JP2017149468A - 口栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】口栓本体2と、蓋体4と、口栓本体に収納され注出用針で穿孔可能な弾性体3と、からなり、口栓本体は、フィルム容器と融着する舟形融着部21と、弾性体を収納する弾性体収納部23と、フランジ22と、舟形融着部とフランジと弾性体収納部とに連通する導液路24と、を有し、蓋体は、蓋天板部41と、蓋側板42と、からなり、蓋側板下端に口栓本体と嵌合する嵌合部を有し、蓋天板部に穿孔窓411を有し、弾性体収納部の接触面の頂点を通る円筒状側壁内面の直径は、弾性体の接触面の頂点を通る円柱形状部直径よりも小さいと共に、口栓本体の弾性体収納部側壁内面と弾性体接触面の少なくともいずれかに、粗面化された接触面を有する。
【選択図】図5
Description
前記封止体が、略円盤状である栓体と、当該栓体の一方の面に連接して前記外枠体の内壁面をその一方の開口端まで覆う略筒状の脚部と、を一体的に成形してなるものであるキャップを提案している。
さらに、請求項4で、前記外枠体の内壁面のうち、前記封止体と接触する領域に粗面加工が施されてなるキャップをも提案している。
前記外枠体の内壁には、栓体側に突出する凸部または反栓体側に凹む凹部の少なくともいずれかを有し、前記栓体には、前記外枠体の内壁形状に呼応する対称形状にて当該内壁に合着された合着部を有しており、
かつ、前記栓体が、前記外枠体に融着されたコンプレッション成形体によって構成されていることを特徴とする医療用キャップを提案している。
特に針をエラストマーの中央に突き刺す為に、エラストマーの内部から変形を起こすので、大きな変形が発生し、外れやすかった。
口栓本体と、
前記口栓本体に嵌合する蓋体と、
前記口栓本体に収納され、注出用の針によって穿孔可能な円柱形状の弾性体と、を備え、
前記口栓本体は、
前記弾性体を収納する弾性体収納部と、
前記弾性体収納部に連通する導液路と、
前記弾性体収納部に面する内壁面に形成されて、軸方向に延びる複数の縦リブと、
前記複数の縦リブ同士の間に形成されて、それぞれ軸方向に延びる溝部と、を有し、
前記複数の縦リブの頂点を通る円の直径は、前記弾性体の直径よりも小さいことを特徴とする口栓を提案している。
しかしながら、上下方向にリブが走り、弾性体の外周囲に、上下に連通した隙間が発生しやすい。その為、弾性体の上下の突き当て部分でしか内容物に対する密閉性を確保するところがない。上下の突き当てだけなので、嵌合溝と嵌合突起によって蓋体と口栓本体との密封性を保証する必要があるが、あまり圧力を掛けると嵌合が外れやすい問題が発生し、密封性の確保に問題があった。
口栓本体と、
口栓本体に嵌合する蓋体と、
口栓本体に収納され、注出用の針によって穿孔可能な円柱形状部を有する弾性体と、からなり、
口栓本体は、
フィルム容器と融着し、断面が舟形形状を有する舟形融着部と、
弾性体を収納する円筒状の側壁からなる弾性体収納部と、
充填時に容器を支えるフランジと、
舟形融着部とフランジと弾性体収納部とに連通する導液路と、を有し、
蓋体は、
弾性体を口栓本体の収納部に押え込む蓋天板部と、
蓋天板部から下方に伸びる蓋側板と、からなり、
蓋側板下端近傍には、口栓本体と嵌合し閉鎖可能とする嵌合部を有し、
蓋天板部中央に注出用の針を突き刺す穿孔窓を有し、
弾性体収納部の収納接触面の頂点を通る円筒状側壁内面の直径は、弾性体の接触面の頂点を通る円柱形状部直径よりも小さいと共に、
口栓本体の弾性体収納部側壁内面と弾性体接触面の少なくともいずれかに、
粗面化された接触面を有することを特徴とする口栓である。
また、弾性体と口栓本体との間には粗面化した接触面を有している。この為、弾性体と口栓本体との間に、上下に連通した隙間は無い。しかも、粗面化による空気層があるので、弾性体を口栓本体の弾性体収納部に押し込んで挿入する時にあっても、スムーズに挿入させることが出来る。
さらに、各部品を単独で製造し、組み立てるだけなので、効率的で生産性も高く、価格も低く抑えることができる。
図1は本発明の口栓1の一例である。
本発明の口栓1は、口栓本体2と、弾性体3と蓋体4とから構成されている。
舟形融着部21は、中央に道液路を確保するよう太くなっているが、左右が細くなって、前フィルムと裏フィルムを隙間なく融着できるようになっている。フィルムを融着する融着部がヒケて、融着不良が起きないように、肉盗みの凹部211がシール方向に対し、平行に設けられている。
フランジ22は、舟形融着部21から一定の距離離した隙間を開けた位置に有しており、フランジ22と舟形融着部21との間にU字治具等を挿入可能になっている。この隙間に治具を挿入し、フランジ22で口栓本体21を支え、あるいは、舟形融着部21にフィルム容器を融着した容器全体をフランジ22で支えながら、内容物の充填、あるいは注出することができる。
弾性体収納部23は、フランジ22の上方に設け、フランジとの間に肉盗みの隙間を設けている。この隙間はなくてもかまわない。
弾性体収納部23の上側に蓋体4が覆いかぶさっており、弾性体収納部23と蓋体4に囲まれた内部に弾性体3が収納されている。
表フィルム51と裏フィルム52が舟形融着部21の表裏にそれぞれ融着している。
表フィルム51と裏フィルム52同士は、舟形融着部21と融着しない所では、直接合わ
さって融着しているが、舟形融着部21では、内部に導液路が通っているので、表フィルム51と裏フィルム52が離れた位置で融着している。
また、フランジ22がシールしている舟形融着部21から離れているので、その間に治具を挿入することができる。
手前にあるのは蓋体4で、蓋天板部41があって、蓋天板部41中央には穿孔窓411があり、その奥に弾性体3が見える。
蓋体4の先にはフランジ22が見える。フランジ22の形状は四角形であっても、円形であっても、楕円形であってもかまわない。
蓋体4の側面にはリング状の突起があるが、蓋体4を取り付けたりする作業性と、嵌合強度向上の為に設けたものである。
口栓本体2は、下端に舟形融着部21が設けられ、舟形融着部21の表面に、ヒケ防止の肉盗みである凹部211がシール方向に対し平行に複数設けておく。
更に舟形融着部21には、左右に薄肉融着部212を設け、表フィルムと裏フィルムの合わせ部分に連通した隙間が生じないように工夫すると良い。
舟形融着部21とフランジ22の間には隙間221が設けられている。この隙間221は、治具を挿入させて、口栓、あるいは口栓の付いた容器全体を支えるのに用いられる。容器が充填された状態の重量に合わせた治具の厚みに応じて隙間を設定しておく。
もちろん、フランジも、容器が充填された状態の重量に合わせた厚みや大きさに設定しておく必要がある。
口栓本体2の内部中央には舟形融着部21、フランジ22、弾性体収納部23のそれぞれの中央を、上下に通じる導液路24が設けられている。導液路24の内径は、弾性体収納部の収納部231内径よりも充分に小さくしておく。
導液路24の上端に弾性体収納部23の収納部231が連接されている。
弾性体収納部23には、周囲の収納部側壁232によって形成されている。収納部側壁232の外側下方には、蓋体4の嵌合爪421に嵌合する嵌合凹部233が設けられている。
蓋体4は、蓋天板部41と、蓋側板42とからなる。蓋天板部41は、弾性体を口栓本体の収納部に押え込んでいて、その蓋天板部中央に注出用の針を突き刺す穿孔窓411を有している。穿孔窓を通して、注出用針を直接弾性体に突き刺し、内溶液を注出することができる。
また、蓋側板42は蓋天板部41から下方に伸びていて、蓋側板下端近傍には、口栓本体2と嵌合し閉鎖可能とする嵌合爪421を有している。
このように、弾性体3は、収納部231の底部と収納部側壁232と、蓋天板部41とに囲まれ、押し込まれるようにして、収納される。
手前に見えるのは舟形融着部21で、中央に導液路24が設けられ、奥に弾性体3が見える。
図5−1は蓋体4で、蓋天板部41と蓋側板42からなり、蓋天板部41中央には注出用の針を突き刺す穿孔窓411が設けられている。
又、蓋側板42が蓋天板部41から下方に伸び、蓋側板下方内側には、口栓本体2と嵌合
し閉鎖可能とする嵌合爪421を有している。
この蓋体4は、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンサイファイド、ポリアミド、ポリカーボネートなどの樹脂を用い、射出成形機で成形できる。基本的に、各種殺菌処理、あるいは滅菌処理によって変形等が少ない材質にすることが好ましい。
弾性体3は、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の弾性体樹脂で、射出成形や圧縮成形などで製造することができる。
穿孔窓が弾性体の円柱形状部直径310に比べ、充分に小さい場合には、弾性体鍔32をなくし、押出し成形によって製造することもできる。この場合は、成形したものに、ブラストを掛けるなどして、粗面化した接触面を作ることになる。
基本的に、弾性体に使用する素材は、各種殺菌処理、あるいは滅菌処理によって変形等が少ない材質で、かつ、毒性試験に合格し、溶出性の低分子量成分が少ない素材で、かつ、注出用針を刺した時にコアリングしにくい素材にすることが好ましい。
ゴム硬度は、20度程度で、あまり高くない方が好ましい。針を突き刺して、突き通すことが容易でないと、作業性が著しく低下してしまう。
導液路24の上端に弾性体収納部23の収納部231が連接されている。
弾性体収納部23には、周囲の収納部側壁232によって形成されている。収納部側壁232の外側下方には、蓋体4の嵌合爪421に嵌合する嵌合凹部233が設けられている。
嵌合爪421と嵌合凹部233が嵌合して弾性体を収納部に閉じ込めることになるが、蓋側板下端周囲にエネルギーダイレクターを設け、超音波融着させて、完全に蓋体を口栓本体に融着させてもかまわない。
収納部側壁232の内側には、粗面化された接触面を設けている。
口栓本体の材料としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などの融着性の高いオレフィン系樹脂を用い、射出成形機で成形できる。基本的に、各種殺菌処理、あるいは滅菌処理によって変形等が少ない材質にすることが好ましい。
蓋体と超音波などで融着させる場合には、蓋体を口栓本体と同材質の素材にすることが望ましい。
この弾性体3を弾性体収納部231に押し込む時に、弾性体3は弾性体接触面31の先端が押される。この時、口栓本体の弾性体収納部側壁内面と弾性体接触面の少なくともいずれかに粗面化された接触面を設けておくと、粗面化された接触面先端は、点状態で押されるので、容易に変形して、部分的に径を小さくすることができる。
それと共に、粗面化された接触面の底部は溝になっていて、空気層があるので、弾性体3を収納部に挿嵌する時の抵抗が少なく、スムーズに嵌めこむことができる。
しかも、粗面化されていると、接触面の底部は不連続の溝になるので、漏れが発生することがない。
弾性体収納部23の収納部側壁232接触面(内面)を粗面化した面に製造する場合には、確実に周囲をマスキングして、周囲までブラストしてしまわないようにする必要があるが、ブラスト加工そのものは、同じように加工することができる。
あまり粗さを設けない場合には、硬質粒子としてステンレスビーズやスチールビーズ、ガラスビーズ、褐色アルミナ、白色アルミナ、単結晶アルミナ、水晶粒、大理石粒でも可能である。
金型表面に上記ブラスト加工した場合、成形金型からも弾性体や口栓本体などの成形品をスムーズに取り出すことが出来るので、生産性も高く、安定した成形ができる。
粗面化した接触面の粗さは、算術平均粗さ(Ra)0.2ミクロンメーターから20ミクロンメーターの範囲で、かつ、最大高さ(Rz)1ミクロンメーターから120ミクロンメーターの範囲の粗さに設定する。
算術平均粗さが0.2ミクロンメーター未満、あるいは最大高さが1ミクロンメーター未満であると、スムーズに弾性体を挿入できない。
算術平均粗さが20ミクロンメーター以上、あるいは最大高さが120ミクロンメーター以上であると、落下などの衝撃が加わると、弾性体周囲から内容物の滲み出しが発生し易くなる。
その為、粗面化した接触面の粗さは、算術平均粗さ(Ra)0.2ミクロンメーターから20ミクロンメーターの範囲で、かつ、最大高さ(Rz)1ミクロンメーターから120ミクロンメーターの範囲の粗さに設定する必要がある。
しかも、口栓本体や弾性体の生産では、粗面化することで、成形性も良く、組み立ても蓋体を閉めるだけの工程だけで製造できるので、生産性が高いなど、本発明のメリットは高い。
2・・・・・・・・口栓本体
21・・・・・・・舟形融着部
211・・・・・・凹部(肉盗み)
212・・・・・・薄肉融着部
22・・・・・・・フランジ
221・・・・・・隙間(舟形融着部とフランジ間)
23・・・・・・・弾性体収納部
230・・・・・・円筒状側壁内径
231・・・・・・収納部
232・・・・・・収納部側壁
233・・・・・・嵌合凹部
24・・・・・・・導液路
3・・・・・・・・弾性体
31・・・・・・・弾性体接触面
310・・・・・・円柱形状部直径
32・・・・・・・弾性体鍔
4・・・・・・・・蓋体
41・・・・・・・蓋天板部
411・・・・・・穿孔窓
42・・・・・・・蓋側板
421・・・・・・嵌合爪
5・・・・・・・・フィルム容器
51・・・・・・・表フィルム
52・・・・・・・裏フィルム
Claims (4)
- 液体を収納する容器に用いる口栓であって、
口栓本体と、
口栓本体に嵌合する蓋体と、
口栓本体に収納され、注出用の針によって穿孔可能な円柱形状部を有する弾性体と、からなり、
口栓本体は、
フィルム容器と融着し、断面が舟形形状を有する舟形融着部と、
弾性体を収納する円筒状の側壁からなる弾性体収納部と、
充填時に容器を支えるフランジと、
舟形融着部とフランジと弾性体収納部とに連通する導液路と、を有し、
蓋体は、
弾性体を口栓本体の収納部に押え込む蓋天板部と、
蓋天板部から下方に伸びる蓋側板と、からなり、
蓋側板下端近傍には、口栓本体と嵌合し閉鎖可能とする嵌合部を有し、
蓋天板部中央に注出用の針を突き刺す穿孔窓を有し、
弾性体収納部の収納接触面の頂点を通る円筒状側壁内面の直径は、弾性体の接触面の頂点を通る円柱形状部直径よりも小さいと共に、
口栓本体の弾性体収納部側壁内面と弾性体接触面の少なくともいずれかに、
粗面化された接触面を有することを特徴とする口栓。 - 粗面化された接触面が、ブラスト加工で処理された粗面を有することを特徴とする請求項1に記載の口栓。
- 口栓本体の弾性体収納部側壁内面と弾性体接触面の少なくともいずれか一方に粗面化された接触面を設け、他方の面を鏡面化したことを特徴とする請求項1又は2に記載の口栓。
- 粗面化された接触面の粗さが、算術平均粗さ(Ra)0.2ミクロンメーターから20ミクロンメーターの範囲で、かつ、最大高さ(Rz)1ミクロンメーターから120ミクロンメーターの範囲の粗さとしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の口栓。
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