JP2017086740A - ベビーキャリア - Google Patents

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Junichi Higuchi
順一 樋口
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Abstract

【課題】乳幼児の体形の負担が少なく、その使用者と乳幼児の向きの関係を多様な保持形態とし、保持形態の転換が容易で使い勝手も良く、外観デザインの自由度が高いこと。【解決手段】乳幼児Bを支持する本体部10の下部を縫製した使用者Mの腰回りに取付ける腰ベルト部20と、本体部10と腰ベルト部20との間で直線状に支持された直線状支持部と、直線状支持部を仮想軸に回動自在とし、かつ、本体部10の両側の切欠き11R,11Lを開閉自在とし、かつ、切欠き11R,11Lを閉じた状態で固定自在な固定部33R,33Lを配設した補助部30R,30Lと、本体部10の上部に一端が固着され、他端が本体部10の上部側部に接続される左右一対の肩ベルト部40とを具備し、双方の補助部30R,30Lを開き、その開いた補助部30R,30Lに乳幼児Bの足を入れて乳幼児Bの臀部を保持し、乳幼児Bの股を拡げたいときには、その間の本体部10及び補助部30R,30Lで乳幼児Bの臀部を保持すること。【選択図】図1

Description

本発明は、乳幼児を抱っこしたり、おんぶしたりするときに、それを補助して運搬するベビーキャリア(子守帯)に関するもので、特に、乳幼児の方向性、即ち、使用者(乳幼児を保持する者)と乳幼児の向きの関係を拘束することなく、乳幼児を相向き合いに抱く対面抱っこ、乳幼児を使用者と同一方向に抱く前向き抱っこ、乳幼児を使用者と同一方向におんぶする前向きおんぶ、及び、乳幼児を使用者と背中合わせにおんぶする後向きおんぶ等の多様な保持態様が可能なベビーキャリアに関するものである。
乳幼児を抱いたり、おんぶしたりする際に乳幼児を保持する補助具としてベビーキャリアが用いられているが、ベビーキャリアを使用して乳幼児を保持する態様としては、乳幼児を使用者の身体の胸腹部側で抱持(保持)する所謂「抱っこ」を行う場合、使用者と乳幼児とが相向き合う対面抱っこが一般的である。対面抱っこにおいては、使用者と乳幼児が互いに顔を確認し合えて、双方に安心感をもたらすと共に、使用者が補助的に乳幼児の臀部等を手で支えることで安定感が得られ、また、乳幼児が眠くなったら使用者にもたれて楽な姿勢で眠ることができるとの理由からである。
一方で、乳幼児を使用者の背中側で保持する所謂「おんぶ」の場合には、使用者と乳幼児とが同一方向を向く前向きおんぶが一般的である。前向きおんぶにおいても、乳幼児の腹側が使用者に密着することで双方に安心感をもたらすと共に、使用者が補助的に乳幼児の臀部等を手で支えることで安定感が得られ、また、乳幼児が眠くなったら使用者にもたれて楽な姿勢で眠ることができるとの理由からである。
しかし、対面抱っこや、前向きおんぶでは、乳幼児の視野が使用者に遮られるため、長時間同じ姿勢で保持されていると、乳幼児は飽きて抱っこやおんぶを嫌がることがある。また、最近は、種々のベビーキャリアが市場にでてきており、使用者のニーズも多様化している。
そこで、使用者のニーズとして、ベビーキャリアを用いて乳幼児を抱っこしたりおんぶしたりするときの乳幼児の方向性を多様化し、具体的には、対面抱っこや前向きおんぶのみならず、乳幼児の配置方向を転換して、乳幼児を使用者と同一方向に向かせて視野を拡げる前向き抱っこや、乳幼児と使用者が背中合わせになり乳幼児を使用者と反対方向に向かせて視野を拡げるようにおんぶする後向きおんぶも可能とし、乳幼児の様子や使用場面に応じて保持態様を選択したいという要望があった。
ここで、従来のベビーキャリアでは、通常、対面抱っこや前向きおんぶしたときに乳幼児を背面から支えて安定した保持状態を得るために、乳幼児の背側にあてがわれて背中から臀部を支えるキャリア本体が、乳幼児の背中側から臀部をすっぽりと包んで臀部表面を覆う広い寸法となっている。
このため、従来のベビーキャリアを用い、乳幼児を逆向きに配置して前向き抱っこや、後向きおんぶすると、対面抱っこや、前向きおんぶしたときに臀部を覆っていた広い寸法のキャリア本体が乳幼児の股側にあてがわれることになり、幅の広いキャリア本体の下部の両側縁から両脚が出るように外力が加えられ、乳幼児の股間が強制的に拡げられた状態で、幅広のキャリア本体下部で乳幼児の股部が支持されることになる。しかも、乳幼児を保持した状態では、キャリア本体が、通常、使用者の肩に装着される肩ベルト(ショルダーベルト)で吊り下げられるため、その下部に乳幼児の体重が集中するため、幅の広いキャリア本体の下部の両側縁が乳幼児の鼠蹊部を強く圧迫したり、鼠蹊部に食い込んだりしやすい。そのうえ、前向き抱っこや後向きおんぶでは、乳幼児の正面側に使用者が位置しないことで、対面抱っこや前向きおんぶのときよりも乳幼児の手足の動きが自由になるために乳幼児の運動量が大きくなる傾向があり、乳幼児の開脚状態に負担がかかりやすい。
即ち、従来のベビーキャリアを前向き抱っこや後向きおんぶに使用した場合、幅広のキャリア本体の下部によって、乳幼児の開脚に大きな負担がかかるうえに、乳幼児の鼠蹊部も圧迫されやすく、乳幼児の体形に大きな負担がかかる。
つまり、従来のベビーキャリアでは、乳幼児を抱っこするときには、ベビーキャリアを身につける使用者と乳幼児は互いの顔が確認できるように相向き合うことが前提となっていて、また、乳幼児をおんぶするときには、使用者と乳幼児は同一方向を向くことが前提となっていて、乳幼児をおんぶしたり抱っこしたりするときの方向性が決まっており、前向き抱っこや後向きおんぶには適しておらず、使用者と乳幼児の向きの関係を拘束することなく1つのベビーキャリアで多様な保持態様に対応できるものとはなっていなかった。
そこで、本出願人は、先に特許文献1乃至特許文献3の発明を提供した。
特許文献1の発明のベビーキャリアは幼児の身体を収容するキャリア本体の背当て部を幼児の背面に当てて保持する対面抱っこ、及び背当て部を幼児の胸腹部に当てて保持する前向き抱っこのいずれの状態にも幼児を収容でき、紐やフック等の狭幅手段によって背当て部は前向き抱っこ状態において両脚の鼠蹊部間の股当て幅を縮小できるものである。
特許文献1のベビーキャリアによれば、対面抱っこではキャリア本体の背当て部を本来の幅で使用して幼児の背中から臀部までを安定した状態で保持できる一方、前向き抱っこでは紐やフック等の狭幅手段によって背当て部の股当て幅が縮小されることで、鼠蹊部の圧迫を緩和でき、対面・前向きのどちらの方向でも幼児を安全快適に抱っこすることができる。
特許文献2の発明のベビーキャリアは、対面抱っこで幼児の背面を支持する背当て部を有するキャリア本体と、キャリア本体の背当て部内に着脱自在に装着される補助背当て部材とを備え、背当て部の下方部は、背当て部で胸腹部を支持する前向き抱っこにおける幼児の股当て幅相当に形成され、補助背当て部材は、背当て部の下方部よりも幅の広い尻当て幅相当に形成されているものである。
この特許文献2のベビーキャリアによれば、股当て幅相当の狭い幅に形成されている背当て部の下方部を、補助背当て部材の装着によって尻当て幅相当に拡幅することができて、対面抱っこでは、補助背当て部材を装着して臀部を広い幅で支持することができる。一方、前向き抱っこでは、補助背当て部材を外して背当て部の下方部を本来の幅とし、適正な股当て幅で支持することができる。
特許文献3の発明のベビーキャリアは、乳幼児の身体の腹側にあてがわれる腹側布部と、この腹側布部の上部または下部と一体に固着し、反対側の下部または上部の一方を分離自在とし、腹側布部に対して重ね合わせ及び分離自在とし、乳幼児の身体の背側にあてがわれる腹側布部よりも横幅の広い背側布部を具備し、バックルやファスナー等によって背側布部が腹側布部と一体化及び分離自在とされるものである。
この特許文献3のベビーキャリアにおいては、対面抱っこや、前向きおんぶする場合には乳幼児の後ろには背側布部がくるようにする一方で、前向き抱っこや、後向きおんぶする場合には、バックルやファスナー等による係合操作で背側布部と腹側布部を分離して横幅の広い背側布部を上側または下側に移動させて腹側布部のみとして乳幼児の前には腹側布部がくるようする。そして、通常、背側布部を使用しないときには、それを折り畳みまたは巻き込んでコンパクトにして接着布等によって腹側布部の下部(腰ベルト等)に固定したり、腹側布部の下部(腰ベルト等)に設けた格納部に収容したりできるようになっている。
また、特許文献3においては、背側布部と腹側布部の機能を一つにまとめて、乳幼児の身体の背側にあてがわれるときには背側布部になり、乳幼児の身体の腹側にあてがわれるときには背側布部の横幅よりも幅狭になり、その幅狭状態をボタン等の調節保持部によって維持する腹側布部になる背腹共通布部を設けたベビーキャリアの発明も提供されている。このベビーキャリアにおいても、対面抱っこや前向きおんぶする場合には背腹共通布部の背側布部が乳幼児の後ろに位置する一方で、前向き抱っこや後向きおんぶの場合には、ボタン等の調節保持部によって背側布部の横幅よりも幅狭状態に維持した背腹共通布部の腹側布部が乳幼児の前側に位置するものである。
特開2001−137082号公報 特開2003−010010号公報 特開2012−187352号公報
このように、特許文献1乃至特許文献3の発明のベビーキャリアにおいては、乳幼児を抱いたり、おんぶしたりするときの乳幼児の方向性によって、即ち、乳幼児の身体の臀部側または股側を支持するかによって、支持部位の幅寸法が選択できるように形成されている。
しかしながら、特許文献1の発明のベビーキャリアにあっては、紐やフック等の狭幅手段によって股当て幅を締め付けて幅方向の間隔を狭めるものであり、縮小した股当て部に皺が生じ、保持する乳幼児に違和感や不快感を与える可能性があった。
また、特許文献2の発明のベビーキャリアにあっては、補助背当て部材が装着自在に取付けられるものであり、補助背当て部材を必要としないときの持ち運びの管理が厄介であった。
更に、特許文献3の発明のベビーキャリアにあっては、前向き抱っこや、後向きおんぶの際に必要とされない背側布部が、デザイン性や安全性の面から、通常、乳幼児に使用する空間とは反対側の人目に付く外観側(意匠面側)において格納部に格納または折り畳んで固定等されるため、外観性や外観のデザインの自由度を低下させていた。例え格納部に格納することによって背側布部の存在を第三者に分からなくすることができても、格納した格納部の膨れや厚みによって格納部の存在が露出し、ベビーキャリアの外観の一部となって人目に付くことから、不自然な意匠性を表象して外観のデザインを拘束することに変わりはない。また、格納や折り畳み等のコンパクト化に手間がかかることもあった。
特に、最近は、ベビーキャリアを購入するユーザーが買物や行楽等に乳幼児を連れてでかける機会が増え、また、流行やファッションに敏感な若い主婦層においては、おしゃれを楽しむファッションの一部としてベビーキャリアを選ぶ人も多く、ベビーキャリアを購入するユーザーの価値観、趣味、嗜好、感性等の多様化に伴い、ベビーキャリアの実用性・機能性に加え意匠性(デザイン性)が重視されて購入されることも多く、ベビーキャリアの開発に際してはその意匠性も重要になっている。
そこで、本発明は、乳幼児の体形に負担をかけることなく、その使用者と乳幼児の向きの関係を拘束することのない多様な保持形態が可能であり、しかも、保持したときに乳幼児に違和感・不快感を与えることもなく、保持形態の転換が容易で使い勝手も良く、外観デザインの自由度が高いベビーキャリアの提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかるベビーキャリアは、横幅方向に2個の切欠きを形成した本体部で乳幼児の腹部または背部を支持する。前記本体部の下部は使用者の腰回りに取付ける腰ベルト部に縫製し、全体として略逆T字状とする。前記本体部の上部に一端が固着され、他端が本体部の側部または腰ベルトに接続された左右一対の肩ベルト部に接続され、前記本体部と前記腰ベルト部との間で前記2個の切欠きを挟んで直線状に支持された直線状支持部、前記直線状支持部を仮想軸として回動自在とし、かつ、前記本体部の両側の2個の切欠きを開閉自在とする面の開閉部と、前記2個の切欠きを前記開閉部で閉じた状態で固定自在な固定部とを配設した補助部を具備し、乳幼児の股を拡げたくないとき、前記本体部の前記補助部を開いて、前記2個の切欠きに脚を挿入し、また、乳幼児の股を拡げたいとき、前記本体部及び前記本体部の前記切欠きを閉じた前記補助部間の前記直線状支持部を挟んで脚を本体部側に出すか、或いは、使用者の背部または腹部で脚を保持し、かつ、前記本体部及び前記補助部で乳幼児の臀部を保持する。
ここで、上記本体部は、対面抱っこや、前向きおんぶのように乳幼児の身体の腹側が使用者に向くように乳幼児を保持するとき、乳幼児の背側が補助部で保持され、一方で、前向き抱っこや、後向きおんぶのように、乳幼児の身体の背側が使用者に向くように乳幼児を保持するときには、乳幼児の腹側にあてがわれるものであり、乳幼児の身体の多く、即ち、乳幼児の胴体部を一面で受け、乳幼児の身体を支持し保護するものである。
また、上記腰ベルト部は、本体部の下部が縫製され、全体として略逆T字状として、使用者の腰回りに取付けるものである。乳幼児の一面を支持する本体部の前記横幅方向の2個の切欠きとは、前記本体部の横幅からその幅を狭くするようにC字状に切断するか、V字状に切断するか、U字状に切断するか、略半円状に切断するかによって形成するものである。そして、乳幼児の前面または背面を支持する本体部の下部の縫製は、本体部の下部を腰ベルト部に対して臀部を保持する程度に縫製するものである。
そして、上記補助部は、前記本体部と前記腰ベルト部との間で前記2個の切欠きを挟んで直線状に支持された直線状支持部が、前記本体部と前記腰ベルト部との間に接続され、仮想回転軸となるもので、繊維を重ねた芯を形成するもの、合成樹脂の芯を内蔵するもので、基本的に大きく伸びたり、縮んだりしないものである。
更に、前記直線状支持部を仮想軸として回動自在とし、かつ、前記本体部の2個の切欠きを開閉自在とした開閉部は、前記2個の切欠きを開閉部で閉じた状態で固定自在な固定部を配設している。前記直線状支持部は、直線状支持部の軸に空回りしてもよいし、縫い付けられて一体として回動してもよい。前記直線状支持部に捻じれが生じてもよい。いずれにせよ、前記直線状支持部を軸に回動自在となればよい。望ましい実施の形態では、外力を除いたとき、前記2個の切欠きを閉じた状態となればよい。
加えて、前記2個の切欠きを閉じた状態で固定自在な固定部は、ボタンとループ、フックとリング、スナップ、ファスナー、接着布、紐、バックル等から1つを選択して使用することができる。
請求項2の発明にかかるベビーキャリアは、横幅方向に2個の切欠口を形成した乳幼児の腹部または背部を支持する本体部と、前記本体部の下部を縫製し、全体として略逆T字状として、使用者の腰回りに取付ける腰ベルト部と、前記本体部の上部に一端が固着され、他端が本体部の側部または腰ベルトに接続された左右一対の肩ベルト部とを具備し、乳幼児の股を拡げたくないときには、前記本体部の前記2個の切欠口に脚を挿入し、乳幼児の脚を本体部側に出し、また、乳幼児の股を拡げてもよいとき、前記本体部の両外または使用者の背部或いは腹部で脚を保持するものである。
ここで、上記本体部は、対面抱っこや、前向きおんぶのように、乳幼児の身体の腹側が使用者に向くように乳幼児を保持するとき、乳幼児の背側が本体部で保持され、一方で、前向き抱っこや、後向きおんぶのように乳幼児の身体の背側が使用者に向くように乳幼児を保持するときには、乳幼児の腹側にあてがわれる本体部で乳幼児の身体の多く、即ち、乳幼児の胴体部を受け、乳幼児の身体を保護するものである。
また、上記腰ベルト部は、好ましくは、本体部の下部が弧状に湾曲した縫製とし、全体として略逆T字状として、使用者Mの腰回りに取付けるものである。この弧状に湾曲させた深さは、臀部の空間に余裕を確保するものであり、弧状の深さ(ピーク値)は、例えば、30〜80mmであればよい。
そして、乳幼児を支持する前記横幅方向の2個の切欠口は、本体部の横幅からその幅を狭くするように円状または楕円状に切断するかによって形成するものである。
請求項1の発明のベビーキャリアは、横幅方向に2個の切欠きを形成した本体部と、使用者の腰回りに取付ける腰ベルト部との間で、前記2個の切欠きを挟んで直線状に支持された両側の直線状支持部と、前記直線状支持部を仮想軸として前記本体部の両側の切欠きを開閉自在とする面の開閉部と、前記2個の切欠きを前記開閉部で閉じた状態で固定自在な固定部とを配設した補助部とを具備し、乳幼児の股を拡げてもよいときには、前記本体部の2個の切欠きに脚を入れ、また、乳幼児の股を拡げてもよいときには、前記本体部の2個の切欠きを閉じた前記補助部間を挟んで、前記直線状支持部の両側から前記本体部に沿って脚を降ろす。そして、使用者の腰回りの体形に従わせて、乳幼児の臀部及び背後を保持し、使用者の腰回りで脚を保持するものである。
このように、乳幼児の股を拡げたくない場合には、本体部の2個の切欠きを挟む角度で、また、乳幼児の股を拡げてもよいときには、前記本体部の2個の切欠きを閉じた補助部の外側、即ち、前記補助部の直線状支持部の両外側を挟んだ角度で本体部側から脚を出し、そして、乳幼児の臀部及び背後を保持するものである。または、使用者の腰回りで脚を固定し、前記本体部の切欠きを閉じた補助部の外側、即ち、前記補助部の直線状支持部の両外側を挟んだ角度の使用者の腰回りで、乳幼児の臀部及び背後を保持するものである。
したがって、乳幼児を抱っこしたり、おんぶしたりするときに、乳幼児の方向性、即ち、使用者(乳幼児を保持する者)と乳幼児の向きの関係を拘束されることなく、乳幼児を相向き合いに抱く対面抱っこ、乳幼児を使用者と同一方向に抱く前向き抱っこ、乳幼児を使用者と同一方向におんぶする前向きおんぶ、及び、乳幼児を使用者と背中合わせにおんぶする後向きおんぶ等の多様な保持態様が可能となる。
即ち、対面抱っこや、前向きおんぶのように、乳幼児の身体の腹側が使用者に向くように乳幼児を保持するときには、補助部の使用者側に乳幼児の腹側が向き、補助部の面が本体部の2個の切欠きの面を塞ぐようにして、重ね合わせた補助部及び本体部で乳幼児の背側から臀部及び背後にあてがう。そして、一対の肩ベルト部を使用者の肩の背後に回し、また、腰ベルト部を使用者の腰回りに取付けることにより使用者に装着し、乳幼児を縦抱き状態で保持できる。
このとき、本体部の内側に配設され、腰ベルト部に固着した一端側の下部を本体部と腰ベルト部とが接続された接続幅よりも広い幅で形成した補助部が乳幼児の臀部及び背後を覆うから広い面積で安定して乳幼児を保持できる。
また、補助部を本体部から開いて、乳幼児の背側が使用者側に向くように配置し、本体部の2個の切欠きに脚を挿入し、本体部を乳幼児の腹側にあてがい、前記本体部の両側縁の切欠きから乳幼児の脚を出すことにより、使用者が乳幼児の身体の背側に向く前向き抱っこや、後向きおんぶであっても、乳幼児を保持することができる。
このとき、乳幼児の脚は、補助部の開放により直線状支持部で閉じられた2個の切欠きに挿入される。乳幼児の股間を強制的に拡げる外力が加わることなく、開脚が自然の状態となり、乳幼児の股の鼠蹊部を圧迫することもなく、乳幼児の体形に負担をかけることもない。
乳幼児の股を拡げてもよいときには、乳幼児の脚を補助部を閉鎖して直線状支持部の外側から本体部の外側に脚を出すこともできる。乳幼児の股間を強制的に拡げる外力が加わることなく、開脚が自然の状態となる。
また、本体部及び補助部が乳幼児の背側に位置し、この本体部及び補助部によって乳幼児の臀部から背側を受けることもでき、乳幼児の支持安定性を高めることができる。
そして、使用者の肩に回して装着される一対の肩ベルト部及び使用者の腰回りに取付けられる腰ベルト部によって、乳幼児の体重を肩ベルト部と腰ベルト部に分散して、乳幼児の体重をバランスよく受けることができ、使用者の肩に加わる負担を軽減できる。
このようにして、本発明のベビーキャリアは、乳幼児を抱いたり、おんぶしたりする際に、乳幼児の体形に負担をかけることなく、その使用者と乳幼児の向きの関係を拘束することなく、多様な保持形態が可能である。しかも、乳幼児の配置位置を補助部と本体部の関係を変化させるだけという簡単な動作で保持形態の転換も容易である。特に、補助部を解放した状態で切欠きの間に脚を入れるものであるから、使用に不慣れな人でも、固定部を解放すれば、乳幼児の脚の挿入位置が特定され、間違いのない使用が可能となる。
特に、従来の多様な保持態様が可能なベビーキャリアにおいては、保持態様によっては必要としない部位・部材が存在する場合、その部位・部材はデザイン性や安全性の面から折り畳んだり、格納したり、取り外したりしてコンパクト化するものであった。
しかし、本発明においては、対面抱っこや、前向きおんぶのときには、補助部を本体部に対して接続した状態で、それで乳幼児の臀部及び背側を支持している。前向き抱っこや、後向きおんぶのときには、補助部の開閉部を開けて、そこに乳幼児の脚を入れて、乳幼児の腹側を本体部で支持される。乳幼児の背側も使用者によって乳幼児の安定した保持を可能とする無駄のない構成となっており、折り畳んだり、格納したり、取り外したものを携帯したりする手間が不要となるから使い勝手がよい。更に、格納したり、折り畳んだりしたものが、露出することもないから、意匠性の低下もなく、外観デザインの自由度が高いものとなる。
また、前向き抱っこや、後向きおんぶのときには、幅が狭い本体部が乳幼児の股にあてがわれることになり、従来の紐やフック等の狭幅手段によって乳幼児の股が当たる部分の幅を縮小するベビーキャリアのように縮小した股当て部分に皺が生じることもなく、保持する乳幼児Bに違和感や不快感を与える恐れもない。
このようにして、乳幼児の体形に負担をかけることなく、その使用者と乳幼児の向きの関係を拘束することのない多様な保持形態が可能であり、しかも、保持したときに乳幼児に違和感・不快感を与えることもなく、保持形態の転換が容易で使い勝手も良く、外観デザイン自由度が高いベビーキャリアとなる。
請求項2の発明のベビーキャリアは、横幅方向に2個の切欠口を形成し、乳幼児の腹部または背部を支持する本体部と、前記本体部の下部を縫製し、全体として略逆T字状として、使用者の腰回りに取付ける腰ベルト部と、前記本体部の上部に一端が固着され、他端が本体部の側部または腰ベルトに接続された左右一対の肩ベルト部とを具備し、乳幼児の股を拡げたくないとき、前記本体部の前記2個の切欠口に脚を挿入し、脚を本体部側に出し、また、乳幼児の股を拡げてもよいとき、前記本体部の両外または使用者の背部或いは腹部で脚を保持する。勿論、乳幼児の股を拡げてもよいときの、前記本体部の両外に出す乳幼児の脚は、使用しないでも、対面抱っこや、前向きおんぶ、前向き抱っこや、後向きおんぶのときの乳幼児の安定した保持を可能とする無駄のない構成となっており、折り畳んだり、格納したり、取り外したものを携帯したりする手間がかかることもなく使い勝手がよい。
例えば、本体部を乳幼児の腹側にあてがい、本体部の2個の切欠口に乳幼児の脚を通すことにより、乳幼児の身体の背側が使用者に向く前向き抱っこや、後向きおんぶで乳幼児を保持することができる。即ち、本体部は、両切欠口により乳幼児の股が開くことなく形成されているから、本体部の2個の切欠口から両脚が出るように乳幼児の股間を強制的に拡げる必要がなく、開脚が自然の状態となり、乳幼児の股の鼠蹊部を圧迫することもなく、乳幼児の体形に負担をかけることがない。また、補助部が本体部と共に乳幼児の背側に位置し、この補助部によって乳幼児の臀部及び背後から背側を受けることもでき、乳幼児の支持安定性を高めることができる。
このようにして、本発明のベビーキャリアは、乳幼児を抱いたりおんぶしたりする際に、乳幼児の体形に負担をかけることなく、その使用者と乳幼児の向きの関係を拘束することのない多様な保持形態が可能である。しかも、本体部と補助部、本体部と配置を変更するだけの簡単な動作で保持形態の転換も容易である。
また、格納したり、折り畳んだりしたものが、外観に露出することもないから、外観性の低下もなく、そのデザインの自由度が高いものとなる。また、前向き抱っこや、後向きおんぶのときには、幅が狭い本体部の両方の切欠口に乳幼児の脚が挿入されることになり、従来の紐やフック等の狭幅手段によって乳幼児Bの股が当たる部分の幅を縮小するベビーキャリアのように縮小した股当て部分に皺が生じることもなく、保持する乳幼児に違和感や不快感を与える恐れもない。
このようにして、乳幼児の体形に負担をかけることなく、その使用者と乳幼児の向きの関係を拘束することのない多様な保持形態が可能であり、しかも、保持したときに乳幼児に違和感・不快感を与えることもなく、保持形態の転換が容易で使い勝手も良く、外観デザインの自由度が高いベビーキャリアとなる。
図1は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの本体部と補助部を重ねた状態で背後側からみた正面図である。 図2は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの本体部と補助部を重ねた状態で使用者側からみた内面図である。 図3は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの本体部と補助部が離された状態で背後側からみた正面図である。 図4は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの本体部と補助部が離された状態で使用者側からみた内面図である。 図5は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの使用状態を示す使用者と相向き合いの乳幼児の抱っこ状態を説明する説明図である。 図6は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの使用状態を示す使用者に背を向けた乳幼児の抱っこ状態を説明する説明図である。 図7は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの使用状態を示す使用者と相向き合いの乳幼児の抱っこ状態を説明する説明図である。 図8は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアの使用状態を示す使用者に背を向けた乳幼児のおんぶ状態を説明する説明図である。 図9は本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリアのヘッドフードを展開した使用状態を示す説明図である。 図10は本発明の実施の形態2にかかるベビーキャリアの背を正面とした背後側からみた正面図である。 図11は本発明の実施の形態3にかかるベビーキャリアの背を正面とした背後側からみた正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、各実施の形態において、同一の記号及び同一の符号は同一または相当する機能部分を意味し、各実施の形態相互の同一の記号及び同一の符号は、それら実施の形態に共通する機能部分であるから、ここでは重複する詳細な説明を省略する。
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1にかかるベビーキャリア1について、図1乃至図9を参照して説明する。
本発明の実施の形態1のベビーキャリア1は、全体を概括的に説明すると、横幅方向に切欠き11R,11Lを形成し、乳幼児Bの前面または背面を支持する本体部10と、本体部10の下部を縫製し、全体として略逆T字状として、使用者Mの腰回りに取付ける腰ベルト部20を有している。
また、本体部10と腰ベルト部20との間で2個の切欠き11R,11Lを挟んで直線状に支持された直線状支持部31R,31Lと、直線状支持部31R,31Lを仮想軸として、本体部10の両側の切欠き11R,11Lを開閉自在とする開閉部32R,32Lと、2個の切欠き11R,11Lを開閉部32R,32Lで閉じた状態で固定自在な2つ穴ボタン35R,35L及びボタンループ34R,34Lからなる固定部33R,33Lを配設した補助部30R,30Lを有している。なお、4つ穴ボタンも同様であるから説明を割愛する。
そして、本体部10の上部に一端が固着され、他端が本体部10の側部または腰ベルト20に接続された左右一対の肩ベルト部40を具備し、乳幼児Bの股を拡げたくないときには、本体部10のみを挟み、また、乳幼児Bの股を拡げてもよいときには、本体部10の切欠き11R,11Lを閉じた補助部30Rと補助部30L間を股で挟んで乳幼児Bの臀部を保持するものである。
本実施の形態1の本体部10は、使用者Mの腹部または背部と対向し、対面抱っこや、前向きおんぶのように、乳幼児Bの身体の腹側が使用者M側に向くように乳幼児Bを保持する。本体部10は両側の2個の切欠き11R,11Lを有していて、その水平方向の最小幅の距離はXcmとなっている。また、本体部10の2個の切欠き11R,11Lを閉じた場合、その間隔は補助部30R,30LによってWcmとなっている。2個の切欠き11R,11Lの水平方向の最小距離Xcmは、一般に、腰ベルト部20の本体部10の下部を縫製している位置よりも、5〜15cm上に位置している。この本体部10の下部は、縫い付けによって一体化した腰ベルト部20が本体部10に対して略逆T字状に配設されている。
腰ベルト部20も本体部10と同様、所定の柔軟性や可撓性を有し、本体部10の下部及び補助部30R,30Lの下部で乳幼児Bの体重の多くを保持するので強度的に耐えられ、かつ、使用者Mの腰回りに取付けても使用者Mの体形に無理がかからないように力(乳幼児Bの体重)の分散が行われる形態として、若干の弾性を持つ芯材を入れて形成されている。また、その上下幅も、最大で20〜30cm程度の幅として、乳幼児Bの体重が加わったときでも、使用者Mの腰回りに加わる力に集中が生じないようにしている。なお、腰ベルト部20のベルト23の少なくとも内面側、即ち、使用者Mの腰回りに触れる側を、通気性を有する生地で形成することによって、使用者Mに触れる部分の通気性を良くし、むれ等の湿気を防止して、不快感を軽減している。
本実施の形態1の腰ベルト部20は、図1に示すように、ベルト23の長さ方向の端部に配設したバックルの連結差込具21と連結受具22の連結係合によって両者が連結自在であり、使用者Mの腰回りに巻かれて固定され、取付け及び取り外し自在となっている。
なお、本実施の形態1では、腰ベルト20の端部を連結する連結差込具21と連結受具22は、一対のバックルから構成されているが、端部の何れ側を連結差込具21側または連結受具22側としてもよく、更に、本発明を実施する場合には、ナスカン、カラビナ、スプリングホック、Dロック、クイックキャッチ、楕円リング等の連結具が使用可能であり、何れを選択してもよい。通常、簡単に連結可能であり、安全性の高いものが使用される。バックルは、その係合操作が容易であり、一度連結したら容易に外れることもなく、機械的強度も高い。
本実施の形態1の腰ベルト部20の連結差込具21と連結受具22は、取付けに必要なベルト長が決められるように、一方または両方に所定長の調節ベルト24を配設し、アジャスター機能をも有している。この所定長の調節ベルト24及びアジャスター機能によって使用者Mの腰の周囲の長さに合わせることができる。なお、アジャスターは、ベルトの長さを調節できるものであれば、独立したアジャスターでもよいし、連結具と一体となったものでもよい。
本実施の形態1の本体部10は、上端から下端に向かって徐々に概略横幅が狭く形成されていて、全体の1/2から1/3の位置で、下端に向かって徐々に概略横幅が広く形成されている。本体部10の上下の長さは、平均的な乳幼児Bの胴体の長さ程度に形成され、その横幅は本体部10の切欠き11R,11Lの最大切欠き幅が水平方向の最小幅の距離Xcm程度に形成されており、上部に向かって横幅が拡げられ、平均的な乳幼児Bの胴体の幅に合わせられている。
本実施の形態1においては、対面抱っこや、前向きおんぶのように、乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持するときに、乳幼児Bの臀部及び太腿付近に当たる本体部10には、クッション性に富む材料からなる。
なお、本体部10において、乳幼児Bの身体にあてがわれる内側の面の一部または全部は、乳幼児Bの身体に対応する位置の形状よりも広い面積で、通気性を有する生地、例えば、所定の糸を格子状に結びつけて編み込まれた所定の開口の網目・網模様構造を有するメッシュ(ネット)生地、多少織目の粗い密度の高くない生地等で形成することができる。これにより、乳幼児Bの身体の通気性を良くし、むれ等の湿気を防止することができる。更に、メッシュ構造である場合には、通常、多少の伸縮性も備わるため、乳幼児Bの体形や動きに追従するフィット性が得られる。勿論、伸縮性の糸を用いたり、伸縮可能に縫製したりすることによっても、乳幼児Bの体形や動きに追従するフィット性が得られる。
また、表裏のメッシュ生地間に通気性のある特定の厚みの空気層を形成する連結糸を織り込んで立体編物(ダブルラッシェル)とすることもできる。立体編物とした場合には、表裏のメッシュ生地間に織り込まれた連結糸によって空気層内で対流を生じさせないので、断熱効果が高く、かつ、容積が大きいことから、長時間断熱作用を維持できる。また、汗等の湿気の発生に対しても、その湿気を収容できる容積を有しており、更に、使用者Mの動き及び乳幼児Bの動きが空気層の体積変化となって、空気層の空気が排出及び供給されるから、使用者Mや乳幼児Bの身体から発汗した汗を速やかに吸収し、暑さや蒸れを軽減でき、発汗対策、暑さ及び蒸れ対策、汗疹対策にもなる。そして、長時間の使用に対しても蒸れやジトジト感、ベトベト感がなくなり、部分的に異常に体温が上昇するということもなく、清涼感、爽快感が得られる。また、乳幼児Bを保持している時に乳幼児Bが動いても、空気層の追随変化によって違和感が生じない。特に、表裏が所定のネットで形成されているものであれば、使用者M及び乳幼児Bの体形や動作に従って空気の出入りを決定する流体抵抗を任意に設定できる。また、表裏のデザインを任意の形状とすることができる。
因みに、この立体編物の商品は、旭化成株式会社から「フュージョン(商標名)」、また、帝人興産から「エアクィーン(商標名)」等として市販されているので、ここでは仔細な説明を省略する。
勿論、本体部10の全面が通気性を有する生地で形成してもよい。
なお、本実施の形態1においては、本体部10の内側の面全体が通気性を有するメッシュ構造とした。
本体部10と腰ベルト部20は、本体部10の下端またはその付近が縫製によって腰ベルト部20に一体に縫い合わされており、腰ベルト部20の面方向に対して本体部10が直角方向に折れ曲がり自在となっている。
このとき、腰ベルト部20に対し本体部10の下端を湾曲させるように、本体部10の中央の下を深く、その両側を浅く縫い付けてもよい。これにより、弧状に縫製できるから、腰ベルト部20の上端からの乳幼児Bの臀部の落ち込み量を確保し、乳幼児Bの安定性を確保することができる。特に、腰ベルト部20に対し本体部10の下端を湾曲させるように取付けていると、本体部10の下端と腰ベルト部20との間の落ち込み量は、乳幼児Bの臀部の位置となり、乳幼児Bの脚は使用者Mの腰周りの位置となり、無理な脚位置とはならない。
勿論、本体部10と腰ベルト部20は、本体部10の下端またはその付近が縫製によって腰ベルト部20に一体に縫い合わされておれば、腰ベルト部20の上部に対し本体部10の下端を直線状に縫製してもよい。
更に、本体部10と腰ベルト部20の接続位置は、本体部10の両側の切欠き11R,11Lに対して、それらの切欠き11R,11Lを隠すように、本体部10と腰ベルト部20との間に両端を縫製により固着し、直線状に支持された直線状支持部31R,31Lを仮想軸に本体部10の両側の切欠き11R,11Lを開閉自在とする開閉部32R,32L、切欠き11R,11Lを開閉部32R,32Lで閉じた状態で固定自在な2つ穴ボタン35R,35Lは、U状に縫い付けてなるボタンループ34R,34Lからなる固定部33R,33Lを配設した補助部30R,30Lから構成されている。
本体部10と腰ベルト部20との間に直線状に支持された直線状支持部31R,31Lは、本体部10の切欠き11R,11Lの開口の最大距離を上下に直線で結ぶ線上に形成したもので、この直線状支持部31R,31Lの本体部10側及び腰ベルト部20側は、堅固に取付けを行う必要がある。
なお、本実施の形態1では、2つ穴ボタン35R,35Lと、U状に縫い付けてなるボタンループ34R,34Lで固定部33R,33Lを構成するものであるが、本発明を実施する場合には、2つ穴ボタン35R,35Lを4つ穴ボタン、スナップボタン等に代えることができる。また、ボタンループ34R,34Lも、直接ボタンホールとすることができるし、他のボタンを使用する場合には、それに合わせることができる。
直線状支持部31R,31Lは、積層した繊維の棒、巻回した繊維の棒等に限定されるものではなく、1本の合成樹脂、合成ゴム、金属棒等として独立して形成してもよい。または開閉部32R,32L及び/または固定部33R,33Lと一体に形成してもよい。
即ち、直線状支持部31R,31Lは、補助部30R,30Lの開閉部32R,32Lが切欠き11R,11Lを開閉する仮想軸となるものであり、開閉部32R,32Lと一体となっていても、開閉部32R,32Lと別体となっていてもよい。
直線状支持部31R,31Lは軸として回動してもよいし、後述するようにそれに沿って摺動する構成としてもよい。
この本体部10の両側の切欠き11R,11Lを開閉する開閉部32R,32Lは、切欠き11R,11Lの空間を開閉するもので、本体部10と同様、乳幼児Bの身体にあてがわれる内側の面の一部または全部は、乳幼児Bの身体に対応する位置の形状よりも広い面積で、通気性を有する硬めの生地、例えば、所定の糸を格子状に結びつけて編み込まれた所定の開口の網目・網模様構造を有するメッシュ(ネット)生地、多少織目の粗い密度の高くない生地等で形成することができる。これにより、乳幼児Bの身体の一面の通気性を良くし、むれ等の湿気を防止することができる。更に、メッシュ構造である場合には、通常、多少の伸縮性も備わるため、乳幼児Bの体形や動きに追従するフィット性が得られる。勿論、伸縮性の糸を用いたり、伸縮可能に縫製したりすることによっても、乳幼児Bの体形や動きに追従するフィット性が得られるように構成する。
また、本体部10の表裏のメッシュ生地間に通気性のある特定の厚みの空気層を形成する連結糸を織り込んで立体編物とすることもできる。立体編物とした場合には、表裏のメッシュ生地間に織り込まれた連結糸によって空気層内で対流を生じさせないので、断熱効果が高く、かつ、容積が大きいことから、長時間断熱作用を維持できる。
そして、汗等の湿気の発生に対しても、その湿気を収容できる容積を有しており、更に、使用者Mの動き及び乳幼児Bの動きが空気層の体積変化となって、空気層の空気が排出及び供給されるから、使用者Mや乳幼児Bの身体から発汗した汗を速やかに吸収し、暑さや蒸れを軽減でき、発汗対策、暑さ及び蒸れ対策、汗疹対策にもなる。更に、長時間の使用に対しても蒸れやジトジト感、ベトベト感がなくなり、部分的に異常に体温が上昇するということもなく、清涼感、爽快感が得られる。乳幼児Bを保持している時に乳幼児Bが動いても、空気層の追随変化によって違和感が生じない。特に、表裏が所定のネットで形成されているものであれば、使用者M及び乳幼児Bの体形や動作に従って空気の出入りを決定する流体抵抗を任意に設定できる。また、表裏のデザインを任意の形状とすることができる。
本体部10の両側の切欠き11R,11Lと、それを開閉する開閉部32R,32Lは、切欠き11R,11Lの開口よりも、開閉部32R,32Lのシルエットラインが若干広くて、切欠き11R,11Lを通過して回動しないように構成されている。このため、開閉部32R,32Lのシルエットラインに相当するエッジには、硬めの材料を縫製し、開閉部32R,32Lのエッジが本体部10の切欠き11R,11Lの開口のエッジに衝突しあうように構成している。
直線状支持部31R,31Lは、補助部30R,30Lの開閉部32R,32Lが切欠き11R,11Lを開閉する仮想軸となり、上下端の2点で支持されているから、開閉部32R,32Lと一体となっていても、開閉部32R,32Lと別体となっていてもよい。
また、固定部33R,33Lは、ナスカン、カラビナ、スプリングホック、Dロック、クイックキャッチ、楕円リング、ボタン等の連結具が使用可能であり、何れを選択してもよい。通常、簡単に連結可能であり、安全性の高いものが使用される。バックルは、その係合操作が容易であり、一度連結したら容易に外れることもなく、機械的強度も高いので好適である。図1に示めす2つ穴ボタン35R,35Lは、U状に縫い付けてなるボタンループ34R,34Lによって連結可能になっている。即ち、開閉部32R,32Lは2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lからなる固定部33R,33Lによって連結、分離自在となっている。
開閉部32R,32Lは、固定部33R,33Lの2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lを外すと、直線状支持部31R,31Lを仮想軸として後方に開く。このとき、開閉部32R,32Lには弾性力が付与されていないから、直線状支持部31R,31Lを軸として後方(下方)に開くが、自己で閉じようとする力、開こうとする力は弱く、外力がないと切欠き11R,11Lの開口を軽く閉じている。
このとき、切欠き11R,11Lに乳幼児Bの足を挿入すべく固定部33R,33Lの2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lを外すと、開閉部32R,32Lを開くことが自在となる。このとき、開閉部32R,32Lは挿入された脚の両側面から軽く押圧する。
この脚の両側面から軽く押圧する開閉部32R,32Lは、脚の外側に到来する風を遮断するフードとして機能する。また、直線状支持部31R,31Lはこれら開閉部32R,32Lを支持する。そして、使用者Mが俯いたとき、乳幼児Bがベビーキャリアから落下する体勢になったときでも、両脚の離脱を抑制するから、しかも、開閉部32R,32Lの自由端が脚側に移動し、ストッパーとして機能するから、容易に離脱することがない。特に、切欠き11R,11Lの形状は上になるほど狭くなる。即ち、本体10の幅を広くすることにより、乳幼児Bがベビーキャリアの本体10と直線状支持部31R,31Lとの間に挟まれるから、より落下し難くなる。例えば、乳幼児Bの脚が切欠き11R,11Lに挿入されると、直線状支持部31R,31Lを仮想軸として開閉部32R,32Lが後方に開き、脚側には開閉部32R,32Lの自由端が位置するから、開閉部32R,32Lの自由端が両脚に食い込むように変化するから、乳幼児はより落下し難くなる。
また、図1に示すように、2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lを掛けると、それらからなる固定部33R,33Lが本体10と開閉部32R,32Lを繋げ、例えば、使用者M側に乳幼児Bの本体部10が向き、乳幼児Bの臀部の外周を被うことになる。このとき、本体10と開閉部32R,32Lは重なり合って僅かな隙間が生じるから、長時間の使用に対しても蒸れやジトジト感、ベトベト感がなくなり、部分的に異常に体温が上昇するということもなく、清涼感、爽快感が得られる。
本実施の形態1の固定部33R,33Lは、2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lの事例で説明したが、本発明を実施する場合には、ナスカンで本体10と開閉部32R,32Lを接続してもよいし、カラビナ、クイックキャッチ、楕円リンクで本体10と開閉部32R,32Lを接続してもよい。他に、スプリングホック、ボタン等の使用も可能である。
乳幼児Bの脚が切欠き11R,11Lに挿入されると、直線状支持部31R,31Lを仮想軸として開閉部32R,32Lが後方に開き、脚側に開閉部32R,32Lの自由端が当接する。このとき、使用者M側には乳幼児Bの脚の位置が不明であるから、乳幼児Bの落下の心配が付きまとう。
しかし、乳幼児Bの脚が切欠き11R,11Lに挿入されると、開閉部32R,32Lの自由端が直線状支持部31R,31Lを仮想軸として開閉部32R,32Lを後方に開き、脚側には開閉部32R,32Lの自由端が位置するから、開閉部32R,32Lの自由端が両脚に食い込むように変化するから、乳幼児は落下し難くなる。
補助部30R,30L及び本体部10の水平方向の横幅は、乳幼児Bの背後の臀部の周囲長から算出され、通常、臀部を取り巻く長さに設定される。なお、本実施の形態1の補助部30R,30Lの上下の長さは、本体部10の略1/3乃至2/3の範囲に形成されている。なお、補助部30R,30Lの上下の長さが本体部10の略1/3乃至2/3の範囲とは、V字状を前提としているが、ここから直角三角形の形状を除くという意味ではない。特に下が幅広、上が幅狭な切欠き11R,11Lは当然、乳幼児Bの上下動の移動防止に効果的である。
本発明を実施する場合の補助部30R,30Lは、乳幼児Bの臀部及び背後をすっぽりと覆う水平方向の広さとしている。
乳幼児Bの脚が切欠き11R,11Lに挿入されたとき、乳幼児Bの脚は最短距離Xcmとなる。しかし、本体10の補助部30R,30Lの開閉部32R,32Lが、固定部33R,33Lで繋げられると、乳幼児Bの脚は切欠き11R,11Lに挿入されず距離Wだけ開き、本体10の補助部30R,30Lの両外側から脚を出すことになる。
乳幼児Bが使用者Mの人体と本体10に挟まれるときでも、乳幼児Bの脚は切欠き11R,11Lに挿入されるときと、挿入されないとき、即ち、本体10の補助部30R,30Lの直線状支持部31R,31Lの外側から脚を出すことができる。
したがって、乳幼児Bの股を拡げてはいけない場合には、本体部10の開閉部32R,32Lを開くことにより、切欠き11R,11Lに乳幼児Bの脚を挿入する。また、乳幼児Bの股を拡げてもよい場合には、本体部10及び本体部10の切欠き11R,11Lを閉じた補助部30R,30L間を挟んで、即ち、直線状支持部31R,31Lの外側を挟んで、乳幼児Bの臀部及び背後を保持することができる。
ここで、本実施の形態1のベビーキャリア1においては、図5の対面抱っこや、図7の前向きおんぶのように乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持するときには、乳幼児Bの背側に補助部30R,30L及び本体部10を繋いで臀部にあてがわれ、図6の前向き抱っこや、図8の後向きおんぶのように乳幼児Bの身体の背側を使用者Mに向けて乳幼児Bを保持するときには、乳幼児Bの腹側に直接あてがわれる本体部10に機械的強度が委ねられることから、本体部10に乳幼児Bの全ての重量を負担させることができるように機械的強度を持たせている。このため、補助部30R,30Lの全体は、機械的強度を本体部10ほど強くする必要はないが、補助部30R,30Lの一部にも乳幼児Bの体重がかかることから、強度的に耐えられる構成であればよい。
図5の対面抱っこや、図7の前向きおんぶのように乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持する場合には、乳幼児Bの脚は、使用者Mの腰部分の腹部または背部で位置決めされる。
図5の対面抱っこや、図7の前向きおんぶのように乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持する場合には、乳幼児Bの脚が使用者Mの腹部または背部に接触しているから、乳幼児Bの移動を敏感に感じることができ、安全性が確保できる。
また、乳幼児Bと使用者Mが同一方向を向く図6に示す前向き抱っこや、乳幼児Bが使用者Mに背を向ける図8に示す後向きおんぶは、乳幼児Bの脚の位置を切欠き11R,11Lの位置または直線状支持部31R,31Lの外側の位置とすることができる。図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶでは、切欠き11R,11Lに乳幼児Bの脚を挿入し、開閉部32R,32Lがその離脱をし難くするから、このときにも安全性が確保できる。
なお、図1乃至図4に示す本体部10の上部には、後述する一対の肩ベルト40の回転式バックルの連結受具42と係合する回転式バックルの連結差込具54が縫製されたベルト54aを介して堅固に取付けられている。
また、本体部10の左右の上部には、左右一対の肩ベルト部40の一端が縫い合わせによって接合されている。
本実施の形態1の一対の肩ベルト部40は、使用者Mの左肩または右肩に掛ける肩掛け部41と、補助部30R,30Lのフロント面(F)側(本体部10側)に取付けた回転式バックルの連結差込具54と係合する回転式バックルの連結受具42を先端部に配設した調節ベルト43からなっている。
肩掛け部41は所定の柔軟性を持つ材料で形成され、例えば、公知の芯を中に入れその周囲に柔軟性に富む緩衝材を設けることによって形成され、緩衝材によって使用者Mの肩または首の背後の一部分に乳幼児Bの体重集中が生じないようにすることができる。
なお、肩掛け部41の少なくとも内面側、即ち、使用者Mの肩から背中に触れる側を、通気性を有する生地で形成することによって、使用者Mに触れる部分の通気性を良くし、むれ等の湿気を防止して、不快感を軽減できる。
肩掛け部41の端部にはアジャスター44が配設され、アジャスター44を介して調節ベルト43が取り付けられており、このアジャスター44及び調節ベルト43によって左右の肩ベルト部40の長さが調節できるようになっている。また、アジャスター44側とは反対側の先端部に回転式バックルの連結受具42が設けられており、この連結受具42は、補助部30R,30Lにおける本体部10側に取付けた連結差込具54と係合して、補助部30R,30Lに接続されるようになっている。そして、連結受具42及び連結差込具54の係合により、一対の各肩ベルト部40が本体部10の上部と補助部30R,30Lの側部との間を接続し、使用者M側の肩または首の背後に回す肩ベルト部40として機能する。
なお、本実施の形態1においては、一端が本体部10の上部に固着している肩ベルト部40の他端と補助部30R,30Lを接続する連結受具42及び連結差込具54は、回転式のバックルからなり、肩ベルト部40の調節ベルト43の先端部に設けた連結受具42の図示しない円形状の凹部に対して、補助部30R,30Lの側部に設けた連結差込具54の球状の凸部を嵌合することにより、連結差込具54に対して連結受具42が回転自在に接合され、連結受具42の側部の一対のプッシュボタン(図1、図3)を押すことで接合の解除が可能となっている。このとき、連結差込具54の凸部が球状で、連結受具42の凹部が円形状となっていることで、接合方向が特定されることなく、両者は何処の角度からでも接合することができるから、使い勝手がよい。また、連結受具42及び連結差込具54の接合状態で、補助部30R,30Lに設けた連結差込具54に対して肩ベルト部40に設けた連結受具42が回転可能となっており、使用者Mや乳幼児Bの動き等に応じ連結差込具54に対して連結受具42が動くことで、肩ベルト40及び補助部30R,30Lの接続部にかかる負荷や使用者Mの負担を軽減できる。
勿論、本発明を実施する場合には、一端が本体部10の上部に固着された肩ベルト部40の他端を補助部30R,30Lに接続する連結具は、回転式のバックルに限定されず、例えば、ナスカン、カラビナ、スプリングホック、Dロック、クイックキャッチ、楕円リング等の連結具を使用することも可能である。また、補助部30R,30L側の連結具の取付位置も特定されることなく、例えば、補助部30R,30Lのバック面(B)側(使用者M側)に取付けることも可能である。
更には、連結受具42及び連結差込具54を設けることなく、肩ベルト部40の調節ベルト43の端部を補助部30R,30Lの側部に直接縫い付けることも可能である。
なお、保護部材51は、連結受具42、連結差込具54等の可動部分に繊維等が食い込まないようにするプロテクタである。
また、左右の各肩掛け部41には、左右の肩ベルト部40間の間隔を調整保持する肩ベルト調整部45が設けられている。この左右の肩ベルト調整部45は、左肩に掛ける肩掛け部41に配設された調整ベルト46の先端にバックルの連結差込具47を配設し、また、右肩に掛ける肩掛け部41に配設された調整ベルト46の先端にバックルの連結受具48を配設しており、連結差込具47と連結受具48が係合自在となっている。更に、連結差込具47と連結受具48の一方または両方にアジャスター機能を設けることで、左右の肩ベルト調整部45の長さを調節して、左右の肩ベルト部40相互間の間隔(距離)が調整できるようになっている。
したがって、左右の各肩掛け部41を肩に掛けた状態で、左右の肩ベルト調整部45の連結差込具47と連結受具48を係合状態とすることで、左右の肩ベルト調整部45の長さによって左右の肩ベルト部40の間隔が固定されて所定の距離を保つことができ、左右の肩ベルト部40が肩から外れることがなくなる。
勿論、ここでも、左右の肩ベルト部40の間隔を固定する連結具は、その雌雄を逆に配置してもよく、また、一対のバックルに限定されず、例えば、ナスカン、カラビナ、スプリングホック、Dロック、クイックキャッチ、楕円リング等の連結具を使用することが可能である。しかし、バックルは、その係合操作が容易であり、一度連結したら容易に外れることもなく、機械的強度も高い。
なお、アジャスターは、ベルトの長さを調節できるものであれば、独立したアジャスターでもよいし、連結具と一体となったものでもよい。
更に、本実施の形態1の左右の各肩ベルト調整部45は、肩掛け部41の表面上に沿って配設したスライドベルト41aに対して4方向にベルト通し部があるベルト可動用アジャスター41bを介して摺動自在とされ、肩ベルト調整部45の位置が肩掛け部41の表面上で移動自在となっている。
したがって、左右一対の肩ベルト部40を使用者Mの肩に掛けた際の取付け易さが向上する。また、使用者Mに対する一対の肩ベルト部40において装着位置の自由度が高くなり、使用者Mの体型や乳幼児の保持態様に応じて使用者Mに無理をかけず力(乳幼児Bの体重)の分散が行われるよう使用者Mに対する一対の肩ベルト部40の装着位置状態を調節でき、安定した保持態様を維持できる。
因みに、本発明を実施する場合には、肩ベルト40の装着手段及び長さ調節手段は、バックルの連結及びバックルの摺動によるものに限定されることはない。また、これらの機能は一つの部材で行ってもよいし、別々の部材で行ってもよい。
なお、本実施の形態1において、本体部10の上部は左右一対の肩ベルト部40の取付け個所であり、乳幼児Bの体重の何割かを負担することから、それに十分耐えるように、機械的強度を持たせてある。
また、特に、本体部10、補助部30R,30L、腰ベルト部20の接続部、及び、本体部10と肩ベルト部40の接続部は、乳幼児Bの体重が加わる前提で、堅固に縫製されている。
図1に示めす2つ穴ボタン35R,35Lは、U状に縫い付けてなるボタンループ34R,34Lによって連結可能になっており、開閉部32R,32Lは2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lからなる固定部33R,33Lによって連結、分離自在となっている。これにより、図1に示すように、補助部30R,30Lを本体部10に対して重ね合わせた状態で、本体部10の左右両辺に取付けられたボタンループ34R,34Lに補助部30R,30Lのフロント面(F)側(本体部10側)の上部に取付けられた2つ穴ボタン35R,35Lを掛けると、補助部30R,30L及び本体部10の重なり状態が固定され、人為的にボタンループ34R,34Lと2つ穴ボタン35R,35Lの係合を外さない限りその固定状態が維持される。
なお、本発明を実施する場合には、補助部30R,30Lの自由端側を本体部10に対して重ね合わせた状態で固定する固定部33R,33Lは、2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lを逆に配置してもよく、また、2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34Lの対に限定されることもない。例えば、ボタンループ34R,34Lを取付けることなく、生地に環状の挿通口を形成してもよい。更に、2つ穴ボタン35R,35Lとボタンループ34R,34L以外にも、バックル、スナップボタン、スプリングホック、接着布、ナスカン、カラビナ、Dロック、クイックキャッチ、楕円リング等によって固定自在に構成することもできる。特に、ボタンとループ、フックとリング、スナップ、ファスナー、接着布、紐等を使用した場合には、補助部30R,30Lと本体部10を重ね合わせたときの嵩張りが小さく、全体の構成がまとまりのよいものとなる。また、バックルを使用した場合には、補助部30R,30Lと本体部10を重ね合わせたときの機械的強度を高めることができる。更に、補助部30R,30Lと本体部10を重ね合わせた状態で固定部33R,33Lによって固定する固定箇所も上記のように特定されるものではない。
また、本実施の形態1においては、本体部10の乳幼児Bが配置される側とは反対側の面(使用者Mがベビーキャリア1を装着した状態で意匠面となる表側の面)の上方に、所定の収容容積を有するポケット状の収納部60が設けられている。
そして、この収納部60は上方が開口されていて、その内部には、乳幼児Mの頭部を覆うヘッドフード61の一端が縫着によって本体部10に取付けられている。
本実施の形態1のヘッドフード61は、図9に示すように、乳幼児Bの頭部をすっぽりと覆う程度の面積を有し、収納部60の開口部内で本体部10に取付けられている一端側から他端側の自由端側に向かって幅広に形成されている。なお、図9中の白抜き矢印は、ヘッドフード61の展開方向を示す。
本実施の形態1においては、ヘッドフード61は、フード本体部62と、フード本体部62の両側に設けた伸縮部63と、伸縮部63から本体部10への取付け側とは反対側に延長された調整紐64とから構成されており、調整紐64の先端にはバックルの連結差込具65が取付けられ、また、伸縮部63と調整紐64との境界付近にはバックルの連結差込具65と連結係合するバックルの連結受具66が取付けられている。
フード本体部62は、例えば、通気性等を有する生地を内面側(乳幼児Bの頭部側)に配設し、撥水性等を有する生地を外面側に配設して縫い合わせて構成される。少なくともヘッドフード61の内面側において、通気性を持たせることで、乳幼児Bの頭部をすっぽりと覆った場合でも、ヘッドフード61内で熱をため込むことなく、むれ等の湿気を防止することができる。
フード本体部62の両側に配設する伸縮部63は、伸縮性を有するゴム紐が取付けられて長手方向(上下方向)に伸縮自在に形成されている。
伸縮部63から本体部10の取付け側とは反対側に延長して配設された調整紐64は、先端にバックルの連結差込具65が取付けられており、この連結差込具65と係合するバックルの連結受具66は伸縮部63と調整紐64との境界付近に取付けられている。
そして、本実施の形態1においては、図9に示すように、左右の各肩ベルト部40のスライドベルト41aの上方側(本体部10側)の端部に、ベルト67aを介して山高Dカン67が取付けられており、先端に連結差込具65を取り付けた調整紐64が、山高Dカン67に挿通されて通過し、Uターンして折り返され、伸縮部63と調整紐64との境界付近に取付けられた連結差込具66に連結差込具65が係合することにより、ヘッドフード61が収納部60から拡げられて山高Dカン67を介して肩ベルト部40に取り付けられる。
このヘッドフード61は、図9に示すように、左右一対の肩ベルト部40に山高Dカン67を介して固着した状態でその形状が保持され、対面抱っこや前向きおんぶのように乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持したときに、乳幼児Bの頭部を後頭部側から覆い、頭部を支持して、保持している乳幼児Bが眠った際に乳幼児Bの頭部が後方に倒れてのけ反るのを防止したり、乳幼児Bの日除けや、ベビーキャリア1の装着状態で抱っこしたまま授乳する際に授乳を隠すカバー等として機能したりする。特に、本実施の形態1のヘッドフード61においては、両側に伸縮部63が設けられていることで、適度な伸縮性を有し、乳幼児Bの頭部を弾性的に支持することが可能である。また、フード本体部62の外面側(乳幼児B側とは反対側の表面側)に撥水性素材を使用した場合には、雨除けにもなる。
なお、本実施の形態1においては、左右の肩ベルト部40のスライドベルト41aの端部に取付けたに山高Dカン67に、ヘッドフード61の連結差込具65及び調整紐64がUターンして折り返しができるようして、ヘッドフード61が山高Dカン67を介して肩ベルト部40に取付け自在となっているが、Uターンするように取付けても、そこが力の作用点になることから、本発明を実施する場合には、山高Dカン67の位置に連結具(連結受具66または連結差込具65)を設けて、直接的にヘッドフード61を肩ベルト部40に固着させることも可能である。しかし、本実施の形態1のように構成すると、乳幼児Bの体形や保持態様に応じて調整することができ、使い勝手が良くなる。
特に、バックルの連結差込具65及び連結受具66の一方または両方にアジャスター機能が付いている場合には、ヘッドフード61の長手方向の長さ調節が可能である。勿論、伸縮部63による長さ調節も可能である。
また、連結具もバックルに限られず、ホック、ナスカン、カラビナ、Dロック、クイックキャッチ、楕円リング等に置き換えることも可能である。
本実施の形態1では、上述したように、本体部10の意匠面の上方に収納部60が設けられているため、ヘッドフード61を使わない時には、その自由端側から順次折り畳み、または巻き込み、それを収納部60の開口から挿入し内部に収納することができる。これにより、全体がコンパクトになり、デザイン性及び乳幼児Bの安全性を高めることができる。また、ヘッドフード61の存在を第三者に分からなくすることができる。なお、収納部60がファスナー、ホック、ボタン、接着布等によって開閉自在とするポケット状の場合には、収納部60の開口をそれらで閉じる。
特に、本実施の形態1においては、両側に伸縮部63が設けられているため、ヘッドフード61を使わない時には、ヘッドフード61の伸縮部63の収縮により収納部60にコンパクトにまとめることができる一方で、ヘッドフード61を使用する際には、収納部60からヘッドフード61を引き出してヘッドフード61の伸縮部63の伸長により展開して拡げ、乳幼児Bの頭部をすっぽりと覆うことができる。しかし、本発明を実施する場合には、収納部60を設けることなく、ヘッドフード61を巻いて本体部10に接着布等によって固定して整然と保持する構成としてもよい。
次に、本実施の形態1のベビーキャリア1を使用して乳幼児Bを保持する保持態様について図5乃至図8を参照して説明する。
乳幼児Bを抱っこしたりおんぶしたりする際には、一対の肩ベルト部40の一端は、本体部10の上部に一体に固着され、反対側の他端に取付けられたバックルの連結受具42を、補助部30R,30Lの本体部10側の上部側部に取付けられた連結差込具54に嵌合させ、本体部10と補助部30R,30Lとの間が接続された状態で使用者Mの肩に掛けられる。
特に、本実施の形態1においては、回転式バックルの連結受具42が、一対の肩ベルト部40において、肩掛け部41の下端部にアジャスター44を介して配設した調節ベルト43に取付けられており、このアジャスター44及び調節ベルト43によって、一対の肩ベルト部40のベルト長を調節できるようになっている。
また、腰ベルト部20は、ベルト23を使用者Mの腰回りに巻いて、その両端部に取付けられた連結差込具21と連結受具22を連結係合させることにより、使用者Mの腰回りに固定される。
特に、バックルの連結差込具21及び連結受具22は、ベルト23に調節ベルト24を介して配設し、バックルの連結差込具21及び連結受具22の一方または両方にアジャスター機能が設けられている場合には、このアジャスター及び調節ベルト24によって、腰ベルト部20のベルト長を調節できる。
ここで、図5に示すように乳幼児Bと使用者Mの顔が相向き合う対面抱っこや、図7に示すように乳幼児Bの顔が使用者Mの後頭部に向く前向きおんぶのように乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mにあたるように乳幼児Bを保持するときには、本体部10の内側に乳幼児Bが配置され、補助部30R,30Lは本体部10に重ね合わせられた状態となる。
具体的には、左右の肩ベルト部40の何れか一方に使用者Mの肩を入れ、回転式バックルの連結受具42及び連結差込具54の係合によって本体部10の上部と補助部30R,30Lの側部との間を接続した一方の肩ベルト部40を使用者Mの片方の肩にかけ、そして、乳幼児Bの腹側が使用者Mに向くように補助部30R,30Lの内側(使用者M側)に乳幼児Bを配置する。このとき、乳幼児Bは、その両脚が自然な開脚に拡げられる。そして、重ね合わされた補助部30R,30L及び本体部10を乳幼児Bの背側から臀部にかけてあてがう。
そうしたところで、他方の肩ベルト部40を使用者Mのもう片方の肩に掛けると、使用者Mは、ベビーキャリア1によって乳幼児Bを図5に示す対面抱っこや、図7に示す前向きおんぶの態様で保持することができる。
なお、必要に応じて、肩ベルト調整部45のバックルの連結差込具47と連結受具48を連結係合させることにより、左右の肩ベルト部40の間隔が所定の距離で固定され、左右の肩ベルト部40が肩から外れることがなくなる。また、連結差込具47と連結受具48の一方または両方にアジャスター機能が設けられている場合には、左右の肩ベルト調整部45の長さを調節して、左右の肩ベルト部40相互間の間隔(距離)が調整できる。
更に、本実施の形態1のベビーキャリア1においては、固定部33R,33Lとして、補助部30R,30Lの本体部10側の上部側部に取付けられた2つ穴ボタン35R,35L及び本体部10の両側部の長手方向略1/3乃至2/3の範囲に取付けられたボタンループ34R,34Lが設けられているため、2つ穴ボタン35R,35Lをボタンループ34R,34Lに掛けることで、補助部30R,30Lを本体部10に対して重ね合わせた状態で固定することができる。
このように、乳幼児Bと使用者Mの顔が相向き合う図5に示す対面抱っこや、乳幼児Bの顔が使用者Mの後頭部に向く図7に示す前向きおんぶの態様で乳幼児Bを保持するときには、本体部10に重ね合わせた補助部30R,30Lの内側に乳幼児Bの臀部が配置することで、腰ベルト部20及び本体部10に接続した一端が本体部10と腰ベルト部20とが接続された幅広の接続幅Wで面積が広い補助部30R,30Lによって、乳幼児Bの臀部が直接的に覆われ、広い面積で安定して乳幼児Bを保持できる。
特に、本実施の形態1のベビーキャリア1においては、図5に示す対面抱っこや、図7に示す前向きおんぶのように、乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持したときに、乳幼児Bの臀部に直接的にあてがわれる補助部30R,30Lにおいて、その下部の左右両側縁に沿って、クッション性の高いクッション材で形成されているため、補助部30R,30Lの下部の両側縁が乳幼児Bの臀部に食い込んで圧迫するのが防止され、乳幼児Bの体形にかかる負担を軽減できる。
また、本実施の形態1のベビーキャリア1では、固定部33R,33Lとしての2つ穴ボタン35R,35L及びボタンループ34R,34Lの係合によって補助部30R,30Lの自由端側を本体部10に固着して一体化できることで、本体部10に重ね合わせた補助部30R,30Lの内側の下部に乳幼児Bの臀部を座らせて乳幼児を保持したときに乳幼児Bが動いても、補助部30R,30Lと本体部10の位置関係が互いにずれることなく移動止めされ、補助部30R,30L及び本体部10は適切な位置で乳幼児Mの臀部を受け止めて、乳幼児Bの体の位置を安定して保持することができる。また、乳幼児Bの動きに追随して補助部30R,30Lに皺や捲れが生じるのを防止でき、補助部30R,30L及び本体部10は一体感があり、皺や捲れによって乳幼児Bの背中に与える違和感や不快感を軽減することができる。
更に、本実施の形態1のベビーキャリア1では、補助部30R,30L及び本体部10に重なる表裏面が、通気性を有するメッシュ構造とされていることから、乳幼児Bの身体の背側の通気性が良くなり、むれ等の湿気を防止することができる。特に暑いときにおいては、長時間の使用に対しても蒸れやジトジト感がなくなり乳幼児Bは快適に保持される。なお、補助部30R,30L及び本体部10の2重構造で乳幼児Bの背側にあてがわれるため、寒いときにおいては背側の保温性が高いものとなる。更に、メッシュ構造である場合には、通常、多少の伸縮性も備わるため、乳幼児Bの体形や動きに追従するフィット性が得られ保持安定性を向上させることができる。
なお、図5に示す対面抱っこや、図7に示す前向きおんぶをするときのベビーキャリア1の装着手順は、必ずしも上述した手順で行わなくてもよく、使用者Mの両肩に左右の肩ベルト40を掛けてから、本体部10に重ね合わせた補助部30R,30Lの内側(使用者M側)に乳幼児Bを配置してもよいし、本体部10に重ね合わせた補助部30R,30Lの内側(使用者M側)に乳幼児Bをその両脚を拡げて座らせてから、使用者Mの両肩に左右の肩ベルト40をかけてもよい。
特に、本実施の形態1のベビーキャリア1では、本体部10及び補助部30R,30Lの下部には、使用者Mの腰に止める腰ベルト部20を設け、また、本体部10の上部に一端を固着した左右の肩ベルト部40に、その左右の肩ベルト部40相互間の距離を調整する肩ベルト調整部45を設けてあるから、腰ベルト部20を使用者Mの腰に止めてから、左右の肩ベルト部40を肩に止めてもよいし、逆に、左右の肩ベルト部40を肩に止めてから、腰ベルト部20を止めてもよく、使い勝手がよい。
そして、このように本実施の形態のベビーキャリア1は、一対の肩ベルト部20を使用者Mの肩の背後に回し、また、腰ベルト部20を使用者Mの腰回りに取付けることにより使用者Mに装着されるものであるから、乳幼児Bの体重を一対の肩ベルト部40と腰ベルト部20に分散して、乳幼児Bの体重をバランスよく受けることができ、使用者Bの肩にかかる負担を軽減できる。
一方で、図6に示す乳幼児Bと使用者Mが同一方向を向く前向き抱っこや、乳幼児Bが使用者Mに背を向ける図8に示す後向きおんぶで乳幼児Bの身体の背側を使用者Mに向けて乳幼児Bを保持するときには、固定部33R,33Lとしての2つ穴ボタン35R,35L及びボタンループ34R,34Lの一対の係合は外されて、補助部30R,30Lの自由端側が本体部10と分離さている状態で、この補助部30R,30Lと本体部10との間に乳幼児Bが配置される。
ここでも、左右の肩ベルト部40の何れか一方に使用者Mの肩を入れて肩ベルト部40を肩に掛け、その状態で、乳幼児Bをその背側が使用者Mに向くようにして、本体部10と補助部30R,30Lの間に入れる。このとき、乳幼児Bの両脚が拡げられて本体部10の下部両側から乳幼児Bの脚を出し、そこに乳幼児Bの脚の位置を定める。そして、本体部10が乳幼児Bの腹側にあてがわれ、補助部30R,30Lが乳幼児Bの背側に配置される。
そうしたところで、他方の肩ベルト部40を使用者Mのもう片方の肩に掛けると、ベビーキャリア1によって乳幼児Bを図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶの態様で保持することができる。
なお、必要に応じて、肩ベルト調整部45のバックルの連結差込具47と連結受具48を連結係合させることにより、左右の肩ベルト部40の間隔が所定の距離で固定され、左右の肩ベルト部40が肩から外れることがなくなり、また、連結差込具47と連結受具48の一方または両方にアジャスター機能が設けられている場合には、左右の肩ベルト調整部45の長さを調節して、左右の肩ベルト部40相互間の間隔(距離)が調整できる。
このように、乳幼児Bと使用者Mが同一方向を向く図6に示す前向き抱っこや、乳幼児Bと使用者Mが互いに背中を付ける図8に示す後向きおんぶの態様で乳幼児Bを保持するときには、本体部10の切欠き11R,11L間に乳幼児Bの脚が挿入されることで、乳幼児Bの腹側が本体部10にあてがわれ、乳幼児Bの股部にあてがわれる本体部10下部の横幅Wよりも幅狭Lに形成されているため、乳幼児Bの脚の開きが無理なく開ける程度であり、本体部10の下部両側で乳幼児Mの股の鼠蹊部をきつく圧迫することはない。
また、乳幼児Bは本体部10と補助部30R,30Lの間に挟まれ、一端を腰ベルト部20に固着し他端の自由端側に肩ベルト部40が接続された補助部30R,30Lが、乳幼児Bの背側に配置するから、この補助部補助部30R,30Lによって、乳幼児Bの臀部から背側を受けることもできるため、使用者Mは乳幼児Bと一体感があり、乳幼児の支持安定性を高めることができる。
特に、本実施の形態のベビーキャリア1においては、図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶのように乳幼児Bの身体の背側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持したときに、乳幼児Bの股部にあてがう本体部10の下部の左右両側縁に沿って、クッション性に富むクッション材から形成されるから、本体部10の下部の両側縁が乳幼児Bの鼠蹊部に食い込んで圧迫するのを防止することができ、乳幼児の体形にかかる負担をより軽減できる。
また、本実施の形態1のベビーキャリア1では、補助部30R,30L間に切欠き11R,11Lを配設し、本体部10に重なる表裏面が、通気性を有するメッシュ構造とされていることから、乳幼児Bの身体の背側及び使用者Mの腹側の通気性が良くなり、乳幼児Bと使用者M間に発生するむれ等の湿気を防止することができる。特に夏場では、長時間の使用に対しても蒸れやジトジト感がなくなり乳幼児Bは快適に保持される。更に、メッシュ構造である場合には、通常、多少の伸縮性も備わるため、乳幼児Bの体形や動きに追従するフィット性が得られ保持安定性を向上させることができる。乳幼児Bの腹側にあてがわれる本体部10の内面側も通気性を有するメッシュ構造となっている場合には、乳幼児Bの腹側の通気性も良くなりむれ等の湿気が防止され、乳幼児Bを取り巻く周囲が保温状態になることなく清涼感、爽快感が増す。
なお、図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶをするときのベビーキャリア1の装着手順も、必ずしも上述した手順で行わなくてもよく、例えば、両肩に左右の肩ベルト部40をかけてから、補助部30R,30Lと本体部10の間に乳幼児Bを配置してもよいし、補助部30R,30Lと本体部10の間に乳幼児Bを配置してから、両肩に左右の肩ベルト部40をかけてもよい。
このように本実施の形態1のベビーキャリア1によれば、図5に示す対面抱っこや、図7に示す前向きおんぶのときには、本体部10に重ねた幅広の補助部30R,30Lの内側に乳幼児Bを配置し、補助部30R,30Lによって乳幼児Bの臀部及び背後が広い面積で支持することで安定して乳幼児Bを保持できる一方で、図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶのときには、補助部30R,30Lと本体部10の間に乳幼児Bを配置して、下部が幅狭の本体部10によって、乳幼児Bの開脚に負担をかけることなく乳幼児Bの股部を支持して乳幼児Bの体形にあった保持ができ、乳幼児Bの配置位置を補助部30R,30Lの内側(使用者M側に近い手前側)、または、補助部30R,30Lと本体部10との間に変えるだけという簡単な動作で乳幼児Bの向きを逆にして、抱っこしたり、おんぶしたりする多様な保持態様に適した転換を容易に行える。
特に、本実施の形態では、固定部33R,33Lとして2つ穴ボタン35R,35Lをボタンループ34R,34Lに掛けたり、またはそれを外したりする簡単な操作で、本体部10と補助部30R,30Lの重ね合わせ状態を固定したりそれを解除したりすることができ、その切換え操作も容易にできる。
このようにして、本実施の形態のベビーキャリア1によれば、乳幼児Bを保持する方向性、即ち、使用者Mと乳幼児Bの向きの関係が拘束されることなく、乳幼児Bを相向き合いに抱く図5に示す対面抱っこ、乳幼児Bを使用者Mと同一方向を向くように抱く図6に示す前向き抱っこ、乳幼児Bを使用者Mと同一方向を向くようにおんぶする図7に示す前向きおんぶ、及び、乳幼児Bを使用者Mと背中合わせでおんぶする図8に示す後向きおんぶの保持態様で乳幼児Bの抱っこやおんぶを補助することができる。
また、保持態様の転換が、乳幼児Bの配置位置を補助部30R,30Lの内側(使用者M側)か、または、本体部10と補助部30R,30Lの間かに変更するだけでよいことから、抱っこやおんぶの取り扱いが熟練者でなくとも容易である。
特に、従来の多様な保持態様が可能な従来のベビーキャリアにおいては、保持態様によっては必要としない部位・部材が存在する場合、その部位・部材はデザイン性や安全性の面から折り畳んだり、格納したり、取り外したりしてコンパクト化するものであった。
しかし、本実施の形態においては、図5に示す対面抱っこや、図6に示す前向きおんぶのときには、補助部30R,30Lの内側に乳幼児Bを配置して、補助部30R,30Lを本体部10に対して重ねた状態で乳幼児Bの背側を支持し、図7に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶのときには、使用者Mと本体部10との間に乳幼児Bを入れて、乳幼児Bの腹側を本体部10が支持する一方で、乳幼児Bの背側も補助部30R,30Lによって補助的に支持可能として乳幼児Bの安定した保持を可能とする、無駄のない構成となっていて構成部品がシンプルである。
このため、折り畳んだり、格納したり、取り外したものを携帯したりする必要がなくて、手間がかかることもなく、使い勝手がよい。また、更に、格納したり、折り畳んだりしたものが外観(意匠面)に露出し、外観(意匠面)のデザインを拘束することもないことから、デザイン的な見栄えや外観性(意匠性)の低下もなく、外観(意匠面)のデザインの自由度が高いものとなる。よって、ヘッドフード61を設け、それを収納部60に収納したりする構造を本体部10の意匠面側に設けても、その外観(意匠面)が複雑な構成とならない。
また、図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶのときには、下部の幅が狭い本体部10及び補助部30R,30Lが乳幼児Bの臀部の周りに当たることになり、従来の紐やフック等の狭幅手段によって乳幼児の股が当たる部分の幅を縮小するベビーキャリアのように縮小した股当て部に皺が生じることもなく、保持する乳幼児Bに違和感のある感触や不快感を与えるおそれもない。
このように、本実施の形態1にかかるベビーキャリア1は、乳幼児Bを支持する本体部10と、本体部10の下部と略逆T字状に一体に接続され、使用者Mの腰回りに取付ける腰ベルト部20とを具備し、乳幼児Bの股を拡げたくないときには、前記本体部10のみを挟み、また、乳幼児Bの股を拡げたいときには、前記本体部10の切欠きを閉じた前記補助部30R,30L間を挟んで乳幼児Bの臀部を保持するものである。
したがって、本実施の形態1にかかるベビーキャリア1によれば、図5に示す対面抱っこや、図7に示す前向きおんぶのように、乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持するときには、補助部30R,30Lの内側(使用者M側)に乳幼児Bをその腹側が使用者Mに向くように配置させて、補助部30R,30Lの面が本体部10の面に重なり合うようにして、重ね合わせた補助部30R,30L及び本体部10を乳幼児Bの背側から臀部にかけてあてがう。そして、一対の肩ベルト部40を使用者Mの肩の背後に回し、また、腰ベルト部20を使用者Mの腰回りに取付けることにより使用者Mに装着され、乳幼児Bを縦抱き状態で保持する。
このとき、腰ベルト部20に固着した一端側の下部を本体部10と腰ベルト部20とが接続された接続幅Wよりも広い幅で形成した本体部10及び補助部30R,30Lが直接的に乳幼児Mの臀部を覆うため、広い面積で安定して乳幼児Bを保持できる。
一方、補助部30R,30Lの自由端側を本体部10とは離して、本体部10と補助部30R,30Lと間に乳幼児Bをその背側が使用者Mに向くように配置し、本体部10を乳幼児Bの腹側にあてがい、本体部10の下部の両側縁から乳幼児Bの脚を出すことにより、乳幼児Bの身体の背側が使用者Mに向く図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶで乳幼児Bを保持することができる。
このとき、本体部10下部の水平方向の横幅は、補助部30R,30Lの配置に形成されているから、本体部10の下部の両側縁から両脚が出るように乳幼児Bの股間を強制的に拡げる外力が加わることなく、開脚が自然の状態となり、乳幼児Bの股の鼠蹊部を圧迫することもなく、乳幼児Bの体形に負担をかけることがない。また、腰ベルト部20に一端を固着した補助部30R,30Lが乳幼児Bの背側に位置し、この補助部30R,30Lによって乳幼児Bの臀部から背側を受けることもできるため、乳幼児Bの支持安定性を高めることができる。
また、本実施の形態にかかるベビーキャリア1においては、使用者Mの肩に回して装着される一対の肩ベルト部40及び使用者の腰回りに取付けられる腰ベルト部20によって、乳幼児Bの体重を一対の肩ベルト部40と腰ベルト部20に分散して、乳幼児Bの体重をバランスよく受けることができ、使用者Mの肩に加わる負担を軽減できる。
このようにして、本実施の形態のベビーキャリア1は、乳幼児Bを抱いたりおんぶしたりする際に、乳幼児Bの体形に負担をかけることなく、その使用者Mと乳幼児Bの向きの関係を拘束することのない多様な保持形態が可能である。しかも、乳幼児Bの配置位置を補助部30R,30Lの内側(使用者M側に近い手前側)、または、補助部30R,30Lと本体部10の間に変えるだけという簡単な動作で保持形態の転換も容易である。
特に、本実施の形態1のベビーキャリア1は、図5に示す対面抱っこや、図7に示す前向きおんぶのときには、本体部10の内側と使用者Mとの間に乳幼児Bを配置して、補助部30R,30Lを本体部10に対して重ねた状態で乳幼児Bの背側を本体部10補助部30R,30Lとで支持する。図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶのときには、本体部10から補助部30R,30Lを解放し、切欠き11R,11Lの直線状支持部31R,31L間に乳幼児Bの脚を入れて、乳幼児Bの腹側を本体部10で支持する。また、本体部10の補助部30R,30Lの解放、閉鎖に左右されることなく、切欠き11R,11Lの直線状支持部31R,31Lの外側に乳幼児Bの脚を出して、乳幼児Bの腹側を本体部10で支持することもできる。また、乳幼児Bの背側も補助部30R,30Lによって補助的に支持可能として乳幼児Bの安定した保持を可能とする無駄のない構成となっており、折り畳んだり、格納したり、取り外したものを携帯したりする手間がかかることもなく、使い勝手がよい。更に、格納したり、折り畳んだりしたものが、外観(意匠面)に露出することもないことから、外観性(意匠性)の低下もなく、外観(意匠面)のデザインの自由度が高いものとなる。
また、図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶのときには、下部の横幅が狭い本体部10が乳幼児の股にあてがわれることになり、紐やフック等の狭幅手段によって乳幼児の股が当たる部分の幅を縮小することによる皺の発生もなく、保持する乳幼児に違和感や不快感を与える恐れもない。
このようにして、乳幼児Bの体形に負担をかけることなく、その使用者Mと乳幼児Bの向きの関係を拘束することのない多様な保持形態が可能であり、しかも、保持したときに乳幼児Bに違和感・不快感を与えることもなく、保持形態の転換が容易で使い勝手も良く、外観デザインの自由度が高いベビーキャリア1となる。
更に、本実施の形態1のベビーキャリア1は、補助部30R,30Lの自由端側を本体部10に重ね合わせた状態で固定する固定部33R,33Lとして補助部30R,30Lに取付けた2つ穴ボタン35R,35L及び本体部10に取付けたボタンループ34R,34Lを具備することから、図5に示す対面抱っこや、図6に示す前向きおんぶのように乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持するときには、補助部30R,30Lを本体部10に重ね合わせた状態で固定することができ、補助部30R,30Lと本体部10が互いにずれることなく移動止めできる。したがって、重なり合った補助部30R,30L及び本体部10において適切な位置で乳幼児Bの臀部を受け止めて、乳幼児Bの体の位置を安定して保持することができる。また、乳幼児Bの動きに追随して補助部30R,30Lに皺や捲れが生じるのを防止でき、補助部30R,30L及び本体部10は一体感があり、皺や捲れによって乳幼児Bの背中や臀部に与える違和感や不快感を軽減することができる。よって、長時間の保持でも乳幼児Bの体形にかかる負担を軽減することができる。
なお、上記実施の形態では、固定部33R,33Lとしての2つ穴ボタン35R,35L及びボタンループ34R,34Lを設けて補助部30R,30Lの自由端側が本体部10に固定自在としているが、固定部33R,33Lを設けなくとも、補助部30R,30Lを本体部10に沿って重ね合わせ乳幼児Bをその腹側が使用者Mに向くように補助部30R,30Lの内側(使用者M側)に配置させたときに、重ね合わせた補助部30R,30L及び本体部10によって乳幼児Bの背側から臀部までを支持し、幅広の補助部30R,30Lによって乳幼児Bの臀部を直接的に覆い、安定して乳幼児を保持することは可能である。この場合には、固着操作を必要としないため、より簡単にベビーキャリア1を使用することができる。
また、本実施の形態1のベビーキャリア1は、補助部30R,30Lの下部の両側縁に沿って、クッション材で形成されたことから、図5に示す対面抱っこや、図7に示す前向きおんぶのように乳幼児Bの身体の腹側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持したときに乳幼児Bの臀部にあてがわれる補助部30R,30Lにおいて、クッション部分によって下部の両側縁が臀部に食い込んで圧迫するのを防止することができ、乳幼児Bの体形にかかる負担を軽減できる。
更に、本体部10の下部の両側縁に沿ってクッション材で形成されると、図6に示す前向き抱っこや、図8に示す後向きおんぶのように乳幼児Bの身体の背側が使用者Mに向くように乳幼児Bを保持したときに、乳幼児Bの股部にあてがわれる本体部10において、クッションによって下部の両側縁が脚の股、特に、鼠蹊部に食い込んで圧迫するのを防止することができ、乳幼児Bの体形にかかる負担を軽減できる。
加えて、本実施の形態1のベビーキャリア1は、補助部30R,30Lの本体部10に重なる表裏面を、通気性を有するメッシュ構造としたことから、乳幼児の少なくとも身体の一面の通気性を良くし、むれ等による湿気を防止できる。また、メッシュ構造として多少の伸縮性を備える場合には、乳幼児Bの体形や動きにフィットして保持安定性を向上させることができる。
また、本実施の形態のベビーキャリア1は、乳幼児Bの頭を覆う所定面積を有し、一端を本体部10に固着し、他端を一対の肩ベルト部40に固着自在としたヘッドフード61を設けたことから、乳幼児Bの頭部を支持することができ、乳幼児Bが居眠りしたときに乳幼児Bの頭が後方にのけ反るのを防止できる。また、日焼け防止や、授乳時の授乳を隠す機能としても使用できる。更に、撥水性素材を使用した場合には、雨除けにもなる。
加えて、ヘッドフード61を使用しないときに、それを収納する収納部60を本体部10に設けたことから、コンパクトにヘッドフード61を収納でき、デザイン性及び乳幼児の安全性を高めることができる。
なお、本発明を実施する場合には、一端を本体部10の上部に固着した肩ベルト40の他端が接続される補助部30R,30Lの側部との接続は、直接的な接続のみならず、間接的に接続する構成としてもよい。即ち、補助部30R,30Lの直線状支持部31R,31Lを支点として、そこに負荷を加えているが、直接的には接続を行っていない構成としてもよい。例えば、肩ベルト40側に一対の連結具を取付け、補助部30R,30L側に一方の連結具(連結受具または連結差込具)を通過させる通過孔を設け、肩ベルト40からベルト等を介して一方の連結具(連結受具または連結差込具)を通過孔に通過させたのち、折り返して、もう片方の連結具(連結差込具または連結受具)に連結係合する構成とし、間接的な接続としてもよい。更に、一端を本体部10の上部に固着した肩ベルト40の他端側の接続は、補助部30R,30Lに加え、補助部30R,30Lからベルト等を介して本体部10の側部にも接続する構成としてもよい。
なお、本実施の形態1において、補助部30R,30Lは本体部10と共に腰ベルト部20に一体に縫製されているが、本発明を実施する場合には、本体部10の下端に直接、補助部30R,30Lを縫い付け等によって取付けることも可能である。また、腰ベルト部20において本体部10と補助部30R,30Lを別々に縫い付け等によって取付けることも可能である。即ち、補助部30R,30Lは、腰ベルト部20及び/または本体部10に接続する構成とすることができる。
[実施の形態2]
図10は実施の形態2のベビーキャリア1である。ここでは、特に、本実施の形態2と、上記実施の形態1との相違点のみ説明する。
図1乃至図9の実施の形態1では、肩ベルト40が本体部10の上部から側部に繋がっており、図1乃至図4に示す本体部10の上部には、一対の肩ベルト40の回転式バックルの連結受具42と係合する回転式バックルの連結差込具54が縫製されたベルト54aを介して堅固に取付けられている。この回転式バックルの連結受具42と回転式バックルの連結差込具54、縫製されたベルト54aに代えて、腰ベルト部20のベルト23の上部に回転式バックルの連結受具42と回転式バックルの連結差込具28、縫製されたベルト29が設けられている。
図10の実施の形態2では、肩ベルト40が本体部10の上部から側部に繋がっているのではなく、図10に示す本体部10の上部から一対の肩ベルト40の回転式バックルの連結受具42は、回転式バックルの連結差込具28が縫製されたベルト29を介して堅固に取付けられている腰ベルト部20に接続されている。
したがって、実施の形態2のベビーキャリア1の一対の肩ベルト40は、本体部10の上部から腰ベルト部20に接続されている。よって、実施の形態1のように本体部10の上部から本体部10の側部との間を肩に通してもよいし、実施の形態2のように本体部10の上部から腰ベルト部20の間を肩に通してもよい。
図1乃至図9の実施の形態1では、本体部10の両側の切欠き11R,11Lを開閉自在とする開閉部32R,32Lと、切欠き11R,11Lを開閉部32R,32Lで閉じた状態で固定自在な2つ穴ボタン35R,35L及びボタンループ34R,34Lからなる固定部33R,33Lを配設した補助部30R,30Lを有しているが、本発明を実施する場合には、実施の形態1の2つ穴ボタン35R,35Lに代えて4つ穴ボタン等のボタンの使用が可能であり、結果的に所定の外力を加えて分離できるボタンであればよい。
実施の形態1のボタンループ34R,34Lについても、所定の紐状のボタンループでなくても、紐状にした生地37の両端に図示しないボタン篝を行い、その両端に止ボタンを配設すればよい。
このように、本体部10と腰ベルト部20との間で切欠き11R,11Lを挟んで直線状に支持された直線状支持部31R,31Lと、直線状支持部31R,31Lを仮想軸として本体部10の切欠き11R,11Lを開閉自在とする開閉部32R,32Lと、切欠き11R,11Lを開閉部32R,32Lで閉じた状態で固定自在な固定部33R,33Lとを配設した補助部30R,30Lは、開閉部32R,32Lを解放状態または閉鎖状態で維持できればよく、開閉部32R,32Lの意匠面側または反意匠面側の何れに固定部33R,33Lを配設してもよい。
図10の実施の形態2では、本体部10に一枚の生地37を縫製し、生地37の両端でボタン止めするものであるが、本発明を実施する場合には、切欠き11R,11Lに沿ってボタンまたはファスナーを配設してもよい。
[実施の形態3]
図11は実施の形態3である。実施の形態1乃至実施の形態2との相違点は、本実施の形態3では、本体部10の腰ベルト部20寄りに円形または略円形の切欠口80R,80Lを設けている。なお、図1乃至図10に記載した直線状に支持された直線状支持部31R,31Lは設けていない。また、直線状支持部31R,31Lを仮想軸として本体部10の切欠き11R,11Lを開閉自在とする開閉部32R,32Lも設けていない。
即ち、本実施の形態3の本体部10に切欠口80R,80Lを設けたのみである。乳幼児の体形に応じて切欠口80Rと切欠口80Lの水平方向の最小幅の距離はXcmに、本体部10の切欠き11R,11Lを閉じた場合に相当する間隔はWcmとなるように、間隔を定めればよい。
また、切欠口80R,80Lは、パワーネット82R,82Lが貼ってあり、その中心に拡大できる挿通孔81R,81Lが設けられている。挿通孔81R,81Lは脚の挿入によって拡張するものであります。勿論、挿通孔81R,81Lのない靴下状に延びるものでもよい。また、ニット等で筒体を形成し、それを靴下状に延びる形態としてもよい。
このように、横幅方向に切欠口80R,80Lを形成し、乳幼児Bの腹部または背部を支持する本体部10と、本体部10の下部を縫製し、全体として略逆T字状として、使用者Mの腰回りに取付ける腰ベルト部20と、本体部10の上部に一端が固着され、他端が本体部10の側部または腰ベルトに接続された左右一対の肩ベルト部40とを具備し、乳幼児Bの股を拡げたくないとき、前記本体部10の切欠口80R,80Lに脚を挿入し、また、乳幼児Bの股を拡げたいとき、前記本体部10の外側または使用者Mの腰部或いは腹部で保持するものである。
したがって、実施の形態1乃至実施の形態2と同様に使用できる。
実施の形態1乃至実施の形態3では、乳幼児Bの股を拡げたくないとき、本体部10の補助部30R,30Lを開いて、切欠き11R,11Lに脚を挿入する形態を取ることが必要である。しかし、乳幼児Bの股を拡げてもよいときには、本体部10及び本体部10の切欠き11R,11Lを閉じた補助部30R,30L間の直線状支持部31R,31Lを内側に挟んだ脚を本体部10側に出す形態、或いは、使用者Mの背部または腹部で脚を保持し、かつ、本体部10及び補助部30R,30Lで乳幼児Bの臀部及び背後を保持する形態の二者択一とすることができる。
通常、乳幼児Bの体格が大きいとき、環境温度が高く暑いときには、本体部10及び本体部10の切欠き11R,11Lを閉じた補助部30R,30L間の直線状支持部31R,31Lを内側に挟んだ脚を本体部10側に出す形態をとるのが好ましいが、結果としては、乳幼児Bの体型及び年齢によって決定すればよい。しかし、使用者Mにとっては乳幼児Bの体温が伝わってくると、乳幼児Bの体調まで理解されることから、この体形を好む人もおり、実施の形態1乃至実施の形態3を限定する要件は何もない。
1 ベビーキャリア
10 本体部
11R,11L 切欠き
20 腰ベルト部
30R,30L 補助部
31R,31L 直線状支持部
32R,32L 開閉部
33R,33L 固定部
34R,34L ボタンループ(固定部)
35R,35L 2つ穴ボタン(固定部)
40 肩ベルト部
80R,80L 切欠口
B 乳幼児
M 使用者

Claims (2)

  1. 横幅方向に2個の切欠きを形成し、乳幼児の腹部または背部を支持する本体部と、
    前記本体部の下部を縫製し、全体として略逆T字状として、使用者の腰回りに取付ける腰ベルト部と、
    前記本体部と前記腰ベルト部との間で前記2個の切欠きを挟んで直線状に支持された直線状支持部、前記直線状支持部を仮想軸として前記本体部の前記2個の切欠きを開閉自在とする開閉部、前記切欠きを前記開閉部で閉じた状態で固定自在な固定部とを配設した補助部と、
    前記本体部の上部に一端が固着され、他端が本体部の側部または腰ベルトに接続された左右一対の肩ベルト部とを具備し、
    乳幼児の股を拡げたくないとき、前記本体部の前記補助部を開いて、前記2個の切欠きに脚を挿入し、また、乳幼児の股を拡げてもよいとき、前記本体部及び前記本体部の前記2個の切欠きを閉じた前記補助部間の前記直線状支持部を内側に挟んで脚を本体部側に出すか、或いは、使用者の背部または腹部で脚を保持し、かつ、前記本体部及び前記補助部で乳幼児の臀部及び背後を保持することを特徴とするベビーキャリア。
  2. 横幅方向に2個の切欠口を形成し、乳幼児の腹部または背部を支持する本体部と、
    前記本体部の下部を縫製し、全体として略逆T字状とした使用者の腰回りに取付ける腰ベルト部と、
    前記本体部の上部に一端が固着され、他端が本体部の側部または腰ベルトに接続された左右一対の肩ベルト部とを具備し、
    乳幼児の股を拡げたくないとき、前記本体部の前記2個の切欠口に脚を挿入し、脚を本体部側に出し、また、乳幼児の股を拡げてもよいとき、前記本体部の両外または使用者の背部或いは腹部で脚を保持することを特徴とするベビーキャリア。
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