JP2017136700A - 光輝性カード - Google Patents

光輝性カード Download PDF

Info

Publication number
JP2017136700A
JP2017136700A JP2016017250A JP2016017250A JP2017136700A JP 2017136700 A JP2017136700 A JP 2017136700A JP 2016017250 A JP2016017250 A JP 2016017250A JP 2016017250 A JP2016017250 A JP 2016017250A JP 2017136700 A JP2017136700 A JP 2017136700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
glitter
colored
pigment
card
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016017250A
Other languages
English (en)
Inventor
美子 渡邉
Yoshiko Watanabe
美子 渡邉
圭介 川口
Keisuke Kawaguchi
圭介 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyodo Printing Co Ltd filed Critical Kyodo Printing Co Ltd
Priority to JP2016017250A priority Critical patent/JP2017136700A/ja
Publication of JP2017136700A publication Critical patent/JP2017136700A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】保護層を有し、かつ着色印刷層の微細な割れ及び光輝性顔料の偏りが生じていない、光輝性カードを提供する。【解決手段】基材層、着色印刷層、光輝性印刷層、及び保護層をこの順に具備しており、着色印刷層が、紫外線硬化樹脂で構成されている紫外線硬化バインダー、及び着色顔料を有しており、かつ光輝性印刷層が、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている低Tgバインダー、光輝性無機顔料及びシリカ粒子を有している、光輝性カード。【選択図】図1

Description

本発明は、光輝性カードに関する。
クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、社員証等のカードに、独特の金属的な光輝性を付与する種々の手段が提案されている。
特許文献1では、磁気ストライプを表面側に有するカード基材の表面側に、隠蔽層、絵柄層、表面保護層をこの順序で設けて磁気ストライプを隠蔽したオーバープリントカードであって、表面保護層が鱗片状の雲母粉体を含み、少なくとも磁気ストライプ上を覆っていることを特徴とする、オーバープリントカードが開示されている。この特許文献では、鱗片状の雲母紛体を含む表面保護層の上に、鱗片状の雲母を含まない表面保護層が更に積層されている態様も開示されている。
特許文献2では、コアシートの外面に磁気テープがカードの外面になるように転写されたオーバーシートを有し、オーバーシート及び磁気テープ面に、隠蔽銀印刷層と白色インキ印刷層、及びシルクスクリーン印刷によるラメ印刷層が順次形成されていることを特徴とする、光輝性カードが開示されている。
特開2011−88376号公報 特開2008−200895号公報
光輝性カードの用途によっては、常温において高い剛性が求められるものがある。この場合には、この目的を達することを可能とする樹脂、例えば80℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する透明樹脂からなる層を保護層として積層させる必要がある。しかしながら、この樹脂を保護層として用いた上で、樹脂及び鱗片状の光輝性無機顔料を含有している光輝性印刷層、並びに紫外線硬化樹脂及び着色顔料を含有している着色印刷層を用いると、熱プレス時に着色印刷層の微細な割れが生じ、光輝性カードの外観が損なわれることがある。鱗片状の光輝性無機顔料を含有している光輝性印刷層の面方向の伸びにムラがあり、この伸びのムラが、着色印刷層に伝播して、伸びが大きい箇所でこの着色印刷層の微細な割れが生じると考えられる。すなわち、着色印刷層は、紫外線硬化樹脂の架橋構造により塑性変形できず、光輝性印刷層の面方向の伸びが大きい箇所において微細な割れが生じることとなる。
この着色印刷層の微細な割れは、特に光輝性カードが非接触型ICチップ及びアンテナを含むインレットを有する非接触型のICカードである場合には、アンテナが存在している部分において顕著に生じる傾向にある。
また、着色印刷層の微細な割れを防止するため、光輝性印刷層を、ガラス転移温度が低い樹脂で構成することも考えられるが、この樹脂に光輝性顔料を分散させて光輝性カードを作製した場合、熱プレス時におけるこの樹脂の大きな流動性により、光輝性顔料の偏りが生じ、その結果光輝性カードの外観が大きく損なわれることがある。
したがって、保護層を有し、かつ着色印刷層の微細な割れ及び光輝性顔料の偏りが生じない、光輝性カードを提供する必要性が存在する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈1〉 基材層、着色印刷層、光輝性印刷層、及び保護層をこの順に具備しており、
上記着色印刷層が、紫外線硬化樹脂で構成されている紫外線硬化バインダー、及び着色顔料を有しており、かつ
上記光輝性印刷層が、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている低Tgバインダー、光輝性無機顔料及びシリカ粒子を有している、
光輝性カード。
〈2〉 上記光輝性無機顔料が、パール顔料である、上記〈1〉項に記載の光輝性カード。
〈3〉 上記保護層と、上記光輝性印刷層との間に、接着層を更に具備している、上記〈1〉又は〈2〉項に記載の光輝性カード。
〈4〉 上記保護層が、ポリカーボネートを含有している、上記〈1〉〜〈3〉項のいずれか一項に記載の光輝性カード。
〈5〉 上記着色印刷層と反対側で上記基材層に積層されている、背面保護層を更に具備している、上記〈1〉〜〈4〉項のいずれか一項に記載の光輝性カード。
〈6〉 上記基材層が、情報記録部を具備している、上記〈1〉〜〈5〉項のいずれか一項に記載の光輝性カード。
〈7〉 上記情報記録部が、非接触型ICチップ、アンテナパターン、及びインレット基材を具備している、上記〈6〉項に記載の光輝性カード。
〈8〉 基材層に、着色印刷層用組成物を塗布すること、
上記着色印刷層用組成物に紫外線を照射して硬化させ、着色印刷層を形成すること、
上記着色印刷層上に、光輝性印刷層を積層させること、及び
保護層を上記光輝性印刷層上に積層させ、かつ背面保護層を上記基材層上に積層させること
を含み、
上記着色印刷層用組成物が、紫外線硬化性成分、光重合開始剤、及び着色顔料を有しており、かつ
上記光輝性印刷層が、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている低Tgバインダー、光輝性無機顔料及びシリカ粒子を有している、
光輝性カードの製造方法。
本発明によれば、保護層を有し、かつ着色印刷層の微細な割れ及び光輝性顔料の偏りが生じていない、光輝性カードを提供することができる。
図1は、本発明の光輝性カードの層構成を示す側面断面図である。 図2は、本発明の光輝性カードの基材層の一態様を示す図である。
《光輝性カード》
図1に示すように、本発明の光輝性カード(100)は、基材層(10)、着色印刷層(20)、光輝性印刷層(30)、及び保護層(50)をこの順に具備している。また、本発明の光輝性カード(100)は、着色印刷層(20)と反対側で基材層(10)に積層されている、随意の背面保護層(60)を更に具備していてよい。
着色印刷層(20)は、紫外線硬化樹脂で構成されている紫外線硬化バインダー(22)、及び着色顔料(24)を有している。光輝性印刷層(30)は、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている低Tgバインダー(32)、並びに光輝性無機顔料(34)及びシリカ粒子(36)を有している。
更に、本発明の光輝性カードは、保護層(50)と光輝性印刷層(30)との間に、随意の接着層(40)を具備していてもよい。
なお、本明細書におけるガラス転移温度(Tg)とは、JIS K7121(1987年)に準拠して、加熱速度10℃/minの昇温条件で熱流束示差走査熱量測定(熱流束DSC)により求めた中間点ガラス転移温度(℃)をいい、試験片の状態調節についてはJIS K7121の「一定の熱処理を行なった後、ガラス転移温度を測定する場合」を採用するものとする。
本発明者らは、光輝性印刷層を、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成することにより、着色印刷層の微細な割れを防止することができることを見出した。この理由としては、理論に拘束されることを望まないが、熱プレス時に50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂がより流体に近い状態となり、その結果、光輝性印刷層と着色印刷層との間のずり応力が小さくなることに起因すると考えられる。
しかしながら、光輝性印刷層を50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成することにより、光輝性印刷層の光輝性無機顔料の偏りが生じることとなる。本発明者らは、この問題を、光輝性印刷層にシリカ粒子を含有させることによって、光輝性カードの外観を損なうことなく解決できることを見出した。この理由としては、理論に拘束されることを望まないが、シリカ粒子を鱗片状の光輝性無機顔料とともに分散させることにより、光輝性無機顔料の動きを物理的に制限し、またこのシリカ粒子が光輝性顔料による光輝性を害さないことに起因すると考えられる。
以下では、本発明の光輝性カードの各構成要素について説明する。
〈基材層〉
基材層は、着色印刷層が積層されている層であり、例えば300μm以上、400μm以上、又は500μm以上であり、800μm以下、700μm以下、又は600μm以下の厚みを有する層である。
基材層は、情報記録部を具備していることができる。この情報記録部は、例えばインレット等であることができる。
特に、本発明で用いる基材層は、非接触型ICチップ及びアンテナを含むインレットを有する積層体であることができる。
例えば、本発明で用いる基材層は、図2に示すような積層構造を有することができる。この図における基材層(10)では、インレット基材(12a)上にICチップ(12b)及びアンテナ(12c)を含むインレット(12)が挿入されたコアシート(14a、14b)を有する。
コアシートとしては、任意の樹脂を用いることができるが、高い熱融着性の観点から低結晶性の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。このような低結晶性の熱可塑性樹脂の具体例としては、低結晶性ポリエチレンテレフタレート(PET−G);ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール等のビニル系樹脂;ポリカーボネート樹脂等の非晶性樹脂の単体又はこれらの組合せ等を用いることができる。なお、PET−Gとしては、テレフタル酸とエチレングリコール及び他のジオール等のポリエチレンテレフタレート系コポリマーを挙げることができ、特にテレフタル酸とエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールとのコポリマーを用いることができる。インレットは、2枚以上のコアシートでサンドイッチした後に、熱圧着することによって、基材層中に挿入することができる。
コアシートの厚さは、100μm以上、150μm以上、200μm以上、250μm以上、又は300μm以上とすることができ、また600μm以下、550μm以下、500μm以下、450μm以下、又は400μm以下とすることができる。
(インレット)
インレットは、インレット基材上にICチップ及びアンテナを形成したものを意味する。このICチップ及びアンテナは、絶縁性有機高分子材料のインレット基材上に形成することができる。インレット基材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、低結晶性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)等で形成することができる。
インレット基材上には、その周縁に沿ってアンテナが形成されている。アンテナは、アルミ箔や銅箔をフィルム基板に貼り付け、エッチングでループ形状を形成する方法、スクリーン印刷にて銀ペーストを印刷してループ形状を形成する方法、ワイヤーを引き回してループ形状を形成する方法、アンテナパターン用の転写箔を転写させてループ形状を形成する方法等を用いて形成することができる。
ICチップは、アンテナパターンに接続されてインレット基板上に位置する。ICチップは、CPU、RAM、ROM、EEPROM等の半導体集積回路を搭載したチップ部品である。
インレットの厚さは、20μm以上、30μm以上又は40μm以上とすることができ、また80μm以下、70μm以下又は60μm以下とすることができる。
〈背面保護層〉
背面保護層は、随意に着色印刷層と反対側で基材層に積層されている層である。
背面保護層としては、透明/白色に限らず、材料は特に限定されない。
例えば、背面保護層を構成する材料として、下記の保護層に関して挙げた材料を用いることができる。
〈着色印刷層〉
着色印刷層は、紫外線硬化バインダー、及び着色顔料を具備しており、かつ基材層上、特にコアシート上に積層されている層である。この着色印刷層は、基材層上の少なくとも一部に形成されていてもよく、又は基材層上全体に形成されていてもよい。
着色印刷層は、紫外線硬化性成分、光重合開始剤及び着色顔料を具備している着色印刷層用組成物を塗布し、次いで着色印刷層用組成物に紫外線を照射して硬化させることにより形成する。
着色印刷層としては、紫外線硬化性成分、光重合開始剤及び着色顔料を具備しているものであれば、随意の材料を用いることができ、例えば市販の紫外線硬化性インキ(UVインキ)を用いることができる。
着色印刷層用組成物の塗布は、シルク印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等のアナログ印刷方法、電子写真印刷方式等のデジタル印刷方法、ロールコート、ロッドコート、キスコート、ナイフコート、エアーナイフコート、ダイコート、リップコート、フローコート、ディップコート、スピンコート、スプレーコート等のコーティング方法等により行うことができ、中でも、コスト及び塗布の容易さの観点から、オフセット印刷により行うことが好ましい。
目視確認可能な情報を伝達するための任意のパターンを有することができる。パターンとしては、これに限られないが、絵柄、文字、記号、図形、キャラクター、背景色、濃淡等を挙げることができる。
着色印刷層の厚さは、0.1μm以上、0.3μm以上、又は0.5μm以上であることができ、また10μm以下、8μm以下、又は5μm以下であることができる。
{紫外線硬化性バインダー}
紫外線硬化バインダーは、紫外線硬化樹脂で構成されている。
(紫外線硬化樹脂)
紫外線硬化樹脂は、紫外線硬化性成分及び光重合開始剤を有する混合物に、紫外線を照射することにより形成される樹脂である。
紫外線硬化性成分としては、これに限られないが、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の(メタ)アクリレート、ビニルエーテル等のモノマー又はオリゴマーが挙げられる。
光重合開始剤としては、これに限られないが、ベンゾイン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ホスフィンオキシド、アセタール、アントラキノン、チオキサントン及びこれらの誘導体等が挙げられる。
{着色顔料}
着色顔料は、紫外線硬化バインダーに分散している顔料である。着色顔料としては、無機顔料、有機顔料が挙げられ、求められる光輝性カードの外観に応じて随意の顔料を用いることができる。
〈光輝性印刷層〉
光輝性印刷層は、低Tgバインダー、光輝性無機顔料、及びシリカ粒子を有している。
光輝性印刷層の厚さは、光輝性を十分に発現させる観点から、1.0μm以上、1.5μm以上、又は2.0μm以上であることが好ましく、また光輝性印刷層にくすみを生じさせない観点から、5.0μm以下、4.5μm以下、又は4.0μm以下であることが好ましい。
光輝性印刷層は、着色印刷層に関して挙げた方法により積層させることができる。
{低Tgバインダー}
低Tgバインダーは、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている。このガラス転移温度は、40℃以下、30℃以下、25℃以下、又は20℃以下であることができ、また0℃以上、5℃以上、又は10℃以上であることができる。
50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂としては、酢酸ビニル樹脂、ビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂、並びにこれらの共重合体及びこれらの組合せからなる混合組成物等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
また、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂としては、イソシアネート基含有硬化剤及びこの硬化剤と反応するポリオール系の主剤を含む2液系接着剤を用いることもできる。
主剤としては、ポリオール、特にポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、又はウレタン結合を有するポリオール等を挙げることができる。
硬化剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
{光輝性無機顔料}
光輝性無機顔料は、低Tgバインダーに分散している無機顔料である。
光輝性無機顔料としては、反射によって本発明の光輝性カードに金属的な光輝性を付与する鱗片状無機顔料を用いることができる。鱗片状無機顔料としては、例えば鱗片状金属顔料、パール顔料等が挙げられる。
鱗片状金属顔料としては、例えばアルミニウム粉末、特にアルミフレーク等を用いることができる。
パール顔料は、天然雲母、又は天然雲母に酸化チタンを被覆した顔料であることができる。
光輝性無機顔料の粒径は、例えば20μm以上、22μm以上、又は25μm以上であることができ、また40μm以下、38μm以下、又は35μm以下であることができる。
なお、本明細書における「粒径」は、JIS Z 8825に準拠し、レーザー回折・散乱法により測定した平均粒子径を言うものである。
{シリカ粒子}
シリカ粒子は、低Tgバインダーに分散している粒子であり、特に球形のシリカ粒子である。このシリカ粒子の粒径は、例えば1.0μm以上、1.5μm以上、2.0μm以上、又は3.0μm以上であることができ、また10.0μm以下、9.0μm以下、又は8.0μm以下であることができる。このシリカ粒子の粒径は、光輝性印刷層の厚さを適度なものとする観点から、5.0μm以下、4.5μm以下、又は4.0μm以下であることが好ましい。
〈保護層〉
保護層は、透明樹脂、特に80℃以上のガラス転移温度を有する透明樹脂で構成されていてよい。
ここで、本発明における「透明」とは、当業者が目視により着色印刷層及び光輝性印刷層が確認できる程度に透明であることを言うものである。すなわち、本発明の光輝性カードにおける保護層は、必ずしも無色透明である必要はなく、有色透明であってもよい。
この樹脂としては、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、PET−G等を用いることができるが、成型した光輝性カードの機械的強度の観点から、ポリカーボネートが特に好ましい。
保護層の厚さは、例えば30μm以上、40μm以上、又は50μm以上であることができ、また150μm以下、130μm以下、又は100μm以下であることができる。
保護層は、例えば保護層を構成する透明樹脂のガラス転移温度を上回る温度で熱プレスすることにより、形成することができる。
〈接着層〉
接着層は、保護層と光輝性印刷層との接着強度を高める随意の層である。
接着層は、イソシアネート基含有硬化剤及びこの硬化剤と反応するポリオール系の主剤を含む2液系接着剤から少なくとも形成されることが好ましい。
主剤としては、ポリオール、特にポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、又はウレタン結合を有するポリオール等を挙げることができる。
硬化剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
接着層の厚さは、例えば1.0μm以上、4.0μm以上又は7.0μm以上であり、15μm以下、12μm以下、又は10μm以下であることができる。
接着層は、スクリーン印刷により積層させることができる。
〈他の層〉
本発明のカードは、他の層を有していてもよく、例えば、基材層と背面保護層との間に、他の着色印刷層及び他の光輝性印刷層を具備していてもよい。
《光輝性カードの製造方法》
光輝性カードに関する上記の記載から明らかなように、本発明の光輝性カードは、例えば下記の方法によって製造することができる:
基材層に、着色印刷層用組成物を塗布すること、
上記着色印刷層用組成物に紫外線を照射して硬化させ、着色印刷層を形成すること、
上記着色印刷層上に、光輝性印刷層を積層させること、及び
保護層を上記光輝性印刷層上に積層させ、かつ背面保護層を上記基材層上に積層させること
を含み、
上記着色印刷層が、紫外線硬化性成分、光重合開始剤、及び着色顔料を有しており、かつ
上記光輝性印刷層が、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている低Tgバインダー、光輝性無機顔料及びシリカ粒子を有している、
光輝性カードの製造方法。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《評価サンプルの作製》
〈実施例1〉
まず、基材層として、インレットを保持している厚さ700μmの白色PET−Gシートを用意した。この基材層に保持されているインレットは、ICチップ及びアンテナ回路基板からなり、このアンテナ回路基板は、金属箔により形成されたアンテナ回路を有するPET基材(厚さ50μm)であった。
次いで、基材層の片面に、着色印刷層としての黒色UVインキを、RIテスターで印刷し、160w、30m/分、3パスの条件で紫外線照射により硬化させた。
光輝性印刷層を形成するために、パール顔料、低Tgバインダー、及び球状シリカ(粒径:3μm)を含む光輝性印刷層用組成物を調製した。低Tgバインダーとしては、ポリエステルポリオール主剤、イソシアネート硬化剤を有する2液型接着剤(組成物A、Tg:19℃)を用いた。次いで、光輝性印刷層を、シルクメッシュOSC120番のシルク印刷版を用いて、スクリーン印刷により、厚さ3.5μmで積層させた。
接着層を光輝性層上にワイヤーバーで塗工した。接着層としては、上記の2液型接着剤(組成物A、Tg:19℃)を用いた。
次いで、保護層及び背面保護層として、ポリカーボネートシート(Tg:150℃)を、140℃、16ton、14分の条件で熱プレスすることによって積層した。
その後、常温まで冷却して、実施例1のサンプルを作製した。
〈実施例2〉
低Tgバインダーとして、ポリエステル及び酢酸ビニルを含有している組成物B(Tg:45℃)を用いたことを除き、実施例1と同様にして、実施例2のサンプルを作製した。
〈実施例3〉
接着層を積層させなかったことを除き、実施例2と同様にして、実施例3のサンプルを作製した。
〈実施例4〉
光輝性印刷層の厚さを7.0μmとし、かつ接着層を積層させなかったことを除き、実施例1と同様にして、実施例4のサンプルを作製した。
〈実施例5〉
光輝性印刷層の厚さを3.5μmとしたことを除き、実施例4と同様にして、実施例5のサンプルを作製した。
〈比較例1〉
光輝性印刷層に球状シリカを含有させなかったことを除き、実施例5と同様にして、比較例1のサンプルを作製した。
〈比較例2〜5〉
低Tgバインダーの代わりに、表1に示す材料を用いたことを除き、比較例1と同様にして、比較例2〜5のサンプルを作製した。なお、表1中、組成物C及びDは、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体であり、組成物E及びFは、ポリエステル系樹脂である。
《評価》
〈印刷の割れ〉
目視により、着色印刷層の割れを確認した。評価基準は、熱プレス後において、着色印刷層の微細な割れによってその下の基材層の白色を確認できるか否かにより行った。着色印刷層に微細な割れが生じず、それによって基材層の白色を確認できない場合を○とし、着色印刷層に微細な割れが生じ、それによって基材層の白色を確認できる場合を×とした。
〈光輝性〉
目視により、光輝性印刷層にくすみや顔料の偏りの有無を確認した。評価基準は、くすみも顔料の偏りも生じなかった場合を○とし、くすみが生じて外観が少々損なわれてはいるものの、実用上問題がないものを△とし、顔料の偏りが生じた結果、外観が大きく損なわれた場合を×とした。
〈放置後の接着強度〉
作製したサンプルを、60℃、90%RH(相対湿度)の高温恒湿層に6日間放置し、JIS X6301に準拠して接着強度を確認した。評価基準は、接着強度1N/mm以上であった場合を○とし、接着強度1N/mm未満であった場合を×とした。
結果を表1に示す。
Figure 2017136700
表1から、光輝性印刷層として、ガラス転移点が50℃以下のバインダーを用いた実施例1〜5及び比較例1は、着色印刷層の割れが生じていないことが理解されよう。しかしながら、この中で、シリカを用いていない比較例1については、顔料の偏りが生じた結果光輝性カードの外観が大きく損なわれたことが理解されよう。
また、接着層を用いた実施例1及び2、並びに接着層を積層させていないが、光輝性印刷層の厚さを7.0μmとした実施例4は、60℃、90%RH(相対湿度)の高温恒湿層に6日間放置した後でも接着強度が接着強度1N/mm以上であったことが理解されよう。しかしながら、この中で、接着層を積層させていない実施例4は、実用上問題ない程度の外観ではあったものの、光輝性印刷層にくすみが生じていたことが理解されよう。
10 基材層
12 インレット
12a インレット基材
12b ICチップ
12c アンテナ
14a、14b コアシート
20 着色印刷層
22 着色顔料
24 紫外線硬化バインダー
30 光輝性印刷層
32 低Tgバインダー
34 光輝性無機顔料
36 シリカ粒子
40 接着層
50 保護層
60 背面保護層
100 光輝性カード

Claims (8)

  1. 基材層、着色印刷層、光輝性印刷層、及び保護層をこの順に具備しており、
    前記着色印刷層が、紫外線硬化樹脂で構成されている紫外線硬化バインダー、及び着色顔料を有しており、
    前記光輝性印刷層が、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている低Tgバインダー、光輝性無機顔料及びシリカ粒子を有している、
    光輝性カード。
  2. 前記光輝性無機顔料が、パール顔料である、請求項1に記載の光輝性カード。
  3. 前記保護層と、前記光輝性印刷層との間に、接着層を更に具備している、請求項1又は2に記載の光輝性カード。
  4. 前記保護層が、ポリカーボネートを含有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光輝性カード。
  5. 前記着色印刷層と反対側で前記基材層に積層されている、背面保護層を更に具備している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光輝性カード。
  6. 前記基材層が、情報記録部を具備している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光輝性カード。
  7. 前記情報記録部が、非接触型ICチップ、アンテナパターン、及びインレット基材を具備している、請求項6に記載の光輝性カード。
  8. 基材層に、着色印刷層用組成物を塗布すること、
    前記着色印刷層用組成物に紫外線を照射して硬化させ、着色印刷層を形成すること、
    前記着色印刷層上に、光輝性印刷層を積層させること、及び
    保護層を前記光輝性印刷層上に積層させ、かつ背面保護層を前記基材層上に積層させること
    を含み、
    前記着色印刷層が、紫外線硬化性成分、光重合開始剤、及び着色顔料を有しており、かつ
    前記光輝性印刷層が、50℃以下のガラス転移温度を有する樹脂で構成されている低Tgバインダー、光輝性無機顔料及びシリカ粒子を有している、
    光輝性カードの製造方法。
JP2016017250A 2016-02-01 2016-02-01 光輝性カード Pending JP2017136700A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016017250A JP2017136700A (ja) 2016-02-01 2016-02-01 光輝性カード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016017250A JP2017136700A (ja) 2016-02-01 2016-02-01 光輝性カード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017136700A true JP2017136700A (ja) 2017-08-10

Family

ID=59565390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016017250A Pending JP2017136700A (ja) 2016-02-01 2016-02-01 光輝性カード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017136700A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111032791A (zh) * 2017-09-21 2020-04-17 捷德货币技术有限责任公司 使用裂纹形成层产生具有预定内部和/或外部轮廓的颜料碎片的方法及颜料碎片
JP2021178445A (ja) * 2020-05-12 2021-11-18 共同印刷株式会社 ラミネートチューブ用積層体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111032791A (zh) * 2017-09-21 2020-04-17 捷德货币技术有限责任公司 使用裂纹形成层产生具有预定内部和/或外部轮廓的颜料碎片的方法及颜料碎片
JP2021178445A (ja) * 2020-05-12 2021-11-18 共同印刷株式会社 ラミネートチューブ用積層体
JP7482678B2 (ja) 2020-05-12 2024-05-14 共同印刷株式会社 ラミネートチューブ用積層体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4259608B2 (ja) カード状磁気記録媒体、その製造方法、転写用積層体及びその製造方法
EP1488923A1 (en) Decorative sheet and process for producing the same
JP5928474B2 (ja) パターン印刷シート及びその製造方法
KR20170076583A (ko) 편면 접착성 점착 시트
CN114945475B (zh) 层叠体
WO2018028571A1 (zh) 卡保护膜、制造方法和支付卡
JP2017136700A (ja) 光輝性カード
JP7223187B1 (ja) 転写シート、外装部材の製造方法および外装部材
JP5500236B2 (ja) カード
JP7127345B2 (ja) 偽造防止カード
JP2017136697A (ja) 光輝性カード
JP3897560B2 (ja) Icカードの製造方法および当該製法にて使用する紫外線硬化型インキ
JP6303725B2 (ja) 剥離基材付き柄印刷積層体の製造方法及び柄印刷積層体の製造方法、並びに剥離基材付き柄印刷積層体、柄印刷積層体及び中間積層体
JP6444156B2 (ja) 可逆性感熱記録カード
KR101601336B1 (ko) 외장용 점착 시트 및 그의 제조방법
JP6083042B2 (ja) 遊技板及び遊技板の製造方法
JP2015214029A (ja) 転写フィルムおよび装飾成形品
JP6467784B2 (ja) 転写フィルムおよび加飾成形品
JP2008139716A (ja) 脆質ホログラムラベル
JP2003246017A (ja) 化粧シート
JP7358891B2 (ja) カード
JP6296693B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
CN216610682U (zh) 透明介质变色烫印膜
KR102150636B1 (ko) 백색 적층체 조성물, 백색 적층체, 백색 필름, 상기 백색 적층체의 제조방법 및 상기 백색 적층체를 포함하는 전자 소자
JP2009241405A (ja) 転写箔、及び偽造防止媒体