JP2017105255A - 操作能力推定装置、操作能力推定方法、および操作能力推定プログラム - Google Patents

操作能力推定装置、操作能力推定方法、および操作能力推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 低コストで乗り物の運転者の操作能力を推定できる操作能力推定装置、操作能力推定手法、および操作能力推定プログラムを提供する。【解決手段】 地面に接地して移動する移動物を操作する運転者の操作能力を推定する操作能力推定装置が、運転者の操作能力に起因しない動きを示すノイズを検知する検知部と、ノイズが検知されていない期間の少なくとも移動物の位置、移動速度または加速度の時系列情報に基づき操作能力を推定する推定部とを有する。【選択図】 図1

Description

この発明は、乗り物の運転者の操作能力を推定する操作能力推定装置、操作能力推定方法、および操作能力推定プログラムに関するものである。
近年、自動車、自転車、電動車いすなどの交通事故が社会的な問題となっている。これら乗り物の事故には、「認知能力」、「判断能力」或いは「操作能力」の欠如や低下により起因するものがある。そこで、乗り物の事故を未然に防ぐために、運転能力(認知、判断、操作)を適宜測定し、運転の指導や対策に利用することが考えられている。
例えば、後述の特許文献1では、熟練者が乗り物を運転した際の、車両の傾き、加速度、及び角速度等のセンサ情報を所定の位置(例えば、レーシングサーキットの第1カーブなど)に対応づけ、その熟練者のセンサ情報(規範情報)との差分値を求めることにより、操作能力を算出する手法が提案されている。
また、後述の非特許文献1では、事前に細いテープで設定されたコースと走行軌跡との誤差(Tracking Error)及び、平均速度(Speed)を電動車いすの操作能力として定義している。
一方、ロボットアーム制御の最適化やヒトの運動計画においては、「躍度最小モデル」が提案されている(例えば、後述の非特許文献2)。非特許文献2では、各軸の躍度(加速度の微分値)を自乗した値の積分値(累積躍度とする)が最小となる運動は最も滑らかになるとされており、機械や生物に対して負荷が小さくなるとされている。
特開2006−298012号公報
Laura Marchal−Crespo, Jan Furumasu, David J Reinkensmeyer, "A robotic wheelchair trainer: design overview and a feasibility study", Journal of NeuroEngineering and Rehabilitation, 2010 T. Flash, N. Hogan: The Coordination of Arm Movements, J. Neutoscience, vol.5, pp. 1688−1703 (1985)
しかしながら、特許文献1の手法では、所定の位置に対応する熟練者の走行データベースが必要なため、一般用途で利用する際には、任意の道路について熟練者のデータを収集しなければならない。また、非特許文献1の手法では、指標値の大小は走行コースの作り方に依存し、かつ誤差の測定には画像処理システムや専用の車いすなど特別な機器が必要である。そのため、施設などの限られた場所でしか実施することができない。すなわち、特許文献1及び非特許文献1に記載された手法は、どちらも理想的な運転(熟練者のデータ、走行コース)からの誤差を操作能力としているが、その理想的な運転データの収集コストや理想的な運転からの誤差を測定するコストが高いという課題がある。
一方で、非特許文献2は、負荷を小さくするために機械や生物の運動の滑らかさを評価する手法を記載されたものであるが、乗り物の運転においても、操作量や操作タイミングの加減が把握できていないと、加減速や方向転換が多発して走行が滑らかでなくなり、危険な運転に繋がると予想される。
そこで、本発明は、低コストで乗り物の運転者の操作能力を推定できる操作能力推定装置、操作能力推定手法、および操作能力推定プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明の第1の観点は、地面に接地して移動する移動物を操作する運転者の操作能力を推定する操作能力推定装置であって、運転者の操作能力に起因しない動きを示すノイズを検知する検知部と、ノイズが検知されていない期間の少なくとも移動物の位置、移動速度または加速度の時系列情報に基づき操作能力を推定する推定部とを有する操作能力推定装置である。
従って、操作能力推定装置によれば、理想的な運転データの収集コストや理想的な運転からの誤差を測定するコストが高くなることなく、低コストで乗り物の運転者の操作能力を推定できる装置を提供できる。
また、この発明の別の観点は、地面に接地して移動する移動物を操作する運転者の操作能力を推定する操作能力推定方法であって、運転者の操作能力に起因しない動きを示すノイズを検知し、ノイズが検知されていない期間の少なくとも移動物の位置、移動速度または加速度の時系列情報に基づき操作能力を推定する操作能力推定方法である。
従って、操作能力推定方法によれば、理想的な運転データの収集コストや理想的な運転からの誤差を測定するコストが高くなることなく、低コストで乗り物の運転者の操作能力を推定できる方法を提供できる。
この発明によれば、低コストで乗り物の運転者の操作能力を推定できる操作能力推定装置、操作能力推定手法、および操作能力推定プログラムを提供することができる。
図1は、実施形態に係る運転能力推定システムの全体構成を示す図である。 図2(a)は、操作能力が高い場合における走行軌跡と操作能力との関係に関する実験結果を示す例である。図2(b)は、操作能力が低い場合における走行軌跡と操作能力との関係に関する実験結果を示す例である。 図3(a)は、電動車いすで八の字走行をした場合の実験結果を示す図である。図3(b)は、電動車イスで直進走行をした場合の実験結果を示す図である。 図4は、操作能力推定装置が操作能力を示す値を算出する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して、この発明に係わる実施形態を説明する。
本実施形態では、「認知能力」、「判断能力」或いは「操作能力」の3つの運転能力のうち、センサ情報に基づく操作能力を算出(推定)する装置、方法およびプログラムについて説明する。本実施形態においては、走行の滑らかさを操作能力として定義する。操作能力は、実際にハンドル、アクセル、及びブレーキなどを用いた操作の精度や安定性を指す。
また、本実施形態は、一般的な滑らかさの指標(累積躍度)を「乗り物の運転」という状況(タイヤが地面に接しており、特有の突発的なノイズが発生する状況)に適用することより操作能力を推定する操作能力推定装置、操作能力推定方法および操作能力推定プログラムを説明するものである。具体的には、以下の実施形態では、乗り物としての電動車いすの操作能力を推定(算出)する操作能力推定装置を例に説明する。
図1は、この発明の実施形態に係る操作能力算出システムの全体構成を示す図である。
操作能力算出システムは、計測装置1と操作能力推定装置2とを有する。
計測装置1は、乗り物としての電動車いす(以下、単に車いすとも称する)3の動きを示す情報を検出し、検出した動きを示す情報を操作能力推定装置2へ供給するものである。計測装置1は、電動車いす3に搭載される。ただし、計測装置1は、電動車いす3の動き(加速度、移動速度、位置等)を操作能力推定装置2へ供給できるものであれば、車いす3外に設けても良い。
図1に示す構成例において、計測装置1は、加速度センサ11、センサデータ送信部12、および通信部13を有する。
加速度センサ11は、車いす3の動きを示す情報を検出する。加速度センサ11は、車いす3の加速度を計測する。加速度センサ11は、車いす3の加速度を示すセンサデータをセンサデータ送信部12へ供給する。また、加速度センサ11は、水平方向の加速度だけでなく、鉛直方向の加速度も検出する。センサデータ送信部12は、通信部13を介して、加速度センサ11が計測したセンサデータを操作能力推定装置2へ送信する。通信部13は、例えば、アンテナを有する無線通信装置で実現される。
さらに、計測装置1は、後述するノイズを検出するためのデータとして、位置センサ14を設けても良い。位置センサ14は、車いす3の位置を検知する。位置センサ14は、車いす3の位置を示すセンサデータをセンサデータ送信部12へ供給する。この場合、センサデータ送信部12は、通信部13を介して、位置センサ14が計測したセンサデータを操作能力推定装置2へ送信する。
なお、位置センサ14は、車いす3外に設置し、位置センサ14から操作能力推定装置2へセンサデータを供給するようにしても良い。また、操作能力推定装置2が加速度センサ11のセンサデータからノイズを検知する場合、位置センサ14は設けなくても良い。さらには、計測装置1は、ノイズを検出するためのデータとして、角速度、車いすの操作部(ジョイスティック)における操作量、レーザーレンジファインダ等の検出データを取得して操作能力推定装置2へ送信するようにしても良い。
操作能力推定装置2は、計測装置1からのセンサデータに基づいて電動車いす3を操作する操作者の操作能力を算出(推定)する装置である。操作能力推定装置2は、例えば、プロセッサ、メモリ、及びインターフェースなどを有するコンピュータとその周辺機器により実現される。
図1に示す構成例において、操作能力推定装置2は、通信部21、操作能力算出部22および操作能力保存部23を有する。通信部21は、計測装置1とのデータ通信を行う。通信部21は、例えば、アンテナを有する無線通信装置で実現される。操作能力算出部22は、車いす3を運転している運転者の操作能力を示す値を算出(推定)する。操作能力算出部22は、通信部21を介して計測装置1が計測した車いす3の動き(加速度)を示すデータを取得し、車いす3の加速度に基づいて操作能力を示す値を算出する。操作能力算出部22は、例えば、プロセッサ、メモリ、及びインターフェースなどを有するコンピュータにより実現される。操作能力保存部23は、操作能力算出部22が算出した操作能力を示す値を保存する。操作能力保存部23は、記憶装置により実現される。
また、操作能力算出部22は、センサデータ受信部31、ノイズ除去関数計算部(検知部)32、および累積躍度計算部(推定部)33を有する。操作能力算出部22は、例えば、プロセッサ、メモリ、及びインターフェースなどを有するコンピュータにより実現される。プロセッサは、CPUなどの演算部であり、プログラムに従って動作することにより種々の処理を実行する。メモリは、作業用のデータを一時的に記憶するワークメモリ、プログラムや制御データを記憶するプログラムメモリ、および、設定データなどを記憶する不揮発性メモリなどを有する。プロセッサは、メモリに記憶したプログラムを実行することにより種々の処理機能を実現する。インターフェースは、データを入出力する。すなわち、操作能力算出部22における各部31、32、33は、プロセッサがメモリに記憶した操作能力推定プログラムを実行することにより実現される機能である。
センサデータ受信部31は、通信部21を介して計測装置1が計測した車いす3の動き(加速度)を示すデータを取得する。センサデータ受信部31は、車いす3の加速度を示すデータをノイズ除去関数計算部32および累積躍度計算部33へ供給する。また、車いす3に発生するノイズを示すデータ(ノイズ量又はノイズ量を算出するためのデータ)を外部から取得する場合、センサデータ受信部31は、通信部21を介してノイズを示すデータを受信し、ノイズ除去関数計算部32へ供給する。
ノイズ除去関数計算部32は、操作能力に起因しない動きを示すノイズを検知する。操作能力に記載しない動きとは、地面の凹凸(例えば、段差や石畳等による凹凸)や車いすと地面との接地部分の滑りなどに起因して発生する突発的なノイズである。ノイズ除去計算部32は、車いす3に発生する突発的なノイズを除去するためのノイズ除去関数を計算する。すなわち、車いす3などの地面に接する乗り物は、地面状況の変化(例えば、段差など)や横滑りなどにより突発的なノイズとなる動きが発生する。車いす3に発生するノイズは、後述する累積躍度に影響するが、操作能力とは関係しない。このため、操作能力を示す値からは、ノイズを除去する必要がある。ノイズ除去関数計算部32は、累積躍度から除去するためのノイズ除去関数を算出する。
ノイズ除去関数計算部32は、車いす3に発生したノイズ量を検出する。例えば、ノイズ除去関数計算部32は、車いす3に装着した加速度センサ11のセンサデータにおける鉛直方向の加速度の分散値をノイズ量として検出する。ノイズ除去関数計算部32は、検出したノイズ量が所定の閾値以上であればノイズ有を検知する。また、ノイズ量は、車いす3に搭載されたセンサ(角速度、ジョイスティック操作量、レーザーレンジファインダ等)のセンサデータにより検出しても良い。この場合、計測装置1は、それらのセンサデータをセンサデータ送信部12により操作能力推定装置2へ送信する構成とすればよい。
また、時刻tにおけるノイズ量n(t)は、車いす3外に設置されたセンサ(監視カメラ等)が検出するセンサデータにより検出しても良い。この場合、操作能力推定システムは、車いす3外に設置されたセンサとセンサが検知するセンサデータを操作能力推定装置2へ送信する送信部とを設けた構成とすれば良い。
また、ノイズ量n(t)は、位置情報に紐付くノイズ情報(例えば、段差、石畳等の路面情報)を記憶したデータベースを用いて取得しても良い。この場合、測定装置1は、位置センサ14により車いす3の位置を検出し、位置センサ14が検出した位置データをデータ送信部12により操作能力推定装置2へ送信し、操作能力推定装置2が計測装置1から取得した位置データに基づいてデータベースに記憶されているノイズ情報を取得する構成とすれば良い。また、位置データは、車いす3外に設けた位置計測装置から操作能力装置2が取得するものであっても良い。また、位置情報に紐付くノイズ情報を記憶するデータベースは、操作能力推定装置2が読み出せる構成であれば良く、操作能力推定装置2内に設けても良いし、操作能力推定装置2がアクセス可能な外部装置に設けても良い。
累積躍度計算部33は、車いすの移動の滑らかさを算出する。累積躍度計算部33は、車いすの移動の滑らかさに基づいて車いす3の運転者の操作能力を示す値を算出(推定)する。すなわち、累積躍度計算部33は、動き(加速度、移動速度、位置など)を示すデータにより動きの滑らかさを示す累積躍度を算出し、算出した累積躍度により車いす3を運転する運転者の操作能力を示す値を算出する。また、累積躍度計算部33は、車いす3の動き(加速度)に基づいて算出する累積躍度からノイズを除去(又はノイズ量に応じて重み付け)した累積躍度(後述のC´)を算出することにより、車いす3の操作者の操作能力を示す値(後述のCu)を算出する。累積躍度計算部33は、算出した操作能力を示す値を操作能力保存部23に保存する。
次に、操作能力算出部22の累積躍度計算部33とノイズ除去関数計算部32とについて詳細に説明する。
累積躍度計算部33は、累積躍度を計算する。一般に、累積躍度Cは、以下の式(1)に算出される。
式(1)において、x(t)は、時刻tにおける物体のx座標(電動車いすの左右方向)、y(t)は、物体のy座標(電動車いすの前後方向)、Tdは運転時間(あらかじめ設定された値)とする。また、x´´´(t)は、x座標の3階微分を表し、x方向の加速度x´´(t)の微分値(躍度)である。y´´´(t)は、y座標の3階微分を表し、y方向の加速度y´´(t)の微分値(躍度)である。
本実施形態に係る操作能力推定装置2の累積躍度計算部33は、一般に用いられる累積躍度Cではなく、以下の式(2)により、累積躍度C´を計算する。
式(2)において、N(t)は、ノイズ除去関数計算部32が算出するノイズ除去関数である。以下の式(2)は、突発的なノイズを除去するためのノイズ除去関数N(t)を含めた計算式である。電動車いす3はタイヤが地面に接しているため、路面状況の変化(例えば、段差)や横滑りなどにより突発的なノイズが発生する。ノイズは累積躍度に影響するが、操作能力とは関係しないため、除去する必要がある。このため、累積躍度計算部33は、ノイズ除去関数N(t)により突発的なノイズを除去した累積躍度C´を計算する。
また、ノイズ除去関数計算部32は、例えば、以下の式(3)により、ノイズ除去関数N(t)を計算する。
式(3)において、n(t)は、時刻tにおけるノイズ量である。式(3)によれば、ノイズ量n(t)が事前に設定した閾値thresholdより大きい場合、ノイズ除去関数N(t)は「0」となる。ここで、式(2)における{|x´´´(t)|+|y´´´(t)|}を瞬時躍度Ciとすると、ノイズ除去関数N(t)が「0」となる範囲では、時刻tにおける累積躍度計算部33が算出する操作能力を示す値としての瞬時躍度Ciが「0」となる。この結果、操作能力推定装置2は、突発的なノイズが閾値よりも大きい場合(ノイズ除去関数N(t)が「0」となる範囲)には、瞬時躍度Ciを加算しないようにできる。
例えば、ノイズ除去関数計算部32は、時刻tにおけるノイズ量n(t)を、車いす(乗り物)3の鉛直方向における加速度の分散値から推定する。また、ノイズ除去関数計算部32は、位置センサ14のセンサデータにより車いす3の位置情報を検出し、検出した位置情報に紐付くノイズ情報(段差、石畳等の路面情報)をデータベースから取得するようにしても良い。
また、ノイズ除去関数計算部32は、車いす3に搭載した計測装置1が検出する車いす3の角速度、車いす3のコントローラ(ジョイスティック)の操作量、レーザーレンジファインダの検知データ等により、ノイズ量n(t)を算出するようにしても良い。また、ノイズ除去関数計算部32は、車いす3外に設置したセンサ(監視カメラ等)が検出するセンサデータによりノイズ量n(t)を算出して良い。
なお、ノイズ量n(t)からノイズ除去関数N(t)を算出するための閾値thresholdは、ノイズの種類ごとに設定してもよい。例えば、ノイズを「段差」、「横滑り」などに分類し、検出されたノイズの種類に応じて閾値thresholdを定義してもよい。この場合、ノイズ除去関数計算部32は、ノイズ量と共にノイズの種類とを検知するものとすれば良い。
また、ノイズ除去関数N(t)は、上記例のように2値(0または1)でなくてもよい。ノイズ除去関数N(t)は、累積躍度に対して重み付けするものであっても良い。ノイズ除去関数N(t)は、複数の閾値を定義して、複数の値(多値)を取るようにしてもよい。例えば、ノイズ除去関数N(t)は、2つの閾値を複数定義して、「0」、「0.5」、「1」などの3つの値を取るようにしてもよい。
運転期間Tdにおける累積躍度C´が得られると、累積躍度計算部33は、操作能力を示す値Cuとして、累積躍度C´をノイズの期間除去した運転時間で除することにより単位時間あたりの累積躍度を以下の式(4)により算出する。
式(4)において、時間Tnは、t=0〜Tdのうちで、ノイズ除去関数が0(N(t)=0)であった時間の和とする。つまり、時間Tnは、ノイズ量n(t)が閾値よりも大きくなった時間であり、ノイズ除去関数N(t)の導入によって累積躍度を0とした時間(計算対象外とした時間)である。累積躍度C´から操作能力を示す値Cuを算出すると、累積躍度計算部33は、算出した操作能力を示す値Cuを操作能力保存部23に保存する。
なお、累積躍度計算部33は、操作能力を示す値として、車いすの運転中の平均速度Vaの自乗でCuを除算した値を計算してもよい。これは、速度が速いほど累積躍度は大きくなる傾向があるが、操作能力が低いということではないためである。
次に、電動車いすの走行状況と運動能力との関係を示す実験例について説明する。
図2(a)及び(b)は、直径1.6mの円を2つ繋いだコースをテープで設定し、電動車いすで八の字走行をした場合の実験結果を示す図である。図2(a)及び(b)は、実験結果を走行軌跡とCu(操作能力)との関係で示す。図2(a)は、操作能力が高い(Cuが小さい)場合であり、図2(b)は、操作能力が低い(Cuが大きい)場合である。ただし、図2(a)及び(b)に示す例は、操作能力が高い場合のCuで規格化処理済みである。図2(a)及び(b)に示す例によれば、より滑らかに設定コース通りに走行できている「操作能力高」の場合にCuが小さくなっていることがわかる。
また、図3(a)及び(b)は、電動車いすで異なる走行パターンを走行した場合の実験結果を示す図である。図3(a)は、八の字走行をした場合の実験結果であり、図3(b)は、直進走行をした場合の実験結果を示す。図3(a)及び(b)によれば、走行パターンが変化しても、同じように滑らかに走行できていれば、ほとんどCuは変化していないことがわかる。
次に、操作能力推定装置2が操作能力を算出(推定)する処理の流れを説明する。
図4は、操作能力推定装置2が操作能力Cuを算出する算出処理の流れを説明するためのフローチャートである。
操作能力を示す値Cuを算出する場合、操作能力推定装置2における操作能力算出部22のプロセッサは、メモリ上において各種の変数を初期化する。例えば、プロセッサは、操作能力を示す値としての累積躍度C´および時間Tnを初期化(C´=0、Tn=0)し、操作能力を算出する期間となる計測時間Tdの初期値を設定する。計測時間Tdは、ユーザが指定できるようにして良い。
まず、センサデータ受信部31は、計測装置1から加速度センサ11が検出した車いす3の加速度値(x´´(t)、y´´(t))を示すデータを受信する(S11)。ノイズ除去関数計算部32は、時刻tにおけるノイズ量n(t)を取得し、取得したノイズ量n(t)と所定の閾値とによりノイズ除去関数N(t)を算出し、ノイズとして除去した時間Tnを更新する(S12)。
ここでは、ノイズ除去関数計算部32は、ノイズ量n(t)が所定の閾値よりも大きければノイズ除去関数N(t)を0とし、ノイズ量n(t)が所定の閾値以下であればノイズ除去関数N(t)を1とする。ただし、ノイズ除去関数計算部32は、ノイズ量n(t)を複数の閾値と比較し、ノイズ量に応じたノイズ除去関数N(t)を決定しても良い。
また、ノイズ除去関数計算部32は、ノイズ除去関数N(t)が0であれば時間Tnを更新し、ノイズ除去関数n(t)が0でなければ累積時間Tnをそのままとする。つまり、時間Tnは、ノイズの期間として除去した時間を示すものであり、t=0〜TdのうちでN(t)=0であった時間の和となるように積算する。
ノイズ除去関数計算部32がノイズ除去関数N(t)を算出すると、累積躍度計算部33は、ノイズ除去関数N(t)の値を用いて、上述した式(2)により瞬時躍度Ciを計算し、計算した瞬時躍度Ciを現在メモリに保持しているC´に加算することにより累積躍度C´を更新する(S13)。すなわち、累積躍度計算部33は、ノイズ除去関数N(t)が0であれば累積躍度C´をC´=C´とし、ノイズ除去関数N(t)が1であれば累積躍度C´をC´=C´+Ciに更新する。つまり、累積躍度計算部33は、ノイズ除去関数N(t)が1であれば累積躍度C´を積算するものであり、累積躍度C´はt=0〜TdのうちでN(t)=0であった範囲内における瞬時躍度Ciの積算値とする。
操作能力算出部22の各部31〜33は、t>Tdでなければ(S14、NO)、S11〜S13の処理を繰り返し実行する。また、t>Tdであれば(S14、YES)、操作能力算出部22の累積躍度計算部33は、設定した時間Tdにおける操作能力を示す値Cuとして、累積躍度C´を時間(Td−Tn)で除することにより単位時間あたりの累積躍度を上述の式(4)により算出する(S15)。なお、操作能力を示す値Cuは、車いす3の平均速度Vaの自乗でCuを除算した値として算出してもよい。
累積躍度C´から操作能力を示す値Cuを算出すると、累積躍度計算部33は、算出した操作能力を示す値Cuを操作能力保存部23に保存し、一連の処理を終了する。
なお、累積躍度C´を計算する計測時間Tdは、先に設定した固定値でなくても良い。例えば、外部入力や割り込みによって、累積躍度C´の算出処理を中断し、その中断時点(この時間をTd´とする)までの累積躍度C´から操作能力を示す値Cuを算出するようにしても良い。具体的な運用例としては、操作能力の測定を実行するユーザが、操作能力推定装置2に設けた計測開始ボタンと終了ボタンにより自由に計測時間を決めるという運用も可能となる。この場合、操作能力推定装置2は、計測開始ボタンが押された時点で計測時間Tdの初期値を無限大(∞)として設定し、上記S11−S14の処理を実行し、終了ボタンが押された時点(時間Td´)でS15へ進み、計測時間Td´での操作能力を示す値Cuを算出するようにすればよい。
以上のような処理によれば、操作能力推定装置は、移動物としての車いすの動き(加速度)を示すデータを取得し、取得した車いすの動きを示すデータからノイズ除去関数を計算し、車いすの加速度から算出する躍度にノイズ除去関数を乗算した値を積算し、所定の算出期間中のノイズとして除去される期間を除く期間における累積躍度を算出し、ノイズを除去した期間における累積躍度により操作能力を示す値を算出する。
すなわち、操作能力推定装置は、躍度を用いた滑らかさの定義を導入し、ノイズ除去関数により乗り物に特有の突発的なノイズを除去した累積躍度に基づいて操作能力を示す値を算出(推定)する。累積躍度は段差や横滑りなどのノイズの影響を受けるが、そのようなノイズは操作能力とは関係しないため、累積躍度を計算する際にノイズ除去関数を導入することにより、ノイズの影響を低減した操作能力を示す値を算出できる。従って、上記操作能力推定装置によれば、事前に所定の位置ごとに熟練者の走行データを用意することや走行コースを設定して画像処理により誤差を測定する環境を用意することなく、操作能力を算出することができる。この結果、従来の方法よりも低コストで操作能力の計測(推定)を実現することができる。
また、上記のように、本実施形態の操作能力推定装置は、地面の凹凸や接地部分の滑りなどに起因して発生する突発的なノイズを検知し、突発的なノイズが発生した際のデータを使わずに、「躍度最少モデル」によって動きの滑らかさを求める。また、本実施形態の操作能力推定装置は、突発的なノイズの発生を判定し、突発的なノイズが発生した際のデータに対する重みづけを低くした「躍度最少モデル」によって動きの滑らかさを求めても良い。
上記のような操作能力推定装置では、乗り物の動きが滑らかであるほど操作能力が高いと判定できるものである。これにより、車等で地面に接している乗り物の運転者の操作能力を「躍度最少モデル」から得られる動きの滑らかさに基づいて推定する場合に、突発的なノイズの影響によって操作能力の推定精度が落ちることがなく、精度の高い操作能力の推定が行える。
なお、この発明は、上記実施形態に限定されるものではない。運転能力推定装置は、電動車いすの運転能力を推定するものに限定されるものではなく、車等で地面に接している乗り物の操作能力を推定するものであれば良い。その他、各システム内の構成、各処理の処理手順、および、各処理の処理内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…計測装置、2…操作能力推定装置、3…車いす(移動物)、11…加速度センサ、14…位置センサ、21…通信部、22…操作能力算出部、23…操作能力保存部、31…センサデータ受信部、32…ノイズ除去関数計算部(検知部)、33…累積躍度計算部(推定部)。

Claims (6)

  1. 地面に接地して移動する移動物を操作する運転者の操作能力を推定する操作能力推定装置であって、
    前記運転者の操作能力に起因しない動きを示すノイズを検知する検知部と、
    前記ノイズが検知されていない期間における、少なくとも移動物の位置、移動速度または加速度の時系列情報に基づき操作能力を推定する推定部と、
    を有することを特徴とする操作能力推定装置。
  2. 前記検知部は、移動物内にある位置センサまたは加速度センサの時系列データに基づき予め定めた条件にてノイズを検知し、
    前記推定部は、移動物の移動の滑らかさに基づき操作能力を推定する、
    請求項1に記載の操作能力推定装置。
  3. 前記移動の滑らかさは、累積躍度により求める、
    請求項2に記載の操作能力推定装置。
  4. 前記移動物は、車いすであり、
    前記検知部は、車いすに装着した加速度センサのデータにおける鉛直方向の加速度の分散値と所定の閾値とに基づきノイズの有無を検知し、
    前記推定部は、ノイズがない期間の加速度センサのデータから算出する累積躍度により操作能力を示す値を算出する、
    請求項3に記載の操作能力推定装置。
  5. 地面に接地して移動する移動物を操作する運転者の操作能力を推定する操作能力推定方法であって、
    前記運転者の操作能力に起因しない動きを示すノイズを検知し、
    前記ノイズが検知されていない期間の少なくとも移動物の位置、移動速度または加速度の時系列情報に基づき操作能力を推定する、
    ことを特徴とする操作能力推定方法。
  6. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の操作能力推定装置が有する各部の処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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