JP2017114886A - グルコースポリマーを含む腹膜透析溶液 - Google Patents
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Abstract
【課題】グルコース系化合物を含有し、改善された腹膜透析溶液の提供。【解決手段】7%w/v〜10.5%w/vのグルコースポリマーを含み、前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度zを有し、a.y=7,500ダルトン〜8,500ダルトンである場合、z=1.5〜1.7であり、b.y=8,501ダルトン〜9,500ダルトンである場合、z=1.7〜1.9であり、又はc.y=10,500ダルトン〜11,500ダルトンである場合、z=2.1〜2.3である、透析溶液。該透析溶液は、緩衝剤として、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド等、電解質として、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム等を含むことが好ましい。【選択図】なし
Description
[背景]
[0001]本開示は一般的には、医学的治療に関する。より詳細には、本開示は、腹膜透析療法のための溶液に関する。
[0001]本開示は一般的には、医学的治療に関する。より詳細には、本開示は、腹膜透析療法のための溶液に関する。
[0002]疾患又は他の原因のために、人の腎臓系は不全となることがある。あらゆる原因の腎不全において、いくつかの生理学的障害が存在する。水、ミネラル、及び日々の代謝負荷の排出のバランスは、腎不全においてはもはや可能ではなくなる。腎不全である間、窒素代謝の毒性最終産物(例えば、尿素、クレアチニン、尿酸、及びその他)が血液及び組織において蓄積することがある。
[0003]腎臓不全及び腎臓機能低下は、透析療法によって従来から治療されてきた。透析は、そうでなければ正常に機能している腎臓によって除去されたであろう老廃物、毒素及び過剰な水を、体から除去する。治療は生命を救うものであるため、腎臓機能の代わりとなる透析治療は多くの人にとって重大な意味を持つ。腎臓の少なくとも濾過機能を取り替えなくては、腎臓不全を有する人は生き続けることができない。
[0004]腹膜透析(「PD」)においては、水及び毒性物質が腹膜を通過して透析溶液中へ運ばれるのに必要とされる浸透勾配を維持するために、浸透圧性薬剤が透析溶液中に使用されている。PD療法において直面する困難の1つは、適切な浸透圧性薬剤を含む透析液を提供することである。十分な浸透勾配を達成することが必要とされている。
[0005]現在、市販で最も使用されている浸透圧性薬剤は、グルコースである。グルコースは極めて安全であり、血液に入った場合、容易に代謝される。しかし、グルコースによる問題の1つは、血液によって透析液から容易に取り込まれることである。グルコースは腹膜を非常に急速に通過するため、浸透勾配は注入の2〜3時間以内に消散する。これによって、限外濾過の方向が逆行し、交換許容時間の終わりが近づくにつれて、水が透析液から再吸収されることがある。
[0006]グルコースはまた、透析治療について他の問題を提起する。例えば、グルコースは血液によって急速に取り込まれるため、グルコースは患者のエネルギー摂取の大部分に相当することがある。これは、非糖尿病患者には重大な影響を与えないが、グルコース耐性が既に損なわれている患者にとって重大な代謝負担を意味することがある。グルコースはまた、高血糖症及び肥満症に関する問題をもたらすことがある。最後に、グルコースの加熱滅菌は、望ましくないグルコース分解生成物をもたらすことがある。
[0007]PD溶液の限外濾過の特徴は、グルコースを高分子量の物質、例えば、グルコースポリマーで置き換えることによって長い滞留の間に改善することができる。特定のグルコースポリマー、すなわちイコデキストリンを含有する透析溶液は市販されており、末期腎疾患を有する患者の治療において有用であることが見出されている。
[概要]
[0008]本開示は、グルコースポリマーを含むPD溶液、及び透析溶液を使用する方法を対象とする。一般の実施形態において、PD溶液は、特定の特徴を有し、イコデキストリンを活性医薬成分(「API」)として含有する通常の透析溶液と比較して、所与量の吸収される炭水化物(「CHO」)に対する限外濾過(「UF」)液量の増加を実現する量で、1種又は複数種のグルコースポリマーを含む。所与量の吸収されるCHOに対するUF液量の増加は、透析溶液中のグルコースポリマーの重量平均分子量(「Mw」)、多分散(「PolyD」)度(polydispersity index)(例えばMw/Mn)及び濃度(例えば重量/容量パーセント(「w/v」)による)の特定の組合せを実現することによって得られる。透析溶液は、任意の適切な滅菌法を使用して滅菌することができる。
[0008]本開示は、グルコースポリマーを含むPD溶液、及び透析溶液を使用する方法を対象とする。一般の実施形態において、PD溶液は、特定の特徴を有し、イコデキストリンを活性医薬成分(「API」)として含有する通常の透析溶液と比較して、所与量の吸収される炭水化物(「CHO」)に対する限外濾過(「UF」)液量の増加を実現する量で、1種又は複数種のグルコースポリマーを含む。所与量の吸収されるCHOに対するUF液量の増加は、透析溶液中のグルコースポリマーの重量平均分子量(「Mw」)、多分散(「PolyD」)度(polydispersity index)(例えばMw/Mn)及び濃度(例えば重量/容量パーセント(「w/v」)による)の特定の組合せを実現することによって得られる。透析溶液は、任意の適切な滅菌法を使用して滅菌することができる。
[0009]本明細書において開示されている透析溶液の任意の実施形態において、PD溶液は、1種又は複数種のさらなる透析構成要素、例えば、緩衝剤、電解質又はこれらの組合せを含むことができる。緩衝剤は、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、又はこれらの組合せであってよい。電解質は、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド又はこれらの組合せであってよい。
[0010]他の実施形態において、本開示は、PD溶液を調製する方法を提供する。この方法は、透析溶液に使用するグルコースポリマーの特定のMw、PolyDインデックス及びw/v濃度を選択するステップと、透析溶液に特定されたPolyDインデックス、分子量及びw/v濃度でグルコースポリマーを供給するステップとを含む。
[0011]さらに別の実施形態において、本開示は、PDを必要としている患者にPDを提供する方法を提供する。この方法は、透析溶液に使用するグルコースポリマーの特定のMw、PolyDインデックス及びw/v濃度を選択するステップと、透析溶液に特定されたPolyDインデックス、分子量及びw/v濃度でグルコースポリマーを供給するステップと、透析溶液を患者に投与するステップとを含む。
[0012]本開示の利点は、グルコースポリマーを含む改善されたPD溶液を提供することである。
[0013]本開示の別の利点は、イコデキストリンをAPIとして含有する通常の透析溶液と比較して、所与量の吸収されるCHOに対するUF液量の増加を実現することができるPD溶液を提供することにある。
[0014]本開示のまた別の利点は、グルコースポリマーを含有する改善されたPD溶液を作製する方法を提供することにある。
[0015]本開示のさらに別の利点は、グルコースポリマーを含有するPD溶液を投与する改善された方法を提供することにある。
[0016]さらなる特色及び利点は本明細書に記載されており、下記の詳細な説明及び図面から明らかである。
[図面の簡単な説明]
[0017]図1は、コンピュータモデルを使用した、3つの異なる患者タイプ(高(「H」)輸送者、高平均(「HA」)輸送者及び低平均(「LA」)輸送者)についての、グルコースポリマー濃度の増加が、グルコースポリマーであるイコデキストリンを含有するPD溶液の性能に対して与える、予測される影響のグラフである。
[0017]図1は、コンピュータモデルを使用した、3つの異なる患者タイプ(高(「H」)輸送者、高平均(「HA」)輸送者及び低平均(「LA」)輸送者)についての、グルコースポリマー濃度の増加が、グルコースポリマーであるイコデキストリンを含有するPD溶液の性能に対して与える、予測される影響のグラフである。
[0018]図2は、コンピュータモデルを使用した、高輸送患者についての、様々なPolyDインデックスでのグルコースポリマーMw画分についてのCHO吸収に対する予測されるネットUFのグラフである(Mwは24Kから1Kまで1K毎である(左から右へのデータポイント))。グルコースポリマーの濃度は、各Mw画分について、7.5%で同一であった。
[0019]図3は、コンピュータモデルを使用した、HA輸送患者における、様々なグルコースポリマー濃度での、イコデキストリンをベースとする溶液配合物のCHO吸収に対する予測されるネットUFのグラフを示す。
[0020]図4は、研究1の結果を示す。4時間の滞留時間での、エクストラニール(EXTRANEAL)(登録商標)透析溶液配合物に対する19KグルコースポリマーMw画分。
[0021]図5は、研究3の結果を示す。8時間の滞留時間での、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物に対する19KグルコースポリマーMw画分。
[0022]図6は、19KグルコースポリマーMw画分を使用した研究2、3及び4の要約を示す。
[詳細な説明]
[0023]グルコースポリマーを含むPD溶液、並びに透析溶液を調製及び投与する方法を、本明細書において開示する。一般の実施形態において、PD溶液は、特定の特徴を有し、イコデキストリンをAPIとして含有する通常の透析溶液と比較して、所与量の吸収されるCHOについてUF液量の増加を実現する量で、グルコースポリマーを含む。所与量の吸収されるCHOに対するUF液量の増加は、透析溶液中のグルコースポリマーのMw、PolyDインデックス及び濃度の特定の組合せを実現することによって得られる。このような溶液におけるCHO吸収の限度は、臨床的副作用を制限するために重要である。例えば、代謝性の有害作用、例えば、血液中のマルトース及び他のグルコースポリマー代謝物の蓄積、又はカロリー過負荷を最小化するために、CHO吸収度を制限することが望ましい。
[0023]グルコースポリマーを含むPD溶液、並びに透析溶液を調製及び投与する方法を、本明細書において開示する。一般の実施形態において、PD溶液は、特定の特徴を有し、イコデキストリンをAPIとして含有する通常の透析溶液と比較して、所与量の吸収されるCHOについてUF液量の増加を実現する量で、グルコースポリマーを含む。所与量の吸収されるCHOに対するUF液量の増加は、透析溶液中のグルコースポリマーのMw、PolyDインデックス及び濃度の特定の組合せを実現することによって得られる。このような溶液におけるCHO吸収の限度は、臨床的副作用を制限するために重要である。例えば、代謝性の有害作用、例えば、血液中のマルトース及び他のグルコースポリマー代謝物の蓄積、又はカロリー過負荷を最小化するために、CHO吸収度を制限することが望ましい。
[0024]驚くべきことに、グルコースポリマーのMw及び濃度を特定の組合せとすると共に、透析溶液中のグルコースポリマーのPolyDインデックスを約2.5未満に減少させることは、イコデキストリンをAPIとして含有する通常の透析溶液と比較してUFを増加させるという結果をもたらす条件を実現する、ということが見出された。これらの結果は、2.5超のPolyDインデックスを有するグルコースポリマーの濃度及び平均分子量プロファイルの組合せの場合には、Mwに依存する特定の濃度範囲のみにおいて改善される。実施例においてより詳細に考察するように、実施されたコンピュータモデリングシミュレーションは、グルコースポリマーのMw、PolyDインデックス及び濃度の特定の組合せによって、イコデキストリンをAPIとして含有する相当する通常の透析溶液と比較して、所与量の吸収されるCHOについてのUF液量の増加を達成できることを示した。
[0025]本明細書において開示されている透析溶液の任意の実施形態において、グルコースポリマーは、例えば、オリゴ糖、多糖類、マルトデキストリン又はデンプン加水分解産物等の代謝可能なグルコースポリマーであってよい。一実施形態において、本開示は、約7%w/v〜約10.5%w/vのグルコースポリマーを含む透析溶液を提供する。グルコースポリマーは、重量平均分子量y及びPolyDインデックスzを有し、y=約7,500ダルトン〜約8,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、y=約8,501ダルトン〜約9,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約1.9であり、又はy=約10,500ダルトン〜約11,500ダルトンである場合、z=約2.1〜約2.3である。
[0026]別の実施形態において、本開示は、約7%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含む透析溶液を提供する。グルコースポリマーは、重量平均分子量y及びPolyDインデックスzを有し、y=約8,500ダルトン〜約9,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、y=約9,501ダルトン〜約10,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、y=約10,501ダルトン〜約11,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、y=約11,501ダルトン〜約12,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.3であり、y=約12,501ダルトン〜約13,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.5であり、又はy=約13,501ダルトン〜約14,500ダルトンである場合、z=約2.1〜約2.5である。
[0027]さらに別の実施形態において、本開示は、約8%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含む透析溶液を提供する。グルコースポリマーは、重量平均分子量y及びPolyDインデックスzを有し、y=約11,500ダルトン〜約12,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、y=約12,501ダルトン〜約13,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、y=約13,501ダルトン〜約14,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、y=約14,501ダルトン〜約15,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.5であり、y=約15,501ダルトン〜約16,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.5であり、y=約16,501ダルトン〜約17,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.5であり、y=約17,501ダルトン〜約18,500ダルトンである場合、z=約2.1〜約2.5であり、又はy=約18,501ダルトン〜約19,500ダルトンである場合、z=約2.3〜約2.5である。
[0028]さらに別の実施形態において、本開示は、約9%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含む透析溶液を提供する。グルコースポリマーは、重量平均分子量y及びPolyDインデックスzを有し、y=約15,501ダルトン〜約16,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、y=約16,501ダルトン〜約17,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、y=約17,501ダルトン〜約18,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、y=約18,501ダルトン〜約19,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.3であり、y=約19,501ダルトン〜約20,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.5であり、y=約20,501ダルトン〜約21,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.5であり、y=約21,501ダルトン〜約22,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.5であり、又はy=約22,501ダルトン〜約23,500ダルトンである場合、z=約2.3〜約2.5である。
[0029]他の実施形態において、本開示は、約10%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含む透析溶液を提供する。グルコースポリマーは、重量平均分子量y及びPolyDインデックスzを有し、y=約19,501ダルトン〜約20,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、y=約20,501ダルトン〜約21,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、y=約21,501ダルトン〜約22,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、y=約22,501ダルトン〜約23,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、又はy=約23,501ダルトン〜約24,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.1又は約2.3〜約2.5である。
[0030]別の実施形態において、本開示は、約7%w/v〜約12.5%w/vのグルコースポリマーを含む透析溶液を提供する。グルコースポリマーは、重量平均分子量y及びPolyDインデックスzを有し、y=約9,500ダルトン〜約10,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.1であり、又はy=約11,500ダルトン〜約12,500ダルトンである場合、z=約2.3〜約2.5である。
[0031]さらに別の実施形態において、本開示は、約13%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含む透析溶液を提供する。グルコースポリマーは、重量平均分子量y及びPolyDインデックスzを有し、y=約23,500ダルトン〜約24,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7である。
[0032]一実施形態において、改善されたPD溶液を調製する方法は、透析溶液に使用するグルコースポリマーの特定のMw、PolyDインデックス及びw/v濃度を選択するステップと、特定されたPolyDインデックス、分子量及びw/v濃度でグルコースポリマーを供給して透析溶液を作製するステップとを含む。
[0033]本明細書に記載されている任意の実施形態における透析溶液は、具体的に配合することができ、PD又は同様の透析療法に適している。透析溶液は、例えば、単一の容器中の単一の透析溶液として、又は別々に収容されている容器若しくはマルチチャンバー容器の2つ以上の透析部分として、使用することができる。透析溶液は、任意の適切な滅菌技術、例えば、オートクレーブ、蒸気、紫外線、高圧、濾過又はこれらの組合せを使用して滅菌することができる。
[0034]本明細書に記載されている透析溶液の任意の実施形態において、グルコースポリマーに加えて、透析溶液は、1種又は複数種のさらなる適切な透析構成要素(例えば、透析溶液の成分若しくは構成物)、例えば、緩衝剤、電解質又はこれらの組合せを含むことができる。緩衝剤の非限定的例には、ビカーボネート、乳酸/ラクテート、ピルビン酸/ピルベート、酢酸/アセテート、クエン酸/シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体及び/又は同様のもの、並びにこれらの組合せが含まれる。
[0035]電解質の非限定的例には、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及び/又は同様のもの、並びにこれらの組合せが含まれる。例えば、透析溶液は、下記の範囲の1種又は複数種の電解質を含むことができる:約120〜約146mMのNa+、約90〜約112mMのCl−、約0.25〜約2.0mMのCa2+、及び/又は約0.125〜約1.0mMのMg2+。別の実施形態において、透析溶液は、約0.1〜約4.5mMのK+の範囲の量でカリウムを含むことができる。任意の適切な電解質及びその量はまた、上記した電解質濃度を有する混合最終溶液を提供するために、複数部分透析溶液の第1の透析部分及び/又は第2の透析部分中に含めることができる。
[0036]本明細書に記載されている任意の実施形態における複数部分透析溶液中で、第1の透析部分は、グルコースポリマーを含有し、1種又は複数種の生理学的に許容される酸、例えば、乳酸、ピルビン酸、酢酸、クエン酸、塩酸などを含み、適切なpHを実現することができる。代わりに、pHは、CO2を溶液中にバブリングすることによって酸を使用することなく調節することができる。本明細書に記載されている透析溶液の任意の実施形態において、第1の部分は、3.5、4、4.5、5、5.5を含めた約3.5〜約5.5の範囲のpH、及びこの範囲内の任意の適切なpHを有することができる。これに関しては、グルコースポリマーの分解は、加熱滅菌の間に最小化することができる。これらの酸を使用して、本明細書に記載されている任意の単一の容器の透析溶液のpHを修正できることもまた認識されたい。
[0037]本明細書に記載されている実施形態のいずれかにおける複数部分透析溶液中で、第2の透析部分は、種々の異なる適切な材料を含むことができる。例えば、第2の透析部分は、緩衝溶液を含み、7、7.5、8、8.5、9を含めた約7〜約9の範囲のpH、及びこの範囲内の任意の適切なpHを実現することができる。緩衝溶液は、例えば、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、乳酸ナトリウム、7〜13のpKを有する1種若しくは複数種のアミノ酸、例えば、ヒスチジン、グリシン、アラニンなど、又はこれらの組合せを含むことができる。これらの塩基を使用して、任意の単一の容器の透析溶液のpHを修正できることもまた認識されたい。
[0038]複数部分透析溶液の別々の透析部分は、個々の透析部分を効果的に調製及び投与することができるように、任意の適切な様式で収容又は含有することができる。2つの部分を収容するために、種々の容器、例えば、適切な流体連通機序によって連結している別々の容器(例えば、フラスコ又はバッグ)を使用することができる。2つ以上の別々の透析部分は、別々に滅菌及び保存することができる。少なくとも第1の透析部分及び第2の透析部分が患者への注入の前に混合されるように、第1の透析部分及び第2の透析部分を構成及び配置することができる。例えば、第1の透析部分は、マルチチャンバー容器の第1のチャンバー中に保存し、第2の透析部分は、マルチチャンバー容器の第2のチャンバー中に保存する。さらなる例として、溶液は別々に濃縮物として提供することができ、注入の直前に混合装置、例えば、BAXTERホームチョイス(HOMECHOICE)(登録商標)PDサイクラーを使用して、溶液を混合することができる。
[0039]さらに、透析部分の1つは、混合の前に患者と直接流体連通して配置することができ、一方、他の透析部分は、混合の前に患者と直接流体連通して配置することができないように、マルチチャンバー容器を配列することができる。この配列によって、本開示のすぐ使用できる配合物の調製及び投与に関して安全性のさらなるレベルを実現することができる。なぜならば、先ず他の構成要素と混合しない限り、単一の溶液では、患者と直接流体連通して配置されること又は患者に投与することができないからである。これに関しては、偶然にも、患者と直接流体連通して配置することが物理的にできない単一の溶液部分が、カリウム、ナトリウムなどの構成物を望ましくない濃度で有する場合、この配列は、望ましくないレベルの構成物が患者に投与されないことを必然的に保証する。
[0040]他の実施形態において、本開示は、PDを必要としている患者にPDを提供する改善された方法を提供する。この方法は、本開示によって改善された、特定されたMw、PolyDインデックス及び濃度でグルコースポリマーを有する透析溶液を提供することを含む。次いで、透析溶液を、任意の適切な透析技術を使用して、患者に投与することができる。例えば、透析溶液は、自動PD、持続的携行式PD、持続注入PDなどのPDの間に使用することができる。
[0041]一実施形態において、本開示は、慢性の腎臓の不全又は疾患を有する患者のために透析療法を提供する方法において利用することができるが、本開示はまた、透析の急性の必要性、例えば、救急治療室の状況においても使用することができることを認識されたい。最後に、当業者には明らかであるが、間歇的形態の透析療法を、施設でのセルフケア/限定的ケア及び家庭環境において使用してもよい。
[実施例]
[0042]下記の実施例は、限定ではなく例として、本開示の様々な実施形態を例示するものである。本明細書に記載されている全ての濃度範囲は、他に示さない限り重量パーセントによる。
[0042]下記の実施例は、限定ではなく例として、本開示の様々な実施形態を例示するものである。本明細書に記載されている全ての濃度範囲は、他に示さない限り重量パーセントによる。
実施例1
コンピュータモデリング
コンピュータアルゴリズム
[0043]PDアデクエスト(PD ADEQUEST)(登録商標)(E.F.Vonesh,et al.,Perit.Dial.Int.,26:475〜81,2006を参照されたい)に基づいた腹膜輸送の数学的コンピュータモデルを開発して、グルコースポリマーを浸透圧性薬剤として含有するPD溶液の性能に対する、Mw、PolyD及び濃度を含めた特徴の特定の組合せを有するグルコースポリマーの重要性を決定した。数学的コンピュータモデルには、腹水及び溶質輸送に関与する全ての主要な経路が組み込まれている。しかし、数学的コンピュータモデルは腹膜腔内のグルコースポリマーの代謝を想定していない。これは一般的なアプローチであり、いかなるグルコースポリマーMw画分にも適用することができた。
コンピュータモデリング
コンピュータアルゴリズム
[0043]PDアデクエスト(PD ADEQUEST)(登録商標)(E.F.Vonesh,et al.,Perit.Dial.Int.,26:475〜81,2006を参照されたい)に基づいた腹膜輸送の数学的コンピュータモデルを開発して、グルコースポリマーを浸透圧性薬剤として含有するPD溶液の性能に対する、Mw、PolyD及び濃度を含めた特徴の特定の組合せを有するグルコースポリマーの重要性を決定した。数学的コンピュータモデルには、腹水及び溶質輸送に関与する全ての主要な経路が組み込まれている。しかし、数学的コンピュータモデルは腹膜腔内のグルコースポリマーの代謝を想定していない。これは一般的なアプローチであり、いかなるグルコースポリマーMw画分にも適用することができた。
[0044]本研究では、イコデキストリンをAPIとして含有する通常の透析溶液を代替し且つPD溶液の性能を改善するため、長滞留の浸透圧性薬剤として、種々の異なる物理化学的特性を有する特定のグルコースポリマーMw画分について評価した。各グルコースポリマーMw画分の分子量分布を、Mw及び数平均分子量(「Mn」)により明らかにした。さらに、各グルコースポリマーMw画分は、10種のグルコースポリマーモノマーによって近似した。分子量分布が対数正規型であったと仮定し、10種のグルコースポリマーモノマーの分子量及び濃度を、組合せがMw及びMnについてグルコースポリマーMw画分と等しくなるように調節した。3孔モデルに従ってそれぞれの仮定上の分子の腹膜輸送パラメーターを計算するために、式:R=0.486×Mw0.385を使用して分子半径(「R」)を計算した(B.Rippe and G.Stelin,Kidney Int.,35:1234〜1244,1989を参照されたい)。各グルコースポリマーMw画分のPolyDインデックスを、MwのMnに対する比として計算した。
モデルとした患者
[0045]3人のPD患者(E.F.Vonesh,et al.,Perit.Dial.Int.26:475〜81(2006)を参照されたい)を使用して、異なる腹膜輸送の特徴を有する患者についてのネットUF容量及びCHO吸収に対するグルコースポリマーMw画分、PolyD及び濃度の影響を明らかにした。これらの患者を選択して、低平均輸送患者、高平均輸送患者及び高輸送患者とした。なぜならば、これらの患者のUFプロファイル(すなわち、時間に対するネットUF容量の曲線)は、このような患者を代表していると考えられたためである。小溶質輸送の特徴を予め評価して、各患者についての3孔モデルのパラメーターの決定を可能にした。エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物(7.5%イコデキストリン含有)についてPDアデクエスト(登録商標)2.0を使用して計算したネットUF容量(しかし、CHO吸収の絶対量ではない)を、8時間の滞留の間に検証した。しかし、本モデリングアプローチは、CHO吸収の相対的差異を生じさせることが予測され、これは現実であった。
[0045]3人のPD患者(E.F.Vonesh,et al.,Perit.Dial.Int.26:475〜81(2006)を参照されたい)を使用して、異なる腹膜輸送の特徴を有する患者についてのネットUF容量及びCHO吸収に対するグルコースポリマーMw画分、PolyD及び濃度の影響を明らかにした。これらの患者を選択して、低平均輸送患者、高平均輸送患者及び高輸送患者とした。なぜならば、これらの患者のUFプロファイル(すなわち、時間に対するネットUF容量の曲線)は、このような患者を代表していると考えられたためである。小溶質輸送の特徴を予め評価して、各患者についての3孔モデルのパラメーターの決定を可能にした。エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物(7.5%イコデキストリン含有)についてPDアデクエスト(登録商標)2.0を使用して計算したネットUF容量(しかし、CHO吸収の絶対量ではない)を、8時間の滞留の間に検証した。しかし、本モデリングアプローチは、CHO吸収の相対的差異を生じさせることが予測され、これは現実であった。
コンピュータシミュレーション
[0046]異なるMw、PolyDインデックス及び濃度を有する様々なグルコースポリマーMw画分を使用して、3人の患者のそれぞれをモデルとした。全てのシミュレーションについて滞留時間を12時間で固定し、各シミュレーションからの結果は、ネットUF容量(mL)及び吸収されるCHOの量(グラム)であった。Mw=15.436kダルトン(「K」)及びPolyDインデックス=2.6の特徴を有するグルコースポリマーであるイコデキストリンを、ベースライン又は参照として使用した。参照として、7.5%〜17.0%の範囲のイコデキストリン濃度を有する、イコデキストリンをベースとする透析溶液(現在の市販のAPIを使用して配合することができるPD溶液を代表するもの)を使用してコンピュータシミュレーションを行った。
[0046]異なるMw、PolyDインデックス及び濃度を有する様々なグルコースポリマーMw画分を使用して、3人の患者のそれぞれをモデルとした。全てのシミュレーションについて滞留時間を12時間で固定し、各シミュレーションからの結果は、ネットUF容量(mL)及び吸収されるCHOの量(グラム)であった。Mw=15.436kダルトン(「K」)及びPolyDインデックス=2.6の特徴を有するグルコースポリマーであるイコデキストリンを、ベースライン又は参照として使用した。参照として、7.5%〜17.0%の範囲のイコデキストリン濃度を有する、イコデキストリンをベースとする透析溶液(現在の市販のAPIを使用して配合することができるPD溶液を代表するもの)を使用してコンピュータシミュレーションを行った。
[0047]様々なMw、PolyDインデックス及び濃度を有するグルコースポリマーMw画分を、下記の範囲に亘りコンピュータ処理した。1)Mw:1K毎、1〜24K、2)PolyDインデックス:1.6、1.8、2.0、2.2、2.4、及び3)濃度:5.0〜15.0%。各グルコースポリマーMw画分についてのネットUF容量及びCHO吸収を、7.5%〜17.0%の濃度を有する全ての参照イコデキストリン溶液についてのネットUF容量及びCHO吸収と比較した。
[0048]所与のPolyDインデックス及び濃度でのグルコースポリマーMw画分は、いずれの参照対象であるイコデキストリン溶液より高いネットUF容量を生じさせ、且つCHOの吸収が、臨床的観点から同じ参照対象であるイコデキストリン溶液についてのCHOの吸収以下である場合、参照対象であるイコデキストリン溶液と比較して優れた性能を有するとみなした。CHO吸収に関して、臨床的有意性は、3グラム以下の差異のCHO吸収と定義した。CHO吸収の3グラムの差異は代表的な臨床試験において測定可能でなかったため、この差を選択した(J.Plum,et al.,Am J Kidney Dis.,39:862〜871,2002を参照されたい)。臨床的に意味ある差異の検出を可能とするためには、CHO吸収の少なくとも5グラムの差が必要である。本開示の実施形態によるグルコースポリマーMw画分、PolyDインデックス及び濃度の特定の組合せに基づいた、透析溶液の所与量の吸収されるCHOに対するUF液量の増加の測定は、PDアデクエスト(登録商標)モデルを使用したコンピュータシミュレーションに基づいた。
エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物の性能
[0049]市販の商業的なグルコースポリマーをベースとする透析溶液は、エクストラニール(登録商標)透析溶液である。エクストラニール(登録商標)透析溶液は、7.5%濃度で浸透圧性薬剤であるイコデキストリンを含有する腹膜透析溶液である。このポリマー画分のPolyDインデックスは、2.6以上である。
[0049]市販の商業的なグルコースポリマーをベースとする透析溶液は、エクストラニール(登録商標)透析溶液である。エクストラニール(登録商標)透析溶液は、7.5%濃度で浸透圧性薬剤であるイコデキストリンを含有する腹膜透析溶液である。このポリマー画分のPolyDインデックスは、2.6以上である。
[0050]図1において、エクストラニール(登録商標)透析溶液中で使用されるグルコースポリマーであるイコデキストリンを含有するPD溶液の性能に対するグルコースポリマー濃度の増加の影響を、コンピュータモデルを使用してシミュレートする。ネットUF及びCHO吸収についての予測される値を、3つの異なる患者タイプについて得た(高(「H」)輸送者、高平均(「HA」)輸送者及び低平均(「LA」)輸送者について1人ずつ)。一般に、イコデキストリン濃度が増加すると、3人の異なるPD患者のネットUF容量及びCHO吸収もまた増加する。
[0051]これらの結果は、標準的な市販のエクストラニール(登録商標)透析溶液、及び同じグルコースポリマー(すなわちイコデキストリン)を異なる濃度で含有する有望な溶液のベースライン性能を表しているため、重要である。臨界範囲のグルコースポリマーMw画分を含有する改善されたPD溶液は、同じ様式でプロットしたとき、所与の患者についてのイコデキストリンをベースとする溶液曲線の上方にある。コンピュータモデリング研究からの様々なグルコースポリマーMw画分の結果を示すとき、同様のプロットを作製した。
[0052]驚くべきことに、ある特定の濃度についてのグルコースポリマーのMw分布(Mw及びPolyDインデックス)の特徴を修正することによって、イコデキストリンをベースとする透析溶液と比較して、等しい又はそれ未満のCHO吸収を伴ってネットUFの増加がもたらされたことを本発明者らは発見した。変化するグルコースポリマーMw画分は、5%〜15%w/vの濃度範囲であった。
予備的コンピュータシミュレーション結果
[0053]この研究は、Mw及びPolyDインデックスが、特定のグルコースポリマー濃度におけるグルコースポリマーMw画分についてのネットUFとCHO吸収との関係に影響を与えるかについて試験した。図2に示す結果は、高輸送患者についての、様々なPolyDインデックスを有するグルコースポリマーMw画分についての、CHO吸収に対するネットUFのプロットであり、グルコースポリマーMw画分は、24Kから1Kの範囲である(データポイントは1Kの間隔で左から右にプロットする)。ここで研究したそれぞれのグルコースポリマーMw画分は、7.5%の一定濃度においてであった。滞留時間は12時間であった。
[0053]この研究は、Mw及びPolyDインデックスが、特定のグルコースポリマー濃度におけるグルコースポリマーMw画分についてのネットUFとCHO吸収との関係に影響を与えるかについて試験した。図2に示す結果は、高輸送患者についての、様々なPolyDインデックスを有するグルコースポリマーMw画分についての、CHO吸収に対するネットUFのプロットであり、グルコースポリマーMw画分は、24Kから1Kの範囲である(データポイントは1Kの間隔で左から右にプロットする)。ここで研究したそれぞれのグルコースポリマーMw画分は、7.5%の一定濃度においてであった。滞留時間は12時間であった。
[0054]より高いMwを有するグルコースポリマー画分は一般に、最も低いネットUFを生じさせ、最も低いCHO吸収を有したことが見出された。より低いMwを有するグルコースポリマー画分は一般に、最も高いネットUF及び最も高いCHO吸収を生じさせた。グルコースポリマーMw画分を約2Kに低下させることは、最も評価されるPolyDインデックス(PolyDインデックス=1.6、1.8、2.0、2.2及び2.4)において、所与のCHO吸収に対してネットUFを増加させた。所与のCHO吸収について、より低いグルコースポリマーのPolyDインデックスは一般に、グルコースポリマーMw画分のより低いMwを必要とした。Mw及び濃度と組み合わせた、特定のグルコースポリマーのPolyDインデックスのこの影響は、グルコースポリマーのMw分布を変化させる基礎を形成して、グルコースポリマーを含有する透析溶液についての所与量の吸収されるCHOに対するUF液量を増加させた。
[0055]コンピュータシミュレーション研究を使用して、グルコースポリマーMw画分の範囲を見出し、イコデキストリンをベースとする透析溶液の性能と比較した。HA輸送患者における、7.5%〜17%の範囲の濃度でのイコデキストリンをベースとする透析溶液の、CHO吸収に対するネットUF容量のコンピュータシミュレーションを図3における実線で示す。図3から、この様式でプロットしたときに実線を超えるポイントをもたらす、グルコースポリマーのMw、PolyDインデックス及び濃度の組合せは、イコデキストリンをベースとする透析溶液を超えた、所与量の吸収されるCHOに対するUF液量の増加を有するグルコースポリマーMw画分である。下記で考察するように、他の患者タイプ及び他のグルコースポリマーMw画分について同様の分析を行った。これらの原理を、試験したグルコースポリマーMw画分についてのコンピュータ処理したCHO吸収に対するネットUFのプロットの評価において使用した。
詳細なシミュレーション結果
[0056]H輸送患者、HA輸送患者及びLA輸送患者において、1.6、1.8、2.0、2.2及び2.4のPolyDインデックスを有するグルコースポリマーMw画分を含む透析溶液についてコンピュータシミュレーションを行った。各患者タイプについて、Mwは1K〜24Kの範囲であり、グルコースポリマーMw画分は5重量%〜15重量%の濃度の範囲であった。
[0056]H輸送患者、HA輸送患者及びLA輸送患者において、1.6、1.8、2.0、2.2及び2.4のPolyDインデックスを有するグルコースポリマーMw画分を含む透析溶液についてコンピュータシミュレーションを行った。各患者タイプについて、Mwは1K〜24Kの範囲であり、グルコースポリマーMw画分は5重量%〜15重量%の濃度の範囲であった。
[0057]表1A及び1Bは、表示されたMw及びPolyDインデックスでの様々なグルコースポリマーMw画分が、臨床的観点から、APIとしてイコデキストリンを使用するときと比較して、より大きなCHOの吸収を伴わずにより大きなネットUF容量を達成した濃度範囲を示す。報告した濃度範囲は、低平均輸送患者、高平均輸送患者及び高輸送患者に適用される。例えば、15KグルコースポリマーMw画分は、1.6及び1.8のPolyDインデックスについて8.5%以上から15.0%までの濃度で、並びに2.0、2.2及び2.4のPolyDインデックスについて8.0%以上から15%までの濃度で、イコデキストリンをベースとする透析溶液より優れた性能を達成することが見出された。
[0058]表1A及び1Bから計算した結果は、イコデキストリンと比較して優れた性能を達成する、グルコースポリマーMw画分、PolyDインデックス及び濃度の新規な組合せが存在することを示す。これらの新規な組合せは、グルコースポリマーの物理化学的特性と患者の輸送特徴の両方からもたらされる。
[0059]一般に、グルコースポリマーのPolyDインデックスを約2.4以下に減少させることは、表1A及び1Bにおいて一覧表示されているMw及び濃度において、イコデキストリンをベースとする透析溶液より、所与量の吸収されるCHOについてのUF液量の増加を達成するPD溶液を実現する。
[0060]グルコースポリマーMw画分の濃度が約7.5%超に増加する場合、約2.0のPolyDインデックスを有するいくつかのさらなるグルコースポリマーMw画分はまた、イコデキストリンをベースとする透析溶液と比較して、所与量の吸収されるCHOに対しての有意なUF液量の増加を伴う。これらには、a)約8.0%以上の濃度での15KグルコースポリマーMw画分;b)約8.5%以上の濃度での17KグルコースポリマーMw画分、並びにc)約9.0%以上の濃度での18K及び19KグルコースポリマーMw画分が含まれる。
結論
[0061]コンピュータモデリングシミュレーションは、新規なグルコースポリマーのMw、PolyDインデックス及び濃度の組合せを含む透析溶液が、イコデキストリンをAPIとして含有する通常の透析溶液と比較して、同じ又はより低いCHO吸収でより高いUFを達成することを示した。
[0061]コンピュータモデリングシミュレーションは、新規なグルコースポリマーのMw、PolyDインデックス及び濃度の組合せを含む透析溶液が、イコデキストリンをAPIとして含有する通常の透析溶液と比較して、同じ又はより低いCHO吸収でより高いUFを達成することを示した。
実施例2
動物試験
ウサギモデルにおける18K及び19KグルコースポリマーMw画分の評価
[0062]コンピュータモデリングは、約2.0のPolyDインデックスを有する9.0〜15.0%w/v濃度の18〜19KグルコースポリマーMw画分が、CHO吸収の有意な増加を伴わずに、イコデキストリンをベースとする透析溶液に対して、増強されたネットUFを実現すること、すなわちUFの効率性の増加(ネットUFとCHO吸収の比)を実現することを示唆した。ここに記載する研究は、約2.0のPolyDインデックスを有する19KグルコースポリマーMw画分の10〜11%溶液の性能を評価するために行われた。次いで、これらの研究の結論を、約2.0のPolyDインデックスを有する18KグルコースポリマーMw画分の11%溶液の性能を評価することによって確認した。
動物試験
ウサギモデルにおける18K及び19KグルコースポリマーMw画分の評価
[0062]コンピュータモデリングは、約2.0のPolyDインデックスを有する9.0〜15.0%w/v濃度の18〜19KグルコースポリマーMw画分が、CHO吸収の有意な増加を伴わずに、イコデキストリンをベースとする透析溶液に対して、増強されたネットUFを実現すること、すなわちUFの効率性の増加(ネットUFとCHO吸収の比)を実現することを示唆した。ここに記載する研究は、約2.0のPolyDインデックスを有する19KグルコースポリマーMw画分の10〜11%溶液の性能を評価するために行われた。次いで、これらの研究の結論を、約2.0のPolyDインデックスを有する18KグルコースポリマーMw画分の11%溶液の性能を評価することによって確認した。
試験計画
[0063]植え込んだ腹膜カテーテルを有する雌のニュージーランド白ウサギ(2.4〜2.8kg)を、これらの研究において使用した(群毎にN=8〜9)。18KグルコースポリマーMw画分、19KグルコースポリマーMw画分、イコデキストリンを7.5%濃度で含有するエクストラニール(登録商標)透析溶液配合物、又はイコデキストリンをAPIとして11%濃度で含有する通常の透析溶液のいずれかを含有する溶液を、4時間若しくは8時間の滞留で、40mL/kg体重の用量でウサギの腹膜腔中に注入した。5つの研究を行った(実験の詳細について表2〜3を参照されたい)。
[0063]植え込んだ腹膜カテーテルを有する雌のニュージーランド白ウサギ(2.4〜2.8kg)を、これらの研究において使用した(群毎にN=8〜9)。18KグルコースポリマーMw画分、19KグルコースポリマーMw画分、イコデキストリンを7.5%濃度で含有するエクストラニール(登録商標)透析溶液配合物、又はイコデキストリンをAPIとして11%濃度で含有する通常の透析溶液のいずれかを含有する溶液を、4時間若しくは8時間の滞留で、40mL/kg体重の用量でウサギの腹膜腔中に注入した。5つの研究を行った(実験の詳細について表2〜3を参照されたい)。
[0064]研究2〜5の外科手技及び流出液の収集に対処するために、ウサギを2つのブロックの1つに割り当て、ブロック間は1日の時間差を設けた。各ブロックにおけるウサギを、2つの治療群に無作為に割り付けた。行った研究のそれぞれについて、群1を対照群とし(エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物、又は11%の濃度でのイコデキストリンをベースとする透析溶液)、群2を試験群とした(18KグルコースポリマーMw画分又は19KグルコースポリマーMw画分)。2日の期間に亘り研究を行った。1日目に(ブロック1)、群1における動物の概ね半分、及び群2における動物の概ね半分を試験した。2日目に(ブロック2)、群1及び群2における動物の残りを試験した。
[0065]PD滞留の日に、ウサギを用量計算のために秤量し、腹腔内(「IP」)カテーテルを介して適切な溶液を投与した。ウサギへの注入は屍検手順に対処するために10分の時間差を設け、全ての動物が研究されるまで治療群の間で交互に行った(すなわち、群1、群2、群1、群2など)。
[0066]研究1において、18,807ダルトンのMw及び2.06のPolyDインデックスを有する19KグルコースポリマーMw画分の10%(w/v)溶液を、4時間の滞留を使用して評価した。研究2において、滞留時間を8時間に延長し、放射性ヨウ素標識した血清アルブミン(「RISA」)である容量マーカーを使用して、時間の経過に伴う腹腔内の容量プロファイルを決定した。この研究のために、19KグルコースポリマーMw画分の11%(w/v)溶液を使用した。次いで、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物(研究3)、又は対照として11%の濃度でのイコデキストリンをベースとする透析溶液(研究4)を使用した、19KグルコースポリマーMw画分の11%溶液で2つの8時間の滞留研究を行った。
[0067]研究5において、18,048ダルトンのMw及び1.98のPolyDインデックスを有する18KグルコースポリマーMw画分を11%w/v濃度で使用し、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物(7.5%w/v濃度のイコデキストリン)と比較した。18KグルコースポリマーMw画分を19KグルコースポリマーMw画分の代わりに使用したこと以外は、この研究の計画は研究3と同一であった。5つの研究のそれぞれにおいて、滞留期間の終わりに動物を屠殺した。ネットUFは、測定した流出液容量から注入した容量を減算することによって決定し、グルコースポリマーの吸収は、流出液中のグルコースポリマー質量から注入したグルコースポリマー質量(濃度×容量)を減算することによって決定した。
結果
[0068]研究1において、19KグルコースポリマーMw画分の10%溶液によって達成したネットUFは、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物によって達成したものと同様であった(42.0mLに対して41.9mL、P=0.99)(図4)。しかし、19KグルコースポリマーMw画分についてのCHO吸収は、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物(P=0.01)で観察されるCHO吸収より31%低かった。これらの観察は、10%の濃度で約2.0のPolyDインデックスを有する19KグルコースポリマーMw画分を含有する透析溶液が、コンピュータシミュレーションによって予想されるように、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物より高いUFの効率性を有することを示す。しかし、ネットUFの増加は、コンピュータシミュレーションによって予想されるほど大きくなかった。これは、ヒトに対するウサギの腹膜における固有の差異に加え、PD患者の流出液において見出されるものに対してより高いレベルのウサギにおける腹腔内アミラーゼ(グルコースポリマーを代謝する酵素)に、部分的に原因がある可能性がある。このような限界を克服するために、より高い濃度(10%の代わりに11%)の18K及び19KグルコースポリマーMw画分を使用して、ウサギによる実験の残りを行った。ヒトPD患者における長い滞留により類似するように、実験的滞留をまた4時間から8時間に延長した。
[0068]研究1において、19KグルコースポリマーMw画分の10%溶液によって達成したネットUFは、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物によって達成したものと同様であった(42.0mLに対して41.9mL、P=0.99)(図4)。しかし、19KグルコースポリマーMw画分についてのCHO吸収は、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物(P=0.01)で観察されるCHO吸収より31%低かった。これらの観察は、10%の濃度で約2.0のPolyDインデックスを有する19KグルコースポリマーMw画分を含有する透析溶液が、コンピュータシミュレーションによって予想されるように、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物より高いUFの効率性を有することを示す。しかし、ネットUFの増加は、コンピュータシミュレーションによって予想されるほど大きくなかった。これは、ヒトに対するウサギの腹膜における固有の差異に加え、PD患者の流出液において見出されるものに対してより高いレベルのウサギにおける腹腔内アミラーゼ(グルコースポリマーを代謝する酵素)に、部分的に原因がある可能性がある。このような限界を克服するために、より高い濃度(10%の代わりに11%)の18K及び19KグルコースポリマーMw画分を使用して、ウサギによる実験の残りを行った。ヒトPD患者における長い滞留により類似するように、実験的滞留をまた4時間から8時間に延長した。
[0069]滞留時間を8時間に延長し、19KグルコースポリマーMw画分の濃度を11%に僅かに増加させた研究3において、19KグルコースポリマーMw画分によって実現されるネットUFは、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物を使用したときより有意に大きかった(49.3mLに対して88.6mL、P=0.004)(図5)。2つの溶液の間でCHO吸収は有意差があるとはいえなかった(P=0.69)。
[0070]エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物に対して19KグルコースポリマーMw画分によって実現される8時間での改善されたUFが、RISAを容量マーカーとして使用して研究2においても示された。この研究において、19KグルコースポリマーMw画分は、8時間後にエクストラニール(登録商標)透析溶液配合物よりネットUFの42%の増加を実現した(35.4mLに対して50.1mL)。滞留に亘って測定した腹腔内容量プロファイルは、19KグルコースポリマーMw画分によって実現されるネットUFの改善が4時間後に明白となることを示唆し、研究1及び3において観察されるUFの傾向を裏付けている。
[0071]8時間の滞留に亘って、19KグルコースポリマーMw画分と11%イコデキストリンをベースとする透析溶液とを比較して研究4を行った。19KグルコースポリマーMw画分ネットUFは68.2mLであり、これに対して11%イコデキストリンをベースとする透析溶液では56.8mLであった。さらに、CHO吸収は、19KグルコースポリマーMw画分と比較して、11%イコデキストリンをベースとする透析溶液でより高かった。これらの結果を、表4にまとめる。これらの動物実験からの合わせた結果は、Mw及びPolyDインデックスの独特の組合せを有するグルコースポリマーが、浸透圧性薬剤としてイコデキストリンと比較するときに、利点を有することを示している。
[0072]18KグルコースポリマーMw画分とエクストラニール(登録商標)透析溶液配合物とを8時間の滞留に亘って比較して研究5を行った。18KグルコースポリマーMw画分のネットUFは96mLであり、これに対してエクストラニール(登録商標)透析溶液配合物では66mLであった。さらに、CHO吸収は、18KグルコースポリマーMw画分と比較して、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物でより高かった。結果を、表5にまとめる。
[0073]研究5の結果は、研究3の結果を裏付けており、11%濃度での18KグルコースポリマーMw画分の使用は、エクストラニール(登録商標)透析溶液配合物と比較して、長い滞留交換の間にCHO吸収の増加を伴わずにより高いネットUFをもたらすことを示した。18K及び19K画分は、類似してはいるが同一ではない分子特性を有する別々のバッチにおいて生成されたものであるため、この観察から、このような画分を製造することにおける軽微な差異は臨床的性能において主要な差異をもたらさないことが示唆される。
要約
[0074]図6は、19KグルコースポリマーMw画分を使用した研究2、3及び4の要約を示す。これらの研究の結果は、グルコースポリマーの別個の分子量画分を使用して、標準的なエクストラニール(登録商標)透析溶液又は11%(w/v)のイコデキストリンをベースとする透析溶液を超える改善された性能を実現するという概念についてのインビボの証拠を提供している。エクストラニール(登録商標)透析溶液又はイコデキストリンをベースとする透析溶液を上回る19KグルコースポリマーMw画分の改善された性能は、UFの増加及び/又はUFの効率性に関して最初の4つの研究において示された。さらに、研究5における18KグルコースポリマーMw画分を使用したネットUF及びUFの効率性の改善は、同様の分子量及びPolyDインデックスのプロファイルを有するグルコースポリマーMw画分材料の2つの独立に生成したバッチが、浸透圧性薬剤として同一の性能をもたらしたことを示す。
[0074]図6は、19KグルコースポリマーMw画分を使用した研究2、3及び4の要約を示す。これらの研究の結果は、グルコースポリマーの別個の分子量画分を使用して、標準的なエクストラニール(登録商標)透析溶液又は11%(w/v)のイコデキストリンをベースとする透析溶液を超える改善された性能を実現するという概念についてのインビボの証拠を提供している。エクストラニール(登録商標)透析溶液又はイコデキストリンをベースとする透析溶液を上回る19KグルコースポリマーMw画分の改善された性能は、UFの増加及び/又はUFの効率性に関して最初の4つの研究において示された。さらに、研究5における18KグルコースポリマーMw画分を使用したネットUF及びUFの効率性の改善は、同様の分子量及びPolyDインデックスのプロファイルを有するグルコースポリマーMw画分材料の2つの独立に生成したバッチが、浸透圧性薬剤として同一の性能をもたらしたことを示す。
[0075]これらの研究はまた、18〜19KグルコースポリマーMw画分の挙動に関する予めのコンピュータモデリングの試みを裏付けるものであり、これによってこのような溶液の臨床適用のための強力な支持を提供することができる。まとめると、これらの研究の観察は、現在のエクストラニール(登録商標)透析溶液配合物より高い濃度及びより低いPolyDインデックスでの18K及び19KグルコースポリマーMw画分(例えば、7.5%に対して11%)が、CHO吸収の増加という不利益を伴わずに、より高いネットUFを実現することを実験的に示している。イコデキストリンをベースとする透析溶液と比較した、同様の濃度(例えば、11%)での19KグルコースポリマーMw画分は、より低いCHO吸収を有する一方で、同様のネットUFを実現する。
[0077]全ての特許、特許出願、公開資料、技術及び/又は学術論文、並びに本明細書において引用若しくは言及されている他の参照文献は、法律が許す範囲でその内容全体が参照により本明細書中に組み込まれる。これらの参照文献の考察は、それらの中で行われる主張を要約することのみを意図している。このような特許、特許出願、公開資料若しくは参照文献、又はそれらの任意の部分のいずれも、関連する、重要である、又は従来の技術であると認めたものではない。関連する、重要である、又は従来の技術であるものとしての、このような特許、特許出願、公開資料、及び他の参照文献のあらゆる主張の正確性及び妥当性を検証する権利は、特に留保される。
[0078]本明細書に記載されている現在好ましい実施形態の様々な変更及び修正は、当業者には明らかであることを理解されたい。このような変更及び修正は、本主題の精神及び範囲から逸脱することなく、且つ本主題の意図する利点を減ずることなく行うことができる。このように、このような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
Claims (37)
- 約7%w/v〜約10.5%w/vのグルコースポリマーを含み、
前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度(polydispersity index)zを有し、
a.y=約7,500ダルトン〜約8,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、
b.y=約8,501ダルトン〜約9,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約1.9であり、又は
c.y=約10,500ダルトン〜約11,500ダルトンである場合、z=約2.1〜約2.3である、透析溶液。 - 緩衝剤、電解質及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる透析構成要素を含む、請求項1に記載の透析溶液。
- 前記緩衝剤が、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項2に記載の透析溶液。
- 前記電解質が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項2に記載の透析溶液。
- 滅菌されている、請求項1に記載の透析溶液。
- 約7%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含み、
前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度(polydispersity index)zを有し、
a.y=約8,500ダルトン〜約9,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、
b.y=約9,501ダルトン〜約10,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、
c.y=約10,501ダルトン〜約11,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、
d.y=約11,501ダルトン〜約12,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.3であり、
e.y=約12,501ダルトン〜約13,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.5であり、又は
f.y=約13,501ダルトン〜約14,500ダルトンである場合、z=約2.1〜約2.5である、透析溶液。 - 緩衝剤、電解質及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる透析構成要素を含む、請求項6に記載の透析溶液。
- 前記緩衝剤が、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項7に記載の透析溶液。
- 前記電解質が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項7に記載の透析溶液。
- 滅菌されている、請求項6に記載の透析溶液。
- 約8%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含み、
前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度(polydispersity index)zを有し、
a.y=約11,500ダルトン〜約12,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、
b.y=約12,501ダルトン〜約13,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、
c.y=約13,501ダルトン〜約14,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、
d.y=約14,501ダルトン〜約15,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.5であり、
e.y=約15,501ダルトン〜約16,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.5であり、
f.y=約16,501ダルトン〜約17,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.5であり、
g.y=約17,501ダルトン〜約18,500ダルトンである場合、z=約2.1〜約2.5であり、又は
h.y=約18,501ダルトン〜約19,500ダルトンである場合、z=約2.3〜約2.5である、透析溶液。 - 緩衝剤、電解質及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる透析構成要素を含む、請求項11に記載の透析溶液。
- 前記緩衝剤が、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項12に記載の透析溶液。
- 前記電解質が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項12に記載の透析溶液。
- 滅菌されている、請求項11に記載の透析溶液。
- 約9%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含み、
前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度(polydispersity index)zを有し、
a.y=約15,501ダルトン〜約16,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、
b.y=約16,501ダルトン〜約17,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、
c.y=約17,501ダルトン〜約18,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、
d.y=約18,501ダルトン〜約19,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.3であり、
e.y=約19,501ダルトン〜約20,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.5であり、
f.y=約20,501ダルトン〜約21,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.5であり、
g.y=約21,501ダルトン〜約22,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.5であり、又は
h.y=約22,501ダルトン〜約23,500ダルトンである場合、z=約2.3〜約2.5である、透析溶液。 - 緩衝剤、電解質及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる透析構成要素を含む、請求項16に記載の透析溶液。
- 前記緩衝剤が、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の透析溶液。
- 前記電解質が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の透析溶液。
- 滅菌されている、請求項16に記載の透析溶液。
- 約10%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含み、
前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度(polydispersity index)zを有し、
a.y=約19,501ダルトン〜約20,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、
b.y=約20,501ダルトン〜約21,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7であり、
c.y=約21,501ダルトン〜約22,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.9であり、
d.y=約22,501ダルトン〜約23,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約2.1であり、又は
e.y=約23,501ダルトン〜約24,500ダルトンである場合、z=約1.7〜約2.1若しくは約2.3〜約2.5である、透析溶液。 - 緩衝剤、電解質及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる透析構成要素を含む、請求項21に記載の透析溶液。
- 前記緩衝剤が、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項22に記載の透析溶液。
- 前記電解質が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項22に記載の透析溶液。
- 滅菌されている、請求項21に記載の透析溶液。
- 約7%w/v〜約12.5%w/vのグルコースポリマーを含み、
前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度(polydispersity index)zを有し、
a.y=約9,500ダルトン〜約10,500ダルトンである場合、z=約1.9〜約2.1であり、又は
b.y=約11,500ダルトン〜約12,500ダルトンである場合、z=約2.3〜約2.5である、透析溶液。 - 緩衝剤、電解質及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる透析構成要素を含む、請求項26に記載の透析溶液。
- 前記緩衝剤が、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項27に記載の透析溶液。
- 前記電解質が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項27に記載の透析溶液。
- 滅菌されている、請求項26に記載の透析溶液。
- 約13%w/v〜約15%w/vのグルコースポリマーを含み、
前記グルコースポリマーが、重量平均分子量y及び多分散度(polydispersity index)zを有し、
a.y=約23,500ダルトン〜約24,500ダルトンである場合、z=約1.5〜約1.7である、透析溶液。 - 緩衝剤、電解質及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる透析構成要素を含む、請求項31に記載の透析溶液。
- 前記緩衝剤が、ビカーボネート、ラクテート、ピルベート、アセテート、シトレート、アミノ酸、ペプチド、クレブス回路の中間体、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項32に記載の透析溶液。
- 前記電解質が、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、クロリド及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項32に記載の透析溶液。
- 滅菌されている、請求項31に記載の透析溶液。
- 透析溶液を調製する方法であって、
前記透析溶液に使用するグルコースポリマーの特定の重量平均分子量(Mw)、多分散度(PolyD index)及びw/v濃度を選択するステップと、
透析溶液に特定された多分散度、重量平均分子量及びw/v濃度でグルコースポリマーを供給するステップと、
を含む、方法。 - 透析を必要としている患者に透析を提供する方法であって、
透析溶液に使用するグルコースポリマーの特定の重量平均分子量(Mw)、多分散度(PolyD index)及びw/v濃度を選択するステップと、
透析溶液に特定された多分散度、重量平均分子量及びw/v濃度でグルコースポリマーを供給するステップと、
前記透析溶液を前記患者に投与するステップと、
を含む、方法。
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