JP2017064020A - カテーテルシステム - Google Patents

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久生 宮本
Hisao Miyamoto
久生 宮本
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    • A61B18/12Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating by passing a current through the tissue to be heated, e.g. high-frequency current

Abstract

【課題】アブレーションカテーテルを用いた焼灼を効率よく行う。
【解決手段】カテーテルシステム400は、対極板30、アブレーションカテーテル1および電源装置300を備える。電源装置300は、第1電源部320、第2電源部330および制御部350を有する。第1電源部320は、アブレーションカテーテル1の遠位部分に設けられた複数の電極のうち一方の電極に交流電力を供給する。第2電源部330は、アブレーションカテーテル1の遠位部分に設けられた複数の電極のうち他方の電極に交流電力を供給する。制御部350は、前記一方の電極に供給される交流電力の位相と前記他方の電極に供給される交流電力の位相との間に差が生じるように交流電力の位相の制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば不整脈等の治療に用いられ、患部の焼灼(アブレーション)を行う機構を備えたカテーテルシステムに関する。
アブレーションカテーテルは、血管を通して体内(例えば心臓の内部)に挿入され、不整脈の検査や治療等に用いられるものである。このような電極カテーテルでは一般に、体内に挿入された先端(遠位端)付近の形状が、体外に配置される基端(近位端、後端、手元側)に装着された操作部の操作に応じて、片方向あるいは両方向に変化(偏向、湾曲)するようになっている。また、このように先端の形状が操作に応じて任意に変化するタイプの他にも、先端付近の形状が固定になっているタイプのものも存在する。
当初、アブレーションカテーテルとして単一電極を有するものが開発された。しかし、電極が単一の場合には焼灼に時間がかかるため、その後、複数の電極を有するアブレーションカテーテルが開発された。
特開2010−246914号公報
従来の複数電極を有するアブレーションカテーテルでは、各電極と対極板との間に同位相の電圧が印加される(ユニポーラ方式)。この場合、焼灼される部分は電極と対極板との間の方向における各電極の近傍に限られ、電極間では焼灼が生じにくくなり、焼灼にムラが生じる。このため、焼灼が必要な箇所全体を焼灼するためには、アブレーションカテーテルの位置をずらして施術を複数回行う必要があった。アブレーションカテーテルの位置をずらさないで焼灼を行う場合には、各電極と対極板との間に印加する出力を高くする(例えば、100W以上)ことや通電時間を増加させることにより、一度に広範囲の部位を焼灼することが可能となるが、対極板近傍の部位における温度上昇が許容範囲を超え、低温やけどを引き起こすなどの弊害や、各電極の温度上昇による食道瘻などの重篤な合併症を引き起こす可能性もある。特に左房を焼灼する際(例えば、肺静脈隔離)には、食道の温度が上がりすぎて通電をストップしなければならなくなる。もしくは、通電をストップしない場合は、食道障害(例えば、食道瘻)の重篤な合併症が発生する場合もある。また、アブレーションカテーテルの出力を高くし過ぎる(例えば、100W以上)と、対極板の温度が上がり過ぎる。このような場合、対極板を2枚貼ることもあるが、対極板の必要サイズが10cm×25cm程度と大きくなり、人の背中に貼るには限界がある。
一方、複数電極を有するアブレーションカテーテルでは、電極間同士に電圧を印加するバイポーラ方式の焼灼も知られている。しかしながら、バイポーラモードでは、電極間の焼灼が可能になるが、深さ方向の焼灼には有効ではない。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、アブレーションカテーテルを用いた焼灼を低出力で効率よく行うことができる技術の提供にある。
本発明のある態様は、カテーテルシステムである。当該カテーテルシステムは、対極板と、遠位側に複数の電極が設けられ、施術時に患者を挟んで前記対極板と対向して設置されるアブレーションカテーテルと、前記複数の電極において、隣接する電極のうち一方の電極にアブレーションの際の交流電力を供給する第1電源部と、前記隣接する電極のうち他方の電極にアブレーションの際の交流電力を供給する第2電源部と、を備え、前記一方の電極に供給される交流電力と前記他方の電極に供給される交流電力と間に位相差が生じるように構成されていることを特徴とする。
上記態様のカテーテルシステムにおいて、前記位相差を所定の値に制御する制御部を備える。前記制御部は、前記複数の電極のうち、特定の隣接する電極に対して前記位相差の制御を行ってもよい。前記位相差が略180度であってもよい。
なお、上述した各要素を適宜組み合わせたものも、本件特許出願によって特許による保護を求める発明の範囲に含まれうる。
本発明によれば、アブレーションカテーテルを用いた焼灼を低出力で効率よく行うことができる。
実施形態1に係るカテーテルシステムの全体構成例を模式的に表すブロック図である。 アブレーションカテーテルの概略構成を模式的に表した図である。 対極板と隣接する2つのリング状電極との間にそれぞれ印加される電圧V1、電圧V2および隣接する2つのリング状電極との間の電位差(V1−V2)を示すグラフである。 実施形態2に係るカテーテルシステムの全体構成例を模式的に表すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るカテーテルシステム400の全体構成例を模式的に表すブロック図である。カテーテルシステム400は、患者(この例では患者20)における不整脈等の治療の際に用いられる。図1に示すように、カテーテルシステム400は、アブレーションカテーテル1、対極板30、および電源装置300を備える。
(アブレーションカテーテル1)
アブレーションカテーテル1は、血管を通して患者20の体内に挿入され、患部をアブレーションすることで不整脈等の治療を行うための電極カテーテルである。なお、アブレーションカテーテル1は、アブレーションの際に所定の灌注用の液体(例えば、生理食塩水等)を先端P1側から流し出す(噴射させる)灌注機構を有してもよい。
図2は、アブレーションカテーテル1の概略構成を模式的に表した図である。アブレーションカテーテル1は、カテーテル本体としてのシャフト11(カテーテルシャフト)と、このシャフト11の基端に装着された操作部12とを有している。
シャフト11は、可撓性を有する管状構造(管状部材)からなり、自身の軸方向(Z軸方向)に沿って延伸する形状となっている。また、シャフト11は、自身の軸方向に沿って延在するように内部に1つのルーメン(細孔、貫通孔)が形成されたいわゆるシングルルーメン構造、あるいは複数(例えば4つ)のルーメンが形成されたいわゆるマルチルーメン構造を有している。なお、シャフト11の内部において、シングルルーメン構造からなる領域とマルチルーメン構造からなる領域との双方が設けられていてもよい。このようなルーメンには、図示しない各種の細線(導線や操作用ワイヤ等)がそれぞれ、互いに電気的に絶縁された状態で挿通されている。
シャフト11の先端P1付近には、その先端P1付近(患部周辺)の温度を測定するための機構(温度測定機構)が設けられている。具体的には、シャフト11の内部のルーメンに、そのような温度を測定するための温度センサとしての熱電対等が挿通されている。なお、このようにして測定された先端P1付近の温度は、実測温度情報Tmとしてアブレーションカテーテル1から電源装置300へと供給される。
このようなシャフト11は、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリウレタン等の合成樹脂により構成されている。また、シャフト11の軸方向の長さは、約500〜1200mm程度(例えば1170mm)であり、シャフト11の外径(X−Y断面の外径)は、約0.6〜3mm程度(例えば2.0mm)である。
シャフト11の先端P1付近には、図2中の先端P1付近の拡大図に示したように、複数の電極(ここでは、3つのリング状電極111a、111b、111cおよび1つの先端電極112)が設けられている。具体的には、先端P1付近において、リング状電極111a、111b、111cおよび先端電極112が、シャフト11の最先端側に向かってこの順で所定の間隔をおいて配置されている。また、リング状電極111a、111b、111cはそれぞれ、シャフト11の外周面上に固定配置される一方、先端電極112は、シャフト11の最先端に固定配置されている。これらの電極は、前述したシャフト11のルーメン内に挿通された複数の導線(図示せず)を介して、操作部12と電気的に接続されるようになっている。
リング状電極111a、111b、111cおよび先端電極112はそれぞれ、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ステンレス鋼(SUS)、金(Au)、白金(Pt)等の、電気伝導性の良好な金属材料により構成されている。なお、アブレーションカテーテル1の使用時におけるX線に対する造影性を良好にするためには、白金またはその合金により構成されていることが好ましい。また、これらのリング状電極111a、111b、111cおよび先端電極112の外径は、特には限定されないが、上記したシャフト11の外径と同程度であることが望ましい。
操作部12は、シャフト11の基端に装着されており、ハンドル121(把持部)および回転板122を有している。
ハンドル121は、アブレーションカテーテル1の使用時に操作者(医師)が掴む(握る)部分である。このハンドル121の内部には、シャフト11の内部から前述した各種の細線がそれぞれ延伸している。
回転板122は、シャフト11の先端付近を偏向させる際の操作である、偏向移動操作(首振り操作)を行うための部材である。具体的には、ここでは図2中の矢印で示したように、回転方向d1に沿って回転板122を回転させる操作が可能となっている。
カテーテルシステム400では、不整脈等の治療の際に、アブレーションカテーテル1のシャフト11が血管を通して患者20の体内に挿入される。このとき、操作者による操作部12の操作に応じて、体内に挿入されたシャフト11の先端P1付近の形状が、例えば片方向あるいは両方向に変化する。具体的には、操作者の指によって、例えば図2中の矢印で示した回転方向d1に沿って回転板122が回転されると、シャフト11内で図示しない操作用ワイヤが、基端側へ引っ張られる。その結果、シャフト11の先端付近が、図2中の矢印で示した方向d2に沿って湾曲する。
(対極板30)
対極板30は、図1に示したように、アブレーションの際に患者20の体表に装着された状態で用いられる。後述するように、アブレーションの際に、対極板30と、患者20の体内に挿入されたアブレーションカテーテル1の電極との間で、高周波通電がなされる。
(電源装置300)
電源装置300は、アブレーションカテーテル1および対極板30に対してアブレーションの際の交流電力(例えば高周波(RF;RadioFrequency)からなる出力電力Pout)を供給する装置である。言い換えると、電源装置300によりアブレーションカテーテル1と対極板30との間に焼灼のための交流電流が流れる。この電源装置300は、図1に示したように、入力部310、第1電源部320、第1電圧測定部322、第1電流測定部324、第2電源部330、第2電圧測定部332、第2電流測定部324、制御部350、および表示部370を有している。なお、図1に示す例では、アブレーションカテーテル1に設けられた電極のうち、隣接するリング状電極111a、111bに対する電力供給を例示するが、他の隣接するリング状電極111b、111c等に対する電力供給については省略する。
入力部310は、各種の設定値や、後述する所定の動作を指示するための指示信号を入力する部分である。各種の設定値としては、詳細は後述するが、例えば、設定電力Ps(=出力電力Poutにおける最大電力)、後述する位相差Δ、目標温度Tt、各種の待機時間等が挙げられる。これらの設定値は、電源装置300の操作者(例えば技師等)によって入力されるようになっている。ただし、例えば位相差Δについては、操作者によって入力されるのではなく、製品の出荷時等に予め電源装置300内で設定されているようにしてもよい。また、入力部310により入力された設定値は、制御部350へ供給されるようになっている。入力部310は、例えば所定のダイヤルやボタン、タッチパネル等を用いて構成されている。
第1電源部320は、後述する制御信号CTL1に従って、上記した出力電力Pout1をアブレーションカテーテル1のリング状電極111aおよび対極板30に対して供給する部分である。第1電源部320は、所定の電源回路(例えばスイッチングレギュレータ等)を用いて構成されている。なお、出力電力Pout1が高周波電力からなる場合、その周波数は、例えば450kHz〜550kHz程度(例えば500kHz)である。
第1電圧測定部322は、第1電源部320から出力される出力電力Pout1における電圧を随時測定(検出)する部分であり、所定の電圧検出回路を用いて構成されている。このようにして第1電圧測定部322により測定された電圧(実測電圧Vm1)は、制御部350へ出力される。
第1電流測定部324は、第1電源部320から出力される出力電力Pout1における電流を随時測定する部分であり、所定の電流検出回路を用いて構成されている。第1電流測定部324により測定された電流(実測電流Im1)は、制御部350へ出力される。
第2電源部330は、後述する制御信号CTL2に従って、上記した出力電力Pout2をアブレーションカテーテル1のリング状電極111bおよび対極板30に対して供給する部分である。第2電源部330は、所定の電源回路(例えばスイッチングレギュレータ等)を用いて構成されている。なお、出力電力Pout2が高周波電力からなる場合、その周波数は、例えば450kHz〜550kHz程度(例えば500kHz)である。
第2電圧測定部332は、第2電源部330から出力される出力電力Pout2における電圧を随時測定(検出)する部分であり、所定の電圧検出回路を用いて構成されている。第2電圧測定部332により測定された電圧(実測電圧Vm2)は、制御部350へ出力される。
第2電流測定部334は、第2電源部330から出力される出力電力Pout2における電流を随時測定する部分であり、所定の電流検出回路を用いて構成されている。第2電流測定部334により測定された電流(実測電流Im2)は、制御部350へ出力される。
制御部350は、電源装置300全体を制御すると共に所定の演算処理を行う部分であり、例えばマイクロコンピュータ等を用いて構成されている。具体的には、制御部350は、まず、以下説明する実測電力Pm1(出力電力Pout1の電力値に相当)および実測電力Pm2(出力電力Pout2の電力値に相当)の算出機能を有している。また、制御部350は、制御信号CTL1、CTL2を用いて、それぞれ、第1電源部320における出力電力Pout1、第2電源部330における出力電力Pout2の供給動作を制御する機能(電力供給制御機能および位相差制御機能)を有している。
実測電力Pm1の算出機能は、以下の通りである。すなわち、制御部350は、第1電圧測定部322から出力される実測電圧Vm1と、第1電流測定部324から出力される実測電流Im1とに基づいて、実測電力Pm1を随時算出する。具体的には、制御部350は、以下の演算式(1)を用いて実測電力Pm1を算出する。制御部350により算出された実測電力Pm1は、表示部370へ出力される。
Pm1=(Vm1×Im1)……(1)
実測電力Pm2についても、実測電力Pm1と同様な算出や処理が行われる。
(電力供給制御機能)
制御部350は、前述した実測温度情報Tmに基づいて制御信号CTL1を生成すると共に、その制御信号CTL1を第1電源部320へ出力することにより、出力電力Pout1の大きさおよび位相を調整(微調整)する。具体的には、実測温度情報Tmが示すシャフト11の先端P1付近の温度が略一定(望ましくは一定)に保たれるように、換言すると、この温度が予め設定された目標温度Ttと略等しくなる(望ましくは等しくなる)ように、出力電力Pout1の大きさを調整する。
詳細には、制御部350は、先端P1付近の温度が目標温度Tt以下である場合には、出力電力Pout1の値が増加するように制御する。一方、先端P1付近の温度が目標温度Ttを超えている場合には、出力電力Poutの値が減少するように制御する。このようにして、入力された設定電力Psを基に適切な電力調整がなされたうえで、実際の出力電力Pout1が供給されるようになっている。換言すると、設定電力Psの値と、実際の出力電力Pout1(実測電力Pm1)の値とは、必ずしも一致していないと言える。
同様に、制御部350は、制御信号CTL2を第2電源部330へ出力することにより、出力電力Pout2の大きさおよび位相を調整(微調整)する。
(位相差制御機能)
本実施形態では、制御部350は、出力電力Pout1の位相と出力電力Pout2の位相との間に所定の位相差Δが生じるように制御する。位相差Δは、上述したように、入力部310により入力される場合と、出荷時に予め設定される場合とがある。位相差Δは、0度<Δ<360度の範囲で設定されるが、位相差Δが略180度(具体的には、160度〜200度)、好ましくは180度のときに、電極間の電圧を最大にすることができる。
図3は、対極板30とリング状電極111aとの間に印加される電圧V1、対極板30とリング状電極111bとの間に印加される電圧V2およびリング状電極111aとリング状電極111bとの間の電位差(V1−V2)を示すグラフである。図3に示すように、電圧V1の位相に対して電圧V2を逆位相(位相差Δ=180度)とすることにより、リング状電極111aとリング状電極111bとの間に電位差(V1−V2)が生じる。これにより、アブレーションカテーテル1と対極板30との間においてリング状電極111a、リング状電極111bが接する部位に加えて、カテーテル1の軸方向に沿ったリング状電極111aとリング状電極111bとの間の部位においてもバイポーラ式の焼灼が引き起こされる。
なお、制御部350はアブレーションカテーテル1に設けられた全ての隣接する電極に対して位相差Δが生じるように位相制御をしてもよいが、アブレーションカテーテル1に設けられた複数の電極のうち、特定の隣接する電極に対して上述した位相制御を実行してもよい。この場合、位相制御をする電極は入力部310により入力されてもよい。これによれば、処置が必要な部位を的確に焼灼することができる。
表示部370は、各種の情報を表示して外部へと出力する部分(モニター)である。表示対象の情報としては、例えば、入力部310から入力される前述の各種の設定値(設定電力Ps等)や、制御部350から供給される実測電力Pm1、実測電力Pm2、アブレーションカテーテル1から供給される実測温度情報Tmなどが挙げられる。ただし、表示対象の情報としてはこれらの情報には限られず、他の情報を代わりに、あるいは他の情報を加えて表示するようにしてもよい。このような表示部370は、各種の方式によるディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなど)を用いて構成されている。
以上説明したカテーテルシステム400によれば、上述したように、アブレーションカテーテル1の軸方向に略直交する電極近傍の部位(組織の深さ方向)だけでなく、アブレーションカテーテル1の軸方向に沿った電極間に位置する部位(組織の表面方向)についても低出力で焼灼が可能となる。言い換えると、アブレーションカテーテル1の位置を変えることなく、ユニポーラ方式とバイポーラ方式の利点を合わせたハイブリッド方式にて患部を一度に広範囲にわたって焼き残しなく、かつ深く焼灼することができる。また、低出力での焼灼が可能なため、対極板近傍の低温やけどや、食道瘻などの重篤な合併症のリスクを低減することができる。また、特定の隣接する電極に対して出力と位相の制御を実行することにより、上述した効果を得ながら、処置が必要な部位を選択的に焼灼することができる。
また、従来のバイポーラ焼灼では各電極間に同一の高周波電流が流れるため、組織のインピーダンスやコンタクトが異なった場合に、各電極と接触面間で発生するエネルギー(電力)も異なってしまい、焼灼ムラが発生してしまうが、本実施形態のカテーテルシステム400のハイブリッド方式では、各電極の出力と位相を制御することができるため、組織のインピーダンスやコンタクトが異なった場合でも焼き残しなく均一に焼灼することができる。
また本実施形態のカテーテルシステム400によれば、特定の隣接する電極に対して位相制御を実行できるようにしたため、処置が必要な部位を的確に焼灼することができる。
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係るカテーテルシステム400の全体構成例を模式的に表すブロック図である。
第1電源部320および第2電源部330から同位相の電力が供給され、制御部350は位相制御を実質的に行わない。リング状電極111aに接続される第1電源部320の出力端子A1と同極の第2電源部330の出力端子A2が対極板30に接続されている。また、対極板30に接続される第1電源部320の出力端子B1と同極の第2電源部330の出力端子B2がリング状電極111bに接続されている。これにより、リング状電極111aに供給される交流電力と、リング状電極111bに供給される交流電力が逆位相(位相差Δ=180度)となる。なお、第1電源部320と第2電源部330とは互いに絶縁されている。
本実施の形態によれば、リング状電極111aに供給される交流電力と、リング状電極111bに供給される交流電力とが逆位相(位相差Δ=180度)に固定されたカテーテルシステム400を簡便な構成で実現することができる。また、この構成によれば焼灼効果を最大限に高めることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、これら実施例は、本発明を好適に説明するための例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではない。
アブレーションカテーテルの電極に印加する電圧の位相制御による効果を以下の実験で確かめた。
(実施例)
図1に示したカテーテルシステムを用いて豚心筋に対してアブレーションを実施した。なお、使用したアブレーションカテーテルのシャフト径は2.3mm、電極数は2個、電極間隔は5.0mmである。また、アブレーション条件は以下のとおりである。
周波数:500kHz
電圧:30V
荷重:10gf
印加時間:20秒
電極間の位相差Δ:180度
(比較例)
電極間の位相差を0度(同位相)としたことを除き、実施例と同様なカテーテルシステムを用いて豚心筋に対してアブレーションを実施した。
(実験結果)
実施例では、電極と対極板との間の方向の電極近傍に加えて、上記方向に直交する方向の電極間においても焼灼が引き起こされることが確認された。これに対して、比較例では、電極と対極板との間の方向の電極近傍にのみ焼灼が生じた。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
1 アブレーションカテーテル、20 患者、30 対極板、300 電源装置、310 入力部、320 第1電源部、322 第1電圧測定部、324 第1電流測定部、330 第2電源部、332 第2電圧測定部、334 第2電流測定部、350 制御部、370 表示部、400 カテーテルシステム

Claims (4)

  1. 対極板と、
    遠位側に複数の電極が設けられ、施術時に患者を挟んで前記対極板と対向して設置されるアブレーションカテーテルと、
    前記複数の電極において、隣接する電極のうち、一方の電極にアブレーションの際の交流電力を供給する第1電源部と、
    前記隣接する電極のうち、他方の電極にアブレーションの際の交流電力を供給する第2電源部と、
    を備え、前記一方の電極に供給される交流電力と前記他方の電極に供給される交流電力と間に位相差が生じるように構成されていることを特徴とするカテーテルシステム。
  2. 前記位相差を所定の値に制御する制御部を備える請求項1に記載のカテーテルシステム。
  3. 前記制御部は、前記複数の電極のうち、特定の隣接する電極に対して前記位相差の制御を行う請求項2に記載のカテーテルシステム。
  4. 前記位相差が略180度である請求項1に記載のカテーテルシステム。
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