JP2017078154A - タッチパネル用層間充填材料及びタッチパネル積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯情報端末の製造等においてタッチパネルと他の部材との層間又はタッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられ、段差への追従性に優れ、割れや破損が生じにくく、かつ、液晶ムラのないタッチパネル積層体を得ることができるタッチパネル用層間充填材料、及び、該タッチパネル用層間充填材料を用いて製造されたタッチパネル積層体を提供する。
【解決手段】タッチパネルと他の部材との層間又は前記タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間、ガラス板と透明導電フィルムの層間、ガラス板とガラス板との層間、ガラス板と偏光フィルムとの層間、基板とガラス板との層間、基板と透明導電フィルムとの層間、基板と偏光フィルムとの層間を充填するために用いられるタッチパネル用層間充填材料であって、ポリビニルアセタール、反応性二重結合を有する反応性希釈剤、及び、光重合開始剤を含有し、前記タッチパネル用層間充填材料に含まれる、前記光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量が2.9mmol/g以下であるタッチパネル用層間充填材料。
【選択図】 なし
【解決手段】タッチパネルと他の部材との層間又は前記タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間、ガラス板と透明導電フィルムの層間、ガラス板とガラス板との層間、ガラス板と偏光フィルムとの層間、基板とガラス板との層間、基板と透明導電フィルムとの層間、基板と偏光フィルムとの層間を充填するために用いられるタッチパネル用層間充填材料であって、ポリビニルアセタール、反応性二重結合を有する反応性希釈剤、及び、光重合開始剤を含有し、前記タッチパネル用層間充填材料に含まれる、前記光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量が2.9mmol/g以下であるタッチパネル用層間充填材料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、携帯情報端末の製造等においてタッチパネルと他の部材との層間又はタッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられるタッチパネル用層間充填材料、及び、該タッチパネル用層間充填材料を用いて製造されたタッチパネル積層体に関する。
タッチパネルは様々な分野で用いられており、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯情報端末においては、ガラス等からなる表面保護パネルの下にタッチパネルが配置されており、続いて、偏光フィルム、ディスプレイがこの順で設けられている。
このような携帯情報端末においては、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、及び、タッチパネルと偏光フィルムとの層間を、空気と比較してこれらの部材との屈折率差が小さい充填材料で埋めることにより、表示画面の透明性、輝度、コントラスト等を改善し、視認性を向上させることが行われている。
このような携帯情報端末においては、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、及び、タッチパネルと偏光フィルムとの層間を、空気と比較してこれらの部材との屈折率差が小さい充填材料で埋めることにより、表示画面の透明性、輝度、コントラスト等を改善し、視認性を向上させることが行われている。
タッチパネル用層間充填材料としては、透明性、粘着性、塗工性等の観点から、アクリル系粘着剤が多用されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、アクリル系粘着剤は、強靭性や曲げ剛性が低いうえ、ガラス等に対する接着性も低い。従って、アクリル系粘着剤を層間充填材料として用いて製造したタッチパネル積層体は、表面保護パネルやガラス基板に割れや破損が生じやすいという問題があった。また、アクリル系粘着剤は、損失弾性率が高く、衝撃に対して変形しやすいことから、凝集破壊を起こしやすいという問題もあった。特に、近年、携帯情報端末の小型化、薄型化又は軽量化に伴って、表面保護パネルやガラス基板、充填材料の薄化が進んでいる。このような薄いタッチパネル積層体はたわみやすく、いっそう割れや破損が生じやすくなる。
アクリル系粘着剤を層間充填剤に用いると、更に曲げ弾性率が低下してたわみ易くなり、一層タッチパネル積層体の割れ・破損を引き起こしやすくなる。これに対して、高架橋等により高弾性率を発揮できるアクリル系粘着剤を用いることも検討されたが、弾性率を高めたアクリル系粘着剤は、ガラスに対する接着力が悪化したり、硬化時の硬化収縮が大きく液晶ムラを引き起こしたりすることがあるという問題があった。特許文献2には、アクリル系粘着剤を用いた場合の液晶表示部の変形に起因する表示不良の改善が検討されているが、液晶の表示ムラに関する検討はされていない。
しかしながら、アクリル系粘着剤は、強靭性や曲げ剛性が低いうえ、ガラス等に対する接着性も低い。従って、アクリル系粘着剤を層間充填材料として用いて製造したタッチパネル積層体は、表面保護パネルやガラス基板に割れや破損が生じやすいという問題があった。また、アクリル系粘着剤は、損失弾性率が高く、衝撃に対して変形しやすいことから、凝集破壊を起こしやすいという問題もあった。特に、近年、携帯情報端末の小型化、薄型化又は軽量化に伴って、表面保護パネルやガラス基板、充填材料の薄化が進んでいる。このような薄いタッチパネル積層体はたわみやすく、いっそう割れや破損が生じやすくなる。
アクリル系粘着剤を層間充填剤に用いると、更に曲げ弾性率が低下してたわみ易くなり、一層タッチパネル積層体の割れ・破損を引き起こしやすくなる。これに対して、高架橋等により高弾性率を発揮できるアクリル系粘着剤を用いることも検討されたが、弾性率を高めたアクリル系粘着剤は、ガラスに対する接着力が悪化したり、硬化時の硬化収縮が大きく液晶ムラを引き起こしたりすることがあるという問題があった。特許文献2には、アクリル系粘着剤を用いた場合の液晶表示部の変形に起因する表示不良の改善が検討されているが、液晶の表示ムラに関する検討はされていない。
本発明は、上記現状に鑑み、携帯情報端末の製造等においてタッチパネルと他の部材との層間又はタッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられ、段差への追従性に優れ、割れや破損が生じにくく、かつ、液晶ムラのないタッチパネル積層体を得ることができるタッチパネル用層間充填材料、及び、該タッチパネル用層間充填材料を用いて製造されたタッチパネル積層体を提供することを目的とする。
本発明は、タッチパネルと他の部材との層間又は前記タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間、ガラス板と透明導電フィルムの層間、ガラス板とガラス板との層間、ガラス板と偏光フィルムとの層間、基板とガラス板との層間、基板と透明導電フィルムとの層間、基板と偏光フィルムとの層間を充填するために用いられるタッチパネル用層間充填材料であって、ポリビニルアセタール、反応性二重結合を有する反応性希釈剤、及び、光重合開始剤を含有し、前記タッチパネル用層間充填材料に含まれる、前記光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量が2.9mmol/g以下であるタッチパネル用層間充填材料である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ポリビニルアセタールに反応性二重結合を有する反応性希釈剤と光重合開始剤と加えることにより、常温(25℃)において液状(ゾル状)として高い段差追従性を発揮させることができるとともに、割れや破損が生じにくいタッチパネル積層体を得ることができることを見出した。また、貼合後に光を照射して反応性希釈剤を反応させれば、反応性希釈剤が残留したり、ブリードアウトしたりすることもない。更に、タッチパネル用層間充填材料中に含まれる、光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量を一定以下とすることにより、硬化収縮による液晶ムラの発生を防止することができることを見出し、本発明を完成した。
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、タッチパネルと他の部材との層間又はタッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられるものである。
上記他の部材は特に限定されないが、表面保護パネル(例えば、ガラス板、ポリカーボネート板、アクリル板)、偏光フィルムが好ましい。即ち、本発明のタッチパネル用層間充填材料は、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、及び/又は、タッチパネルと偏光フィルムとの層間を充填するために用いられることが好ましい。
上記他の部材は特に限定されないが、表面保護パネル(例えば、ガラス板、ポリカーボネート板、アクリル板)、偏光フィルムが好ましい。即ち、本発明のタッチパネル用層間充填材料は、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、及び/又は、タッチパネルと偏光フィルムとの層間を充填するために用いられることが好ましい。
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、ポリビニルアセタールを含有する。ポリビニルアセタールを主成分とすることにより、本発明のタッチパネル用層間充填材料を用いて得られたタッチパネル積層体は、割れや破損が生じにくいものとなる。
上記ポリビニルアセタールは、例えば、ポリ酢酸ビニルを鹸化することにより得られたポリビニルアルコールを、触媒存在下でアルデヒドによりアセタール化することにより調製することができる。上記ポリビニルアルコールの鹸化度は特に限定されないが、一般に70〜99.9モル%の範囲内にあり、鹸化度70〜99.8モル%が好ましく、80〜99.8モル%がより好ましい。
上記ポリビニルアルコールの平均重合度は特に限定されないが、より優れた強靭性や曲げ剛性を得る観点からは分子量の大きなポリビニルアセタールが好適であるため、平均重合度の高いポリビニルアルコールを用いることが好ましい。上記ポリビニルアルコールの平均重合度の好ましい下限は100、好ましい上限は4000である。上記平均重合度が100未満であると、上記ポリビニルアセタールの強靭性や曲げ剛性が低下し、充分な割れや破損防止効果を発揮できないことがある。上記平均重合度が4000を超えると、上記ポリビニルアルコールをアセタール化する際に溶液粘度が異常に高くなってアセタール化が困難になることがあり、また、タッチパネル用層間充填材料の塗工性が低下することがある。上記平均重合度のより好ましい下限は150、より好ましい上限は3500であり、更に好ましい下限は200、更に好ましい上限は3000である。
上記ポリビニルアルコールの平均重合度は特に限定されないが、より優れた強靭性や曲げ剛性を得る観点からは分子量の大きなポリビニルアセタールが好適であるため、平均重合度の高いポリビニルアルコールを用いることが好ましい。上記ポリビニルアルコールの平均重合度の好ましい下限は100、好ましい上限は4000である。上記平均重合度が100未満であると、上記ポリビニルアセタールの強靭性や曲げ剛性が低下し、充分な割れや破損防止効果を発揮できないことがある。上記平均重合度が4000を超えると、上記ポリビニルアルコールをアセタール化する際に溶液粘度が異常に高くなってアセタール化が困難になることがあり、また、タッチパネル用層間充填材料の塗工性が低下することがある。上記平均重合度のより好ましい下限は150、より好ましい上限は3500であり、更に好ましい下限は200、更に好ましい上限は3000である。
上記ポリビニルアルコールを触媒存在下でアルデヒドによりアセタール化する際には、上記ポリビニルアルコールを含む溶液を用いてもよい。上記ポリビニルアルコールを含む溶液に用いられる溶媒として、例えば、水等が挙げられる。
上記アルデヒドは特に限定されないが、一般的には、炭素数が1〜10のアルデヒドが好適に用いられる。
上記炭素数が1〜10のアルデヒドは特に限定されず、直鎖状のアルデヒドであってもよいし、分枝状のアルデヒドであってもよく、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−バレルアルデヒドが好ましく、n−ブチルアルデヒドがより好ましい。これらのアルデヒドは単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
即ち、上記ポリビニルアセタールは、ポリビニルブチラール(上記アルデヒドがn−ブチルアルデヒドである場合、上記ポリビニルアセタールをポリビニルブチラールという)を含有することが好ましい。上記ポリビニルブチラールを用いることにより、タッチパネル用層間充填材料のガラスに対する接着力が適切に発現し、耐光性、耐候性等が向上する。また、必要に応じて2種以上のポリビニルアセタールを併用してもよい。
上記炭素数が1〜10のアルデヒドは特に限定されず、直鎖状のアルデヒドであってもよいし、分枝状のアルデヒドであってもよく、例えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。なかでも、n−ブチルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、n−バレルアルデヒドが好ましく、n−ブチルアルデヒドがより好ましい。これらのアルデヒドは単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
即ち、上記ポリビニルアセタールは、ポリビニルブチラール(上記アルデヒドがn−ブチルアルデヒドである場合、上記ポリビニルアセタールをポリビニルブチラールという)を含有することが好ましい。上記ポリビニルブチラールを用いることにより、タッチパネル用層間充填材料のガラスに対する接着力が適切に発現し、耐光性、耐候性等が向上する。また、必要に応じて2種以上のポリビニルアセタールを併用してもよい。
上記ポリビニルアセタールの水酸基の含有率(水酸基量)の好ましい下限は16モル%、好ましい上限は45モル%である。上記水酸基量が16モル%以上であれば、タッチパネル用層間充填材料のガラスに対する接着力が向上する。上記水酸基量が45モル%以下であれば、耐湿性や耐候性が向上する。上記水酸基量のより好ましい下限は18モル%、更に好ましい下限は20モル%、特に好ましい下限は22モル%であり、より好ましい上限は40モル%、更に好ましい上限は38モル%、更により好ましい上限は36モル%、特に好ましい上限は35モル%である。
なお、ポリビニルアセタールの水酸基量は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により求めることができる。
なお、ポリビニルアセタールの水酸基量は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により求めることができる。
上記ポリビニルアセタールのアセチル化度(アセチル基量)の好ましい下限は0.1モル%、好ましい上限は30モル%である。上記アセチル基量が0.1モル%以上であれば、上記反応性二重結合を有する反応性希釈剤との相溶性が高くなる。上記アセチル基量が30モル%以下であれば、上記ポリビニルアセタールの耐湿性が向上する。また、上記アセチル基量が30モル%を超えると、上記ポリビニルアセタールを製造する際の反応効率が低下することがある。上記アセチル基量のより好ましい下限は0.2モル%、更に好ましい下限は0.3モル%であり、より好ましい上限は24モル%、更に好ましい上限は20モル%、更により好ましい上限は19.5モル%、特に好ましい上限は15モル%である。
なお、ポリビニルアセタールのアセチル基量は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
なお、ポリビニルアセタールのアセチル基量は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
上記ポリビニルアセタールのアセチル基量を上記範囲に調整する方法として、例えば、上記ポリビニルアルコールの鹸化度を調整する方法が挙げられる。即ち、上記ポリビニルアセタールのアセチル基量は、上記ポリビニルアルコールの鹸化度に依存するものであり、鹸化度が低いポリビニルアルコールを用いれば上記ポリビニルアセタールのアセチル基量は大きくなり、鹸化度が高いポリビニルアルコールを用いれば上記ポリビニルアセタールのアセチル基量は小さくなる。
上記ポリビニルアセタールのアセタール化度の好ましい下限は50モル%、好ましい上限は85モル%である。上記アセタール化度が50モル%以上であれば、上記反応性二重結合を有する反応性希釈剤との相溶性が高くなる。上記アセタール化度が85モル%以下であれば、上記ポリビニルアセタールを製造するために必要な反応時間を短縮できる。上記アセタール化度のより好ましい下限は54モル%、更に好ましい下限は58モル%、特に好ましい下限は60モル%である。上記アセタール化度のより好ましい上限は82モル%、更に好ましい上限は79モル%、特に好ましい上限は77モル%である。
なお、ポリビニルアセタールのアセタール化度は、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール化度は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、アセチル基量とビニルアルコール量(水酸基の含有率)とを測定し、得られた測定結果からモル分率を算出し、次いで、100モル%からアセチル基量とビニルアルコール量とを差し引くことにより算出されうる。
なお、ポリビニルアセタールのアセタール化度は、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール化度は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、アセチル基量とビニルアルコール量(水酸基の含有率)とを測定し、得られた測定結果からモル分率を算出し、次いで、100モル%からアセチル基量とビニルアルコール量とを差し引くことにより算出されうる。
上記ポリビニルアセタールのアセタール化度を調整する方法として、例えば、上記アルデヒドの添加量を調整する方法が挙げられる。上記アルデヒドの添加量を少なくすれば上記ポリビニルアセタールのアセタール化度は低くなり、上記アルデヒドの添加量を多くすれば上記ポリビニルアセタールのアセタール化度は高くなる。
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、反応性二重結合を有する反応性希釈剤を含有する。
本明細書において反応性希釈剤とは、上記ポリビニルアセタールと相溶してタッチパネル用層間充填材料を液化(ゾル化)させることができるとともに、光を照射することにより反応性希釈剤間で反応して架橋、硬化させることができる剤を意味する。
本明細書において反応性希釈剤とは、上記ポリビニルアセタールと相溶してタッチパネル用層間充填材料を液化(ゾル化)させることができるとともに、光を照射することにより反応性希釈剤間で反応して架橋、硬化させることができる剤を意味する。
上記反応性二重結合を有する反応性希釈剤としては特に限定されないが、上記ポリビニルアセタールとの相溶性に優れ、光反応性にも優れることから、(メタ)アクリルモノマー、(メタ)アクリルオリゴマー等の(メタ)アクリル系反応性希釈剤が好適である。
上記(メタ)アクリルモノマーとしては、単官能、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリルモノマーを用いることができる。
上記単官能(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−メタクロイルオキシエチル−2−ヒドロキシルプロピルフタレート等が挙げられる。
上記単官能(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−メタクロイルオキシエチル−2−ヒドロキシルプロピルフタレート等が挙げられる。
上記2官能(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記3官能以上の(メタ)アクリルモノマーとしては、例えは、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリ(2−アクリロイルオキシエチル)フォスフェート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体等が挙げられる。
上記(メタ)アクリルモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、上記ポリビニルアセタールとの相溶性に特に優れることから(メタ)アクリルモノマーが好適である。より具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸2ヒドロキシエチル等が好適である。
上記(メタ)アクリルオリゴマーとしては、上記(メタ)アクリルモノマーが複数個結合したものが挙げられる。なかでも、上記ポリビニルアセタールとの相溶性に特に優れることから、上記アクリルモノマーからなる(メタ)アクリルオリゴマーが好適である。
上記(メタ)アクリル系反応性希釈剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明のタッチパネル用層間充填材料の二重結合量を下述する範囲内とするためには、比較的分子量の大きな(分子量に比して二重結合の量が少ない)(メタ)アクリル系反応性希釈剤を用いることが好ましい。具体的には例えば、分子量が296以上である(メタ)アクリル系反応性希釈剤を2重量%以上含有することが好ましく、4重量%以上含有することがより好ましい。
なお、本発明のタッチパネル用層間充填材料の二重結合量を下述する範囲内とするためには、比較的分子量の大きな(分子量に比して二重結合の量が少ない)(メタ)アクリル系反応性希釈剤を用いることが好ましい。具体的には例えば、分子量が296以上である(メタ)アクリル系反応性希釈剤を2重量%以上含有することが好ましく、4重量%以上含有することがより好ましい。
本発明のタッチパネル用層間充填材料に含まれる、上記光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量は2.9mmol/g以下である。これにより、硬化収縮による液晶ムラの発生を防止することができる。上記二重結合量の好ましい上限は2.4mmol/g、より好ましい上限は2.2mmol/gである。
上記二重結合量の下限は特に限定されないが、1.5mmol/g以上であることが好ましい。これにより、高い段差追従性を発揮しながら、確実に割れや破損の発生を防止することができる。上記二重結合量のより好ましい下限は1.7mmol/gであり、より好ましい上限は2.0mmol/gである。
なお、本明細書において上記二重結合量は、本発明のタッチパネル用層間充填材料に含まれる、上記光重合開始剤を除く全ての化合物について、各々の反応性二重結合を有する化合物の添加量と分子量から算出することができる。また、上記二重結合量は、JIS K 0070に準ずる手法によりヨウ素価を求め、その値から二重結合量を算出する方法によっても算出することができる。更に、ガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)を用いて、タッチパネル用層間充填材料の組成を分析し、上記反応性二重結合を有する化合物の添加量と分子量から算出する方法によっても測定することができる。
上記二重結合量の下限は特に限定されないが、1.5mmol/g以上であることが好ましい。これにより、高い段差追従性を発揮しながら、確実に割れや破損の発生を防止することができる。上記二重結合量のより好ましい下限は1.7mmol/gであり、より好ましい上限は2.0mmol/gである。
なお、本明細書において上記二重結合量は、本発明のタッチパネル用層間充填材料に含まれる、上記光重合開始剤を除く全ての化合物について、各々の反応性二重結合を有する化合物の添加量と分子量から算出することができる。また、上記二重結合量は、JIS K 0070に準ずる手法によりヨウ素価を求め、その値から二重結合量を算出する方法によっても算出することができる。更に、ガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)を用いて、タッチパネル用層間充填材料の組成を分析し、上記反応性二重結合を有する化合物の添加量と分子量から算出する方法によっても測定することができる。
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、光重合開始剤を含有する。
上記光重合開始剤としては、上記反応性希釈剤の種類にあわせて適宜選択すればよい。例えば、上記反応性希釈剤として(メタ)アクリルモノマー又は(メタ)アクリルオリゴマーを用いる場合には、過硫酸塩、有機過酸化物、アゾ化合物等を用いることができる。こられの光重合開始剤は単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
上記光重合開始剤としては、上記反応性希釈剤の種類にあわせて適宜選択すればよい。例えば、上記反応性希釈剤として(メタ)アクリルモノマー又は(メタ)アクリルオリゴマーを用いる場合には、過硫酸塩、有機過酸化物、アゾ化合物等を用いることができる。こられの光重合開始剤は単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
上記光重合開始剤としては、具体的には例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等の芳香族ケトン化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、β−(アクリジン−9−イル)アクリル酸のエステル化合物、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等のアクリジン化合物、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モリホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)等が挙げられる。
なかでも、着色のない透明なタッチパネル用層間充填材料が得られることから、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)及びこれらを組み合わせたものが好適である。
なかでも、着色のない透明なタッチパネル用層間充填材料が得られることから、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)及びこれらを組み合わせたものが好適である。
本発明のタッチパネル用層間充填材料における上記光重合開始剤の配合量は特に限定されないが、上記反応性希釈剤100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が5重量部である。上記光重合開始剤の配合量が0.01重量部未満であると、充分に上記反応性希釈剤を反応させることができなかったり、反応に長時間を要したりすることがある。上記光重合開始剤の配合量が5重量部を超えても、特に反応性は向上せず、かえって光重合開始剤のブリードアウト等の問題が生じることがある。上記光重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は2重量部である。
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、更に非反応性成分を含有することが好ましい。非反応性成分を配合して25℃における粘度を適度な範囲に調整することにより、本発明のタッチパネル用層間充填材料は、高い塗工性を発揮することができる。
本明細書において非反応性成分とは、上記ポリビニルアセタールと相溶させることができるとともに、反応性二重結合を化合物中に含まないか、又は、反応性二重結合を有していても、実質的には重合反応性がほとんどない剤を意味する。
上記非反応性成分としては、具体的には例えば、有機酸エステル、有機リン酸エステル、有機亜リン酸エステル、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、無溶剤系アクリルポリマー等が挙げられる。
本明細書において非反応性成分とは、上記ポリビニルアセタールと相溶させることができるとともに、反応性二重結合を化合物中に含まないか、又は、反応性二重結合を有していても、実質的には重合反応性がほとんどない剤を意味する。
上記非反応性成分としては、具体的には例えば、有機酸エステル、有機リン酸エステル、有機亜リン酸エステル、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、無溶剤系アクリルポリマー等が挙げられる。
上記有機酸エステルとしては、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等が挙げられる。
上記一塩基性有機酸エステルは特に限定されず、例えば、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の一塩基性有機酸と、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコールとの反応によって得られたグリコールエステル等が挙げられる。
上記多塩基性有機酸エステルは特に限定されず、例えば、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の多塩基性有機酸と、炭素数4〜8の直鎖又は分岐構造を有するアルコールとの反応によって得られたエステル化合物等が挙げられる。
上記一塩基性有機酸エステルは特に限定されず、例えば、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプチル酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の一塩基性有機酸と、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコールとの反応によって得られたグリコールエステル等が挙げられる。
上記多塩基性有機酸エステルは特に限定されず、例えば、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の多塩基性有機酸と、炭素数4〜8の直鎖又は分岐構造を有するアルコールとの反応によって得られたエステル化合物等が挙げられる。
上記有機酸エステルは、下記一般式(1)で表される有機酸ジエステルであることが好ましい。上記有機酸ジエステルを用いることにより、タッチパネル用層間充填材料の成形性が向上する。
R1−CO−(−R3−O−)p−CO−R2 (1)
式(1)中、R1及びR2はそれぞれ炭素数5〜10(好ましくは炭素数6〜10)の有機基を表し、R3はエチレン基、イソプロピレン基又はn−プロピレン基を表し、pは3〜10の整数を表す。
R1−CO−(−R3−O−)p−CO−R2 (1)
式(1)中、R1及びR2はそれぞれ炭素数5〜10(好ましくは炭素数6〜10)の有機基を表し、R3はエチレン基、イソプロピレン基又はn−プロピレン基を表し、pは3〜10の整数を表す。
上記有機酸エステルは、具体的には例えば、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコールジ−n−オクタノエート、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート、エチレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,3−プロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、1,4−ブチレングリコールジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、ジプロピレングリコールジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコールジ−2−エチルペンタノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコールジカプリエート、ジヘキシルアジペート、ジオクチルアジペート、ヘキシルシクロヘキシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ヘプチルノニルアジペート、油変性セバシン酸アルキド、リン酸エステルとアジピン酸エステルとの混合物、炭素数4〜9のアルキルアルコール及び炭素数4〜9の環状アルコールから作製された混合型アジピン酸エステル等が挙げられる。なかでも、ジヘキシルアジペート(DHA)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(4GH)、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(4G7)及びトリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(3G7)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(3G7)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)がより好ましく、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)が更に好ましい。
上記有機リン酸エステル又は有機亜リン酸エステルとしては、リン酸又は亜リン酸とアルコールとの縮合反応により得られる化合物が挙げられる。なかでも、メタノール、エタノール、ブタノール、ヘキサノール、2−エチルブタノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、デカノール、ドデカノール、ブトキシエタノール、ブトキシエトキシエタノール、ベンジルアルコール等の炭素数1〜12のアルコールと、リン酸又は亜リン酸との縮合反応により得られる化合物が好適である。具体的には例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)、リン酸トリ(ブトキシエチル)、亜リン酸トリ(2−エチルヘキシル)等が挙げられる。
上記ロジン系樹脂としては、例えば、ロジンジオール等が挙げられる。
上記ロジンジオールは、分子内にロジン骨格と水酸基とを各々2個有するロジン変性ジオールであれば特に限定されない。分子内にロジン成分を有するジオールは、ロジンポリオールと称されるが、これにはロジン成分を除く骨格がポリプロピレングリコール(PPG)のようなポリエーテル型と、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオールのようなポリエステル型とがある。
上記ロジンジオールとしては、例えば、ロジンと多価アルコールとを反応させて得られるロジンエステル、ロジンとエポキシ化合物とを反応させて得られるエポキシ変性ロジンエステル、ロジン骨格を有するポリエーテル等の水酸基を有する変性ロジンなどが挙げられる。これらは従来公知の方法によって製造することができる。
上記ロジンジオールは、分子内にロジン骨格と水酸基とを各々2個有するロジン変性ジオールであれば特に限定されない。分子内にロジン成分を有するジオールは、ロジンポリオールと称されるが、これにはロジン成分を除く骨格がポリプロピレングリコール(PPG)のようなポリエーテル型と、縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオールのようなポリエステル型とがある。
上記ロジンジオールとしては、例えば、ロジンと多価アルコールとを反応させて得られるロジンエステル、ロジンとエポキシ化合物とを反応させて得られるエポキシ変性ロジンエステル、ロジン骨格を有するポリエーテル等の水酸基を有する変性ロジンなどが挙げられる。これらは従来公知の方法によって製造することができる。
上記ロジン成分としては、例えば、アビエチン酸とその誘導体であるデヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、ジアビエチン酸、ネオアビエチン酸、レボピマル酸等のピマル酸型樹脂酸、これらを水素添加した水添ロジン、これらを不均化した不均化ロジン等が挙げられる。
上記ロジンジオールの市販品としては、例えば、荒川化学工業社製のパインクリスタルD−6011、KE−615−3、D−6250等が挙げられる。
上記ロジンジオールの市販品としては、例えば、荒川化学工業社製のパインクリスタルD−6011、KE−615−3、D−6250等が挙げられる。
上記テルペン系樹脂としては、例えば、テルペンフェノール系樹脂等が挙げられる。
上記テルペンフェノール系樹脂とは、松ヤニやオレンジの皮等の天然物から得られる精油成分であるテルペン系樹脂とフェノールとの共重合体であって、当該共重合体の少なくとも一部水素化した部分水添テルペンフェノール系樹脂又は完全に水素化した完全水添テルペンフェノール系樹脂も含まれる。
ここで、完全水添テルペンフェノール系樹脂は、テルペンフェノール系樹脂を、実質的に完全に水添することにより得られるテルペン系樹脂(粘着付与樹脂)であり、部分水添テルペンフェノール系樹脂は、テルペンフェノール系樹脂を部分的に水添することにより得られるテルペン系樹脂(粘着付与樹脂)である。そして、テルペンフェノール系樹脂は、テルペン由来の二重結合とフェノール類由来の芳香族環二重結合とを有している。したがって、完全水添テルペンフェノール系樹脂とは、テルペン部位およびフェノール部位の両方の部位が、完全に、あるいはほとんど水添された粘着付与樹脂を意味し、部分水添テルペンフェノール系樹脂とは、それらの部位の水添程度が完全でなく、部分的であるテルペンフェノール系樹脂を意味する。上記水添する方法や反応形式としては、特に限定されるものではない。
上記テルペンフェノール系樹脂の市販品としては、例えば、ヤスハラケミカル社製のYSポリスターNH(完全水添テルペンフェノール系樹脂)等が挙げられる。
上記テルペンフェノール系樹脂とは、松ヤニやオレンジの皮等の天然物から得られる精油成分であるテルペン系樹脂とフェノールとの共重合体であって、当該共重合体の少なくとも一部水素化した部分水添テルペンフェノール系樹脂又は完全に水素化した完全水添テルペンフェノール系樹脂も含まれる。
ここで、完全水添テルペンフェノール系樹脂は、テルペンフェノール系樹脂を、実質的に完全に水添することにより得られるテルペン系樹脂(粘着付与樹脂)であり、部分水添テルペンフェノール系樹脂は、テルペンフェノール系樹脂を部分的に水添することにより得られるテルペン系樹脂(粘着付与樹脂)である。そして、テルペンフェノール系樹脂は、テルペン由来の二重結合とフェノール類由来の芳香族環二重結合とを有している。したがって、完全水添テルペンフェノール系樹脂とは、テルペン部位およびフェノール部位の両方の部位が、完全に、あるいはほとんど水添された粘着付与樹脂を意味し、部分水添テルペンフェノール系樹脂とは、それらの部位の水添程度が完全でなく、部分的であるテルペンフェノール系樹脂を意味する。上記水添する方法や反応形式としては、特に限定されるものではない。
上記テルペンフェノール系樹脂の市販品としては、例えば、ヤスハラケミカル社製のYSポリスターNH(完全水添テルペンフェノール系樹脂)等が挙げられる。
上記無溶剤系アクリルポリマーとしては、例えば、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中から選ばれる少なくとも一種の単量体の重合体、又は該単量体と他の共重合可能な単量体との共重合体等が挙げられる。
上記無溶剤系アクリルポリマーの市販品としては、例えば、東亞合成社製のARUFON−UP1000シリーズ、UH2000シリーズ、UC3000シリーズ等が挙げられる。
上記無溶剤系アクリルポリマーの市販品としては、例えば、東亞合成社製のARUFON−UP1000シリーズ、UH2000シリーズ、UC3000シリーズ等が挙げられる。
上記非反応性成分は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、タッチパネル用層間充填材料の粘度を低下させるためには、25℃における粘度が5000mPa・s以下である液状非反応性成分を含有することが好ましい。また、タッチパネル用層間充填材料の硬化物の粘弾性を高め、割れ防止性を向上させるために、粘度を上げすぎない範囲で、25℃で固体であるロジン系樹脂やテルペン系樹脂を含有することが好ましい。
本発明のタッチパネル用層間充填材料が上記非反応性成分を含有する場合、該非反応性成分の含有量は55重量%以下であることが好ましい。上記非反応性成分の含有量が上記好ましい範囲内であると、段差への追従性に優れ、割れや破損が生じにくく、かつ、液晶ムラのないタッチパネル積層体を得ることができるタッチパネル用層間充填材とすることができる。
上記非反応性成分の含有量のより好ましい下限は20重量%、より好ましい上限は45重量%である。上記非反応性成分の含有量が上記より好ましい範囲内であると、本発明のタッチパネル用層間充填材料の25℃における粘度を1000〜10000mPa・sの範囲内に容易に調整することができ、優れた塗工性を発揮することができる。
上記非反応性成分の含有量のより好ましい下限は20重量%、より好ましい上限は45重量%である。上記非反応性成分の含有量が上記より好ましい範囲内であると、本発明のタッチパネル用層間充填材料の25℃における粘度を1000〜10000mPa・sの範囲内に容易に調整することができ、優れた塗工性を発揮することができる。
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、必要に応じて、透明性を損なわない範囲内で、接着力調整剤、粘着付与樹脂、可塑剤、乳化剤、軟化剤、微粒子、充填剤、顔料、染料、シランカップリング剤、酸化防止剤、界面活性剤、ワックス等の公知の添加剤を含有してもよい。
ただし、本発明のタッチパネル用層間充填材料は、有機溶剤を含有しないことが好ましい。有機溶剤を含有すると、貼合後に有機溶媒除去工程が必要になるうえ、たとえ除去工程を経ても残留する有機溶媒のブリードアウトが問題となることがある。
なお、本明細書において有機溶剤とは、上記ポリビニルアセタールと相溶する液状の剤であって、光を照射しても反応しない剤を意味する。(ただし、上記可塑剤は有機溶剤には含まれない。)
なお、本明細書において有機溶剤とは、上記ポリビニルアセタールと相溶する液状の剤であって、光を照射しても反応しない剤を意味する。(ただし、上記可塑剤は有機溶剤には含まれない。)
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、25℃における粘度の好ましい下限が1000mPa・s、好ましい上限が10000mPa・sである。25℃における粘度を上記範囲内とすることにより、本発明のタッチパネル用層間充填材料は、ディスペンサー等を用いて容易かつ均一に塗工することができ、例えばタッチパネル間に塗工して貼り合わせたときに、均一に濡れ広がって厚みムラが発生するのを防止することができる。本発明のタッチパネル用層間充填材料の25℃における粘度のより好ましい下限は3000mPa・s、より好ましい上限は5000mPa・sである。
なお、本明細書においてタッチパネル用層間充填材料の25℃における粘度は、JISS Z 8803:2011に準じて、回転式粘度計(例えば、ブルックフィールド社製、DV−II+Pro等)にて測定した粘度を意味する。
なお、本明細書においてタッチパネル用層間充填材料の25℃における粘度は、JISS Z 8803:2011に準じて、回転式粘度計(例えば、ブルックフィールド社製、DV−II+Pro等)にて測定した粘度を意味する。
本発明のタッチパネル用層間充填材料は、光を照射することにより上記反応性二重結合を有する反応性希釈剤を反応させて架橋、硬化させることができる。これにより、貼合時にはタッチパネル用層間充填材料を液状(ゾル状)として高い段差追従性を発揮できる一方、貼合後に光を照射して反応性希釈剤を反応させて架橋、硬化させることにより、得られたタッチパネル積層体において残留する反応性希釈剤がブリードアウトするのを防止することができる。
上記光照射の方法としては特に限定されず、例えば、超高圧水銀灯等の紫外線照射装置を用いて、光を照射する方法が挙げられる。
上記光照射時の光の波長や照度は、上記反応性希釈剤及び光重合開始剤の種類等により適宜設定すればよい。例えば、上記反応性二重結合を有する反応性希釈剤として(メタ)アクリル系反応性希釈剤を用い、上記光重合開始剤として樹脂組成物100重量部に対し、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを2重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドを1重量部及び過酸化ベンゾイルを0.5重量部用いた場合には、365nmの波長の光を、200〜5000mJ/cm2照射することが好ましい。
上記光照射時の光の波長や照度は、上記反応性希釈剤及び光重合開始剤の種類等により適宜設定すればよい。例えば、上記反応性二重結合を有する反応性希釈剤として(メタ)アクリル系反応性希釈剤を用い、上記光重合開始剤として樹脂組成物100重量部に対し、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを2重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドを1重量部及び過酸化ベンゾイルを0.5重量部用いた場合には、365nmの波長の光を、200〜5000mJ/cm2照射することが好ましい。
本発明のタッチパネル用層間充填材料の製造方法は特に限定されず、例えば、上記ポリビニルアセタール、反応性二重結合を有する反応性希釈剤、光重合開始剤と、必要に応じて添加する添加剤とを混合する方法等が挙げられる。
本発明のタッチパネル用層間充填材料の用途は特に限定されないが、例えば、携帯情報端末(例えば、スマートフォン、タブレット)、LCD、EL、PDP等の画像表示パネルを用いた平面型又はフレキシブル画像表示装置(例えば、電子ペーパー、PDA、TV、ゲーム機)等において、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、タッチパネルと偏光フィルムとの層間、及び、タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間、ガラス板と透明導電フィルムの層間、ガラス板とガラス板との層間、ガラス板と偏光フィルムとの層間、基板とガラス板との層間、基板と透明導電フィルムとの層間、基板と偏光フィルムとの層間からなる群から選択される少なくとも1種の層間に用いられることが好ましい。
図1は、本発明のタッチパネル用層間充填材料の使用方法の一例を模式的に示す断面図である。図1においては、表面保護パネル3とタッチパネル2との層間、及び、タッチパネル2と偏光フィルム4との層間が、本発明のタッチパネル用層間充填材料1で充填されている。
図1においては、表面保護パネル3の裏側にはマスキング等を目的として周縁部に加飾印刷部5が形成されているが、本発明のタッチパネル用層間充填材料1は、このような加飾印刷部5により形成された段差にも、タッチパネル2に形成されている配線の段差(図示しない)にも充分に追従することができる。
図1においては、表面保護パネル3の裏側にはマスキング等を目的として周縁部に加飾印刷部5が形成されているが、本発明のタッチパネル用層間充填材料1は、このような加飾印刷部5により形成された段差にも、タッチパネル2に形成されている配線の段差(図示しない)にも充分に追従することができる。
表面保護パネルとタッチパネルとの層間、タッチパネルと偏光フィルムとの層間、タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間、ガラス板と透明導電フィルムの層間、ガラス板とガラス板との層間、ガラス板と偏光フィルムとの層間、基板とガラス板との層間、基板と透明導電フィルムとの層間、及び、基板と偏光フィルムとの層間からなる群から選択される少なくとも1種の層間が、本発明のタッチパネル用層間充填材料で充填されているタッチパネル積層体もまた、本発明の1つである。
上記表面保護パネルは特に限定されず、例えば、ガラス板、ポリカーボネート板、アクリル板等の、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。
上記タッチパネルは特に限定されず、例えば、ITO膜等の複数の層を有するタッチパネル等の、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。上記タッチパネルの構成は特に限定されず、例えば、アウトセル型、インセル型、オンセル型、カバーガラス一体型、カバーシート一体型等が挙げられる。上記タッチパネルの方式も特に限定されず、例えば、抵抗膜式、静電容量式、光学式、超音波式等が挙げられる。
上記偏光フィルムとしても特に限定されず、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。
上記表面保護パネルは特に限定されず、例えば、ガラス板、ポリカーボネート板、アクリル板等の、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。
上記タッチパネルは特に限定されず、例えば、ITO膜等の複数の層を有するタッチパネル等の、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。上記タッチパネルの構成は特に限定されず、例えば、アウトセル型、インセル型、オンセル型、カバーガラス一体型、カバーシート一体型等が挙げられる。上記タッチパネルの方式も特に限定されず、例えば、抵抗膜式、静電容量式、光学式、超音波式等が挙げられる。
上記偏光フィルムとしても特に限定されず、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。
本発明のタッチパネル用層間充填材料を用いて、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、タッチパネルと偏光フィルムとの層間、及び、タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間からなる群から選択される少なくとも1種の層間を充填して積層体を製造する方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
本発明によれば、携帯情報端末の製造等においてタッチパネルと他の部材との層間又はタッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられ、段差への追従性に優れ、割れや破損が生じにくく、かつ、液晶ムラのないタッチパネル積層体を得ることができるタッチパネル用層間充填材料、及び、該タッチパネル用層間充填材料を用いて製造されたタッチパネル積層体を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)ポリビニルブチラールの調製
攪拌装置を備えた反応機に、イオン交換水2700mL、平均重合度1600、鹸化度99.3モル%のポリビニルアルコールを300g投入し、攪拌しながら加熱溶解し、溶液を得た。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を、塩酸濃度が0.2重量%となるように添加し、温度を15℃に調整した後、攪拌しながらn−ブチルアルデヒド(n−BA)21gを添加した。その後、n−ブチルアルデヒド(n−BA)145gを添加したところ、白色粒子状のポリビニルブチラール樹脂が析出した。析出してから15分後に、35重量%塩酸を、塩酸濃度が1.8重量%になるように添加し、50℃に加熱し、50℃で2時間熟成させた。次いで、溶液を冷却し、中和した後、ポリビニルブチラール樹脂を水洗し、乾燥させることにより、ポリビニルブチラールを得た。得られたポリビニルブチラールの水酸基量は31.0モル%、アセチル基量は0.3モル%、ブチラール化度は68.7モル%であった。
(1)ポリビニルブチラールの調製
攪拌装置を備えた反応機に、イオン交換水2700mL、平均重合度1600、鹸化度99.3モル%のポリビニルアルコールを300g投入し、攪拌しながら加熱溶解し、溶液を得た。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を、塩酸濃度が0.2重量%となるように添加し、温度を15℃に調整した後、攪拌しながらn−ブチルアルデヒド(n−BA)21gを添加した。その後、n−ブチルアルデヒド(n−BA)145gを添加したところ、白色粒子状のポリビニルブチラール樹脂が析出した。析出してから15分後に、35重量%塩酸を、塩酸濃度が1.8重量%になるように添加し、50℃に加熱し、50℃で2時間熟成させた。次いで、溶液を冷却し、中和した後、ポリビニルブチラール樹脂を水洗し、乾燥させることにより、ポリビニルブチラールを得た。得られたポリビニルブチラールの水酸基量は31.0モル%、アセチル基量は0.3モル%、ブチラール化度は68.7モル%であった。
(2)タッチパネル用層間充填材料の製造
表1に示したように、得られたポリビニルブチラール35重量部と、反応性二重結合を有する反応性希釈剤としてアクリル酸イソボロニル14重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート5重量部、ブチルメタクリレート1重量部及びメトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業社製、AM−90G)45重量部とを60℃で充分に攪拌・混合して混合組成物を得た。
得られた混合組成物100重量部に対し、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、IRGACURE184)2重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製、LUCIRIN TPO)1重量部及び過酸化ベンゾイル0.5重量部を充分に混合してタッチパネル用層間充填材料を得た。
得られたタッチパネル用層間充填材料に含まれる、前記光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量は2.081mmol/gであった。(アクリル酸イソボロニルの分子量が208、4−ヒドロキシブチルアクリレートの分子量が144、ブチルメタクリレートの分子量が142、AM−90Gの分子量が454であることから、(0.14/208+0.05/144+0.01/142+×0.45/454)×1000=2.081mmol/gと算出される。)
表1に示したように、得られたポリビニルブチラール35重量部と、反応性二重結合を有する反応性希釈剤としてアクリル酸イソボロニル14重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート5重量部、ブチルメタクリレート1重量部及びメトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業社製、AM−90G)45重量部とを60℃で充分に攪拌・混合して混合組成物を得た。
得られた混合組成物100重量部に対し、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、IRGACURE184)2重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製、LUCIRIN TPO)1重量部及び過酸化ベンゾイル0.5重量部を充分に混合してタッチパネル用層間充填材料を得た。
得られたタッチパネル用層間充填材料に含まれる、前記光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量は2.081mmol/gであった。(アクリル酸イソボロニルの分子量が208、4−ヒドロキシブチルアクリレートの分子量が144、ブチルメタクリレートの分子量が142、AM−90Gの分子量が454であることから、(0.14/208+0.05/144+0.01/142+×0.45/454)×1000=2.081mmol/gと算出される。)
なお、表1〜3中の各成分は、以下のようである。
4HBAGE:4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル(分子量200)
A−600:新中村化学工業社製、ポリエチレングリコールジアクリレート
A−TMPT9EO:新中村化学工業社製、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド9モル付加物モノアクリレートジウンデシレート
A−TMPT:新中村化学工業社製、トリメチロールプロパントリアクリレート
YS−NH:ヤスハラケミカル社製、水素添加型テルペンフェノール樹脂、YSポリスターNH、25℃で固体
D−6011:荒川化学工業社製、ロジン含有ジオール、パインクリスタルD−6011、25℃で固体
KE−615−3:荒川化学工業社製、ロジン含有ジオール、パインクリスタルKE−615−3、25℃で液体
4HBAGE:4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル(分子量200)
A−600:新中村化学工業社製、ポリエチレングリコールジアクリレート
A−TMPT9EO:新中村化学工業社製、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド9モル付加物モノアクリレートジウンデシレート
A−TMPT:新中村化学工業社製、トリメチロールプロパントリアクリレート
YS−NH:ヤスハラケミカル社製、水素添加型テルペンフェノール樹脂、YSポリスターNH、25℃で固体
D−6011:荒川化学工業社製、ロジン含有ジオール、パインクリスタルD−6011、25℃で固体
KE−615−3:荒川化学工業社製、ロジン含有ジオール、パインクリスタルKE−615−3、25℃で液体
(実施例2〜15、比較例1〜9)
配合を表1〜3のようにした以外には、実施例1と同様にしてタッチパネル用層間充填材料を得た。
配合を表1〜3のようにした以外には、実施例1と同様にしてタッチパネル用層間充填材料を得た。
(評価)
実施例1〜15及び比較例1〜9で得られたタッチパネル用層間充填材料について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1〜3に示した。
実施例1〜15及び比較例1〜9で得られたタッチパネル用層間充填材料について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1〜3に示した。
(1)段差追従性の評価
76mm×52mm、厚み1.0〜1.2mmの白板ガラス(松浪硝子製S9112)に、外枠76mm×52mm、内枠56mm×32mmのロの字型の額縁状の厚み75μmの片面粘着剤を貼付し段差を作製した。
白板ガラスのロの字型の額縁状段差を貼付している面上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、更に、タッチパネル用層間充填材料面に白板ガラス(松浪硝子社製、S9112)を貼合し、合わせガラス状にした。それぞれ貼合する際にはできる限り気泡が入らない様にした。次いで、この構成体に、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2照射して、ガラスとガラスとの層間がタッチパネル用層間充填材料で充填されている積層体を得た。
この積層体を75℃、0,5MPaのオートクレーブで30分処理した。
得られた積層体をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製)にて観察し、段差の界面での気泡残存を確認できた場合を「×」と、気泡残存が確認できなかった場合を「○」と評価した。
76mm×52mm、厚み1.0〜1.2mmの白板ガラス(松浪硝子製S9112)に、外枠76mm×52mm、内枠56mm×32mmのロの字型の額縁状の厚み75μmの片面粘着剤を貼付し段差を作製した。
白板ガラスのロの字型の額縁状段差を貼付している面上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、更に、タッチパネル用層間充填材料面に白板ガラス(松浪硝子社製、S9112)を貼合し、合わせガラス状にした。それぞれ貼合する際にはできる限り気泡が入らない様にした。次いで、この構成体に、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2照射して、ガラスとガラスとの層間がタッチパネル用層間充填材料で充填されている積層体を得た。
この積層体を75℃、0,5MPaのオートクレーブで30分処理した。
得られた積層体をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製)にて観察し、段差の界面での気泡残存を確認できた場合を「×」と、気泡残存が確認できなかった場合を「○」と評価した。
(2)耐衝撃性の評価
10cm×7.0cm、厚み0.55mmの強化ガラス上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、タッチパネル用層間充填材料のもう一方の面を10cm×7.0cm、厚み1mmのガラスに貼付し、ガラス/タッチパネル用層間充填材料/ガラス構成体を作製した。次いで、この構成体に、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2照射して、2枚のガラスの層間がタッチパネル用層間充填材料で充填されている積層体を得た。
この積層体を75℃、0.5MPaのオートクレーブで30分処理した。
10cm×7.0cm、厚み0.55mmの強化ガラス上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、タッチパネル用層間充填材料のもう一方の面を10cm×7.0cm、厚み1mmのガラスに貼付し、ガラス/タッチパネル用層間充填材料/ガラス構成体を作製した。次いで、この構成体に、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2照射して、2枚のガラスの層間がタッチパネル用層間充填材料で充填されている積層体を得た。
この積層体を75℃、0.5MPaのオートクレーブで30分処理した。
得られた積層体に対して重さ30gの鉄球を23℃の環境下で155cmの高さから落下させ、積層体が割れなかった場合を1、積層体が割れたもののガラス片が飛散せず、かつ、タッチパネル用層間充填材料に裂け又は凝集破壊を確認できなかった場合を2、積層体が割れたもののガラス片が飛散しなかったが、タッチパネル用層間充填材料に部分的な裂けが生じていた場合を3、ガラス片が少量飛散し、タッチパネル用層間充填材料に裂け又は凝集破壊が生じていた場合を4、ガラス片が飛散し、タッチパネル用層間充填材料に裂け又は凝集破壊が認められた場合を5とした。1〜3を「○」と、4、5を「×」と評価とした。
ただし、落球箇所のガラス自体から生じたガラス粉又はガラス自体の破壊による破片はガラス片には含めず、ガラスとタッチパネル用層間充填材料との界面における、ガラスのタッチパネル用層間充填材料からの剥離によるガラス片、又は、タッチパネル用層間充填材料の凝集破壊による充填材料付きガラス片を評価対象とした。
ただし、落球箇所のガラス自体から生じたガラス粉又はガラス自体の破壊による破片はガラス片には含めず、ガラスとタッチパネル用層間充填材料との界面における、ガラスのタッチパネル用層間充填材料からの剥離によるガラス片、又は、タッチパネル用層間充填材料の凝集破壊による充填材料付きガラス片を評価対象とした。
(3)硬化収縮率の測定
タッチパネル用層間充填材料を1cm3セルに満たし、高精度乾式自動密度計(マイクロメリティックス社製、アキュピックII 1340−1CC)を用いて、定容積膨張法により溶液密度(dl)を測定した。
一方、タッチパネル用層間充填材料を、ポリエチレンテレフタレート(PET)シートに厚さ600μmとなるようにスペーサーを介して塗工し、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2で照射して得られた樹脂膜を、30mm四方に切り出し、剥がした樹脂膜について、高精度電子比重計(アルファミラージュ社製、SD−200L)を用いて、JIS K7112準拠し、水中置換法により樹脂膜密度(df)を測定した。
測定した溶液密度(dl)及び樹脂膜密度(df)から、以下の計算式によって硬化収縮率を算出した。
硬化収縮率(%)=(df−dl)/df×100
タッチパネル用層間充填材料を1cm3セルに満たし、高精度乾式自動密度計(マイクロメリティックス社製、アキュピックII 1340−1CC)を用いて、定容積膨張法により溶液密度(dl)を測定した。
一方、タッチパネル用層間充填材料を、ポリエチレンテレフタレート(PET)シートに厚さ600μmとなるようにスペーサーを介して塗工し、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2で照射して得られた樹脂膜を、30mm四方に切り出し、剥がした樹脂膜について、高精度電子比重計(アルファミラージュ社製、SD−200L)を用いて、JIS K7112準拠し、水中置換法により樹脂膜密度(df)を測定した。
測定した溶液密度(dl)及び樹脂膜密度(df)から、以下の計算式によって硬化収縮率を算出した。
硬化収縮率(%)=(df−dl)/df×100
(4)液晶表示ムラの評価
10cm×7.0cm、厚み0.55mmの強化ガラス上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、タッチパネル用層間充填材料のもう一方の面を10cm×7.0cmの液晶パネル上に貼付し、ガラス/タッチパネル用層間充填材料/液晶パネル構成体を作製した。次いで、この構成体に、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2で照射して、2枚のガラスの層間がタッチパネル用層間充填材料で充填されている積層体を得た。この積層体を75℃、0.5MPaのオートクレーブで30分処理した。
10cm×7.0cm、厚み0.55mmの強化ガラス上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、タッチパネル用層間充填材料のもう一方の面を10cm×7.0cmの液晶パネル上に貼付し、ガラス/タッチパネル用層間充填材料/液晶パネル構成体を作製した。次いで、この構成体に、超高圧水銀灯を用いて、365nmの波長の光を4000mJ/cm2で照射して、2枚のガラスの層間がタッチパネル用層間充填材料で充填されている積層体を得た。この積層体を75℃、0.5MPaのオートクレーブで30分処理した。
得られた積層体表面に天井の蛍光灯を写り込ませ、液晶表示ムラの発生に関して干渉パターンを目視観察して、表示ムラの発生が全く認められなかった場合を「◎」と、表示ムラの発生がほぼ認められなかった場合を「○」と、ごく弱い表示ムラの発生は認められたものの、画像表示で気にならず、実用上は許容される範囲にあった場合を「△」と、実用上問題となるような強い表示ムラの発生が認められた場合を「×」と評価した。
配合を表4〜6のようにした以外には、実施例1と同様にしてタッチパネル用層間充填材料を得た。
得られたタッチパネル用層間充填材料について、JISS Z 8803:2011に準じて、回転式デジタル粘度計(ブルックフィールド社製、DV−II+Pro)にて25℃における粘度を測定した。
なお、表4〜6中、上記以外の各成分は、以下のようである。
3GO:有機酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、25℃における粘度が20mPa・s以下
UC―3510:カルボキシル基含有無溶剤系アクリルポリマー、東亞合成社製、ARUFON(登録商標)UC―3510、25℃における粘度が5000mPa・s
3GO:有機酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、25℃における粘度が20mPa・s以下
UC―3510:カルボキシル基含有無溶剤系アクリルポリマー、東亞合成社製、ARUFON(登録商標)UC―3510、25℃における粘度が5000mPa・s
(評価)
実施例16〜27、比較例10〜15で得られたタッチパネル用層間充填材料について、上記段差追従性の評価、耐衝撃性の評価、硬化収縮率の測定及び液晶表示ムラの評価に加えて、以下の方法により厚みムラの評価を行った。
結果を表4〜6に示した。
実施例16〜27、比較例10〜15で得られたタッチパネル用層間充填材料について、上記段差追従性の評価、耐衝撃性の評価、硬化収縮率の測定及び液晶表示ムラの評価に加えて、以下の方法により厚みムラの評価を行った。
結果を表4〜6に示した。
(厚みムラの評価)
10cm×7.0cm、厚み0.55mmの強化ガラス上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、タッチパネル用層間充填材料のもう一方の面を10cm×7.0cm、厚み1mmのガラスに貼付し、ガラス/タッチパネル用層間充填材料/ガラス構成体を作製した。得られた構成体について、オフライン接触式厚み計(山文電気社製、TOF−4R(接触式挟み込み方式))を用いて1mmピッチで連続厚みムラの測定を行った。垂直方向及び直行方向の連続厚みムラについて平均厚みと標準偏差とを算出し、垂直方向及び直行方向の両方向で厚み精度が平均厚み±2%未満であった場合を「◎」と、平均厚み±2%以上、±4%未満であった場合を「○」と、平均厚み±4%以上、±8%未満であった場合を「×」と、平均厚み±8%以上であった場合を「××」と評価した。
10cm×7.0cm、厚み0.55mmの強化ガラス上に、ディスペンサーを用いて塗工後の厚みが200μmになるようにタッチパネル用層間充填材料を塗工し、タッチパネル用層間充填材料のもう一方の面を10cm×7.0cm、厚み1mmのガラスに貼付し、ガラス/タッチパネル用層間充填材料/ガラス構成体を作製した。得られた構成体について、オフライン接触式厚み計(山文電気社製、TOF−4R(接触式挟み込み方式))を用いて1mmピッチで連続厚みムラの測定を行った。垂直方向及び直行方向の連続厚みムラについて平均厚みと標準偏差とを算出し、垂直方向及び直行方向の両方向で厚み精度が平均厚み±2%未満であった場合を「◎」と、平均厚み±2%以上、±4%未満であった場合を「○」と、平均厚み±4%以上、±8%未満であった場合を「×」と、平均厚み±8%以上であった場合を「××」と評価した。
本発明によれば、携帯情報端末の製造等においてタッチパネルと他の部材との層間又はタッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられ、段差への追従性に優れ、割れや破損が生じにくく、かつ、液晶ムラのないタッチパネル積層体を得ることができるタッチパネル用層間充填材料、及び、該タッチパネル用層間充填材料を用いて製造されたタッチパネル積層体を提供することができる。
1 本発明のタッチパネル用層間充填材料
2 タッチパネル
3 表面保護パネル
4 偏光フィルム
5 加飾印刷部
2 タッチパネル
3 表面保護パネル
4 偏光フィルム
5 加飾印刷部
Claims (7)
- タッチパネルと他の部材との層間又は前記タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間、ガラス板と透明導電フィルムの層間、ガラス板とガラス板との層間、ガラス板と偏光フィルムとの層間、基板とガラス板との層間、基板と透明導電フィルムとの層間、基板と偏光フィルムとの層間を充填するために用いられるタッチパネル用層間充填材料であって、
ポリビニルアセタール、反応性二重結合を有する反応性希釈剤、及び、光重合開始剤を含有し、
前記タッチパネル用層間充填材料に含まれる、前記光重合開始剤を除く全ての化合物中の二重結合量が2.9mmol/g以下である
ことを特徴とするタッチパネル用層間充填材料。 - 反応性二重結合を有する反応性希釈剤は、(メタ)アクリルモノマー又は(メタ)アクリルオリゴマーであることを特徴とする請求項1記載のタッチパネル用層間充填材料。
- 非反応性成分を更に含み、タッチパネル用層間充填材料の25℃における粘度が1000〜10000mPa・sであることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネル用層間充填材料。
- 非反応性成分は、25℃における粘度が5000mPa・s以下である液状非反応性成分を含有することを特徴とする請求項3記載のタッチパネル用層間充填材料。
- 非反応性成分の含有量が55重量%以下であることを特徴とする請求項3又は4記載のタッチパネル用層間充填材料。
- 非反応性成分の含有量が20〜45重量%であることを特徴とする請求項3又は4記載のタッチパネル用層間充填材料。
- 表面保護パネルとタッチパネルとの層間、タッチパネルと偏光フィルムとの層間、タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間、ガラス板と透明導電フィルムの層間、ガラス板とガラス板との層間、ガラス板と偏光フィルムとの層間、基板とガラス板との層間、基板と透明導電フィルムとの層間、及び、基板と偏光フィルムとの層間からなる群から選択される少なくとも1種の層間が、請求項1、2、3、4、5又は6記載のタッチパネル用層間充填材料で充填されていることを特徴とするタッチパネル積層体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015206447 | 2015-10-20 | ||
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JP2016027093A Pending JP2017078154A (ja) | 2015-10-20 | 2016-02-16 | タッチパネル用層間充填材料及びタッチパネル積層体 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019022000A1 (ja) * | 2017-07-24 | 2019-01-31 | 積水化学工業株式会社 | 樹脂膜及びガラス板含有積層体 |
-
2016
- 2016-02-16 JP JP2016027093A patent/JP2017078154A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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