JP2017075794A - センサ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大気側電極が被毒することを適正に抑制するセンサ制御装置を提供する。
【解決手段】ECU17は、固体電解質層と、その固体電解質層の両側に設けられる一対の電極とを含んでなるセンサ素子を有し、一対の電極のうち一方は被検出ガスに晒される排気側電極であり、他方は外部から大気が導入される大気ダクト内に設けられる大気側電極であるA/Fセンサ20に適用され、A/Fセンサの出力を使用しない状態に移行した際に、大気側電極が被毒環境にあるか否かを判定する環境判定部と、大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、ガス側電極から大気側電極に対して酸素のポンピングを実施するポンピング実施部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検出ガス中の特定成分濃度を検出するガスセンサに適用されるセンサ制御装置に関するものである。
従来、例えば車載エンジンの排気に含まれる酸素濃度を検出するセンサとして、固体電解質と、固体電解質を挟んで設けられる一対の電極とを有するガスセンサが用いられている。この種のガスセンサでは、一対の電極のうち一方の電極が排気に晒され、他方の電極が大気に晒された状態で、排気の酸素濃度に応じた素子電流を流すように構成されている。この場合、電極が排気又は大気に晒されるため、排気又は大気に含まれるケイ素や硫黄等の被毒物質により電極が被毒することが懸念される。このため、電極が被毒することを抑制する技術が各種提案されている。
例えば、特許文献1に記載のものでは、電極表面上に被毒防止層を形成し、その被毒防止層により被毒物質をトラップすることにより、被毒物質が電極に到達することを抑制し、電極が被毒することを抑制するようにしている。
特開2005−227300号公報
ところで、電極表面上に被毒防止層を形成する場合、高度な製造技術を要することが懸念される。また、大気側電極表面上へ被毒防止層を形成させた場合には、リッチガス成分を検出する際、大気からの酸素が大気側電極表面に到達しにくくなり、酸素濃度の検出精度や応答性の低下が懸念される。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、大気側電極が被毒することを適正に抑制することができるセンサ制御装置を提供することにある。
本発明におけるセンサ制御装置は、固体電解質層(31)と、その固体電解質層の両側に設けられる一対の電極(35,36)とを含んでなるセンサ素子(30)を有し、一対の電極のうち一方は被検出ガスに晒されるガス側電極(35)であり、他方は外部から大気が導入される大気ダクト(37)内に設けられる大気側電極(36)であるガスセンサ(20)に適用され、ガスセンサの出力を使用しない状態に移行した際に、大気側電極が被毒環境にあるか否かを判定する環境判定部と、大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、ガス側電極から大気側電極に対して酸素のポンピングを実施するポンピング実施部と、を有する。
ガスセンサの出力を使用しない状態に移行した際には、ガスセンサ及びその周辺が高温雰囲気になっており、ケイ素や硫黄、リン、アンモニア、炭化水素、気相状態の金属等の被毒物質を含む大気が大気側電極に供給されることにより大気側電極が被毒することがある。この場合、被毒物質により大気側電極に絶縁物が形成されるため、その絶縁物により電流が阻害され、ガスセンサの検出精度や応答性が低下することが懸念される。
この点、上記構成によれば、ガスセンサの出力を使用しない状態に移行した際に、大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、ガス側電極から大気側電極に対して酸素のポンピングを実施する構成とした。この場合、大気側電極が設けられている大気ダクト内が酸素で充満され、大気中に含まれる被毒物質が大気ダクト内へ流入することが抑制される。これにより、大気側電極の被毒を適正に抑制できる。また、大気側電極の表面に被毒防止層を設けることをしなくても、大気側電極の被毒を抑制でき、大気側電極の表面に被毒防止層を設けることに起因する検出精度や応答性の低下を回避できる。
エンジン制御システムの全体を示す構成図。 (a)はA/Fセンサの全体の内部を示す断面図、(b)は同センサを構成するセンサ素子の内部を示す断面図。 A/Fセンサの出力特性を示す図。 ポンピング処理の概要を示す図。 ポンピング処理の手順を示すフローチャート。 停止期間及びポンピング時間とエンジン負荷との関係を示す図。
以下、本実施形態に係るエンジン制御システムを図面に従って説明する。本実施形態では、車両に搭載されるエンジンにより排出される排気を被検出ガスとし、同排気中の酸素濃度(空燃比:A/F)を検出するA/Fセンサを用い、A/Fセンサの出力に基づいてエンジンの各種制御等を実施するエンジン制御システムについて説明する。当該制御システムでは、空燃比をストイキ又はストイキ付近で空燃比フィードバック制御するストイキ燃焼制御や、同空燃比を所定のリーン領域でフィードバック制御するリーン空燃比制御等が適宜実施される。
まず、エンジン制御システムの全体概要を図1を用いて説明する。エンジン10は、例えばガソリンエンジンであり、電子制御式のスロットルバルブ11や、燃料噴射弁12、点火装置13等を備えている。エンジン10の排気管14には排気浄化装置として例えば三元触媒よりなる触媒15が設けられている。排気管14において触媒15の上流側にはA/Fセンサ20が設けられており、排気中の酸素濃度に対応した空燃比信号をECU17に出力する。
ECU17は、周知のCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(マイコン)を主体として構成されており、ROMに記憶された各種の制御プログラムに基づいて、例えば、実空燃比に基づいた空燃比フィードバック制御などを実施する。
空燃比フィードバック制御では、詳しくは、目標空燃比をストイキ(A/F=14.7)とし、A/Fセンサ20により検出された実空燃比が目標空燃比に一致するよう燃料噴射弁12による燃料噴射量を制御する。
次に、A/Fセンサ20の構成を図2を用いて説明する。図2において(a)はA/Fセンサ20の全体の内部を示す断面図であり、(b)は同センサ20を構成するセンサ素子30の内部を示す断面図((a)のA−A線断面図、ただしカバー断面を除く)である。
図2(a)に示すように、A/Fセンサ20は、排気側カバー22とハウジング部23と大気側カバー24とを有し、全体として略円柱状をなす。そして、その内部に長尺状のセンサ素子30が収容されている。A/Fセンサ20は、ハウジング部23にて排気管14の壁部に取付けられるようになっており、その取り付けられた状態では排気側カバー22が排気管14内に配される。排気側カバー22は外側カバー25及び内側カバー26により二重構造となっており、これらカバーの周壁にはその内部に排気を取り込むための排気流通口27がそれぞれ形成されている。センサ素子30は、ハウジング部23に内挿される絶縁部材29に設けた貫通穴に挿通保持され、センサ素子30の先端部はハウジング部23より排気管14の内側に突出し、排気側カバー22内に収容されている。大気側カバー24は、ハウジング部23の上端側に固定されている。大気側カバー24の周壁の対向位置には、大気側カバー24内に設けられた大気空間Sに大気を取り込むための大気流通口28がそれぞれ形成されている。大気空間Sに取り込まれた大気はセンサ素子30内に導かれる。
図2(b)に示すように、センサ素子30は、固体電解質層31、拡散抵抗層32、遮蔽層33及び絶縁層34を有し、これらが図の上下に積層されて構成されている。同素子30の周囲には図示しない保護層が設けられている。長方形板状の固体電解質層31(固体電解質体)は部分安定化ジルコニア製のシートであり、その固体電解質層31を挟んで上下一対の排気側電極35及び大気側電極36が対向配置されている。排気側電極35及び大気側電極36は白金Pt等の貴金属により形成されている。拡散抵抗層32は排気側電極35へ排ガスを導入するための多孔質シートからなり、遮蔽層33は排ガスの透過を抑制するための緻密層からなる。拡散抵抗層32には、排気側電極35を囲むようにして排気チャンバ39が形成されている。これら各層32,33は何れも、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスをシート成形法等により成形したものであるが、ポロシティの平均孔径及び気孔率の違いによりガス透過率が相違するものとなっている。
絶縁層34はアルミナ、ジルコニア等のセラミックスからなり、大気側電極36に対面する部位には大気ダクト37が形成されている。また、同絶縁層34には白金Pt等により形成されたヒータ38が埋設されている。ヒータ38は、バッテリ電源からの通電により発熱する線状の発熱体よりなり、その発熱により素子全体を加熱する。ヒータ38は、絶縁層34に埋設される構成(センサ素子30に内蔵される構成)以外に、センサ素子30に外付けされる構成であってもよい。
上記構成のセンサ素子30において、その周囲の排気は拡散抵抗層32の側方部位から導入され、排気側電極35に達する。排気がリーンの場合においてセンサ素子30が活性状態にあると、排気中の酸素が排気側電極35で分解され、大気側電極36より大気ダクト37に排出される。すなわち、大気側電極36側への酸素のポンピングが行われる。そして、大気ダクト37に排出された酸素は、大気空間Sに排出される。また、排気がリッチの場合においてセンサ素子30が活性状態にあると、逆に大気ダクト37内の酸素が大気側電極36で分解され、排気側電極35より排気チャンバ39に排出される。すなわち、排気側電極35側への酸素のポンピングが行われる。
本実施形態では、排気側電極35を負極、大気側電極36を正極としており、図2(b)のように排気側電極35を負(−)、大気側電極36を正(+)としてこれら電極間に印加される印加電圧を正電圧としている。ゆえに、その逆に、排気側電極35を正(+)、排気側電極35を負(−)としてこれら電極間に印加される印加電圧が負電圧である。
図3は、A/Fセンサ20の電圧−電流特性(V−I特性)を示す図面であり、特に大気検出状態での特性を示している。図3において、電圧軸(横軸)に平行で低電圧側の平坦部分はA/Fセンサ20の出力値である素子電流(限界電流)を特定する限界電流域であって、この素子電流の増減が空燃比の増減(すなわち、リーン・リッチの程度)に対応している。つまり、空燃比がリーン側になるほど素子電流は増大し、空燃比がリッチ側になるほど素子電流は減少する。
一次直線で示されるRGは、センサ素子30への印加電圧の値を決定するための印加電圧線を表している。空燃比を正確に検出するには、印加電圧値をV−I特性の限界電流域上で正しく制御する必要があり、図3の一次直線で示す印加電圧線を設定しておき、この印加電圧線上で、都度の素子電流値に応じて印加電圧値を決定するようにしている。
このV−I特性において、限界電流域よりも低電圧側は抵抗支配域となっており、抵抗支配域における一次直線部分の傾きはセンサ素子30の直流内部抵抗Riにより特定される。直流内部抵抗Riは素子温度に応じて変化し、素子温度が低下すると直流内部抵抗Riが増大する。すなわちこのとき、抵抗支配域の一次直線部分の傾きが小さくなる(直線部分が寝た状態となる)。また、素子温度が上昇すると直流内部抵抗Riが減少する。すなわちこのとき、抵抗支配域の一次直線部分の傾きが大きくなる(直線部分が立った状態となる)。また、このV−I特性において、限界電流域よりも高電圧側の平坦部分は水分解域となっており、この水分解域での電圧印加により排気に含まれる水が分解される。
大気検出状態でのV−I特性においては、センサ素子30に大気検出電圧として電圧V1が印加された状態で、限界電流域において大気での酸素濃度出力が得られる。また、電圧V2は、大気検出状態での限界電流域の上限値に対応する電圧であり、電圧V3は、水分解域の上限値に対応する電圧である。なお、電圧V3以上の電圧がセンサ素子30に印加されると固体電解質層31が黒色化するブラックニングが生じ、固体電解質層31のイオン電導性が低下することに伴う素子劣化が懸念される。電圧V1〜V3は、例えばV1=0.6V、V2=1.1V、V3=1.6Vである。
ところで、エンジン停止に伴いA/Fセンサ20の非使用状態に移行した際、すなわち、A/Fセンサ20の出力を使用しない状態に移行した際には、ガスセンサ及びその周辺が高温雰囲気になっており、ケイ素や硫黄、リン、アンモニア、炭化水素、気相状態の金属等の被毒物質を含む大気が大気側電極36側に供給されることにより大気側電極36が被毒することがある。この場合、被毒物質により大気側電極36に絶縁物が形成されるため、その絶縁物により電流が阻害され、A/Fセンサ20の検出精度や応答性が低下する。
具体的には、エンジン停止直後には、走行風が得られなくなる。これにより、エンジン10や排気管14などが有する各種部材が高温状態のままとなり、各種部材から被毒物質を含むアウトガスが発生するとともにそのアウトガスが車両周辺に滞留する。特に、エンジン停止直前の運転状態が高負荷運転状態(例えば、A/Fが12以下、排気圧が150kPa以上等)であった場合には、そのアウトガスは増加する。この場合、センサ素子30の大気ダクト37内は被毒物質が多い被毒環境になるため、その被毒物質により大気側電極36に絶縁物が形成されやすくなる。
そこで本実施形態では、A/Fセンサ20の出力を使用しない状態に移行した際に、大気側電極36が被毒環境にあると判定された場合に、排気側電極35から大気側電極36に対して酸素のポンピングを実施する。このとき、ECU17は、センサ素子30を所定温度にして活性状態を維持するとともに、センサ素子30の印加電圧を所定の正電圧にする。これにより、図4に示すように、大気側電極36への酸素のポンピングが行われる。大気側電極36への酸素のポンピングが行われると、大気ダクト37内が酸素で充満し、その後、大気空間S内が酸素で充満する。
次に、ECU17により実施されるポンピング処理の手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS11では、イグニッションスイッチ(図示しない)がオフ状態であるか否かを判定する。ステップS11でYESである場合は、ステップS12に進み、被毒環境であるか否かを判定する。このとき、エンジン停止からの経過時間が所定の停止期間Ta内である場合において、エンジン停止直前の運転状態が高負荷運転状態であることに基づいて大気側電極36が被毒環境にあると判定する。なお、エンジン停止から所定期間遡った時点までのエンジン負荷(例えば、アクセル開度)の積算値が所定値以上である場合を高負荷運転状態とするとよい。
ステップS12でYESである場合は、ステップS13に進み、ポンピング処理中であるか否かを判定する。ステップS13でNOである場合は、ステップS14に進み、ポンピング処理を開始する。このとき、ヒータ38の加熱によりセンサ素子30を所定の活性温度に維持する。詳しくは、センサ素子30の活性温度を下限温度とし、大気側電極36の被毒物質による被毒の度合が大きくなる温度を上限温度として、その上下限温度の範囲内でヒータ加熱を制御する。具体的には、素子温度を400〜800℃とする。なお、より望ましくは600〜700℃とする。
また、センサ素子30の印加電圧を大気検出時の印加電圧である電圧V1以上の所定範囲内に維持することで、大気検出時において大気側電極36への酸素のポンピングを行う。具体的には、印加電圧を0.6〜1.6Vとする。特に本実施形態では、大気ダクト37内及び大気空間S内を安定的に酸素で充満させるべく電圧V2を下限電圧とし、ブラックニングが生じる電圧V3を上限電圧として、その上下限電圧の範囲内で電圧を制御する。
一方、ステップS13でYESである場合は、ステップS15に進み、ポンピング処理の終了タイミングであるか否かを判定する。このとき、ポンピング処理開始からの経過時間がポンピング時間Tbを経過した場合に、ポンピング処理の終了タイミングであることを判定する。ステップS15でYESである場合は、ステップS16に進み、ポンピング処理を終了する。
以上、詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
上記構成によれば、A/Fセンサ20の出力を使用しない状態に移行した際に、大気側電極36が被毒環境にあると判定された場合に、排気側電極35から大気側電極36に対して酸素のポンピングを実施する構成とした。この場合、大気側電極36が設けられている大気ダクト37内が酸素で充満され、大気中に含まれる被毒物質が大気ダクト37内へ流入することが抑制される。これにより、大気側電極36の被毒を適正に抑制できる。また、大気側電極36の表面に被毒防止層を設けることをしなくても、大気側電極36の被毒を抑制でき、大気側電極36の表面に被毒防止層を設けることに起因する検出精度や応答性の低下を回避できる。
大気側電極36が被毒環境にあると判定された場合に、大気検出時の印加電圧である大気検出電圧として電圧V1以上の所定の印加電圧で大気側電極36側への酸素のポンピングを行う構成とした。この場合、大気ダクト37を酸素で充満させることができる。その結果、大気側電極36が被毒することを好適に抑制することができる。
大気側電極36が被毒環境にあると判定された場合に、限界電流域の上限値に対応する電圧V2と、水分解域の上限値に対応する電圧V3との間の所定の印加電圧で酸素のポンピングを行う構成とした。この場合、ブラックニングが発生することを抑制しつつ、大気ダクト37だけでなく大気側カバー24内に設けられた大気空間Sも安定的に酸素で充満させることができる。その結果、ブラックニングが発生することを抑制しつつ、大気側電極36が被毒することの抑制効果を高めることができる。
大気側電極36が被毒環境にあると判定された場合に、ヒータ38の加熱によりセンサ素子30を活性状態に維持する構成とした。この場合、酸素のポンピングを安定的に行うことができるため、大気側電極36が被毒することを安定的に抑制することができる。
素子温度が高すぎると、却って大気側電極36の被毒物質による被毒が促される懸念が生じる。この点、上限温度を定めてその上限温度以下でヒータ加熱を実施する構成にしたため、大気側電極36の被毒を好適に抑制できる。
大気ダクト37内と大気空間S内とを酸素で充満させるようにポンピングを実施する構成とした。このため、大気側電極36の電極表面上を安定的に酸素で充満させることができる。その結果、大気側電極36が被毒することの抑制効果を高めることができる。
エンジン停止からの経過時間が停止期間Ta内である場合に、大気側電極36が被毒環境にあると判定する構成にした。このため、エンジン停止により大気側電極36が被毒し易くなる場合であっても、大気側電極36が被毒することを適正に抑制することができる。
エンジン停止からの経過時間が停止期間Ta内である場合に、エンジン停止直前の運転状態が高負荷運転状態であることに基づいて大気側電極36が被毒環境にあると判定する構成にした。この場合、被毒環境の判定精度を向上させることができるため、ポンピング処理の要否を適正に判断することができる。このため、不要なポンピングによりバッテリ電極が消費されることを抑制しつつ、大気側電極36が被毒することを適正に抑制することができる。
(他実施形態)
上記の実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・イグニッションスイッチがオフ状態であることに基づいて大気側電極36が被毒環境にあると判定する構成としたが、イグニッションスイッチがオン状態であり、かつ車両が停車状態であることに基づいて大気側電極36が被毒環境にあると判定する構成としてもよい。この場合、停車からの経過時間が所定の停車継続時間内である場合において、車両の停車直前の運転状態が高負荷運転状態であった場合に大気側電極36が被毒環境にあると判定するとよい。
・エンジン10が高負荷運転状態である場合にセンサ出力に基づく空燃比フィードバック制御が中断されるエンジン制御システムにおいて、その中断が行われた際に大気側電極36が被毒環境にあると判定する構成としてもよい。
エンジン10の高負荷運転時(例えば、A/Fが12以下、排気圧が150kPa以上等)には、被毒物質を含むアウトガスが発生する。また、高負荷運転時には、排気がリッチになり大気ダクト37内の酸素が排気チャンバ39に排出される。この場合、車両が運転状態であっても大気ダクト37内に被毒物質を含むアウトガスが入りやすくなるため、大気側電極36は被毒環境にあると考えられる。この点、上記によれば、エンジン10が高負荷運転状態である場合に、センサ出力に基づく空燃比フィードバック制御が中断された際に、大気側電極36が被毒環境にあると判定され、大気側電極36側に酸素のポンピングが行われる。このため、車両が運転状態である場合であっても、大気側電極36への酸素のポンピングを行う機会を適正に判断することができる。
・大気側電極36が被毒環境にあることを判定するための停止期間Ta又はポンピング処理の終了判定を行うためのポンピング時間Tbを、エンジン停止から所定時間遡った時点までのエンジン負荷(例えばアクセル開度)の積算値に基づいて可変に設定する構成としてもよい。この場合、図6に示すようにエンジン負荷の積算値が大きいほど停止期間Ta又はポンピング時間Tbを大きく設定するとよい。
エンジン負荷の積算値が大きいほどエンジン停止後のアウトガスの発生時間は長くなるとともにその発生量は大きくなることが考えられる。この点、上記構成によれば、エンジン停止時から所定時間遡った時点までのエンジン負荷の積算値が大きいほど、ポンピング時間Tbを大きく設定する構成とした。この場合、アウトガスの発生時間及びその発生量に応じてポンピング時間Tbを変化させることができるため、大気側電極36が被毒することを好適に抑制することができる。
また、エンジン停止時から所定時間遡った時点までのエンジン負荷の積算値が大きいほど、停止期間Taを大きく設定する構成とした。この場合、被毒環境が継続している状態であるか否かが把握されるため、被毒環境の判定精度を高めることができる。
・エンジン水温が所定温度以下に低下した場合に、ポンピング処理を終了する構成としてもよい。
・酸素濃度を検出対象とするA/Fセンサ20やO2センサ以外に、他のガス濃度成分を検出対象とするガスセンサにも本発明が適用できる。例えば、複合型のガスセンサは、固体電解質層にて形成された複数のセルを有し、そのうち第1セル(ポンプセル)では被検出ガス中の酸素を排出又はくみ出すとともに酸素濃度を検出し、第2セル(センサセル)では酸素排出後のガスから特定成分のガス濃度を検出する。このガスセンサは、例えば排ガス中のNOx濃度を検出するNOxセンサとして具体化されるものであり、このNOxセンサを対象とするセンサ制御装置としても具体化できる。また、上記第1セル、第2セルに加え、酸素排出後の残留酸素濃度を検出するための第3セル(モニタセル、若しくは第2ポンプセル)等の複数のセルを有するガスセンサであってもよい。
・エンジン10の吸気通路に設けられるガスセンサや、ガソリンエンジン以外にディーゼルエンジンなど、他の形式のエンジンに用いられるガスセンサを対象とするセンサ制御装置としても具体化できる。そのガスセンサは、排気以外のガスを検出対象としたり、自動車以外の用途で用いられるものであってもよい。
・起電力出力型のガスセンサとして、排ガス中の酸素濃度(O2濃度)に応じて電極間で起電力を発生するセンサ以外に、酸素成分を含むNOxやCO等の濃度に応じて電極間で起電力を発生するセンサであっても良い。すなわち、一方の電極でNOxやCOが分解されて酸素イオンが生じ、固体電解質層を挟んで両側で酸素分圧に差が生じると、その酸素分圧の差に応じて起電力が発生する。このとき、ネルンストの式に基づく起電力が発生する。こうした構成のガスセンサについても本発明が適用できる。この場合、酸素分圧に基づいてポンピング処理を終了させる構成としてもよい。
17…ECU(センサ制御装置)、20…A/Fセンサ(ガスセンサ)、30…センサ素子、31…固体電解質層、35…排気側電極(ガス側電極)、36…大気側電極、37…大気ダクト。

Claims (11)

  1. 固体電解質層(31)と、その固体電解質層の両側に設けられる一対の電極(35,36)とを含んでなるセンサ素子(30)を有し、前記一対の電極のうち一方は被検出ガスに晒されるガス側電極(35)であり、他方は外部から大気が導入される大気ダクト(37)内に設けられる大気側電極(36)であるガスセンサ(20)に適用され、
    前記ガスセンサの出力を使用しない状態に移行した際に、前記大気側電極が被毒環境にあるか否かを判定する環境判定部と、
    前記大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、前記ガス側電極から前記大気側電極に対して酸素のポンピングを実施するポンピング実施部と、
    を有するセンサ制御装置(17)。
  2. 前記ガスセンサは、前記一対の電極に所定電圧を印加することに伴いその都度の酸素濃度に応じた素子電流を流すよう構成した限界電流式のガス濃度センサであり、
    前記ポンピング実施部は、前記大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、大気検出時の印加電圧である大気検出電圧又はそれよりも高い電圧側の所定電圧を前記一対の電極に印加して、前記ガス側電極から前記大気側電極に対して酸素のポンピングを実施する請求項1に記載のセンサ制御装置。
  3. 前記ガスセンサは、前記一対の電極に所定電圧を印加することに伴いその都度の酸素濃度に応じた素子電流を流すよう構成した限界電流式のガス濃度センサであり、
    前記ポンピング実施部は、前記大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、限界電流域の上限値に対応する第1電圧と、前記第1電圧よりも高い電圧であり水分解域の上限値に対応する第2電圧との間の所定電圧を前記一対の電極に印加して、前記ガス側電極から前記大気側電極に対して酸素のポンピングを実施する請求項1又は2に記載のセンサ制御装置。
  4. 前記ガスセンサは、前記センサ素子を加熱するヒータ(38)を備えており、
    前記大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、前記ヒータの加熱により前記センサ素子を活性状態に維持するヒータ制御部を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセンサ制御装置。
  5. 前記ヒータ制御部は、前記大気側電極が被毒環境にあると判定された場合に、前記大気側電極の被毒物質による被毒の度合が大きくなる温度を上限温度として、前記ヒータの加熱を制御する請求項4に記載のセンサ制御装置。
  6. 前記ガスセンサは、前記センサ素子を収容し内部空間(S)に大気を導入する導入口(28)が設けられた大気側カバー部(24)を有し、前記導入口から導入された大気が前記内部空間から前記大気ダクトに流入する構成を具備しており、
    前記ポンピング実施部は、前記ガスセンサにおいて前記大気ダクトと前記内部空間とを酸素で充満させるように前記ポンピングを実施する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のセンサ制御装置。
  7. 前記ガスセンサは、車載のエンジン(10)から排出される排気を検出対象として排気中の特定成分の濃度を検出する排気センサであり、
    前記環境判定部は、前記エンジンの運転停止直後の所定の停止期間内である場合に前記大気側電極が被毒環境にあると判定する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のセンサ制御装置。
  8. 前記環境判定部は、前記停止期間内である場合に前記エンジンの運転停止直前の運転状態が高負荷運転状態であることに基づいて前記大気側電極が被毒環境にあると判定する請求項7に記載のセンサ制御装置。
  9. 前記ポンピング実施部は、前記ポンピングの開始から所定のポンピング時間の経過後に前記ポンピングの実施を終了するものであり、前記ポンピング時間を前記エンジンの運転停止直前の負荷に応じて可変に設定する請求項7又は8に記載のセンサ制御装置。
  10. 前記環境判定部は、前記停止期間を前記エンジンの運転停止直前の負荷に応じて可変に設定する請求項7乃至9のいずれか1項に記載のセンサ制御装置。
  11. 前記ガスセンサは、車載のエンジン(10)から排出される排気を検出対象として排気中の酸素濃度を検出する排気センサであって、
    前記酸素濃度の検出結果に基づいて空燃比フィードバック制御を実施し、前記エンジンが高負荷運転状態である場合に、前記空燃比フィードバック制御を中断する制御システムに適用され、
    前記環境判定部は、前記空燃比フィードバック制御が中断されたことにより前記ガスセンサの出力を使用しない状態に移行した際に、前記大気側電極が被毒環境にあると判定する請求項1乃至10のいずれか1項に記載のセンサ制御装置。
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