JP2017039847A - 半芳香族ポリアミドフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】リフローはんだ領域を含む広い温度範囲で、平均線膨張係数の小さい半芳香族ポリアミドフィルムを提供する。【解決手段】テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミドのフィルムであって、フィルムの面方向における、25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下であることを特徴とする半芳香族ポリアミドフィルム、および、フィルムの面方向の屈折率が1.595〜1.610、フィルムの面方向の屈折率と厚み方向の屈折率の差が0.055〜0.070であることを特徴とする半芳香族ポリアミドフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は半芳香族ポリアミドフィルムに関する。
炭素数が9である脂肪族ジアミンとテレフタル酸とを構成要素とするポリアミド9Tのフィルムは、耐熱性や寸法安定性が良好であることから、フレキシブルプリント回路(Flexible Printed Circuits、FPC)用の基板フィルムやカバーレイフィルムやスイッチやタッチパネル用の絶縁フィルム等への適用が検討されている。例えば、特定の樹脂組成の半芳香族ポリアミドを特定の条件で製膜・延伸することにより、耐熱性や寸法安定性等に優れた高品質の延伸フィルムを連続的に生産する方法が提案されている(特許文献1)。さらに、FPC用の基板フィルム等の使用に適したより実用的な組成として、ポリアミド9Tに熱可塑性エラストマーを配合することが提案されている(特許文献2)。上記のような用途では、寸法安定性向上のため熱収縮率を小さくすること以外に線膨張係数を小さくすることが求められている。
線膨張係数が小さい半芳香族ポリアミドフィルムとしては、例えば、特許文献3に20℃〜ガラス転移温度(Tg)の平均線膨張係数が最大40ppm/℃のポリアミドフィルムが開示されており、特許文献4に50℃〜100℃の平均線膨張係数が45ppm/℃以下のポリアミドを含むプラスチックフィルム開示されている。
特開2011−005856号公報 国際公開2014/057828号パンフレット 特表2012−515244号公報 特開2013−189495号公報
半芳香族ポリアミドフィルムをFPC用の基板フィルムやカバーレイフィルム等として用いるためには、リフローはんだに必要な温度領域(250℃程度)を含む線膨張係数を、FPC用の基板フィルムに一般的に使用されるポリイミド(PI)と同程度の水準とすることが好ましい(長手方向、幅方向ともに30ppm/℃程度)。
本発明は、かかる従来技術に鑑み、リフローはんだ領域を含む広い温度範囲で、平均線膨張係数の小さい半芳香族ポリアミドフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究をおこなった結果、半芳香族ポリアミドフィルムを延伸する際、面方向の屈折率と面方向と厚み方向の屈折率の差を特定の範囲内に制御することで、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミドのフィルムであって、フィルムの面方向における、25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下であることを特徴とする半芳香族ポリアミドフィルム。
(2)フィルムの面方向の屈折率が1.595〜1.610、フィルムの面方向の屈折率と厚み方向の屈折率の差が0.055〜0.070であることを特徴とする(1)に記載の半芳香族ポリアミドフィルム。
本発明によれば、従来の半芳香族ポリアミドフィルムよりも温度に対する寸法変化が小さく、25〜250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下の半芳香族ポリアミドフィルムを提供することができる。本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、FPC用の基板フィルムやカバーレイフィルム、耐熱テープ等として好適に使用することができる。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分からなる半芳香族ポリアミドから構成される。
半芳香族ポリアミドを構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主成分とすることが必要である。ジカルボン酸成分中のテレフタル酸の割合は、60〜100モル%とすることが好ましく、70〜100モル%とすることがより好ましく、85〜100モル%とすることがさらに好ましい。ジカルボン酸成分におけるテレフタル酸の割合を60〜100モル%とすることにより、耐熱性が高く、かつ吸水性の低いポリアミドとすることができる。
半芳香族ポリアミドを構成するジカルボン酸成分に含まれる、テレフタル酸以外のジカルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸や、1,4−シロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸や、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,2−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。
半芳香族ポリアミドのジアミン成分は、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とすることが必要である。ジアミン成分中における炭素数が9である脂肪族ジアミンの割合は、60〜100モル%とすることが好ましく、75〜100モル%とすることがより好ましく、90〜100モル%とすることがさらに好ましい。炭素数が9である脂肪族ジアミンの割合を60〜100モル%とすることにより、得られるフィルムの耐熱性、耐薬品性が向上し、また、吸水性が低下する。
炭素数が9である脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,9−ノナンジアミン等の直鎖状脂肪族ジアミンや、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、4−メチル−1,8−オクタンジアミン等の分岐鎖状脂肪族ジアミンを挙げることができる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フィルムの成形加工性の観点から、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンを併用することが好ましい。
半芳香族ポリアミドを構成するジアミン成分に含まれる、上記の炭素数が9である脂肪族ジアミン以外のジアミン成分としては、例えば、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン等の直鎖状脂肪族ジアミンや、4−メチル−1,8−オクタンアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の分岐鎖状脂肪族ジアミンや、イソホロンジアミン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミンや、フェニレンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。
半芳香族ポリアミドには、本発明の効果を損なわない範囲で、ε−カプロラクタム、ζ−エナントラクタム、η−カプリルラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム類や、アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等のω−アミノカルボン酸が含有されていてもよい。
前記モノマーの組み合わせで得られる半芳香族ポリアミドの中でも、耐熱性とフィルムの成形加工性との観点から、テレフタル酸のみからなる(テレフタル酸100モル%である)ジカルボン酸成分と、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとを合計でジアミン成分中に60〜100モル%含有するジアミン成分からなる半芳香族ポリアミドが好ましい。
上記の半芳香族ポリアミドにおいて、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの共重合比率(モル比)は、(1,9−ノナンジアミン)/(2−メチル−1,8−オクタンジアミン)=50/50〜100/0であることが好ましく、70/30〜100/0であることがより好ましく、75/25〜95/5であることがさらに好ましい。1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとの共重合比率(モル比)が50/50〜100/0であることにより、得られるフィルムの耐熱性が向上し、また吸水性が低下する。
半芳香族ポリアミドを構成するモノマーの種類および共重合比率は、得られる半芳香族ポリアミドのTm(融点)が280〜350℃の範囲になるように選択されることが好ましく、300〜350℃の範囲になるように選択されることがより好ましい。半芳香族ポリアミドのTmを前記範囲とすることにより、フィルムに加工する際の半芳香族ポリアミドの熱分解を効率よく抑制することができる。Tmが280℃未満であると、得られるフィルムの耐熱性が不十分となる場合がある。一方、Tmが350℃を超えると、フィルム製造時に熱分解が起こる場合がある。
半芳香族ポリアミドの極限粘度は、0.8〜2.0dL/gであることが好ましく、0.9〜1.8dL/gであることがより好ましい。半芳香族ポリアミドの極限粘度が0.8〜2.0dL/gであることにより、力学的特性が優れたフィルムを得ることができる。半芳香族ポリアミドの極限粘度が0.8dL/g未満であると、製膜してフィルム形状を保つのが困難となる場合がある。一方、2.0dL/gを超えると、フィルム製造時に、冷却ロールへの密着が困難となって、フィルムの外観が悪化する場合がある。
半芳香族ポリアミドとして、市販品を好適に使用することができる。このような市販品としては、例えば、クラレ社製の「ジェネスタ(登録商標)」が挙げられる。
半芳香族ポリアミドは、結晶性ポリアミドを製造する方法として知られている任意の方法を用いて、製造することができる。例えば、酸クロライドとジアミン成分とを原料とする溶液重合法または界面重合法が挙げられる。あるいは、ジカルボン酸成分とジアミン成分とを原料としてプレポリマーを作製し、該プレポリマーを溶融重合または固相重合により高分子量化する方法が挙げられる。
前記プレポリマーは、例えば、ジアミン成分、ジカルボン酸成分および重合触媒を一括で混合することにより調製された塩を、200〜250℃の温度で加熱重合させることにより、得ることができる。
上記のプレポリマーの極限粘度は、0.1〜0.6dL/gであることが好ましい。プレポリマーの極限粘度を前記範囲とすることにより、続く固相重合や溶融重合において、ジカルボン酸成分におけるカルボキシル基とジアミン成分におけるアミノ基とのモルバランスの崩れを生じさせず、重合速度を速くすることができるという利点がある。上記のプレポリマーの極限粘度が0.1dL/g未満であると、重合時間が長くなり、生産性に劣る場合がある。一方、0.6dL/gを超えると、得られる半芳香族ポリアミドが着色してしまう場合がある。
上記のプレポリマーの固相重合は、好ましくは、減圧下または不活性ガス流通下でおこなわれる。固相重合の温度は200〜280℃であることが好ましい。固相重合の温度を前記範囲とすることにより、特に範囲の上限を280℃とすることにより、得られる半芳香族ポリアミドの着色やゲル化を抑制することができる。一方、固相重合の温度が200℃未満であると、重合時間が長くなるため生産性に劣る場合がある。
上記のプレポリマーの溶融重合は、好ましくは、350℃以下の温度でおこなわれる。重合が350℃以下の温度でおこなわれることにより、分解や熱劣化を抑制しつつ、効率よく重合することができる。なお、上記の溶融重合には、溶融押出機を用いた溶融重合も含まれる。
上記した半芳香族ポリアミドの重合に際して、重合触媒が用いられてもよい。重合触媒としては、反応速度や経済性の観点から、リン系触媒が用いられることが好ましい。リン系触媒としては、例えば、次亜リン酸、亜リン酸、リン酸、それらの塩(例えば、次亜リン酸ナトリウム)、またはそれらのエステル(例えば、2,2−メチレンビス(ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等)が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、重合触媒として亜リン酸を用いて重合されて得られた半芳香族ポリアミドであることがより好ましい。重合触媒を亜リン酸とすることにより、他の重合触媒(例えば、次亜リン酸触媒)を用いて重合された半芳香族ポリアミドを用いる場合と比較して、フィルム製膜においてフィルターを用いた場合の濾圧の上昇を抑制することができる。
また、触媒として亜リン酸を用いて重合されて得られた半芳香族ポリアミドを用いることにより、得られる樹脂のゲル化そのものを抑制することができる。その結果、フィッシュアイの発生を抑制することができる。
半芳香族ポリアミドにおける重合触媒の含有量は、全モノマー成分の合計量100質量%に対して、0.01〜5質量%とすることが好ましく、0.05〜2質量%とすることがより好ましく、0.07〜1質量%とすることがさらに好ましい。重合触媒の含有量が0.01〜5質量%とすることにより、半芳香族ポリアミドの劣化を抑制しつつ、該半芳香族ポリアミドを効率よく重合することができる。重合触媒の含有量が0.01質量%未満であると、触媒作用が発現しない場合がある。一方、5質量%を超えると、経済性の観点で不利となる場合がある。
また、半芳香族ポリアミドの重合において、ジアミン成分、ジカルボン酸成分および重合触媒のほかに、末端封止剤が用いられてもよい。末端封止剤としては、半芳香族ポリアミドの末端におけるアミノ基またはカルボキシル基との反応性を有する単官能性の化合物であれば、特に限定されない。末端封止剤としては、例えば、モノカルボン酸、モノアミン、酸無水物、モノイソシアネート、モノハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類が挙げられる。
中でも、反応性、および封止された末端基の安定性等の観点から、モノカルボン酸またはモノアミンが好ましく、取扱いの容易さ等の観点から、モノカルボン酸がより好ましい。モノカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、安息香酸が挙げられる。
末端封止剤の含有量は、用いられる末端封止剤の反応性、沸点、反応装置、反応条件等によって適宜に選択することができる。末端封止剤の含有量は、分子量の調整や樹脂の分解抑制の観点から、モノカルボン酸の場合は、ジカルボン酸成分に対して0.1〜15モル%とすることが好ましく、モノアミンの場合は、ジアミン成分に対して0.1〜15モル%とすることが好ましい。また、末端基の全量に対する末端封止されている末端基量の割合は、10モル%以上とすることが好ましく、40モル%以上とすることがより好ましく、70モル%以上とすることがさらに好ましい。封止されている末端基量の割合が10モル%以上とすることにより、フィルムの成形加工時における樹脂の分解や、縮合が進行することによる分子量の増加を、抑制することができる。また、これに伴って樹脂の分解による気泡の発生が抑制されるため、得られるフィルムの外観を優れたものとすることができる。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲において、製膜時の熱安定性を高め、フィルムの強度や伸度の劣化を防ぎ、使用時の酸化や分解等に起因するフィルムの劣化を防止するために、熱安定剤が含有されていてもよい。熱安定剤としては、例えば、銅化合物、ハロゲン化合物、ヒンダードフェノール系熱安定剤、ヒンダードアミン系熱安定剤、リン系熱安定剤、イオウ系熱安定剤、二官能型熱安定剤が挙げられる。
銅化合物としては、例えば、塩化銅、ヨウ化銅、臭化銅等のハロゲン化銅化合物、酸化銅、硫酸銅、硝酸銅、リン酸銅等の無機酸銅化合物、酢酸銅、ステアリン酸銅等の有機酸銅化合物が挙げられる。
ハロゲン化合物としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム等のハロゲン化アルカリ化合物が挙げられる。
ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、例えば、Irganox1010(登録商標)(BASFジャパン社製、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート])、Irganox1076(登録商標)(BASFジャパン社製、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、Cyanox1790(登録商標)(サイアナミド社製、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸)、Irganox1098(登録商標)(BASFジャパン社製、N,N’−(ヘキサン−1,6−ジイル)ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド])等のほか、一般式(1)の構造を有するヒンダードフェノール系化合物(以下、「特定ヒンダードフェノール化合物」と略称することがある。)が挙げられる。特定ヒンダードフェノール化合物としては、スミライザーGA−80(登録商標)(住友化学社製、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン)、Irganox245(登録商標)(BASFジャパン社製、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンゼンプロパン酸)エチレンビス(オキシエチレン))等が挙げられる。
(式中、RおよびRは、独立して、メチル基、エチル基または水素を示す。)
ヒンダードアミン系熱安定剤としては、例えば、Nylostab S−EED(登録商標)(クラリアントジャパン社製、2−エチル−2’−エトキシ−オキザルアニリド)が挙げられる。
リン系熱安定剤としては、例えば、Irgafos168(登録商標)(BASFジャパン社製、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)、Irgafos12(登録商標)(BASFジャパン社製、6,6’,6”−[ニトリロトリス(エチレンオキシ)]トリス(2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン))、Irgafos38(登録商標)(BASFジャパン社製、ビス(2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸)、ADKSTAB329K(登録商標)(旭電化社製、トリス(モノ−ジノニルフェニル)ホスファイト)、ADKSTAB PEP36(登録商標)(旭電化社製、ビス(2,6−ジ―tert―ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト)、Hostanox P−EPQ(登録商標)(クラリアント社製、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト)、GSY−P101(登録商標)(堺化学工業社製、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト)、スミライザーGP(登録商標)(住友化学社製、6−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン)が挙げられる。
イオウ系熱安定剤としては、例えば、DSTP(登録商標)(吉富社製、化学式名:ジステアリルチオジプロピオネート)、Seenox 412S(登録商標)(シプロ化成社製、ペンタエリスリトール テトラキス−(3−ドデシルチオプロピオネート))、Cyanox 1212(登録商標)(サイアナミド社製、ラウリルステアリルチオジプロピオネート)が挙げられる。
二官能型熱安定剤としては、例えば、スミライザーGM(登録商標)、(住友化学社製、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート)、スミライザーGS(登録商標)(住友化学社製、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート)が挙げられる。
中でも、ヒンダードフェノール系熱安定剤とリン系熱安定剤を併用すれば、フィルム製膜においてフィルターを用いた場合の濾圧の上昇を抑制することができるとともに、フィルム強度の劣化を防止することができる。また、ヒンダードフェノール系熱安定剤とリン系熱安定剤と二官能型熱安定剤を併用すれば、フィルム製膜においてフィルターを用いた場合の濾圧の上昇を抑制することができるとともに、フィルム強度の劣化をさらに低減することができる。
ヒンダードフェノール系熱安定剤とリン系熱安定剤の組み合わせとしては、Hostanox P−EPQまたはGSY−P101と、特定ヒンダードフェノール化合物との組み合わせが好ましい。ヒンダードフェノール系熱安定剤とリン系熱安定剤と二官能型熱安定剤の組み合わせとしては、HostanoxP−EPQまたはGSY−P101と、特定ヒンダードフェノール化合物と、スミライザーGSの組み合わせが好ましく、GSY−P101と、特定ヒンダードフェノール化合物と、スミライザーGSとの組み合わせがより好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムにおいて、熱安定剤を含有させる場合、それらの含有量は、半芳香族ポリアミド100質量部に対して、0.006〜2質量部であることが好ましく、0.05〜1質量部であることがより好ましい。上記熱安定剤の含有量が0.01〜2質量部であることにより、熱分解をより効率的に抑制することができる。なお、上記熱安定剤を2種以上併用する場合は、各々の熱安定剤の個別の含有量、および熱安定剤の合計の含有量のいずれもが、上記の範囲であることが好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲において、滑剤粒子が含有されていてもよい。滑剤粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム等の無機粒子や、アクリル系樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子等の有機系微粒子が挙げられる。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲において、各種の添加剤が含有されていてもよい。添加剤としては、例えば、顔料・染料等の着色剤、着色防止剤、上記熱安定剤とは異なる酸化防止剤、耐候性改良剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、強化剤、改質剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、防曇剤、各種ポリマーが挙げられる。顔料としては、酸化チタン等が挙げられる。耐候性改良剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物等が挙げられる。難燃剤としては、臭素系難燃剤やリン系難燃剤等が挙げられる。強化剤としては、タルク等が挙げられる。なお、上記のような添加剤は、フィルムを製造する際の任意の段階で添加すればよい。
半芳香族ポリアミドフィルムにおいて、熱安定剤、滑材粒子、各種の添加剤を含有させる場合、用いる半芳香族ポリアミドに予め混練しておくことが好ましい。半芳香族ポリアミドの混練に用いられる混練機は、特に限定されないが、例えば、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロール等、通常公知の溶融混練機が挙げられる。溶融混練温度は、通常、半芳香族ポリアミドの融点以上である。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、一軸方向または二軸方向に延伸されていることが好ましく、二軸延伸されていることがより好ましい。延伸によりポリアミド樹脂が配向結晶化していることが好ましい。延伸条件や倍率は特に限定されないが、二軸方向に延伸されている場合は、長手方向(以下、「MD」と略称することがある)、幅方向(以下、「TD」と略称することがある)ともに2倍以上延伸されていることが好ましく、2.5倍以上延伸されていることがより好ましい。延伸倍率が2倍以下の場合は、延伸による配向結晶化の程度が低く、このためフィルムの強度や耐熱性が劣る場合がある。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、フィルムの面方向における25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下であることが必要で、0ppm/℃以上であることが好ましい。フィルムの面方向における25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下とするには、延伸温度、延伸倍率、延伸倍率比、延伸歪み速度、熱セット温度を適宜調整すればよい。例えば、延伸温度が100〜120℃程度であれば、延伸倍率をMD及びTDともに2.5〜3.0倍程度、MDとTDの延伸倍率比(高倍率/低倍率)を1.0〜1.2程度、延伸歪み速度を800〜3000%/分程度、熱セット温度を260〜275℃程度とすればよい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、フィルムの面方向の屈折率は、1.595〜1.610であることが好ましく、1.597〜1.607であることがより好ましい。また、フィルムの面方向の屈折率と厚み方向の屈折率の差は、0.055〜0.070であることが好ましく、0.058〜0.068であることがより好ましい。フィルムの面方向の屈折率が1.595未満の場合、フィルムの面方向の屈折率と厚み方向の屈折率の差が0.055未満である場合、いずれも25〜250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃を超える場合があるので好ましくなく、一方、フィルムの面方向の屈折率が1.610を超える場合、フィルムの面方向の屈折率と厚み方向の差が0.070を超える場合、いずれも25〜250℃の平均線膨張係数が0ppm/℃未満となる場合があるので好ましくない。なお、延伸温度が高くなるにともない、本発明で好ましい屈折率および屈折率差とするための延伸歪み速度は速くなる傾向がある。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、その熱収縮率が小さい方が好ましい。例えば、200℃、15分の熱風加熱による熱収縮率は、3.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムの引張強度は、MD、TDともに、130MPa以上であることが好ましく、引張伸度は、TD、MDともに、50%以上であることが好ましい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムの厚みムラは、10%以下であることが好ましく、8%以下であることがより好ましく、6%以下であることがさらに好ましい。厚みムラが10%以下であることにより、フィルムを加工する時のフィルムのたるみやシワを減らすことができる。
本発明の延伸された半芳香族ポリアミドフィルムには、必要に応じて、その表面をコロナ処理、プラズマ処理、酸処理、火炎処理をおこなわれていてもよい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムの表面には、易接着性、帯電防止性、離型性、ガスバリア性等の機能を付与するため、各種のコーティング剤が塗布されていてもよい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムには、金属またはその酸化物等の無機物、他種ポリマー、紙、織布、不織布、木材等が積層されていてもよい。
本発明の半芳香族ポリアミドフィルムの製造方法としては、特に限定されないが、半芳香族ポリアミドを押出機内にて280〜340℃の温度で3〜15分間溶融混合した後、Tダイを通じてシート状に押出し、このシート状物を、30〜80℃に温度調節されたドラム上に密着させて冷却することで未延伸フィルムを製造し、得られた未延伸フィルムをその後に同時二軸延伸機に導き、120〜150℃の温度で、TD、MDともに2〜4倍程度の延伸倍率となるよう同時二軸延伸し、さらにTDのリラックスを数%として、150〜300℃で数秒間熱処理を施す方法を挙げることができる。同時二軸延伸機に導く前に、フィルムに1〜1.2倍程度の予備縦延伸を施しておいてもよい。
また、本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、上記と同様の操作におこなって未延伸フィルムを得、それにロール加熱、赤外線加熱等の加熱処理を施したうえで、縦方向に延伸して縦延伸フィルムを得る方法によっても製造することができる。縦延伸は、2個以上のロールの周速差を利用し、半芳香族ポリアミドのガラス転移点をTgとして、Tg〜(Tg+40℃)の温度範囲で、2.0〜3.6倍に延伸することが好ましい。縦延伸フィルムに対して続いて連続的に、横延伸、熱固定、リラックス処理を順次施して、二軸延伸フィルムとする。このとき横延伸は、縦延伸の場合と同じTg〜(Tg+40℃)の温度範囲で開始し、最高温度は、半芳香族ポリアミドの融点(Tm)よりも100〜150℃低い温度であることが好ましい。横延伸の倍率は、最終的なフィルムの要求物性により調整されるが、2.5倍以上であることが好ましく、3.0倍以上であることがより好ましい。横延伸に続く熱固定処理時に、フィルムの横方向すなわち幅方向に2〜20%の伸張を加えてもよい。ただし、その伸張率はトータルの延伸倍率の中に含まれる。熱固定処理後、リラックス処理を施し、その後フィルムをそのTg以下に冷却して、二軸延伸フィルムを得る。
フィルムの製造装置においては、シリンダー、バレルの溶融部、計量部、単管、フィルター、Tダイ等の表面に対して、樹脂の滞留を防ぐため、その表面の粗さを小さくする処理が施されていることが好ましい。表面の粗さを小さくする方法としては、例えば、極性の低い物質で改質する方法が挙げられる。あるいは、その表面に窒化珪素やダイヤモンドライクカーボンを蒸着させる方法が挙げられる。
フィルムを延伸する方法としては、例えば、フラット式逐次二軸延伸法、フラット式同時二軸延伸法、チューブラ法を挙げることができる。中でも、フィルムの厚み精度を向上させ、フィルムのMDの物性を均一とすることができる観点から、フラット式同時二軸延伸法を採用することが好ましい。
フラット式同時二軸延伸法を採用するための延伸装置としては、例えば、スクリュー式テンター、パンタグラフ式テンター、リニアモーター駆動クリップ式テンターが挙げられる。
延伸後の熱処理は、フィルムの寸法安定性を付与するために設けることが好ましい。熱処理方法としては、例えば、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波を照射する方法等の公知の方法が挙げられる。中でも、均一に精度よく加熱できることから、熱風を吹き付ける方法が好ましい。
得られた半芳香族ポリアミドフィルムは、枚葉とされてもよいし、巻き取りロールに巻き取られることによりフィルムロールの形態とされてもよい。各種用途への利用に際しての生産性の観点から、フィルムロールの形態とすることが好ましい。フィルムロールとされた場合は、所望の巾にスリットされてもよい。
上述のようにして得られた本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、医薬品の包装材料;レトルト食品等の食品の包装材料;半導体パッケージ等の電子部品の包装材料;モーター、トランス、ケーブル等のための電気絶縁材料;コンデンサ用途等のための誘電体材料;カセットテープ、デジタルデータストレージ向けデータ保存用磁気テープ、ビデオテープ等の磁気テープ用材料;太陽電池基板、液晶板、導電性フィルム、表示機器等のための保護板;LED実装基板、フレキシブルプリント配線用の基板、フレキシブルフラットケーブル等の電子基板材料;フレキシブルプリント配線用のカバーレイフィルム、耐熱マスキング用テープ、工業用工程テープ等の耐熱テープ;耐熱バーコードラベル;耐熱リフレクター;絶縁テープ;各種離型フィルム;耐熱ベースフィルム;写真フィルム;成形用材料;農業用材料;医療用材料;土木、建築用材料;濾過膜等、家庭用、産業資材用のフィルムとして使用することができる。中でも、本発明の半芳香族ポリアミドフィルムは、25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下であるので、フレキシブルプリント配線用の基板フィルムやカバーレイフィルムとして好適に使用することができる。
1.分析
物性測定は、以下の方法によりおこなった。
(1)半芳香族ポリアミドの極限粘度
濃度が96質量%である濃硫酸中に、30℃にて、半芳香族ポリアミドを、それぞれ、0.05g/dL、0.1g/dL、0.2g/dL、0.4g/dLの濃度となるように溶解させて、半芳香族ポリアミドの還元粘度を求めた。そして、各々の還元粘度の値を用い、濃度を0g/dLに外挿した値を極限粘度とした。
(2)半芳香族ポリアミドの融点(Tm)、ガラス転移温度(Tg)
半芳香族ポリアミド10mgを、示差走査型熱量計(パーキンエルマー社製、「DSC−7」)を用いて、窒素雰囲気下で20℃から350℃まで10℃/分で昇温し(1st Scan)、350℃にて5分間保持した。その後、100℃/分で20℃まで降温し、20℃にて5分間保持後、350℃まで20℃/分でさらに昇温した(2nd Scan)。そして、2nd Scanで観測される結晶融解ピークのピークトップ温度を融点とし、ガラス転移に由来する2つの折曲点の温度の中間点をガラス転移温度とした。
(3)半芳香族ポリアミド延伸フィルムの厚みムラ
HEIDENHAIN社製の厚み計「MT12B」を用いてフィルムの厚みを測定した。厚みムラRは、フィルムの全幅方向の中心部と両端部の厚みを、ロール状のフィルムの任意の位置において、長手方向に1m毎に10回測定して得られる30点の計測値の最大値をLmax、最小値をLmin、平均値をLaとしたときに、
R=(Lmax−Lmin)/2La×100
で表した。なお、両端部とは、幅方向に沿ったフィルムの両末端から中心に向かって全幅の10%の距離の位置のことをいう。
(4)半芳香族ポリアミドフィルムの屈折率
半芳香族ポリアミドフィルムを長手方向(MD)および幅方向(TD)に対して40mm×8mmの大きさに切り出し、温度20℃、湿度65%の環境下、ナトリウムD線を光源として多波長アッベ屈折計(ATAGO、「DR−M2」)によりフィルム長手方向の屈折率(nx)、幅方向の屈折率(ny)、厚み方向の屈折率(nz)を測定した。
(5)半芳香族ポリアミドフィルムの平均線膨張係数
半芳香族ポリアミドフィルムを長手方向(MD)および幅方向(TD)に対して30mm×4mmの大きさに切り出し、下記の条件で熱機械的分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、「TMA/SS6000」)で寸法変化を測定した。
・温度条件
(1)10℃/分で20℃から255℃まで昇温して5分間保持(1回目昇温)
(2)10℃/分で250℃から25℃まで降温して60分保持
(3)10℃/分で25℃から250℃まで昇温して5分間保持(2回目昇温)
・荷重 :40mN一定
・試料(測定)サイズ :長さ10mm×幅4mm
平均線膨張係数の測定温度範囲は、2回目昇温時の25〜250℃であり、線膨張係数の算出は下記式を用いた。
平均線膨張係数[ppm/℃]=(250℃の寸法−25℃の寸法)/(25℃の寸法)/(250℃−25℃)×10
2.原料
<原料モノマー>
(1)脂肪族ジアミン
1,9−ノナンジアミン(以下、「NMDA」と略称することがある)
2−メチル−1,8−オクタンジアミン(以下、「MODA」と略称することがある)
(2)ジカルボン酸
テレフタル酸(以下、「TPA」と略称することがある)
(3)末端封止剤
安息香酸(以下、「BA」と略称することがある)
<触媒>
亜リン酸(以下、「PA」と略称することがある)
<ヒンダードフェノール系熱安定剤>
スミライザーGA−80:住友化学社製(以下、「GA」と略称することがある)
[半芳香族ポリアミド]
(1)半芳香族ポリアミドA1
1343gのNMDA、237gのMODA、1627gのTPA(平均粒径:80μm)(NMDA:MODA:TPA=85:15:99、モル比)、48.2gのBA(ジカルボン成分とジアミン成分の総モル数に対して4.0モル%)、3.2gのPA(ジカルボン成分とジアミン成分の合計量に対して0.1質量%)、1100gの水を反応装置に入れ、窒素置換した。さらに、80℃で0.5時間、毎分28回転で撹拌した後、230℃に昇温した。その後、230℃で3時間加熱した。その後冷却し、反応物を取り出した。該反応物を粉砕した後、乾燥機中において、窒素気流下、220℃で5時間加熱することで固相重合して、半芳香族ポリアミドA1を製造した。
(2)〜(3)半芳香族ポリアミドA2〜A3
表1に示すように、ジアミン成分とジカルボン酸成分とモノカルボン酸成分のモル比率を変更する以外は半芳香族ポリアミド1を製造する場合と同様の操作をおこなって、半芳香族ポリアミドA2〜A3を製造した。
表1に、半芳香族ポリアミドA1〜A3の組成比率とその特性値を示す。
[混練物]
(1)混練物AM1
半芳香族ポリアミドA1 100質量部とGA 0.4質量部とをドライブレンドし、スクリュー径が26mmである二軸押出機を用いて溶融混練した。二軸押出機のシリンダー温度は310℃であった。その後、ストランド状に押出し、冷却、切断して、ペレット状の混練物AM1を製造した。
(2)、(3)混練物AM2、AM3
半芳香族ポリアミドの種類を変更する以外は混練物AM1を製造する場合と同様の操作をおこなって、混練物AM2、AM3を製造した。
(4)混練物AM4
GAをドライブレンドしないこと以外は混練物AM1を製造する場合と同様の操作をおこなって、混練物AM4を製造した。
表2に、混練物AM1〜AM4の組成比率を示す。
実施例1
混練物AM1を、シリンダー温度を320℃に加熱したスクリュー径が40mmである単軸押出機に投入して溶融し、溶融ポリマーを金属繊維焼結フィルター(日本精線社製、「NF−13」、絶対粒径:60μm)を用いて濾過した。その後、320℃にしたTダイより溶融ポリマーをフィルム状に押出し、フィルム状の溶融物とした。該溶融物を50℃に設定した冷却ロール上に静電印加法により密着させて冷却し、実質的に無配向の未延伸フィルム(平均厚み:230μm)を得た。
得られた未延伸フィルムを12cm×12cm四方にカットし、バッチ式二軸延伸機(井元製作所社製、「ICM−18BE」)にセットして、延伸をおこなった。延伸条件は、予熱および延伸温度が115℃、MDおよびTDの延伸歪み速度が3200%/分、MDおよびTDの延伸倍率が2.9倍であった。延伸後、金枠に固定して260℃、1分の熱固定をおこない、平均厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。
実施例2、3
表3のように用いる混練物を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸フィルムを得た。
実施例4〜6
表3のように延伸条件およびリラックス条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸フィルムを得た。
実施例7
実施例1と同様の操作をおこなって未延伸フィルムを製造し、得られた未延伸フィルムの両端をクリップで把持しながら、フラット式同時二軸延伸機にて、二軸延伸をおこなった。延伸条件は、予熱部の温度が130℃、延伸部の温度が130℃、MDの延伸歪み速度が1270%/分、TDの延伸歪み速度が1200%/分、MDの延伸倍率が2.8倍、TDの延伸倍率が2.7倍であった。延伸後連続して、二軸延伸機の同じテンター内で260℃にて熱固定をおこない、フィルムの幅方向に5%のリラックス処理を施し、平均厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。
実施例8〜12
表3のように延伸条件、熱セット条件およびリラックス条件を変更する以外は、実施例7と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸フィルムを得た。
実施例13
実施例1と同様の操作をおこなって未延伸フィルムを製造し、フラット式逐次軸延伸機によって二軸延伸をおこなった。まず、未延伸フィルムをロール加熱や赤外線加熱等によって125℃に加熱し、縦方向に延伸歪み速度3000%/分で3.0倍延伸して、縦延伸フィルムを得た。続いて連続的に、フィルムの幅方向の両端を横延伸機のクリップに把持させ、横延伸をおこなった。横延伸の予熱部の温度は130℃、延伸部の温度は145℃、延伸歪み速度は2400%/分、TDの延伸倍率が3.6倍であった。そして、横延伸機の同じテンター内で、260℃で熱固定をおこない、フィルムの幅方向に5%のリラックス処理を施し、平均厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。
比較例1
表4のように延伸条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸をおこなおうとしたが、延伸歪み速度が速かったため、延伸途中で破断して延伸フィルムを得ることが出来なかった。
比較例2、3、7
表4のように延伸条件および熱セット条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸フィルムを得た。
比較例4
表4のように延伸条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸をおこなおうとしたが、延伸歪み速度が遅かったため、延伸途中で破断して延伸フィルムを得ることが出来なかった。
比較例5
用いる混練物および延伸条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸をおこなったが、熱セット温度が高すぎたため、熱セット途中で溶断して形態を維持したフィルムを得ることが出来なかった。
比較例6
用いる混練物および延伸条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸をおこなったが、熱安定剤を用いてなかったため、熱セット後のフィルムが変色して脆くなり、形態を維持したフィルムを得ることが出来なかった。
比較例8、9
表4のように用いる混練物および延伸条件を変更する以外は、実施例7と同様の操作をおこなって、未延伸フィルムを製造し、二軸延伸フィルムを得た。
比較例10
実施例1と同様の操作をおこなって未延伸フィルムを製造し、フラット式逐次軸延伸機によって二軸延伸をおこなった。まず、未延伸フィルムをロール加熱や赤外線加熱等によって125℃に加熱し、縦方向に延伸歪み速度1500%/分で2.4倍延伸して、縦延伸フィルムを得た。続いて連続的に、フィルムの幅方向の両端を横延伸機のクリップに把持させ、横延伸をおこなった。横延伸の予熱部の温度は130℃、延伸部の温度は145℃、延伸歪み速度は2000%/分、TDの延伸倍率が4.2倍であった。そして、横延伸機の同じテンター内で、260℃で熱固定をおこない、フィルムの幅方向に5%のリラックス処理を施し、平均厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。
比較例11
延伸方法を一軸とし、表4のように延伸条件を変更する以外は、実施例1と同様の操作をおこなって未延伸フィルムを製造し、一軸延伸フィルムを得た。
実施例1〜13、比較例1〜11の半芳香族ポリアミドフィルムの特性値を表3、4に示す。
実施例1〜13の半芳香族ポリアミドフィルムは、本発明の要件を満たしていたため、25〜250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下であった。
また、延伸条件、熱セット条件、リラックス条件により、面方向の屈折率や、面方向と厚み方向の屈折率差が異なることもあるし、同じになることもあることがわかる。
比較例2の半芳香族ポリアミドフィルムは、延伸倍率が小さく、フィルムの面方向の屈折率および面方向と厚み方向の屈折率差が、本発明の要件を満たしていなかった。そのため、25〜250℃の平均線膨張係数が60ppm/℃近辺となった。
比較例3の半芳香族ポリアミドフィルムは、熱セット温度が低かったため、フィルムの面方向の屈折率および面方向と厚み方向の屈折率差が、本発明の要件を満たしていなかった。また、熱セット温度が200℃であったため、TMA測定中に著しく収縮して線膨張係数を算出することが出来なかった。
比較例7の半芳香族ポリアミドフィルムは、延伸歪み速度が遅かったため、フィルムの面方向の屈折率および面方向と厚み方向の屈折率差が、本発明の要件を満たしていなかった。そのため、25〜250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以上となった。
比較例8の半芳香族ポリアミドフィルムは、延伸温度に対して、延伸歪み速度が速かったため、フィルムの長手方向(MD)の屈折率、長手方向(MD)と厚み方向の屈折率差および幅方向(TD)と厚み方向の屈折率差が、本発明の要件を満たしていなかった。そのため、25〜250℃の平均線膨張係数がMD方向で40ppm/℃以上、TD方向で0ppm/℃未満となった。
比較例9の半芳香族ポリアミドフィルムは、延伸温度に対して、延伸歪み速度が遅かったため、長手方向(MD)の屈折率、長手方向(MD)と厚み方向の屈折率差が、本発明の要件を満たしていなかった。そのため、25〜250℃の平均線膨張係数がMD方向で30ppm/℃以上、TD方向で0ppm/℃未満となった。
比較例10の半芳香族ポリアミドフィルムは、延伸方向(MD)と幅方向(TD)の延伸倍率比が大きかったため、フィルムの長手方向(MD)の屈折率および幅方向(MD)の屈折率、長手方向(MD)と厚み方向の屈折率差および幅方向(TD)と厚み方向の屈折率差が本発明の要件を満たしていなかった。そのため、25℃〜250℃の平均線膨張係数はMD方向で40ppm/℃以上、TD方向で−20ppm/℃未満となった。
比較例11の半芳香族ポリアミドフィルムは、一軸延伸をしたため、長手方向(MD)の屈折率、幅方向(TD)の屈折率および幅方向(TD)と厚み方向の屈折率差が本発明の要件を満たしていなかった。そのため、25〜250℃の平均線膨張係数が延伸方向(MD)で約−30ppm/℃、幅方向(TD)で約120ppm/℃となった。

Claims (2)

  1. テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と、炭素数が9である脂肪族ジアミンを主成分とするジアミン成分とからなる半芳香族ポリアミドのフィルムであって、フィルムの面方向における、25℃から250℃の平均線膨張係数が30ppm/℃以下であることを特徴とする半芳香族ポリアミドフィルム。
  2. フィルムの面方向の屈折率が1.595〜1.610、フィルムの面方向の屈折率と厚み方向の屈折率の差が0.055〜0.070であることを特徴とする請求項1に記載の半芳香族ポリアミドフィルム。
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