JP2017101414A - テンションロッドの取り付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】部材からの脱落を防止でき、安全性に優れるほか、荷重による部材の経年変形にも配慮されたテンションロッドの取り付け構造を提供すること。【解決手段】木造建築の骨格となる被強化材51に収軸孔55を設け、そこに係留軸11を差し込み、さらに係留軸11でテンションロッド41の端部を引き留める。係留軸11を用いることで、テンションロッド41に作用する張力は、収軸孔55の内周面で受け止められる。係留軸11は、その構造上、被強化材51から脱落することが難しく、必然的にテンションロッド41の脱落も防止でき、安全性に優れる。また被強化材51と係留軸11との変位を規制するため、補強リング21などの拘束手段を用いる。補強リング21は、係留軸11の外周面と、被強化材51の環状溝56との間に挟み込まれ、荷重の伝達を担う。そのため収軸孔55の内周面に作用する応力が緩和され、経年変形を抑制できる。【選択図】 図1

Description

本発明は、木造建築の骨格において、部材同士を引き寄せるテンションロッドの取り付け構造に関する。
テンションロッドは細長い金属棒で、鉄骨構造やプレハブ構造の筋交いとして広く使用されている。このテンションロッドは、圧縮荷重に対しては何らの効力も発揮しないが、引張荷重には強力に抵抗する。そのため、木造建築の骨格内に二本のテンションロッドを「X」状に配置すると、外力が作用した際、いずれか一本には引張荷重が作用し、骨格の変形が抑制される。このテンションロッドを用いた建築技術の例として、後記特許文献が挙げられる。
特許文献1では、倒壊時の粘り強さを増大させた木造建築物の耐震構造が開示されている。この耐震構造は、柱と横架材からなる格子状の骨格を補強するもので、隣接する二本の柱を結ぶ「つなぎ材」を配置したことを特徴とする。つなぎ材は、棒状の長尺金物の両端に当て金を一体化したもので、この当て金を柱の側面に接触させる。さらに当て金は、ボルトで柱に固定するほか、当て金と柱の間には、弾性シートを挟み込む。このように、つなぎ材を用いることで、柱の断面欠損を最小限に留めながら、二本の柱を強固に連結できるほか、長尺金物や弾性シートの変形により、倒壊時の粘り強さが増大する。加えて特許文献1では、テンションロッドを「X」状に二本配置することも開示されている。
特許文献2では、住宅の屋根部分を支持するトラス構造が開示されている。このトラス構造は、軽量化や組み立て作業の簡素化を目的とするもので、登り梁・水平梁・登り梁束・斜材などで構成される。そのうち登り梁は、屋根の勾配に沿って斜方向に伸び、また水平梁は、左右の登り梁の下端部同士を結び、登り梁束は、登り梁と水平梁を垂直に結び、斜材は、登り梁と水平梁を斜方向に結ぶ。さらに特許文献2では、個々の構成要素に作用する荷重を調査し、登り梁束と斜材の一部には、圧縮荷重が作用しないことに着目し、これらに丸鋼を切り出したブレース(テンションロッド)を用いたことを特徴とする。ブレースは、鋼材に比べて軽量で、しかもトラス構造への取り付けや張力の調整も容易で、組み立て作業の簡素化も実現する。
特開2001−26984号公報 特開平6−306991号公報
公共施設や商業施設のほか、倉庫や畜産施設などは、広大な室内空間を確保する必要があるほか、建築コストの削減要求も厳しく、通常、その骨格には鋼材を用いる。しかし近年は、森林資源の有効活用や、塗装(サビ止め)作業の簡素化や、室内環境の改善などの観点から、このような建築物についても、木造化の要望がある。その場合でも、建築コストの削減は重要で、広大な室内空間を確保した上で、部材の使用量や施工時の手間を削減する必要がある。そのため、柱や梁などの部材同士をテンションロッドで引き寄せ、部材に圧縮荷重や曲げモーメントを作用させ、骨格の剛性を高めることが多い。
このように、部材同士をテンションロッドで引き寄せる場合、仮にテンションロッドが脱落すると、部材の据え付けが不安定になり、建築物の破損を招く恐れがある。したがってテンションロッドは、部材と強固に取り付け、脱落を防ぐ必要がある。またテンションロッドには、常時張力が作用するため、部材との取り付け箇所では、部材が徐々に変形してテンションロッドが緩み、剛性が低下する恐れもある。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、部材からの脱落を防止でき、安全性に優れるほか、荷重による部材の経年変形にも配慮されたテンションロッドの取り付け構造の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、木造建築の骨格を強化するテンションロッドの取り付け構造であって、前記木造建築の骨格を構成する被強化材の側面には、収軸孔を設け、該収軸孔には、前記テンションロッドの端部を引き留める係留軸を差し込み、前記被強化材と前記係留軸との変位を規制するため、該係留軸の拘束手段を設けたことを特徴とするテンションロッドの取り付け構造である。
本発明における木造建築の骨格とは、柱や横架材など、各種棒状の木材を組み上げ、隣接する木材同士を強固に連結したものを想定している。さらに本発明では、骨格を強化するため、木材同士または木材と基礎コンクリートなどをテンションロッドで引き寄せ、緩みや変位を規制する。なおテンションロッドの配置は、様々な形態があり得るため、テンションロッドの一端が取り付けられる部材を便宜上、被強化材と称するものとする。したがって被強化材は、柱である場合もあれば、登り梁である場合もある。そして被強化材は、各種集成材を含む木材である。
係留軸は、テンションロッドの端部を引き留める円断面の金属棒で、被強化材に設けた収軸孔に差し込む。なお、係留軸とテンションロッドの取り付け方法は、自在に選択可能で、具体例としては、係留軸の外周面を貫く孔を設け、この孔にテンションロッドの端部を差し込み、さらにテンションロッドの端部にナットを螺合し、抜け止めとする形態が挙げられる。他にも、係留軸の外周面を貫くメネジを形成し、これにテンションロッドの端部を螺合させる形態や、係留軸の端部にクレビスを組み込み、このクレビスを介してテンションロッドを取り付ける形態など、様々である。
収軸孔は、係留軸を緩みなく収容可能な内径とする。これは、係留軸と収軸孔を面接触させることを目的としており、テンションロッドに作用する張力が被強化材に伝達する際の応力集中を回避できる。なお収軸孔を設ける位置は、被強化材のどの部位でも構わないが、通常は端部付近となる。ただしヒビ割れなどを避けるため、端面からは所定の距離を確保する。
テンションロッドは、一本の被強化材について、左右両側に計二本以上配置する場合もあれば、被強化材の側面中央に一本だけ配置する場合もある。仮にテンションロッドを左右両側に配置する場合、係留軸は、被強化材の横幅(収軸孔の全長)よりも長尺とし、係留軸の両端部を被強化材から突出させる。また、テンションロッドを一本だけ配置する場合、係留軸は、被強化材の横幅と同等の長さで構わないが、テンションロッドを係留軸に到達させるため、被強化材の側面から収軸孔に向けて連絡孔を設ける。
拘束手段は、係留軸と被強化材の変位を規制し、係留軸に作用する荷重を受け止め、収軸孔の内周面に作用する応力を緩和する役割を担う。なおこの応力を緩和するには、単純に係留軸の外径を大きくすればよい。ただしその場合、被強化材の断面欠損も増大し、強度上好ましくない。そこで係留軸の外径は必要最小限としながらも、拘束手段を用いて係留軸の変位を規制し、収軸孔の内周面に作用する応力を緩和する。
このように、係留軸を介してテンションロッドを被強化材に取り付けることで、テンションロッドに作用する張力は、被強化材の収軸孔の内周面で受け止められる。係留軸は、その構造上、被強化材から脱落することが難しく、必然的にテンションロッドの脱落も防止できる。また、係留軸の変位を規制する拘束手段を用いることで、収軸孔の内周面の応力が緩和され、より過大な張力にも対応できるほか、経年による内周面の陥没も防止できる。
請求項2記載の発明は、前記の拘束手段を特定するもので、拘束手段は、係留軸の外周面を取り囲み、且つ被強化材に設けた環状溝に嵌り込む補強リングであることを特徴とする。補強リングは、係留軸の外周面を取り囲む環状で、補強リングの中心に係留軸を差し込んだ際、双方に隙間はなく、荷重を円滑に伝達できるものとする。さらに補強リングは、被強化材の収軸孔と同心で加工した環状溝に埋め込む。環状溝は、補強リングの外周面と隙間が生じない内径に仕上げ、係留軸から作用する荷重を被強化材に伝達できるようにする。
補強リングは、必然的に係留軸よりも大径となり、その外周面と被強化材(環状溝の内周面)との接触面積も増大するため、被強化材に作用する応力が緩和され、テンションロッドの張力に起因する変形を抑制できる。なお補強リングの厚さ(軸線方向の長さ)は、被強化材の横幅よりも小さくし、被強化材の左右両側に補強リングを埋め込む。そのため環状溝の深さは抑制され、被強化材の断面欠損も必要最小限となる。
請求項3記載の発明についても、拘束手段を特定するもので、拘束手段は、被強化材の表面に配置する受け板と、受け板から差し込み且つ係留軸に螺合する寄せボルトと、からなることを特徴とする。受け板は、被強化材の表面に接触させる金属板で、テンションロッドに作用する張力の一部を受け止める役割を担う。そのため受け板は、係留軸を挟み、テンションロッドの反対側に配置する。また受け板は、一本の係留軸について、一枚だけの場合もあれば、複数枚の場合もある。なお、係留軸が被強化材の端部付近に位置する場合、被強化材の端面と側面など、複数の受け板を異なる面に配置することもある。
寄せボルトは、受け板と係留軸を結び、荷重を伝達する役割を担い、受け板から係留軸の外周面に向けて差し込み、係留軸を受け板に引き寄せる。そのため係留軸の外周面には、寄せボルトを螺合できるよう、メネジを形成する。また、寄せボルトの軸部を差し込むため、被強化材には、あらかじめ収軸孔に到達する接続孔を設ける。このように、受け板と係留軸を寄せボルトで結ぶことで、テンションロッドに作用する張力の一部は、受け板で受け止められ、収軸孔の内周面に作用する応力を緩和できる。
請求項4記載の発明についても、拘束手段を特定するもので、拘束手段は、被強化材の表面に覆い被さり且つ収軸孔の両端を挟む「コ」の字状の冠体であり、係留軸の両端部は、冠体の側窓に差し込まれることを特徴とする。冠体は、被強化材の表面を回り込み、収軸孔の両端面を挟むように配置するため、必然的に「コ」の字状となる。なお冠体の内面は、ほぼ全域を被強化材に接触させる必要があり、冠体の形状は、被強化材の横断面や、収軸孔の配置に応じて決定する。
冠体と対になる係留軸は、その両端部を収軸孔から突出させ、冠体に設けた側窓に差し込む。側窓は、係留軸を隙間なく差し込める内径とし、冠体で係留軸の変位を規制する。そのためテンションロッドに作用する張力は、係留軸を介して冠体に伝達される。また冠体の内面は、被強化材に接触するため、冠体に作用した荷重は、冠体の中央部分を介して被強化材の表面に伝達し、応力の集中を防止でき、収軸孔の内周面に作用する応力が緩和される。当然ながら冠体は、係留軸を挟み、テンションロッドと対向するように配置する。
請求項1記載の発明のように、被強化材の側面に収軸孔を設け、そこに係留軸を差し込み、この係留軸を介してテンションロッドを被強化材に取り付けることで、テンションロッドに作用する張力は、被強化材の収軸孔の内周面で受け止められる。係留軸は、その構造上、被強化材から脱落することが難しく、必然的にテンションロッドの脱落も防止でき、安全性に優れる。また、係留軸の変位を規制する拘束手段を用いることで、収軸孔の内周面の応力が緩和され、より過大な張力にも対応できるほか、経年による内周面の陥没(変形)を招くこともなく、係留軸の変位によるテンションロッドの緩みも生じない。
請求項2記載の発明のように、係留軸の変位を規制する拘束手段として、係留軸を取り囲む補強リングを用い、これを被強化材の側面に設けた環状溝に嵌め込むことで、補強リングも荷重の伝達を担い、収軸孔の内周面に作用する応力が緩和される。そのため、収軸孔の変形による係留軸の変位が規制され、経年によるテンションロッドの緩みを防止できる。また補強リングは、被強化材の内部に埋め込まれ、外部に突出しないため、壁板など、他の物の取り付けを妨げない。
請求項3記載の発明のように、係留軸の変位を規制する拘束手段として、受け板と寄せボルトを用い、係留軸を受け板に引き寄せることで、受け板にも荷重が伝達され、収軸孔の内周面に作用する応力が緩和される。そのため、収軸孔の変形による係留軸の変位が規制され、経年によるテンションロッドの緩みを防止できる。この発明は、構成が単純でコスト面に優れる。また受け板は単純な形状で、その面積を変えることで、強度を自在に調整できる。さらに受け板は、他の部材との連結などに利用することもできる。
請求項4記載の発明のように、係留軸の変位を規制する拘束手段として、被強化材の表面に覆い被さる「コ」の字状の冠体を用い、この冠体を貫くように係留軸を差し込むことで、係留軸に作用する荷重が冠体でも受け止められ、収軸孔の内周面に作用する応力が緩和される。そのため、収軸孔の変形による係留軸の変位が規制され、経年によるテンションロッドの緩みを防止できる。この発明では、冠体が被強化材の表面と広く接触するため、応力の緩和効果が大きい。
本発明によるテンションロッドの取り付け構造の具体例を示す斜視図で、登り梁の下端部にテンションロッドを取り付けることを想定しており、ここでは登り梁が被強化材となる。 図1の被強化材を柱に据え付け、且つ被強化材にテンションロッドを取り付けた状態を示す斜視図で、図の左上には、据え付けの途中段階を描いてある。 図1の被強化材などを用い、木造建築の骨格を組み上げた状態を示す斜視図で、図の上方には、合掌形状に組み上げた被強化材を描いてあり、図の下方には、これを用いた木造建築の骨格を描いてある。 図1と同様、登り梁の下端部にテンションロッドを取り付ける形態を示す斜視図だが、テンションロッドは一本だけになるほか、拘束手段として、受け板と寄せボルトを用いている。 図4の被強化材を柱に据え付け、且つ被強化材にテンションロッドを取り付けた状態を示す斜視図で、図の左上には、被強化材の縦断面を描いてある。 水平に伸びる横架材を被強化材とし、この端部を柱に据え付けるほか、テンションロッドの上端部を被強化材に取り付ける構成を示す斜視図で、拘束手段として、被強化材を跨ぐ冠体を用いている。 図6の被強化材を柱に据え付け、且つ被強化材にテンションロッドを取り付けた状態を示す斜視図で、図の左上には、据え付けの途中段階を描いてある。 横架材を被強化材とし、この端部を柱に据え付ける構成を示す斜視図で、拘束手段として、寄せボルトと二枚の受け板を用いるほか、クレビスを介してテンションロッドを取り付けている。 図8の被強化材を柱に据え付け、且つ被強化材にテンションロッドを取り付けた状態を示す斜視図で、図の左上には、据え付けの途中段階を描いてある。 直立する柱を被強化材とするほか、拘束手段として冠体を用いる構成を示す斜視図で、係留軸には、計四本のテンションロッドを取り付け、さらに被強化材の上部側面には、対向するように二本の桁材を連結する。 図10の桁材を被強化材に据え付け、且つ被強化材に計四本のテンションロッドを取り付けた状態を示す斜視図で、図の左上には、被強化材に冠体と係留軸と金具を組み込んだ途中段階を描いてある。 これまでの各図に描いた構成を用い、枠組を強化する方法の一例を示す斜視図である。 拘束手段として受け板と寄せボルトを用い、クレビスを介してテンションロッドを取り付けるほか、柱の上面に被強化材と桁材を十字状に連結する構成を示す斜視図である。 図13の各要素を組み上げる途中段階を示す斜視図で、図の左上には、被強化材に係留軸や境界板などを取り付けた状態を描いてあり、図の右下には、被強化材に中心材と金具を取り付けた状態を描いてある。 図13の中心材と被強化材と桁材を柱に据え付けた状態を示す斜視図で、一本の被強化材と三本の桁材は、中心材の側面に引き寄せられ、真上から見て十字状に並ぶ。
図1は、本発明によるテンションロッド41の取り付け構造の具体例を示し、登り梁の下端部にテンションロッド41を取り付けることを想定しており、ここでは登り梁が被強化材51となる。登り梁は、木造建築の屋根の骨格となる木材で、屋根の勾配に沿って斜方向に配置され、さらにその傾きを維持できるよう、下端部にテンションロッド41を取り付け、内側に引き寄せる。なおテンションロッド41は、被強化材51の左右両側に計二本配置し、それぞれの端部を係留軸11で引き留める。
係留軸11は、円断面の金属棒で、被強化材51の両側面を貫くように差し込む。なお係留軸11は、被強化材51の横幅よりも長く、係留軸11の両端部は、被強化材51の側面から突出する。また係留軸11を差し込むため、被強化材51には、両側面を貫く収軸孔55を加工してある。収軸孔55は、係留軸11を隙間なく差し込み可能な内径に仕上げてある。そのほか、テンションロッド41を差し込むため、係留軸11の両端部には、外周面を貫く通し孔16を形成してある。
被強化材51の傾きを維持するテンションロッド41は、二本とも水平方向に伸び、さらにテンションロッド41の端部には、オネジ42を形成してある。そのためテンションロッド41の端部を係留軸11の通し孔16に差し込み、通し孔16から飛び出した端部に終端ナット44を螺合すると、テンションロッド41が係留軸11に取り付けられる。なお終端ナット44の緩みを防ぐため、終端ナット44を二個重ねるといった対策を講じることもある。
テンションロッド41から係留軸11に伝達する荷重は、収軸孔55の内周面で受け止められるが、その面積は有限で応力が過大になり、時間の経過につれ、内周面に陥没やヒビ割れが生じる恐れがある。そこで係留軸11の変位を規制する拘束手段として、補強リング21を用い、収軸孔55の内周面に作用する応力を緩和している。補強リング21は、円筒管を切り出したような形状で、その内周面は、係留軸11を隙間なく嵌め込み可能な内径としてあり、係留軸11に作用した荷重を受け止める。
補強リング21を埋め込むため、被強化材51の側面には、収軸孔55と同心で環状溝56を加工してある。環状溝56は、補強リング21を圧入可能な内径とするほか、補強リング21全体を収容可能な深さを確保してある。したがって補強リング21は、完全に被強化材51に埋め込まれ、テンションロッド41に作用する張力の一部は、補強リング21を介して環状溝56の内周面に伝達される。
環状溝56は、必然的に収軸孔55よりも大径となり、その内周面の面積も増大するため、応力の緩和が実現する。さらに補強リング21の外径や長さを調整することで、様々な荷重条件に対応できる。このように補強リング21を用いることで、収軸孔55の内径を必要最小限に抑制可能で、被強化材51の断面欠損も抑制される。また環状溝56は、その深さが限られるため、断面欠損も限定的となり、しかも加工が容易である。なお補強リング21は、左右二箇所に配置するため、環状溝56は、被強化材51の両側面に加工する。
丸板31は、被強化材51の側面に取り付ける金属板で、その中心に係留軸11を差し込み、補強リング21の抜け止めとして機能する。また、丸板31を被強化材51に取り付けるため、ネジ釘32を用いる。ネジ釘32は、被強化材51の内部に突き刺さり、ヒビ割れを防ぐ役割も担う。そのためネジ釘32の本数を意図的に増やし、さらにネジ釘32の延長を伸ばすこともある。なお丸板31についても、被強化材51の両側面に取り付ける。
被強化材51(登り梁)を架空に設置するため、その下端部は、柱61で受け止める。そのため被強化材51の下面端部には、柱61の上面に載る水平面58を加工してある。当然ながら水平面58は、被強化材51の据え付け角度に基づいて加工してある。また柱61と被強化材51を連結するため、ホゾシャフト71を用いる。ホゾシャフト71は、円柱状の金属棒で、柱61と被強化材51の双方に加工したホゾ穴64、74を貫くように差し込む。なおホゾ穴64、74は、ホゾシャフト71を緩みなく差し込める内径である。
ホゾシャフト71をホゾ穴64、74に差し込んだ後、柱61と被強化材51の双方の側面から、ホゾシャフト71に向けてドリフトピン68を打ち込むと、ホゾシャフト71を介して柱61と被強化材51が連結される。なおドリフトピン68を差し込むため、ホゾシャフト71の外周面には、ピン孔78を形成してあるほか、柱61と被強化材51の側面には、ホゾ穴64、74と交差する横穴65、75を加工してある。横穴65、75とピン孔78は、施工時に同心に揃うよう配慮してある。
図2は、図1の被強化材51を柱61に据え付け、且つ被強化材51にテンションロッド41を取り付けた状態を示すが、図の左上には、据え付けの途中段階を描いてある。被強化材51の収軸孔55に係留軸11を差し込むと共に、環状溝56に補強リング21を嵌め込み、さらにネジ釘32で丸板31を取り付けると、図2の左上に描くように、被強化材51の側面から係留軸11の端部が突出する。この突出した部分には、通し孔16が現れており、そこにテンションロッド41を差し込む。また被強化材51のホゾ穴74には、ホゾシャフト71を差し込み、ピン孔78と横穴75を同心に揃えた後、横穴75からピン孔78に向けてドリフトピン68を打ち込み、ホゾシャフト71を被強化材51と一体化する。
被強化材51にホゾシャフト71を一体化した後、被強化材51を吊り上げ、下方に突出するホゾシャフト71を柱61のホゾ穴64に差し込み、さらに被強化材51の水平面58を柱61の上面に載せると、被強化材51が柱61に仮置きされる。その後、柱61の横穴65にドリフトピン68を打ち込むと、ホゾシャフト71を介して柱61と被強化材51が連結される。そして、係留軸11の通し孔16にテンションロッド41の端部を差し込み、通し孔16から飛び出したオネジ42に終端ナット44を螺合させると、テンションロッド41の取り付けが完了する。
このように、係留軸11を介し、テンションロッド41の端部を被強化材51に取り付けることで、テンションロッド41に作用する張力は、収軸孔55および環状溝56の双方の内周面で受け止められ、荷重の伝達箇所の面積が増大する。そのため、これらの内周面に作用する応力が緩和され、経年による係留軸11の変位や、周辺のヒビ割れが抑制され、テンションロッド41の脱落や緩みを防ぐことができる。
図3は、図1の被強化材51などを用い、木造建築の骨格を組み上げた状態を示す。この骨格は、屋根を構成する被強化材51(登り梁)を柱61で支えたもので、また被強化材51は、二本を合掌形状(中央が凸)に組み上げ、双方の下端部をテンションロッド41で引き寄せ、所定の傾斜を維持する。そのため、被強化材51の下端部に係留軸11を差し込み、そこにテンションロッド41の端部を取り付ける。さらに、合掌形状となった二本の被強化材51の中央には、ターンバックル48を配置し、両側から伸びるテンションロッド41を接続する。そしてターンバックル48を回転させ、テンションロッド41に張力を与えると、二本の被強化材51の下端部同士が引き寄せられる。なおテンションロッド41は、被強化材51の左右両側に配置するため、二列が平行に並ぶ。
図3上方に描くように、二本の被強化材51を合掌形状に組み上げ、その下部にテンションロッド41を取り付けた後、被強化材51に下向きの荷重が作用すると、テンションロッド41がこれに対抗し、被強化材51の倒伏を防ぐ。またテンションロッド41の張力を増大させると、被強化材51がアーチ状に変形し、剛性が一段と向上する。このように、図3上方に描く二本の被強化材51は、単独でも高い剛性を有し、その両端を支持するだけで架空に据え付けることができる。そのため、被強化材51の下端部には、あらかじめホゾシャフト71を組み込み、現地での施工作業を簡素化することもできる。なお二本の被強化材51が接触する頂上部は、各種従来技術で双方を連結する。
施工時は、図3上方に描くように、あらかじめ二本の被強化材51を合掌形状に組み上げる。また所定の位置に柱61を直立させ、その後、組み上がった被強化材51を吊り上げ、対向する柱61の間に配置する。次に、柱61の側面から内部のホゾシャフト71に向けてドリフトピン68を打ち込むと、図3下方に描くように、被強化材51(登り梁)が架空に据え付けられる。なお、骨格全体の強度を確保するため、奥行き方向に隣接する柱61や被強化材51は、棟木49や桁材62で連結する。
図4は、図1と同様、登り梁の下端部にテンションロッド41を取り付ける形態を示すが、テンションロッド41は一本だけになるほか、拘束手段として、受け板23と寄せボルト33を用いている。図4においても、登り梁が被強化材51となるが、テンションロッド41は、被強化材51の下方中央に一本だけ配置する。また係留軸12についても、先の図1と同様、被強化材51の側面に加工した収軸孔55に差し込むが、その両端部を収軸孔55から突出させる必要はなく、係留軸12の長さは、被強化材51の横幅と同等としてある。
テンションロッド41を係留軸12に取り付けるため、係留軸12の中央には、外周面を貫くようにメネジ17を形成してあり、これにテンションロッド41のオネジ42を螺合させる。さらに、テンションロッド41を係留軸12に到達させるため、被強化材51の下斜面と収軸孔55の間には、連絡孔59を加工してある。連絡孔59は、被強化材51を所定の傾斜で据え付けた際、水平に伸びるよう調整してある。そのほか作図は省略するが、テンションロッド41の緩みを防ぐため、オネジ42にナットを螺合し、このナットを係留軸12の外周面に接触させることもある。
拘束手段を構成する受け板23と寄せボルト33は、係留軸12を挟み、テンションロッド41の反対側に配置し、そのうち受け板23は、被強化材51の端面に接触させる。また寄せボルト33は、受け板23から係留軸12に向けて差し込む。なお寄せボルト33は、テンションロッド41と同心に揃わないよう、被強化材51の中央から離して左右に二本配置する。そのため受け板23は横長の長円形で、その両端部には、寄せボルト33の軸部を差し込む孔を形成してある。さらに係留軸12には、寄せボルト33と螺合する有底のネジ穴18を左右二箇所に形成してある。そのほか、寄せボルト33を係留軸12に到達させるため、被強化材51には、二本の接続孔57を加工してある。
受け板23から寄せボルト33を差し込み、その先部を係留軸12のネジ穴18に螺合させると、係留軸12が受け板23に引き寄せられ、テンションロッド41に作用する張力を受け板23に伝達することができ、収軸孔55の内周面の応力が緩和される。当然ながら、受け板23の形状や、寄せボルト33の配置などは、諸条件に応じて自在に決めて構わない。そのほか、被強化材51を柱61に据え付けるため、ホゾシャフト71とドリフトピン68を用いる点は、図1と同じである。
図5は、図4の被強化材51を柱61に据え付け、且つ被強化材51にテンションロッド41を取り付けた状態を示すが、図の左上には、被強化材51の縦断面を描いてある。係留軸12は、被強化材51の収軸孔55に差し込まれるほか、テンションロッド41は、連絡孔59を経て係留軸12に螺合している。また、受け板23と寄せボルト33により、係留軸12は、受け板23の方に引き寄せられる。そのため、テンションロッド41に作用する張力の一部は、受け板23を介して被強化材51の端面に伝達され、収軸孔55の内周面の応力が緩和される。受け板23は、どのような形状でも構わないが、係留軸12を挟み、テンションロッド41の反対側に配置する。
図5においても、被強化材51を柱61に据え付けるため、ホゾシャフト71やドリフトピン68を用いるが、これらが受け板23や寄せボルト33と接触しないよう、収軸孔55は、ホゾ穴74の先端よりも上に加工してある。また図5のように、テンションロッド41を被強化材51の下方に配置するほか、係留軸12の全体を収軸孔55に埋め込むことで、被強化材51の両側面には、何らの突出物も存在しない。そのため、複数組の柱61と被強化材51を密着配置し、剛性を一段と高めることもできる。
図6は、水平に伸びる横架材を被強化材52とし、この端部を柱61に据え付けるほか、テンションロッド41の上端部を被強化材52に取り付ける構成を示し、拘束手段として、被強化材52を跨ぐ冠体27を用いている。この被強化材52の端部付近には、両側面を貫く収軸孔55を加工してあり、そこに係留軸13を差し込む。またテンションロッド41は、被強化材52の左右両側に計二本配置する。そのため係留軸13の両端部には、テンションロッド41を差し込むための通し孔16を形成してあり、通し孔16から飛び出したテンションロッド41のオネジ42に終端ナット44を螺合させ、テンションロッド41を係留軸13に取り付ける。
冠体27は、被強化材52の上部を跨ぐ「コ」の字状で、その両側面には、係留軸13を緩みなく差し込み可能な側窓28を形成してある。さらに、冠体27を被強化材52に組み込み、その内面全域を被強化材52の表面に接触させた際、側窓28は、収軸孔55と同心に揃う。そのため係留軸13は、被強化材52の収軸孔55のほか、冠体27の側窓28でも受け止められ、係留軸13に作用する荷重の一部は、冠体27を介して被強化材52の表面(上面)に伝達される。このように冠体27を用いることで、収軸孔55の内周面の応力が緩和される。当然ながら冠体27は、係留軸13を挟み、テンションロッド41と対向するように配置する。
係留軸13は、収軸孔55や側窓28で緩みなく保持されるが、テンションロッド41の引き伸ばし方向を調整できるよう、係留軸13は自在に回転可能である。また図6では、斜めに伸びるテンションロッド41の上端部を係留軸13に取り付ける。そのため冠体27は、被強化材52の上面側に組み込む。しかしこれとは逆に、テンションロッド41の下端部を係留軸13に取り付ける場合、冠体27は、被強化材52の下面側に組み込む。
図7は、図6の被強化材52を柱61に据え付け、且つ被強化材52にテンションロッド41を取り付けた状態を示すが、図の左上には、据え付けの途中段階を描いてある。被強化材52の端部は、柱61の上面に載り、L字状の連結部が構成されるほか、被強化材52の上面に冠体27が載り、さらに係留軸13は、被強化材52の収軸孔55と冠体27の側窓28を貫き、その両端部が外部に突出している。また、計二本のテンションロッド41は平行に並び、係留軸13から斜め下方に伸びている。そのため、テンションロッド41に作用する張力のうち、下向きの分力の一部は、冠体27で受け止められる。なお図示は省略するが、冠体27から被強化材52に向けて釘類を打ち込むならば、テンションロッド41に作用する張力の水平分力についても、冠体27で受け止めることができる。そのほか柱61と被強化材52は、ホゾシャフト71とドリフトピン68を介して連結されている。
図8は、横架材を被強化材52とし、この端部を柱61に据え付ける構成を示し、拘束手段として、寄せボルト33と二枚の受け板23、24を用いるほか、クレビス34を介してテンションロッド41を取り付けている。図8では、斜めに伸びるテンションロッド41の上端部を係留軸14に取り付け、また受け板23、24は、あらゆる方向の荷重に対応できるよう、被強化材52の上面と端面に計二枚配置してある。なお、寄せボルト33の配置を考慮し、上面に配置する受け板23は長円形で、端面に配置する受け板24は円形としてある。そのほか寄せボルト33に対応し、係留軸14の外周面には、計三箇所にネジ穴18を形成してある。
図8では、係留軸14に寄せボルト33を螺合しており、係留軸14は回転不能で、そのままでは、テンションロッド41の引き伸ばし方向を調整できない。そこでテンションロッド41は、クレビス34を介して係留軸14に取り付ける。クレビス34は、係留軸14を差し込むための大穴35が形成され、係留軸14に対して自在に揺動可能で、併せて、テンションロッド41を差し込むため、通し孔36も形成してある。そのほかクレビス34の脱落を防ぐため、円盤状のストッパ38と、これを押圧する止めボルト39を用いている。止めボルト39に対応し、係留軸14の端面中心には端ネジ19を形成してあり、ストッパ38は、係留軸14の端面に取り付けられる。なおクレビス34などは、係留軸14の両端部に取り付け、被強化材52の左右両側に計二本のテンションロッド41を配置する。
図9は、図8の被強化材52を柱61に据え付け、且つ被強化材52にテンションロッド41を取り付けた状態を示すが、図の左上には、据え付けの途中段階を描いてある。被強化材52の端部は、柱61の上面に載り、L字状の連結部が構成されるほか、被強化材52には、クレビス34を介し、左右両側に計二本のテンションロッド41が取り付けられている。また係留軸14は、二枚の受け板23、24で図の左上方向に引き寄せられ、テンションロッド41に作用する張力の一部は、受け板23、24で受け止められる。
係留軸14の両端部は、被強化材52の側面から突出し、そこにクレビス34を差し込んである。そして、クレビス34の通し孔36にテンションロッド41を差し込み、さらに終端ナット44でテンションロッド41の脱落を防いでいる。なおクレビス34は、ストッパ38で規制され、係留軸14から脱落不能だが、係留軸14に対して自在に揺動可能で、テンションロッド41をあらゆる方向に引き伸ばすことができる。そのほか柱61と被強化材52は、ホゾシャフト71とドリフトピン68を介して連結されている。
図10は、直立する柱を被強化材53とするほか、拘束手段として冠体27を用いる構成を示し、係留軸15には、計四本のテンションロッド41を取り付け、さらに被強化材53の上部側面には、対向するように二本の桁材62を連結する。桁材62は、被強化材53の上部側面から水平に伸びる部材で、金具81を介して被強化材53に連結される。なお金具81は「コ」の字状で、その中央面には丸ホゾ84を形成してあり、これを被強化材53の側面に加工したホゾ溝54に嵌め込むことで、金具81の変位を規制するほか、各種荷重を伝達する。
金具81は、被強化材53を挟むように二個配置し、さらに金具81を被強化材53に固定するため、固定ボルト88と固定ナット89を用いる。固定ボルト88は、一方の金具81の裏側から差し込み、丸ホゾ84の中心を通り、被強化材53に加工した先方孔87を抜け、対向する金具81に到達させる。そして固定ボルト88の先部に固定ナット89を螺合させ、これらを締め付けると、二個の金具81は、被強化材53に密着して固定される。そのほか桁材62の端部には、金具81を差し込むため、二列のスリット66を加工してあり、桁材62の側面には、ドリフトピン68を打ち込むための横穴65を加工してある。横穴65は、スリット66と交差して反対面に到達する。またドリフトピン68を通すため、金具81には、ピン孔85とピン溝86を形成してある。
収軸孔55は、固定ボルト88との接触を避けるため、上下二箇所の先方孔87の間に加工してある。また冠体27は、被強化材53の断面形状に応じた大きさで、その側窓28は収軸孔55と同心に揃う。そして図10では、係留軸15の一端部において、引き伸ばし方向の異なる二本のテンションロッド41を取り付けるため、係留軸15の両端部に通し孔16を形成することに加え、クレビス34も使用する。係留軸15は、収軸孔55に対して回転可能で、さらにクレビス34は、係留軸15に対して揺動可能で、あらゆる方向にテンションロッド41を引き伸ばすことができる。
図11は、図10の桁材62を被強化材53に据え付け、且つ被強化材53に計四本のテンションロッド41を取り付けた状態を示すが、図の左上には、被強化材53に冠体27と係留軸15と金具81を組み込んだ途中段階を描いてある。図11の被強化材53は、垂直に伸びる柱で、その上端部に冠体27を載せてある。また係留軸15の両端部は、冠体27から突出しており、そこにクレビス34を差し込み、さらに係留軸15とクレビス34の双方の通し孔16、36には、テンションロッド41を取り付ける。そのほか、対向する二本の桁材62は、金具81とドリフトピン68を介して被強化材53に連結される。
図12は、これまでの各図に描いた構成を用い、枠組を強化する方法の一例を示す。この枠組は、水平に伸びる二本の被強化材52(横架材)と、中央で垂直に伸びる一本の被強化材53(柱)と、下方で水平に伸びる二本の下枠材46と、左右両端で垂直に伸びる側枠材47と、からなり、いずれの部材とも断面形状は共通だが、テンションロッド41を取り付ける部材に限り、被強化材52、53と称するものとする。またテンションロッド41は、枠組の左上と中央下を結ぶものと、右上と中央下を結ぶものがあり、全体でV字状に配置するほか、枠組の表裏に計二列配置する。そしてテンションロッド41を取り付けるため、被強化材52、53には、収軸孔55や環状溝56や接続孔57を加工してある。
枠組の左上角には、クレビス34を介してテンションロッド41を取り付ける。このクレビス34を支える係留軸14は、二枚の受け板23、24に引き寄せられ、テンションロッド41に作用する張力は、被強化材52の表面でも受け止められる。また枠組の右上角では、係留軸11に補強リング21を併用し、応力を緩和している。なおここでは、クレビス34を用いることなく、係留軸11の外周面にテンションロッド41を差し込んでいる。そして枠組の中央下では、被強化材53の下端部に冠体27を嵌め込み、双方を貫くように係留軸15を差し込んでいる。ここでは二方向のテンションロッド41が集積しており、その一方はクレビス34に取り付け、他方は係留軸15の外周面に差し込んでいる。
枠組の中には、二本のテンションロッド41を接続するターンバック48を配置してあり、ターンバックル48を回転させてテンションロッド41を引き寄せると、枠組に圧縮荷重が発生し、剛性が向上する。なお二方向のテンションロッド41が集積する中央下では、張力の水平分力が打ち消され、係留軸15には上向きの荷重が作用するが、これは冠体27で受け止められる。そのほか、枠組を構成する各部材同士は、様々な従来技術で連結してある。また、テンションロッド41に螺合する終端ナット44など、一部の部品は、作図を省略している。
図13は、拘束手段として受け板23と寄せボルト33を用い、クレビス34を介してテンションロッド41を取り付けるほか、柱61の上面に被強化材52と桁材62を十字状に連結する構成を示す。図13では、水平に伸びる横架材を被強化材52としており、これを柱61の上面に載せる。また被強化材52の収軸孔55に係留軸14を差し込み、その両端部にクレビス34を組み込み、左右両側に計二本のテンションロッド41を取り付ける。さらに係留軸14を引き寄せるため、被強化材52の上面には、長円形の受け板23を配置し、ここから係留軸14のネジ穴18に向け、寄せボルト33を差し込む。そのほか被強化材52の端面には、矩形状の境界板25を配置する。境界板25は、被強化材52の端面と同じ大きさで、皿ネジ29で被強化材52に固定する。
中心材63は、被強化材52や桁材62を柱61に据え付けるための部材で、ホゾシャフト71とドリフトピン68を介して柱61の上面に固定する。なお、柱61は矩形断面であるのに対し、中心材63は正方形断面で、被強化材52の端部下面は、柱61の上面に載り、境界板25は中心材63の側面に接触する。また桁材62は、被強化材52の反対側のほか、これに直交する二方向にも配置し、計三本用いる。したがって真上から見ると、被強化材52と桁材62は十字状に配置される。そして桁材62は、金具81、82を介して中心材63の側面に連結されるが、金具81、82は、固定ボルト88や寄せボルト90で中心材63に密着させる。その際、中心材63の内部で、固定ボルト88や寄せボルト90が接触しないよう、丸ホゾ84の配置が異なる二種類の金具81、82を用いており、一方(金具81)は丸ホゾ84が上寄りで、他方(金具82)は丸ホゾ84が下寄りである。これらの丸ホゾ84に対応し、中心材63の各側面には、所定の位置にホゾ溝69を加工してある。
被強化材52と対向する金具81は、固定ボルト88と寄せボルト90を用い、中心材63に密着させる。そのうち寄せボルト90は、中心材63の先方孔87から境界板25を抜け、被強化材52の接続孔57を経て、係留軸14のネジ穴18に螺合し、係留軸14を境界板25の方に引き寄せる。また、寄せボルト90の下の固定ボルト88は、中心材63を経て境界板25のネジ孔26に螺合する。これに対し、被強化材52と直交する二個の金具82は、中心材63を貫く固定ボルト88と、これに螺合する固定ナット89により、中心材63に密着する。そして個々の桁材62は、その横穴65から差し込むドリフトピン68により、金具81、82と一体化する。
図14は、図13の各要素を組み上げる途中段階を示し、図の左上には、被強化材52に係留軸14や境界板25などを取り付けた状態を描いてあり、図の右下には、被強化材52に中心材63と金具81、82を取り付けた状態を描いてある。被強化材52には、まず係留軸14と受け板23と境界板25を取り付け、次に境界板25を中心材63の側面に接触させると共に、中心材63の残る三側面には、金具81、82を配置する。併せて中心材63の中心を貫くホゾ穴64には、ホゾシャフト71を差し込む。そして最後に、固定ボルト88や寄せボルト90を差し込み、これらを固定ナット89などに螺合させると、金具81、82は、中心材63の側面に密着する。なお固定ボルト88や寄せボルト90は、ホゾシャフト71のピン孔78を通過するため、ホゾシャフト71も中心材63に固定される。
図15は、図13の中心材63と被強化材52と桁材62を柱61に据え付けた状態を示し、一本の被強化材52と三本の桁材62は、中心材63の側面に引き寄せられ、真上から見て十字状に並ぶ。また被強化材52と中心材63は、柱61の上面に載り、さらに柱61と中心材63は、ホゾシャフト71とドリフトピン68を介して連結されている。そしてテンションロッド41は、係留軸14とクレビス34を介し、被強化材52の両側面に計二本配置されている。このように本発明は、建築物の骨格において、あらゆる箇所にテンションロッド41を取り付けることができ、骨格全体の剛性を高め、建築物の安全性の向上に寄与する。
11 係留軸(補強リングと併用)
12 係留軸(寄せボルトと併用・メネジあり)
13 係留軸(冠体と併用)
14 係留軸(寄せボルトと併用・両端にストッパを取り付け)
15 係留軸(冠体と併用・計四本のテンションロッドを保持)
16 通し孔(係留軸側)
17 メネジ
18 ネジ穴
19 端ネジ
21 補強リング(拘束手段)
23 受け板(拘束手段・長円形)
24 受け板(拘束手段・円形)
25 境界板
26 ネジ孔
27 冠体(拘束手段)
28 側窓
29 皿ネジ
31 丸板
32 ネジ釘
33 寄せボルト(拘束手段)
34 クレビス
35 大穴
36 通し孔(クレビス側)
38 ストッパ
39 止めボルト
41 テンションロッド
42 オネジ
44 終端ナット
46 下枠材
47 側枠材
48 ターンバックル
49 棟木
51 被強化材(登り梁)
52 被強化材(横架材)
53 被強化材(柱)
54 ホゾ溝(被強化材側)
55 収軸孔
56 環状溝
57 接続孔
58 水平面
59 連絡孔
61 柱(被強化材ではないもの)
62 桁材
63 中心材
64 ホゾ穴(被強化材ではない側)
65 横穴(被強化材ではない側)
66 スリット
68 ドリフトピン
69 ホゾ溝(中心材側)
71 ホゾシャフト
74 ホゾ穴(被強化材側)
75 横穴(被強化材側)
78 ピン孔(ホゾシャフト側)
81 金具
82 金具(丸ホゾを下寄りに配置したもの)
84 丸ホゾ
85 ピン孔(金具側)
86 ピン溝
87 先方孔
88 固定ボルト
89 固定ナット
90 寄せボルト

Claims (4)

  1. 木造建築の骨格を強化するテンションロッド(41)の取り付け構造であって、
    前記木造建築の骨格を構成する被強化材(51乃至53)の側面には、収軸孔(55)を設け、
    該収軸孔(55)には、前記テンションロッド(41)の端部を引き留める係留軸(11乃至15)を差し込み、
    前記被強化材(51乃至53)と前記係留軸(11乃至15)との変位を規制するため、該係留軸(11乃至15)の拘束手段を設けたことを特徴とするテンションロッドの取り付け構造。
  2. 前記拘束手段は、前記係留軸(11)の外周面を取り囲み、且つ前記被強化材(51又は52)に設けた環状溝(56)に嵌り込む補強リング(21)であることを特徴とする請求項1記載のテンションロッドの取り付け構造。
  3. 前記拘束手段は、前記被強化材(51又は52)の表面に配置する受け板(23又は24)と、該受け板(23又は24)から差し込み且つ前記係留軸(12又は14)に螺合する寄せボルト(33)と、からなることを特徴とする請求項1又は2記載のテンションロッドの取り付け構造。
  4. 前記拘束手段は、前記被強化材(52又は53)の表面に覆い被さり且つ前記収軸孔(55)の両端を挟む「コ」の字状の冠体(27)であり、前記係留軸(13又は15)の両端部は、該冠体(27)の側窓(28)に差し込まれることを特徴とする請求項1又は2記載のテンションロッドの取り付け構造。
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