JP2017128009A - ロール紙の切断装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】共通の駆動モータによりロール紙の切断後に切断手段の上流側のロール紙の先端と切断紙との間に隙間を空けることができるようにしたロール紙の切断装置を提供する。
【解決手段】ロール紙Rpを搬送する搬送手段2と、搬送経路の所定位置にロール紙の先端が到達したときにこれを検知する検知手段3と、所定位置よりも搬送方向上流側で所定の設定距離離れた位置に配置されてロール紙を切断する切断手段4とを備える。搬送手段が切断手段よりも搬送方向上流側に配置された上流側搬送ローラ21a及び上流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する上流側ピンチローラ21bと、切断手段よりも搬送方向下流側に配置された下流側搬送ローラ22a及び下流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する下流側ピンチローラ22bとを有し、下流側ピンチローラのロール紙に対する押圧力を調整する押圧力調整手段22cを更に備える。
【選択図】図1
【解決手段】ロール紙Rpを搬送する搬送手段2と、搬送経路の所定位置にロール紙の先端が到達したときにこれを検知する検知手段3と、所定位置よりも搬送方向上流側で所定の設定距離離れた位置に配置されてロール紙を切断する切断手段4とを備える。搬送手段が切断手段よりも搬送方向上流側に配置された上流側搬送ローラ21a及び上流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する上流側ピンチローラ21bと、切断手段よりも搬送方向下流側に配置された下流側搬送ローラ22a及び下流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する下流側ピンチローラ22bとを有し、下流側ピンチローラのロール紙に対する押圧力を調整する押圧力調整手段22cを更に備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、ロール紙の切断装置に関し、より詳しくは、例えば、発券装置内に組み込まれてロール紙から所定サイズの券体を作製するためのものに関する。
駅等に設置される乗車券の発券装置は、一般に、単一の機体で複数種のサイズの乗車券を発券できるように構成されている。このような発券装置には、搬送経路に沿ってロール紙を搬送する搬送手段と、選択された乗車券のサイズに応じて、ロール紙を切断してロール紙の先端から切断位置までの間の所定長さの切断紙を得るための切断手段とを有するロール紙の切断装置が組み込まれている。そして、この切断紙を印字手段に搬送して所定の情報を印字し、磁気情報書込手段に搬送して所定の情報を書き込んだ後、乗車券として装置外に排出(発券)する。
このようなロール紙の切断装置の中には、搬送経路の所定位置にロール紙の先端が到達したときにこれを検知する光学式センサなどの検知手段を設け、この検知手段により所定位置へのロール紙の先端の到達が検知された時点またはこの時点からロール紙が乗車券の種類に応じた所定距離搬送された時点でロール紙の搬送を停止し、この状態で切断手段によりロール紙を切断するものがある。このものでは、切断紙を得た後、切断手段の上流側のロール紙の先端と切断紙との間に隙間を空けて、検知手段によりロール紙の先端を再度検知できるようにしておく必要がある。この場合、切断手段よりも搬送方向上流側の搬送手段と切断手段よりも搬送方向下流側の搬送手段とを夫々独立して駆動されるように構成することが考えられる。然し、これでは、搬送手段毎に駆動モータ等が必要となり、装置の大型化とコストアップとを招来するという問題がある。
本発明は、以上の点に鑑み、共通の駆動モータによりロール紙の切断後に切断手段の上流側のロール紙の先端と切断紙との間に隙間を空けることができるようにしたロール紙の切断装置及びその方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、搬送経路に沿ってロール紙を搬送する搬送手段と、搬送経路の所定位置にロール紙の先端が到達したときにこれを検知する検知手段と、所定位置よりも搬送方向上流側で所定の設定距離離れた位置に配置されてロール紙を切断する切断手段とを備える本発明のロール紙の切断装置は、搬送手段が、切断手段よりも搬送方向上流側に配置された上流側搬送ローラ及びこの上流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する上流側ピンチローラと、切断手段よりも搬送方向下流側に配置された下流側搬送ローラ及びこの下流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する下流側ピンチローラとを有し、下流側ピンチローラのロール紙に対する押圧力を調整する押圧力調整手段を更に備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、上記ロール紙の切断装置を用いてロール紙を切断する本発明のロール紙の切断方法は、前記駆動モータを正転させて、前記上流側搬送ローラと前記下流側搬送ローラとを正転方向に回転駆動することによりロール紙を搬送する第1工程と、前記所定位置へのロール紙の先端の到達が検知された時点またはこの時点からロール紙が所定距離搬送された時点でロール紙の搬送を停止する第2工程と、前記切断手段でロール紙を切断してロール紙の先端から切断手段までの間の所定長さの切断紙を得る第3工程と、切断手段により切断紙の搬送方向とは逆方向への移動を規制し、下流側搬送ローラが逆転方向に回転駆動されても切断紙と下流側搬送ローラとの間ですべりを生じるように押圧力調整手段により下流側ピンチローラの押圧力を調整した状態で、駆動モータを逆転させて上流側搬送ローラと下流側搬送ローラとを逆転方向に回転駆動することにより切断手段の上流側のロール紙を搬送方向と逆方向に戻して、切断手段の上流側のロール紙の先端と切断紙との間に隙間を空ける第4工程とを含み、これら第1工程から第4工程までを繰り返すことを特徴とする。
本発明によれば、切断手段によりロール紙を切断した後、駆動モータを逆転させると、上流側搬送ローラは逆転方向に回転駆動されて切断手段の上流側のロール紙が搬送方向と逆方向に戻される一方で、切断紙が例えば切断手段で逆方向への移動が規制され、このとき、下流側ピンチローラの押圧力を調整したことで下流側搬送ローラが切断紙との間ですべりを生じて切断紙がその位置にとどまる。これにより、切断手段の上流側のロール紙の先端と切断紙との間に隙間を空けることができる。そして、下流側ピンチローラの押圧力を元に戻して駆動モータを正転させれば、上流側搬送ローラと下流側搬送ローラとが正転方向に回転駆動されてロール紙と切断紙とが搬送され、検知手段により所定位置へのロール紙の先端の到達を再度検知することができる。このように本発明では、共通の駆動モータによりロール紙の切断後に切断手段の上流側のロール紙の先端と切断紙との間に隙間を空けることができるので、装置の小型化やコストダウンを図ることができる。
以下、図面を参照して、乗車券を発券する発券装置に組み込まれ、発券しようとする乗車券に応じて所定長さ(サイズ)の切断紙を作製する場合を例に本発明のロール紙の切断装置及びその方法の実施形態を説明する。なお、発券装置としては、切断紙を印字手段に搬送して所定の情報を印字し、磁気情報書込手段に搬送して所定の情報を書き込んだ後、券体として装置外に排出(発券)する公知の構造のものが利用できるため、以下においては詳細な説明は省略する。また、本実施形態では、図1に左から右に向かってロール紙が搬送されるものとし、この姿勢を基準に上、下と言った方向を示すものとする。
図1を参照して、ロール紙の切断装置CMは、繰出軸1に巻回されたロール紙Rpを搬送経路Tpに沿って搬送する搬送手段2と、搬送経路Tpの所定位置にロール紙Rpの先端が到達したときにこれを検知する検知手段3と、所定位置よりも搬送方向上流側で所定の設定距離離れた位置に配置されてロール紙Rpを切断する切断手段4とを備える。
搬送手段2は、切断手段4よりも搬送方向上流側に配置された上流側搬送ローラ21a及びこの上流側搬送ローラ21aとの間でロール紙Rpを挟持する上流側ピンチローラ21bと、切断手段4よりも搬送方向下流側に配置された下流側搬送ローラ22a及びこの下流側搬送ローラ22aとの間でロール紙Rpを挟持する下流側ピンチローラ22bと、下流側搬送ローラ22aよりも搬送方向下流側に配置され、後述の切断紙Cpを搬送する切断紙搬送ローラ23a及びこの切断紙搬送ローラ23aとの間で切断紙Cpを挟持する切断紙ピンチローラ23bとを有する。
上流側搬送ローラ21a、下流側搬送ローラ22a及び切断紙搬送ローラ23aは、図2に示すように、正転または逆転可能な共通の駆動モータ24で回転駆動されるようになっている。駆動モータ24の回転軸241にはプーリ242が設けられると共に、上流側搬送ローラ21a、下流側搬送ローラ22a及び切断紙搬送ローラ23aの各回転軸211,221,231にはプーリ212,222,232が夫々設けられ、これらのプーリ242,212,222,232にはタイミングベルト25が巻き掛けられている。この場合、駆動モータ24からの動力を上流側搬送ローラ21a、下流側搬送ローラ22a及び切断紙搬送ローラ23aに伝達する動力伝達経路を構成する。
下流側ピンチローラ22bには、下流側搬送ローラ22aとの間でロール紙Rpを挟持する搬送位置(図1中、実線で示す位置)と、下流側搬送ローラ22aから離間したすべり位置(図1中、一点鎖線で示す位置)との間で下流側搬送ローラ22aに対して下流側ピンチローラ22bを相対移動(上下動)する直動モータやエアーシリンダ等の駆動源22cが設けられている。切断紙ピンチローラ23bにもまた、切断紙搬送ローラ23aとの間で切断紙Cpを挟持する搬送位置(図1中、実線で示す位置)と、切断紙搬送ローラ23aから離間したすべり位置(図1中、一点鎖線で示す位置)との間で切断紙搬送ローラ23aに対して切断紙ピンチローラ23bを相対移動する直動モータやエアーシリンダ等の駆動源23cが設けられている。そして、これらの駆動源22c,23cが本実施形態の押圧力調整手段を構成する。
検知手段3は、ロール紙Rpに向けて光を照射する投光部31と、投光部31にロール紙Rpを挟んで対峙する受光部32とを備えた光学式のセンサであり、受光状態と遮光状態との切り換わりでロール紙Rpの先端を検知する。切断手段4は、ロール紙Rpの下側に配置される固定刃41と、固定刃41にロール紙Rpを挟んで対峙し、シリンダ等の駆動源42で進退する可動刃43とを備える。そして、駆動源42により固定刃41に向けて可動刃43を進入させることでロール紙Rpが切断され、ロール紙Rpの先端から切断手段4までの間の所定長さの切断紙Cpが得られる(図1参照)。これらの搬送手段2や切断手段4の作動は、特に図示していないが、演算処理を実行するパーソナルコンピュータやシーケンサ等を備える発券装置の制御部で統括制御されるようになっている。以下に、上記ロール紙の切断装置CMを用いたロール紙の切断方法を説明する。
発券装置の制御部から所定サイズの発券指示を受けると、下流側ピンチローラ22b及び切断紙ピンチローラ23bが搬送位置にある状態で駆動モータ24が正転され、上流側搬送ローラ21a、下流側搬送ローラ22a及び切断紙搬送ローラ23aが正転方向に回転駆動されてロール紙Rpが搬送される(第1工程)。次に、検知手段3により所定位置へのロール紙Rpの先端の到達が検知されると、選択された乗車券のサイズに応じて、この時点またはこの時点からロール紙Rpが所定距離搬送された時点で駆動モータ24が停止され、ロール紙Rpの搬送が停止される(第2工程)。
ロール紙Rpの搬送が停止されると、固定刃41に向けて可動刃43が進入してロール紙Rpが切断される。これにより、ロール紙Rpの先端から切断手段4までの間の所定長さの切断紙Cpが得られる(第3工程)。次に、図1中、一点鎖線で示すように、駆動源22c,23cにより下流側ピンチローラ22b及び切断紙ピンチローラ23bがすべり位置に相対移動され、固定刃41に可動刃43が進入した切断位置の状態のまま駆動モータ24を逆転させると、上流側搬送ローラ21a、下流側搬送ローラ22a及び切断紙搬送ローラ23aが夫々逆転方向に回転駆動される。このとき、切断手段4の上流側のロール紙Rpが搬送方向と逆方向に戻される一方で、切断紙Cpが可動刃43でその逆方向への移動が規制されて下流側搬送ローラ22b及び切断紙搬送ローラ23bが切断紙Cpとの間ですべりを生じてその位置にとどまる。その結果、切断手段4の上流側のロール紙Rpの先端と切断紙Cpとの間に隙間Spが空けられる(第4工程:図1参照)。そして、可動刃43を退避位置に移動すると共に、駆動源22c,23cにより下流側ピンチローラ22b及び切断紙ピンチローラ23bを搬送位置に再度相対移動させた後、上流側搬送ローラ21a、下流側搬送ローラ22a及び切断紙搬送ローラ23aが正転方向に再度回転駆動されて、ロール紙Rpと切断紙Cpが同期して搬送され、検知手段3により所定位置へのロール紙Rpの先端の到達を再度検知することができる。これらの各工程(第1工程から第4工程)までの繰り返して選択された乗車券のサイズに応じた切断紙Cpが作製される。
以上の実施形態によれば、共通の駆動モータ24によりロール紙Rpの切断後に切断手段4の上流側のロール紙Rpの先端と切断紙Cpとの間に隙間Spを空けることができるので、装置の小型化やコストダウンを図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではない。上記実施形態では、下流側ピンチローラ22b及び切断紙ピンチローラ23bに駆動源22c,23cを設けて下流側搬送ローラ22b及び切断紙搬送ローラ23bに対して上下動させることで、すべり位置では押圧力が全く作用しないようにするものを例に押圧力調整手段を説明したが、これに限定されるものではなく、下流側搬送ローラ22b及び切断紙搬送ローラ23bが逆方向に回転駆動されるときに、切断紙Cpとの間ですべりを生じるように押圧力を調整できるものであれば、付勢手段を用いたもの等、その形態は問わない。
また、発券装置の構成によっては、切断紙搬送ローラ23a及び切断紙ピンチローラ23bは省略することができる。更に、上記実施形態では、切断手段4により切断紙Cpの移動を規制したが、これに限定されるものではなく、他の手段を用いて切断紙Cpの移動を規制するようにしてもよい。また、上記実施形態では、検知手段3として投光部31と受光部32とを備えた光学式のセンサを例に説明したが、ロール紙Rpの先端を検知できるものであれば、他のセンサを用いてもよい。更に、上記実施形態では、発券装置に組み込む場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、ロール紙Rpから切断紙Cpを得る必要がある装置に本発明は広く適用することができる。
CM…ロール紙の切断装置、2…搬送手段、21a…上流側搬送ローラ、22a…下流側搬送ローラ、23a…切断紙搬送ローラ、21b…上流側ピンチローラ、22b…下流側ピンチローラ、23b…切断紙ピンチローラ、22c,23c…駆動源(押圧力調整手段)、24…駆動モータ、3…検知手段、4…切断手段、Rp…ロール紙、Cp…切断紙、Sp…間隙。
Claims (2)
- 搬送経路に沿ってロール紙を搬送する搬送手段と、搬送経路の所定位置にロール紙の先端が到達したときにこれを検知する検知手段と、所定位置よりも搬送方向上流側で所定の設定距離離れた位置に配置されてロール紙を切断する切断手段とを備えるロール紙の切断装置であって、
搬送手段が、切断手段よりも搬送方向上流側に配置された上流側搬送ローラ及びこの上流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する上流側ピンチローラと、切断手段よりも搬送方向下流側に配置された下流側搬送ローラ及びこの下流側搬送ローラとの間でロール紙を挟持する下流側ピンチローラとを有するものにおいて、
下流側ピンチローラのロール紙に対する押圧力を調整する押圧力調整手段を更に備えることを特徴とするロール紙の切断装置。 - 請求項1記載のロール紙の切断装置を用いてロール紙を切断するロール紙の切断方法であって、
前記駆動モータを正転させて、前記上流側搬送ローラと前記下流側搬送ローラとを正転方向に回転駆動することによりロール紙を搬送する第1工程と、
前記所定位置へのロール紙の先端の到達が検知された時点またはこの時点からロール紙が所定距離搬送された時点でロール紙の搬送を停止する第2工程と、
前記切断手段でロール紙を切断してロール紙の先端から切断手段までの間の所定長さの切断紙を得る第3工程と、
切断手段により切断紙の搬送方向とは逆方向への移動を規制し、下流側搬送ローラが逆転方向に回転駆動されても切断紙と下流側搬送ローラとの間ですべりを生じるように押圧力調整手段により下流側ピンチローラの押圧力を調整した状態で、駆動モータを逆転させて上流側搬送ローラと下流側搬送ローラとを逆転方向に回転駆動することにより切断手段の上流側のロール紙を搬送方向と逆方向に戻して、切断手段の上流側のロール紙の先端と切断紙との間に隙間を空ける第4工程とを含み、
これら第1工程から第4工程までを繰り返すことを特徴とするロール紙の切断方法。
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