JP2017079185A - 面発光装置及び面発光装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、各面発光素子の全体の面内輝度にムラが生じ難い面発光装置及び面発光装置の提供を目的とする。【解決手段】フレキシブルな複数の面発光素子2と配線基板3とを備える。複数の面発光素子2は、互いに隣接する2つの面発光素子2の一部同士が重ね合わされて第1方向(X1−X2)に沿って並べられるように配置され、各面発光素子2は、非重ね合わせ部52に形成された非重ね合わせ部形成電極273、256を備えている。非重ね合わせ部形成電極273,256は、非重ね合わせ部52における第1方向長さ領域521の略全範囲に延されるように形成されている。そして、配線基板3は、非重ね合わせ部形成電極273,256と第1方向長さ領域521の略全範囲にわたって電気的接続可能に接合されている。【選択図】図2
Description
本発明は、有機発光ダイオード(OLED)パネルなどの面発光素子を用いた面発光装置及び面発光装置の製造方法に関する。
従来から、有機発光ダイオード(OLED)パネルからなる面発光素子を複数、並べるように配置した面発光装置が知られている。例えば特許文献1に、複数の面発光素子を並べて配置した面発光装置が開示されている。この特許文献1に開示された面発光装置は、ガラス等で形成された基板を有する複数の面発光素子を備え、これらの面発光素子が、例えば互いに隣り合う面発光素子の一部同士を重ね合わせて所定の方向に並べられるように配置されている。このように互いに隣り合う面発光素子の一部同士が重ね合わされることで、非発光部を少なくできる。
一方、このような面発光装置では、面発光素子が有する電極の電気抵抗値が比較的高い。そのため、例えば面発光素子における一方端側から給電すると、例えば給電位置である一方端側から他方端側に行くに従って距離が長くなる部位ほど、その電位が低下し、その結果、給電位置に較べて面発光素子の面内輝度が小さくなる場合があり、面発光素子の全体の面内輝度にムラができるおそれがある。
この場合に、電気抵抗値が小さい配線基板を用いて、隣接する2つの面発光素子を電気的に接続することで面発光素子の全体の面内輝度のムラを少なくすることが考えられる。この配線基板を用いた接続は、例えば、以下のようにして行うことができる。例えば図9に示すように、隣接する2つの面発光素子100a、100bのそれぞれの非重ね合わせ部の電極101a、101bと第1方向(X1−X2方向)の一方端側(X1側)から他方端側(X2側)までの第1方向長さ領域105の略全範囲に対向するように所定幅の配線基板102とが後述する異方性導電フィルム103を介在するように配置される。
そして、その状態から、互いに対向配置されるように配線基板接合装置10に設けられた第1押圧部11と第2押圧部12との間に、面発光素子100a、100bの電極101a、101bと配線基板102とが配置され、第2押圧部12が第1押圧部11に対して互いの間隔を狭めるように相対移動して面発光素子100a、100bの電極101a、101bと配線基板102とを加熱しつつ押圧することで、電極101a、101bと配線基板102とが異方性導電フィルム103を介して接合され、隣接する2つの面発光素子100a、100bが電気的に接続する。
しかしながら、互いに隣接する2つの面発光素子100a、100bのうちの一方の面発光素子100aの電極101aに対して他方の面発光素子100bの電極101bが重ね合わされる際に平行(同一面上)にならずに傾いてしまう。その際、例えば上記特許文献1のように、面発光素子100bの基板がガラスから形成されていると、配線基板接合装置10の第1押圧部11と第2押圧部12とで面発光素子100bが厚さ方向に押圧されても面発光素子100bが変形し難い。その結果、面発光素子100bの電極101bの第1方向長さ領域105で配線基板102と電極101bが接合しない空隙部104ができてしまい、面発光素子100bの全体の面内輝度にムラが生じてしまうおそれがある。
本発明は、面発光素子の全体の面内輝度にムラが生じ難い面発光装置及び面発光装置の製造方法の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る面発光装置は、フレキシブルな複数の面発光素子と、前記面発光素子に給電するための配線基板とを備え、前記複数の面発光素子は、互いに隣接する2つの前記面発光素子の一部同士が重ね合わされて第1方向に沿って並べられるように配置され、前記各面発光素子は、前記配線基板と電気的に接続する電極を備え、前記電極は、前記各面発光素子における前記一部以外の非重ね合わせ部に形成された非重ね合わせ部形成電極を備え、前記非重ね合わせ部形成電極は、前記非重ね合わせ部における前記第1方向の一方端から他方端までの第1方向長さ領域の略全範囲に延されるように形成されており、前記配線基板は、前記非重ね合わせ部形成電極と前記第1方向長さ領域の略全範囲にわたって電気的接続可能に接合されていることを特徴とする。ここで、「フレキシブル」とは、少なくとも発光面を、発光面と交差する方向に曲げられることを意味する。
この構成によれば、配線基板は、互いに重ね合わされた、隣接する2つの面発光素子におけるそれぞれの面発光素子の非重ね合わせ部形成電極と第1方向長さ領域の略全範囲にわたって電気的接続可能に接合されているため、非重ね合わせ部の第1方向長さ領域の略全範囲に、電気抵抗値の小さい配線基板を介して給電できる。これにより、面発光素子全体の面内輝度のムラを抑えることができる。
又、互いに重ね合わせた際に、一方の面発光素子の非重ね合わせ部形成電極が他方の面発光素子の非重ね合わせ部形成電極に対して傾斜していても、例えば配線基板を接合するに際して配線基板貼付装置の第1押圧部と第2押圧部とで面発光素子が厚さ方向に押圧されると、各面発光素子がフレキシブルであるため、面発光素子が変形して互いの非重ね合わせ部形成電極が略同一面上に配置され、その状態で配線基板を非重ね合わせ部形成電極に接合できる。従って、非重ね合わせ部の第1方向長さ領域の略全範囲に配線基板を接合でき、面発光素子の第1方向長さ領域で配線基板と非重ね合わせ部形成電極とが接合しない空隙部の発生を極力抑えることができる。
他の一態様では、前記面発光装置において、前記各面発光素子の非重ね合わせ部形成電極は、前記配線基板と接合される基板接合面を備え、前記互いに隣接する2つの面発光素子それぞれの前記基板接合面が互いに略同一面上に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば配線基板を接合するに際して配線基板貼付装置の第1押圧部と第2押圧部とで面発光素子を厚さ方向に押圧することで、隣接する2つの面発光素子それぞれの非重ね合わせ部形成電極の基板接合面における第1方向長さ領域の略全範囲に配線基板を容易に接合できる。
他の一態様では、前記面発光装置において、前記配線基板は、フレキシブルなものであることを特徴とする。
この構成によれば、配線基板は、非重ね合わせ部形成電極の基板接合面に沿い易いものになり、面発光素子の第1方向長さ領域で配線基板と非重ね合わせ部形成電極とが接合しない空隙部の発生をより一層抑えることができる。
又、配線基板は、面発光素子と共に、湾曲状に変形され、或いは屈曲され易くなる。これにより、面発光装置全体が、湾曲形状等の適宜な形状に変形し易いものになる。
他の一態様では、前記面発光装置において、前記配線基板と前記非重ね合わせ部形成電極との間に、異方性導電フィルムが配置され、前記配線基板と前記非重ね合わせ部形成電極とは、前記異方性導電フィルムを介して電気的接続可能に接合されていることを特徴とする。
この構成によれば、配線基板と非重ね合わせ部形成電極とが、容易に確実に電気的に接される。
他の一態様では、前記面発光装置において、前記各面発光素子の前記非重ね合わせ部形成電極は、前記非重ね合わせ部に形成された非重ね合わせ部形成陽極及び非重ね合わせ部形成陰極を備え、前記基板接合面は、前記非重ね合わせ部形成陽極に形成された陽極基板接合面と、前記非重ね合わせ部形成陰極に形成された陰極基板接合面とを備え、前記隣接する2つの面発光素子におけるいずれか一方の前記面発光素子の前記陽極基板接合面と前記いずれか他方の前記面発光素子の前記陰極基板接合面とが前記第1方向に沿って略一直線状に延されるように配置され、且つ、前記いずれか一方の前記陰極基板接合面と前記いずれか他方の前記陽極基板接合面とが、前記第1方向に沿って略一直線状に延されるように配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、複数の面発光素子が直列に接続され、定電流制御が可能となる。又、その直列に接続されるに際して、配線基板の配置が容易になり、製作が容易となる。
他の一態様では、前記面発光装置において、前記面発光素子は、厚さ方向の一方面側に発光し、前記一部同士が重ね合わされた重ね合わせ部は、前記重ね合わせ部が前記面発光素子における前記一方面側に突出するように、前記隣接する一方の前記面発光素子の一部が前記隣接する他方の前記面発光素子の一部における前記一方面側に重ね合わされており、前記隣接する一方の前記面発光素子の前記重ね合わせ部における前記一方面側に、前記面発光素子からの発光を受けて前記一方面側に反射可能な光反射部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、発光部と非発光部との輝度差が低減され、面発光素子内の輝度ムラを低減できる。
他の一態様では、前記面発光装置において、前記面発光素子は、厚さ方向の一方面側に発光し、前記一部同士が重ね合わされた重ね合わせ部は、前記重ね合わせ部が前記面発光素子における前記一方面側とは反対側の他方面側に突出するように、前記隣接する一方の前記面発光素子の一部が前記隣接する他方の前記面発光素子の一部における前記他方面側に重ね合わされていることを特徴とする。
この構成によれば、発光部と非発光部との輝度差が低減され、面発光素子内の輝度ムラを低減できる。又、重ね合わせ部が面発光素子における発光面側となる一方面側とは反対側の他方面側に突出するため、本面発光装置は外観的に良好なものになり、商品価値の高いものになる。
本発明の一態様に係る面発光装置の製造方法は、面発光素子と配線基板とのいずれか一方を置く工程と、前記一方の上に、異方性導電フィルムを置く工程と、前記異方性導電フィルムの上に、前記面発光素子と配線基板とのいずれか他方を置く工程と、前記面発光素子と配線基板とのいずれか一方と前記異方性導電フィルムと前記いずれか他方とを加熱しつつ押圧する工程とを備えていることを特徴とする。
これによれば、面発光素子と配線基板とのいずれか一方と異方性導電フィルムと面発光素子と配線基板とのいずれか他方とを加熱しつつ押圧することで、異方性導電フィルム内の一部の粒子が接触して導電経路が形成されながら、配線基板と面発光素子の電極とが接合される。これにより、面発光素子と配線基板とが異方性導電フィルムを介して容易に確実に電気的に接続可能に接合される。
本発明の面発光装置は、各面発光素子の全体の面内輝度にムラが生じ難い。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態の面発光装置の背面図、図2は、図1のII−II線断面図である。
本実施形態の面発光装置1は、図1、図2に示すように、複数の面発光素子2と、面発光素子2に給電するための配線基板3とを備えている。
各面発光素子2は、この実施形態では、有機発光ダイオード(OLED)から構成されており、図3に示すように、第1方向(X1−X2方向)に所定長さで、第1方向と直交する第2方向(Y1−Y2方向)に所定幅を有する、正面視(背面視)で矩形形状を呈している。
そして、各面発光素子2は、前面側(図4のZ1方向)に配置された透明基板21と、この透明基板21に順次後方側(Z2側)に積層された透明電極23(ITO)、有機層(発光層)24、陰極本体251、及び、それらを封止した封止部材26とを備えている。
透明基板21は、フレキシブルな透明体からなる。材料としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリカーボネイト(PC)等の光透過性のフィルム基板、或いは薄膜ガラスが用いられる。又、透明基板21の材料として、上記以外の他に、例えばポリイミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリプロピレン(PP)等が用いられる。
透明電極23は、図4に示すように陽極及び陰極それぞれの電極を出すために分割されており、陽極27と、陽極27の図4のY1側に形成された陰極引出部252とからなる。陰極引出部252は、陰極本体251と接触するように配置されて電気的に接続されており、陰極引出部252と陰極本体251とで陰極25をなしている。又、陽極27と陰極本体251とが近接する箇所には、ショートしないように絶縁層29が設けられている。
有機層24は、陽極27と陰極本体251との間に、それらに挟まれるように配置されており、この有機層24に電圧が印加されて給電されることにより発光し、透明基板21側の前方側(厚さ方向の一方面側、Z1側)に発光するようになっている。
封止部材26は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド等のフィルムに、SiO2、AL2O3,SiNx等の無機薄膜と柔軟性のあるアクリル樹脂薄膜などを層状に複数層重ね合わせることでガスバリア性を備えたものが用いられる。
そして、陽極27は、封止部材26で後方側から覆われた陽極被覆部271と、封止部材26で覆われずに後面側に露出した陽極露出部272とを有するものとされ、又、陰極25は、封止部材26で後方側から覆われた陰極被覆部253と、封止部材26で覆われずに後面側に露出した陰極露出部254とを有するものにされている。
詳しくは、図3に示すように陽極27の陽極露出部272は、面発光素子2における第2方向の一方端側(Y2側)に、所定幅で第1方向の一方端側(X1側)から他方端側(X2側)に沿って延ばされている。又、陽極27は、この陽極露出部272における後面側の露出面に、配線基板3と接合される陽極基板接合面276を備えている。
又、陰極25の陰極露出部254は、面発光素子2における第2方向の他方端側(Y1側)に、陽極露出部272と略同幅で第1方向の一方端側(X1側)から他方端側(X2側)に沿って延ばされている。又、陰極25は、この陰極露出部254における後面側の露出面に、配線基板3と接合される陰極基板接合面256を備えている。
以上のように構成された面発光素子2は、全周縁部に非発光部41(図3中に2点鎖線示す四角形の外側部)が形成され、非発光部41の内側に発光部42が形成されている。
そして、面発光素子2は、この実施形態では、図1、図2に示すように、互いに隣接する2つの面発光素子2における一方の面発光素子2の陽極露出部272と他方の面発光素子2の陰極露出部254とが第1方向に沿って直線状になるように、第1方向の端部(一部)で且つ非発光部41同士が重ね合わされように配置されている。
これにより、複数の面発光素子2は、第1方向に沿って並べられ、各面発光素子2は、互いに隣接する2つの面発光素子2の一部同士が重ね合わされた重ね合わせ部51と、重ね合わされていない一部以外の非重ね合わせ部52とが形成されている。
又、非重ね合わせ部52は、陽極露出部272を有する非重ね合わせ部形成陽極273と、陰極露出部254を有する非重ね合わせ部形成陰極255とからなる非重ね合わせ部形成電極を備えたものに形成されている。非重ね合わせ部形成陽極273の陽極露出部272と非重ね合わせ部形成陰極255の陰極露出部254とは、それぞれ、非重ね合わせ部52における第1方向の一方端から他方端までの第1方向長さ領域521の略全範囲に延されるように形成されている。
次に、配線基板3について説明する。配線基板3は、所定幅の薄板状のものからなる。この実施形態では、配線基板3は、陽極露出部272と同幅のもので、例えばガラスエポキシ、紙フェノール、ポリミド等から形成されており、厚さ方向に変形可能なフレキシブルなものから構成されている。
そして、この配線基板3は、互いに隣接する2つの面発光素子2における一方の非重ね合わせ部形成陽極273の陽極露出部272と非重ね合わせ部形成陰極255の陰極露出部254とに、異方性導電フィルム(ACF)4を介して電気的に接続可能に接合されている。
詳しくは、配線基板3と非重ね合わせ部形成陽極273及び非重ね合わせ部形成陰極255との間に、異方性導電フィルム4が配置されている。この異方性導電フィルム4は、例えば熱硬化性樹脂に導電性を持つ微細な金属粒子を混ぜたものを、膜状に成型されたフィルムである。導電性粒子の構造は、主に内側からニッケル層、金メッキ層、最外側に絶縁層を重ねた直径3〜5μmの球体である。
この実施形態では、異方性導電フィルム4は、非重ね合わせ部形成陽極273の陽極露出部272及び非重ね合わせ部形成陰極255の陰極露出部254の幅及び長さ(第1方向の長さ)が略同じに設定されている。
そして、配線基板3と非重ね合わせ部形成陽極273及び非重ね合わせ部形成陰極255との間に、異方性導電フィルム4を配置した状態で、図5に示すように配線基板接合装置10を用いて配線基板3と非重ね合わせ部形成陽極273及び非重ね合わせ部形成陰極255との両側から異方性導電フィルム4を加熱しつつ押圧する。
より詳しくは、配線基板接合装置10は、加熱手段を有する第1押圧部11と、第1押圧部11に対して接近する方向及び遠ざかる方向に移動可能な、加熱手段を有する第2押圧部12とを備えている。
なお、銀ペースト、導電性接着材などでも接続可能であるが、銀ペースト、導電性接着剤が硬化するまでの時間を要するため、その間押圧し続ける必要がある。
この実施形態では、第1押圧部11は、1つからなり、一方端面に押圧面111を備えている。押圧面111の第1方向の長さは、配線基板3と略同じ長さからなる。
一方、第2押圧部12は、2つからなる。各第2押圧部12は、第1押圧部11の押圧面111に対向する押圧面121を備えている。各第2押圧部12の押圧面121の第1方向の長さは、各面発光素子2の非重ね合わせ部52における第1方向の長さと略同じされている。
そして、隣接する2つの面発光素子2のそれぞれにおける互いに直線状に配置された非重ね合わせ部形成陽極273及び非重ね合わせ部形成陰極255と異方性導電フィルム4と配線基板3とが重ね合わせられた状態で、それらが第1押圧部11の押圧面111と第2押圧部12の押圧面121との間に配置される。
その状態から、第2押圧部12が第1押圧部11に対して接近する方向に移動して第1押圧部11の押圧面111と第2押圧部12の押圧面121とで、配線基板3と非重ね合わせ部形成陽極273及び非重ね合わせ部形成陰極255と異方性導電フィルム4とを厚さ方向の両側から加熱しつつ押圧する。
この押圧によって、異方性導電フィルム4内の一部の粒子が接触して導電経路が形成され、これにより、配線基板3と非重ね合わせ部形成陽極273及び非重ね合わせ部形成陰極255とが異方性導電フィルム4を介して電気的に接続可能に接合される。
以上のように構成された本発明の面発光装置であれば、互いに隣接する2つの面発光素子2の非発光部41となる端部(一部)同士を重ね合わすことで複数の面発光素子2からなる面発光装置1における非発光部41に対する発光部42の割合を大きくできる。
又、配線基板3は、互いに重ね合わされた、隣接する2つの面発光素子2におけるそれぞれの面発光素子2の非重ね合わせ部形成電極と第1方向長さ領域521の略全範囲にわたって電気的接続可能に接合されているため、非重ね合わせ部52の第1方向長さ領域521の略全範囲に、電気抵抗値の小さい配線基板3を介して給電できる。これにより、面発光素子2全体の面内輝度のムラを抑えることができる。
又、互いに重ね合わせた際に、一方の面発光素子2の陽極基板接合面276が他方の面発光素子2の陰極基板接合面256に対して傾斜していても、例えば配線基板3を接合するに際して配線基板接合装置10の第1押圧部11と第2押圧部12とで面発光素子2が厚さ方向に押圧されると、各面発光素子2がフレキシブルであるため、面発光素子2が変形して互いの基板接合面256、276が略同一面上に配置され、その状態で配線基板3を基板接合面256、276に接合できる。従って、非重ね合わせ部52の第1方向長さ領域521の略全範囲に配線基板3を接合でき、面発光素子2の第1方向長さ領域521で配線基板3と非重ね合わせ部形成電極とが接合しない空隙部の発生を極力抑えることができる。
又、配線基板3はフレキシブルなものであるため、非重ね合わせ部形成電極の基板接合面256、276に沿い易いものになり、面発光素子2の第1方向長さ領域521で配線基板3と非重ね合わせ部形成電極とが接合しない空隙部の発生をより一層抑えることができる。
しかも、配線基板3は、面発光素子と共に、湾曲状に変形され、或いは屈曲され易くなる。これにより、面発光装置1全体が、湾曲形状等の適宜な形状に変形し易いものになる。
一方、配線基板3が硬質基板である場合は、配線基板3の平面に対応してフレキシブルな面発光素子2の非重ねあわせ部形成電極も略同一平面となる。
又、配線基板3と非重ね合わせ部形成電極との間に、異方性導電フィルム4が配置され、配線基板3と非重ね合わせ部形成電極とは異方性導電フィルム4を介して電気的接続可能に接合されているため、配線基板3と非重ね合わせ部形成電極とが、容易に確実に電気的に接される。
又、隣接する2つの面発光素子2におけるいずれか一方の陽極基板接合面276といずれか他方の陰極基板接合面256とが第1方向に沿って一直線状に延されるように配置され、且つ、いずれか一方の陰極基板接合面256といずれか他方の陽極基板接合面276とが、第1方向に沿って一直線状に延されるように配置されている。これにより、複数の面発光素子2が直列に接続され、定電流制御が可能となる。又、その直列に接続されるに際して、配線基板3の配置が容易になる。
尚、上記実施形態では、重ね合わせ部51は、隣接する2つの面発光素子2における非発光部41の一部同士を重ね合わせた状態とされたが、例えば図6に示すように、重ね合わせ部51は、その前面に、光反射部201を備えたものとし、面発光素子2の発光部42からの発光を受けて前方に反射させて発光可能としてもよい。
詳しくは、重ね合わせ部51は、隣接する一方の面発光素子の一部が隣接する他方の面発光素子の一部における厚さ方向の発光面側である一方面側(Z1側)に重ね合わされて面発光素子における一方面側に突出するように形成されている。そして、前記隣接する一方の面発光素子の重ね合わせ部51における前記一方面側(Z1側)に、面発光素子からの発光を受けて一方面側(Z1側)に反射可能な光反射部201が形成されている。
このように形成されることにより、発光部42と非発光部41との輝度差を低減し、面発光素子内の輝度ムラを低減できる。
又、上記実施形態では、隣接する2つの面発光素子2を直列に接続したが、この形態のものに限らず、並列に接続することも可能であり、適宜変更できる。例えば図7に示すように、隣接する2つの面発光素子2の陽極基板接合面276同士が第1方向に沿って一直線状に延されるように配置され、且つ、2つの面発光素子2の陰極基板接合面256同士が第1方向に沿って一直線状に延されるように配置されるようにして、複数の面発光素子2が並列に接続したものとしてもよい。又、並列に接続する場合、例えばOLED特性を合わせる、又は輝度ばらつきを低減させる回路を配線基板内に形成することで、輝度ばらつきを低減させることができる。
又、上記実施形態では、配線基板接合装置10の第1押圧部11は、1つから構成されたが、この形態のものに限らず、適宜変更できる。例えば図8に示すように第1押圧部11a、11aは、第2押圧部12のそれぞれに対向する2つからなるものを用いてもよい。このような所定の距離を隔てて分離した2つ第1押圧部11a、11aを用いることにより、重ね合わせ部51を、後面側に突出させるように形成することも可能になる。
詳しくは、この図8に示す実施形態では、隣接する2つの面発光素子2の一部同士が重ね合わされた重ね合わせ部51は、前記隣接する一方の面発光素子の一部が前記隣接する他方の面発光素子の一部における発光面側である一方面側とは反対側の他方面側(Z2側)に重ね合わされて前記他方面側(Z2側)に突出するように形成されている。
これにより、発光部と非発光部との輝度差が低減され、面発光素子内の輝度ムラを低減できる。又、重ね合わせ部が面発光素子における発光面側となる一方面側とは反対側の他方面側に突出するため、本面発光装置は外観的に良好なものになり、商品価値の高いものになる。
又、上記実施形態では、配線基板3は発光面側と反対側に配置されたが、この形態のものに限らず、発光面側に配線基板3を配置することも可能であり、適宜変更できる。
1 面発光装置
2 面発光素子
3 配線基板
4 異方性導電フィルム
41 非発光部
42 発光部
521 第1方向長さ領域
256 陰極基板接合面
276 陽極基板接合面
2 面発光素子
3 配線基板
4 異方性導電フィルム
41 非発光部
42 発光部
521 第1方向長さ領域
256 陰極基板接合面
276 陽極基板接合面
Claims (8)
- フレキシブルな複数の面発光素子と、前記面発光素子に給電するための配線基板とを備え、
前記複数の面発光素子は、互いに隣接する2つの前記面発光素子の一部同士が重ね合わされて第1方向に沿って並べられるように配置され、
前記各面発光素子は、前記配線基板と電気的に接続する電極を備え、
前記電極は、前記各面発光素子における前記一部以外の非重ね合わせ部に形成された非重ね合わせ部形成電極を備え、
前記非重ね合わせ部形成電極は、前記非重ね合わせ部における前記第1方向の一方端から他方端までの第1方向長さ領域の略全範囲に延されるように形成されており、
前記配線基板は、前記非重ね合わせ部形成電極と前記第1方向長さ領域の略全範囲にわたって電気的接続可能に接合されていることを特徴とする面発光装置。 - 前記各面発光素子の非重ね合わせ部形成電極は、前記配線基板と接合される基板接合面を備え、
前記互いに隣接する2つの面発光素子それぞれの前記基板接合面が互いに略同一面上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の面発光装置。 - 前記配線基板は、フレキシブルなものであることを特徴とする請求項1又は2記載の面発光装置。
- 前記配線基板と前記非重ね合わせ部形成電極との間に、異方性導電フィルムが配置され、
前記配線基板と前記非重ね合わせ部形成電極とは、前記異方性導電フィルムを介して電気的接続可能に接合されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の面発光装置。 - 前記各面発光素子の前記非重ね合わせ部形成電極は、前記非重ね合わせ部に形成された非重ね合わせ部形成陽極及び非重ね合わせ部形成陰極を備え、
前記基板接合面は、前記非重ね合わせ部形成陽極に形成された陽極基板接合面と、前記非重ね合わせ部形成陰極に形成された陰極基板接合面とを備え、
前記隣接する2つの面発光素子におけるいずれか一方の前記面発光素子の前記陽極基板接合面と前記いずれか他方の前記面発光素子の前記陰極基板接合面とが前記第1方向に沿って略一直線状に延されるように配置され、且つ、前記いずれか一方の前記陰極基板接合面と前記いずれか他方の前記陽極基板接合面とが、前記第1方向に沿って略一直線状に延されるように配置されていることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の面発光装置。 - 前記面発光素子は、厚さ方向の一方面側に発光し、
前記一部同士が重ね合わされた重ね合わせ部は、前記重ね合わせ部が前記面発光素子における前記一方面側に突出するように、前記隣接する一方の前記面発光素子の一部が前記隣接する他方の前記面発光素子の一部における前記一方面側に重ね合わされており、
前記隣接する一方の前記面発光素子の前記重ね合わせ部における前記一方面側に、前記面発光素子からの発光を受けて前記一方面側に反射可能な光反射部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の面発光装置。 - 前記面発光素子は、厚さ方向の一方面側に発光し、
前記一部同士が重ね合わされた重ね合わせ部は、前記重ね合わせ部が前記面発光素子における前記一方面側とは反対側の他方面側に突出するように、前記隣接する一方の前記面発光素子の一部が前記隣接する他方の前記面発光素子の一部における前記他方面側に重ね合わされていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の面発光装置。 - 面発光素子と配線基板とのいずれか一方を置く工程と、
前記一方の上に、異方性導電フィルムを置く工程と、
前記異方性導電フィルムの上に、前記面発光素子と配線基板とのいずれか他方を置く工程と、
前記面発光素子と配線基板とのいずれか一方と前記異方性導電フィルムと前記いずれか他方とを加熱しつつ押圧する工程とを備えていることを特徴とする面発光装置の製造方法。
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JP2015207695A JP2017079185A (ja) | 2015-10-22 | 2015-10-22 | 面発光装置及び面発光装置の製造方法 |
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Citations (3)
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JPH10208877A (ja) * | 1997-01-22 | 1998-08-07 | Nec Kansai Ltd | 電界発光灯 |
JP2006040589A (ja) * | 2004-07-22 | 2006-02-09 | Asahi Glass Co Ltd | 積層体、有機el表示素子、及び、有機el表示素子の製造方法 |
JP2014103018A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Nitto Denko Corp | 有機エレクトロルミネッセンス発光装置の製造方法、及び有機エレクトロルミネッセンス発光装置 |
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2015
- 2015-10-22 JP JP2015207695A patent/JP2017079185A/ja active Pending
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