JP2017145745A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Hirotaka Saito
洋孝 齋藤
佳久 塚本
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佳久 塚本
潤一 松尾
Junichi Matsuo
潤一 松尾
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Abstract

【課題】析出物の粒径の増加による添加弁内の摩耗や添加弁の詰まりを抑制する。
【解決手段】内燃機関が停止すると、添加弁及び尿素水通路に貯留されている尿素水をタンクまで移動するようにポンプを操作する吸い戻し制御を実施する制御装置を備え、制御装置は、内燃機関の停止後で且つ吸い戻し制御の実施前に添加弁から尿素水を噴射させる掃出し制御を実施し、制御装置は、内燃機関が停止した時点の排気の温度が高いときは低いときよりも、掃出し制御において添加弁から噴射させる尿素水の量を多くする。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気中に含まれるNOxを、アンモニアを還元剤として浄化する選択還元型NOx触媒(以下、単に「SCR触媒」ともいう。)が知られている。また、排気中の粒子状物質(以下、PMと称する)を捕集するフィルタにSCR触媒を担持することが知られている。SCR触媒よりも上流側には、排気中に尿素水を供給する添加弁が設置される場合がある。排気中に添加された尿素水は、排気の熱やSCR触媒の熱により加水分解され、アンモニアが発生してSCR触媒に吸着される。
尿素水は例えば−11℃程度で凍結する。外気温度が低い場合には、内燃機関の停止後に尿素水が添加弁内や尿素水を供給する通路内で凍結する虞がある。そして、尿素水が凍結すると、内燃機関の始動後に尿素水を添加できなくなったり、添加弁や尿素水を供給する通路が破損したりする虞がある。また、内燃機関の停止後には、排気および周辺部品から添加弁が熱を受け、且つ、排気による添加弁からの熱の持ち去りが無くなることで、内燃機関の作動中よりも添加弁の温度が一時的に上昇する。これにより、尿素水が添加弁内部に存在すると、添加弁内部で尿素水から析出物が発生することがあり、この析出物が添加弁内の摺動部の摩耗や添加弁の詰まりの原因となる。さらに、内燃機関の停止後の添加弁の温度上昇により、添加弁内部で尿素が加水分解されてアンモニアが発生することがある。このアンモニアにより、添加弁が腐食する虞がある。
このため、内燃機関の停止後に添加弁内及び尿素水を供給する通路内の尿素水をタンクまで吸い戻すことが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−101564号公報
尿素水を逆流させてタンクまで吸い戻すときには、添加弁が開弁されて排気通路内から添加弁内へ内燃機関の排気が流入する。すなわち、添加弁及び尿素水通路において尿素水が内燃機関の排気に置き換わる。ここで、添加弁の周辺の排気中にPMが含まれていると、内燃機関の停止直後に尿素水をタンクに吸い戻すときに、排気通路内の排気と共に排気中のPMが添加弁内に吸い込まれ易くなる。なお、添加弁内の尿素水を吸い戻した場合であっても、添加弁内の摺動部の隙間などから尿素水を完全に除去することは困難であり、添加弁内にわずかではあるが尿素水が残留している。また、内燃機関の停止直後には排気通路内の排気の温度がまだ高いため、高温の排気を添加弁内に吸い込むことで、添加弁の温度が上昇する。したがって、内燃機関の停止直後に尿素水を吸い戻すと、添加弁が高温となるために添加弁の摺動部等に残存する尿素水も高温となり、さらに、高温の尿素水にPMが混ざる。ここで、高温且つ尿素水の存在下では、尿素水によりPMの凝集が促進され、添加弁の詰まりや添加弁の摺動部の摩耗が生じ易くなることが見出された。
さらに、高温の排気を添加弁内に吸い込むことで、添加弁の温度が上昇すると、添加弁内に残留する尿素水に起因する析出物が発生する。そして、PMが存在しているときに析出物が発生すると、PMにより析出物が凝集して、析出物の粒径が増大することも見出さ
れた。さらに、尿素水からの析出物には水に難溶のものも含まれる。このような水に難溶の析出物が添加弁内に発生すると、析出物を添加弁内から除去することが困難となる。このため、析出物により添加弁内の摩耗や添加弁の詰まりが起こる虞がある。なお、添加弁よりも上流側の排気通路にフィルタが設けられていない場合には、添加弁により多くのPMが吸い込まれるため析出物の粒径の増大がより顕著になるが、添加弁よりも上流側にフィルタが備わる場合であっても、フィルタでPMを全て捕集することは困難であり、さらに高温の排気を添加弁内に吸い込むことにより、添加弁内で析出物が発生し得る。このように、尿素水をタンクまで吸い戻したとしても、添加弁内に残留している尿素水と添加弁内に吸い込まれたPMとにより、析出物の粒径が増大し得る。これにより、添加弁内の摩耗や添加弁の詰まりが起こる虞がある。なお、PMの粒径は尿素水によって増加し、尿素起因の析出物の粒径はPMによって増加するものと考えられるため、何れも尿素起因の析出物とPMとの混合物であると考えられる。したがって、以下では、いずれの場合も単に析出物として説明する。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、析出物の粒径の増加による添加弁内の摩耗や添加弁の詰まりを抑制することにある。
上記課題を解決するために、内燃機関の排気通路に尿素水を添加する添加弁と、尿素水を貯留するタンクと、前記添加弁と前記タンクとを接続し尿素水が流通する尿素水通路と、前記尿素水通路に尿素水を流通させるポンプと、前記添加弁よりも下流側の排気通路に設けられ、尿素水を用いてNOxを浄化する選択還元型NOx触媒と、前記内燃機関が停止すると、前記添加弁及び前記尿素水通路に貯留されている尿素水を前記タンクまで移動するように前記ポンプを操作する吸い戻し制御を実施する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記内燃機関の停止後で且つ前記吸い戻し制御の実施前に前記添加弁から尿素水を噴射させる掃出し制御を実施し、前記制御装置は、前記内燃機関が停止した時点の排気の温度が高いときは低いときよりも、前記掃出し制御において前記添加弁から噴射させる尿素水の量を多くした。
本発明によれば、析出物の粒径の増加による添加弁内の摩耗や添加弁の詰まりを抑制することができる。
実施例に係る内燃機関の排気系の概略構成を示す図である。 尿素水の中にPMを混合し、PM濃度の違いによりPMの粒径がどのように変化するのかを検証した結果を示す図である。 尿素水の中にPMを混合し、温度の違いによりPMの粒径がどのように変化するのかを検証した結果を示す図である。 内燃機関の停止直後に吸い戻し制御を1回だけ実施した場合のタイムチャートである。 実施例1に係る、掃出し制御及び吸い戻し制御を実施したときのタイムチャートである。 実施例1に係る掃出し制御及び吸い戻し制御のフローを示したフローチャートである。 内燃機関の停止時点の排気温度と、掃出し制御を実施する時間との関係を示した図である。 実施例2に係る、掃出し制御及び吸い戻し制御を実施したときのタイムチャートである。 実施例2に係る掃出し制御及び吸い戻し制御のフローを示したフローチャートである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気系の概略構成を示す図である。内燃機関1は車両駆動用のディーゼルエンジンである。ただし、本実施例に係る内燃機関1は、ディーゼルエンジンに限られるものではなく、ガソリンエンジン等であってもよい。
内燃機関1には排気通路2が接続されている。排気通路2には、アンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元する選択還元型NOx触媒31(以下、「SCR触媒31」という。)を担持したフィルタ3が設けられている。フィルタ3は、排気中のPMを捕集するウォールフロー型のフィルタである。また、SCR触媒31は、アンモニアを吸着し、該アンモニアを還元剤として排気中のNOxを還元する。なお、本実施例ではフィルタ3にSCR触媒31を担持させているが、フィルタ3は必須ではなく、SCR触媒31のみを設けてもよい。
SCR触媒31よりも上流の排気通路2には、SCR触媒31へ還元剤を供給する添加弁42が設けられている。添加弁42は、還元剤供給装置4の一部である。還元剤供給装置4は、タンク41、添加弁42、尿素水通路43、ポンプ44を備えている。
タンク41は、尿素水を貯留している。添加弁42はSCR触媒31よりも上流の排気通路2に取り付けられている。尿素水通路43は、タンク41と添加弁42とを接続して尿素水を流通させる。
ポンプ44は、タンク41内に設けられており、尿素水を吐出する。なお、ポンプ44は、正転時にタンク41側から添加弁42側に尿素水を吐出し、逆転時に添加弁42側からタンク41側へ尿素水を吐出する。ポンプ44は、タンク41内に代えて、尿素水通路43に設けてもよい。ポンプ44は、電動ポンプであり、電力を供給することで回転する。したがって、ポンプ44は、内燃機関1の停止時であっても作動可能である。ポンプ44を正転させ且つ添加弁42を開くことにより、排気中に尿素水が添加される。排気中に添加された尿素水は排気の熱により加水分解され、アンモニアが生成される。このアンモニアは、SCR触媒31に吸着される。そして、SCR触媒31が吸着したアンモニアが還元剤となって、排気中のNOxが選択還元される。また、添加弁42よりも上流の排気通路2には、排気の温度を検出する温度センサ11が設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1を制御する。
ECU10には、温度センサ11が電気配線を介して接続され、温度センサ11の出力信号がECU10に入力される。そして、ECU10は、内燃機関1の作動中に、温度センサ11の出力信号に基づいて、添加弁42及びSCR触媒31の温度を推定する。なお、内燃機関1の運転状態に基づいて添加弁42の温度及びSCR触媒31の温度を推定することもできる。一方、ECU10には、添加弁42及びポンプ44が電気配線を介して接続されており、該ECU10により添加弁42及びポンプ44が制御される。
そして、内燃機関1の作動中にECU10は、SCR触媒31に流入する排気中のNOxを還元するためにSCR触媒31へ還元剤を供給する制御である還元剤添加制御を実施する。還元剤添加制御では、ポンプ44を作動させると共に添加弁42を開弁することにより、添加弁42から排気中に尿素水を添加することで、SCR触媒31に還元剤であるアンモニアを供給する。このときに添加弁42から排気中に添加する尿素水の量は、内燃機関1から排出されるNOx量に基づいて決定される。
一方、内燃機関1が停止するとECU10は、添加弁42内および尿素水通路43内の尿素水をタンク41に戻す制御である吸い戻し制御を実施する。ここで、内燃機関1の作動中に添加弁42を介して排気中に尿素水を添加しているため、内燃機関1の停止後には、添加弁42内及び尿素水通路43内に尿素水が残留している。内燃機関1の停止後には、排気通路2から添加弁42に熱が移動し且つ排気により添加弁42から熱が奪われることもなくなるため、添加弁42の温度が一時的に上昇する。このため、添加弁42内で尿素水が加水分解されアンモニアが発生し、添加弁42を腐食させる虞がある。さらに、尿素に起因する析出物が発生する虞がある。また、外気温度が低い場合には、添加弁42及び尿素水通路43に尿素水が残留したままでいると、その後に添加弁42内及び尿素水通路43内の尿素水の温度が低下して凍結する虞もある。
このため、ECU10は、内燃機関1の停止後に添加弁42内及び尿素水通路43内の尿素水をタンク41まで逆流させることにより、添加弁42内及び尿素水通路43内から尿素水を除去している。この際、ECU10は、ポンプ44を逆転させ、さらに、添加弁42を開弁させることにより尿素水を逆流させることで、タンク41内に尿素水を吸い込ませつつ添加弁42内に内燃機関1の排気を吸い込ませている。本実施例においてポンプ44を逆転させる時間は、添加弁42内及び尿素水通路43内の尿素水をタンク41に戻すのに要する時間として、予め実験またはシミュレーション等により求めておく。
しかし、吸い戻し制御を実施したとしても、添加弁42を構成する部材間の隙間などに尿素水がわずかに残留することがある。さらに、吸い戻し制御を実施するときには排気通路2内の内燃機関1の排気の温度がまだ高いため、吸い戻し制御により高温の排気が添加弁42内に流入する。これにより、添加弁42の温度が上昇する。このため、尿素水から水に難溶な析出物(例えば、シアヌル酸)が発生する虞がある。また、添加弁42よりも上流側にはフィルタが存在しないため、添加弁42の周辺の排気中にはPMが比較的多く存在している。吸い戻し制御時には、このPMも添加弁42内に吸い込まれる。そして、尿素水中にPMが存在すると、析出物の粒径がより大きくなることが見出された。
ここで、図2は、尿素水の中にPMを混合し、PM濃度の違いによりPMの粒径がどのように変化するのかを検証した結果を示す図である。横軸は、PMの粒径の対数を示し、縦軸は、体積頻度を示している。図2では、PM濃度が、高、中、低の3態様を比較した。図2によると、PM濃度が高いほど、PMの粒径が大きくなることが分かる。すなわち、添加弁42をフィルタよりも上流側に設ける場合には、フィルタよりも下流側に設ける場合よりも、吸い戻し制御時に吸い込まれるPMの量が多くなるため、添加弁42内においてPM濃度が高くなり、PMの粒径がより大きくなるといえる。
また、図3は、尿素水の中にPMを混合し、温度の違いによりPMの粒径がどのように変化するのかを検証した結果を示す図である。横軸は、PMの粒径の対数を示し、縦軸は、体積頻度を示している。図3では、常温の場合と、高温の場合とを比較している。高温の場合は、添加弁42の温度が例えば120℃のときに吸い戻し制御を実施した後に添加弁42内の部材の隙間に尿素水が残留し且つPMが吸い込まれ、さらに、排気通路2からの受熱により添加弁42の温度が例えば140℃まで上昇するような状況を想定した場合
である。どちらもPM濃度は同一である。図3によると、温度が高いほうが、PMの粒径が大きくなることが分かる。この場合、尿素起因の析出物によりPMの粒径が大きくなっている。すなわち、尿素起因の析出物とPMとが互いに引き付け合って析出物の粒径が大きくなるといえる。
したがって、内燃機関1の停止直後に吸い戻し制御を実施すると、添加弁42内のPM濃度が高くなり且つ添加弁42の温度が高くなって尿素起因の析出物が発生する。そうすると、添加弁42内でPM及び尿素起因の析出物が引き付け合い、析出物の粒径が大きくなり得る。このようにして、析出物の粒径が増大すると、添加弁42の詰まりが発生したり、添加弁42内の摺動部を摩耗させたりする虞がある。
ここで、図4は、内燃機関1の停止直後に吸い戻し制御を1回だけ実施した場合のタイムチャートである。図4に係る吸い戻し制御は、従来の吸い戻し制御ともいえる。図4では上から順に、内燃機関1の回転速度、添加弁42の温度、排気温度、添加指令、吸い戻し指令、析出量、析出物の粒径を示している。添加弁42の温度は、添加弁42の先端部の温度である。排気温度は、添加弁42の周辺の排気温度である。添加指令は、SCR触媒31においてNOxを還元するための尿素水を添加するためにECU10から添加弁42に与える指令であり、ONのときに添加弁42から尿素水が添加され、OFFのときには添加弁42から尿素水が添加されない。また、吸い戻し指令は、尿素水を吸い戻すためにECU10からポンプ44及び添加弁42に与える指令であり、ONのときにポンプ44が逆転されると共に添加弁42を開弁させることで尿素水を吸い戻し、OFFのときには尿素水を吸い戻さない。析出量は、添加弁42内に発生した析出物の量を示している。析出物の粒径は、添加弁42内に発生した析出物の粒径を示している。
図4において、T1の時点で内燃機関1が停止されて内燃機関1の回転速度が0になると、添加指令がONからOFFに変わり、且つ、吸い戻し指令がOFFからONに変わる。したがって、T1の時点から吸い戻し制御が開始される。吸い戻し指令は、ポンプ44によってタンク41に吸い戻された尿素水量が所定量になるとOFFになる。なお、ここでいう所定量は、添加弁42内及び尿素水通路43内の全尿素水量に相当する。ここで、内燃機関1の停止後には、排気通路2内の排気の流通が停止するため、添加弁42からの熱の持ち去りが無くなる。さらに、排気通路2から熱を受けるため、T1から後に添加弁42の温度が一旦上昇する。また、吸い戻し制御を実施することにより、排気通路2内の高温の排気が添加弁42内に吸い込まれるため、これによっても添加弁42の温度が上昇する。
そして、T2の時点において、ポンプ44によってタンク41に吸い戻された尿素水量が所定量に達する。すなわち、T2の時点において、吸い戻し指令がONからOFFに変わり、吸い戻し制御が終了する。吸い戻し指令がONからOFFに変わったときには、添加弁42の温度はまだ高い。ここで、吸い戻し制御を実施したとしても、添加弁42内の隙間等には少量とはいえ尿素水が残留しているため、T1よりも後に添加弁42の温度が上昇することにより、尿素水の水分が蒸発して析出物が発生する。この場合の析出量は、吸い戻し制御によって添加弁42内の尿素水をほとんど吸い戻しているため、吸い戻し制御を実施しない場合と比較すれば少ない。しかし、従来の吸い戻し制御を実施すると、添加弁42内に吸い込まれたPMによって析出物の粒径が大きくなり易い。したがって、析出物による添加弁42の詰まりや摩耗が発生する虞がある。
さらに、T3の時点において、排気温度が排気許容温度よりも低くなっている。排気許容温度は、析出物の粒径が許容される粒径よりも増大しなくなる排気温度である。また、この時には、添加弁42の温度も弁許容温度まで低下している。弁許容温度は、析出物の粒径が許容される粒径よりも増大しなくなる添加弁42の温度である。したがって、T3
以降は析出物の粒径は増大しない。しかし、析出物の粒径は、添加弁42の温度が弁許容温度に低下するまで増大する。すなわち、T1からT3の期間において析出物の粒径が増大するが、この間に、析出物の粒径が限界粒径を超えてしまう。この限界粒径は、析出物による添加弁42の詰まりや摩耗に対する影響が許容範囲を超える虞があるときの析出物の粒径である。例えば、添加弁42の噴孔の直径よりもある程度小さい粒径であるが、これ以上大きくなると、添加弁42の噴孔を通過できなくなる虞のある粒径を限界粒径としてもよい。
そこで本実施例では、図4に示した従来の吸い戻し制御ではなく、以下の制御を実施する。すなわち、本実施例では、尿素水をタンク41側に移動させる吸い戻し制御を実施する前に、ECU10が添加弁42から排気通路2内に尿素水を噴射させる掃出し制御を実施する。掃出し制御は、ECU10によりポンプ44を正転させると共に、添加弁42を開弁することにより実施される。掃出し制御を行うことにより、添加弁42に尿素水を流通させることができる。これにより、尿素水が添加弁42から熱を奪うため、添加弁42の温度を低下させることができる。また、尿素水の温度は排気温度よりも低いため、尿素水が排気通路2内に噴射されることにより、排気通路2内の排気温度を低下させることができる。掃出し制御は、排気温度が排気許容温度以下になるまで継続させる。
そして、掃出し制御を実施した後に、吸い戻し制御を実施することで、吸い戻し制御時に添加弁42内に吸い込まれる排気温度は十分に低くなっているため、析出物が発生することを抑制したり、析出物の粒径が増大することを抑制したりできる。さらには、吸い戻し制御を実施することで、添加弁42内及び尿素水通路43内から尿素水を除去することができるので、尿素水が添加弁42内及び尿素水通路43内で凍結することを抑制できる。
図5は、本実施例に係る、掃出し制御及び吸い戻し制御を実施したときのタイムチャートである。上から順に、内燃機関1の回転速度、添加弁42の温度、排気温度、添加指令、掃出し指令、吸い戻し指令、析出量、析出物の粒径を示している。掃出し指令は、尿素水を添加弁42から噴射させるためにECU10からポンプ44及び添加弁42に与える指令であり、ONのときにポンプ44が正転されると共に添加弁42を開弁させることで添加弁42から尿素水を噴射させ、OFFのときには尿素水を噴射させない。また、添加弁42の温度における実線は本実施例に係る掃出し制御を実施した場合を示しており、一点鎖線は図4に係る従来の吸い戻し制御を実施した場合を示している。
図5において、T1の時点で内燃機関1が停止されて内燃機関1の回転速度が0になる。これにより、添加弁42は排気通路2から熱を受け、且つ、排気により熱を奪われなくなる。さらに、従来では、T1から吸い戻し制御を実施しているため、添加弁42に高温の排気が吸い込まれるので、T1から後に添加弁42の温度は上昇する。そうすると、添加弁42内でアンモニアが発生したり、析出物が発生したりする虞がある。一方、本実施例では、T1の時点で掃出し指令がONとなってT1から掃出し制御が開始される。T1から本実施例に係る掃出し制御を実施した場合には、尿素水が添加弁42を通過することにより該添加弁42が冷却されるため、T1から添加弁42の温度が低下する。さらに、排気中に尿素水が噴射されることにより、排気温度が速やかに低下する。
そして、図5において、T11の時点に掃出し制御が終了する。すなわち、排気温度が排気許容温度まで低下したために掃出し指令がOFFになる。そして、掃出し指令がOFFになるのと同時に吸い戻し指令がONになる。すなわち、T11の時点において吸い戻し制御が開始される。このように、本実施例では、掃出し制御と吸い戻し制御とを連続して実施している。なお、掃出し制御中には排気温度よりも添加弁42の温度の方が低下し易いため、T11の時点では、添加弁42の温度も弁許容温度より低くなっている。
そして、T12において吸い戻し指令がOFFとなる。T12の時点は、添加弁42内及び尿素水通路43内の尿素水を全てタンク41まで吸い戻した時点である。なお、内燃機関1の停止後に所定の電力(所定の回転速度としてもよい。)によりポンプ44を作動させる場合は、添加弁42内及び尿素水通路43内の尿素水を全てタンク41まで吸い戻すのに要する時間は略一定となるため、この時間を予め実験またはシミュレーション等により求めておけば、T11からT12までの期間が定まる。また、タンク41に流量計を設けておくことにより、該流量計に基づいて吸い戻した実際の尿素水量を求めることができるため、この尿素水量が、予め求めておいた添加弁42及び尿素水通路43の容量に達した時点をT12とすることもできる。T12の時点で吸い戻し指令がOFFになることで、ポンプ44が停止され、且つ、添加弁42が閉弁される。
T11の時点から後は添加弁42の温度が低く且つ吸い戻し制御中に添加弁42内に高温の排気が流れ込まないため、析出物の粒径の増大が抑制される。このため、析出物の粒径が限界粒径に達することを抑制できる。T12で示した時点において吸い戻し制御が終了した後には、排気温度及び添加弁42の温度が十分に低くなっており、添加弁42内に残留する尿素水の量も限られるため、その後の添加弁42内に残留する尿素水に起因した析出物の発生及び析出物の粒径の増加は抑制される。
以上のように、掃出し制御では、排気の温度及び添加弁42の温度を速やかに低下させることができる。また、掃出し制御を実施することにより、尿素水からアンモニアが発生することを抑制できる。これにより、添加弁42で腐食が発生することを抑制できる。さらに、掃出し制御を実施しているときには、添加弁42内で析出物が発生することを抑制できる。
また、掃出し制御を実施した後に吸い戻し制御を実施することにより、添加弁42内及び尿素水通路43内から尿素水を除去することができるため、添加弁42内及び尿素水通路43内での尿素水の凍結を抑制することができる。このときには、排気温度及び添加弁42の温度が十分に低いため、添加弁42内での析出物の発生及び析出物の粒径の増大を抑制できる。これにより、添加弁42内の摩耗や添加弁42の詰まりを抑制できる。
図6は本実施例に係る掃出し制御及び吸い戻し制御のフローを示したフローチャートである。本フローチャートはECU10により所定の時間毎に実施される。なお、本実施例において図6に示したフローチャートをECU10が実施することにより、本発明における制御装置として機能する。
ステップS101では、ECU10は、内燃機関1が停止されているか否か判定する。本ステップS101では、ECU10は、機関回転速度が0の場合に内燃機関1が停止されていると判定する。掃出し制御及び吸い戻し制御は、内燃機関1の停止後に実施されるため、本ステップS101では、ECU10が、これらの制御を実施する前提条件が成立しているか否か判定している。ステップS101で肯定判定がなされた場合にはステップS102へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS111へ進む。なお、ステップS111では、上記の還元剤添加制御が実施される。
ステップS102では、ECU10は、掃出し制御が未終了の状態であるか否か判定する。本ステップS102では、掃出し制御を行う必要があるか、若しくは、掃出し制御を継続する必要があるか否か判定している。すなわち、ECU10は、内燃機関1の停止後に掃出し制御を実施していない場合、及び、現時点で掃出し制御を実施中の場合に、掃出し制御が未終了の状態であると判定する。なお、内燃機関1の停止後に掃出し制御を実施したか否か、及び、現時点で掃出し制御を実施中であるか否かは、ECU10が記憶して
いる。ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS107へ進む。
ステップS103では、ECU10は、掃出し制御を開始するか、または、掃出し制御を継続する。すなわち、掃出し制御が開始されていない状態であれば、掃出し制御を開始する。一方、掃出し制御がすでに開始されている状態であれば、掃出し制御を継続する。掃出し制御においては、ECU10によりポンプ44が正転され且つ添加弁42が開弁される。ステップS103の処理が終了するとステップS104へ進む。
ステップS104では、ECU10は、排気温度を取得する。排気温度は、温度センサ11により検出される。掃出し制御により排気通路2内に尿素水が噴射されると、排気の温度が低下するため、本ステップS104により現時点での排気温度を取得している。なお、温度センサ11は、添加弁42の温度と相関する排気の温度を検出可能なように、添加弁42近傍に設けられていることが好ましい。ステップS104の処理が終了するとステップS105へ進む。
ステップS105では、ECU10は、排気温度が排気許容温度以下であるか否か判定する。本ステップS105では、吸い戻し制御を実施したとしても、添加弁42内で析出物の粒径が許容範囲内になるか否か判定しているといえる。
なお、ステップS105では排気温度と排気許容温度とを比較しているが、これに代えて、ステップS105では添加弁42の温度と弁許容温度と比較してもよい。すなわち、ステップS105では、添加弁42の温度が弁許容温度以下であるか否か判定してもよい。さらに、添加弁42の温度が弁許容温度以下で且つ排気温度が排気許容温度以下であるか否か判定してもよい。
ただし、本実施例では、添加弁42の温度と排気温度とは関連性があるため、本ステップS105において、排気温度のみを用いて判定を行っている。ステップS105で肯定判定がなされた場合にはステップS106へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本フローチャートを一旦終了させる。
ステップS106では、ECU10は、掃出し制御を終了させる。すなわち、ECU10はポンプ44の正転を停止させる。この際、添加弁42を閉弁してもよいが、本実施例では掃出し制御に連続して吸い戻し制御が実施されるため、添加弁42は開弁したままでもよい。
なお、内燃機関1の停止時点の排気温度が高いほど、ステップS105で肯定判定がなされるまでに要する尿素水の量が多くなるため、結果として、内燃機関1の停止時点の排気温度が高いときは低いときよりも、掃出し制御において添加弁から噴射させる尿素水の量を多くするといえる。ステップS106の処理が終了するとステップS107へ進む。
ステップS107では、ECU10は、吸い戻し制御を開始するか、または、吸い戻し制御を継続する。すなわち、吸い戻し制御が開始されていない状態であれば、吸い戻し制御を開始する。一方、吸い戻し制御がすでに開始されている状態であれば、吸い戻し制御を継続する。吸い戻し制御においては、ECU10によりポンプ44が逆転され且つ添加弁42が開弁される。なお、内燃機関1の停止後に吸い戻し制御を開始したか否か、及び、現時点で吸い戻し制御を実施中であるか否かは、ECU10が記憶している。ステップS107の処理が終了するとステップS108へ進む。
ステップS108では、ECU10は、吸い戻し制御の実施時間が吸い戻し時間閾値以
上であるか否か判定する。吸い戻し制御の実施時間はECU10によりカウントされる。本ステップS108における吸い戻し時間閾値は、添加弁42内及び尿素水通路43内の尿素水を全てタンク41に吸い込むまでに要する時間である。本ステップS108では、尿素水の吸い戻しが完了したか否かECU10が判定しているといえる。ステップS108で肯定判定がなされた場合にはステップS109へ進み、一方、否定判定がなされた場合には本フローチャートを一旦終了させる。
ステップS109では、ECU10は、吸い戻し制御を終了させる。すなわち、ECU10は、ポンプ44の逆転を停止させ、且つ、添加弁42を閉弁させる。ステップS109の処理が終了した場合には、ステップS110へ進む。ステップS110では、本フローチャートの終了処理が実施される。この終了処理を実施することにより、次に内燃機関1が始動されるまで本フローチャートは実施されない。
以上説明したように本実施例によれば、掃出し制御を実施することにより、添加弁42の温度を速やかに低下させることができる。また、排気温度が排気許容温度以下になるまで掃出し制御を実施することにより、その後に吸い戻し制御を実施したときに、添加弁42内で析出物の粒径が許容範囲を超えることを抑制できる。また、掃出し制御を実施することにより、添加弁42内で尿素水からアンモニアが発生することを抑制できる。これにより、添加弁42で腐食が発生することを抑制できる。さらに、掃出し制御を実施することにより、添加弁42内で析出物が発生することを抑制できる。そして、掃出し制御を実施した後に吸い戻し制御を実施することにより、添加弁42で析出物が発生することを抑制できると共に、添加弁42内及び尿素水通路43内から尿素水を除去することができる。したがって、添加弁42の詰まりや摩耗を抑制できると共に、添加弁42内及び尿素水通路43内での尿素水の凍結を抑制することができる。
なお、本実施例では、掃出し制御を終了した時点で吸い戻し制御を開始しているが、掃出し制御と吸い戻し制御とは連続して実施する必要はなく、掃出し制御を終了した時点からある程度の時間を空けて吸い戻し制御を開始してもよい。また、本実施例に係る掃出し制御は、継続して実施しているが、複数回に分けて実施してもよい。このようにすることで、掃出し制御中に成り行きで排気温度及び添加弁42の温度が低下するため、尿素水噴射量を低減することができる。
<実施例2>
実施例1では、内燃機関1の停止時点の排気温度に関わらず掃出し制御を実施している。しかし、内燃機関1の停止時点の排気温度が低いために析出物の粒径が増大しないことも考えられる。このような場合には、掃出し制御を実施する必要はない。そこで本実施例では、内燃機関1の停止時の排気温度が排気許容温度以下の場合には、掃出し制御を実施せずに、吸い戻し制御のみを実施する。
また、実施例1では、内燃機関1の停止後に添加弁42近傍の排気温度を検出する必要があるため、添加弁42近傍に温度センサ11を設ける必要があるが、このような位置に温度センサ11を取り付けることができるとは限らない。また、この位置に温度センサ11を取り付けることによりコストアップする虞がある。そこで本実施例では、掃出し制御を実施した場合の掃出し制御を実施する時間を、排気温度を排気許容温度まで低下させる時間に設定する。この時間は、内燃機関1の停止時点の排気温度と相関関係にあるため、内燃機関1の停止時点の排気温度に基づいて、掃出し制御を実施する時間を決定する。その他の装置等は実施例1と同じため説明を省略する。
図7は、内燃機関1の停止時点の排気温度と、掃出し制御を実施する時間との関係を示した図である。なお、ポンプ44の回転速度が一定であれば、掃出し制御を実施する時間
と掃出し制御で噴射する尿素水量とに相関関係があるため、掃出し制御を実施する時間に代えて、掃出し制御で噴射する尿素水量とすることもできる。
内燃機関1の停止時点の排気温度が排気許容温度以下の場合には、掃出し制御を実施する時間は0であり、掃出し制御を実施しない。一方、内燃機関1の停止時点の排気温度が排気許容温度よりも高い場合には、掃出し制御を実施すると共に、内燃機関1の停止時点の排気温度が高いほど、掃出し制御を実施する時間を長くする。この関係は、析出物の粒径が許容範囲内となるように、予め実験またはシミュレーション等により求めることができる。このようにして、内燃機関1の停止時点において、掃出し制御を実施する時間を予め設定しておくことができる。
図8は、本実施例に係る、掃出し制御及び吸い戻し制御を実施したときのタイムチャートである。上から順に、内燃機関1の回転速度、尿素水噴射量、排気温度、添加指令、掃出し指令、吸い戻し指令、析出量、析出物の粒径を示している。尿素水噴射量は、掃出し制御の実施時間と相関する量であって、内燃機関1の停止後からの尿素水の噴射量の総量である。
図8において、T1の時点で内燃機関1が停止されて内燃機関1の回転速度が0になる。この時点の排気温度は、排気許容温度よりも高いため、掃出し制御が必要となる。このため、T1の時点において掃出し指令がONとなって、T1から掃出し制御が開始される。また、T1の時点での排気温度と図7に示した関係から掃出し制御を実施する時間が求まる。この時間は、尿素水噴射量の積算値が図8における必要噴射量に達するまでの時間である。したがって、T1の時点において、掃出し制御を終了する時点であるT11を設定することができる。
そして、図8において、T11の時点に掃出し指令がOFFになって、掃出し制御が終了する。この時点では、排気温度が排気許容温度まで低下している。そして、掃出し指令がOFFになるのと同時に吸い戻し指令がONになる。その後の処理は、図5と同じため説明を省略する。
以上のように、掃出し制御を実施する時間を予め設定することができるため、添加弁42の温度を検出するために温度センサ11を添加弁42近傍に設ける必要がない。そして、本実施例によっても、添加弁42の温度を速やかに低下させることができる。
図9は、本実施例に係る掃出し制御及び吸い戻し制御のフローを示したフローチャートである。本フローチャートはECU10により所定の時間毎に実施される。上記フローチャートと同じ処理がなされるステップについては、同じ符号を付して説明を省略する。なお、本実施例において図9に示したフローチャートをECU10が実施することにより、本発明における制御装置として機能する。
図9に示したフローチャートでは、ステップS101で肯定判定がなされると、ステップS201へ進む。ステップS201では、ECUは、本ステップS201が初めて実行されたか否か判定する。すなわち、本ステップS201では、機関停止後に初めてフローチャートが実行されているか否か判定している。機関停止後にフローチャートが実行されたか否かはECU10が記憶している。ステップS201で肯定判定がなされた場合にはステップS202へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS203へ進む。
ステップS202では、ECU10は、内燃機関1の停止時点での排気温度を取得する。すなわち、内燃機関1の停止後に初めて本フローチャートを実施するときの排気温度を、内燃機関1の停止時点での排気温度とする。この内燃機関1の停止時点での排気温度は
、温度センサ11により検出され、ECU10に記憶される。ステップS202の処理が終了するとステップS203へ進む。
ステップS203では、ECU10は、内燃機関1の停止時点での排気温度が排気許容温度よりも高いか否か判定する。本ステップS203では、吸い戻し制御を実施したと仮定した場合に、その後の添加弁42内の析出物の粒径が限界粒径以上となるか否か判定している。すなわち、ステップS203では、掃出し制御を実施する必要があるか否か判定される。ステップS203で肯定判定がなされた場合には、ステップS102へ進む。
また、図9に示したフローチャートでは、ステップS103の処理が終了すると、ステップS204へ進む。ステップS204では、掃出し制御の継続時間が積算される。掃出し制御の継続時間はECU10により積算され記憶される。ステップS204の処理が終了するとステップS205へ進む。
ステップS205では、ステップS204で積算された掃出し制御の継続時間が、所定時間以上であるか否か判定される。所定時間は、ステップS202で検出される内燃機関1の停止時点における排気温度と、図7の関係とから求まる掃出し制御を実施する時間である。すなわち、所定時間は、掃出し制御が開始された時点から、排気温度が排気許容温度以下になるまでに要する時間である。ステップS205で肯定判定がなされた場合には、掃出し制御を終了させるべくステップS106へ進む。一方、ステップS205で否定判定がなされた場合には本フローチャートを一旦終了させる。
一方、ステップS203で否定判定がなされた場合には、吸い戻し制御を一回のみ実施すればよいため、ステップS107へ進み、吸い戻し制御を開始するか、または、吸い戻し制御を継続する。なお、ステップS107以降の処理はすでに説明したフローチャートと同じため説明を省略する。
以上説明したように本実施例によれば、実施例1の効果に加えて、添加弁42近傍に温度センサ11を設ける必要がないため、設計の自由度が増すと共にコストダウンをはかることができる。さらに、本実施例では、内燃機関1の停止時点における排気温度が高いほど掃出し制御を実施する時間が長くしているが、これに代えて、内燃機関1の停止時点における排気温度が高いほど、尿素水の噴射圧を高くしてもよい。このように、尿素水の噴射圧を高くすることによっても、単位時間当たりの尿素水噴射量を増加させることができるため、排気温度及び添加弁42の温度を速やかに低下させることができる。
1 内燃機関
2 排気通路
3 フィルタ
4 還元剤供給装置
10 ECU
11 温度センサ
31 選択還元型NOx触媒
41 タンク
42 添加弁
43 尿素水通路
44 ポンプ

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に尿素水を添加する添加弁と、
    尿素水を貯留するタンクと、
    前記添加弁と前記タンクとを接続し尿素水が流通する尿素水通路と、
    前記尿素水通路に尿素水を流通させるポンプと、
    前記添加弁よりも下流側の排気通路に設けられ、尿素水を用いてNOxを浄化する選択還元型NOx触媒と、
    前記内燃機関が停止すると、前記添加弁及び前記尿素水通路に貯留されている尿素水を前記タンクまで移動するように前記ポンプを操作する吸い戻し制御を実施する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記内燃機関の停止後で且つ前記吸い戻し制御の実施前に前記添加弁から尿素水を噴射させる掃出し制御を実施し、
    前記制御装置は、前記内燃機関が停止した時点の排気の温度が高いときは低いときよりも、前記掃出し制御において前記添加弁から噴射させる尿素水の量を多くする内燃機関の排気浄化装置。
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