JP2017161758A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、プロセスカートリッジが新品のものに交換されたときにクリーニングブレードの捲れや鳴きが生じる不具合を軽減することを目的として、プロセスカートリッジが新品のものに交換されたときに、画像形成動作開始前に、感光体ドラムの表面に強制的にトナーを供給する制御モードを実行する技術が開示されている。
図1は、実施の形態における画像形成装置1を示す全体構成図である。図2は、図1の画像形成装置1に設置されたイエロー用のプロセスカートリッジ10Y(作像部)の構成を示す断面図である。
なお、4つのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BK(作像部)は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、図2ではイエロー用のプロセスカートリッジ10Yのみを代表的に図示する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光Lが各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光Lは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11の表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部(1次転写ニップ)に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写バイアスローラ16が設置されている。そして、1次転写バイアスローラ16の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11の表面は、潤滑剤供給装置15、除電部の位置を順次通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17の表面は、中間転写ベルトクリーニング部19の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部19に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体を収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体が、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9(タイミングローラ)に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体は、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体は、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセス(画像形成動作)が完了する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ10Yは、像担持体としての感光体ドラム11と、帯電装置12(帯電部)と、現像装置13(現像部)と、クリーニング装置14(クリーニング部)と、潤滑剤供給装置15と、が一体的にユニットとして構成されている。プロセスカートリッジ10Yは、画像形成装置本体1に対して着脱可能(交換可能)に設置されていて、適宜に画像形成装置本体1から取り出されて新品のものに交換されたり修理がされたりすることになる。
感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、表面層(保護層)が順次積層されている。
感光体ドラム11は、第1駆動モータ50(メインモータ)によって図2の反時計方向に回転駆動される。
なお、この第1駆動モータ50は、正逆方向可変型のモータであって、制御部60による制御によって、感光体ドラム11の回転方向を、正方向(図2の矢印方向であって、反時計方向である。)、と逆方向(図2の時計方向である。)と、に切り替えられるように構成されている。
また、この第1駆動モータ50は、回転数可変型のモータであって、制御部60による制御によって感光体ドラム11の回転数を可変できるように構成されている。
そして、このように構成された第1駆動モータ50を用いて、所定のタイミングで感光体ドラム11を逆方向に低速回転させる「制御モード(潤滑剤供給モード)」が実行されることになるが、これについては後で詳しく説明する。
なお、本実施の形態において、帯電装置12として、スコロトロンによるコロナ放電方式を用いたグリッドを有する帯電チャージャを用いることもできるし、導電性芯金の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなる帯電ローラを用いることもできる。
また、帯電装置12に印加する帯電バイアスとして、DC電圧にAC電圧が重畳されたものとすることもできるし、DC電圧のみとすることもできる。
現像ローラ13aと2つの搬送スクリュ13b、13cとは、感光体ドラム11を回転駆動する第1駆動モータ50とは別に設けられた現像駆動モータによって、回転駆動される。
クリーニングブレード14aは、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム11表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。これにより、感光体ドラム11上に付着する未転写トナー(記録媒体から生じる紙粉、帯電装置12による放電時に感光体ドラム11上に生じる放電生成物、トナーに添加されている添加剤、等の付着物も含むものとする。)が機械的に掻き取られてクリーニング装置14内に回収されることになる。なお、本実施の形態において、クリーニングブレード14aは、感光体ドラム11の走行方向(回転方向)に対してカウンタ方向にて感光体ドラム11に当接している。
クリーニングブラシローラ14bは、芯金の外周に、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、アクリル、ビニロン、塩化ビニル等の樹脂繊維からなる直毛状又はループ状のブラシ毛が巻装されたものであって、ブラシ毛が感光体ドラム11の表面に摺接する。クリーニングブラシローラ14bは、感光体ドラム11を回転駆動する第1駆動モータ50からギア列を介して駆動力を受けて、図2の反時計方向に回転駆動される。これにより、感光体ドラム11上に付着する未転写トナー(記録媒体から生じる紙粉、帯電装置12による放電時に感光体ドラム11上に生じる放電生成物、トナーに添加されている添加剤、等の付着物も含むものとする。)が機械的に掻き取られてクリーニング装置14内に回収されることになる。
潤滑剤供給装置15は、クリーニング装置14(クリーニングブレード14a)に対して感光体ドラム11の回転方向下流側であって、帯電装置12に対して感光体ドラム11の回転方向上流側に配設されている。また、薄層化ブレード15fは、潤滑剤供給ローラ15aに対して感光体ドラム11の回転方向下流側に配設されている。
ここで、潤滑剤供給ローラ15aを回転駆動する第2駆動モータ45は、感光体ドラム11やクリーニングブラシローラ14bなどを回転駆動する第1駆動モータ50(メインモータ)や、現像装置13を駆動する現像駆動モータとは別に独立して設けられていて、潤滑剤供給ローラ15aのみを回転駆動するモータである。
なお、本実施の形態では、潤滑剤供給ローラ15aを回転駆動する第2駆動モータ45を、感光体ドラム11やクリーニングブラシローラ14bなどを回転駆動する第1駆動モータ50とは別に設けたが、潤滑剤供給ローラ15aを感光体ドラム11やクリーニングブラシローラ14bなどとともに第1駆動モータ50によって回転駆動するように構成することもできる。
また、潤滑剤供給ローラ15aは、固形潤滑剤15bと感光体ドラム11とに摺接するように配置されていて、潤滑剤供給ローラ15aが回転することによって固形潤滑剤15bから潤滑剤を掻き取り、その潤滑剤を感光体ドラム11上に塗布する。
また、固形潤滑剤15b(潤滑剤保持部材15e)の後方部には、潤滑剤供給ローラ15aと固形潤滑剤15bとの接触ムラをなくすために圧縮スプリング15cが配置されていて、固形潤滑剤15bを潤滑剤供給ローラ15aに付勢している。
ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。したがって、感光体ドラム11表面を低摩擦係化することができる。すなわち、せん断力を受けて均一に感光体ドラム11表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム11表面を覆うことができる。そして、感光体ドラム11表面を比較的均等に覆い帯電工程における電気的ストレスから良好に保護できることになる。
また、タルク、マイカ、窒化ホウ素のような板状構造を有する無機潤滑剤を使用することで、クリーニング装置14(クリーニングブレード14a)でのトナーや潤滑剤のすり抜けが生じにくくなり、帯電装置12を汚れにくくすることができる。
なお、本実施の形態では、感光体ドラム11の表面における回転方向の距離が、クリーニングブレード14aの位置から潤滑剤供給ローラ15aの位置までのものに比べて、潤滑剤供給ローラ15aの位置から薄層化ブレード15fの位置までのものが、同等以下になるように設定されている。
なお、本実施の形態において、薄層化ブレード15fは、感光体ドラム11の走行方向(回転方向)に対してカウンタ方向にて感光体ドラム11に当接しているが、感光体ドラム11の走行方向(回転方向)に対してトレーディング方向にて感光体ドラム11に当接するように構成してもよい。
現像ローラ13aは、図2中の矢印方向に回転している。現像装置13内の現像剤Gは、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b及び第2搬送スクリュ13cの矢印方向の回転によって、トナー補給部30からトナー補給口を介して補給されたトナーTとともに撹拌混合されながら長手方向(図2の紙面垂直方向である。)に循環する。
図2を参照して、本実施の形態における画像形成装置1には、画像形成装置本体1に対してクリーニング装置14が装着される装着動作を検知する検知手段(装着検知手段)としてのセット検知センサ40が設けられている。
すなわち、セット検知センサ40(検知手段)は、着荷時において画像形成装置本体1に初めてクリーニング装置14が装着される場合や、画像形成装置本体1に設置されたクリーニング装置14が新品のものに交換される場合や、画像形成装置本体1に対して同じクリーニング装置14の脱着動作がおこなわれる場合など、いずれの場合であっても、画像形成装置本体1に対してクリーニング装置14の装着動作がおこなわれたものとして、そのような装着動作がおこなわれたか否かを検知する。
具体的に、画像形成装置本体1にクリーニング装置14が装着されている場合には、セット検知センサ40の発光素子から射出された光が、クリーニング装置14の筐体(少なくとも、光が照射される部分が光を反射する材料や色彩で形成されている。)で反射して、その反射光が受光素子に入射されて、それに応じた出力(オン信号)が制御部60に送られることになる。これに対して、画像形成装置本体1にクリーニング装置14が装着されていない場合には、セット検知センサ40の発光素子から射出された光は、反射せずに、受光素子に入射されることはなく、それに応じた出力(オフ信号)が制御部60に送られることになる。そして、このようにセット検知センサ40から制御部60に送られる信号が、オフ信号からオン信号に変化する状態を制御部60が認識することで、クリーニング装置14の装着動作が検知されることになる。
また、クリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着の有無を検知するセット検知センサ40は、本実施の形態のもののように光学センサに限らず、マイクロスイッチなどを用いた接触式センサであってもよい。
新品のクリーニングブレード14a(クリーニング装置14)が画像形成装置1に装着された場合には、クリーニングブレード14aのエッジ部がまったく摩耗していない状態で感光体ドラム11に接触することになり、エッジ部がある程度摩耗してなじむまで、感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が初期的に高まりやすくなる。また、既設のクリーニングブレード14a(クリーニング装置14)が画像形成装置1に対して脱着されるときには、脱着時の振動によってクリーニングブレード14aのエッジ部に溜まっていた潤滑剤が一旦離散されることになって、その状態で画像形成動作をおこなうと、感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が初期的に高まりやすくなる。
そして、そのように感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まった状態で画像形成動作が開始されると、感光体ドラム11を駆動するときの負荷変動が大きくなって異常画像が発生してしまったり、感光体ドラム11やクリーニングブレード14aの摩耗劣化が加速されてしまったり、そのような摩耗劣化によるスジ画像などの異常画像が発生してしまったりすることになる。
詳しくは、「制御モード(潤滑剤供給モード)」は、感光体ドラム11を、少なくともクリーニングブレード14aの位置から潤滑剤供給ローラ15aの位置にかけての回転範囲に相当する分(本実施の形態では、感光体ドラム11の1/4回転程度である。)だけ正逆方向に交互に繰り返し回転させるものである。
さらに具体的に、本実施の形態では、セット検知センサ40によってクリーニング装置14の装着動作が検知されて、潤滑剤供給モードが開始されると、まず感光体ドラム11が逆方向(図2の時計方向)に1/4回転程度だけ回転駆動されて、次に感光体ドラム11が正方向(図2の反時計方向)に1/4回転程度だけ回転駆動される。そのような周期の正逆方向の回転駆動は、潤滑剤供給モードにおいて、複数回(5回程度である。)繰り返しておこなわれる。
このように正逆方向の回転の順番を定めることによって、通常の画像形成動作時において感光体ドラム11に対してカウンタ方向に当接するクリーニングブレード14aが、潤滑剤供給モード時には、まず、逆方向に回転する感光体ドラム11に対してトレーディング方向に当接することになるため、その時点で潤滑剤の供給が充分ではなく摩擦抵抗が高い状態のクリーニングブレード14aが捲れる不具合が確実に軽減されることになる。すなわち、潤滑剤供給モード時に、まず正方向に感光体ドラム11を回転させてしまうと、正方向に回転する感光体ドラム11に対してクリーニングブレード14aがカウンタ方向に当接することになるため、その時点で潤滑剤の供給が充分ではなく摩擦抵抗が高い状態のクリーニングブレード14aが捲れる不具合が生じる可能性が高くなる。
具体的に、本実施の形態において、通常の画像形成動作(プリント動作)をおこなうときには、感光体ドラム11の回転数が500rpmになるように第1駆動モータ50が駆動制御される。これに対して、潤滑剤供給モード時には、感光体ドラム11の回転数が100rpm程度に減速されて正逆方向に回転駆動されるように第1駆動モータ50が駆動制御される。
このように潤滑剤供給モード時に感光体ドラム11の回転数を減速することで、初期的に潤滑剤の供給が充分ではなく摩擦抵抗が高い状態のクリーニングブレード14aに対して、感光体ドラム11が正方向に回転してクリーニングブレード14aがカウンタ方向に当接するタイミングにおいても、感光体ドラム11を通常の画像形成動作時と同じ回転数で回転駆動する場合に比べて、クリーニングブレード14aが捲れる不具合を確実に軽減することができる。
これにより、潤滑剤供給モード時において、潤滑剤供給装置15(潤滑剤供給ローラ15a)から感光体ドラム11の表面に確実に潤滑剤が供給されることになる。
したがって、このような構成を用いて、「制御モード(潤滑剤供給モード)」が、潤滑剤供給装置15の駆動が所定時間おこなわれて駆動停止した後に実行されるようにすることもできる。
具体的に、セット検知センサ40によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作が検知されると、画像形成動作(プリント動作)が開始される前に、まず、第2駆動モータ45を稼働して(このとき、感光体ドラム11を回転駆動してもよい)、感光体ドラム11の表面の一部に多量の潤滑剤を供給して、その後に第2駆動モータ45の駆動を停止して、潤滑剤供給モード(感光体ドラム11の正逆方向の回転駆動)を実行する。
このような制御をおこなった場合にも、潤滑剤供給モードにおいて、クリーニングブレード14aのエッジ部に充分な潤滑剤を供給することができることになるため、感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまう不具合を確実に軽減することができる。
図3に示すように、まず、ユーザーの操作パネルの操作によって制御部にプリント信号(印刷信号)が入力されると(ステップS1)、その直前にセット検知センサ40によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれたかが判別される(ステップS2)。
その結果、クリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれたものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれてしまうと感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまうものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行して(ステップS3)、その後にプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
これに対して、ステップS2にて、クリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれていないものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれても感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まることはないものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行せずに、そのままプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
図4は、変形例1としての、潤滑剤供給モード時の制御を示すタイミングチャートである。
変形例1において、「制御モード(潤滑剤供給モード)」は、セット検知センサ40(検知手段)によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作が検知されてから所定時間M(例えば、48時間である。)が経過するまで、一連の画像形成動作(プリント動作)が新たに開始されるたびに、その画像形成動作が開始される前に実行される。
詳しくは、制御部60の記憶部に、上述した所定時間Mが予め設定されている。そして、セット検知センサ40によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作が検知されてからの経過時間Nが、タイマー46(図2を参照できる。)によって検知される。そして、その経過時間Nが所定時間Mに達するまで、その間に画像形成装置1の主電源がオフ・オンされたり稼働停止されたりしたとしても、新たなプリント動作が繰り返されるたびに、それぞれのジョブ前に潤滑剤供給モードが実行される。
このような制御をおこなうことにより、クリーニング装置14の装着動作がおこなわれても、クリーニングブレード14aのエッジ部に充分な量の潤滑剤を充分な時間をかけて供給して、エッジ部に潤滑剤をなじませることができるため、プリント動作時に感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまう不具合をさらに確実に軽減することができる。
その結果、クリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれたものと判別された場合には、さらに装着動作がおこなわれてから所定時間Mが経過したかが判別される(ステップS10)。その結果、所定時間Mが経過していないものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれてしまうと感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまうものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行して(ステップS3)、その後にプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
これに対して、ステップS2にてクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれていないものと判別された場合や、ステップS10にて所定時間Mが経過したものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれても感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まることはないものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行せずに、そのままプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
図5は、変形例2としての、潤滑剤供給モード時の制御を示すタイミングチャートである。
変形例2において、「制御モード(潤滑剤供給モード)」は、セット検知センサ40(検知手段)によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作が検知されてから感光体ドラム11(像担持体)の累積走行距離A(又は、累積駆動時間)が所定値Aに達するまで、一連の画像形成動作(プリント動作)が新たに開始されるたびに、その画像形成動作が開始される前に実行される。
詳しくは、制御部60の記憶部に、上述した所定値Aが予め設定されている。そして、セット検知センサ40によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作が検知されてからの累積走行距離(又は、累積駆動時間)が、タイマー46(図2を参照できる。)によって検知される。そして、その累積走行距離(又は、累積駆動時間)が所定値Aに達するまで、その間に画像形成装置1の主電源がオフ・オンされたり稼働停止されたりしたとしても、新たなプリント動作が繰り返されるたびに、それぞれのジョブ前に潤滑剤供給モードが実行される。
このような制御をおこなうことにより、クリーニング装置14の装着動作がおこなわれても、クリーニングブレード14aのエッジ部に充分な量の潤滑剤を充分な時間をかけて供給して、エッジ部に潤滑剤をなじませることができるため、プリント動作時に感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまう不具合をさらに確実に軽減することができる。特に、クリーニングブレード14aのエッジ部に潤滑剤がなじむ程度は、感光体ドラム11の累積走行距離(又は、累積駆動時間)の大きさにある程度比例して大きくなるため、プリント動作時に感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまう不具合を無駄なく効率的に軽減することができる。
その結果、クリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれたものと判別された場合には、さらに装着動作がおこなわれてからの感光体ドラム11の累積走行距離(又は、累積駆動時間)が所定値Aに達したかが判別される(ステップS20)。その結果、累積走行距離(又は、累積駆動時間)が所定値Aに達していないものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれてしまうと感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまうものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行して(ステップS3)、その後にプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
これに対して、ステップS2にてクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれていないものと判別された場合や、ステップS20にて累積走行距離(又は、累積駆動時間)が所定値Aに達したものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれても感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まることはないものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行せずに、そのままプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
図6は、変形例3としての、潤滑剤供給モード時の制御を示すタイミングチャートである。
変形例3において、「制御モード(潤滑剤供給モード)」は、セット検知センサ40(検知手段)によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作が検知されてからプリント枚数が所定値Bに達するまで、一連の画像形成動作(プリント動作)が新たに開始されるたびに、その画像形成動作が開始される前に実行される。
詳しくは、制御部60の記憶部に、上述した所定値Bが予め設定されている。そして、セット検知センサ40によってクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作が検知されてからの累積のプリント枚数が、カウンタ47(図2を参照できる。)によって検知される。そして、そのプリント枚数が所定値Bに達するまで、その間に画像形成装置1の主電源がオフ・オンされたり稼働停止されたりしたとしても、新たなプリント動作が繰り返されるたびに、それぞれのジョブ前に潤滑剤供給モードが実行される。
このような制御をおこなうことにより、クリーニング装置14の装着動作がおこなわれても、クリーニングブレード14aのエッジ部に充分な量の潤滑剤を充分な時間をかけて供給して、エッジ部に潤滑剤をなじませることができるため、プリント動作時に感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまう不具合をさらに確実に軽減することができる。特に、クリーニングブレード14aのエッジ部に潤滑剤がなじむ程度は、累積のプリント枚数の大きさにある程度比例して大きくなるため、プリント動作時に感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまう不具合を無駄なく効率的に軽減することができる。
その結果、クリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれたものと判別された場合には、さらに装着動作がおこなわれてからのプリント枚数が所定値Bに達したかが判別される(ステップS30)。その結果、プリント枚数が所定値Bに達していないものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれてしまうと感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまうものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行して(ステップS3)、その後にプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
これに対して、ステップS2にてクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれていないものと判別された場合や、ステップS30にてプリント枚数が所定値Bに達したものと判別された場合には、そのままプリント動作がおこなわれても感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まることはないものとして、「制御モード(潤滑剤供給モード)」を実行せずに、そのままプリント信号に基づくプリント動作を開始する(ステップS4)。
これにより、画像形成装置本体1に対してクリーニング装置14(プロセスカートリッジ10Y)の装着動作がおこなわれたときに、その装着動作の直後におこなわれる画像形成動作において、感光体ドラム11とクリーニングブレード14aとの摩擦抵抗が高まってしまう不具合を軽減することができる。
これに対して、これらの構成部材を、プロセスカートリッジの構成部材とせずに、それぞれ単体で画像形成装置本体1に交換可能に設置されるように構成することもできる。特に、クリーニング装置14が単体で画像形成装置本体1に交換可能に設置されるように構成することもできる。このような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部(帯電装置)と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部(現像装置)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部(クリーニング装置)と、のうち少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
また、本実施の形態では、クリーニング装置14に設置されるクリーニング部材として、クリーニングブレード14aとクリーニングブラシローラ14bとを用いたが、クリーニングブラシローラ14bを設置しないでクリーニング部材としてクリーニングブレード14aのみを用いることもできる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ、
11 感光体ドラム(像担持体)、
14 クリーニング装置、
14a クリーニングブレード(クリーニング部材)、
15 潤滑剤供給装置、
15a 潤滑剤供給ローラ(潤滑剤供給部材)、
15b 固形潤滑剤、
15c 圧縮スプリング(付勢部材)、
40 セット検知センサ(検知手段)、
45 第2駆動モータ(第2駆動手段)、
50 第1駆動モータ(第1駆動手段)。
Claims (10)
- 所定方向に回転する像担持体と、
前記像担持体に当接して前記像担持体の表面に担持された未転写トナーを除去するクリーニングブレードを具備したクリーニング装置と、
前記像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置と、
画像形成装置本体に対して前記クリーニング装置が装着される装着動作を検知する検知手段と、
を備え、
画像形成動作が停止されている状態で前記検知手段によってクリーニング装置の装着動作が検知された場合に、画像形成動作が開始される前に、前記像担持体を前記所定方向を正方向として正逆方向に交互に回転させる制御モードが実行されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記クリーニングブレードは、正方向に回転する前記像担持体に対してカウンタ方向に当接するように構成され、
前記制御モードは、前記像担持体を逆方向に回転させてから正方向に回転させる動作を繰り返すものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記クリーニングブレードは、正方向に回転する前記像担持体に対してトレーディング方向に当接するように構成され、
前記制御モードは、前記像担持体を正方向に回転させてから逆方向に回転させる動作を繰り返すものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御モードは、画像形成動作がおこなわれるときに比べて、前記像担持体の回転数が低い状態で実行されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御モードは、前記潤滑剤供給装置を駆動しながら実行されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記潤滑剤供給装置は、前記像担持体の回転駆動とは別に独立して駆動できるように構成され、
前記制御モードは、前記潤滑剤供給装置の駆動が所定時間おこなわれて駆動停止した後に実行されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記制御モードは、前記検知手段によってクリーニング装置の装着動作が検知されてから所定時間が経過するまで、一連の画像形成動作が新たに開始されるたびに、その画像形成動作が開始される前に実行されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御モードは、前記検知手段によってクリーニング装置の装着動作が検知されてから前記像担持体の累積走行距離又は累積駆動時間が所定値に達するまで、一連の画像形成動作が新たに開始されるたびに、その画像形成動作が開始される前に実行されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御モードは、前記検知手段によってクリーニング装置の装着動作が検知されてからプリント枚数が所定値に達するまで、一連の画像形成動作が新たに開始されるたびに、その画像形成動作が開始される前に実行されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 少なくとも前記像担持体と前記クリーニング装置と前記潤滑剤供給装置とが、前記画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジとして一体的に構成され、
前記検知手段は、前記画像形成装置本体に対する前記プロセスカートリッジの装着動作を検知することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
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