JP2017129981A - 生体認証装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リストバンド型の生体認証装置において、確実な認証を可能にすることにある。【解決手段】手首の周りに輪を形成し、前記手首に装着されるリストバンドの形状の生体認証装置において、前記リストバンドが形成する輪の内側向きのカメラと、前記カメラの撮影した画像を処理するプロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記カメラの撮影した画像内の前記リストバンドと前記手首の交点を検出し、検出された交点に基づいて照合の対象となる領域を特定し、特定された領域の画像を補正し、補正された画像を照合することにより認証する。【選択図】 図1

Description

本発明は、生体認証装置およびその制御方法に関するものである。
近年、ウェアラブル情報端末やヘルスケア向け端末など、腕に巻き付けて装着するリストバンド型の情報デバイスが注目を集めている。こうしたリストバンド型デバイスは、個人が常時身に着け続ける特性から、健康情報やGPSを用いた移動情報など個人のプライバシーに関わる情報を容易に収集し記録・管理・活用できる。
また、個人と一体化して常時稼働している電子デバイスであることから、無線通信など電子的な手段を用いることで、装着した状態のままで特別な動作を行わなくても容易に電子マネーの決済や電子チケットの確認などが可能になる。そのため、個人を証明する、利便性の高い個人ID発信機としての用途も期待されている。
一方、こうした個人情報と密接に関わるデバイスには、情報を保護するセキュリティ技術の搭載が不可欠である。上述した用途のうち、前者のプライバシー情報を扱うことについては、個人情報へのアクセスを本人以外ができないようにすることが肝要であり、後者のID発信についても、本人以外が発信できないようにする本人認証手段をデバイスに装備することが求められている。
さらには、電子チケットなどの大規模な商用サービスでの利用を考えた場合、発券者側にとっても不正転売などで本人以外が利用できる状況は望ましくないため、チケットを購入した本人が確実に装着していることをより厳密に保証できることが望まれている。特に不正転売の場合は、本人が不正に加担し、他人の装着したデバイスを本人が認証することなども想定する必要がある。
特許文献1には、身体装着機器が装着された後、指紋などによって本人認証を行い、本人でない場合には、使用可能な機能を制限する機器について記載されている。
特許文献2には、本人認証時に指紋や心拍信号などの情報が時間的な重なりを持って認証されているかどうかを検出する認証装置について記載されている。
特開2000−200315号公報 特開2008−73462号公報
特許文献1のように、指紋を本人認証に用いた場合は他人に装着した状態で本人が認証を実行することにより、装着者と認証される者が異なっていても端末の機能を使用することができてしまい、なりすまし使用を完全には防ぐことができない。
特許文献2のように、心拍信号などの情報による認証結果と組み合わせることで、装着者が認証される者であることを証明することはできる。しかしながら、心拍などの生体情報は本人の身体状況によって常に同一の信号パターンが得られるとは限らず、認証の成功率が低下する可能性もある。
そこで、本発明の目的は、リストバンド型の生体認証装置において、確実な認証を可能にすることにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記目的を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、手首の周りに輪を形成し、前記手首に装着されるリストバンドの形状の生体認証装置において、前記リストバンドが形成する輪の内側向きのカメラと、前記カメラの撮影した画像を処理するプロセッサとを備え、前記プロセッサは、前記カメラの撮影した画像内の前記リストバンドと前記手首の交点を検出し、検出された交点に基づいて照合の対象となる領域を特定し、特定された領域の画像を補正し、補正された画像を照合することにより認証することを特徴とする。
本発明によれば、リストバンド型の生体認証装置において、確実な認証が可能になる。
実施例1における生体認証装置の構成の例を示す図である。 実施例1における生体認証装置の外観の例を示す図である。 リストバンド部の第1の状態を示す図である。 リストバンド部の第2の状態を示す図である。 リストバンド部の第3の状態を示す図である。 手首を撮像し認証する状態の例を示す図である。 手首の撮像領域の例を示す図である。 生体認証装置の処理フローの例を示す図である。 撮像画像の例を示す図である。 撮像画像を二値化した例を示す図である。 撮像画像から線分を検出する例を示す図である。 手首が回転した撮像画像を二値化した例を示す図である。 手首がずれた撮像画像を二値化した例を示す図である。 手首が傾いた撮像画像を二値化した例を示す図である。 紋様を有するリストバンド部の撮像画像の例を示す図である。 静脈が存在する領域を決定する例を示す図である。 静脈が存在する領域を回転して補正する例を示す図である。 静脈が存在する領域を1本の線分から決定する例を示す図である。 接続部を有するリストバンド部の第1の状態を示す図である。 接続部を有するリストバンド部の第2の状態を示す図である。 実施例2における生体認証装置の構成の例を示す図である。 実施例2における生体認証装置の外観の例を示す図である。 実施例2における生体認証装置の位置の例を示す図である。 GUIの第1の表示の例を示す図である。 GUIの第2の表示の例を示す図である。 GUIの第3の表示の例を示す図である。 GUIの第4の表示の例を示す図である。 ガイド線の投影の例を示す図である。 静脈パターンの投影の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
本実施例では、ヘルスケア用途や入退場管理用途などで使用されるリストバンド型デバイスにおいて、バンド部に生体認証用のモジュールを備え、リストバンド型デバイスが装着された手首の静脈パターンを利用して、本人認証を実現する生体認証装置の例を説明する。
(構成の説明)
図1は、実施例1における生体認証装置100の構成の例を示す図である。生体認証装置100は、端末部101とリストバンド部120の2つから構成される。端末部101は、CPU(Central Processing Unit)103、メモリ104、秘密記憶領域105、インタフェース(I/F)106が内部バスによって相互に接続されている演算部102と、通信部107、画像入力器108、心拍センサ109、加速度センサ110、入力部111、出力部112とから構成される。なお、インタフェース106a〜106eのそれぞれを特に区別することなく指し示す場合にインタフェース106と記載し、他の符号も同じように記載する。
演算部102は、インタフェース106を介して、手首の静脈パターンを利用した個人認証を行うためのブロックが接続される。CPU103はプログラムを実行する演算装置であり、後述する認証処理もCPU103が実行する。メモリ104は、CPU103で実行されるプログラムや実行に必要なデータが格納される。恒久的に保持されるデータは、図1で記載が省略されたブロックにより、フラッシュメモリなどの記録媒体と接続されて、書き込みや読み出しが行われてもよい。
秘密記憶領域105は、特別な権限がないと読み書きできないメモリ、あるいは典型的には暗号鍵などによる特別なアクセスでないと、読み出されたデータが無意味となるメモリであり、認証されるべき静脈パターンデータなどの保護優先度の高いデータが格納される。
インタフェース106は、演算部102と他の様々なブロックとをつなぎ、データのやり取りを行うためのものであり、例えばインタフェース106aは通信部107と接続されて、演算部102から各種の通信が行えるようにする。通信部107は、スマートホンなどの親機として設定されたデバイスとのデータの授受をはじめ、直接インターネットに接続して情報を得てもよいし、近距離無線通信により近づいたデバイスと通信してもよい。
通信部107は、セキュリティ装置と無線で通信し、例えばPKI (Public Key Infrastructure)のように外部のデバイス内に秘匿した秘密鍵を使って、生体認証装置100がPKIで守られた情報やサービスにアクセスする権限を正当に持つことを証明することにより、生体認証装置100の認証を受けたユーザは、信頼性の高い取引を行うことができる。
信頼性の高い取引として具体的には、買い物の際、生体認証装置100が近づけられるだけで、生体認証装置100に紐づけられた決済権限に基づいて、安全に取引を成立させてもよい。PKIにおける鍵は、秘密記憶領域105に格納され、生体認証装置100が認証したユーザであっても容易に改変できないようにしてもよい。
画像入力器108は、後述するカメラ124と接続され、手首の静脈パターンが撮影された画像をデジタルデータとして演算部102へ伝える。画像入力器108は、カメラ124の出力信号を演算部102が処理可能なデータ形式に変換する。心拍センサ109は生体認証装置100が装着された手首において心拍を検出する。
加速度センサ110は端末部101の移動の加速度を計測する。入力部111は、ユーザからの指示を受け付ける。ユーザからの指示は、具体的にはボタン押下によるスイッチ操作やタッチパネルを用いたタッチ操作などである。出力部112は、端末部101からの何らかの情報をユーザに提示するものであり、例えばディスプレイやLED(light emitting diode)などである。
なお、図1は、インタフェース106a〜106eの5個のインタフェースの例を示す図であるが、5個に限定されるものではなく、生体認証装置100の中で演算部102以外のすべてのブロックと接続する1個のインタフェースであってもよいし、2個以上のインタフェースであってもよい。
リストバンド部120は、端末部101を手首に固定するためのリストバンドであり、手首の静脈を認証する認証モジュール部121を内包する。認証モジュール部121は、複数の光源122と光量制御部123、カメラ124、距離センサ125から構成され、光量制御部123と距離センサ125のそれぞれはインタフェース106bとインタフェース106cを介して演算部102と接続される。
カメラ124と光源122は、手首の静脈を撮影するため、可視光であれば緑の波長帯域のカメラ、あるいは波長700nm-1000nm程度の近赤外線に感度のあるカメラと、カメラの波長域の光源の組み合せが好適である。近赤外線を利用する場合、カメラ124には近赤外域以外の波長の光をカットするフィルタを装着することで、静脈パターン以外の余計な情報が撮影画像に映り込むのを抑制してもよい。
カメラ124の撮影画像は、メモリ104に格納され、CPU103により処理される。この際、光量制御部123に接続された光源122が手首に光を照射し、CPU103は、プログラムを実行することによって、撮影画像において静脈パターンが最も鮮明に撮像されるよう、光源122の出力をフィードバック制御する。
光量制御部123は指定された値に対応する強度で、光源122が光を放つよう、PWM(Pulse Width Modulation)制御などにより出力する電気のエネルギー量を調節する。光量制御部123の指定された値は、手首とカメラ124の距離を測定する距離センサ125の値からも決定される。
図2は、実施例1におけるリストバンド型の生体認証装置100の外観の例を示す図である。生体認証装置100の用途は、ユーザの健康状態や運動行動をモニタリングするヘルスケア向けや、端末から発信されるIDを基に入退場を制御する入退場管理向けや金融決済向けなどであり、生体認証装置100は、それを装着したユーザが端末に登録されたユーザと同一であるかどうかを認証する。
入力部111としてボタン機構が配置され、ボタンが押下されると本人認証処理が開始される。出力部112は複数のLEDから構成され、ユーザに対して生体認証装置100の認証状況や装着状況を伝える。出力部112は、例えば3種類の異なるLEDであって、認証結果のOKとNG、そしてユーザが装着中である状態かどうかなどを点灯する場所や色の変化などによってユーザに伝える。出力部112はLEDに限らず、音や振動などにより認証結果をユーザに伝えるものであってもよい。
リストバンド部120は、柔軟な材質の薄くて平たい略長方形のいわゆるバンドあるいはベルトである。リストバンド部120には認証モジュール部121が、図2に示すようにリストバンド部120の長辺方向の略中心位置に配置され、端末部101の方向にカメラ124が向けられている。
リストバンド部120は、カメラ124の位置と撮影方向を制限するため、その硬度、長辺方向の長さ、短辺方向の長さの組み合せは、カメラ124の仕様に基づいて決められてもよい。例えば、カメラ124の焦点距離に基づいて長辺方向の長さは決められてもよい。また、硬度と長辺方向の長さに基づいて短辺方向の長さは決められてもよい。
すなわち、硬度が低いあるいは長辺方向が長い場合、リストバンド部がねじれやすく撮影方向が安定しないため、短辺方向は長い方が好ましい。硬度が高いあるいは長辺方法が短い場合、リストバンド部はねじれにくく撮影方向が安定しやすいため、短辺方向は短くてもよい。ただし、リストバンド部120は手首に装着されるものであるため、その装着を阻害しない硬度と短辺方向の長さが好ましい。
図3Aから図3Cは、リストバンド部120の状態の例を示す図である。図3Aから図3Cは、図2の入力部111の配置された面の略垂直延長上から見た図であり、リストバンド部120は、長辺方向の一方の端が端末部101に固定され、他方の端は端末部101に固定されず、留め具301が装着され、端末部101に固定されたループ304の中を通される。
このため、図3Aに示すように、端末部101に固定された一方の端からループ304までのリストバンド部120の長さは、自由に調整可能である。これにともない、認証モジュール部121とループ304との間の長さも変わる。
図3Bに示すように、留め具301はループ304の中を通らずに、リストバンド部120は一定の長さで止まる。図3Aから図3Cに示した例で留め具301は、リストバンド部120の端に装着されているが、留め具301はリストバンド部120の任意の箇所に装着できるようになっており、例えば鉄製のバンドと磁石の組み合わせや、マジックテープ(登録商標)などから成る。
このリストバンド型の生体認証装置100が手首に装着される際には、図3Bに示すように、端末部101に固定された一方の端からループ304までのリストバンド部120の長さが最大にされ、手首が通された後、図3Cに示すように、手首305に対して密着する適切な長さに調整され、留め具301がリストバンド部120に付着される。
ここで、認証モジュール部121は、図3Aから図3Cにおいて図示のとおりの位置となるが、図3Bにおいては、リストバンド部120の長辺方向の略中心に位置するため、端末部101から最も遠くに位置する。
図3Dは、ユーザが生体認証装置100を腕に通した後に、手首の静脈を撮像し認証する状態の例を示す図である。ユーザはまず、リストバンド部120を図3Bに示すように長さを最大に調整して手に通した後、端末部101を手首の甲側に置いた状態で静止する。この際、端末部101とリストバンド部120の構成する輪が大きい状態で、ユーザは手を通すことができるため、装着の手間は非常に小さい。
次に、図3Dに示した状態となり、通した手首以外は生体認証装置100に触れない状態でしばらく静止する。ここで、リストバンド部120は重力によって端末部101との間に輪が形成され、認証モジュール部121は自重によって、手首の真下に配置される。図3Eに示すように、手首には静脈302があるため、認証モジュール部121は、静脈302と対面するように配置される。そして、認証モジュール部121のカメラ124は手首の静脈302を撮像し、その撮像された静脈302のパターンを用いて認証が行われる。
これによって、ユーザは認証に関わるカメラ124の位置調整など特別な操作を行う必要は無い。認証が完了した後、ユーザは留め具301を引っ張り、適切な長さに調節をし、図3Cに示すようにして装着を完了する。このようなリストバンド部120の構造は、装着の際に認証操作を溶け込ませることを可能とするとともに、余分なリストバンド部120の長さが装着を邪魔することを防ぐこともできる。そして、このような装着の動作と認証の位置決めを一体化することで、ユーザの使い勝手が大きく向上する。
図3Eに示すように、静脈302は手首全体に広がって、全体で大きな網目模様を形成し、この網目模様に個人差があるため、静脈302のパターンの形状の違いで個人識別が可能である。
しかしながら、この部位の静脈302は太く、複数走行する静脈302どうしの距離は数ミリないし数センチに及び、静脈302の曲率半径は大きく、分岐の間隔も同様に数センチになることも珍しくない。そのため、一般的なリストバンド幅程度の範囲の静脈パターンを観測しただけでは、個人を特徴づける静脈間の位置関係や屈曲、分岐といった情報が十分に含まれない。
したがって、認証に十分な情報を得るためには、図3Eの領域303で示したように比較的広範囲の静脈302のパターンを撮影する必要がある。そこで、静脈パターンを広範囲に撮影するため、手首から距離を離し、広角カメラにて撮影する。カメラ自体は、近年小型化が進んでおり、カメラ124はそのような小型カメラであるため、一般的なリストバンドと同様のリストバンド部120の中に図2のようにして収まる。
また、カメラ124のレンズは広角なものであるので、手首からの距離が数センチ程度でも手首全体を撮影することができる。また、静脈パターンを鮮明に撮影するため、専用の光源122がカメラ124の周囲に配置され、手首に向けて照射する。静脈302を流れる血液中のヘモグロビンは、近赤外線を吸収する特性があり、手首に近赤外線を当てると、表皮から皮下に浸透し後方散乱によって光は戻ってくるが、そのうちの静脈302の部分から戻る光については吸収によって減衰し、相対的に暗く映る。
この特性によって静脈パターンをコントラストよく撮影することができる。このような反射光撮影方式の場合、生体内部に浸透し後方散乱する戻り光だけでなく、表皮で反射して静脈の存在とは関係なしに戻ってくる光もあり、それが静脈パターンのコントラストを低下させたり、表皮付近にある傷や肌荒れを強調したりして認証精度に影響を与える場合がある。
手首の静脈は、その先の手のひらや指の静脈に比べて太く、表皮も相対的に薄いため後方散乱光が強く、反射光方式でも高いコントラストを得やすいが、より画質を高めるためには、カメラ124は、例えば偏光フィルタなどを組み合わせることで、反射光の影響を抑えるようにしてもよい。また、強い光がスポットのように当たると、その光点が静脈パターン特徴の抽出に悪影響を与えることもあるので、手首全体にやんわりと光が照射されるように、光源122と手首との間に拡散板などを配置してもよい。
手首の静脈による本人認証が終わったならば、端末部101の位置はそのままに、図3Cに示すようにリストバンド部120の長さが調整され、認証を行った腕に生体認証装置100は装着される。演算部102は、装着がなされたかどうかを、距離センサ125、カメラ124、心拍センサ109などをもとに判定する。
これらのセンサの値は、認証された者が装着を終えた後も継続して装着中であるかの判定にも用いられる。このようにして、認証された手首の腕に確かに装着がされたと判定をされていれば、認証が成功した後、第三者に不正に貸与するなどのなりすましが無く、正しく装着が継続していると見なされ、リストバンド型の生体認証装置100の例えば制御権限が拡張される。
ここで、生体認証装置100の制御権限の拡張とは、具体的には、生体認証装置100が対応できるサービスを広げるモードへ切り替えのことである。例えば、買い物などの決済時に、拡張の状態でなければ、プリペイド分の少額までしか決済ができないのに対し、拡張の状態であれば、クレジット機能を用いた高額な決済ができる、といった具合である。
制御権限の拡張は認証の結果として行われるため、認証されるべきユーザ以外は実行されたくないサービスでも、そのサービスが制御権限の拡張とされることにより、生体認証装置100の装着だけで安全かつ手間無く享受することが可能である。生体認証装置100が制御権限の拡張の状態に入ると、出力部112は権限が上がったことを示す情報提示を行い、ユーザはいつでも制御権限の状態を確認することができる。
一方、リストバンド部120あるいは生体認証装置100が外されると、各種センサ値から装着が検知されなくなり、即座に制御権限の拡張が無効化される。これによって、生体認証装置100が何者かに強奪されたような場合でも制御権限の拡張が無効化され、被害が最小限に食い止められる。
(メイン処理フロー)
生体認証装置100の一連の処理の例について、図4に示したフローを用いて説明する。この処理は、ユーザが生体認証装置100を用いて認証操作と装着を行う際の例である。まず生体認証装置100が起動され本人認証モードになるか、入力部111を介してユーザからの認証機能の起動を促されるなどして、生体認証装置100のCPU103は処理を開始する(ステップ401)。
次に生体認証装置100は初期化を行う(ステップ402)。初期化の処理は、生体認証装置100の起動時においてはオペレーションシステムの起動、アプリケーションプログラムや各ブロックの初期化であり、認証以外の生体認証装置100の処理を実行できる状態にすることを含む。この初期化の処理の途中、もしくは終了後に、認証に関わる生体認証装置100の状態について、生体認証装置100のハードウェアやソフトウェアに変更が加わっていないかのセルフチェックが行われる。
これは、例えばカメラ124の向きが反転されて、リストバンド部120の輪の外側を向いていないかなど、手首に装着されなくても認証が成功してしまう恐れのある不正改造をチェックし、改造があると判定された場合は生体認証装置100の起動や認証を無効化したり、もしくは静脈パターンである生体情報の再登録を促したりする。これにより、制御権限を拡張した後、容易に第三者へのデバイスを引き渡しやすくするといった不正改造が防止できる。
次にCPU103は、端末部101がユーザの手首の上にあるかどうかの判定を行う(ステップ403)。具体的には、心拍センサ109を用いて一定周期の脈動が検出されているかどうかなどを判定することにより、生体である腕に端末部101が置かれているかどうか判定される。CPU103は、端末部101が手の上に置かれていると判定すると(ステップ403:Yes)、認証モジュール部121のカメラ124の入力画像から現在の撮像状況を認識する(ステップ404)。
この際、CPU103は、認証モジュール部121が静止した状態であるかどうかを、撮像画像のブレの有無や距離センサ125の値が一定になっているかどうかなどを合わせて判定する。ここで、撮像状況とは、認証対象であるユーザの手首がカメラ124にどのように写っているか、を意味する。具体的に撮像状況は、撮像画像の中に手首が写っているかどうかや、画像の中のどこに手首が存在しているか、カメラと手首の空間的な位置関係(撮像画像に対する被写体の回転角や手首平面とカメラのなす角度、距離)などの情報である。
これらの情報は後述する手首の静脈パターンの抽出に用いられる情報であり、高精度なパターン照合を実現するために必要不可欠な情報である。そして、リストバンド型の端末である生体認証装置100において撮像画像内に必ず写りこむリストバンド部120とユーザの手首との交点から、CPU103は撮像状況を認識する。
図5Aから図5Fを用いて、さまざまな撮像状況における撮像状況の認識動作の例を説明する。まず、図5Aはカメラ124で撮像した撮像画像501において、ユーザの手首とその静脈302、リストバンド部120が写っている画像である。
認証モジュール部121の光源122から近赤外領域の光が照射され、手首305やリストバンド部120はその反射光によって明るく写りこむ。ここで、リストバンド部120の内側の素材は、近赤外光に対して反射特性を持つ。これに対して、その他の箇所である背景部分は太陽光や室内灯の光に含まれる赤外光を反射する物体が無ければ図5Aのハッチング部分のように暗く写りこむ。
図5Bは、図5Aに示した画像に対して二値化が行われた画像の例である。このとき、図5Bの撮像画像501内の背景部分と手首305およびリストバンド部120との境界は非常に特徴的になり、特にリストバンド部120の各境界線と手首305の境界線との交点箇所は大きな角度を伴って交わるため、CPU103の画像処理によって図5Bに示すように交点502を4か所検出できる。なお、図5Bにおいて二値化による黒は濃いハッチングで示している。
検出された交点502aから交点502dのそれぞれは、図5Cに示すように2点ずつ結んだ線分503は、ユーザの手首305の輪郭の一部である。このように2つの線分503を検出することにより、端末部101が手首305上の所定の位置に所定の誤差範囲内で置かれているため、手首305の撮像すべき領域をカメラ124が撮像でき、かつ撮像画像501内のどの部分に手首305が存在しているか特定する。
図5Dは、カメラ124が撮像方向を軸にした回転を伴っている画像の例であるが、以上で説明した処理によって、手首305の輪郭の一部である線分503aと線分503bを検出することにより、撮像画像501のどの領域にどのような回転を伴って手首305が撮像されているかを特定する。
図5Eに示した撮像画像501の例のように、カメラ124の位置が手首305の真下にない場合、リストバンド部120と手首305の線分503bが片方だけ検出されるなどする。これによって、その状況下ではカメラ124がうまく手首305の全体に向けられていないということに加えて、どちら側の線分503が撮像画像501のどの場所で検知されているかを検出し、カメラ124が向けられている位置を特定してもよい。
図5Fは、肘から指への方向に対してカメラ124が略垂直方向からではなく斜めから撮像している画像の例である。この場合は、撮像画像501内で検出された手首305の線分503aと線分503bとが平行ではなく、ハの字型もしくは逆ハの字型になる。このことから、カメラ124の手首305に対する傾きを検出してもよい。
一方で、上述のような手首305とリストバンド部120の交点502が正しく検出できないような場合は、カメラ124の撮像方向に手首305が無いと判定してもよい。また、手首305とリストバンド部120以外の背景が暗くならない場合(例えば窓際の室内や屋外など)、以上で説明した二値化の処理のみでは検出がうまくできない状況が起こり得る。
そこで、図6に示した例のようにリストバンド部120の手首305に当る内側に背景の状況によらず手首305との交点を検出できるような紋様を記してもよい。具体的にはリストバンド部120の内側に、光の吸収/反射特性が内側の素材とは異なる線601のような紋様を付ける。例えば、リストバンド部120が近赤外光を好適に反射するような素材であった場合、線601は近赤外光を反射しない素材により構成されてもよい。
線601が設けられることにより、仮に背景から近赤外光が写りこむような場合でも、線601はそれらとは異なる明るさで撮像画像501に撮像されるため、手首305と線601の交点が、線601の端の点として安定して検出される。このように光に対する吸収/反射特性が異なる素材がバンドの内側に複数用いられることで、背景からの近赤外光が入り込むような環境下、例えば窓際の室内や屋外などでも安定して撮像状況の認識を行うことができる。
さらに可視光領域では変化の無い吸収/反射特性の紋様が用いられることで、リストバンド部120のデザイン性への影響も少なくすることができる。なお、リストバンド部120の内側については、素材自体に紋様を記すことに限定されるものではなく、上記で述べたような特性を持ったシール状のものが貼り付けられるようにしてもよい。これによって、リストバンド部120の素材が限定されることが無くなる。
以上で述べたように撮像状況を処理することで、ユーザの手首305がどのように撮像されているかが認識されるとともに、撮像画像501内のどの領域にどのように写っているか認識することが可能となる。
図4の説明に戻り、生体認証装置100は手首画像の撮像を行う(ステップ405)。ここでは、カメラ124の撮像した画像が保存される。保存を行うタイミングは、カメラ124のフレームレートに同期した任意のタイミングで行われてもよいし、ステップ404において認識した撮像状況に応じてタイミングが決定されるようにしてもよい。
後者の場合は例えば、ユーザの手首305がカメラ124の撮像画像501の中に含まれている状況でのみ保存が行なわれ、後段の処理に進むような例があげられる。これによって、手首305がパターン抽出できるように写っていない場合は、後段のパターン抽出処理が無駄に行われて余計な電力消費が発生するのを防止することができる。
ここで、手首305がパターン抽出できるように写っていない場合とは、交点502を検出できない場合、交点502を1か所しか検出できない場合、交点502を5〜7か所検出した場合のいずれかの場合であってもよく、線分503が検出できない場合であってもよい。
基本的には光源122が手首を照らし、それをカメラ124が撮影する。こうした光を利用する撮影では、屋外で太陽の下で認証を行うといった場合、外光の影響を強く受けて画質が劣化しやすい。これに対して、外光よりも十分に強い人工光を光源122が与えれば、撮影される画像においては人工光の影響が支配的になる。もちろん、光を強くすると電力消費が増えるため、非常に短い間隔でフラッシュ的に光源122を光らせ、露光時間を短く設定(1/1000秒程度)したカメラ124が撮影を行うことで、外光の影響を抑えることができる。
また、ユーザの操作性の観点からは、カメラ124を手首305からあまり遠くまで離さなくても認証できることが望ましい。至近距離で手首305をなるべく広く撮るためには、広角撮影が不可欠である。但し、広角撮影の場合、撮影した画像が歪んだり(樽型歪みなど)、画像の周辺部ほど暗くなったりしやすくなる。これはすなわち、カメラ124の位置と手首305との僅かなずれが生じただけで、撮影される画像の歪み方が大きく異なることを意味し、同じ手首305を撮影した画像であっても、歪みの異なる画像から抽出した特徴同志は一致しにくくなる。
そこで、ステップ405では、このような歪みや明るさムラを正規化する処理を行う。ここでは距離センサ125の値に応じてCPU103が光量制御部123から光源122の光量を調整する。具体的には手首305と距離センサ125の初期値を2cm相当の値とし、その値に応じた初期光量があらかじめ設定される。距離センサ125の値を計測した際に、距離が初期値よりも近い場合は暗く、また遠い場合は明るくするような制御をCPU103が行う。
これによって、ユーザの手首305の太さによって光源122と手首305との距離が異なる場合に適切な光量で手首305の静脈を照射することができる。なお、ステップ404での認識結果であるユーザの手首305の横幅(太さ)などの情報に応じて光量が決定されるようにしてもよい。これによって、リストバンド部120に距離センサ125が存在しない構成においても適切な光量調整を行うことができる。
次に、CPU103は、撮像した画像を用いて認証に用いる手首静脈パターンの抽出処理と照合処理を行う(ステップ406)。まず、撮像した画像とステップ404の認識結果から、認証に用いる領域の決定、切り出し、画像処理による回転やサイズなどの正規化が行なわれる。この処理の1例として図5Dに示したように撮像画像501の内で手首305が回転をともなって撮像されている場合の処理を、図7Aから図7Cを用いて説明する。
図7Aに示すように、ステップ404で検出された手首305の線分503に基づいて、CPU103は手首305の静脈が存在する領域701aを決定する。この領域701aの決定は、まず領域701aの中心点として、線分503aと線分503bのそれぞれの中間点を結んだ線の中心をあてがう。次に、線分503aと線分503bの間隔である手首の幅に応じて領域701aの各辺の長さが決定される。手首静脈は縦方向すなわち肘から指の方向に長く分布しているため、領域701aの縦の長さは横幅に比べて長く決定されてもよい。
そして、CPU103は領域701aの撮像画像501に対する回転角を決定する。この回転角は、線分503aと線分503bのそれぞれの撮像画像501に対する回転角を平均されたものを用いる。以上の処理から図7Aのように認証対象となる領域701aが決定される。この処理によって、ユーザの手首305の太さや装着の仕方の個人差などのように手首305とカメラ124の位置関係に変動があるような場合でも、安定して手首の決まった領域を決定することができる。
次に、CPU103は撮像画像501から領域701aの部分のみを切り出し、上記で算出された回転角を図7Bに示すようにキャンセルするような画像回転処理(アフィン変換など)を行い、切り出し領域701bを得る。最後に切り出し領域701bのサイズを予め設定された大きさにリサイズして正規化処理を終える。このような正規化処理を行うことによって、手首305の幅や認証モジュール部121と手首305の空間的な位置関係の変動などにロバストな手首静脈の画像取得が可能となり、認証精度や速度の向上が実現される。
なお、図5Eように手首305とリストバンド部120との交点が片側のみしか検出できない場合においては、図7Cのように検出された手首305の片側の線分503bの情報に基づいて領域701cをCPU103が決定するようにしてもよい。この際は、まず手首305の横幅の長さを別のタイミングで撮像した過去の画像(線分503aと線分503bが二つ検出されているもの)から算出された値が代用されてもよい。
領域701cの中心座標は、線分503bの垂直二等分線上に、算出された代用の手首305の横幅の半分の長さをあてがう。領域701cの各辺の決定は、同様に過去の画像から算出した手首305の幅の値を用いて決定される。また、領域701cの回転角は片側の線分503bの回転角をそのままあてがう。
これらの処理によって、撮像画像501内に手首305とリストバンド部120の交点が二か所検出できないような場合に置いても、手首静脈パターンの切り出し・正規化が行えるようになり、カメラ124の向きの不備による認証失敗のリスクを低減することができる。このようにして得られた手首の切り出し画像をもとに、CPU103は既に公知の静脈認証技術に用いられている特徴抽出処理にかける。
CPU103は、以上のようにして得られた静脈パターン特徴を、予め登録されていた本人の静脈パターン特徴と比較し、類似性を判定する。判定の結果が、本人と判定するに十分な類似性を持っていれば(ステップ407:Yes)、次のステップ409に進む。判定の結果が、本人ではないという場合(ステップ407:No)、認証に要する時間が、予め設定された一定時間を経過しているかどうかを判定し、一定時間が経過していないと判定されれば(ステップ408:No)、ステップ404に戻る。
これによって、本人であるのに撮像状況などによって誤って拒否されてしまう確立を低減することができる。一方、長時間の認証試行は他人によるなりすましリスクを増加させるため、一定の時間(例えば5秒から10秒程度)が経過していると判定されれば(ステップ408:Yes)、ユーザの本人認証は失敗したとみなし、ステップ402の初期化に戻る。
本人認証が済んだ後、CPU103は、リストバンド部120が認証された手首305にそのまま装着されたかどうかの判定を行う(ステップ409)。これは、手首305による本人認証を行った後、他人の手首に生体認証装置100が装着しなおされたりしてなりすましが発生するのを防ぐためであり、認証後に確かにその手首305に装着がされたかどうかを判定する。
具体的にCPU103は、各種センサにおいて別の手首に付け替えた際に生じる突発的なセンサ値が検出されていないかどうかを検出する。心拍センサ109においては、図3Cに示したように手首305に触れた状態であることから継続的に脈動が検出されているため、装着時の一瞬のブレすなわち予め設定された時間の脈動の不検出を許容しつつ、手首の付け替えによる予め設定された時間以上の脈動の不検出が発生していないか判定される。
また、加速度センサ110においては、他人の手首に付け替えられる際の急な生体認証装置100の動きが発生していないか判定される。距離センサ125やカメラ124においても認証時の手首305との距離やカメラ輝度が、実際にその手首305に装着される場合は、連続的に推移するが、生体認証装置100が手首305から外されることによる連続的でない推移の値あるいは予め設定された値を超える値が検出されていないか判定される。
さらには、手首305の輪郭の一部の検出結果である線分503の情報に基づいて判定が行なわれてもよい。装着のためにカメラ124が手首305に近づく際には線分503が長くなるため、この変化を基に判定が行なわれてもよい。また、これら判定の処理を行いつつ、図3Cに示したように手首305に生体認証装置100がしっかりと固定され装着されたかどうかの判定が行なわれてもよい。
装着の判定は、心拍センサ109による脈動の継続的な検出と、カメラ124や距離センサ125の値が手首305に密着されている前提の値(例えばカメラの輝度値や距離センサ値)が予め設定された一定の時間継続しているかどうかの判定である。
このような処理を行うことによって、認証を行った手首305に確かに装着されたかどうかの判定を行うことができる。なお、本人認証がなされた後、装着状態になるまでに予め設定された一定の時間が経過したと判定された場合は、認証結果が破棄され、ステップ402から処理がやり直されるようにしてもよい。
既に手首305の周りにある生体認証装置100を、認証後に装着する動作は、せいぜい数秒程度の時間があれば行える動作であり、それ以上の時間が経過したと判定する場合は、不正が行われているものとみなされる。これによって、認証後に不正な手首のつけかえを試みようとしても、それを防ぐことができる。この処理は加速度センサ110の値を判定する処理と組み合わせることで、不正の検知精度を相乗的に向上することができる。
以上の処理を経て、CPU103は、認証後の手首305に装着がなされていないと判定されれば(ステップ409:No)、ステップ402に戻り、装着されたと判定されれば(ステップ409:Yes)、ステップ410に進む。ステップ410でCPU103は、生体認証装置100がユーザの手首305に継続して装着され続けているかどうかの判定を行う。具体的には、ステップ409と同様に各種センサの値が定常的な値をとっているかどうかから判定を行う。
なお、生体認証装置100が長期間使用されることもあり、ステップ410の処理にともなうセンサの起動は極力最低限に抑えられることが望まれる。そこで、最も消費電力が少ないセンサ(例えば、距離センサ125)で継続的にセンサ値の判定が行なわれ、センサ値に一定の変動があると判定された場合は、他のセンサ(心拍センサ109やカメラ124)が起動されて、より高精度に装着状態の判定が行われる。これによって、必要最低限のセンサ起動によって装着状態の判定を行うことができ、消費電力が低減できる。
ステップ410でCPU103は、装着状態が解除されたと判定した場合(ステップ410:No)、ステップ402に戻り、装着状態が維持されていると判定した場合(ステップ410:Yes)、確かに本人が生体認証装置100を装着しているとみなされ、前述した生体認証装置100の制御権限を拡張するなどの処理を行う。
より厳密に装着状態を検知するため、リストバンド部120の留め具301とリストバンド部120がどのような位置関係であるかを、検出されるようにしてもよい。具体的には、端末部101あるいはリストバンド部120と留め具301との通電状況によって、留め具301が図3B(図3Bでは端末部101と留め具301を図中で識別しやすいように少し離して記載している)のように端末部101と接した状態であるかどうかや図3Cのようにリストバンド部120に付着しているかどうかが検出されてもよい。これによって、リストバンド部120の状態がどのようなものかを、より確実に検出でき、装着状態の判定の精度が増す。
以上で説明した処理を行うことにより、リストバンド型の生体認証装置100は、他人によるなりすまし使用を防ぎながら、本人の手首静脈パターンを認証することができる。さらに認証のための操作をバンド装着動作の途中段階で行うことにより、認証操作に関わるユーザの使い勝手を向上することができる。
リストバンド部120は、図3Aから図3Cを用いて説明した構造に限定されるものではなく、例えば図8A、図8Bのような構造であってもよく、このような構造においても同様の処理を行うことができる。この構造では、リストバンド部120が接合部801で着脱が可能であり、手首に装着される際は図8Aに示すように外されて、リストバンド部120の内側に手首が通される。結合部802は、比較的柔らかめの素材でできており、リストバンド部120の開閉の幅が調節可能である。
図8Aに示す状態で手首が通され、認証モジュール部121が撮像し、端末部101が認証した後、図8Bに示すように接合部801が接合されることで、生体認証装置100は手首305に装着される。その他の一般的な腕時計型のバンドの構造においても、バンド側で認証モジュール部121を手首の静脈を撮像できる位置に配置されることで、認証を実施することが可能である。
また、本実施例では、リストバンド型の生体認証装置100の演算部102の中ですべての処理を実行する例を示したが、リストバンド型のように小型のデバイスに内蔵できるCPUの性能は十分でない場合もある。そこで、負荷のかかる処理の一部は、例えば、より大型のスマートホンやクラウド上のサーバで実行されてもよい。
但し、生体情報は、保護されるべき情報であるので、デバイス外に送信されるときは暗号化される、もしくは分割されて個々の単位では個人を特定できないようにした上で、異なるサーバに割り振られて実行し最後に統合される、といった構成とする。
ユーザの手首静脈を事前に登録する際においても、生体認証装置100が用いられる。登録の場合も図4に示した処理フローと共通の処理を行い、ステップ406で抽出された静脈パターンは秘密記憶領域105に保存される。この際、登録するに値する撮像状況であるかどうかは、ステップ404での撮像状況の認識結果に基づき、手首305とリストバンド部120の交点502が4つ全て検出されているかどうかで判定されてもよく、全て検出されたと判定された場合の画像が保存されてもよい。
良好な撮像状況で静脈パターンが保存できた際には、出力部112にその旨が提示される。また、ユーザもしくは登録実施者が、図7A、図7Cに示したような撮像状況を、生体認証装置100とは別のモニタでリアルタイムに確認できるようにし、その確認に対する入力に基づいて静脈パターンが保存されるようにしてもよい。このために、撮像状況は通信部107から外部のスマートホンやサーバなどへ送信される。これによって、人間が撮像状況を確認しながら保存するタイミングを決定できるため、より高精度な登録用の静脈パターンが保存可能となる。
また、登録される静脈パターンは1つに限られるものではない。例えば、手首の中で掌寄りの部分と肘寄りの部分の2か所が、静脈パターンとして登録されてもよい。さらには、片腕に限らず両腕それぞれの静脈パターンが登録されてもよい。このように4つの静脈パターンが登録された場合、ステップ406におけるパターンの照合処理は、4つの静脈パターンとの比較となる。
そして4つの中のどれか1つでも類似性の高い静脈パターンが検出されたと判定された場合は、本人であると判定される。これによって、ユーザの手首に既に時計などが装着されている場合などに、別の箇所や手首の静脈パターンで認証を行うことができる。
実施例1ではリストバンド部120に認証モジュール部121を設ける例を説明したが、実施例2では、ヘルスケア用途や入退場管理用途に加えスマートウォッチなどの高機能で汎用的なリストバンド型デバイスとして、端末部の裏面に生体認証用のモジュールを備えた生体認証装置の例を説明する。なお、実施例2は実施例1と共通の部分も含まれるため、実施例1と異なる部分について詳細に説明をする。
(構成の説明)
図9は、実施例2における生体認証装置900の構成の例を示す図である。図9に示すように、端末部901の内部に認証モジュール部121を内包していることが特徴である。端末部901とリストバンド部920が一体となってリストバンド型の装置である生体認証装置900を構成している。図1と同じ部分は図1と同じ符号を付して説明を省略する。
図10は、実施例2におけるリストバンド型の生体認証装置900の外観の例を示す図である。生体認証装置100のヘルスケア向けや、入退場管理、金融決済の動作以外の動作も含んだスマートウォッチなどである。入力部111はボタン機構に加えて、タッチ入力も可能なタッチパネルも含み、出力部112はタッチパネル式のディスプレイを備える。
端末部901の裏面すなわち出力部112のディスプレイと反対の面には認証モジュール部121が備えられ、端末部901の裏側からリストバンド部920の方向にカメラ124が向けられている。このように端末部101と認証モジュール部121が一体化していることで、リストバンド部920の構造が非常にシンプルになり、生体認証装置900の低コスト化が可能である。なお、リストバンド部920の装着に関する構造は実施例1と同様である。
図11は、生体認証装置900と手首との位置関係の例を示す図である。リストバンド部920に手首を通した状態で、リストバンド部920の長さ限界程度まで端末部901が引っ張られ、手首に向けて端末部901がかざされる。領域1101は、カメラ124の撮像領域を示しており、図11に示すようにリストバンド部920と手首の広範囲を撮像できる領域である。
この位置関係は、ユーザが端末部901をある程度引っ張ることで、カメラ124と手首の距離が装着のたびにほぼ一定になるため、手首とカメラ124の位置関係の自由度(特に距離の自由度)が制限される。生体認証装置900における処理は、図4などを用いて説明した処理と基本的には同様であるが、ステップ403の処理はスキップされる。
図12Aから図12Dは、ステップ404において、撮像状況を認識している際のユーザへ提示するGUI(Graphical User Interface)1201の例を示す図である。このようなGUI1201により、ユーザが端末部901を手首にかざす際に、どの位置にかざせばよいのか、正しい位置にかざせているかどうかを出力部112のディスプレイを用いてリアルタイムにかつ直感的にユーザへ伝えることができる。出力する内容については、ステップ404での撮像状況の認識の結果に基づいて決定される。
図12Aは、ユーザが適切な位置に端末部901をかざせている際のGUI1201aと手首の例を示す図であり、出力部112のディスプレイにはユーザの手首の映像(撮像画像)とそれを認識した結果(点線で表示)が重畳されてリアルタイムに表示されており、適切な位置にかざせている旨が文章で表示される。なお、図12Aでは手首との位置関係を見やすくするためにリストバンド部920を省略している。
図12Bは、図5Eに示した状況と同じになり、カメラ124が手首の一部を写し切れていないような場合のGUI1201bの例を示す図である。GUI1201bはカメラ124の位置を矢印の方向に動かすように促す表示である。図12Cは、カメラ124の回転が大きすぎるような場合に表示されるGUI1201cの例を示す図である。GUI1201cはカメラ124の回転角が小さくなるように促す、ユーザが直感的に理解できるように矢印などを用いた表示である。
図12Dは、図5Fに示した状況と同じになり、カメラ124が肘から指への方向に対して傾きすぎているような場合のGUI1201dの例を示す図である。GUI1201dは図12B、図12Cと同様にその傾きを補正することを促す表示である。以上で述べた、撮像状況に応じたGUI1201の表示を行うことで、ユーザに対して手首の静脈を認証するのに適切な位置に端末部901をかざすための直感的な誘導を行うことができる。これによって、手首に対して光源122が適切に向けられ、カメラ124の位置も適切に向けられるため、認識精度と速度の向上を可能となる。
なお、ユーザに対するかざし方の誘導の提示は、上述のGUI1201に限られるものではない。例えば、端末部901の各箇所に配置されたLEDを用いて、適切な位置へ端末部901を移動する方向に対応したLEDが点灯されてもよい。また、振動素子を端末部901の内部に備え、LEDと同様に移動する方向に対応した触覚フィードバックが与えられるようにしてもよい。
このような構成を備えることで、仮に端末部901がディスプレイなどの高度な情報提示装置を備えていないような場合でも、ユーザに対する適切な誘導を促すことができる。その後の正規化・特徴抽出・照合処理などは図4などを用いて説明した処理フローのステップ404以降と同様であり、ユーザの端末部901のかざし方のブレや変動に対しては、ロバスト性を保ちながら処理を行うことができる。
図13A、図13Bは、ユーザに対する端末部901をかざす位置の誘導の例を示す図である。端末部901の裏面に小型のプロジェクタなど、情報を投影できる装置を備え、認証対象である手首に情報を投影する。図13Aは、ガイド線1301を照射し、手首の関節と輪郭の一部がそのガイド線1301と重ねるように促す例を示す図である。このガイド線1301が手首の各部分と一致した場合に、カメラ124の撮像領域が所望の位置に来るよう、投射条件を予め設定しておく。
図13Bは、生体認証装置900がその瞬間に抽出している静脈パターンをリアルタイムに投射静脈パターン1302としてユーザの手首に投影する例を示す図である。適切な位置にカメラ124がかざせていないと、本来の静脈パターンが抽出できず、投射静脈パターン1302としてユーザの手首に静脈パターンの全てが表示されないため、ユーザは投射静脈パターン1302をきれいに表示するように端末部901の位置を調整することで、端末部901は適切な位置に移動される。なお、図13Bでは投射静脈パターン1302を見やすくするためにリストバンド部920を省略している。
これにより、リアルタイムに自身の静脈パターンが表示されることによるインタラクション性と、端末部901の位置が正しいかどうかすぐにわかる直感性によってユーザは楽しみながら端末部901の位置を調整することができる。
なお、用途は異なるが、投射静脈パターン1302を用いると手首の静脈がどの場所にあるか外観から見やすくすることができるため、注射や手術など医療処置の補助的な役割も果たすことができる。
以上で述べたユーザに対する生体認証状況のフィードバックは、認証時にのみならず、認証用のパターンの登録時にも同様に用いるようにしてもよい。
また、以上で述べた実施例2の生体認証装置900を用いることで、端末部901と認証モジュール部121を一体化することで装置の低コスト化できるとともに、バンドの機構とGUIの提示による適切な撮像位置への誘導と、正規化処理を経た静脈パターンの照合処理によって、ユーザの使い勝手向上と認証精度・速度を向上できる。
なお、本実施例で説明した認証の対象は手首の掌側の静脈に限るものではなく、例えば手首の甲側の静脈や、手の甲の静脈であってもよい。これによって、リストバンドを装着する直前や装着したあとでも認証操作を行うことができユーザの使い勝手を向上することができる。
100 生体認証装置
101 端末部
102 演算部
103 CPU
104 メモリ
105 秘密記憶領域
106 インタフェース
107 通信部
108 画像入力器
109 心拍センサ
110 加速度センサ
111 入力部
112 出力部
120 リストバンド部
121 認証モジュール部
122 光源
123 光量制御部
124 カメラ
125 距離センサ
301 留め具
302 静脈
303 領域
305 手首
501 撮像画像
502 交点
503 線分
601 線
701 領域
702 切り出し画像
703 領域
801 接合部
802 結合部
900 生体認証装置
901 端末部
920 リストバンド部
1201 GUI
1301 ガイド線
1302 投射静脈パターン

Claims (15)

  1. 手首の周りに輪を形成し、前記手首に装着されるリストバンドの形状の生体認証装置において、
    前記リストバンドが形成する輪の内側向きのカメラと、
    前記カメラの撮影した画像を処理するプロセッサと
    を備え、
    前記プロセッサは、
    前記カメラの撮影した画像内の前記リストバンドと前記手首の交点を検出し、検出された交点に基づいて照合の対象となる領域を特定し、特定された領域の画像を補正し、補正された画像を照合することにより認証すること
    を特徴とする生体認証装置。
  2. 請求項1に記載の生体認証装置において、
    前記プロセッサは、
    前記カメラの撮影した画像内の明暗に基づいて前記リストバンドと前記手首ではない背景領域を特定し、特定された背景領域の形状を用いて前記リストバンドと前記手首の交点を検出すること
    を特徴とする生体認証装置。
  3. 請求項1に記載の生体認証装置において、
    前記リストバンドは、
    前記リストバンドが形成する輪の内側に、内側の他の部分とは光学特性が異なる紋様を有し、
    前記プロセッサは、
    前記カメラの撮影した画像内にある前記紋様の端点を用いて前記リストバンドと前記手首の交点を検出すること
    を特徴とする生体認証装置。
  4. 請求項1に記載の生体認証装置において、
    前記プロセッサは、
    特定された領域の画像を回転することにより補正すること
    を特徴とする生体認証装置。
  5. 請求項1に記載の生体認証装置において、
    前記リストバンドが形成する輪の内側向きの光源と、
    前記リストバンドが形成する輪の内側向きの距離センサと
    をさらに備え、
    前記距離センサの検出した距離に応じて光源の光量を調整すること
    を特徴とする生体認証装置。
  6. 請求項5に記載の生体認証装置において、
    前記プロセッサは、
    認証した後、前記距離センサの検出した距離に基づいて認証を取り消すこと
    を特徴とする生体認証装置。
  7. 請求項6に記載の生体認証装置において、
    前記リストバンドは端末部とリストバンド部を含み、
    前記リストバンド部の一端は前記端末部に固定され、前記リストバンド部の他端は留め具を有し、
    前記端末部は、前記リストバンド部を通し、前記留め具を通さないループを有し、
    前記カメラは、前記リストバンド部に配置されたこと
    を特徴とする生体認証装置。
  8. 請求項7に記載の生体認証装置において、
    前記端末部は、
    一定周期の脈動を検出する心拍センサ
    を備え、
    前記プロセッサは、
    前記心拍センサが一定周期の脈動を検出していると判定すると、前記カメラの撮影した画像内の前記リストバンドと前記手首の交点を検出すること
    を特徴とする生体認証装置。
  9. 請求項7に記載の生体認証装置において、
    前記リストバンドは端末部とリストバンド部を含み、
    前記リストバンド部の一端は前記端末部に固定され、前記リストバンド部の他端は留め具を有し、
    前記端末部は、前記リストバンド部を通し、前記留め具を通さないループを有し、
    前記カメラは、前記端末部に配置されたこと
    を特徴とする生体認証装置。
  10. 請求項9に記載の生体認証装置において、
    前記端末部は、
    前記リストバンドが形成する輪の外側向きへ、前記カメラの撮影した画像と画像の状態を表示する出力装置を備えること
    を特徴とする生体認証装置。
  11. 請求項9に記載の生体認証装置において、
    前記端末部は、
    前記リストバンドが形成する輪の内側向きへ、ガイド線を投影する出力装置を備えること
    を特徴とする生体認証装置。
  12. 手首の周りに輪を形成し、前記手首に装着されるリストバンドの形状の生体認証装置の制御方法において、
    前記リストバンドが形成する輪の内側向きのカメラが撮影し、
    前記カメラの撮影した画像内の前記リストバンドと前記手首の交点を検出し、
    検出された交点に基づいて照合の対象となる領域を特定し、
    特定された領域の画像を補正し、
    補正された画像を照合することにより認証すること
    を特徴とする生体認証装置の制御方法。
  13. 請求項12に記載の生体認証装置の制御方法において、
    前記カメラの撮影した画像内の明暗に基づいて前記リストバンドと前記手首ではない背景領域を特定し、
    特定された背景領域の形状を用いて前記リストバンドと前記手首の交点を検出すること
    を特徴とする生体認証装置の制御方法。
  14. 請求項12に記載の生体認証装置の制御方法において、
    前記カメラが、前記リストバンドが形成する輪の内側に有る、内側の他の部分とは光学特性が異なる紋様を撮影し、
    前記カメラの撮影した画像内にある前記紋様の端点を用いて前記リストバンドと前記手首の交点を検出すること
    を特徴とする生体認証装置の制御方法。
  15. 請求項12に記載の生体認証装置の制御方法において、
    特定された領域の画像を回転することにより補正すること
    を特徴とする生体認証装置の制御方法。
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