JP2017045287A - 硬貨処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬貨を集積するトレイの小容量化を実現しやすくすることが可能な硬貨処理装置を提供する。
【解決手段】所定の搬送方向に硬貨を搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送された前記硬貨を集積するトレイ26と、前記搬送部から前記トレイに前記硬貨をガイドするガイド面27cを有するガイド部材27と、を備え、前記トレイにおける前記搬送方向D1と反対方向の端部26bは、前記ガイド面における前記搬送方向の端部27bよりも前記反対方向に位置する。
【選択図】図7

Description

本発明は、硬貨処理装置に関するものである。
昨今、硬貨を処理する硬貨処理装置が利用されている。硬貨処理装置によって硬貨が処理されると、搬送路から硬貨がトレイに排出され、利用者によってトレイから硬貨が取り出される。トレイに関する技術としては様々な技術が開示されている。例えば、硬貨処理装置からトレイに排出された硬貨の取り残しを防止する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−233581号公報
しかしながら、硬貨処理装置の小容量化が望まれる中でトレイの小容量化も望まれているが、トレイの容量を小さくするほどトレイの底面から積み上がった硬貨が他の硬貨の集積を妨げる可能性が高まるため、正常に硬貨がトレイに集積しなくなる可能性が高くなる。そのため、ある程度以上はトレイを小容量化しにくいのが一般的であった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、硬貨を集積するトレイの小容量化を実現しやすくすることが可能な技術を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明のある観点によれば、所定の搬送方向に硬貨を搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送された前記硬貨を集積するトレイと、前記搬送部から前記トレイに前記硬貨をガイドするガイド面を有するガイド部材と、を備え、前記トレイにおける前記搬送方向と反対方向の端部は、前記ガイド面における前記搬送方向の端部よりも前記反対方向に位置する、硬貨処理装置が提供される。
前記ガイド面の長さは、前記硬貨処理装置によって取り扱われる最小硬貨の直径の半分よりも短くてよい。
前記搬送部は、プーリとベルトとを有し、前記ガイド面は、前記ベルトのうち前記ガイド面に前記硬貨を受け渡す部分に接しているプーリの回転軸よりも下側に位置してよい。
前記ガイド面における前記反対方向の端部は、前記プーリにおける前記搬送方向の端部よりも前記反対方向に位置してよい。
前記ガイド面は、水平または前記搬送方向に進むにつれて下がるように傾いていてよい。
前記ガイド面は、水平であってよい。
以上説明したように本発明によれば、硬貨を集積するトレイの小容量化を実現しやすくすることが可能となる。
本発明の実施形態に係る硬貨処理装置を搭載するレジ釣銭機の構成例を示す図である。 本実施形態に係る硬貨処理装置の全体の構成につき説明する。 本実施形態に係る硬貨処理装置の全体の構成につき説明する。 一般的な硬貨リジェクト口の構成の第1の例を示す図である。 第1の例が利用された場合における硬貨の集積の様子を示す図である。 一般的な硬貨リジェクト口の構成の第2の例を示す図である。 第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口の構成例を示す図である。 第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口の動作例を示す図である。 第2の実施形態に係る硬貨リジェクト口の構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字を付して区別する。また、異なる実施形態の類似する構成要素については、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素等の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
[1.レジ釣銭機の構成]
まず、本発明の実施形態に係る硬貨処理装置を搭載するレジ釣銭機の構成例について説明する。図1は、本実施形態に係る硬貨処理装置を搭載するレジ釣銭機の構成例を示す図である。本実施形態に係る硬貨処理装置は、硬貨の入出金処理を行う装置である。図1に示すように、硬貨処理装置5は、例えば、レジ釣銭機1に搭載される。レジ釣銭機1は、例えば、スーパーマーケットや量販店、ショッピングセンタ等の小売店舗の精算所に設置され、顧客の購入商品の代金の精算や、代金の入金処理および釣銭の出金処理を行う装置である。レジ釣銭機1は、通常、レジ係員によって操作される。
レジ釣銭機1は、大きく分けて、上側に配置されるレジスタ部2と、下側に配置される釣銭処理部3とによって構成される。
レジスタ部2は、図示せぬPOS(Point Of Sales)システムと通信して、会計処理を行う構成要素である。レジスタ部2は、レジ釣銭機1の全体の動作を制御する図示せぬ制御部を内蔵している。
釣銭処理部3は、紙幣や硬貨の入出金処理および釣銭の出金処理を行う構成要素である。釣銭処理部3は、大きく分けて、紙幣を取り扱う紙幣処理装置4と、硬貨を取り扱う硬貨処理装置5とによって構成されている。
図1に示す例では、レジ釣銭機1は、2つの表示操作部8がレジスタ部2に設けられており、さらに、1つの表示操作部8が紙幣処理装置4に設けられている。以下、3つの表示操作部8を区別する場合に、レジスタ部2に設けられた2つの表示操作部8をそれぞれ「表示操作部8a,8b」と称し、紙幣処理装置4に設けられた表示操作部8を「表示操作部8c」と称する。
ここでは、表示操作部8aが商品の名称や金額等の情報を顧客に提示するための構成要素であり、表示操作部8bが商品の個数や金額等の情報を修正するための構成要素であり、表示操作部8cが釣銭処理部3に入金処理および出金処理を行わせるための構成要素であるものとして説明する。表示操作部8a,8b,8cは、それぞれ、液晶ディスプレイ等の表示部と、液晶ディスプレイに重ねて配置されたタッチパネル等の操作部とを備えている。
本実施形態では、図示せぬ制御部は、レジスタ部2に接続された図示せぬバーコードリーダが商品に付されたバーコードを読み取ることにより、商品コードを取得する。すると、制御部は、商品コードに基づいて、図示せぬPOSシステムと通信して、POSシステムから商品の名称や金額等の情報を取得し、これらの情報を表示操作部8a,8bに表示する。
このとき、表示操作部8bの表示画面には、数字等の入力キーが表示される。表示操作部8bは、レジ係員によって入力キーが押下操作されると、タッチパネルが押下された入力キーの位置に対応する検知信号を制御部に出力する。制御部は、検知信号に基づいてレジ係員の押下操作(入力キーによる入力操作)を受け付け、押下操作に応じて、商品の数量の増減や金額の修正等の処理を行う。
また、制御部は、任意のタイミングでレジスタ部2に設けられた図示せぬレシート処理部を制御して、商品の名称や金額等をレシートに印字させる。レシート処理部は、レシートをレシート排出口から外部に排出する。
また、本実施形態では、図示せぬ制御部は、紙幣処理装置4および硬貨処理装置5の稼働状況等を監視しており、これらの情報を表示操作部8cに表示する。表示操作部8cは、表示パネルと所定の操作ボタンとの組み合わせにより構成されている。図示せぬ制御部は、レジ係員等が表示操作部8cの任意の操作ボタンを押下操作すると、その押下操作を検知し、これによって、例えば硬貨の搬送等に関する指示を受け付ける。
[2.硬貨処理装置の構成]
以下、図2および図3を参照して、本実施形態に係る硬貨処理装置5の全体の構成につき説明する。図2および図3はそれぞれ、本実施形態に係る硬貨処理装置5の構成を示す図である。図2は、左後側の斜め上方向から見た硬貨処理装置5の外部構成を示している。図3は、上方向から見た硬貨処理装置5の外部構成を示している。
図2および図3に示すように、硬貨処理装置5は、硬貨投入口11、搬送部12、鑑別部17、硬貨リジェクト口18、選別部19、金種別収納部20、硬貨排出口22、出金繰出部21等を有している。
硬貨投入口11は、レジ係員によって入金用の硬貨が投入される部位である。硬貨投入口11の内部には、入金繰出部11aが設けられている。入金繰出部11aは、硬貨投入口11に投入された硬貨を1枚ずつに分離して搬送部12に繰り出す機構である。
搬送部12は、硬貨投入口11に投入され、入金繰出部11aによって1枚ずつに分離して繰り出された入金用の硬貨を、搬送路13に沿って硬貨投入口11から金種別収納部20の上に搬送する構成要素である。
なお、本実施形態では、搬送路13は、上流部分が硬貨投入口11に接続され、下流部分が金種別収納部20の内部に設けられた全金種分の収納庫202(図3参照)の上に跨るように、逆L字状に配置されている。つまり、搬送路13は、上流部分が硬貨投入口11から後方向(奥行き方向)に略直線状に延び、下流部分が上流部分に対して略直角方向に曲がって装置の幅方向に延びるように、配置されている。
また、本実施形態では、搬送部12は、無端状に形成された2本の搬送ベルト15a,15bによって構成されている。搬送ベルト15aは、硬貨投入口11に投入された硬貨を搬送路13の上流部分の途中まで搬送する搬送手段である。搬送ベルト15bは、硬貨を搬送路13の上流部分の途中から搬送路13の下流部分(厳密には、金種別収納部20の内部に設けられた該当金種の収納庫202(図3参照)の上)まで搬送する搬送手段である。搬送ベルト15a,15bは、ともに、搬送路13の上に配置されている。
搬送ベルト15aは、搬送路13に対して略垂直に起立した状態で、かつ、硬貨投入口11から後方向に真っ直ぐに延在するように配置されている。搬送ベルト15aは、搬送路13に対して略垂直に起立した状態になるように、1つの図示せぬ駆動ローラと1つの図示せぬ従動ローラとによって張架されている。
搬送ベルト15aは、硬貨を好適に搬送させるための所望の隙間が、搬送路13との間に形成されている。つまり、搬送ベルト15aは、搬送ベルト15aの外周面の搬送路13と対向する部分が所望の隙間分だけ搬送路13から離間した状態になっている。搬送ベルト15aは、走行することによって、搬送ベルト15aの外周面の搬送路13と対向する部分で硬貨を走行方向に押しながら、搬送ベルト15bの上流部分まで搬送する。
搬送ベルト15bは、搬送路13に対して略平行に寝た状態で、かつ、上流部分が搬送ベルト15aの後端付近から後方向に延び、下流部分が上流部分に対して略直角方向に曲がって装置の幅方向に延びるように、配置されている。つまり、搬送ベルト15bは、逆L字状に配置されている。搬送ベルト15bは、搬送路13に対して略平行に寝た状態になるように、1つの駆動ローラと複数の従動ローラとによって張架されている。
搬送ベルト15bは、硬貨を好適に搬送させるための所望の隙間が、搬送路13との間に形成されている。つまり、搬送ベルト15bは、搬送ベルト15bの下側に位置する側面部分(搬送路13と対向する部分)が所望の隙間分だけ搬送路13から離間した状態になっている。
搬送ベルト15bを張架する各ローラは、搬送ベルト15bの下側に位置する側面部分が所望の隙間分だけ搬送路13から離間した状態になるように、図示せぬブラケット(支持部材)によって、回動自在に吊り下げられた構成になっている。
搬送ベルト15bは、搬送ベルト15bの下側に位置する側面部分(搬送路13と対向する部分)に、下方向に突出する突起部16が設けられている。また、搬送ベルト15bの内周には、硬貨を金種別収納部20の上に導くためのガイド14が配置されている。搬送ベルト15bは、走行することによって、突起部16で硬貨を走行方向に押しながら、ガイド14に沿って金種別収納部20の上まで搬送する。
鑑別部17は、硬貨の種類および真偽を鑑別する構成要素である。鑑別部17は、硬貨の搬送の支障にならないように、少なくとも硬貨の通過する箇所が搬送路13から離間するように配置されている。硬貨リジェクト口18は、鑑別部17によって鑑別されたリジェクト硬貨(正常に読み取れなかった硬貨またはどの収納庫202の金種にも該当しない金種と判別された硬貨)が排出される部位である。
選別部19は、鑑別部17で正常に鑑別されて金種別収納部20の上に搬送された硬貨を金種別に選別する構成要素である。選別部19は、硬貨を金種別に選別して、金種別収納部20の内部に設けられた該当金種の収納庫202の中に落下させる。なお、選別部19は、鑑別部17で正常に鑑別されなかったリジェクト硬貨を選別して硬貨リジェクト口18に搬送する図示せぬ搬送ベルトの上に落下させることもできる。これにより、硬貨処理装置5は、正リジェクト硬貨を硬貨リジェクト口18から外部に排出することができる。
金種別収納部20は、硬貨を金種別に収納する構成要素である。金種別収納部20は、硬貨を収納する機能と硬貨を出金する機能とを併せ持つ収納出金部として機能する。金種別収納部20は、内部が複数枚の仕切り板201(図3参照)によって複数の収納庫202(図3参照)に仕切られている。
各収納庫202は、それぞれに固有の金種が割り当てられている。硬貨処理装置5は、各収納庫202に割り当てられた金種の硬貨を各収納庫202の中に収納する。ここでは、図3に示すように、収納庫202が、1円、5円、10円、50円、100円、および、500円の6種類の金種に合わせて、6個設けられているものとして説明する。
各収納庫202は、装置の前後方向に延在するように、平行に配置されている。したがって、各収納庫202を仕切る仕切り板201(図3参照)も、装置の前後方向に延在するように、平行に配置されている。各収納庫202の底部には、硬貨を硬貨排出口22の方向(前方向)に搬送する図示せぬ搬送ベルトが1本ずつ設けられている。
出金繰出部21は、各収納庫202の中に収納されている硬貨を、釣銭用の硬貨として、硬貨排出口22に繰り出す構成要素である。出金繰出部21は、例えば、硬貨排出口22の近傍で釣銭用の硬貨を塞(せ)き止める図示せぬガイドや、図示せぬガイドによって塞き止められた硬貨を1枚ずつに分離して硬貨排出口22の方向に繰り出す図示せぬ分離ローラ、硬貨排出口22の方向に繰り出された硬貨を検知する図示せぬ光学センサ等を備えている。
硬貨排出口22は、釣銭用の硬貨が排出される部位である。本実施形態では、硬貨排出口22が、出金トレイとして、装置の前面側から前方向に突出するように設けられているものとして説明する。硬貨排出口22の底部には、選択的に開いて、硬貨を下方向に落下させるトレイスルー部23(図2および図3参照)が設けられている。
硬貨処理装置5は、上部ユニット5Uと下部ユニット5Lとによって構成されている。上部ユニット5Uは、後端付近に設けられたポスト6を介して、下部ユニット5Lに回動自在に取り付けられている。そのため、上部ユニット5Uは、ポスト6を回転軸とし、前端部分が持ち上がるようになっている。
下部ユニット5Lの内部には、金種別収納部20が設けられている。前記した通り、金種別収納部20は、内部が複数枚の仕切り板201(図3参照)によって複数の収納庫202(図3参照)に仕切られている。また、前記した通り、各収納庫202の底部には、硬貨を前方向に搬送する図示せぬ搬送ベルトが1本ずつ設けられている。
[3.一般的な硬貨リジェクト口の構成例]
ここで、一般的な硬貨リジェクト口の構成例について説明する。図4は、一般的な硬貨リジェクト口の構成の第1の例を示す図である。図4に示すように、ベルト24とプーリ25とが硬貨C1の搬送部として構成されている。ベルト24は、互いに対向し合う搬送面とリターン面とが鉛直方向に並ぶように、1つの図示せぬ駆動ローラと1つの図示せぬ従動ローラとによって張架されている。また、ベルト24は、プーリ25に掛けられている。
プーリ25よりも搬送方向D1には、硬貨C1を集積するトレイ98が設けられている。トレイ98は、硬貨リジェクト口を構成し、スロープ98aを有しており、図4には、スロープ98aの傾きが、水平面を基準としたスロープ98aの角度R0によって示されている。また、スロープ98aにおける搬送方向D1と反対方向の端部98bは、プーリ25の回転軸よりも下側に位置している。
このとき、入金された硬貨C1がリジェクト硬貨であると認識された場合には、ベルト24の上側部分に硬貨C1が載せられた状態で、ベルト24の上側部分が搬送方向D1に移動するようにプーリ25が回転する。そうすると、ベルト24とともに硬貨C1が搬送方向D1に搬送され、硬貨C1がスロープ98aに落下すると、硬貨C1がスロープ98aを滑り降りることによって、硬貨C1がトレイ98の底面にゆっくりと集積する。
図5は、第1の例が利用された場合における硬貨の集積の様子を示す図である。図5に示したように、複数の硬貨Cがトレイ98に集積していくと、スロープ98aを伝わってスロープ98aの上まで硬貨Cが積み上がってしまうことがある。そうした場合、スロープ98aの上に集積した硬貨C3がベルト24の上を次に搬送されてきた硬貨C4の落下を阻む可能性がある。
そのため、第1の例では、トレイ98の容量を小さくするほどトレイ98の底面から硬貨Cが積み上がりやすくなり、正常に硬貨がトレイ98に集積しなくなる可能性が高くなる。そのため、ある程度以上はトレイ98を小容量化しにくくなってしまうという現実がある。
図6は、一般的な硬貨リジェクト口の構成の第2の例を示す図である。図6に示すように、第2の例は、スロープ98aにおける搬送方向D1と反対方向の端部98bが、プーリ25の回転軸よりも上側に位置している点が、第1の例と異なっている。これによって、装置全体としての高さを抑えながら、トレイ98の高さを確保することが可能となる。しかし、ベルト24の終端とスロープ98aとの間に異物Mが挟まりやすくなり、正常に動作しなくなる可能性が高くなる。
[4.第1の実施形態]
続いて、第1の実施形態に係る硬貨処理装置5の硬貨リジェクト口18の構成例についての説明に移る。図7は、第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口18の構成例を示す図である。図7に示したように、第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口18Aは、既に説明した一般的な硬貨リジェクト口の構成例と比較して、ベルト24からトレイ26に硬貨をガイドするガイド面27cを有するガイド部材27を有している。
すなわち、第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口18Aは、トレイ26とガイド部材27とを有する。その他、第1の実施形態に係る硬貨処理装置5の硬貨リジェクト口18の構成要素のうち、既に説明した一般的な硬貨リジェクト口が有する構成要素と同様な構成要素については、当該一般的な硬貨リジェクト口が有する構成要素と同一の符号を付して説明を省略する。
また、トレイ26における搬送方向D1と反対方向の端部26bは、ガイド面27cにおける搬送方向D1の端部27bよりも搬送方向D1とは反対方向に位置している。すなわち、図7においては、トレイ26における前方の端部26bは、ガイド面27cにおける前方の端部27bよりも後方に位置している。
かかる構成によれば、トレイ26の底面からベルト24まで硬貨が積み上がる可能性が低減されるため、トレイ26の容量を小さくしてもトレイ26の底面から硬貨Cが積み上がりにくくなる。そのため、正常に硬貨がトレイ26に集積する可能性が向上する。また、かかる構成によれば、トレイ26を小容量化しやすくなるという効果が享受され得る。
また、ガイド面27cの長さLは、硬貨処理装置5によって取り扱われる最小硬貨(例えば、1円硬貨)の直径の半分よりも短い。かかる構成によれば、ガイド面27cに落下した硬貨はガイド面27cにおける搬送方向D1の端部27bにおいて傾きを変化させてトレイ26に落下するため、ガイド面27cに残ってしまうことがなくなり、次に搬送されてきた硬貨の落下を阻む可能性が低減される。
また、ガイド面27cは、ベルト24のうちガイド面27cに硬貨を受け渡す部分に接しているプーリ25の回転軸よりも下側に位置するのがよい。かかる構成によれば、ベルト24の終端とガイド面27cとの間に異物が挟まりにくくなる。
追加的に、ガイド面27cにおいて搬送方向D1とは反対方向の端部27aは、ベルト24における搬送方向D1の端部24aよりも搬送方向D1とは反対方向に位置するのがよい。かかる構成によれば、ベルト24の終端とガイド面27cとの間に異物がさらに挟まりにくくなる。
ガイド面27cは、水平または搬送方向D1に進むにつれて下がるように傾いているのがよい。かかる構成によれば、ベルト24からガイド面27cに落下した硬貨がガイド面27cで傾きを変えてトレイ26に落下しやすくなる。図7には、ガイド面27cの傾きが、水平面を基準としたガイド面27cの角度R1によって示されている。
ガイド面27cが搬送方向D1に進むにつれて下がるように傾いている場合には、角度R1は、硬貨がガイド面27cを滑り落ちる限界の角度よりも小さくてよい。そうすれば、硬貨がガイド面27cから放出されるときの力の水平方向成分が増し、硬貨をより遠くに落下させることが可能となるため、トレイ26の高さを抑えることが可能となる。
なお、図7に示した例では、トレイ26がスロープ26aを有しているが、トレイ26はスロープ26aを有していなくてもよい。すなわち、図7に示した例では、トレイ26は、底面と側面との間に斜面が存在するが、トレイ26の底面は、斜面を介さずに、直接的に側面に接続されてもよい。
続いて、図1〜図3を参照しながら、第1の実施形態に係る硬貨処理装置5の動作例について説明する。まず、レジ係員によって硬貨投入口11に硬貨が投入されると、硬貨投入口11に投入された硬貨が、入金繰出部11aによって1枚ずつ分離されて搬送部12に繰り出される。
搬送部12は、入金繰出部11aによって1枚ずつ分離されて繰り出された硬貨を、鑑別部17に搬送する。鑑別部17によって正常であると鑑別された硬貨は、金種別収納部20の上に搬送されるが、鑑別部17によってリジェクト硬貨であると鑑別された硬貨は、硬貨リジェクト口18Aから排出される。
図8は、第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口18Aの動作例を示す図である。図8に示したように、図示せぬモータによる駆動により、搬送方向D1にベルト24が移動させると、ベルト24の上に存在するリジェクト硬貨である硬貨C5は、プーリ25まで移動される。硬貨C5がプーリ25に到達すると、硬貨C5の傾きは、プーリ25のR形状に沿って変化される。硬貨C5の先端がガイド面27cに到達にすると、硬貨C5の傾きの変化が抑制される。
続いて、硬貨C5の先端がガイド部材27における搬送方向D1の端部27bに到達すると、硬貨C5は、ベルト24とガイド部材27とに接している状態でベルト24から力Fを受け、力Fによってトレイ26に放出される。硬貨C5が放出される際、ガイド部材27における搬送方向D1の端部27bの真下の空間には、硬貨C5を案内する部材がないため、硬貨C5が他の硬貨と連なることなく、トレイ26の底面に集積される。
以上、第1の実施形態について説明した。第1の実施形態によれば、トレイ26の底面からベルト24まで硬貨が積み上がる可能性が低減されるため、トレイ26の容量を小さくしてもトレイ26の底面から硬貨Cが積み上がりにくくなる。そのため、正常に硬貨がトレイ26に集積する可能性が向上する。また、かかる構成によれば、トレイ26を小容量化しやすくなるという効果が享受され得る。
[5.第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態に係る硬貨処理装置5の硬貨リジェクト口18の構成例についての説明に移る。図9は、第2の実施形態に係る硬貨リジェクト口18の構成例を示す図である。図9に示したように、第2の実施形態に係る硬貨リジェクト口18Bは、既に説明した第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口18Aの構成例と比較して、ガイド部材29の構成が異なっている。すなわち、第1の実施形態においては、ガイド面27cが傾いている例を示したが、第2の実施形態においては、ガイド面27cが水平になっている。
その他、第2の実施形態に係る硬貨処理装置5の硬貨リジェクト口18Bの構成要素のうち、既に説明した第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口18Aが有する構成要素と同様な構成要素については、当該第1の実施形態に係る硬貨リジェクト口18Aが有する構成要素と同一の符号を付して説明を省略する。
上記したように、ガイド面27cが水平であれば、ガイド部材29から硬貨が放出される際において、硬貨がベルト24から受ける力の水平方向成分を増加させ、鉛直方向成分を削減することが可能となるため、第1の実施形態と比較して、トレイ26において搬送方向D1により離れた位置に落下させることが可能となる。
なお、図9においては、第1の実施形態における、ガイド面27cにおいて搬送方向D1とは反対方向の端部27aに対応して、ガイド面29cにおいて搬送方向D1とは反対方向の端部29aが示されている。また、第1の実施形態における、ガイド面29cにおいて搬送方向D1の端部27bに対応して、ガイド面29cにおいて搬送方向D1の端部29bが示されている。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と比較して、トレイ26の底面からベルト24まで硬貨が積み上がる可能性がより低減されるため、トレイ26の容量を小さくしてもトレイ26の底面から硬貨Cがより積み上がりにくくなる。そのため、第1の実施形態と比較して、正常に硬貨がトレイ26に集積する可能性がさらに向上する。また、かかる構成によれば、第1の実施形態と比較して、トレイ26をより小容量化しやすくなるという効果が享受され得る。
[6.変形例]
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、レジ釣銭機1の全体の動作を制御する図示せぬ制御部は、専用のハードウェアによって構成されてもよいし、レジ釣銭機1に内蔵されたCPUがROMに記憶されたプログラムをRAMに展開して実行することにより実現されてもよい。かかるプログラムが提供され得る他、かかるプログラムを記憶させた記憶媒体も提供され得る。
また、本実施形態においては、リジェクト硬貨をベルト24によって搬送し、トレイ26に落下させることによって、リジェクト硬貨をトレイ26に集積させる例を主に説明した。すなわち、トレイ26がリジェクトトレイである例を主に説明した。しかし、本実施形態に係るトレイ26は、リジェクトトレイに限定されない。例えば、本実施形態に係るトレイ26は、ベルトコンベア方式で搬送された硬貨をその下流側で集積する、一時保留庫や硬貨排出口に適用されてもよい。
また、本実施形態においては、トレイ26を有する硬貨処理装置5が、レジ釣銭機1に適用される例を主に説明した。上記したように、レジ釣銭機1は、例えば、スーパーマーケットや量販店、ショッピングセンタ等の小売店舗の精算所に設置され、顧客の購入商品の代金の精算や、代金の入金処理および釣銭の出金処理を行う。しかし、トレイ26を有する硬貨処理装置5は、銀行の店舗および販売店のバックヤードで使用される硬貨入出金機に適用されてもよい。
1 レジ釣銭機
2 レジスタ部
3 釣銭処理部
4 紙幣処理装置
5 硬貨処理装置
5U 上部ユニット
5L 下部ユニット
6 ポスト
8、8a〜8c 表示操作部
11 硬貨投入口
11a 入金繰出部
12 搬送部
13 搬送路
14 ガイド
15a、15b 搬送ベルト
16 突起部
17 鑑別部
18(18a、18b) 硬貨リジェクト口
19 選別部
20 金種別収納部
21 出金繰出部
22 硬貨排出口
201 板
202 収納庫
23 トレイスルー部
24 ベルト
24a 端部
25 プーリ
26 トレイ
26a スロープ
26b 端部
27 ガイド部材
27a 端部
27b 端部
27c ガイド面
C(C1、C3、C4、C5) 硬貨
D1 搬送方向
M 異物
R0、R1 角度

Claims (6)

  1. 所定の搬送方向に硬貨を搬送する搬送部と、
    前記搬送部により搬送された前記硬貨を集積するトレイと、
    前記搬送部から前記トレイに前記硬貨をガイドするガイド面を有するガイド部材と、を備え、
    前記トレイにおける前記搬送方向と反対方向の端部は、前記ガイド面における前記搬送方向の端部よりも前記反対方向に位置する、
    硬貨処理装置。
  2. 前記ガイド面の長さは、前記硬貨処理装置によって取り扱われる最小硬貨の直径の半分よりも短い、
    請求項1に記載の硬貨処理装置。
  3. 前記搬送部は、プーリとベルトとを有し、
    前記ガイド面は、前記ベルトのうち前記ガイド面に前記硬貨を受け渡す部分に接しているプーリの回転軸よりも下側に位置する、
    請求項1に記載の硬貨処理装置。
  4. 前記ガイド面における前記反対方向の端部は、前記プーリにおける前記搬送方向の端部よりも前記反対方向に位置する、
    請求項3に記載の硬貨処理装置。
  5. 前記ガイド面は、水平または前記搬送方向に進むにつれて下がるように傾いている、
    請求項1に記載の硬貨処理装置。
  6. 前記ガイド面は、水平である、
    請求項5に記載の硬貨処理装置。


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