JP2017148438A - 医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】医用画像データに含まれる対象物の輪郭を高速に検出する。
【解決手段】医用画像処理装置100は、取得機能121と、更新機能122とを備える。取得機能121は、医用画像データに含まれる対象物の輪郭に対応する輪郭対応ベクトルの初期値を取得する。更新機能122は、輪郭対応ベクトルに関するコスト関数を輪郭対応ベクトルで微分することにより得られる導関数と、輪郭対応ベクトルの初期値とに基づいて、輪郭対応ベクトルを更新する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラムに関する。
従来、医用画像データに描出された対象物の輪郭を検出するために、種々の技術が提案されている。一例としては、輪郭を表す線を複数の点列で近似し、これら複数の点列を輪郭ベクトルとして設定する。そして、輪郭ベクトルに関するコスト関数が小さくなる方向を表す方向ベクトルを、数値微分を用いて計算する。そして、この方向ベクトルを用いて輪郭の形状が収束するまで輪郭を繰り返し変形することで、輪郭を検出する方法が知られている。
再公表WO2012/153539号公報
Cootes, Timothy F., et al. "Active shape models-their training and application." Computer vision and image understanding 61.1 (1995): 38-59. Kass, Michael, Andrew Witkin, and Demetri Terzopoulos. "Snakes: Active contour models." International journal of computer vision 1.4 (1988): 321-331.
本発明が解決しようとする課題は、医用画像データに含まれる対象物の輪郭を高速に検出することができる医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラムを提供することである。
実施形態の医用画像処理装置は、取得部と、更新部とを備える。取得部は、医用画像データに含まれる対象物の輪郭に対応する輪郭対応ベクトルの初期値を取得する。更新部は、前記輪郭対応ベクトルに関するコスト関数を前記輪郭対応ベクトルで微分することにより得られる導関数と、前記輪郭対応ベクトルの初期値とに基づいて、前記輪郭対応ベクトルを更新する。
図1は、本実施形態に係る医用画像処理装置の例を示す図である。 図2は、本実施形態に係る輪郭ベクトルについて説明するための図である。 図3は、本実施形態に係る境界パターンについて説明するための図である。 図4は、本実施形態に係る境界パターンについて説明するための図である。 図5は、本実施形態に係る医用画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。 図6は、その他の実施形態に係る取得機能の処理を説明するための図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラムを説明する。以下の実施形態では、一例として、超音波診断装置を用いて被検体の心臓が撮像された2次元の超音波画像データから、左心室の輪郭(心筋内側境界及び心筋外側境界)を検出する場合を説明する。
なお、以下の実施形態はあくまで一例であり、他の実施形態に対しても適用可能である。例えば、以下では、超音波診断装置により撮像された超音波画像データに対して適用される場合を説明するが、他の医用画像診断装置により撮像された医用画像データにも適用可能である。他の医用画像診断装置としては、例えば、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT−CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET−CT装置、又はこれらの装置群等が適用可能である。
また、例えば、以下では、2次元の医用画像データに対して適用される場合を説明するが、これに限らず、3次元の医用画像データ(ボリュームデータ)に対しても適用可能である。つまり、以下にて説明する輪郭ベクトルや勾配ベクトル等の全ての式の定義を3次元に拡張することにより、3次元の医用画像データに対しても2次元の医用画像データに対する処理と同等の処理を実行可能となる。また、医用画像データは、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。なお、動画像に適用される場合には、動画像に含まれる全ての医用画像データに対して適用されてもよいし、任意の医用画像データに対して適用されてもよい。
また、例えば、以下では、心臓の左心室の輪郭が検出される場合を説明するが、これに限らず、右心室、左心房、又は右心房の輪郭が検出される場合であってもよいし、心臓以外の他の臓器の輪郭が検出される場合であってもよい。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係る医用画像処理装置100の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、例えば、本実施形態に係る医用画像処理装置100は、入力回路101と、ディスプレイ102と、記憶回路110と、処理回路120とを備える。入力回路101、ディスプレイ102、記憶回路110、及び処理回路120は、相互に通信可能に接続される。
入力回路101は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボール、ジョイスティック等に対応する。例えば、入力回路101は、医用画像処理装置100の操作者からの各種の指示や設定要求を受け付ける。入力回路101は、受け付けた各種の指示や設定要求を処理回路120へ出力する。
ディスプレイ102は、記憶回路110に記憶された医用画像データを表示したり、操作者が入力回路101を用いて各種設定要求を入力するためのGUIを表示したりする。
記憶回路110は、医用画像データやGUIを表示するための各種のプログラムや、当該プログラムによって用いられる情報を記憶する。例えば、記憶回路110は、医用画像データ111を記憶する。なお、記憶回路110は、記憶部の一例である。
医用画像データ111は、例えば、被検体の心臓が超音波診断装置により撮像された2次元の超音波画像データである。この超音波画像データには、被検体の心臓の所定断面が描出される。つまり、医用画像データ111は、輪郭を検出する処理の処理対象であり、超音波診断装置から出力された画像データである。例えば、医用画像データ111は、検査ごとに、患者ID、検査ID、装置ID、シリーズID等と対応付けて記憶される。
処理回路120は、医用画像処理装置100の処理全体を制御する。例えば、図1に示すように、処理回路120は、取得機能121と、更新機能122と、判定機能123と、出力制御機能124とを実行する。ここで、例えば、図1に示す処理回路120の構成要素である取得機能121、更新機能122、判定機能123、及び出力制御機能124が実行する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路110に記録されている。処理回路120は、各プログラムを記憶回路110から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路120は、図1の処理回路120内に示された各機能を有することとなる。
なお、本実施形態においては、単一の処理回路120にて、以下に説明する各処理機能が実現されるものとして説明するが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路110にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。更に、各図における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
取得機能121は、医用画像データ111に含まれる対象物の輪郭に対応する輪郭対応ベクトルの初期値を取得する。輪郭対応ベクトルは、例えば、対象物の輪郭を表す輪郭ベクトルや、輪郭ベクトルの主成分分析により得られる係数により表されるベクトルである。以下の説明では、輪郭対応ベクトルとして輪郭ベクトルを用いる例について説明する。例えば、取得機能121は、被検体の心臓が撮像された2次元の超音波画像データに、左心室の輪郭ベクトルの初期値を設定する。ここで、輪郭ベクトルとは、対象物の輪郭を示す線(輪郭線)を複数の点列で近似し、これら複数の点列を1本のベクトルで表したものである。なお、取得機能121は、取得部の一例である。
図2は、本実施形態に係る輪郭ベクトルについて説明するための図である。図2には、左心室の輪郭ベクトルを例示する。図2において、横軸は、医用画像データ111のx軸に対応し、縦軸は、医用画像データ111のy軸に対応する。
図2に示すように、左心室の輪郭ベクトルは、左心室の輪郭線を複数の点列で近似し、これら複数の点列を1本のベクトルで表したものに対応する。ここで、左心室の輪郭は、心筋内側境界及び心筋外側境界を含む。このうち、心筋内側境界の輪郭線は、(x_endo^1,y_endo^1)から(x_endo^n,y_endo^n)までのn個の点列で近似される。また、心筋外側境界の輪郭線は、(x_epi^1,y_epi^1)から(x_epi^n,y_epi^n)までのn個の点列で近似される。したがって、左心室の輪郭ベクトル「x」は、下記の式(1)により表される。なお、輪郭ベクトル「x」は、式(1)に示すように、1×4nのベクトルである。
一例としては、取得機能121は、操作者により用手的に指定された左心室の輪郭線を用いて、左心室の輪郭ベクトルの初期値を取得する。具体的には、取得機能121は、超音波画像データが表示されたディスプレイ102の画面上で、左心室の心筋内側境界及び心筋外側境界の輪郭線を指定する操作を操作者から受け付ける。そして、取得機能121は、操作者により指定された輪郭線上に、所定数(n個)の点列を等間隔に設定することで、輪郭ベクトルの初期値を設定する。
このように、取得機能121は、医用画像データ111に含まれる対象物の輪郭ベクトルの初期値を取得する。なお、上記の取得機能121の説明は、一例に過ぎない。例えば、取得機能121は、操作者による指定を受け付けることなく、医用画像データ111上に自動的に輪郭ベクトルの初期値を設定(生成)してもよい。自動的に輪郭ベクトルの初期値を生成する方法については、後述する。
また、上記の説明では、心筋内側境界を近似する点列と心筋外側境界を近似する点列が、それぞれn個ずつ設定される場合を例示したが、実施形態はこれに限定されるものではない。つまり、心筋内側境界を近似する点列と心筋外側境界を近似する点列の数は、異なっていてもよい。
更新機能122は、輪郭ベクトルに関するコスト関数を、輪郭ベクトルの主成分分析により得られる係数で微分することにより得られる導関数に基づいて、輪郭ベクトルを更新する。例えば、更新機能122は、導関数に輪郭ベクトルを代入することで、コスト関数が小さくなる方向を表す勾配方向ベクトルを算出し、算出した勾配方向ベクトルを用いて、輪郭ベクトルを更新する。なお、更新機能122は、更新部の一例である。
例えば、更新機能122は、輪郭ベクトルに関するコスト関数を設定する。ここで、このコスト関数は、例えば、処理対象である医用画像データ111(入力画像データ)と、左心室の輪郭の位置が既知であるサンプル画像データ(つまり、学習用画像データ)とが類似しているほど低い値(コスト)が算出される関数である。言い換えると、このコスト関数が最小化されることにより、サンプル画像データから得られる輪郭ベクトルに近い値となる輪郭ベクトルが入力画像データから検出される。
なお、以下の実施形態では、輪郭を検出する方法として、非特許文献1に記載のActive Shape Modelが適用される場合を説明するが、これに限定されるものではない。例えば、輪郭を検出する方法として、非特許文献2に記載のSnakesが適用される場合であってもよい。
一例として、更新機能122は、サンプル画像データの主成分分析を用いて、コスト関数を設定する。具体的には、更新機能122は、複数のサンプル画像データを主成分分析することにより、各サンプル画像データから得られる輪郭ベクトルの平均に対応する平均輪郭「x(上線付き)」(以下、平均輪郭を「xバー」とも表記する)と、形状基底ベクトル「φ_i」を並べた行列「Φ」と、「φ_i」に対応する固有値「λ_i」とを求める。これにより、輪郭ベクトル「x」は、下記の式(2)により表される。なお、式(2)において、「b」は重み係数を表す。
ここで、形状基底ベクトル「φ_i」は、1×4nのベクトルである。式(2)の「L」は、複数のサンプル画像データを主成分分析して得られる全基底数4nのうち、処理に用いる基底数を表すパラメータである。なお、「L」は、「λ_i」で求まる累積寄与率が所定の閾値を超えた基底ベクトルまでを使用する。
そして、更新機能122は、上記の主成分分析により得られたパラメータを用いて、コスト関数を定式化する。式(2)に示すように、輪郭ベクトル「x」は、重み係数「b」によって表現できるため、コスト関数「E」を重み係数「b」に関する関数「E(b)」として設定される。
なお、本実施形態では、コスト関数「E(b)」を用いる場合を説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、コスト関数「E」は、輪郭ベクトル「x」に関する関数「E(x)」として設定されてもよい。ただし、輪郭ベクトル「x」が1×4nのベクトルであるのに対して、重み係数「b」は1×Lのベクトルであり、L<4nであるため、重み係数「b」のコスト関数「E(b)」を用いる方が処理の高速化が期待される。
例えば、コスト関数「E(b)」は、画像に関するコスト「E_image(b)」と、輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」とを用いて、下記の式(3)により表される。
式(3)において、「α」は、画像に関するコスト「E_image(b)」と輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」との間の相対的な重要度を調整するパラメータである。例えば、「α」は、予め設定される。以下、画像に関するコスト「E_image(b)」及び輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」について、順に説明する。
まず、画像に関するコスト「E_image(b)」について説明する。画像に関するコスト「E_image(b)」は、例えば、下記の式(4)により表される。
式(4)において、「P(u,v)」は、境界パターンと呼ばれる画像データである。例えば、「P(u,v)」は、心筋内側境界上のある点と、対応する心筋外側境界上の点とを通る線分上の点における輝度値を、医用画像データ111からリサンプルすることで生成される。
図3及び図4は、本実施形態に係る境界パターンについて説明するための図である。例えば、更新機能122は、図3に示すように、心筋内側境界の点「(x_endo^v,y_endo^v)」と心筋外側境界の点「(x_epi^v,y_epi^v)」とを通る線分上の点「(x^uv,y^uv)」における輝度値を、医用画像データ111からリサンプルする。この結果、更新機能122は、境界パターン「P(u,v)」を生成する(図4参照)。なお、「v」は、1≦v≦nを満たす整数である。
図4に示すように、境界パターンは、横軸を「u」とし、縦軸を「v」とする画像データである。ここで、「u」は、媒介変数「t^u」の添え字であり、下記の式(5−1)及び式(5−2)により表される。
つまり、境界パターンは、医用画像データ111上で左心室の輪郭を近似する1〜n番目の各点について、各点を通る線分を定義し、その線分上の点「(x^uv,y^uv)」における輝度値を抽出した画像データに対応する。ここで定義される線分は、例えば、心筋の輪郭を貫通し、心筋内側境界より内側に所定距離離れた点と、心筋外側境界より外側に所定距離離れた点とを結ぶ線分である。この線分上には、m個の点が定義される。つまり、境界パターンは、心筋の輪郭に直交する方向にm個の点を有する線分が、心筋の輪郭の方向にn本並んだものに対応する。言い換えると、境界パターンは、心筋の内外に所定距離離れた領域に含まれる画素の輝度値をn×m点リサンプルし、心筋の幅(厚み)を正規化した画像データに対応する。つまり、図4において、「endo」は心筋内側境界の位置に対応し、「epi」は心筋外側境界の位置に対応する。
また、式(4)において、「P_dic(u,v)」は、境界パターン辞書と呼ばれる画像データである。例えば、「P_dic(u,v)」は、複数のサンプル画像データからそれぞれ取得される各境界パターンが平均化されたものである。
つまり、式(4)では、ある重み係数「b」が与えられると、式(2)によって輪郭ベクトル「x」が算出され、図4に示した方法で境界パターンが取得され、境界パターン辞書との差の二乗和が算出される。重み係数「b」を変化させて、画像に関するコスト「E_image(b)」を低下させることは、境界パターン辞書に類似するように輪郭ベクトルを変形させることに等しい。
次に、輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」について説明する。輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」は、例えば、下記の式(6)により表される。
式(6)に示すように、輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」は、例えば、1からLまでの各重み係数「b_i」の二乗値を、主成分分析における分散に対応する固有値「λ_i」で除算した値の和に基づく。つまり、定性的には、重み係数「b」によって生成される輪郭ベクトル「x」が、平均形状「xバー」からのマハラノビス距離によって制限されることに相当する。
このように、更新機能122は、輪郭ベクトル「x」に関するコスト関数「E(b)」を設定する。輪郭ベクトル「x」は重み係数「b」によって表現できるため(式(2)参照)、更新機能122は、設定したコスト関数「E(b)」を、主成分分析の重み係数「b」で微分することで得られる導関数に基づいて、輪郭ベクトル「x」を更新する。
ここで、コスト関数「E(b)」を重み係数「b」で微分することで得られる導関数について説明する。コスト関数「E(b)」の導関数は、画像に関するコスト「E_image(b)」と輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」とをそれぞれ微分することにより得られる。
例えば、式(4)に示した画像に関するコスト「E_image(b)」を重み係数「b」で微分すると、以下の式(7)が導出される。
ここで、上記の式(5−1)及び式(5−2)に従って、境界パターン「P(u,v)」を入力画像データ「I(x^uv,y^uv)」で置き換えると、式(7)は、下記の式(8)の形に展開される。
式(8)において、「I_x(x^uv,y^uv)」は、画素「(x^uv,y^uv)」における画像「I」のx方向の微分値である。また、「I_y(x^uv,y^uv)」は、画素「(x^uv,y^uv)」における画像Iのy方向の微分値である。そして、上記の式(1)、式(2)、及び式(5−1)より、下記の式(9−1)が得られる。また、上記の式(1)、式(2)、及び式(5−2)より、下記の式(9−2)が得られる。
式(9−1)において、「φ_i,endo^v,x」は、i番目の基底ベクトル「φ_i」において、心筋内膜境界を表すv番目の点のx座標値に掛かる要素(スカラー)を示す。また、「φ_i,epi^v,x」は、i番目の基底ベクトル「φ_i」において、心筋外膜境界を表すv番目の点のx座標値に掛かる要素を示す。また、式(9−2)において、「φ_i,endo^v,y」は、i番目の基底ベクトル「φ_i」において、心筋内膜境界を表すv番目の点のy座標値に掛かる要素を示す。また、「φ_i,epi^v,y」は、i番目の基底ベクトル「φ_i」において、心筋外膜境界を表すv番目の点のy座標値に掛かる要素を示す。
そして、上記の式(7)、式(8)、式(9−1)、及び式(9−2)より、画像に関するコスト「E_image(b)」の重み係数「b」に関する導関数として、下記の式(10)が導出される。
一方、式(6)に示した輪郭の形状に関するコスト「E_shape(b)」を重み係数「b」で微分すると、以下の式(11)が導出される。
したがって、コスト関数「E(b)」を重み係数「b」で微分することで得られる導関数に、輪郭ベクトルを表す重み係数「b」を代入して求まる勾配方向ベクトルは、式(3)、式(10)、及び式(11)より、下記の式(12)によって表される。
そして、更新機能122は、式(12)に示す勾配方向ベクトルに基づいて、輪郭ベクトルを更新する。なお、上述したように、輪郭ベクトル「x」は重み係数「b」によって表現できる。このため、例えば、下記の式(13)に示すように、式(12)に示す勾配方向ベクトルに基づいて、現在の重み係数「b^(m)」から新しい「b^(m+1)」へ更新することは、輪郭ベクトル「x」を更新することに相当する。
式(13)において、「η」は、適切な重み付け係数を示す。なお、式(13)には、最急降下法に基づいて重み係数「b」を更新する場合の式を例示したが、これに限らず、共役勾配法や他の勾配法のアルゴリズムに基づいて重み係数「b」を更新することも可能である。
このように、更新機能122は、重み係数「b」を更新することで、輪郭ベクトル「x」を更新する。そして、更新機能122は、後述の判定機能123により輪郭の変形が収束していないと判定された場合に、輪郭ベクトルを再び更新する。言い換えると、更新機能122は、判定機能123により輪郭の変形が収束したと判定されるまで、輪郭ベクトルを繰り返し更新する。
判定機能123は、更新機能122により更新される輪郭ベクトルの収束に基づいて、輪郭の変形が収束したか否かを判定する。例えば、判定機能123は、重み係数「b」が収束したか否かに基づいて、輪郭の変形が収束したか否かを判定する。なお、判定機能123は、判定部の一例である。
例えば、判定機能123は、更新機能122による更新の前後における重み係数「b」の変化量が、予め定めた閾値より小さくなった場合に、輪郭の変形が収束したと判定する。そして、判定機能123は、輪郭の変形が収束したと判定するまで、更新機能122に輪郭ベクトルを繰り返し更新させる。また、判定機能123は、輪郭の変形が収束したと判定した場合に、収束した重み係数「b」又は輪郭ベクトル「x」を、出力制御機能124に出力する。
このように、判定機能123は、輪郭の変形が収束したか否かを判定する。なお、上述した判定機能123の処理は、一例に過ぎない。例えば、上記の説明では、重み係数「b」が収束したか否かを判定することで、輪郭の変形が収束したか否かを判定する場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、判定機能123は、コスト関数「E(b)」が収束したか否かを判定してもよいし、また、輪郭ベクトル「x」が収束したか否かを判定してもよい。具体的には、判定機能123は、更新の前後における重み係数「b」を用いて、式(3)に示したコスト関数「E(b)」を算出し、その差分が予め定めた閾値よりも小さくなった場合に、輪郭ベクトル「x」の更新が収束したと判定してもよい。
出力制御機能124は、対象物の輪郭に関する情報を出力する。例えば、出力制御機能124は、判定機能123により輪郭の変形が収束したと判定された場合に、更新機能122により更新される輪郭ベクトルを用いて、輪郭に関する情報を出力する。なお、出力制御機能124は、出力制御部の一例である。
例えば、出力制御機能124は、判定機能123により出力された重み係数「b」を用いて、輪郭ベクトル「x」を算出する。そして、出力制御機能124は、算出した輪郭ベクトル「x」を用いて、処理対象である医用画像データ111上に、左心室の輪郭を表す画像を描出させて、ディスプレイ102に表示させる。
このように、出力制御機能124は、対象物の輪郭に関する情報を出力する。なお、上述した出力制御機能124の処理は、一例に過ぎない。例えば、出力制御機能124は、必ずしもディスプレイ102に画像を表示させなくてもよい。例えば、出力制御機能124は、輪郭ベクトル「x」に基づいて、左心室の輪郭を示す複数の点列の座標のみをディスプレイ102に表示してもよい。また、例えば、出力制御機能124は、心腔の容積推定や駆出率推定、或いは心筋ストレインを得るための心筋トラッキングの初期輪郭等、各種の解析に利用するために、輪郭に関する情報を出力してもよい。
図5は、本実施形態に係る医用画像処理装置100の処理手順を示すフローチャートである。図5に示す処理手順は、例えば、対象物の輪郭を検出する処理を開始する旨の指示を操作者から受け付けた場合に開始される。
ステップS101において、処理タイミングか否かを判定する。例えば、入力回路102は、対象物の輪郭を検出する処理を開始する旨の指示を操作者から受け付け、受け付けた指示を処理回路120へ送る。処理回路120は、入力回路102により転送された指示を受け付けると、処理タイミングであると判定し(ステップS101肯定)、ステップS102以降の処理を開始する。なお、処理タイミングでない場合には(ステップS101否定)、ステップS102以降の処理は開始されず、処理回路120の各処理機能は待機状態である。
ステップS101が肯定されると、ステップS102において、取得機能121は、輪郭ベクトルの初期値を取得する。例えば、取得機能121は、被検体の心臓が撮像された2次元の超音波画像データに、左心室の輪郭ベクトルの初期値を設定する。
ステップS103において、更新機能122は、輪郭ベクトルのコスト関数を重み係数で微分した導関数に基づいて、勾配方向ベクトルを算出する。例えば、更新機能122は、輪郭ベクトルに関するコスト関数を設定する。そして、更新機能122は、設定したコスト関数を、輪郭ベクトルの主成分分析により得られる重み係数「b」で微分することにより得られる導関数に基づいて、導関数に輪郭ベクトルを代入することで、コスト関数が小さくなる方向を表す勾配方向ベクトルを算出する。
ステップS104において、更新機能122は、勾配方向ベクトルを用いて、重み係数を更新する。例えば、更新機能122は、式(13)に示すように、最急降下法に基づいて重み係数「b」を更新する。
ステップS105において、判定機能123は、重み係数が収束したか否かを判定する。ここで、重み係数が収束したと判定される場合には(ステップS105肯定)、処理回路120は、ステップS106の処理に移行する。一方、重み係数が収束していないと判定される場合には(ステップS105否定)、処理回路120は、ステップS103の処理に戻り、再び重み係数を更新する。
ステップS105が肯定されると、ステップS106において、出力制御機能124は、輪郭ベクトルを出力する。例えば、出力制御機能124は、左心室の輪郭を表す画像を医用画像データ111上に描出させて、ディスプレイ102に表示させる。
上述したように、本実施形態に係る医用画像処理装置100において、取得機能121は、輪郭ベクトルの初期値を取得する。そして、更新機能122は、輪郭ベクトルに関するコスト関数を、輪郭ベクトルの主成分分析により得られる係数で微分することにより得られる導関数に基づいて、輪郭ベクトルを更新する。これによれば、医用画像処理装置100は、医用画像データに含まれる対象物の輪郭を高速に検出することができる。
例えば、従来技術では、コスト関数の輪郭に関する数値微分を用いることで、輪郭ベクトルのそれぞれの要素について、現在の輪郭における勾配方向ベクトルを算出して輪郭を変形していた。この場合、それぞれの要素について輪郭が収束したか否かを判定することとなる。このため、仮に、1番目の要素について輪郭が収束したとしても、残りの要素のそれぞれについて、輪郭が収束するまで繰り返し輪郭を変形させることとなるため、輪郭の検出に時間がかかっていた。
これに対して、本実施形態に係る医用画像処理装置100は、コスト関数の輪郭に関する導関数を用いることで、輪郭ベクトルの全ての要素について、現在の輪郭における勾配方向ベクトルを算出し、算出した勾配方向ベクトルを用いて輪郭を変形する。このため、医用画像処理装置100は、輪郭が収束したと判定されれば、全ての要素について輪郭の形状が確定するため、検出精度が低下することなく高速に輪郭を検出することが可能となる。
(輪郭ベクトルの初期値の自動生成)
例えば、上記の実施形態では、操作者により用手的に指定された輪郭線を用いて、輪郭ベクトルの初期値を取得する場合を説明したが、輪郭ベクトルの初期値の自動生成可能である。輪郭ベクトルの初期値を自動生成する方法としては、例えば、図6に示すように、左心室の位置・姿勢・スケールが既知の訓練用サンプルを用いて識別器を学習しておく方法が挙げられる。この場合、取得機能121は、例えば、入力画像データが新たに入力されると、学習した識別器を用いて、入力画像データから対象物(左心室)の位置・姿勢・スケールを推定する。そして、取得機能121は、推定した対象物の位置・姿勢・スケールを用いてアライメントした座標系において、対象物の平均的な輪郭形状をあてはめることで、輪郭ベクトルの初期値を自動的に生成する。なお、平均的な輪郭形状は、例えば、予め複数の対象物の画像データへ教示してある輪郭形状を平均することにより得られる。また、例えば、取得機能121は、対象物の形状を放物線で近似したものを当てはめるなど、種々の方法が存在する。なお、図6は、その他の実施形態に係る取得機能121の処理を説明するための図である。
(輪郭ベクトルの初期値の設定における心尖及び弁輪の指定)
また、例えば、取得機能121は、心尖、弁輪、心筋内側境界の輪郭線、及び心筋外側境界の輪郭線の座標値のうち少なくとも1つの座標値を指定する操作を、操作者から受け付け、指定された座標値に基づいて初期値を取得してもよい。例えば、取得機能121は、操作者から用手的に輪郭ベクトルの初期値を受け付ける際に、心尖や弁輪等の特徴的な部位の指定を更に受け付ける。この場合、例えば、取得機能121は、心尖1点及び弁輪2点の計3点のうち、少なくとも1点を指定する操作を、左心室が描出された超音波画像データ上で受け付ける。具体的には、取得機能121は、超音波画像データが入力されると、心尖及び弁輪の少なくとも1点の位置を画像上で指定(ポインティング)するよう操作者に促す表示(メッセージなど)を行う。そして、取得機能121は、受け付けた点の位置を用いて、輪郭を近似するための他の点の位置を自動的に生成する。これにより、操作者は、全ての点列を指定する場合よりも簡易な操作で輪郭ベクトルの初期値を設定することができる。なお、操作者に指定される点は、心尖や弁輪に限らず、心筋内側境界や心筋外側境界の輪郭線上の任意の点であってもよい。
また、例えば、操作者により心尖及び弁輪が指定される場合には、心尖及び弁輪が指定されることを前提として、サンプル画像データ及び主成分分析を行っておくことも可能である。これにより、心尖及び弁輪が指定される場合には、更新機能122は、その場合に応じたサンプル画像データ及び主成分分析の結果を適用して導関数を導出することが可能となる。
(動画像における輪郭ベクトルの初期値の設定)
また、例えば、取得機能121は、動画像において同一対象物の輪郭検出を行う場合には、輪郭検出済みの輪郭線に基づいて輪郭ベクトルの初期値を設定してもよい。例えば、取得機能121は、処理対象となるフレームの隣接フレーム(時間的に前のフレームでも後のフレームでもよい)において検出済の輪郭がある場合、この輪郭をコピーして処理対象のフレームの輪郭ベクトルの初期値として設定する。すなわち、取得機能121は、動画像のうち、他のフレームにおいて変形が収束した輪郭の輪郭ベクトルを、輪郭ベクトルの初期値として取得することができる。また、例えば、取得機能121は、隣接する複数フレームでフレーム間距離に基づいて重み付け平均した輪郭を用いてもよい。また、例えば、取得機能121は、テンプレートマッチング法などにより、隣接フレームから輪郭をトラッキングした結果を輪郭ベクトルの初期値として設定してもよい。これにより、初期値設定処理が削減され、時間方向で破たんのない輪郭検出が期待できる。
(導関数の導出)
例えば、上記の実施形態では、コスト関数を重み係数で微分することにより導関数を導出する場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、医用画像処理装置100は、コスト関数を輪郭ベクトルで微分することにより導関数を導出する場合であってもよい。すなわち、医用画像処理装置100において、取得機能121は、輪郭対応ベクトルの初期値を取得する。そして、更新機能122は、輪郭対応ベクトルに関するコスト関数を輪郭対応ベクトルで微分することにより得られる導関数に基づいて、輪郭対応ベクトルを更新する。なお、輪郭対応ベクトルは、輪郭ベクトル、又は、輪郭ベクトルの主成分分析により得られる係数により表されるベクトルである。
(超音波診断装置への適用)
また、上記の実施形態にて説明した各処理は、超音波診断装置に適用可能である。例えば、超音波を用いて被検体をスキャンし、医用画像データに対応する反射波データを収集するスキャナを備える超音波診断装置に、更に、上記の医用画像処理装置100を搭載することにより実現される。なお、超音波診断装置に限らず、他の医用画像診断装置であってもよい。他の医用画像診断装置としては、例えば、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT−CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET−CT装置、又はこれらの装置群等が適用可能である
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、上記の実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行なうこともでき、或いは、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行なうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法は、予め用意された医用画像処理プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この医用画像処理方法は、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この医用画像処理方法は、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、医用画像データに含まれる対象物の輪郭を高速に検出することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 医用画像処理装置
120 処理回路
121 取得機能
122 更新機能
123 判定機能
124 出力制御機能

Claims (11)

  1. 医用画像データに含まれる対象物の輪郭に対応する輪郭対応ベクトルの初期値を取得する取得部と、
    前記輪郭対応ベクトルに関するコスト関数を前記輪郭対応ベクトルで微分することにより得られる導関数と、前記輪郭対応ベクトルの初期値とに基づいて、前記輪郭対応ベクトルを更新する更新部と
    を備える、医用画像処理装置。
  2. 前記更新部は、前記導関数に前記輪郭対応ベクトルを代入することで、前記コスト関数が小さくなる方向を表す勾配方向ベクトルを算出し、算出した勾配方向ベクトルを用いて、前記輪郭対応ベクトルを更新する、
    請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記更新部により更新される前記輪郭対応ベクトルの収束に基づいて、前記輪郭の変形が収束したか否かを判定する判定部と、
    前記判定部により前記輪郭の変形が収束したと判定された場合に、前記更新部により更新される前記輪郭対応ベクトルを用いて、前記輪郭に関する情報を出力する出力制御部とを更に備え、
    前記更新部は、前記判定部により前記輪郭の変形が収束していないと判定された場合に、前記輪郭対応ベクトルを再び更新する、
    請求項1又は2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記輪郭対応ベクトルは、前記輪郭を表す輪郭ベクトル、又は、前記輪郭ベクトルの主成分分析により得られる係数により表されるベクトルである、
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  5. 前記取得部は、前記輪郭を表す輪郭ベクトルの初期値を取得し、
    前記更新部は、前記輪郭ベクトルに関するコスト関数を、前記輪郭ベクトルの主成分分析により得られる係数で微分することにより得られる導関数に基づいて、前記輪郭ベクトルを更新する、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  6. 前記取得部は、心尖、弁輪、心筋内側境界の輪郭線、及び心筋外側境界の輪郭線の座標値のうち少なくとも1つの座標値を指定する操作を、操作者から受け付け、指定された前記座標値に基づいて前記初期値を取得する、
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  7. 前記取得部は、前記対象物が撮像された動画像のうち、他のフレームにおいて変形が収束した輪郭の輪郭ベクトルを、前記輪郭ベクトルの初期値として取得する、
    請求項1〜6のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  8. 前記対象物は、心臓の心筋のうち、左心室、右心室、左心房、及び右心房の少なくとも1つを含み、
    前記輪郭は、前記心筋の内側境界及び外側境界の少なくとも1つを含む、
    請求項1〜7のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  9. 前記対象物を含む領域に対する超音波走査により収集された反射波データに基づいて、前記医用画像データを生成する画像生成部を更に備える、
    請求項1〜8のいずれか一つに記載の医用画像処理装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つに記載の医用画像処理装置と、
    超音波を用いて被検体をスキャンし、前記医用画像データに対応する反射波データを収集するスキャナと、
    を備える、超音波診断装置。
  11. 医用画像データに含まれる対象物の輪郭に対応する輪郭対応ベクトルの初期値を取得し、
    前記輪郭対応ベクトルに関するコスト関数を前記輪郭対応ベクトルで微分することにより得られる導関数と、前記輪郭対応ベクトルの初期値とに基づいて、前記輪郭対応ベクトルを更新する、
    各処理をコンピュータに実行させる、医用画像処理プログラム。
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