI80について、人間が機械に指示を与える手段としてはスイッチ、ボタン、ハンドル、ダイヤル、ペダル、リモコン、マイク、キーボード、マウスなどが含まれ、機械が現在の状態・結果等に係る情報を人間に伝える手段としては液晶画面、メーター、ランプ、スピーカーなどが含まれる。
制御システム1において、上位コントローラ40に通信ケーブル70を介して接続されている、サポートツール60またはHMI80は、制御システム1のシステム構成を上位コントローラ40等が把握するためのユーザ操作を受け付ける。すなわち、ユーザは、サポートツール60またはHMI80に、デバイス通信管理ユニット10、デバイス通信管理ユニット10のデバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続させる予定のデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々、上位コントローラ40等の識別情報を入力する。サポートツール60またはHMI80は、ユーザによって入力された「デバイス通信管理ユニット10、デバイス通信管理ユニット10のデバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続させる予定のデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々、上位コントローラ40等の識別情報」を、フィールドネットワーク50(上位コントローラ40)を介してデバイス通信管理ユニット10に送信する。
詳細は後述するが、デバイス通信管理ユニット10は、サポートツール60またはHMI80から受信した「デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続させる予定のデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々の識別情報」を構成設定情報テーブル141に格納する。そして、デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている識別情報と、「デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に実際に接続されているデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々の識別情報」と、を比較する照合処理を実行する。
制御システム1において、上位コントローラ40に通信ケーブル70を介して接続されている、サポートツール60またはHMI80は、デバイス通信管理ユニット10において実行される前記照合処理の結果を、ユーザに通知することができる。
特に、デバイス通信管理ユニット10が「照合異常(構成設定情報テーブル141に格納されている識別情報(登録デバイスの識別情報)と、実際に接続されているデバイス20の識別情報(実デバイスの識別情報)とが一致しない)」と判定した場合、サポートツール60またはHMI80は、「デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続させる予定のデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々の識別情報(登録デバイスの識別情報)」を、ユーザに通知する。
なお、「デバイス通信ポート110に接続させる予定の(言い換えれば、デバイス通信ポート110に接続することが予定されている)デバイス20(登録デバイス)」とは、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続させるデバイスとして登録されているデバイス20である。すなわち、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、接続させるべきデバイス20(登録デバイス)が、例えば構成情報(コンフィギュレーションデータ)として、予め登録されている。「接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)」とは、デバイス通信ポート110に接続するデバイスとして予め定められたデバイス20であって、デバイス通信ポート110に接続するデバイスとしてデバイス通信管理ユニット10に登録されるデバイス20である。例えば、「接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)」の識別情報は、構成情報(コンフィギュレーションデータ)として、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、構成設定情報テーブル141に格納されている(登録されている)。
サポートツール60およびHMI80は、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)を介して、デバイス通信管理ユニット10に、任意の処理の実行を指示するメッセージを送信することができる。前記メッセージを受信したデバイス通信管理ユニット10は、前記メッセージにおいて実行を指示された処理を実行し、実行結果を、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)を介して、サポートツール60およびHMI80に送信する。
例えば、サポートツール60およびHMI80は、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)を介して、デバイス通信管理ユニット10に、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報(特に、形式名等)の送信を要求するメッセージを出力する。前記メッセージを受信したデバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141を参照して取得した「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報(特に、形式名等)」を、サポートツール60(HMI80)に送信する。サポートツール60およびHMI80は、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)を介して、デバイス通信管理ユニット10に、デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報の送信を要求するメッセージを出力する。前記メッセージを受信したデバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に実際に接続されているデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々から識別情報を取得し、取得した識別情報をサポートツール60(HMI80)に送信する。
デバイス通信管理ユニット10は、マスタースレーブ制御システムである制御システム1において、マスタ装置としての上位コントローラ40にネットワーク(フィールドネットワーク50)を介して接続されるスレーブ装置である。
すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)とデバイス20との間の通信を制御する。例えば、デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信管理ユニット10に接続されたセンサなど入力機器であるデバイス20が検出したセンシング情報を、フィールドネットワーク50を介して上位コントローラ40へ送信する。そして、上位コントローラ40は、取得したセンシング情報に基づいてユーザプログラムを実行し、その実行結果を制御命令信号としてフィールドネットワーク50を介してデバイス通信管理ユニット10に送信する。デバイス通信管理ユニット10は、フィールドネットワーク50を介して受信した制御命令を、動作すべき出力機器(アクチュエータなどのデバイス20)に対して出力する。
デバイス通信管理ユニット10は、上位コントローラ40とフィールドネットワーク50を介して通信するための伝送ケーブルが接続される上位通信ポート120を備えている。デバイス通信管理ユニット10は、また、1つ以上のデバイス20の各々と通信するためのデバイス通信ケーブル30が接続される、1つ以上のデバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)を備えている。なお、以下の説明において、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々を特に区別する必要がない場合は、単に「デバイス通信ポート110」と称する。
デバイス通信管理ユニット10は、フィールドネットワーク50でのデータ伝送に係る処理を行うとともに、デバイス20とのデータの送受信(入出力)を制御する。デバイス通信管理ユニット10は、「デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続されているデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々」との間で、1ビットよりも大きなデータを送受信することができる。
デバイス通信管理ユニット10は、例えばセンサであるデバイス20が何らかの対象物を検出し(オン)、または検出していない(オフ)といった2値化データ(1ビットのデータ)に加えて、アナログデータを送受信(入出力)することができる。デバイス通信管理ユニット10がデバイス20との間で送受信可能なアナログデータは、例えば、デバイス20の通信プロパティ、デバイスパラメータ、および識別データ(識別情報)等である。すなわち、デバイス通信管理ユニット10はデバイス20との間で、1ビットよりも大きなデータ((A)オン/オフ情報といった2値化データ(1ビットのデータ)と、(B)それ以外の、デバイス20の通信プロパティ、デバイスパラメータ、および識別情報等に係るデータと、を含むデータ)を送受信することができる。
なお、デバイス通信管理ユニット10は、デバイス20との間で、オン/オフ情報といった2値化データのみを送受信することもできる。以下の説明では、デバイス通信管理ユニット10が、デバイス20との間で、「1ビットよりも大きなデータを送受信する通信」を行う場合と区別するため、「オン/オフ情報といった2値化データ(1ビットのデータ)のみを送受信する通信」を「第1モード」の通信と呼ぶことがある。また、デバイス通信管理ユニット10が、デバイス20との間で、「1ビットよりも大きなデータを送受信する通信」を「第2モード」の通信と呼ぶことがある。
デバイス20は、例えば、センサなどの入力機器であり、または、アクチュエータ(Actuator)などの出力機器である。アクチュエータは、入力を物理的運動に変換し、能動的に作動または駆動する。
なお、以下の説明では、制御システム1において「1ビットのデータのみを送受信する」第1モードでのみデバイス通信管理ユニット10と通信可能なデバイスを、「1ビットよりも大きなデータを送受信する」第2モードでデバイス通信管理ユニット10と通信可能なデバイスと区別するため、「デバイス20(S)」と呼ぶことがある。また、制御システム1において「1ビットよりも大きなデータを送受信する」第2モードでデバイス通信管理ユニット10と通信可能なデバイスを、「デバイス20(C)」と呼ぶことがある。デバイス20(S)は、従来からの一般的(Standard)なデバイスであり、オン/オフ情報といった2値化データのみを送受信する。デバイス20(C)は、インテリジェントな(具体的には、デバイス通信管理ユニット10との間でCommunication可能な)デバイスであり、1ビットよりも大きなデータ((A)オン/オフ情報といった2値化データ(1ビットのデータ)と、(B)それ以外の、デバイス20の通信プロパティ、デバイスパラメータ、および識別情報等に係るデータと、を含むデータ)を送受信する。
なお、デバイス20(S)が接続されているデバイス通信ポート110については、デバイス20(S)からデバイス20(S)の識別情報等のアナログデータを取得することができないので、デバイス通信管理ユニット10は、後述する照合処理を実行しない。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、第1モードでデバイス20と通信するデバイス通信ポート110については照合処理を実行しない。
デバイス20(特に、デバイス20(C))は、自機の「ベンダ名」および「形式名(デバイス名)」などの識別情報を保持している。これらの識別情報は、デバイス通信管理ユニット10とデバイス20(特に、デバイス20(C))とが第2モードで通信を行うことにより、デバイス通信管理ユニット10が取得することができる。
(制御システムについて)
これまで、制御システム1に含まれる装置(デバイス通信管理ユニット10、デバイス20、上位コントローラ40、サポートツール60)の概要について、図2を用いて説明を行ってきた。ここで、制御システム1全体の概要を以下のように整理しておく。
制御システム1は、マスタ装置である上位コントローラ40(コントローラ)と、上位コントローラ40とフィールドネットワーク50(ネットワーク)を介して接続され、デバイス20が接続されるデバイス通信ポート110を備えるデバイス通信管理ユニット10(スレーブ装置)と、を含むマスタースレーブ制御システムであって、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報を含む構成情報(構成設定情報テーブル141に格納されている情報)を記憶した記憶部140(特に、構成設定情報テーブル141)と、デバイス通信ポート110に接続されたデバイス20(実デバイス)からデバイス20の識別情報を取得するデバイス通信受信処理部102(取得部)と、デバイス通信受信処理部102の取得した識別情報(実デバイスの識別情報)と、前記構成情報に含まれる識別情報(登録デバイスの識別情報)とを照合する照合部104と、照合部104により、デバイス通信受信処理部102の取得した識別情報(実デバイスの識別情報)と、前記構成情報に含まれる識別情報(登録デバイスの識別情報)とが一致しないと判定されると、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス(登録デバイス)の形式名をユーザに通知する通知部61と、を備えている。
前記の構成によれば、通知部61は、デバイス通信ポート110に接続されたデバイス20(実デバイス)の識別情報と、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報とが一致しないと判定されると、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20の形式名をユーザに通知する。
したがって、制御システム1が、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名をユーザに通知することにより、ユーザは、デバイス通信ポート110に接続させるべきデバイス20(登録デバイス)を容易に知ることができるという効果を奏する。
(デバイス通信管理ユニットおよびサポートツール)
以上に概要を説明した制御システム1について、次に、制御システム1に含まれるデバイス通信管理ユニット10およびサポートツール60について、その構成および処理の詳細を、図1等を用いて説明していく。
(デバイス通信管理ユニットの詳細)
図1は、制御システム1に含まれる、デバイス通信管理ユニット10およびサポートツール60の要部構成を示すブロック図である。図1に示すデバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信制御部100と、デバイス通信ポート110と、上位通信ポート120と、上位通信制御部130と、記憶部140と、を含む構成である。なお、記載の簡潔性を担保するため、本実施の形態に直接関係のない構成は、説明およびブロック図から省略している。ただし、実施の実情に則して、デバイス通信管理ユニット10は、当該省略された構成を備えてもよい。
デバイス通信ポート110は、デバイス20とデバイス通信ケーブル30を介して通信するための伝送ケーブルが接続されるインタフェースである。上位通信ポート120は、上位コントローラ40とフィールドネットワーク50を介して通信するための伝送ケーブルが接続されるインタフェースである。
上位通信制御部130は、フィールドネットワーク50を介して上位コントローラ40との通信を統括して制御するものである。上位通信制御部130は、フィールドバス制御部131と、上位通信受信処理部132と、上位通信送信処理部133とを含んでいる。
フィールドバス制御部131は、フィールドネットワーク50を介したデータ伝送を管理する。上位通信受信処理部132は、上位コントローラ40からフィールドネットワーク50を介して送信される上位通信フレームを受信してデータへ復号した上で、フィールドバス制御部131へ出力する。上位通信送信処理部133は、フィールドバス制御部131から出力されるデータから上位通信フレームを再生成してフィールドネットワーク50を介して再送信(フォワード)する。フィールドバス制御部131は、上位通信受信処理部132および上位通信送信処理部133と協働して、フィールドネットワーク50を介して予め定められた制御周期毎に上位コントローラ40との間でデータを送受信する。
上位通信制御部130は、デバイス20(例えば、デバイス20から出力されたデータに対応するデータ)をメモリ空間およびI/O空間にどのように割り当てたかを表すIOマップを、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)に送信する。
デバイス通信制御部100は、デバイス20との通信に係るデバイス通信管理ユニット10の機能を統括して制御するものである。図示のデバイス通信制御部100には、機能ブロックとして、デバイス通信処理部101と、デバイス通信受信処理部102と、デバイス通信送信処理部103と、照合部104と、が含まれている。
デバイス通信処理部101は、デバイス20との通信を制御し、デバイス通信受信処理部102と、デバイス通信送信処理部103と、を含んでいる。デバイス通信処理部101は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、接続されているデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々と、第1モードで通信するか、または第2モードで通信するかを、制御する。
デバイス通信処理部101は、照合部104から、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々における照合結果(照合正常/照合異常)を取得する。デバイス通信処理部101は、照合部104から、或るデバイス通信ポート110について、「接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)と、実際に接続しているデバイス20(実デバイス)と、が一致している(照合正常)」との照合結果を取得すると、前記或るデバイス通信ポート110における通信を維持する。デバイス通信処理部101は、照合部104から、或るデバイス通信ポート110について、「接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)と、実際に接続しているデバイス20(実デバイス)と、が一致していない(照合異常)」との照合結果を取得すると、前記或るデバイス通信ポート110における通信を停止する。なお、或るデバイス通信ポート110について、照合部104による照合処理が実行されなかった場合、デバイス通信処理部101は、前記或るデバイス通信ポート110における通信を維持する。
デバイス通信受信処理部102は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々から、デバイス通信ケーブル30を介して、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続されているデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)が出力したデータを受信する。
デバイス20が出力するデータは、1ビットのデータ(例えば、センサであるデバイス20が何らかの対象物を検出し(オン)、または検出していない(オフ)といったオン/オフ情報などの2値化データ)に加えて、以下のようなデータを含んでいる。すなわち、デバイス20の通信プロパティ、デバイスパラメータ、および識別データ(識別情報)等に係るアナログデータを含んでいる。デバイス通信受信処理部102は、デバイス20から、前記1ビットのデータと、前記アナログデータと、を受信する。
デバイス通信送信処理部103は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々から、デバイス通信ケーブル30を介して、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続されているデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)へ、上位コントローラ40からの制御命令等の入力データを送信する。
デバイス通信送信処理部103がデバイス20に送信するデータは、1ビットのデータ(例えば、アクチュエータであるデバイス20を活性化させ(オン)、または不活性化させる(オフ)指令データ)に加えて、デバイス20に対するその他の制御等に係るアナログデータを含んでいる。
照合部104は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)と、実際に接続しているデバイス20(実デバイス)と、が一致しているかを判定する照合処理を実行することができる。
照合部104は、例えば、記憶部140に格納されている構成設定情報テーブル141を参照して、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報を取得する。
照合部104は、また、デバイス通信受信処理部102から、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に実際に接続しているデバイス20(実デバイス)の識別情報を取得する。前述の通り、デバイス通信受信処理部102は、デバイス20から、デバイス20の識別情報を含むアナログデータを受信することができる。
そして、照合部104は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報と、実際に接続しているデバイス20(実デバイス)の識別情報と、が一致しているかを判定する照合処理を実行する。
照合部104は、デバイス通信ポート110ごとに、登録デバイスと実デバイスとの間で、「ベンダID、デバイスID、リビジョン」が一致しているかを判定し(第1照合パターン)、または、「ベンダID、デバイスID、リビジョン、シリアルNo」が一致しているかを判定する(第2照合パターン)。
照合部104は、デバイス通信処理部101および上位通信制御部130に、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に係る照合処理の実行結果(照合正常/照合異常)を通知する。照合部104は、照合異常(登録デバイスの識別情報と、実デバイスの識別情報と、が一致していない)と判定した場合、上位通信制御部130に指示して、以下の情報をサポートツール60へ送信させる(通知部61へ通知させる)。すなわち、照合異常と判定した場合、照合部104は、登録デバイスの識別情報(特に、登録デバイスの形式名およびベンダ名)を、サポートツール60へ送信させる(通知部61へ通知させる)。すなわち、照合部104は、照合処理の際に用いた識別情報(ベンダID、デバイスID、リビジョン、シリアルNo)とは別の、照合処理の際に用いていない識別情報(特に、登録デバイスの形式名およびベンダ名)を、サポートツール60へ送信させる(通知部61へ通知させる)。照合部104は、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報だけでなく、実デバイスの識別情報を、サポートツール60へ送信させてもよい(通知部61へ通知させてもよい)。
なお、照合部104は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、照合処理を実行し、または照合処理を実行しない。例えば、照合部104は、デバイス通信ポート110(1)、110(3)、・・・、110(n)の各々について照合処理を実行し、デバイス通信ポート110(2)について照合処理を実行しないとすることができる。
また、或るデバイス通信ポート110がデバイス20との間で、オン/オフ情報といった2値化データのみを送受信している場合、つまり、第1モードでデバイス20と通信している場合、照合部104は、前記或るデバイス通信ポート110については、照合処理を実行しない。すなわち、デバイス20(S)が接続されているデバイス通信ポート110については、照合部104は照合処理を実行しない。
記憶部140は、デバイス通信管理ユニット10が使用する各種データを格納している。すなわち、記憶部140は、デバイス通信管理ユニット10が実行する(1)制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)各種機能を実行するためのアプリケーションプログラム、および(4)該アプリケーションプログラムを実行するときに読み出す各種データを格納している。上記の(1)〜(4)のデータは、例えば、ROM(read only memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)、HDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置に記憶される。また、記憶部140は、構成設定情報テーブル141を格納している。
構成設定情報テーブル141は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、デバイス通信ケーブル30を介して接続することが予定されているデバイス20の識別情報を含む構成情報(コンフィギュレーションデータ)を格納している。デバイス20の識別情報とは、例えば、デバイス20の「ベンダID」、「デバイスID」、「シリアルNo」、「リビジョン(例えば、IO−Link(登録商標)リビジョン)」、「ベンダ名」、および「形式名(デバイスの名前)」である。「形式名」とは、デバイスの形式(モデル、機種)を区別する名前を意味する。
構成設定情報テーブル141に格納されているデバイス20の識別情報のうち、照合部104による照合処理の対象となる識別情報は、最大で、「ベンダID」、「デバイスID」、「リビジョン(例えば、IO−Linkリビジョン)」、および「シリアルNo」である。デバイス20の識別情報のうち、「ベンダ名」および「形式名(デバイスの名前)」は、照合部104による照合処理の対象となる識別情報ではない。
(デバイス照合処理)
デバイス通信ポート110にデバイス通信ケーブル30を介してデバイス20が接続すると、照合部104は照合処理を実行する。そして、照合部104が「照合異常(デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20(実デバイス)が、そのデバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)に一致していない)」と判定すると、デバイス通信処理部101は、そのデバイス通信ポート110における通信を停止させる。
ここで、照合部104は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20(実デバイス)と、そのデバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)と、の「ベンダID」と、「デバイスID」と、「リビジョン」と、を照合する(第1照合パターン)。
照合部104は、また、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20(実デバイス)と、そのデバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)と、の「ベンダID」と、「デバイスID」と、「リビジョン」と、「シリアルNo」と、を照合してもよい(第2照合パターン)。
ここで、前述の通り、照合部104は、デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々について、照合処理を実行する。例えば、照合部104は、デバイス通信ポート110(1)に実際に接続しているデバイス20(実デバイス)と、デバイス通信ポート110(1)に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)と、の「ベンダID」と、「デバイスID」と、「リビジョン」と、を照合する。また、照合部104は、デバイス通信ポート110(2)に実際に接続しているデバイス20(実デバイス)と、デバイス通信ポート110(2)に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)と、の「ベンダID」と、「デバイスID」と、「リビジョン」と、を照合する。照合部104は、デバイス通信ポート110(1)、110(3)、110(4)、・・・、110(n)について、照合処理を実行し、デバイス通信ポート110(2)については照合処理を実行しないとすることもできる。
なお、第1照合パターンで照合処理を実行する場合、「シリアルNo」は照合の対象としないため、登録デバイスと同形式の(つまり、「ベンダID」と、「デバイスID」と、「リビジョン」とが登録デバイスと同一である)デバイス20をデバイス通信ポート110に接続させたとしても、照合部104は照合異常と判定しない。
(サポートツールの詳細)
サポートツール60は通知部61を備えている。通知部61は、デバイス通信管理ユニット10において実行された照合処理(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスと実デバイスとの照合処理)の結果をユーザに通知することができる。ここで、前記照合処理の結果、「照合異常(登録デバイスの識別情報と実デバイスの識別情報とが一致しない)」と判定された場合、通知部61は、登録デバイスの識別情報(特に、登録デバイスのベンダ名および形式名等)をユーザに通知する。通知部61は、照合異常と判定された場合、さらに、「ベンダ名」および「形式名」に加えて、登録デバイスの「シリアルNo」、「リビジョン(例えば、IO−Linkリビジョン)」をユーザに通知してもよい。これらを通知されることにより、ユーザは、正しいデバイス(登録デバイス)が何かを容易に把握することができる。
例えば、デバイス通信管理ユニット10は照合処理(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスと実デバイスとの照合処理)を実行し、その照合処理の結果を、フィールドネットワーク50(および、上位コントローラ40)を介して、サポートツール60に送信する。デバイス通信管理ユニット10は、照合異常(登録デバイスの識別情報と実デバイスの識別情報とが一致しない)と判定すると、登録デバイスの識別情報を、フィールドネットワーク50(および、上位コントローラ40)を介して、サポートツール60に送信する。
そして、サポートツール60は、フィールドネットワーク50(および、上位コントローラ40)を介して、デバイス通信管理ユニット10から前記照合処理の結果を受信する。サポートツール60は、また、フィールドネットワーク50(および、上位コントローラ40)を介して、デバイス通信管理ユニット10から、登録デバイスの「ベンダ名、形式名、シリアルNo、リビジョン」等を含む識別情報を受信する。
通知部61は、デバイス通信管理ユニット10からサポートツール60が受信した「前記照合処理の結果、および、登録デバイスの識別情報(特に、登録デバイスの「ベンダ名、形式名、シリアルNo、リビジョン」等)」をユーザに通知する。すなわち、通知部61は、照合部104が前記照合処理に際しては照合の対象としなかった識別情報である「形式名およびベンダ名」を、登録デバイスの識別情報の1つとしてユーザに通知する。通知部61は、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの形式名のみをユーザに通知してもより。ここで、前述の通り、照合部104は、「ベンダID、デバイスID、リビジョン(および、シリアルNo)」を照合処理の際に、登録デバイスと実デバイスとの間で比較する識別情報として用いる。
なお、通知部61を備えるサポートツール60(または、通知部61を備えるHMI80)は、デバイス通信管理ユニット10から、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報だけでなく、実デバイスの識別情報を受信してもよい。サポートツール60(または、HMI80)は、デバイス通信管理ユニット10から受信した「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報」と併せて、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」をユーザに通知してもよい。
(識別情報の登録方法)
図3は、制御システム1において、デバイス通信管理ユニット10について、「デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続させる予定のデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々の識別情報」(構成情報)を登録する方法を説明する図である。
デバイス通信管理ユニット10は、或るデバイス通信ポート110に実際に接続させるデバイス20が、意図通りのデバイス20(前記或るデバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20)であることを確認する照合処理を実行する。
デバイス通信管理ユニット10に前記照合処理を実行させるため、ユーザは、サポートツール60を用いて、デバイス通信管理ユニット10の前記或るデバイス通信ポート110に接続させる予定のデバイス20の識別情報を予め登録しておく。
すなわち、先ず、ユーザは、サポートツール60に、「デバイス通信ポート110(1)、110(2)、・・・、110(n)の各々に接続させる予定のデバイス20(1)、20(2)、・・・、20(n)の各々の識別情報」を入力する。そして、サポートツール60は、デバイス通信ポート110ごとにユーザが手入力したデバイス20の識別情報を、デバイス通信管理ユニット10に送信する。デバイス通信管理ユニット10は、サポートツール60からの「デバイス通信ポート110ごとにユーザが手入力したデバイス20の識別情報」を構成設定情報テーブル141に格納する。
ユーザは、サポートツール60(または、HMI80)において登録デバイスの識別情報を設定する際、登録デバイスの「ベンダ名」および「形式名(デバイス名)」に係る情報を、登録デバイスの「ベンダID、デバイスID、リビジョン(および、シリアルNo)」に加えて設定する。
以上に説明してきたように、制御システム1において、前記構成情報(構成設定情報テーブル141に格納されている情報)に含まれる識別情報は、ユーザにより予め登録された情報である。
前記の構成によれば、制御システム1は、ユーザが予め登録した前記構成情報を用いて、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名を、ユーザに通知することができるという効果を奏する。
(従来のデバイス通信管理ユニットにおける照合結果の通知方法)
従来のデバイス通信管理ユニット9は、デバイス通信ポート110に接続される予定のデバイス20の識別情報(「ベンダID」、「デバイスID」、「シリアルNo」、および「リビジョン(例えば、IO−Linkリビジョン)」の少なくとも1つ)を数値として表示させることはできた。
しかしながら、従来のデバイス通信管理ユニット9が表示する「デバイス通信ポート110に接続される予定のデバイス20の識別情報」は、数値(「ベンダID」、「デバイスID」、「シリアルNo」、および「リビジョン(例えば、IO−Linkリビジョン)」の少なくとも1つを示す数値)であったため、ユーザにとって、「デバイス通信ポート110に接続される予定のデバイス20」が実際にどのデバイスであるのかを把握するのが困難であった。すなわち、ユーザは、数値として表示された情報のみから、「デバイス通信ポート110に接続される予定のデバイス20」を特定しなければならず、例えば、どの形式のデバイス20をどの形式のデバイス20と誤って、デバイス通信ポート110に接続したか分かりにくかった。ユーザは、数値として表示された情報(番号)からデバイス20の形式を検索し特定していた。
(本発明の一実施形態に係るデバイス通信管理ユニットにおける照合結果の通知方法)
サポートツール60(または、HMI80)の備える通知部61は、登録デバイス(デバイス通信ポート110に接続される予定のデバイス20)の識別情報と実デバイス(デバイス通信ポート110に実際に接続されているデバイス20)の識別情報と、を「形式名(デバイス名)」で表示する。サポートツール60(または、HMI80)の備える通知部61は、デバイス通信管理ユニット10は、登録デバイスおよび実デバイスの「ベンダ名、形式名(デバイス名)、リビジョン、および、シリアルNo」等の識別情報をユーザに通知することができる。したがって、ユーザは、これらの識別情報を用いて、「正しいデバイス(デバイス通信ポート110に接続される予定のデバイス20)がどのデバイスであるのか」を容易に把握することができる。
これまで、「照合異常と判定した場合に照合部104が、登録デバイスの識別情報(特に、登録デバイスの形式名)を、サポートツール60へ送信させる(通知部61へ通知させる)」例を中心に説明を行ってきた。しかしながら、照合部104が照合異常と判定した場合に、照合部104が、登録デバイスの識別情報をサポートツール60へ送信させることは必須ではない。すなわち、デバイス通信管理ユニット10が、主体的に、通知部61を備えるサポートツール60(または、HMI80)に、登録デバイス(および実デバイス)の識別情報を送信してもよいし、サポートツール60(または、HMI80)がデバイス通信管理ユニット10に、登録デバイス(および実デバイス)の識別情報の送信を要求してもよい。
例えば、照合異常との判定結果を受信したサポートツール60(通知部61)が、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)を介して、デバイス通信管理ユニット10から、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(特に、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報)を取得してもよい。すなわち、通知部61を備えるサポートツール60(HMI80)が、上位コントローラ40(フィールドネットワーク50)を介して、デバイス通信管理ユニット10に、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報(特に、形式名等)の送信を要求するメッセージを出力してもよい。前記メッセージを受信したデバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141を参照して取得した「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報(特に、形式名等)」を、サポートツール60(HMI80)に送信する。
なお、通知部61を備えるサポートツール60(または、通知部61を備えるHMI80)は、デバイス通信管理ユニット10から、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報だけでなく、実デバイスの識別情報を受信してもよい。サポートツール60(または、HMI80)は、デバイス通信管理ユニット10から受信した「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報」と併せて、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」をユーザに通知してもよい。
ここで、デバイス20(特に、デバイス20(C))は、自機の「ベンダ名」および「形式名(デバイス名)」などの識別情報を保持している。通知部61を備えるサポートツール60(または、通知部61を備えるHMI80)は、デバイス通信管理ユニット10に、実デバイスの「ベンダ名」および「形式名(デバイス名)」などの識別情報の送信を要求するメッセージを出力してもよい。前記メッセージを受信したデバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に接続されているデバイス20(特に、デバイス20(C))と第2モードで通信を行うことにより、デバイス20(実デバイス)の識別情報を、デバイス通信ポート110ごとに取得する。デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報(ベンダ名および形式名(デバイス名)を含む)を、サポートツール60(または、HMI80)に送信する。サポートツール60(または、HMI80)の備える通知部61は、デバイス通信管理ユニット10から取得した「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報(特に、ベンダ名および形式名)」を、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイスの識別情報(特に、ベンダ名および形式名)」と併せて、ユーザに通知する。したがって、ユーザは、デバイス通信ポート110ごとに、「正しいデバイス(登録デバイス)が何か」、および、「誤って接続させてしまったデバイスが何か」を簡単に容易に把握することができる。
(表示処理および照合処理の実行装置等に係るバリエーション)
これまでに、制御システム1について、「デバイス通信管理ユニット10が、デバイス通信ポート110ごとに、接続の予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報と、実際に接続されたデバイス20(実デバイス)の識別情報とを照合する照合部104を備え、サポートツール60が、デバイス通信ポート110に接続の予定されているデバイス(登録デバイス)の形式名を、照合部104によって照合異常と判定された場合にユーザに通知する通知部61を備える」例について説明を行ってきた。
しかしながら、制御システム1において、「照合処理(登録情報と実接続情報との一致判断、つまり、登録デバイスの識別情報と実デバイスの識別情報との一致判断)を実行する照合部104を備えるのがデバイス通信管理ユニット10であること」、および、「表示処理(登録デバイスの形式名の通知)を実行する通知部61を備えるのがサポートツール60であること」は、必須ではない。表示処理および照合処理の各々を実行する装置について、可能な組み合わせの例を、図4から図10を用いて、以下に説明していく。
すなわち、制御システム1において、照合部104は、上位コントローラ40、デバイス通信管理ユニット10、上位コントローラ40に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)、および、デバイス通信管理ユニット10に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)の少なくとも1つに備えられている。
前記の構成によれば、照合部104は、上位コントローラ40、デバイス通信管理ユニット10、上位コントローラ40に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)、および、デバイス通信管理ユニット10に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)の少なくとも1つに備えられる。したがって、制御システム1は、上位コントローラ40、デバイス通信管理ユニット10、上位コントローラ40に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)、および、デバイス通信管理ユニット10に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)の少なくとも1つにおいて、デバイス通信受信処理部102により取得可能な識別情報(実デバイスの識別情報)と、前記構成情報に含まれる識別情報(登録デバイスの識別情報)とを照合し、照合結果(特に、登録デバイスの形式名)を表示することができるという効果を奏する。
また、制御システム1において、通知部61は、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名を、上位コントローラ40、デバイス通信管理ユニット10、上位コントローラ40に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)、および、デバイス通信管理ユニット10に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)の少なくとも1つに表示させる。
前記の構成によれば、制御システム1は、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名を、上位コントローラ40、デバイス通信管理ユニット10、上位コントローラ40に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)、および、デバイス通信管理ユニット10に接続しているサポートツール60またはHMI80(外部装置)の少なくとも1つに表示させることにより、ユーザに通知することができるという効果を奏する。
図4は、制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体の例を示す表である。すなわち、図4には、制御システム1における、表示処理、照合処理(登録情報と実接続情報との一致判断)、登録情報の取得、実接続情報の取得の各処理について、実行主体等の例が表形式で示されている。
図4に示す表の1行目は、表示処理はHMI80が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はHMI80が実行する構成を示している。1行目の構成において、デバイス通信管理ユニット10のデバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、HMI80がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、HMI80に通知する。また、デバイス通信管理ユニット10のデバイス通信ポート110ごとの実デバイス(デバイス通信ポート110の各々に実際に接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、HMI80がデバイス20に対して問合せを行う。すなわち、HMI80は、デバイス通信管理ユニット10に、デバイス20から、デバイス20の識別情報を取得させることにより、デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報を取得する。
図4に示す表の2行目は、表示処理はHMI80が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はHMI80が実行する構成を示している。2行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、HMI80がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、HMI80に通知する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、HMI80がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から取得した「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を、HMI80に通知する。
図5は、制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体の例を示す図である。図5の(A)は、「HMI80が、表示処理を担う通知部61と、照合処理を担う照合部104と、を備える」例を示している。図5の(A)におけるHMI80は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」の識別情報をデバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141から取得し、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報21」をデバイス20から取得する。図5の(A)に示されている構成は、図4に示す表の1行目に示されている構成に対応する。図5の(B)は、「HMI80が、表示処理を担う通知部61と、照合処理を担う照合部104と、を備える」例を示している。図5の(B)におけるHMI80は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」を、デバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」から取得する。図5の(B)に示されている構成は、図4に示す表の2行目に示されている構成に対応する。
図4に示す表の3行目は、表示処理はHMI80が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理は上位コントローラ40が実行する構成を示している。3行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、上位コントローラ40に通知する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス20に対して問合せを行う。すなわち、上位コントローラ40は、デバイス通信管理ユニット10に、デバイス20から、デバイス20の識別情報を取得させることにより、デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報を取得する。HMI80は、上位コントローラ40が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図4に示す表の4行目は、表示処理はHMI80が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理は上位コントローラ40が実行する構成を示している。4行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、上位コントローラ40に通知する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から取得した「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を、上位コントローラ40に通知する。HMI80は、上位コントローラ40が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図6は、制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体についての、図5に示めした例とは別の例を示す図である。
図6の(A)は、「表示処理を担う通知部61をHMI80が備え、照合処理を担う照合部104を上位コントローラ40が備える」例を示している。図6の(A)における上位コントローラ40は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」の識別情報をデバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141から取得し、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報21」をデバイス20から取得する。図6の(A)に示されている構成は、図4に示す表の3行目に示されている構成に対応する。図6の(B)は、「表示処理を担う通知部61をHMI80が備え、照合処理を担う照合部104を上位コントローラ40が備える」例を示している。図6の(B)における上位コントローラ40は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」を、デバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」から取得する。図6の(B)に示されている構成は、図4に示す表の4行目に示されている構成に対応する。
図4に示す表の5行目は、表示処理はHMI80が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はデバイス通信管理ユニット10が実行する構成を示している。5行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10自身が保有している「登録デバイスの識別情報」を利用する。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141を参照して、「デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報」を取得する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10がデバイス20に対して問合せを行う。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から、デバイス20の識別情報を取得する。HMI80は、デバイス通信管理ユニット10が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図4に示す表の6行目は、表示処理はHMI80が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はデバイス通信管理ユニット10が実行する構成を示している。6行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10自身が保有している「登録デバイスの識別情報」を利用する。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141を参照して、「デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報」を取得する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10自身が保有している「実デバイスの識別情報」を利用する。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から取得した「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を参照して、「実デバイスの識別情報」を取得する。HMI80は、デバイス通信管理ユニット10が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図7は、制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体についての、図5および図6に示した例とは別の例を示す図である。図7の(A)は、「表示処理を担う通知部61をHMI80が備え、照合処理を担う照合部104をデバイス通信管理ユニット10が備える」例を示している。図7の(A)におけるデバイス通信管理ユニット10は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」の識別情報を、構成設定情報テーブル141を参照して取得し、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報21」をデバイス20から取得する。図7の(A)に示されている構成は、図4に示す表の5行目に示されている構成に対応する。図7の(B)は、「表示処理を担う通知部61をHMI80が備え、照合処理を担う照合部104をデバイス通信管理ユニット10が備える」例を示している。図7の(B)におけるデバイス通信管理ユニット10は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」を、構成設定情報テーブル141および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を参照して、取得する。図7の(B)に示されている構成は、図4に示す表の6行目に示されている構成に対応する。
図4に示す表の7行目は、表示処理はサポートツール60が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はサポートツール60が実行する構成を示している。7行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、サポートツール60がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、サポートツール60に通知する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、サポートツール60がデバイス20に対して問合せを行う。すなわち、サポートツール60は、デバイス通信管理ユニット10に、デバイス20から、デバイス20の識別情報を取得させることにより、デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報を取得する。
図4に示す表の8行目は、表示処理はサポートツール60が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はサポートツール60が実行する構成を示している。8行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、サポートツール60がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、サポートツール60に通知する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、サポートツール60がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から取得した「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を、サポートツール60に通知する。
図8は、制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体についての、図5〜図7までに示した例とは別の例を示す図である。図8の(A)は、「サポートツール60が、表示処理を担う通知部61と、照合処理を担う照合部104と、を備える」例を示している。図8の(A)におけるサポートツール60は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」の識別情報をデバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141から取得し、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報21」をデバイス20から取得する。図8の(A)に示されている構成は、図4に示す表の7行目に示されている構成に対応する。図8の(B)は、「サポートツール60が、表示処理を担う通知部61と、照合処理を担う照合部104と、を備える」例を示している。図8の(B)におけるサポートツール60は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」を、デバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」から取得する。図8の(B)に示されている構成は、図4に示す表の8行目に示されている構成に対応する。
図4に示す表の9行目は、表示処理はサポートツール60が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理は上位コントローラ40が実行する構成を示している。9行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、上位コントローラ40に通知する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス20に対して問合せを行う。すなわち、上位コントローラ40は、デバイス通信管理ユニット10に、デバイス20から、デバイス20の識別情報を取得させることにより、デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報を取得する。サポートツール60は、上位コントローラ40が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図4に示す表の10行目は、表示処理はサポートツール60が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理は上位コントローラ40が実行する構成を示している。10行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141に格納されている構成情報(デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報)を、上位コントローラ40に通知する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、上位コントローラ40がデバイス通信管理ユニット10に対して問合せを行う。デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から取得した「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を、上位コントローラ40に通知する。サポートツール60は、上位コントローラ40が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図9は、制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体についての、図5〜図8までに示した例とは別の例を示す図である。図9の(A)は、「表示処理を担う通知部61をサポートツール60が備え、照合処理を担う照合部104を上位コントローラ40が備える」例を示している。図9の(A)における上位コントローラ40は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」の識別情報をデバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141から取得し、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報21」をデバイス20から取得する。図9の(A)に示されている構成は、図4に示す表の9行目に示されている構成に対応する。図9の(B)は、「表示処理を担う通知部61をサポートツール60が備え、照合処理を担う照合部104を上位コントローラ40が備える」例を示している。図9の(B)における上位コントローラ40は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」を、デバイス通信管理ユニット10の構成設定情報テーブル141および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」から取得する。図9の(B)に示されている構成は、図4に示す表の10行目に示されている構成に対応する。
図4に示す表の11行目は、表示処理はサポートツール60が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はデバイス通信管理ユニット10が実行する構成を示している。11行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10自身が保有している「登録デバイスの識別情報」を利用する。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141を参照して、「デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報」を取得する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10がデバイス20に対して問合せを行う。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から、デバイス20の識別情報を取得する。サポートツール60は、デバイス通信管理ユニット10が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図4に示す表の12行目は、表示処理はサポートツール60が実行し、照合(登録情報と実接続情報との一致判断)処理はデバイス通信管理ユニット10が実行する構成を示している。12行目の構成において、デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス(接続予定デバイス)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10自身が保有している「登録デバイスの識別情報」を利用する。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、構成設定情報テーブル141を参照して、「デバイス通信ポート110ごとの、登録デバイスの識別情報」を取得する。また、デバイス通信ポート110ごとの実デバイス(実際にそのポートに接続しているデバイス20)の識別情報の取得については、デバイス通信管理ユニット10自身が保有している「実デバイスの識別情報」を利用する。すなわち、デバイス通信管理ユニット10は、デバイス通信ポート110に実際に接続しているデバイス20から取得した「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を参照して、「実デバイスの識別情報」を取得する。サポートツール60は、デバイス通信管理ユニット10が実行した照合処理の結果をユーザに通知する。
図10は、制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体についての、図5〜図9までに示した例とは別の例を示す図である。図10の(A)は、「表示処理を担う通知部61をサポートツール60が備え、照合処理を担う照合部104をデバイス通信管理ユニット10が備える」例を示している。図10の(A)におけるデバイス通信管理ユニット10は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」の識別情報を、構成設定情報テーブル141を参照して取得し、「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報21」をデバイス20から取得する。図10の(A)に示されている構成は、図4に示す表の11行目に示されている構成に対応する。図10の(B)は、「表示処理を担う通知部61をサポートツール60が備え、照合処理を担う照合部104をデバイス通信管理ユニット10が備える」例を示している。図10の(B)におけるデバイス通信管理ユニット10は、「デバイス通信ポート110ごとの登録デバイス」および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報」を、構成設定情報テーブル141および「デバイス通信ポート110ごとの実デバイスの識別情報142」を参照して、取得する。図10の(B)に示されている構成は、図4に示す表の12行目に示されている構成に対応する。
制御システム1における表示処理および照合処理の実行主体について、照合部104は、デバイス通信管理ユニット10(スレーブ装置)に備えられ、通知部61は、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名を、上位コントローラ40に接続している外部装置(サポートツール60またはHMI80)に表示させるのが最も好ましい。
前記の構成によれば、デバイス通信管理ユニット10が記憶部140(特に、構成設定情報テーブル141)およびデバイス通信受信処理部102(取得部)を備えている場合、デバイス通信管理ユニット10は、前記照合を実行するための情報を他の装置から取得する必要がない。つまり、制御システム1において、デバイス通信管理ユニット10が記憶部140およびデバイス通信受信処理部102を備えている場合、デバイス通信管理ユニット10は、他の装置から別途、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報、および、デバイス通信ポート110に接続されたデバイス20(実デバイス)の識別情報を取得することなく、前記照合を実行することができる。制御システム1において、「デバイス通信管理ユニット10が、他の装置から別途、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報、および、デバイス通信ポート110に接続されたデバイス20(実デバイス)の識別情報を取得する」ためのプログラム等を用意せずとも、デバイス通信管理ユニット10は前記照合を実行する。
したがって、制御システム1において、前記プログラム等の作成・調整のためのユーザ作業が不要になり、ユーザの負担を低減することができるという効果を奏する。また、デバイス通信管理ユニット10と他の装置との間の情報の遣り取りが不要となるため、制御システム1の立ち上がり時間を短縮することができるという効果を奏する。
また、HMI80に、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名を表示させることにより、ユーザにとって見易い表示とすることができるという効果を奏する。
なお、上位コントローラ40(コントローラ)が照合処理を実行する場合(つまり、上位コントローラ40が照合部104を備える場合)、制御システム1においてデバイス通信管理ユニット10を保守・交換する際のシステムダウンタイムを短縮することができるという効果を奏する。すなわち、交換後のデバイス通信管理ユニット10に対して、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報を再設定する必要がないという効果を奏する。
制御システム1における表示処理および照合処理について、これまでに説明してきた内容は、以下のように整理することができる。すなわち、制御システム1の制御方法は、マスタ装置である上位コントローラ40(コントローラ)と、上位コントローラ40とフィールドネットワーク50(ネットワーク)を介して接続されるデバイス通信管理ユニット10(スレーブ装置)と、を含むマスタースレーブ制御システムである制御システム1におけるデバイス通信管理ユニット10のデバイス通信ポート110(通信ポート)に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の識別情報を含む構成情報(構成設定情報テーブル141に格納されている情報)を記憶した記憶部140(特に、構成設定情報テーブル141)を備えるコンピュータが、デバイス通信ポート110に接続されたデバイス20(実デバイス)からデバイス20の識別情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにて取得した識別情報(実デバイスの識別情報)と、前記構成情報に含まれる識別情報(登録デバイスの識別情報)とを照合する照合ステップと、前記照合ステップにて、前記取得ステップにて取得した識別情報(実デバイスの識別情報)と、前記構成情報に含まれる識別情報(登録デバイスの識別情報)とが一致しないと判定すると、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名をユーザに通知する通知ステップと、を実行する。
前記の方法によれば、前記通知ステップは、デバイス通信ポート110に接続されたデバイス20の識別情報(実デバイスの識別情報)と、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20の識別情報(登録デバイスの識別情報)とが一致しないと判定されると、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名をユーザに通知する。
したがって、制御システム1が、デバイス通信ポート110に接続することが予定されているデバイス20(登録デバイス)の形式名をユーザに通知することにより、ユーザは、デバイス通信ポート110に接続させるべきデバイス20を容易に知ることができるという効果を奏する。
(IO−Linkについて)
制御システム1において、デバイス通信管理ユニット10とデバイス20とはIO−Link(登録商標)で通信してもよい。IO−Linkについて、以下に概要を説明しておく。
IO−Linkは、IEC61131−9において「Single-drop digital communication interface for small sensors and actuators」(SDCI)という名称で規格化されており、制御装置であるマスタ(PLC)(例えば、制御システム1における上位コントローラ40)とセンサおよびアクチュエータ等のデバイス(例えば、制御システム1におけるデバイス20)との間の通信のための標準化技術である。IO−Linkは、マスタ(PLC)とセンサおよびアクチュエータ等のデバイスとの通信に使用する新しいポイント・ツー・ポイントシリアル通信プロトコルである。
IO−Linkは、デバイスからマスタ(PLC)へのオン/オフ信号(1ビット)の発信のみが可能であった従来のプロトコル(例えば、制御システム1における第1モードの通信プロトコル)とは異なり、32バイト(256ビット)のデータの受発信(双方向通信)が可能な通信プロトコル(例えば、制御システム1における第2モードの通信プロトコル)である。マスタ(PLC)とセンサおよびアクチュエータ等のデバイスとの間をIO−Linkでつなぐことによって、従来、オン/オフ情報などの2値化データしか受信できなかったデバイスからの信号について、32バイトの数値データとして取得できるようになる。したがって、例えば、光電センサの場合、受光量、検出余裕度、内部温度などの情報を取得することができるようになり、不具合原因の究明に役立つほか、製品寿命の診断、経年劣化に応じたしきい値の変更などが可能になる。
IO−Linkを利用することにより、例えば、デバイスの設定およびメンテナンス等を自動化することができる。また、IO−Linkを利用することにより、マスタ(PLC)のプログラミングが大幅に簡易化でき、さらに、配線ケーブルのコスト削減等を実現することができる。デバイスの一例として、光電センサと近接スイッチとを挙げることができる。
(IO−Linkシステム)
IO−Linkシステムは、IO−Linkデバイス(一般に、センサ、アクチュエータ、またはその組み合わせ)と、標準の3線式センサ/アクチュエータケーブルと、IO−Linkマスタ(例えば、制御システム1におけるデバイス通信管理ユニット10)と、によって構成される。
ここで、IO−Linkマスタは1つ、または複数のポートを備え、各ポートには1台のIO−Linkデバイスが接続可能である。IO−Linkマスタは、IO−Linkデバイスとポイントツーポイント通信を行う。IO−Linkマスタは、従来のオン/オフ情報などの2値化データ(1ビットのデータ)だけでなく、デバイスの識別情報、デバイスの通信プロパティ、デバイスパラメータ、および、プロセス・診断データの情報などの、オン/オフ情報などの2値化データ以外の情報(1ビットよりも大きなデータ)を、IO−Linkデバイスとの間で送受信することができる。
IO−Linkデバイスとは、IO−Linkマスタとの間で、1ビットよりも大きなデータを送受信することのできるデバイス(例えば、制御システム1におけるデバイス20(C))を指す。
(2つの通信モード)
IO−Linkデバイスは、標準IO(Standard IO, SIO)と呼ばれる従来のデジタル交換モード(例えば、制御システム1における第1モード)ではIO−Linkマスタなしで動作することができ、つまり、センサとの間でオン/オフ情報などの2値化データしか受信できないマスタを用いて動作させることができる。同様に、IO−Linkマスタは、SIOを使用して従来型デバイス(IO−Linkマスタとの間で、オン/オフ情報などの2値化データしか受信できないデバイスであり、例えば、制御システム1におけるデバイス20(S))を動作させることができる。
IO−Linkマスタのポートはコンフィギュレーションデータを保有している。或るポートがSIOモードに設定されれば、IO−Linkマスタはそのポートを、従来までのポート(オン/オフ情報などの2値化データのみを送受信可能なポート)と同様に動作させる。ポートがコミュニケーションモード(COMモード)(例えば、制御システム1における第2モード)に設定されれば、IO−Linkマスタはそのポートに接続されたデバイス(IO−Linkデバイス。例えば、制御システム1におけるデバイス20(C))と、1ビットよりも大きなデータを送受信することができる。
(照合機能について)
IO−Linkを利用することにより、センサおよびアクチュエータ等のデバイス(IO−Linkデバイス)から、オン/オフデータ以外の情報(1ビットよりも大きなデータ)を取得可能となる。具体的には、デバイスの識別情報(ベンダID、デバイスID、リビジョン、シリアルNo)等を取得することができる。
IO−Linkマスタは、ポートごとに、接続予定のデバイスと、当該ポートに実際に接続しているデバイスとを照合する照合機能を有している。IO−Linkマスタは、IO−Link通信が確立したタイミングで、照合処理を実行する。IO−Linkマスタは、例えば、ポートにIO−Linkデバイスが接続されると、接続された当該IO−Linkデバイスから、デバイスの識別情報およびデバイスの通信プロパティを取得する。
また、IO−Linkマスタは、ポートごとに接続の予定されているデバイス(IO−Linkデバイス)の識別情報を含む構成情報を予め格納している。
IO−Linkマスタは、前記構成情報を参照して、ポートに接続の予定されているデバイス(IO−Linkデバイス)の識別情報を取得し、ポートに実際に接続されているデバイス(IO−Linkデバイス)の識別情報と一致するかを判定する。
例えば、IO−Linkマスタは、ポートごとに、接続の予定されているデバイスの「ベンダID、デバイスID、IO−Linkリビジョン、シリアルNo」と、実際に接続されたデバイスの「ベンダID、デバイスID、IO−Linkリビジョン、シリアルNo」と、が一致するかを判定する。IO−Linkマスタは、一致しない(照合異常)と判定すると、IO−Link通信を停止する。
なお、IO−Linkマスタが照合処理に際して用いる識別情報について、以下の2パターンのいずれかを選択することができる。第1に、IO−Linkマスタに、ベンダIDと、デバイスIDと、IO−Linkリビジョンと、を用いて照合処理を行わせることができる(簡易照合機能)。第2に、IO−Linkマスタに、ベンダIDと、デバイスIDと、IO−Linkリビジョンと、シリアルNoと、を用いて照合処理を行わせることができる(詳細照合機能)。ここで、シリアルNoを照合処理の際に参照しない場合、登録したデバイスと同形式のデバイス(シリアルNoを除いて、登録したデバイスと、ベンダID、デバイスID、IO−Linkリビジョンが同じデバイス)であれば、シリアルNoが一致していなくても、IO−Linkマスタは照合正常と判定し、交換後のデバイスとIO−Link通信を行うことができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御システム1における、通知部61、デバイス通信処理部101、デバイス通信受信処理部102、デバイス通信送信処理部103、照合部104、フィールドバス制御部131、上位通信受信処理部132、および上位通信送信処理部133は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(CentralProcessingUnit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御システム1を実現するためのコンピュータは、通知部61、デバイス通信処理部101、デバイス通信受信処理部102、デバイス通信送信処理部103、照合部104、フィールドバス制御部131、上位通信受信処理部132、および上位通信送信処理部133の各々の機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(ReadOnlyMemory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(RandomAccessMemory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
コンピュータを用いて制御システム1を実現するための情報処理プログラムは、例えば、マスタ装置であるコントローラと、前記コントローラとネットワークを介して接続されるスレーブ装置と、を含むマスタースレーブ制御システムにおける前記スレーブ装置の通信ポートに接続することが予定されているデバイスの識別情報を含む構成情報を記憶した記憶部を備えるコンピュータに、前記通信ポートに接続されたデバイスから前記デバイスの識別情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにて取得した識別情報と、前記構成情報に含まれる識別情報とを照合する照合ステップと、前記照合ステップにて、前記取得ステップにて取得した識別情報と、前記構成情報に含まれる識別情報とが一致しないと判定すると、前記通信ポートに接続することが予定されているデバイスの形式名をユーザに通知する通知ステップと、を実行させるための情報処理プログラムである。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。