JP2017096264A

JP2017096264A - 複合多方向ギアボックス撓み制限器及び減衰器を備えたガスタービンエンジンのためのシステム及び方法

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Publication number: JP2017096264A
Application number: JP2016208249A
Authority: JP
Inventors: ブランドン・ウェイン・ミラー; Wayne Miller Brandon; ランディー・エム・ボンドレル; M Vondrell Randy; ドナルド・アルバート・ブラッドリー; Albert Bradley Donald; ブグラ・ハン・エルタス; Han Ertas Bugra
Original assignee: General Electric Co
Current assignee: General Electric Co
Priority date: 2015-11-03
Filing date: 2016-10-25
Publication date: 2017-06-01
Also published as: BR102016024739A2; EP3165739B1; CA2945871A1; CN106968801A; US10816078B2; US20170122426A1; EP3165739A1; US10107378B2; US20190136958A1

Abstract

【課題】ガスタービンエンジンのギアボックスの共振を減衰させ、撓みを制限するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】エンジンケーシング２２６用の遊星ギアトレーン２００はシャフト２０２にて回転可能なサンギア２０４、リングギア２０８、遊星キャリア２１０にて回転可能に装着されサンギア２０４及びリングギア２０８と嵌合する複数の遊星ギア２０６、減衰システムとを含む。減衰システムは、シャフトの周りに配置され、遊星キャリアをエンジンケーシング２２６に結合する柔軟マウント２１２を含む。柔軟マウントは、可撓性内側及び外側スリーブ２１４、２１６を含む。可撓性内側及び外側スリーブが、シャフト付近でそれぞれの中央部分にて共に固定的に結合される。減衰システムが更に、遊星キャリアの外側フランジ２３２の周りに配置された複数の減衰カプラー２１８を含む。減衰カプラーが、可撓性内側スリーブを可撓性外側スリーブに柔軟に結合する。
【選択図】図２

Description

本開示の技術分野は、全体的に、ガスタービンエンジンに関し、より詳細には、ガスタービンエンジンにおけるギアボックスからの共振を減衰させ、ギアボックスの撓みを制限するためのシステム及び方法に関する。

ガスタービンエンジンは通常、１つのシャフトから別のシャフトにエネルギーを伝達する一体形駆動出力ギアボックスを含む。一体形の遊星駆動出力ギアボックスは通常、そのコンパクトな設計に起因して航空機エンジンで使用される。シャフトは通常、高い外部応力による外部位置ずれの間にシャフトの曲げを制限するコンプライアンス及び可撓性を可能にする柔軟な軸受支持体上に装着される。遊星ギアボックスは、複数の回転ギアを含み、この回転ギアは、外部応力により引き起こされる位置ずれにより、ある期間にわたって摩耗する可能性がある。位置ずれを軽減するために、ギアボックスは、外部から加わる位置ずれからギアボックスを隔離するため、柔軟なマウント構造によりエンジンケーシングに柔軟に装着される。撓み制限器は通常、可撓性装着構造によって可能となるギアボックスの移動の量を制限するのに利用される。遊星ギアボックスの回転ギアはまた振動を生じる可能性があり、この振動は、特にエンジン構造体内で共振を生じる回転速度にわたって移動しているときにエンジンケーシングに伝達される可能性がある。

減衰器は、共振横断（ｒｅｓｏｎａｎｃｅｃｒｏｓｓｉｎｇ）での振動作用を減弱するために利用されているが、撓み制限器は、ギアボックス又は個々のギアの特定ポイントを超える有意な移動を阻止する「ハードストップ」である。ギアボックスの移動は、シャフトの軸方向、シャフトに垂直な半径方向、及び／又は円周方向すなわちシャフト周りのギアボックスの回転移動とすることができる。撓み制限器は、減衰器と共に利用される場合もあるが、このような制限器は、軸方向及び半径方向のうちの一方の移動のみを制限できるように限定されていた。

米国特許第９，０４６，０４１号明細書

エンジンケーシング用の遊星ギアトレーンは、シャフトによって回転可能なサンギアと、リングギアと、遊星キャリアにおいて回転可能に装着され且つサンギア及びリングギアと嵌合する複数の遊星ギアと、減衰システムと、を含む。減衰システムは、シャフトの周りに配置され、遊星キャリアをエンジンケーシングに結合する柔軟マウントを含む。柔軟マウントは、可撓性内側スリーブ及び可撓性外側スリーブを含む。可撓性内側スリーブ及び可撓性外側スリーブが、シャフト付近でそれぞれの中央部分にて共に固定的に結合される。減衰システムが更に、遊星キャリアの外側フランジの周りに配置された複数の減衰カプラーを含む。複数の減衰カプラーが、可撓性内側スリーブを可撓性外側スリーブに固定的に結合するよう構成される。

別の実施形態において、遊星キャリアを有するエピサイクリックギアトレーンの捩り振動を減衰させる方法は、遊星キャリアの略円形の周囲の周りに均等に離間された複数の減衰カプラーを配列するステップと、上記略円形の周囲の中心軸線の周りで上記遊星キャリアに捩り力を加えるステップと、上記捩り力に接線方向で上記複数の減衰カプラーの各々によって生じる捩り力の量を線形的に減衰させるステップと、を含む。

更に別の実施形態において、減衰装置は、上側終端部及び下側終端部を有する主本体を含む。主本体は、円筒状内側リング及び円筒状外側リングを含む。減衰装置は更に、円筒状内側リングを円筒状外側リングに接続する複数の湾曲したスプラインを含む。複数の湾曲したスプラインは、主本体を通って上側終端部から下側終端部まで円筒状の長さに沿って延びる。減衰装置は更に、外側リングの外周と内側リングの内周との間に同心状に配置された複数のスロット部分を含む。複数のスロット部分はまた、主本体を通って上側終端部から下側終端部まで円筒状の長さに沿って延びる。減衰装置は更にまた、円筒状内側リング内に配置された中央バネを含む。中央バネは、上側終端部の下方の円筒状内側リング内で終端する上側バネ部分と、下側終端部の下方の円筒状内側リングの外で終端する下側バネベースと、を含む。

本開示のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、図面全体を通じて同様の参照符号が同様の要素を示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むと更に理解できるであろう。

図１から図７は、本明細書で記載される方法及びシステムの例示的な実施形態を示している。

ガスタービンエンジンの概略図。本明細書で記載される方法及びシステムの１つの態様が本開示の１つの実施形態に従って利用することができる、エピサイクリックギアトレーンの概略図。例示的な実施形態による減衰装置の断面図。例示的な実施形態による、減衰カプラーの斜視図。例示的な実施形態による、例示的な遊星キャリアの立面図。代替の実施形態による、エピサイクリックギアトレーンの部分概略図。図６に示す内側及び外側スリーブ接合の立面切り欠き図。

種々の実施形態の特定の特徴は一部の図面で示され、他の図面では示されない場合があるが、これは便宜上のことに過ぎない。何れかの図面の何れかの特徴は、他の何れかの図面の何れかの特徴と組み合わせて参照及び／又は請求項に記載することができる。

別途指示されていない限り、本明細書で示される図面は、本開示の実施形態の特徴を例証するものとする。これらの特徴は、本開示の１又はそれ以上の実施形態を含む幅広い種類のシステムで適用可能であると考えられる。従って、図面は、本明細書で開示される実施形態の実施に必要とされる当業者には公知の従来の全ての特徴を含むことを意図するものではない。

以下の明細書及び請求項において幾つかの用語を参照するが、これらは以下の意味を有すると定義される。単数形態は、前後関係から明らかに別の意味を示さない限り、複数形態も含む。

「任意」又は「場合により」とは、それに続いて記載されている事象又は状況が起こってもよいし起こらなくてもよいことを意味し、その記載はその事象が起こる場合と起こらない場合を含む。

本明細書及び請求項全体を通じてここで使用される近似表現は、関連する基本的機能の変更をもたらすことなく、許容範囲内で変わることのできるあらゆる定量的表現を修飾するのに適用することができる。従って、「約」及び「実質的に」などの１又は複数の用語により修飾される値は、指定される厳密な値に限定されるものではない。少なくとも一部の事例において、近似表現は、値を測定する計器の精度に対応することができる。ここで及び明細書及び請求項全体を通じて、範囲限界は組み合わせ及び／又は置き換えが可能であり、このような範囲は、前後関係又は表現がそうでないことを示していない限り、識別されここに包含される部分範囲全てを含む。

以下の詳細な説明は、限定ではなく例証として本開示の実施形態について例示している。本開示は、エンジンケーシングに柔軟に装着されるガスタービンエンジン構成要素の共振周波数の減衰及び撓みの制限に一般的に応用されることが企図される。

本明細書では、柔軟に装着される遊星ギアボックス用の多方向減衰制限器の実施形態が開示される。本明細書で記載される多方向減衰制限器は、軸方向及び円周方向での遊星ギアボックスの移動を制限し、また、エンジンケーシングに伝達される可能性がある、ギアボックスから発生する振動を減衰させる。組み合わせることで、複数の多方向減衰制限器は、ギアボックスの円周方向又は捩り方向の回転を個々の減衰制限器の直線的変位に変換する役割を果たすことができる。

遊星ギアボックスにおいて、個々のギア及び構成要素が整列することが重要である。ギアは、１つの遊星ギアが他のギアよりも有意に高い荷重を負担しないように整列すべきである。ギアボックスをエンジンケーシングに柔軟に装着することにより、個々のギアの過荷重が低減される。しかしながら、柔軟な装着はまた、エンジンケーシングに対するギアボックスの移動をより大きくし、従って、全体としての出力ギアボックスのダイナミック及び振動応答挙動の量を増大させる可能性がある。

本明細書の方法及びシステムは、柔軟に装着されたギアボックスの３方向の移動を制限しながら、遊星ギアボックス内の個々のギアではなくギアボックス全体から生じる振動を減衰させることになる。遊星ギアボックスは、他のギアに対する個々のギアの柔軟な移動を可能にするようには設計されていない。

以下の説明は、添付図面を参照しており、該図面では、そうでないことの表現がない限り、異なる図面における同じ参照符号は同じ要素を示している。

図１は、例示的なガスタービンエンジン１００の概略図である。ガスタービンエンジン１００は、ガス発生器又はコアエンジン１０２を含み、該コアエンジンは、コアエンジンシャフト１１２の周りに回転するコアエンジンロータ１１０上で軸方向直列流れ関係で、高圧圧縮機（ＨＰＣ）１０４と、燃焼器組立体１０６と、高圧タービン（ＨＰＴ）１０８とを含む。ガスタービンエンジン１００はまた、出力エンジンロータ１２０上で軸方向流れ関係で配列された低圧圧縮機１１４及びファン１１６と、低圧タービン１１８とを含む。一体形駆動出力ギアボックス１２２は、出力エンジンロータ１２０及び出力エンジンシャフト１２４の両方に軸方向に結合される。

作動中、空気が中央軸線１２６に沿って流れ、加圧空気が高圧圧縮機１０４に供給される。次いで、高度に圧縮された空気は、燃焼器組立体１０６に送給される。燃焼器組立体１０６からの排気ガス流Ａは、タービン１０８及び１１８を駆動し、該タービンが一体形駆動出力ギアボックス１２２を駆動し、これにより低圧圧縮機１１４及びファン１１６に加えて出力エンジンロータ１２０を駆動する。ガスタービンエンジン１００はまた、低圧圧縮機１１４及びファン１１６のための格納ケーシング１４０を含む。

更に、図示されていない追加の要素及び／又は異なる要素を図１に示す要素内に含めるか、又は結合することができ、及び／又は特定の例示の要素を省くこともできる。一部の実施例において、例示の要素によって提供される機能は、図示の数よりも少ない構成要素によって、又は単一の要素によっても実施することができる。

図２は、柔軟に装着されたエピサイクリックギアトレーン２００の概略図である。例示的な実施形態において、エピサイクリックギアトレーン２００は遊星ギアトレーンである。１つの実施形態において、エピサイクリックギアトレーン２００は、一体形駆動出力ギアボックス１２２（図１に示す）内に収容される。他の実施形態において、エピサイクリックギアトレーン２００は、一体形駆動出力ギアボックス１２２（図１に示す）に隣接して配置されて、これに機械的に結合される。

例示的な実施形態において、エピサイクリックギアトレーン２００は、出力エンジンシャフト２０２、サンギア２０４、複数の遊星ギア２０６、リングギア２０８、及び遊星キャリア２１０を含む。エピサイクリックギアトレーン２００は更に、内側可撓性スリーブ２１４、外側可撓性スリーブ２１６、及び複数の減衰カプラー２１８を有する柔軟マウント２１２を含む。例示的な実施形態において、エピサイクリックギアトレーン２００は、減衰カプラー２１８に潤滑油を送給するよう構成された潤滑油供給システム２２０を含む。エピサイクリックギアトレーン２００は更に、出力エンジンロータ２２２、ロータ軸受２２４、及びエンジンケーシング２２６を含む。出力エンジンロータは、出力エンジンロータ１２０（図１）と同様に作動する。

出力エンジンシャフト２０２は、サンギア２０４に固定結合される。サンギア２０４は、サンギア２０４及び遊星ギア２０６のそれぞれの外周の周りに半径方向に離間した複数の相補的な歯（図示せず）を通じて遊星ギア２０６を係合するよう構成される。遊星ギア２０６は、遊星キャリア２１０によって互いに対してそれぞれの所定位置に維持される。遊星ギア２０６は、出力エンジンロータ２２２の出力シャフト（別途符号が付与されていない）に回転可能に結合され、該出力シャフトは、遊星キャリア２１０から軸方向に延びている。遊星ギア２０６は、リングギア２０８の半径方向内周の周りに円周方向に離間した相補的な歯（同様に図示せず）を通じてリングギア２０８を係合するよう構成される。

可撓性内側スリーブ２１４は、複数のスリーブボルト２２８によって出力エンジンシャフト２０２の周りで可撓性外側スリーブ２１６及び共通中心位置（符号なし）に固定的に取り付けられる。柔軟マウント２１２の可撓性内側スリーブ２１４及び可撓性外側スリーブ２１６はまた、単体の一体構造から形成することができる。可撓性内側スリーブ２１４の外側ベース２３０は、遊星キャリア２１０の上側フランジ２３２に固定的に取り付けられる。可撓性外側スリーブ２１６の外側取付部分２３４は、エンジンケーシング２２６に固定的に結合される。上側フランジ２３２及び外側取付部分２３４は、減衰カプラー２１８によって共に結合される。１つの実施形態において、減衰カプラー２１８は、コネクタボルト２３６により上側フランジ２３２に固定的に取り付けられる。

１つの実施形態において、作動中、エピサイクリックギアトレーン２００は、例えば、ガスタービンエンジン１００（図１を参照）が離陸又は大幅な機動から生じる作動速度及び／又は慣性負荷の変化に晒されるときに様々な応力を受ける。かかる応力を受けると、柔軟マウント２１２は、遊星キャリア２１０がエンジンケーシング２２６に剛体装着された場合に可能となるはずの負荷条件よりも大きな既知の負荷条件を受けて撓むことが可能となる。可撓性内側スリーブ２１４及び可撓性外側スリーブ２１６は、遊星キャリア２１０とエンジンケーシング２２６との間でバネのような役割を果たし、すなわち、個々のギアにわたってより均一に負荷を分散させるのに役立つ。しかしながら、エンジンケーシング２２６に対する遊星キャリア２１０の移動が大き過ぎると、エピサイクリックギアトレーン２００の回転部品の放出又は損傷をもたらす可能性があり、これは望ましいことではない。

加えて、作動中、出力エンジンシャフト２０２は、航空機が加速及び減速するときにより高い又はより低い様々な入力シャフト速度で回転する。ギア２０４，２０６，２０８の回転により、エピサイクリックギアトレーン２００内の振動を生じさせ、この振動は、エンジンケーシング２２６に伝達される可能性がある。ギア２０４，２０６，２０８の回転及び振動はまた、軸方向、半径方向及び円周方向での遊星キャリア２１０の揺動を引き起こす可能性がある。このような移動の大きさは、それぞれのギアが望ましい定常回転速度で作動しているときに調和する可能性がある。例えば、エンジン速度がグランドアイドル速度からフライトアイドルまで変化すると、エピサイクリックギアトレーン２００から生じる振動は、エンジン構造体の固有共振を跨ぐときに増大することになる。この振動の増大は、遊星キャリア２１０が軸方向、半径方向及び円周方向で受ける移動又は撓みの大きさを増大させることになる。

減衰カプラー２１８は、柔軟マウント２１２の可撓性内側スリーブ２１４を可撓性外側スリーブ２１６と効果的に結合することによって、遊星キャリア２１０がエンジンケーシング２２６に対して受ける可能性がある撓みの大きさを制限する。可撓性内側スリーブ２１４と可撓性外側スリーブ２１６との間の撓み量が異なることによって、遊星キャリア２１０の幾らかの軸方向、半径方向及び円周方向の移動が許容されることになる。この移動又は撓みの大きさは、減衰カプラー２１８により３つ全ての方向で制限される。減衰カプラー２１８は更に、エピサイクリックギアトレーン２００のエンジンケーシング２２６からの振動、並びにエピサイクリックギアトレーン２００によって内部的に発生する振動を減弱させる減衰能力を含む。実施形態の１つの態様において、潤滑油供給システム２２０からのオイルは、減衰カプラー２１８に送給されて、振動減衰作用体としての役割を果たす。１つの実施形態において、供給流体は、減衰カプラー２１８内の移動を抑制して、減衰カプラー２１８の一部からの振動運動が減弱又は減衰され、説明したように減衰カプラー２１８の別の部分からの振動運動が他の実施形態に対して更に小さくなるようにする。エピサイクリックギアトレーン２００が振動すると、減衰流体（オイルなど）が減衰カプラー２１８の外部に押し出される。

図２に示す減衰カプラー２１８の特定の位置は例示的な実施形態に過ぎず、限定を意味するものではない点に留意されたい。減衰カプラー２１８はまた、可撓性内側スリーブ２１４と可撓性外側スリーブ２１６との間の撓み及び振動が減衰されるように、遊星キャリア２１０の上側フランジ２３２又はエンジンケーシング２２６に沿って、又は可撓性内側スリーブ２１４及び可撓性外側スリーブ２１６の一部上の他の場所に配置することができる。

図３は、減衰カプラー３００の断面図である。例示的な実施形態において、減衰カプラー３００は、図２に示す減衰カプラー２１８と同様に配置される。減衰カプラー３００は、カップリングリング３０２、スプラインリング３０４、及び中央軸方向バネ３０６を含む。実施形態の１つの態様において、中央軸方向バネは、ドーム状上側部分３０８及びステム状下側部分３１０を含む。ステム状下側部分３１０は、フラットベース３１２を含む。実施形態の別の態様において、中央軸方向バネ３０６は、内側本体３１４及び外側本体３１６を含む。

実施形態の１つの態様において、減衰カプラー３００は、遊星キャリアフランジ３１８及びエンジンケーシング延伸部３２０に関して例示的な構成で示されている。この例示的な構成によれば、カップリングリング３０２の円筒状外周３２２は、エンジンケーシング延伸部３２０との取付カップリングによって制約される。或いは、カップリングリング３０２は、図２に示す可撓性外側スリーブ２１６と同様の柔軟マウント機構（図示せず）の可撓性外側スリーブの剛性延伸部分との取付カップリングによって制約することができる。

ステム状下側部分３１０のフラットベース３１２は、遊星キャリアフランジ３１８を固定的に取り付ける。例示的な実施形態において、フラットベース３１２は、カプラーボルト３２４によって遊星キャリアフランジ３１８に堅固に固定される。実施形態の１つの態様において、ステム状下側部分３１０は、スプラインリング３０４の内側円筒面３２６に対して凹状の形状にされる。ドーム状上側部分３０８は、内側円筒面３２６に対して凸状の形状にされ、略円環形状を形成する。外側本体３１６のドーム状上側部分３０８の第１の外径は、内側円筒面３２６まで延びる。１つの実施形態において、外側本体３１６は、単一要素としてスプラインリング３０４の内側円筒面と一体的に形成される。

カップリングリング３０２及びスプラインリング３０４は、スロット３３０によって離隔されている。１つの実施形態において、スロット３３０は、カップリングリング３０２に対するスプラインリング３０４の移動を抑制し、これらの間の振動運動を減衰させるよう構成された減衰作用体（図示せず）で充填される。例示的な実施形態において、減衰作用体は、図２における潤滑油供給システム２２０のような潤滑油供給システムから送給されたオイルである。代替の実施形態において、減衰作用体は、鋼鉄メッシュバネなどのワイヤメッシュ振動ダンパーである。スロット３３０の寸法は、そこに配置される選ばれた振動ダンパーに応じたサイズにすることができる。

実施形態の１つの態様において、第２の外径３３２は、第１の外径３２８よりも小さい。例示的な実施形態において、カップリングリング３０２及びスプラインリング３０４は、減衰カプラー３００の上部寸法３３６及び下部寸法３３８を定める共通高さ３３４を共有している。また、ドーム状上側部分３０８の最上寸法は、内側円筒面３２６内に含めることができ、内側円筒面３２６から上部寸法３３６を過ぎて延びない。ステム状下側部分３１０のフラットベース３１２は、内側円筒面３２６から外に軸方向で延びて、下側寸法３３８を通過することができる。フラットベース３１２が減衰カプラー３００の下部寸法３３８を通過して延びる距離３４２は、減衰カプラー３００が軸方向で可能となる撓み量を定める。

作動中、減衰カプラー２１８は、バネ鋼のような十分に剛性のある又は硬質の材料から作られて、ステム状下側部分３１０の凹面形状とドーム状上側部分３０８の凸面形状の相互作用を可能にして、距離３４２にわたってスプラインリング３０４の内側円筒面３２６に向かう遊星キャリアフランジ３１８の軸方向移動間でバネのような働きをする。加えて、半径方向でのステム状下側部分３１０の材料の柔軟性は、遊星キャリアフランジ３１８とスプラインリング３０４の内側円筒面３２６との間の半径方向振動の減衰をもたらす。スロット３３０内に含まれる減衰作用体は、スプラインリング３０４とカップリングリング３０２との間の半径方向振動の更なる減衰をもたらす。

実施形態の別の態様において、中央軸方向バネ３０６の内側本体３１４及び外側本体３１６は、リザーバ３４４によって離隔されている。例示的な実施形態において、リザーバ３４４はまた、オイル又はワイヤメッシュなどの減衰作用体で充填され、ドーム状上側部分３０８の最上寸法３４０及びステム状下側部分３１０のフラットベース３１２付近で気密シールされる。実施形態の１つの態様において、リザーバ３４４は、第１の外側寸法３２８にて最も狭くなり、中央軸方向バネ３０６のドーム状上側部分３０８とステム状下側部分３１０との間の流体連通の更なる減衰を可能にする。中央軸方向バネ３０６のバネ性能は、ドーム状上側部分３０８の外向きに湾曲した形状で可能となり、減衰カプラー３００及び中央軸方向バネ３０６の軸方向撓みは、リザーバ３４４に減衰作用体（オイルなど）を含めることにより更に減衰される。従って、リザーバ３４４に減衰作用体（オイルなど）を含めることは、半径方向だけでなく接線方向でも追加の減衰及び撓み制限をもたらす役割を果たす。中央軸方向バネ３０６は、付加製造又は一体的ケーシングプロセスにより製造することができる。

図４は、例示的な実施形態による、減衰カプラー４００の斜視図である。例示の実施形態において、減衰カプラー４００は、図３に示す減衰カプラー３００と同様である。減衰カプラー４００は、カップリングリング４０２とスプラインリング４０４とを含む。減衰カプラー４００は更に、ドーム状上側面４０８を有する中央軸方向バネ４０６を含む。実施形態の１つの態様において、ドーム状上側面４０８は更に、中央開口４１０を含む。カップリングリング４０２及びスプラインリング４０４は、一般に、上部寸法４１２を含む。例示的な実施形態において、上部寸法４１２は平坦面である。

減衰カプラー４００は更に、流体又はワイヤメッシュなどの減衰作用体（符号なし）が含まれるスロット４１４を含む。例示的な実施形態において、スロット４１４は、複数の交互する第１の円弧状部分４１６及び第２の円弧状部分４１８を含む。例示的な実施形態において、第１の円弧状部分４１６は、第２の円弧状部分４１８に隣接して接合されるが、減衰カプラー４００における交互するＳ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２の輪郭（符号なし）の周りで終端する。

例示的な実施形態によれば、カップリングリング４０２及びスプラインリング４０４は、単体構造から形成され、交互するＳ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２によって共に接合される。実施形態の１つの態様において、スロット４１４、Ｓ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２は、減衰カプラー４００の高さ４２４（図３に示す実施形態に対して最もよく見える）の下方に延びる。加えて、第１の円弧状部分４１６及び第２の円弧状部分４１８は、任意選択的に、カップリングリング４０２及びスプラインリング４０４と同心であり、第２の円弧状部分４１８は、スプラインリング４０４の内周４２６よりも大きな周囲（符号なし）に共形である。同様に、第１の円弧状部分４１６は、第２の円弧状部分４１８の外周よりも大きくカップリングリング４０２の外周４２８よりも小さい周囲（同様に符号なし）に共形である。

作動時には、Ｓ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２を構成する剛性材料の柔軟性により、それぞれのスプラインがカップリングリング４０２及びスプラインリング４０４間の半径方向移動に抗するバネとして機能することができる。加えて、スロット４１４内に含まれる減衰作用体は更に、それぞれのＳ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２にわたって伝達される振動を減弱する。例示的な実施形態において、Ｓ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２（軸方向で上部寸法４１２に垂直に見たときに最もよく分かる）における曲げ部は、鋭いコーナーで起こる可能性がある応力集中を避けるために丸みが付けられている。更に、Ｓ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２の周りの交互する第１の円弧状部分４１６及び第２の円弧状部分４１８のそれぞれの終端部又は肩部（別途符号は付与されていない）を曲線輪郭形成することによって、有利には、円周方向／捩り振動もまたカップリングリング４０２及びスプラインリング４０４において減衰される。

例示的な実施形態において示されるように、従って、複数の第１の円弧状部分４１６及び第２の円弧状部分４１８は、スロット４１４（この場合も同様に軸方向で上部寸法４１２に垂直に見たときに分かる）のそれぞれの第１の円弧状部分４１６及び第２の円弧状部分４１８の断面に一致するような形状にされる。それぞれの第１の円弧状部分４１６及び第２の円弧状部分４１８は、カップリングリング４０２及びスプラインリング４０４間の相対位置が所定量だけ変化し、互いに対するカップリングリング４０２及びスプラインリング４０４のうちの少なくとも１つの撓みが半径方向及び円周方向で制限されるようになるときに、それぞれのＳ形スプライン４２０及びＺ形スプライン４２２の表面を係合するよう構成された少なくとも１つの肩部（別個に符号が付与されていない）を含む。

図５は、例示的な遊星キャリア５００の立面図である。遊星キャリア５００は、サンギア開口５０２と、複数の遊星ギア開口５０４とを含む。遊星キャリア５００は更に、複数のカプラー開口５０８を有する上側フランジ５０６を含む。

カプラー開口５０８は、例えば、図３に示す減衰カプラー３００のような複数の減衰カプラーを固定して取り付けるのに役立つ。遊星ギア開口５０４の数及びカプラー開口５０８の数は単に例示に過ぎず、限定を意図するものではない。

作動時には、例示的な実施形態によれば、複数のカプラー開口５０８は、上側フランジ５０６の周りにほぼ均一な分布で分散され、遊星キャリア５００に作用する円周方向力５１０（遊星キャリア５００に作用する回転力又は調波揺動など）が、個々の減衰カプラーによって接線方向の力５１２として生じることができるようになり、これにより図４に示す減衰カプラー４００のような個々の減衰カプラーの無線減衰能力を通じて円周方向の力５１０を線形的に減弱することができる。

図６は、エピサイクリックギアトレーン６００の部分概略図である。この例示的な実施形態において、エピサイクリックギアトレーン６００は、全体的な構成及び機能性が図２のエピサイクリックギアトレーン２００と同様の遊星ギアトレーンである。図２の実施形態と同様に、エピサイクリックギアトレーン６００は、出力エンジンシャフト６０２、サンギア６０４、複数の遊星ギア６０６、リングギア６０８、遊星キャリア６１０、内側可撓性スリーブ６１４及び外側可撓性スリーブ６１６を有する柔軟マウント６１２、出力エンジンロータ６１８、ロータ軸受６２０、及びエンジンケーシング６２６を含む。

同様に、可撓性内側スリーブ６１４は、複数のスリーブボルト６２４によって出力エンジンシャフト６０２の周りで可撓性外側スリーブ６１６及び共通中心位置（符号なし）に固定的に取り付けられる。可撓性内側スリーブ６１４の外側ベース６２６は、遊星キャリア６１０の上側フランジ６２８に固定的に取り付けられる。可撓性外側スリーブ６１６の外側取付部分６３０は、エンジンケーシング６２２に固定的に結合される。

例示的な実施形態において、可撓性内側スリーブ６１４の外側ベース６２６は更に、外側ベース６２６の外周６３４（図７に示す）の周りに均等に配置された複数の内部スプライン歯６３２を含む。内部スプライン歯６３２は、外側可撓性スリーブ６１６の内周６３８（同様に図７に示す）の周りに均等に配置された複数の外部スプライン歯６３６と嵌合し交互に結合するよう構成される。内部スプライン歯６３２及び外部スプライン歯６３６は、全体にわたってギャップ６４０により離隔されている。例示的な実施形態において、エピサイクリックギアトレーン６００は、複数の分配開口６４４にて潤滑油（例えば、オイル）をギャップ６４０に送給するよう構成された潤滑油供給システム６４２を含む。

実施形態の１つの態様において、環状リング６４６は、内部スプライン歯６３２及び外部スプライン歯６３６が嵌合した後に外側取付部分２３４に固定的に結合されて、内部スプライン歯６３２のギャップ６４０から外れる軸方向移動を抑制する。内部スプライン歯６３２は、内部スプライン歯６３２及び外部スプライン歯６３６間のギャップ６４０を維持するようなサイズにされる。内部スプライン歯６３２、外部スプライン歯６３６及び環状リング６４６の嵌合全体にわたるギャップ６４０の一貫した間隔は、内側可撓性スリーブ６１４と外側可撓性スリーブ６１６の間の軸方向減衰及び撓み制限をもたらす。

図７は、図６に例示されたような外側可撓性スリーブ６１６と内側可撓性スリーブ６１４のスリーブ嵌合の立面切り欠き図である。図７に示す例示的な実施形態において、内部スプライン歯６３２及び外部スプライン歯６３６は、軸対称の相互嵌合スプライン配列で嵌合するように示されている。図示のように、ギャップ６４０は、スプライン配列全体にわたって維持され、その結果、減衰及び撓み制限が半径方向並びに接線方向で提供されて、円周方向の力７００がエピサイクリックギアトレーン６００に加わった場合に外側可撓性スリーブ６１６に対する内側可撓性スリーブ６１４の移動及び振動を制限する。図示の例示的な実施形態において、軸対称の相互嵌合スプライン配列は、正方形スプラインとして示されている。軸対称の相互嵌合スプライン配列はまた、本明細書で記載される実施形態の範囲から逸脱することなく、インボリュート、正弦波、又は鋸歯状であってもよい。

上記の詳細な説明は、限定ではなく例証として本開示の実施形態を例示している。本開示は、航空機エンジンの振動の減衰、及びエンジン部品、特に複数方向（すなわち、軸方向、半径方向、捩り方向）の移動及び／又は振動を同時に受ける部品の互いに対する移動の制限に対して一般的に応用されることは企図される。更に、本明細書で記載される方法及びシステムは、既存の航空機エンジン設計及び構造体に組み込むことができることは企図される。

特に詳細に説明してきた上記の実施形態は、単に例示的な又は可能性のある実施形態に過ぎず、包含することができる多くの他の組み合わせ、追加事項、又は代替形態が存在する点は理解されるであろう。例示の装置は、本明細書で記載される特定の実施形態に限定されず、むしろ各実施形態の構成要素は、本明細書で記載される他の構成要素とは独立して別個に利用することができる。各システムの構成要素はまた、他のシステム構成要素と組み合わせて用いることができる。

様々な特定の実施形態に関して本開示を説明してきたが、本開示は、請求項の技術的思想及び範囲内で修正を実施することができることは理解されるであろう。

本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本開示を説明し、また、あらゆる当業者が、あらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる組み込み方法を実施することを含む本開示を実施することを可能にする。本開示の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を含む場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。

最後に、代表的な実施態様を以下に示す。
［実施態様１］
エンジンケーシング用の遊星ギアトレーンであって、
シャフトによって回転可能なサンギアと、
リングギアと、
遊星キャリアにおいて回転可能に装着され、上記サンギア及び上記リングギアと嵌合する複数の遊星ギアと、
減衰システムと、
を備え、
上記減衰システムが、
上記シャフトの周りに配置され、上記遊星キャリアを上記エンジンケーシングに結合する柔軟マウントと、
を含み、上記柔軟マウントが、可撓性内側スリーブ及び可撓性外側スリーブを有し、上記可撓性内側スリーブ及び上記可撓性外側スリーブが、上記シャフト付近でそれぞれの中央部分にて共に固定的に結合されており、
上記減衰システムが更に、
上記遊星キャリアの外側フランジの周りに配置され、上記可撓性内側スリーブを上記可撓性外側スリーブに柔軟に結合する複数の減衰カプラーと、
を含む、遊星ギアトレーン。
［実施態様２］
上記複数の減衰カプラーが各々、中央軸方向バネ及び外側半径方向バネ（３０２，３０４）を含む、実施態様１に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様３］
上記中央軸方向バネが、上記シャフトの回転の軸方向で曲げ剛性を提供するよう構成された構造体を含む、実施態様２に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様４］
上記外側半径方向バネが、上記シャフトの回転の軸方向に垂直な半径方向で曲げ剛性を提供するよう構成された構造体を含む、実施態様２に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様５］
上記スプラインリングが、それぞれのスロットの断面に一致するような形状にされた半径方向に延びる複数のスプラインを含み、上記各スロットの断面は、上記カップリングリングと上記スプラインリングとの間の相対位置が所定量だけ変化したときにそれぞれのスプラインの表面に係合して、上記カップリングリング及び上記スプラインリングのうちの少なくとも一方の撓みが半径方向及び円周方向で制限されるように構成された少なくとも１つの肩部を含む、実施態様４に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様６］
上記スプラインリングが更に、円筒状内部を含み、上記中央軸方向バネが、上記円筒状内部内に配置される、実施態様５に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様７］
上記中央軸方向バネが、上記遊星キャリアの外側フランジに固定的に結合される、実施態様６に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様８］
上記カップリングリングが、上記エンジンケーシング及び上記可撓性外側スリーブのうちの一方に固定的に結合される、実施態様６に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様９］
上記各スロットへの減衰作用体の供給部を更に備え、上記減衰作用体の供給部が、上記各スロットにおける上記スプラインの移動を抑制して、上記カップリングリングと上記スプラインリングとの間の振動運動が減衰されるように構成されている、実施態様５に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様１０］
上記減衰作用体が流体である、実施態様９に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様１１］
上記減衰作用体が、バネ鋼鉄ワイヤメッシュである、実施態様９に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様１２］
上記複数の半径方向に延びるスプラインが、複数の第２のＺ形スプラインと交互する複数の第１のＳ形スプラインを含む、実施態様５に記載の遊星ギアトレーン。
［実施態様１３］
遊星キャリアを有するエピサイクリックギアトレーンの捩り振動を減衰させる方法であって、遊星キャリアの略円形の周囲の周りに均等に離間された複数の減衰カプラーを配列するステップと、上記略円形の周囲の中心軸線の周りで上記遊星キャリアに捩り力を加えるステップと、上記捩り力に接線方向で上記複数の減衰カプラーの各々によって生じる捩り力の量を線形的に減衰させるステップと、を含む。
［実施態様１４］
複数の減衰カプラーの各々が、中心軸線の周りの遊星キャリアの回転方向に対して接線方向で曲げ剛性を有する半径方向バネを含む、実施態様１３に記載の方法。
［実施態様１５］
上記複数の減衰カプラーの各々にて生じる捩り力の量は、それぞれの減衰カプラーの各々にて生じる捩り力に対して接線方向でそれぞれの半径方向バネによって線形的に減衰される、実施態様１４に記載の方法。
［実施態様１６］
減衰装置であって、
上側終端部及び下側終端部を有し、円筒状内側リング及び円筒状外側リングを含む主本体と、
円筒状内側リングを円筒状外側リングに接続し、主本体を通って上側終端部から下側終端部まで円筒状の長さに沿って延びる複数の湾曲したスプラインと、
外側リングの外周と内側リングの内周との間に同心状に配置され、主本体を通って上側終端部から下側終端部まで円筒状の長さに沿って延びる複数のスロット部分と、
円筒状内側リング内に配置された中央バネと、
を備え、上記中央バネは、上側終端部の下方の円筒状内側リング内で終端する上側バネ部分と、下側終端部の下方の円筒状内側リングの外で終端する下側バネベースと、を含む。
［実施態様１７］
上記中央バネは略杯状であり、上記上側バネ部分が、上記円筒状内側リングの内周に固定的に結合された凸状のカップ形状を形成し、上記下側バネベースが、上記円筒状内側リングの内周よりも狭い凹状のステム形状を形成する、実施態様１６に記載の減衰装置。
［実施態様１８］
上記下側バネベースが更に、該下側バネベースを対向する平坦面に固定的に取り付けるように構成された平坦面を含む、実施態様１６に記載の減衰装置。
［実施態様１９］
上記複数のスロット部分が、減衰作用体で充填される、実施態様１６に記載の減衰装置。
［実施態様２０］
上記中央バネが更に、流体リザーバを間に含む内側及び外側本体を含み、該内側及び外側本体が、上記上側バネ部分及び上記下側バネベースの両方にて気密シールされて、上記流体リザーバ内で流体をシールする、実施態様１７に記載の減衰装置。

１００ガスタービンエンジン
１０２コアエンジン
１０４高圧圧縮機
１０６燃焼器組立体
１０８高圧タービン
１１０コアエンジンロータ
１１２コアエンジンシャフト
１１４低圧圧縮機
１１６ファン
１１８低圧タービン
１２０出力エンジンロータ
１２２一体形駆動出力ギアボックス
１２４出力エンジンシャフト
１２６中央軸線
１４０格納ケーシング
２００エピサイクリックギアトレーン
２０２出力エンジンシャフト
２０４サンギア
２０６遊星ギア
２０８リングギア
２１０遊星キャリア
２１２柔軟マウント
２１４可撓性内側スリーブ
２１６可撓性外側スリーブ
２１８減衰カプラー
２２０潤滑油供給システム
２２２出力エンジンロータ
２２４ロータ軸受
２２６エンジンケーシング
２２８スリーブボルト
２３０外側ベース
２３２上側フランジ
２３４外側取付部分
２３６コネクタボルト
３００減衰カプラー
３０２カップリングリング
３０４スプラインリング
３０６中央軸方向バネ
３０８ドーム状上側部分
３１０ステム状下側部分
３１２フラットベース
３１４内側本体
３１６外側本体
３１８遊星キャリアフランジ
３２０エンジンケーシング延伸部
３２２円筒状外周
３２４カプラーボルト
３２６内側円筒面
３２８第１の外径
３３０スロット
３３２第２の外径
３３４共通高さ
３３６上部寸法
３３８下部寸法
３４０最上寸法
３４２距離
３４４リザーバ
４００減衰カプラー
４０２カップリングリング
４０４スプラインリング）
４０６中央軸方向バネ
４０８ドーム状上側面
４１０中央開口
４１２上部寸法
４１４スロット
４１６円弧状部分
４１８円弧状部分
４２０Ｓ形スプライン
４２２Ｚ形スプライン
４２４高さ
４２６内周
４２８外周
５００遊星キャリア
５０２サンギア開口
５０４遊星ギア開口
５０６上側フランジ
５０８カプラー開口
５１０円周方向力
５１２接線方向の力
６００エピサイクリックギアトレーン
６０２出力エンジンシャフト
６０４サンギア
６０６遊星ギア
６０８リングギア
６１０遊星キャリア
６１２柔軟マウント
６１４可撓性内側スリーブ
６１６可撓性外側スリーブ
６１８出力エンジンロータ
６２０ロータ軸受
６２２エンジンケーシング
６２４スリーブボルト
６２６外側ベース
６２８上側フランジ
６３０外側取付部分
６３２内部スプライン歯
６３４外周
６３６外部スプライン歯
６３８内周
６４０ギャップ
６４２潤滑油供給システム
６４４分配開口
６４６環状リング
７００円周方向の力

Claims

エンジンケーシング（２２６）用の遊星ギアトレーン（２００）であって、
シャフト（２０２）によって回転可能なサンギア（２０４）と、
リングギア（２０８）と、
遊星キャリア（２１０）において回転可能に装着され、前記サンギア（２０４）及び前記リングギア（２０８）と嵌合する複数の遊星ギア（２０６）と、
減衰システムと、
を備え、
前記減衰システムが、
前記シャフト（２０２）の周りに配置され、前記遊星キャリア（２１０）を前記エンジンケーシング（２２６）に結合する柔軟マウント（２１２）と、
を含み、前記柔軟マウント（２１２）が、可撓性内側スリーブ（２１４）及び可撓性外側スリーブ（２１６）を有し、前記可撓性内側スリーブ（２１４）及び前記可撓性外側スリーブ（２１６）が、前記シャフト（２０２）付近でそれぞれの中央部分にて共に固定的に結合されており、
前記減衰システムが更に、
前記遊星キャリア（２１０）の外側フランジ（２３２）の周りに配置され、前記可撓性内側スリーブ（２１４）を前記可撓性外側スリーブ（２１６）に柔軟に結合する複数の減衰カプラー（２１８）と、
を含む、遊星ギアトレーン（２００）。
前記複数の減衰カプラー（２１８）が各々、中央軸方向バネ（３０６）及び外側半径方向バネ（３０２，３０４）を含む、請求項１に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記中央軸方向バネ（３０６）が、前記シャフト（２０２）の回転の軸方向で曲げ剛性を提供するよう構成された構造体（３１０）を含む、請求項２に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記外側半径方向バネ（３０２，３０４）が、前記シャフト（２０２）の回転の軸方向に垂直な半径方向で曲げ剛性を提供するよう構成された構造体（３１０）を含む、請求項２に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記スプラインリング（３０４）が、それぞれのスロット（４１６，４１８）の断面に一致するような形状にされた半径方向に延びる複数のスプライン（４２０，４２２）を含み、前記各スロット（４１６，４１８）の断面は、前記カップリングリング（３０２）と前記スプラインリング（３０４）との間の相対位置が所定量だけ変化したときにそれぞれのスプラインの表面に係合して、前記カップリングリング（３０２）及び前記スプラインリング（３０４）のうちの少なくとも一方の撓みが半径方向及び円周方向で制限されるように構成された少なくとも１つの肩部を含む、請求項４に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記スプラインリング（３０４）が更に、円筒状内部（３２６）を含み、前記中央軸方向バネ（３０６）が、前記円筒状内部（３２６）内に配置される、請求項５に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記中央軸方向バネ（３０６）が、前記遊星キャリア（２１０）の外側フランジ（３１８）に固定的に結合される、請求項６に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記カップリングリング（３０２）が、前記エンジンケーシング（２２６，３２０）及び前記可撓性外側スリーブ（２１６）のうちの一方に固定的に結合される、請求項６に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記各スロット（３３０，４１４）への減衰作用体の供給部（２２０）を更に備え、前記減衰作用体の供給部が、前記各スロット（４１４）における前記スプライン（４２０，４２２）の移動を抑制して、前記カップリングリング（３０２）と前記スプラインリング（３０４）との間の振動運動が減衰されるように構成されている、請求項５に記載の遊星ギアトレーン（２００）。
前記減衰作用体が流体である、請求項９に記載の遊星ギアトレーン（２００）。