JP2017072058A - 過給機 - Google Patents

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秀樹 鵜飼
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秀樹 鵜飼
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Abstract

【課題】インペラが過度な負荷を受けることないほか、温度上昇してもインペラとナットとの締り嵌めによる嵌合を確実に維持することができる過給機の提供にある。
【解決手段】端部に雄ねじ部35を有する回転軸14と、回転軸14を挿通する軸孔36を備えたインペラ18と、雄ねじ部35に締結されるナット19と、を備えた過給機であって、インペラ18は、複数の羽根21を備えたハブ部22と、ハブ部22と接続され、軸孔36の軸心と同心の第1外径面41を備えるインペラ筒状部37と、を有し、ナット19は、雄ねじ部35が螺入される雌ねじ部46を有するナット本体部45と、ナット本体部45と接続され、雌ねじ部46の軸心と同心の内径面49を備えるナット筒状部47と、を備え、ナット筒状部47の内径面49がインペラ筒状部37の第1外径面41に接触するように、ナット19はインペラ筒状部37に締り嵌めにより外嵌されて固定された。
【選択図】 図2

Description

この発明は、過給機に関し、特に、回転軸と、インペラと、回転軸にインペラを固定するナットと、を備えた過給機に関する。
従来の過給機としては、例えば、特許文献1に開示されたインペラ取付装置が知られている。特許文献1に開示されたインペラ取付装置は、一端に雄ねじ部を有する回転軸と、この回転軸に嵌挿されて支持されるインペラと、雄ねじ部に螺着される雌ねじ部を有するナットとを備えている。インペラは、回転軸の雄ねじ部が挿通可能な内径を有し、インペラ全体を軸方向に貫通する第1孔部と、この第1孔部の反嵌挿側に設けられ、第1孔部の内径より大なる内径を有する第2孔部とを具備する。さらに、インペラは、この第2孔部と第1孔部とを径方向に平行な面で連接する第1座面と、第2孔部の反嵌挿側に設けられ、開放端面を形成する第2座面とを具備している。また、ナットは、一端側に形成された締付操作部と、他端側に形成され、第2孔部に嵌合する筒部と、締付操作部と筒部の間に形成され、第2座面に当接する衝当部とを有する。特に、筒部は、第2孔部に締り嵌めにより嵌合する外径を有すると共に、第2孔部の軸方向長より短い軸方向長を有しており、衝当部が第2座面に当接したときに第1座面との間にクリアランスを形成する。インペラはアルミニウム系金属、ナットは鉄系金属で、それぞれ作製されている。特許文献1では、インペラ取付装置が適用された過給機が開示されている。
特開2013−142359号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたインペラ取付装置では、インペラはアルミニウム系金属であり、また、ナットは鉄系金属であることから、インペラとナットとの線膨張率の差は大きい。このため、過給機が運転されて温度上昇した場合に、ナットの鉄系金属よりも線膨張率の大きいアルミニウム系金属により形成されたインペラの第2孔部は熱膨張により大きくなり、ナットの筒部との締り嵌めによる嵌合が緩むおそれがある。
一方、インペラを貫通する軸孔に、回転軸を挿通させ、インペラと回転軸とを焼き嵌め等の締り嵌めにより固定することが考えられる。しかしながら、締り嵌めの場合、運転されない状態では、インペラと回転軸の締り嵌めの部位にわたって応力が残留している。さらに、運転時には、インペラには残留応力に運転時に生じる遠心応力が加わる。インペラに残留応力と遠心応力が加わることにより、インペラは過度の負荷を受けることになる。運転時にインペラが過度の負荷を受けることにより、インペラの軸孔が拡大して、インペラと回転軸との締り嵌めが緩んだり、インペラの強度低下を招いたりするおそれがある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、インペラが過度な負荷を受けることないほか、温度上昇してもインペラとナットとの締り嵌めによる嵌合を確実に維持することができる過給機の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、端部に雄ねじ部を有する回転軸と、前記回転軸を挿通する軸孔を備えたインペラと、前記雄ねじ部に締結されるナットと、を備えた過給機であって、前記インペラは、複数の羽根を備えたハブ部と、前記ハブ部と接続され、前記軸孔の軸心と同心の第1外径面を備えるインペラ筒状部と、を有し、前記ナットは、
前記雄ねじ部が螺入される雌ねじ部を有するナット本体部と、前記ナット本体部と接続され、前記雌ねじ部の軸心と同心の内径面を備えるナット筒状部と、を備え、前記ナット筒状部の内径面が前記インペラ筒状部の第1外径面に接触するように、前記ナットは前記インペラ筒状部に締り嵌めにより外嵌固定されていることを特徴とする。
本発明では、回転軸の雄ねじ部は、ナット本体部の雌ねじ部に螺入され、回転軸とナットとはねじ締結される。ナット筒状部の内径面がインペラ筒状部の第1外径面に接触するように、ナットはインペラ筒状部に締り嵌めにより外嵌固定される。その結果、インペラがナットよりも大きく熱膨張しても、ナットとインペラの締り嵌めによる嵌合が緩むことはなく、インペラとナットとの嵌合を確実に維持することができる。また、回転軸とインペラとを締り嵌めにより固定する場合と比較すると、インペラ筒状部とナット筒状部との締り嵌めによる嵌合の部位は十分に小さい。このため、インペラは、残留する応力や遠心応力による過度の負荷を受けることがない。
また、上記の過給機において、前記インペラ筒状部は、前記ナット筒状部の内径面と同径の前記第1外径面を有する小径筒状部と、前記ナット筒状部の外径面と同径の第2外径面を有する大径筒状部と、前記小径筒状部と前記大径筒状部との間に設けられた段差面と、を備え、前記段差面は、前記ナット筒状部の端面と当接する構成としてもよい。
この場合、小径筒状部が挿入されるナット筒状部の外径面と大径筒状部の第2外径面が同径であり、段差面にナット筒状部の端面が当接する。このため、ナットからインペラまでは、ナットおよびインペラ筒状部により同径の軸体が形成され、吸入される空気がインペラへ向けて円滑に流れ易くなる。
また、上記の過給機において、前記ナットの線膨張率は、前記インペラの線膨張率よりも小さい構成としてもよい。
この場合、ナットの線膨張率がインペラの線膨張率よりも小さいため、ナットをインペラ筒状部に焼き嵌めにより外嵌固定することができる。温度上昇によりインペラがナットよりも大きく熱膨張するが、ナットとインペラの締り嵌めが緩むことはなく、インペラとナットとの締り嵌めによる嵌合を確実に維持することができる。
本発明によれば、インペラが過度な負荷を受けることないほか、温度上昇してもインペラとナットとの締り嵌めによる嵌合を確実に維持することができる過給機を提供することができる。
第1の実施形態に係るインペラユニットを適用したターボチャージャの縦断面図である。 第1の実施形態に係るインペラ取付装置の要部を拡大する要部断面図である。 第1の実施形態に係るインペラ取付装置の要部を拡大する分解断面図である。 第2の実施形態に係るインペラ取付装置の要部を拡大する要部断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る過給機について図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明のインペラユニットを適用した過給機について説明する。本実施形態の過給機は車載用のターボチャージャである。なお、説明の便宜上、図1に示すターボチャージャの左方を前方とし、左方を後方とする。
図1に示すターボチャージャ10は、中央部に位置する軸受ハウジング11と、軸受ハウジング11の前部に備えられたコンプレッサ12と、軸受ハウジング11の後部に備えられたタービン13と、を有する。軸受ハウジング11内には、回転軸14を回転自在に支持するラジアル軸受15が備えられているほか、回転軸14のスラスト方向の荷重を受けるスラスト軸受16が備えられている。回転軸14の前部は、コンプレッサ12に達しており、回転軸14の後部はタービン13付近に達している。回転軸14は鉄系金属(例えば、クロム鋼)により形成されている。
軸受ハウジング11の前端部には、コンプレッサハウジング17が接合されている。コンプレッサハウジング17内には、コンプレッサ用のインペラ18が設けられている。インペラ18と回転軸14はナット19によって固定されている。回転軸14、インペラ18およびナット19は、本実施形態におけるインペラユニット20を構成するが、インペラユニット20の詳細については後述する。
インペラ18は、複数の羽根21を備えた円錐台状のハブ部22を備えている。ハブ部22の外周面は、インペラ18の前面から背面に向かって径方向外側に延びており、ハブ部22の外周面に、複数枚の羽根21が周方向に所定の間隔を空けて設けられている。本実施形態のインペラ18はアルミニウム系金属により形成されている。
コンプレッサハウジング17の前部には、空気の入口となる空気吸入口23が形成されている。空気吸入口23は、エンジンの吸気通路(図示せず)に接続されている。コンプレッサハウジング17におけるインペラ18の外径部の外側には、環状のディフューザ24が形成されている。ディフューザ24は、軸受ハウジング11とコンプレッサハウジング17との間に形成されている。ディフューザ24は、空気吸入口から吸入され、インペラ18により圧縮された空気の圧力を増大させる流路である。コンプレッサハウジング17には、渦巻状のスクロール室25が形成されている。スクロール室25はディフューザ24と連通している。スクロール室25には、空気の出口となる吐出口(図示せず)が設けられており、この吐出口はエンジンの吸気マニホールド(図示せず)に接続されている。
軸受ハウジング11の後方には、タービン13が設けられている。軸受ハウジング11の後部は、タービンハウジング26と接合されている。タービンハウジング26はタービン13の外郭をなす。タービンハウジング26内には、タービンインペラ27が設けられている。タービンインペラ27は、回転軸14の後部に固定されるタービンハブ部28を備えている。タービンハブ部28の外周面は、タービンインペラ27の背面から前面に向かって径方向外側に延びている。タービンハブ部28の外周面には、複数のタービン羽根29が周方向に間隔を置いて設けられている。
タービンハウジング26には、排気ガスの入口となるガス取入口(図示せず)が形成されている。このガス取入口は、エンジンの排気マニホールド(図示せず)に接続されている。タービンハウジング26の内部には、タービンスクロール室30がタービンインペラ27を囲むように渦巻状に形成されている。タービンスクロール室30は、ガス取入口と連通している。タービンハウジング26には、排気ガスを排出するガス排出口31が形成されている。ガス排出口31は、排気ガスの出口であり、タービンスクロール室30と連通し、排気管(図示せず)に接続されている。タービン13は、エンジンの排気通路に介装される。
次に、インペラユニット20について説明する。本実施形態のインペラユニット20は、回転軸14、インペラ18およびナット19を備えている。回転軸14は、回転軸14の前部に相当する小径軸部32と回転軸14の後部に相当する大径軸部33を備える。小径軸部32は大径軸部33よりも外径が小さく設定されている。小径軸部32は、コンプレッサハウジング17内に突出している。タービンインペラ27が固定されている大径軸部33はラジアル軸受15に支持されている。
図2、図3に示すように、小径軸部32の前端部には、雄ねじを備えた雄ねじ部35が形成されている。インペラ18の中心には、インペラ18を貫通する軸孔36が形成されている。軸孔36の孔径は、インペラ18と小径軸部32が隙間嵌めされるように設定されている。本実施形態では、インペラ18におけるハブ部22は、軸方向において後端から羽根21の前縁を超えない範囲の部位である。インペラ18においてハブ部22を除く部位は、羽根21の前縁を超える範囲の部位であり、ハブ部22の前方に位置するインペラ筒状部37である。
インペラ筒状部37はハブ部22と一体形成されており、ハブ部22から前方へ向けて突出する。インペラ筒状部37は、ハブ部22の外周面から連続して形成されている大径筒状部38と、大径筒状部38よりも小径の外径に設定され、大径筒状部38から前方へ突出する小径筒状部39と、を有する。小径筒状部39は、軸孔36(小径軸部32)の軸心Pと同心の第1外径面41を備えている。大径筒状部38は、軸孔36(小径軸部32)の軸心Pと同心の第2外径面40を備えている。第2外径面40と第1外径面41と間には軸方向と直交する環状の段差面42が形成されている。小径筒状部39の先端には、軸孔36の周囲を囲む環状の端面43が形成されている。
次に、ナット19について説明する。ナット19は鉄系金属(例えば、炭素鋼)により形成されている。ナット19は、雌ねじ部46を有するナット本体部45と、ナット本体部45と一体形成されたナット筒状部47とを備えている。ナット本体部45の雌ねじ部46には雌ねじが備えられ、雌ねじ部46には回転軸14の雄ねじ部35が螺入される。ナット本体部45およびナット筒状部47の外径面48は6面により形成されている。外径面48の最小径は、第2外径面40と同径である。ナット筒状部47には、雌ねじ部46の軸心Pと同心の内径面49が形成されている。ナット19は、ナット本体部45の端面50と、ナット筒状部47の端面51を有する。
ナット筒状部47の内径面49は、インペラ筒状部37における小径筒状部39が締り嵌めにより挿入される内径に設定されている。内径面49の軸方向の長さは、小径筒状部39の第1外径面41の軸方向の長さよりも僅かに小さく設定されている。ナット19が回転軸14およびインペラ18に固定された状態では、ナット19の端面51は、インペラ18の段差面42と当接する。
次に、ナット19を用いて回転軸14にインペラ18を固定する手順について説明する。回転軸14は、軸受ハウジング11に組み付けられている状態とする。まず、回転軸14の小径軸部32をインペラ18の軸孔36に挿通し、雄ねじ部35をインペラ筒状部37の端面43から突出させる。インペラ18と回転軸14とは隙間嵌めの関係にあり、回転軸14に対してインペラ18は軸方向に移動可能な状態にあるが、スラスト軸受16等の規制により、インペラ18は大径軸部33側へ移動しない。
次に、ナット19を加熱してナット筒状部47を膨張させて、ナット筒状部47にインペラ筒状部37の小径筒状部39を挿入しやすい状態とする。加熱されたナット19の雌ねじ部46に雄ねじ部35を螺入するとともに、ナット筒状部47にインペラ筒状部37の小径筒状部39を挿入する。段差面42と端面51が当接するまで小径筒状部39をナット筒状部47に挿入する。段差面42と端面51が当接した状態では、インペラ筒状部37の端面43はナット19に当接しない。
ナット19が冷却されることにより、ナット筒状部47の内径面49がインペラ筒状部37の第1外径面41に接触するように、ナット19はインペラ筒状部37に締り嵌め(焼き嵌め)により外嵌固定される。つまり、インペラ18とナット19は締り嵌めによる嵌合により固定されている。また、回転軸14とナット19は、ねじ締結により固定されている。従って、回転軸14とインペラ18は、インペラ18とナット19との締り嵌めによる嵌合と、回転軸14とナット19とのねじ締結と、により固定されている。
締り嵌めにより嵌合されている小径筒状部39とナット筒状部47には、締り嵌めによる径方向の応力が残留する。この応力は、回転軸14を締め付けるほか、インペラ18の軸孔36を径方向に拡大しようとする。インペラ18は、アルミニウム系金属により形成されているため、鉄系金属により形成されている回転軸14およびナット19よりも線膨張率は大きい。ターボチャージャ10が運転されると、ターボチャージャ10の温度が上昇し、回転軸14、インペラ18およびナット19の温度も上昇する。
温度上昇した状態では、インペラ18の熱膨張は、回転軸14およびナット19の熱膨張よりも大きい。このため、インペラ18の熱膨張により軸孔36の径が拡大する。しかし、締り嵌めにより嵌合されている小径筒状部39とナット筒状部47では、小径筒状部39の周りを熱膨張の小さいナット筒状部47が覆っているため、軸孔36の径が拡大されることはない。さらに、ナット筒状部47が熱膨張する小径筒状部39を周囲から締め付けることになり、小径筒状部39とナット筒状部47との締り嵌めは緩むことがない。
ターボチャージャ10の運転時には、締り嵌めにより嵌合されている小径筒状部39に遠心応力が作用し、残留する応力と相まって軸孔36を拡大しようとするが、熱膨張の小さいナット筒状部47が覆っていることにより、軸孔36の拡大は防止される。また、遠心応力を受ける範囲も、インペラと回転軸とを締り嵌めにより固定する場合と比較すると、極めて小さい範囲であり、遠心応力の影響は殆どない。
回転軸14とナット19とは、ねじ締結であるが、回転軸14とナット19との線膨張率の差が殆どなく、ターボチャージャ10の運転時および停止時においてナット19が緩むことはない。ねじ締結の場合、締り嵌めの嵌合により残留する応力は生じない。
なお、本実施形態では、インペラ18に回転軸14を挿通させた後にナット19を組み付けるようにしたが、この限りではない。例えば、予めインペラ18にナット19を締り嵌めにより嵌合しておき、ナット19が嵌合されたインペラ18を回転軸14に組み付けるようにしてもよい。
本実施形態のインペラユニット20は以下の作用効果を奏する。
(1)回転軸14の雄ねじ部46は、ナット本体部45の雌ねじ部46に螺入され、回転軸14とナット19とはねじ締結される。ナット筒状部47の内径面49がインペラ筒状部37の第1外径面41に接触するように、ナット19は、インペラ筒状部に締り嵌めにより外嵌固定される。その結果、インペラ18がナット19よりも大きく熱膨張しても、ナット19とインペラ18との締り嵌めによる嵌合が緩むことはなく、インペラ18とナット19との締り嵌めによる嵌合を確実に維持することができる。
(2)回転軸とインペラとを締り嵌めによる嵌合により固定する従来の場合と比較すると、インペラ筒状部37とナット筒状部47との締り嵌めによる嵌合の部位は十分に小さい。このため、インペラ18は、残留する応力や遠心応力による過度の負荷を受けることがない。その結果、インペラ筒状部37とナット筒状部47との締り嵌めよる嵌合が緩んだり、インペラ18の強度低下を招いたりすることはない。
(3)インペラ筒状部37において、小径筒状部39が挿入されるナット筒状部47の外径面48と大径筒状部38の第2外径面40が同径であり、段差面42にナット筒状部47の端面51が当接する。このため、ナット19からハブ部22までは、ナット19およびインペラ筒状部37により同径の軸体が形成され、インペラ18へ吸入される空気がハブ部22へ向けて円滑に流れ易くなる。
(4)ナット19の線膨張率は、インペラ18の線膨張率よりも小さいため、ナット19をインペラ筒状部37に焼き嵌めにより外嵌固定することができる。温度上昇によりインペラ18がナット19よりも大きく熱膨張しても、ナット19とインペラ18の締り嵌めによる嵌合が緩むことはなく、インペラ18とナット19との嵌合を確実に維持することができる。
(5)締り嵌めの際の加熱対象がナット19だけで済み、高い組み付け精度が要求されるインペラ18を加熱する必要がない。つまり、インペラ18に対する組み付け以外の操作を行う必要がなく、インペラ18の組み付け精度を維持しやすい。また、特許文献1に開示されたインペラ取付装置と比較すると、ナット19の小型化を図ることが可能である。
(6)締り嵌めされている小径筒状部39とナット筒状部47では、中心から径方向外側へ向けて回転軸14、インペラ18、ナット19という順に重なっている。このため、線膨張率の大きなインペラ18の小径筒状部39は、線膨張率の小さい回転軸14およびナット19に挟まれている。従って、ターボチャージャ10の停止・運転に関わらず、インペラ18の小径筒状部39を保護することができる。
(7)回転軸とインペラを隙間嵌めとし、ナットを回転軸にのみ締結する場合では、ターボチャージャの運転中に、インペラの軸孔が拡大してインペラが回転軸の径方向に位置ずれして回転する振れ回りが生じていた。そして、インペラの振れ回りにより振動が悪化し、異音が発生する問題が存在した。本実施形態では、ターボチャージャ10の運転中に、ナット19とインペラ18の締り嵌めが緩むことはなく、インペラ18とナット19との嵌合を確実に維持される。このため、インペラ18が回転軸14の径方向に位置ずれして回転する振れ回りは発生しない。よって、振動悪化に伴う異音が発生することはない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態は、インペラ筒状部の形状が第1の実施形態と異なる。第1の実施形態と共通の構成については、第1の実施形態の説明を援用して共通の符号を用いる。
図4に示すインペラ取付装置60は、回転軸14、ナット19およびインペラ61を備えている。インペラ61は、ハブ部22とインペラ筒状部62とを備えている。インペラ筒状部62はハブ部22と一体形成されており、ハブ部22から前方へ向けて突出する。インペラ筒状部62は、軸孔36の軸心Pと同心の外径面63を備えている。本実施形態の外径面63は第1外径面に相当する。インペラ筒状部62の先端には環状の端面64が形成されている。外径面63の径は、ナット19のナット筒状部47の内径面49と同径に設定されるとともに、ハブ部22の前端の外径よりも小径に設定されている。ハブ部22の前端と外径面63と間には軸方向と直交する環状の段差面65が形成されている。
本実施形態では、ナット19を加熱して膨張させて、ナット筒状部47にインペラ筒状部62を挿入するとともに、ナット19の雌ねじ部46に回転軸14の雄ねじ部35を螺入する。インペラ筒状部62の端面64がナット19に当接するまでインペラ筒状部62をナット筒状部47に挿入する。ナット19の冷却により、インペラ筒状部62の外径面63とナット筒状部47の内径面49が締り嵌めにより嵌合される。外径面63の一部(ハブ部22側の部位)は、締り嵌めされず露出されている。ナット19の端面51とハブ部22の段差面65との間に空間が形成されている。インペラ61とナット19は締り嵌めによる嵌合により固定されている。また、回転軸14とナット19は、ねじ締結により固定されている。従って、回転軸14とインペラ61は、インペラ61とナット19との締り嵌めよる嵌合と、回転軸14とナット19とのねじ締結と、により固定されている。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用効果(1)、(2)、(4)〜(7)と同等の作用効果を奏する。また、本実施形態によれば、インペラ筒状部62を一定の径にすることができるから、第1の実施形態のインペラ筒状部37と比較するとインペラ筒状部62は製作し易い。
なお、上記の実施形態は、本発明の一実施形態を示すものであり、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、下記のように発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
○ 上記の実施形態では、インペラがアルミニウム系金属により形成され、回転軸およびナットが鉄系金属により形成されるとしたがこの限りではない。インペラを形成する金属材料は、回転軸およびナットを形成する金属材料よりも線膨張率が大きい金属材料であればよい。
○ 上記の実施形態では、ナットのナット本体部とナット筒状部の外径面を6つの面により形成されるとしたがこの限りではない。ナット本体部の外径面を6つの面により形成した六角ナットとし、ナット筒状部を円筒状としてもよい。この場合、空気の流れを考慮すると、ナット筒状部の外径面の外径をインペラ筒状部における大径筒状部の外径面の外径と一致させることが好ましい。
○ 上記の実施形態では、車載用のターボチャージャにインペラユニットを適用した例を説明したが、インペラユニットは、車載用のターボチャージャの適用に限定されない。例えば、車載用のターボチャージャを除く、ターボチャージャに本発明のインペラユニットを適用することを妨げない。
10 ターボチャージャ
11 軸受ハウジング
12 コンプレッサ
13 タービン
14 回転軸
17 コンプレッサハウジング
18、61 インペラ
19 ナット
20、60 インペラユニット
21 羽根
22 ハブ部
32 小径軸部
35 雄ねじ部
36 軸孔
37、62 インペラ筒状部
38 大径筒状部
39 小径筒状部
40 第2外径面(大径筒状部)
41 第1外径面(小径筒状部)
45 ナット本体部
46 雌ねじ部
47 ナット筒状部
48 外径面(ナット筒状部)
49 内径面
63 外径面(インペラ筒状部)
P 軸心

Claims (3)

  1. 端部に雄ねじ部を有する回転軸と、
    前記回転軸を挿通する軸孔を備えたインペラと、
    前記雄ねじ部に締結されるナットと、を備えた過給機であって、
    前記インペラは、
    複数の羽根を備えたハブ部と、
    前記ハブ部と接続され、前記軸孔の軸心と同心の第1外径面を備えるインペラ筒状部と、を有し、
    前記ナットは、
    前記雄ねじ部が螺入される雌ねじ部を有するナット本体部と、
    前記ナット本体部と接続され、前記雌ねじ部の軸心と同心の内径面を備えるナット筒状部と、を備え、
    前記ナット筒状部の内径面が前記インペラ筒状部の第1外径面に接触するように、前記ナットは前記インペラ筒状部に締り嵌めにより外嵌固定されていることを特徴とする過給機。
  2. 前記インペラ筒状部は、
    前記ナット筒状部の内径面と同径の前記第1外径面を有する小径筒状部と、
    前記ナット筒状部の外径面と同径の第2外径面を有する大径筒状部と、
    前記小径筒状部と前記大径筒状部との間に設けられた段差面と、を備え、
    前記段差面は、前記ナット筒状部の端面と当接することを特徴とする請求項1記載の過給機。
  3. 前記ナットの線膨張率は、前記インペラの線膨張率よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の過給機。
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