JP2017017350A - 部品実装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1ヘッドから第2ヘッドへ受け渡される部品の位置ずれを抑制する。【解決手段】ウエハWからベアチップを取出して基板P上に搭載する部品実装装置。部品実装装置は、ベアチップをウエハシートの下側から突き上げる突き上げ装置9と、突き上げ装置9により突き上げられたベアチップを取り出すウエハヘッド80aと、ウエハヘッド80aが取り出したベアチップを、中継ステージ82を介して受け取って基板P上に搭載する実装用ヘッド12aと、ウエハシートのうちベアチップが取り出された位置を撮像する移動カメラ50と、突き上げ装置9及びウエハヘッド80aを制御する制御装置70とを含む。制御装置70は、移動カメラ50が撮像した画像に基づき、突き上げ痕の位置ずれ量を求め、このずれ量に基づき、後続チップを取り出す際の突き上げ装置9による突き上げ位置およびウエハヘッド80aによるベアチップの取り出し位置を補正する。【選択図】図13
Description
本発明は、部品供給部から部品を取り出して基板上に搭載する部品実装装置に関するものである。
従来から、ウエハステージ上に保持されたダイシング済みのウエハからベアチップ(単に部品と呼ぶ)を取出して基板上に実装(ボンディング)する部品実装装置が知られている。例えば特許文献1には、この種の部品実装装置の一つとして、部品取り出し用のピックアップツール(第1ヘッド)と、部品搭載用のボンディングツール(第2ヘッド)とを備えた部品実装装置が開示されている。この部品実装装置では、前記ピックアップツールにより吸着状態で部品が吸着されてウエハから取り出される。ピックアップツールにより取り出された部品は、当該ピックアップツールの反転動作に伴い上下面が反転された後、ボンディングツールに受け渡され、このボンディングツールにより吸着された状態で基板上に搬送されて所定位置に実装される。なお、ボンディングツールに受け渡された部品は、部品認識カメラを用いてその吸着状態が画像認識される。そして、部品の吸着ずれに応じてボンディングツールが駆動制御されることで、基板上の所定位置に部品が適切に実装される。
従来の部品実装装置では、上記の通り、ボンディングツールによる部品の吸着ずれは、当該吸着ずれに応じてボンディングツールが駆動制御されることで解消される。しかし、この部品実装装置は、ピックアップツールからボンディングツールへの部品受け渡し時の吸着ずれ自体を解消できるものではない。そのため、当該吸着ずれが生じることによる、次のような不都合が考えられる。すなわち、ボンディングツール(先端)の一部が部品からはみ出すことで、部品の画像認識の際に当該ボンディングツールが部品の一部と誤認識され、その後の吸着ずれの是正処理に支障が生じるおそれがある。また、エアリークが発生し、搬送途中に部品がボンディングツールから落下することも考えられる。このような傾向は、部品の小型化に伴い顕著になる。従って、ピックアップツールからボンディングツールへの部品受け渡し時に、吸着ずれを極力伴うことなくボンディングツールが部品を吸着できるようにすることが望まれる。このような課題は、例えばピックアップツールにより取り出された部品を一旦中継ステージ上に移載し、この中継ステージ上の部品をボンディングツールにより吸着させるタイプの部品実装装置についても同様である。
本発明は、上記のような事情に鑑みて成されたものであり、第1ヘッド(ピックアップツール等)から第2ヘッド(ボンディングツール等)へ直接、又は中継ステージを介して間接的に部品が受け渡されて基板上に搭載される部品実装装置に関し、部品が小型化した場合でも、第1ヘッドの部品吸着率の低下や、部品受け渡しにおける第2ヘッドの部品吸着率の低下を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明にかかる部品実装装置は、部品を基板上に搬送して搭載する部品実装装置であって、ウエハシートに貼付けられかつダイシングされた状態のウエハを保持し、ベアチップを前記部品として供給する部品供給部と、前記ウエハのうち、取り出し対象となる部品を前記ウエハシートの下側から突き上げる突き上げ装置と、前記突き上げ装置により突き上げられた部品を前記部品供給部から取出す第1ヘッドと、前記第1ヘッドが取出した部品を、所定の受け渡し位置で、当該第1ヘッドから直接、又は部品受け渡し用の中継ステージを介して間接的に受け取って基板上に搭載する第2ヘッドと、前記第1ヘッドによる部品取出し後、前記ウエハシートのうち当該部品が取出された位置を撮像する撮像装置と、部品の突き上げおよび部品の取出しが同じ位置で行われるように前記突き上げ装置および前記第1ヘッドを制御する制御装置と、を含み、前記制御装置は、前記撮像装置が撮像したウエハシートの画像に基づき前記突き上げ装置による突き上げ痕を認識するとともに、所定の基準位置に対する当該突き上げ痕のずれ量を求め、そのずれ量に基づき、前記部品供給部から後続部品を取り出す際の前記突き上げ装置による後続部品の突き上げ位置および前記第1ヘッドによる後続部品の取出し位置を補正する補正処理を実行するものである。
この部品実装装置では、突き上げ装置により部品が突き上げられ、この突き上げ位置と同じ位置で第1ヘッドにより当該部品が保持されてウエハから取出され、第2ヘッドに直接、又は中継ステージを介して間接的に受け渡される。この部品実装装置によれば、ウエハシートに形成された突き上げ痕のずれ量(所定の基準位置に対するずれ量)が画像認識され、その結果に基づき、突き上げ装置による後続部品の突き上げ位置および第1ヘッドによる当該後続部品の取出し位置が補正される。このように、上記ずれ量を加味して突き上げ装置による後続部品の突き上げ位置および第1ヘッドによる後続部品の取り出し位置が事前に補正されることで、第1ヘッドから第2ヘッドへ受け渡される部品の位置ずれが抑制されることとなる。
なお、上記各部品実装装置において、前記補正処理は毎回(部品供給部から部品を取り出して基板上に実装する1サイクル毎に)行われるものであってもよいが、例えば前記ずれ量に関するデータを蓄積する記憶部をさらに備え、前記制御装置が、予め定められた補正条件が成立したときに、前記記憶部に蓄積されている前記データに基づき前記補正処理を実行するようにしてもよい。
この構成によれば、一定のタイミングで前記補正処理が行われることにより、第1ヘッドから第2ヘッドへの部品の受け渡し精度が適切に維持される。
この場合、前記制御装置は、前記記憶部に記憶されているデータの平均値に基づき前記補正処理を実行するのが好適である。
この構成によれば、上記補正処理の精度を高めることができ、第1ヘッドから第2ヘッドへの部品の受け渡し精度を高める上で有利となる。
なお、前記制御装置は、前記記憶部に記憶されたデータ数が設定数に達する第1条件、前記記憶部に記憶されたデータの平均値が閾値を超える第2条件、基板の生産数が設定数を超える第3条件のうち何れかを前記補正条件とするのが好適である。
この構成によれば、上記補正処理を適切なタイミングで実行することができる。
以上説明したように、本発明によれば、第1ヘッドから第2ヘッドへ直接、又は中継ステージを介して間接的に部品が受け渡されて基板上に搭載される部品実装装置に関し、部品が小型化した場合でも、第1ヘッドの部品吸着率の低下や、部品受け渡しにおける第2ヘッドの部品吸着率の低下を抑制することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら部品実装装置の一形態について詳述する。
なお、以下に説明する第1〜第6の形態のうち、第6の形態及びその変形例が本発明に該当する。第1の形態は、第2〜第6の形態の基本(ベース)となる形態である。
(第1の形態)
図1及び図2は、部品実装装置の全体構成を示している。図1、図2及び後に説明する図面には、方向関係を明確にするためにXYZ直角座標軸が示されている。X方向は水平面と平行な方向であり、Y方向は水平面上でX方向と直交する方向であり、Z方向はX方法、Y方向にそれぞれ直交する方向である。
図1及び図2は、部品実装装置の全体構成を示している。図1、図2及び後に説明する図面には、方向関係を明確にするためにXYZ直角座標軸が示されている。X方向は水平面と平行な方向であり、Y方向は水平面上でX方向と直交する方向であり、Z方向はX方法、Y方向にそれぞれ直交する方向である。
同図に示す部品実装装置M1は、ダイシングされたウエハWからベアチップを取り出してプリント配線板(PWB;Printed Wiring Board)等の基板P上に実装(搭載)するとともに、後記テープフィーダ4a等の部品供給装置により供給される部品等を基板P上に実装することが可能ないわゆる複合型の部品実装装置である。
部品実装装置M1は、基台1と、所定の実装作業位置に対して基板Pを搬入および搬出するためのコンベア2と、第1、第2の部品供給部4、5と、基板P上に部品(ベアチップ又はチップ部品)を実装するための部品実装機構6と、ダイシングされたウエハWが収納されるウエハ収納部3と、このウエハ収納部3からウエハWを引き出して支持するウエハ支持装置7と、ウエハWからベアチップを取り出して部品実装機構6に受け渡す取出装置8と、ウエハWからのベアチップの取り出しの際に当該ベアチップを下方から突き上げる突上げ装置9とを含む。なお、ベアチップは、本発明の「部品」の一例である。
コンベア2は、基板Pを搬送するためのX方向に延びるコンベア本体と、このコンベア本体上で基板Pを持ち上げて位置決めする図外の位置決め機構とを含む。基板Pは、このコンベア2により、図1の右側から左側に向かって水平姿勢でX方向に搬送され、所定の実装作業位置で位置決め固定される。当例では、コンベア2による搬送経路上であってX方向に所定間隔だけ離間する位置(図中の基板Pの位置)がそれぞれ基板Pの実装作業位置とされている。以下の説明では、基板Pの搬送方向上流側の位置を第1作業位置S1と称し、下流側の位置を第2作業位置S2と称す。
第1、第2の部品供給部4、5は、前記コンベア2を挟んで互いに反対側に設けられている。具体的は、第1部品供給部4は、コンベア2の前側(部品実装装置M1の前側:同図では下側)に、第2部品供給部5は、コンベア2の後側にそれぞれ設けられている。
第1部品供給部4は、トランジスタ、抵抗、コンデンサ等のチップ部品を供給するためのものであり、部品実装装置M1のX方向両端に設けられている。第1部品供給部4には、例えばテープフィーダ4a等の複数の部品供給装置がコンベア2に沿って配置されている。各テープフィーダ4aは、IC、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品を収納、保持したテープが巻回されたリールを備え、このリールから間欠的に前記テープを繰り出すことにより、当該テープを担体としてコンベア2近傍の所定の部品供給位置にチップ部品を供給する。
第2部品供給部5はベアチップを供給するものである。この第2部品供給部5には、ダイシングされたウエハWがウエハ支持装置7に支持された状態で配置される。
部品実装機構6は、部品供給部4、5により供給される部品(ベアチップ又はチップ部品/以下、特に区別する必要がない場合には単に部品と呼ぶ)を基板P上に実装するものであり、コンベア2の上方位置においてそれぞれ水平方向(XY方向)に移動することが可能な2つの実装用ヘッドユニット(第1実装用ヘッドユニット10A、第2実装用ヘッドユニット10B)と、これらを個別に駆動する駆動機構とを含む。
第1実装用ヘッドユニット10Aは、基台1上のうち主に第1作業位置S1を含む上流側の領域を可動領域としてこの領域内でのみ移動可能とされる。他方、第2実装用ヘッドユニット10Bは、基台1上のうち主に第2作業位置S2を含む下流側の領域を可動領域としてこの領域内でのみ移動可能となっている。各実装用ヘッドユニット10A、10Bは、X方向に並びかつ各々昇降(上下動)可能な2つの実装用ヘッド12aと基板認識用の1つの移動カメラ12bとを備える。各実装用ヘッド12aは、後記ウエハヘッド41aがウエハWから取り出したベアチップを受け取って基板P上に実装(搭載)するものであり、当例では、これら実装用ヘッド12aが本発明の第2ヘッドに相当する。
各実装用ヘッドユニット10A、10Bは、前記テープフィーダ4aによって供給されるチップ部品を実装用ヘッド12aにより吸着して基板P上に実装するとともに、取出装置8(ウエハヘッド41a)によりウエハWから取り出されるベアチップを実装用ヘッド12aにより吸着して基板P上に実装する。これにより、トランジスタ,コンデンサ等のチップ部品とベアチップの双方が基板P上に実装される。また、各実装用ヘッドユニット10A、10Bは、基板Pへの部品の実装に先立って移動カメラ12bにより基板Pに付されたフィデューシャルマーク(図示せず)を撮像する。各移動カメラ12bは、その画像信号を後記制御装置70に出力する。これにより前記各作業位置S1、S2における基板Pの位置が認識される。
第1実装用ヘッドユニット10Aの駆動機構は、図2に示すように、部品実装装置M1の天井MaにY方向に移動可能に支持され、かつ第1実装用ヘッドユニット10AをX方向に移動可能に支持する支持部材14と、この支持部材14に対して第1実装用ヘッドユニット10AをX方向に移動させるための駆動モータ16a(図4に示す)と、支持部材14をY方向に移動させるための駆動モータ16b(図4に示す)とを含む。第2実装用ヘッドユニット10Bの駆動機構も同様に、部品実装装置M1の天井MaにY方向に移動可能に支持され、かつ第2実装用ヘッドユニット10BをX方向に移動可能に支持する支持部材15と、この支持部材15に対して第2実装用ヘッドユニット10BをX方向に移動させるための駆動モータ17a(図4に示す)と、支持部材15をY方向に移動させるための駆動リニアモータ17b(図4に示す)とを含む。なお、駆動モータ16a、16b、17a、17bはリニアモータである。
部品実装装置M1は、基台1上に配置される、部品認識用の固定カメラ18A、18B(第1固定カメラ18A、第2固定カメラ18B)をさらに備えている。第1固定カメラ18Aは、第1実装用ヘッドユニット10Aの可動領域内に配置され、第2固定カメラ18Bは、第2実装用ヘッドユニット10Bの可動領域内に配置されている。これら固定カメラ18A、18Bは、例えばCCDやCMOS等の撮像素子を備えるカメラであり、各実装用ヘッドユニット10A、10Bの実装用ヘッド12aにより吸着、保持されている部品を下側から撮像して、その画像信号を後記制御装置70に出力するものである。
ウエハ支持装置7は、ウエハ収納部3に収納されているウエハWを第2部品供給部5の所定の部品取出作業位置に引き出し、取出装置8によるベアチップの取り出しが可能となるように支持するものである。ウエハ支持装置7は、ウエハWを支持するウエハ保持テーブル20と、これを基台1上においてY方向に移動可能に支持する一対の固定レール22と、ウエハ保持テーブル20を当該固定レール22に沿って移動させる駆動機構とを含む。この駆動機構は、固定レール22と平行に延びてウエハ保持テーブル20に螺合挿入されるボールねじ軸24と、これを回転駆動するための駆動モータ26とを含む。この構成により、ウエハ保持テーブル20は、コンベア2に支持される基板Pの下方位置を通って、前記部品取出作業位置(図1中に実線で示す位置)とウエハ収納部3近傍のウエハ受取位置(図1中に二点鎖線で示す位置)との間を移動する。
ウエハ収納部3は、基台1上であって部品実装装置M1の前側中央部、詳しくは、2つの第1部品供給部4の間の位置に着脱可能に固定されている。ウエハ収納部3は、図3に示すように、ウエハWが保持された略円環状のホルダWhを上下複数段に収容するラックと、このラックを昇降駆動する駆動機構とを含む。ウエハ収納部3は、ラックの昇降によって、所望のウエハWをウエハ保持テーブル20に対して出し入れ可能な所定の出し入れ高さ位置に配置する。一方、ウエハ保持テーブル20は、ウエハWの出し入れ機構(図示省略)を備えている。この出し入れ機構は、ウエハ保持テーブル20が前記ウエハ受取位置に配置された状態で、出し入れ高さ位置に配置されたラック内のウエハW(ホルダWh)をウエハ収納部3からウエハ保持テーブル20上に引き出すとともに、ウエハ保持テーブル20上のウエハWをラック内に収容する(戻す)ことが可能に構成されている。なお、ウエハ収納部3に収容されている各ウエハWは、それぞれベアチップがフェイスアップ状態(回路形成面(基板Pに対する実装面)が上向きの状態)となるようにフィルム状のウエハシート上面に貼着されており、このウエハシートを介してホルダWhにより保持されている。
ウエハ保持テーブル20は、その中央部に上下方向(Z方向)に貫通する開口部を備えており、前記ホルダWhの開口部と当該ウエハ保持テーブル20の開口部とが重なるようにホルダWhを保持する。これにより、ウエハ保持テーブル20にウエハW(ホルダWh)が保持された状態で、ウエハ保持テーブル20の下方から後述する突上げ装置9によるベアチップの突き上げが可能となっている。
突上げ装置9は、第2部品供給部5に配置されている。突上げ装置9は、前記部品取出作業位置に配置されたウエハ保持テーブル20上のウエハWのうち、取出し対象となるベアチップをその下側から突上げることにより、当該ベアチップをウエハシートから剥離させながら持ち上げるものである。
この突上げ装置9は、図2および図3に示すように、X方向に並びかつそれぞれ突上げピン(図示せず)を有する一対の突上げヘッド31aを備えた突上げヘッドユニット30と、これを基台1上においてX方向に移動可能に支持する固定レール32と、突上げヘッドユニット30を当該固定レール32に沿って移動させるための駆動機構とを含む。この駆動機構は、固定レール32と平行に延びかつ突上げヘッドユニット30に螺合挿入される図外のボールねじ軸と、これを回転駆動するための駆動モータ36(図4に示す)とを含む。つまり、Y方向にのみ移動可能なウエハW(ウエハ保持テーブル20)に対し、突上げヘッドユニット30がX方向に移動可能に構成されることで、ウエハWの任意のベアチップを当該突上げヘッドユニット30により突き上げ可能となっている。
突上げヘッドユニット30の各突上げヘッド31aは、それぞれ図示しないアクチュエータ(エアシリンダ等)により個別に昇降駆動される。つまり、ウエハ保持テーブル20の開口部の内側に各突上げヘッド31aが配置された状態で、何れかの突上げヘッド31aがウエハシートの下側のほぼ接触する位置まで上昇駆動され、さらに当該突上げヘッド31aが所望のベアチップの位置に配置された後、当該突上げヘッド31aの突上げピンが駆動モータ(図示せず)により上昇駆動されることによりベアチップが突き上げられる。
取出装置8は、突上げ装置9により突き上げられたベアチップをウエハWから取り出して、第1ヘッドユニット10Aおよび第2ヘッドユニット10Bに受け渡すものである。
この取出装置8は、取出用ヘッドユニット40と、部品認識用の移動カメラ50と、これらを第2部品供給部5の上方位置において水平方向(XY方向)に移動させるための駆動機構とを含む。この駆動機構は、次のような構成を有する。
すなわち、第2部品供給部5には、X方向に所定間隔を隔てて配置され、Y方向に互いに平行に延びる一対の高架の固定レール52と、X方向に延びて両端が前記レール52上に移動可能に支持されるフレーム部材54と、各固定レール52に近接する位置に配置されてY方向に延び、それぞれフレーム部材54に螺合挿入される一対のボールねじ軸56と、これらボールねじ軸56を回転駆動する一対の駆動モータ58とが設けかれている。
フレーム部材54には、その前面側に固定されてX方向に延びる第1レール(図示省略)と、後面側に固定されてX方向に延びる第2レール(図示省略)とが設けられている。第1レールには取出用ヘッドユニット40が移動可能に支持されており、第2レールには移動カメラ50が移動可能に支持されている。そして、フレーム部材54に、X方向に延びて取出用ヘッドユニット40に螺合挿入されるボールねじ軸(図示省略)と、このボールねじ軸を回転駆動する駆動モータ60と、X方向に延びて移動カメラ50に螺合挿入されるボールねじ軸(図示省略)と、このボールねじ軸を回転駆動する駆動モータ62とが備えられている。
つまり、この駆動機構は、駆動モータ58の作動によりフレーム部材54を固定レール52に沿って移動させ、このフレーム部材54の移動に伴い取出用ヘッドユニット40及び移動カメラ50を一体的にY方向に移動させる。また、駆動モータ60の作動により、フレーム部材54の前側の位置で取出用ヘッドユニット40をX方向に移動させるとともに、駆動モータ62の作動によりフレーム部材54の後側の位置で前記移動カメラ50をX方向に移動させる。これにより取出用ヘッドユニット40及び移動カメラ50が前記部品取出作業位置の上方において水平方向(XY方向)に独立して移動可能となっている。
取出用ヘッドユニット40のXY方向の可動領域と各実装用ヘッドユニット10A、10BのXY方向の可動領域とは一部重複している。これにより、後述するように取出用ヘッドユニット40から各実装用ヘッドユニット10A、10Bへのベアチップの受渡しが可能となっている。なお、図2、図3に示すように、取出用ヘッドユニット40、移動カメラ50およびこれらの上記駆動機構は、各実装用ヘッドユニット10A、10Bおよびこれらの駆動機構よりも下方に位置している。従って、取出用ヘッドユニット40等の可動領域と各実装用ヘッドユニット10A、10Bの可動領域とは上記のように一部重複するが、取出用ヘッドユニット40と各実装用ヘッドユニット10A、10Bとが互いに干渉することは無い。
取出用ヘッドユニット40は、X方向に並ぶ一対のウエハヘッド41aを備えている。これらウエハヘッド41aは、第2部品供給部5のウエハWからベアチップを取り出すものであり、ベアチップを吸着することにより保持することが可能に構成されている。
詳しく説明すると、これらウエハヘッド41aは、取出用ヘッドユニット40のフレーム部40aにそれぞれ独立して昇降可能に支持される一対のブラケット部材42と、この一対のブラケット部材42各々に対してX方向と平行な軸線回りに回転可能に支持され、かつ外周面上に部品吸着用の一対のノズル44が設けられたドラム型のヘッド本体43とを有する。
各ヘッド本体43において、前記一対のノズル44は、上下真逆の位置に設けられており、一方側のノズル44が真下に向くときに他方側のノズル44が真上を向くように設けられている。そして、各ウエハヘッド41aにおいて、前記ブラケット部材42に設けられた駆動モータ45によりヘッド本体43が回転駆動されることにより、一対のノズル44の位置が交互に入れ替わる。また、図外の駆動モータにより前記ブラケット部材42が昇降駆動されることにより、ノズル44を含むウエハヘッド41a全体が、取出用ヘッドユニット40のフレーム部分に対して昇降する。
なお、2つのウエハヘッド41aの間隔、詳しくはノズル44同士の間隔(X方向の間隔)は、第1実装用ヘッドユニット10Aの2つの実装用ヘッド12aの間隔および第2実装用ヘッドユニット10Bの2つの実装用ヘッド12a同士の間隔と同間隔に設定されている。これにより、後述するように、2つのウエハヘッド41aから第1実装用ヘッドユニット10Aの2つの実装用ヘッド12aまたは第2実装用ヘッドユニット10Bの2つの実装用ヘッド13aに対して、同時に2つのベアチップの受渡しが可能となっている。
移動カメラ50は、例えばCCDやCMOS等の撮像素子を備えるカメラである。移動カメラ50は、ウエハWからのベアチップの取り出しに先立ち、取り出し対象となるベアチップを撮像し、あるいはウエハWからのベアチップの取り出し後、その取り出し位置を撮像して、その画像信号を後記制御装置70に出力するものである。
図4は、部品実装装置M1の制御系をブロック図で示している。同図に示すように、部品実装装置M1は、CPUや各種メモリ、HDD等からなる制御装置70を備えている。この制御装置70には、上記各駆動モータ16a、16b、17a、17b、26、3、45、58、60、62、移動カメラ12b、50及び固定カメラ18A、18B等がそれぞれ電気的に接続されている。これによりコンベア2、部品実装機構6、ウエハ支持装置7、取出装置8および突上げ装置9等の動作が制御装置70によって統括的に制御される。また、この制御装置70には、図外の入力装置が電気的に接続されており、オペレータによる各種情報がこの入力装置の操作に基づき入力されるとともに、前記駆動モータ16a等に内蔵される図外のエンコーダ等の位置検出手段からの出力信号も入力される。
この制御装置70は、その機能要素として、上記各駆動モータ16a等のアクチュエータの駆動を制御する軸制御部73と、上記カメラ12b等からの画像信号に所定の処理を施す画像処理部74と、図外のセンサからの信号の入力および各種制御信号の出力等を制御するI/O制御部75と、外部装置との通信を制御する通信制御部76と、実装プログラム等の各種プログラムや各種データを記憶する記憶部72と、これらを統括的に制御するとともに、各種の演算処理等を実行する主演算部71と、を含んでいる。
そして、この制御装置70は、各駆動モータ16a等を予め定められたプログラムに基づいて制御することにより、コンベア2、部品実装機構6、ウエハ支持装置7、取出装置8、突上げ装置9等を駆動制御する。これにより、ウエハ収納部3に対するウエハWの出し入れ、ウエハWからのベアチップの取り出しおよび部品実装機構6(実装用ヘッドユニット10A、10B)による部品の実装等の一連の動作(部品実装動作)を実行させる。
次に、図5を参照して、部品の実装動作制御について説明する。図5は、制御装置70による一連の部品実装動作の制御を示すフローチャートである。
制御装置70は、まず、コンベア2を制御することにより、基板Pを部品実装装置M1内に搬入し、第1作業位置S1および第2作業位置S2にそれぞれ基板Pを配置した状態で固定する(ステップS1)。
次に制御装置70は、ウエハ支持装置7を制御することによりウエハ収納部3からウエハWを引き出す(ステップS3)。具体的には、駆動モータ26を駆動することによりウエハ保持テーブル20をウエハ受取位置(図1中の二点鎖線の位置)に移動させる。そして、図示しない出し入れ機構によりウエハW(ホルダWh)をウエハ収納部3からウエハ保持テーブル20上に引き出し、当該ウエハWをウエハ保持テーブル20に固定する。その後、駆動モータ26を駆動することにより、ウエハ保持テーブル20を第2部品供給部5の部品取出作業位置(図1中の実線の位置)に配置する。この際、制御装置70は、ウエハW内のベアチップのうち、取り出し対象となるベアチップのY方向位置が、突上げ装置9の突上げヘッド31a(突上げピン)のY方向位置に一致するようにウエハ保持テーブル20を移動させる。
ウエハWが部品取出作業位置に配置されると、制御装置70は、取出装置8および突上げ装置9を制御し、ウエハWからベアチップの取り出しを行う(ステップS5)。
図6は、このステップS5におけるベアチップの取り出し動作制御(先行する部品の検出データをフィードバックしつつ作動させる制御)の詳細(サブルーチン)を示すフローチャートである。制御装置70は、まず、取出装置8を制御し、移動カメラ50をウエハWの上方位置に移動させて、取り出し対象(吸着対象)のベアチップを画像認識する(ステップS501)。具体的には、駆動モータ58を駆動することによりフレーム部材54をY方向に移動させるとともに、駆動モータ62を駆動することにより移動カメラ50をX方向にそれぞれ移動させる。これにより取り出し対象のベアチップの上方位置に移動カメラ50を配置する。そして、移動カメラ50にそのベアチップを撮像させる。制御装置70は、この画像データに基づいてベアチップの位置を求める。この場合、制御装置70は、必要に応じて複数のベアチップを一度に、又は連続して移動カメラ50に撮像させる。
次に、制御装置70は、取出用ヘッドユニット40(ウエハヘッド41a)によるベアチップの目標吸着位置を、先行する部品における検出データから求めた補正量データに基づき補正するための所定の補正条件(記憶部72に設定数の補正量データと、後述する移動平均補正量Δαが記憶されていること)が充足されているか否かを判断する(ステップS503)。充足されていない場合には、制御装置70は、さらに、ウエハヘッド41aによるベアチップの目標吸着位置(部品取り出し位置)が初期位置から補正可能か否か(記憶部72に設定数以下の数の後述する補正量データと、後述する平均補正量Δα′が記憶されているか否か)を判断する(ステップS505)。ここで、未だ補正が可能でない場合には、制御装置70は、初期位置に基づき目標吸着位置を設定する。具体的には、移動カメラ50による撮像結果に基づき得られるベアチップの中心位置(初期位置)を目標吸着位置として設定し、この目標吸着位置とステップS501での認識結果とに基づき、ウエハ保持テーブル20、突上げヘッドユニット30および取出用ヘッドユニット40の各目標位置をそれぞれ演算する(ステップS507)。つまり、突上げヘッド31a(突き上げピン)およびウエハヘッド41a(ノズル44)がそれぞれ、取り出し対象であるベアチップの中心に配置されるように、ウエハ保持テーブル20、突上げヘッドユニット30および取出用ヘッドユニット40の目標位置を演算する。これに対して、ステップS505において、記憶部72に平均補正量Δα′が記憶されており、補正が可能な場合(ステップS505でYES)には、制御装置70は、平均補正量Δα′で初期位置を補正(第2補正法)して目標吸着位置を求め、当該補正後の目標吸着位置に従い、当該目標吸着位置とステップS501での認識結果とに基づき、ウエハ保持テーブル20、突上げヘッドユニット30および取出用ヘッドユニット40の各目標位置を演算する(ステップS513)。
一方、ステップS503において、所定の補正条件が充足されている場合(ステップS503でYES)には、制御装置70は、記憶部72に記憶されているデータ、具体的には、移動平均補正量Δαを読み出し、初期位置を移動平均補正量Δαで補正(第1補正法)して目標吸着位置を求めた上で、この補正後の目標吸着位置とステップS501での認識結果とに基づき、ウエハ保持テーブル20、突上げヘッドユニット30および取出用ヘッドユニット40の目標位置をそれぞれ演算する(ステップS515、S517)。
制御装置70は、次に、突上げヘッド31a(突き上げピン)およびウエハヘッド41a(ノズル44)が、取り出し対象のベアチップに対して当該目標吸着位置に配置されるように、ステップS507、S513及びS517の何れかで求められた目標位置に基づきウエハ支持装置7、取出装置8および突上げ装置9をそれぞれ制御する(ステップS509)。具体的には、駆動モータ36を駆動することにより突上げヘッドユニット30をX方向に移動させるとともに、駆動モータ26を駆動することによりウエハ保持テーブル20をY方向に移動させる。これにより一対の突上げヘッド31aのうち一方側の突上げヘッド31aをウエハヘッド41aの上記目標吸着位置であってベアチップの下方位置に移動させる。また、駆動モータ58を駆動することによりフレーム部材54をY方向に移動させるとともに、駆動モータ60を駆動することにより取出用ヘッドユニット40をX方向にそれぞれ移動させる。これにより一対のウエハヘッド41aのうち一方側のウエハヘッド41aを上記目標吸着位置であってベアチップの上方位置に移動させる。
突上げヘッド31a(突き上げピン)およびウエハヘッド41a(ノズル44)が、取り出し対象のベアチップに対応する位置に配置されると、制御装置70は、ウエハWからのベアチップの取り出しを行う(ステップS511)。具体的には、制御装置70は、突上げヘッド31aから突上げピンを上昇させることによりベアチップをその下側から突き上げる。その一方で、制御装置70は、ウエハヘッド41aを昇降させ、これによりベアチップをノズル44により吸着させる。これによりウエハWからのベアチップの取り出しを行う。なお、2つのウエハヘッド41aにより連続してベアチップの取り出しを行う場合には、制御装置70は、上記一方側のウエハヘッド41aによるベアチップの取り出しが完了した後、他方側のウエハヘッド41aについて、再度ステップS507、S513及びS517の何れかの処理とステップS509、S511の処理とを実行する。
図5に戻って、次に、制御装置70は、取出装置8(取出用ヘッドユニット40)から部品実装機構6(第1実装用ヘッドユニット10A又は第2実装用ヘッドユニット10B)へのベアチップの受け渡しを行う(ステップS7)。
図7は、このステップS7におけるベアチップの受け渡し動作制御の詳細(サブルーチン)を示すフローチャートである。ベアチップの受け渡しは、取出用ヘッドユニット40と実装用ヘッドユニット10A、10Bとが連携して行うため、同図では、取出用ヘッドユニット40の動作制御を右側に、実装用ヘッドユニット10A、10Bの動作制御を左側に分けて示している。なお、以下の説明では、便宜上、取出用ヘッドユニット40から第1実装用ヘッドユニット10Aにベアチップを受け渡す場合について説明する。
制御装置70は、部品実装機構6を制御することにより、第1実装用ヘッドユニット10Aを、コンベア2後側の所定の部品受け渡し位置に移動させるとともに(ステップS701)、取出装置8を制御することにより、取出用ヘッドユニット40を同部品受け渡し位置に移動させる(ステップS801)。これにより部品受渡し位置において第1実装用ヘッドユニット10Aと取出用ヘッドユニット40とを上下に配置する。詳しくは、2つ実装用ヘッド12aと2つのウエハヘッド41a(ノズル44)とがそれぞれ上下方向に対向するように、第1実装用ヘッドユニット10Aと取出用ヘッドユニット40とを配置する。なお、部品受け渡し位置への取出用ヘッドユニット40の移動中、制御装置70は、駆動モータ45を制御することによりウエハヘッド41aを回転させ、これによりノズル44下方に吸着されているベアチップを反転(被吸着表面が下方側となるフェイスダウンの状態に反転)させる。
次に、制御装置70は、取出用ヘッドユニット40側のベアチップの受け渡し準備が完了するのを待ち(ステップS703)、完了すると、実装用ヘッド12aを下降させて、当該実装用ヘッド12aによりベアチップを吸引させる(=実装用ヘッド12aに吸着用負圧を作用させる)(ステップS705)。この際、取出用ヘッドユニット40の両方のウエハヘッド41aがベアチップを吸着している場合には、制御装置70は、2つの実装用ヘッド12aを同時に下降させることにより、各実装用ヘッド12aにより同時にベアチップを吸引させる。
制御装置70は、実装用ヘッド12aによる部品吸引が完了する(=実装用ヘッド12aに所定の吸着用負圧が作用するようになる)のを待ち(ステップS803)、完了すると、ウエハヘッド41aによるベアチップの吸着状態を解除する(ステップS805)。そしてさらに、この吸着状態の解除が完了する(=ウエハヘッド41aに作用する吸着用負圧が0あるいは正圧になる)のを待って(ステップS707)、完了すると、実装用ヘッド12aを上昇させてウエハヘッド41aからベアチップをピックアップさせる(ステップS709)。これにより、ウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)から実装用ヘッド12a(第1実装用ヘッドユニット10A)へのベアチップの受け渡しが完了する。なお、ここでは、取出用ヘッドユニット40から第1実装用ヘッドユニット10Aへのベアチップの受け渡しについて説明したが、第2実装用ヘッドユニット10Bの場合も同様である。
図5に戻って、次に、制御装置70は、実装用ヘッドユニット10A、10Bが受け取ったベアチップの画像認識を行う(ステップS9)。具体的には、制御装置70は、第1実装用ヘッドユニット10Aを第1固定カメラ18Aの上方(第2実装用ヘッドユニット10Bの場合には第2固定カメラ18Bの上方)に移動させ、実装用ヘッド12aに吸着されたベアチップを第1固定カメラ18A(又は第2固定カメラ18B)に撮像させるとともに、その画像データ(先行する部品における検出データの一例)に基づき実装用ヘッド12aに対するベアチップの吸着ずれ量、具体的には実装用ヘッド12aの中心(基準位置)に対するX方向、Y方向及び回転方向(R方向)の各ずれ量を求め、さらにこの吸着ずれの補正量(ΔX、ΔY、ΔR)を求める。この際、制御装置70は、2つの実装用ヘッド12aがそれぞれベアチップを吸着している場合には、各実装用ヘッド12aについて個別に補正量(個別補正量と称す)を求める。
制御装置70は、さらにステップS9で求めた2つの個別補正量の平均値(先行する部品における検出データから求めた補正量データに相当。統一補正量と称す)を求め、この統一補正量を前記記憶部72に記憶(蓄積)するととともに、既に当該記憶部72に記憶されている設定数の統一補正量の内、最も早く得られた統一補正量を消去するようにする。この更新の結果、当該記憶部72に記憶されている設定数の統一補正量の平均値(移動平均補正量Δαと称す)を求めて前記記憶部72に更新的に記憶する(ステップS11)。なお、前記記憶部72に記憶(蓄積)された統一補正量の数が設定数より少ない(0を含む)場合には、設定数を母数とする統一補正量の移動平均値を求めることができないので、記憶(蓄積)された0以上設定未満の統一補正量と新たに得られた統一補正量とから、単純に平均値(平均補正量Δα′と称す)を計算(母数が1の場合も平均値と称する)し前記記憶部72に更新的に記憶する。
ベアチップの画像認識が終了すると、制御装置70は、ベアチップを基板P上に搭載する(ステップS13)。具体的には、制御装置70は、実装用ヘッドユニット10A、10Bのカメラ12bにより、コンベア2に固定されている基板Pに付されているフィデューシャルマーク(図示せず)を撮像させ、その画像データに基づき基板Pの位置を認識する。そして、制御装置70は、この基板Pの位置と当該基板P上のベアチップの搭載位置とに基づき実装用ヘッドユニット10A、10Bの目標位置を求め、さらにこの目標位置をステップS9で求めた補正量(個別補正量)に基づき補正した上で、当該目標位置に実装用ヘッドユニット10A、10Bを移動させる。そして、実装用ヘッド12aを下降させることによりベアチップを基板P上に実装する。
その後、制御装置70は、他に搭載すべき部品が有るかを判断する(ステップS15)。ここで、実装対象のベアチップがまだ残っている場合には、ステップS5に戻り、実装動作を継続する。一方、全てのベアチップの実装が完了した場合には、制御装置70は、基板Pの固定を解除した後、コンベア2を制御することにより、基板Pを部品実装装置M
1から搬出する(ステップS17)。そして、さらに他に生産すべき基板Pがあるかを判断し(ステップS19)、基板Pがまだ残っている場合には、制御装置70は、ステップS1に戻り、後続基板Pに対して実装動作を継続する。一方、他に生産すべき基板Pがない場合には、一連の部品実装制御を終了する。
1から搬出する(ステップS17)。そして、さらに他に生産すべき基板Pがあるかを判断し(ステップS19)、基板Pがまだ残っている場合には、制御装置70は、ステップS1に戻り、後続基板Pに対して実装動作を継続する。一方、他に生産すべき基板Pがない場合には、一連の部品実装制御を終了する。
以上、制御装置70による部品実装動作の制御についてフローチャート(図5〜図7)を用いて説明したが、この制御に基づく部品実装装置M1の一連の動作を概略的にまとめると以下の通りである。
この部品実装装置M1では、ウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)によりウエハWからベアチップが取り出され、このベアチップがウエハヘッド41aから実装用ヘッド12a(実装用ヘッドユニット10A、10B)に受け渡された後、当該実装用ヘッド12aにより基板P上に搬送されて所定位置に実装される(ステップS1〜S13)。この際、実装用ヘッド12aによるベアチップの吸着状態が固定カメラ18A、18Bにより撮像されることにより、実装用ヘッド12aに対するベアチップの吸着ずれが調べられ、その補正量が求められる。詳しくは、一対の実装用ヘッド12aそれぞれの補正量(個別補正量)が求められ、これら個別補正量に基づき実装用ヘッドユニット10A、10Bが制御されることで、各実装用ヘッド12aに吸着された各ベアチップの吸着ずれが補正された上で、当該ベアチップが基板P上に実装される。
そして、このような一連の部品実装動作が行われる毎に、各個別補正量の平均値である統一補正量が求められて記憶部72に記憶(蓄積)されるとともに、この統一補正量の平均値(平均補正量Δα)が求められて記憶部72に更新的に記憶される(ステップS11)。
記憶部72に記憶される移動平均補正量Δαあるいは平均補正量Δα′は、取出装置8によるベアチップの取り出し動作にフィードバックされる。具体的には、所定の補正条件が充足されると(図6のステップS503でYES)、ウエハWからベアチップを取り出す際のウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)の目標吸着位置が上記移動平均補正量Δαだけ補正される。当例では、上記の通り、目標吸着位置の初期位置はベアチップの中心であり、例えば電源ON時など、部品実装装置M1の起動時には目標吸着位置が初期位置に設定され、所定の補正条件が充足される毎に、目標吸着位置が記憶部72に記憶されている移動平均補正量Δαだけ更新的に補正される(ステップS515、S517)。なお、第1の形態では、例えば記憶部72に記憶されている統一補正量の数が予め定められた設定数(例えば50個)であり、かつ移動平均補正量Δαが記憶部72に記憶されている場合に、上記補正条件(ステップS503)が充足されたものと制御装置70が判断する。また、制御装置70は、平均補正量Δα′が記憶部72に記憶されており、かつ設定数50以下の数の統一補正量が記憶部72に記憶されている場合に、ステップS505においてYESと判断する。しかしながら、ステップS505でYESと判断する条件として、平均補正量Δα′が記憶部72に記憶されており、かつ20個以上設定数(50個)以下の統一補正量が記憶部72に記憶されている場合としても良い。この場合には、ステップS9を経て新たに統一補正量が求められても、既に記憶部72に記憶されている統一補正量の数が20に達していない場合、平均補正量Δα′を求めることなく、新たな統一補正量が追加的に記憶部72に記憶される。
第1の形態の部品実装装置M1では、このように、先行する部品の実装用ヘッド12aによるベアチップの吸着ずれに対応する移動平均補正量Δαが、ウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)による後続部品であるベアチップの取り出し動作にフィードバックされることで、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しの際の吸着ずれが抑制される。すなわち、実装用ヘッド12aによるベアチップの吸着ずれは、突発的なものを除き、機械要素の寸法誤差や駆動誤差などが原因であり規則性を有する。従って、上記のような移動平均補正量Δαが求められ、この移動平均補正量Δαだけ、つまり実装用ヘッド12aに対するベアチップの吸着ずれ分だけ、事前にウエハヘッド41aによるベアチップの目標吸着位置がずらされる(補正される)ことで、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しの際の上記吸着ずれの発生が抑制され、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しがより精度良く行われることとなる。
そのため、実装用ヘッド12aに対してベアチップがずれた状態で吸着されることに起因する次のような不都合が効果的に抑制される。例えば、固定カメラ18A、18Bによるベアチップの画像認識の際に、実装用ヘッド12aの一部(エッジ部分など)がベアチップとして誤認識されてしまい、その後の吸着ずれの補正処理に支障が生じることや、実装用ヘッド12aにエアリークが発生し、これにより基板P上への搬送途中にベアチップが実装用ヘッド12aから落下することいったことが効果的に抑制される。従って、このような不都合が抑制される分、この部品実装装置M1によれば、実装用ヘッド12aによる基板P上へのベアチップの実装をより確実に、かつ正確に行うことが可能となる。
特に、部品実装装置M1が長期的に連続して稼働されると、部品実装機構6、ウエハ支持装置7および取出装置8等の駆動系に熱変形が生じ、実装用ヘッド12aに対するベアチップの吸着ずれ量が経時的に変化することが考えられるが、この部品実装装置M1では、上記の通り、記憶部72に記憶される統一補正量の数が所定数に達することにより目標吸着位置の補正が行われる。つまり、一定のタイミング以降において目標吸着位置補正される。そのため、駆動系の熱変形が生じるような場合でも、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しの際の吸着ずれを継続して長期的に抑制することができる。
しかも、この部品実装装置M1では、固定カメラ18A、18Bによるベアチップの画像認識の結果を利用して、ウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)によるベアチップの目標吸着位置を補正しているので、当該目標吸着位置を補正するための専用の設備等は不要である。従って、大幅なコストアップ等を伴うことなく、上記のような作用効果を享受することができるという利点もある。
(第2の形態)
図8は、第2の形態に係る部品実装装置M2の全体構成を示している。第2の形態の部品実装装置M2は、以下の点で、第1の形態の部品実装装置M1と構成が相違する以外、基本的な構成は第1の形態の部品実装装置M1と共通する。
図8は、第2の形態に係る部品実装装置M2の全体構成を示している。第2の形態の部品実装装置M2は、以下の点で、第1の形態の部品実装装置M1と構成が相違する以外、基本的な構成は第1の形態の部品実装装置M1と共通する。
第1の形態の部品実装機構6は、第1作業位置S1および第2作業位置S2にそれぞれ対応する第1実装用ヘッドユニット10Aおよび第2実装用ヘッドユニット10Bを1つずつ備えていたが、第2の形態の部品実装機構6は、X方向に延びる単一のフレーム部材19に移動可能に支持される1つの実装用ヘッドユニット10Cを備えており、この実装用ヘッドユニット10Cが第1作業位置S1および第2作業位置S2の両方に対応している。つまり、1つの実装用ヘッドユニット10Cにより両作業位置S1、S2の基板Pに対して部品の実装が行われる。なお、実装用ヘッドユニット10Cの構成は、第1の形態の実装用ヘッドユニット10A、10Bと同様であり、2つの実装用ヘッド12aおよび移動カメラ12bを備えている。
また、第2の形態の取出用ヘッドユニット40(取出装置8)は、X方向に並ぶ一対のウエハヘッド80aを備える点で第1の形態と同じであるが、図9に示すように、各ウエハヘッド80aは、上下方向に延びる軸状ヘッドであり、実装用ヘッドユニット10Cの実装用ヘッド12aと同様の構成となっている。なお、取出用ヘッドユニット40の2つのウエハヘッド80aの間隔(X方向の間隔)は、実装用ヘッドユニット10Cの2つの実装用ヘッド12aと同間隔に設定されている。
さらに、基台1上には、取出用ヘッドユニット40(ウエハヘッド80a)から実装用ヘッドユニット10C(実装用ヘッド12a)にベアチップを受け渡すためのステージ、すなわちウエハヘッド80aが取り出したベアチップが載置される中継ステージ82が設けられている。この部品実装装置M2においても、取出用ヘッドユニット40のXY方向の可動領域と実装用ヘッドユニット10CのXY方向の可動領域とは一部重複しており、上記中継ステージ82は、図8に示すように、当該重複領域のうち第2固定カメラ18Bの近傍に配設されている。
第2の形態の部品実装装置M2では、図5のステップS7の処理(部品受け渡し処理)が図10に示す動作制御に基づき実行される。
図10を参照して、制御装置70は、まず、取出装置8を制御することにより、ウエハWから部品を取り出した取出用ヘッドユニット40(ウエハヘッド80a)を部品受け渡し位置、つまり中継ステージ82の上方に移動させる(ステップS811)。そして、ウエハヘッド80aを下降させてベアチップの吸着状態を解除し、その後ウエハヘッド80aを上昇させることにより、ベアチップを中継ステージ82上の所定位置に載置する(ステップS813)。この際、2つのウエハヘッド80aがベアチップを吸着している場合には、制御装置70は、2つのウエハヘッド80aを同時に下降させ、双方のベアチップを同時に中継ステージ82上に載置する。
ベアチップが中継ステージ82上に移載(載置)されると、制御装置70は、取出装置8を制御し、取出用ヘッドユニット40を実装用ヘッドユニット10Cの可動領域の外側に退避させる(ステップS815)。
制御装置70は、取出用ヘッドユニット40が退避するのを待って(ステップS711)、実装用ヘッドユニット10Cを中継ステージ82の上方に移動させ、さらに実装用ヘッド12aを下降させて、当該実装用ヘッド12aによりベアチップを吸着させる(ステップS713、S715)。この際、2つのベアチップが中継ステージ82上に載置されている場合には、制御装置70は、2つの実装用ヘッド12aを同時に下降させることにより、各実装用ヘッド12aにより同時にベアチップを吸着させる。これにより、取出用ヘッドユニット40(ウエハヘッド80a)から実装用ヘッドユニット10C(実装用ヘッド12a)へのベアチップの受け渡しが完了する。
すなわち、第1の形態では、ウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)から実装用ヘッド12a(実装用ヘッドユニット10A、10B)へ直接ベアチップが受け渡されていたが、この第2の形態では、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへ、中継ステージ82を介して間接的にベアチップが受け渡される。
第2の形態の部品実装装置M2は、このように、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しの構成が異なるだけで、固定カメラ18A、18Bによる実装用ヘッド12aへの受け渡し後のベアチップの画像認識に基づき、実装用ヘッド12aにおけるベアチップの吸着ずれ量が求められ、この吸着ずれ量から上記移動平均補正量Δαや平均補正量Δα′が求められた上で、当該移動平均補正量Δαや平均補正量Δα′に基づきウエハヘッド80a(取出用ヘッドユニット40)による後続部品となるベアチップの目標吸着位置が補正される点は、第1の形態と同じである。つまり、このようにウエハヘッド80aによるベアチップの目標吸着位置が移動平均補正量Δαや平均補正量Δα′により補正されることで、ベアチップがより正確に中継ステージ82上の所定位置に載置されることとなる。従って、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップ受け渡し時の吸着ずれの発生を効果的に抑制することができ、第1の形態と同様に、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しがより精度良く行われることとなる。
(第3の形態)
第3の形態の部品実装装置M3(説明の便宜上符号を設ける)は、以下の点で、第2の形態の部品実装装置M2と構成が相違している以外、基本的な構成は第2の形態の部品実装装置M2と共通する。
第3の形態の部品実装装置M3(説明の便宜上符号を設ける)は、以下の点で、第2の形態の部品実装装置M2と構成が相違している以外、基本的な構成は第2の形態の部品実装装置M2と共通する。
この部品実装装置M3では、図5のステップS5の処理(部品取り出し処理)において、図6のフローチャートのステップS503、S505およびS513〜S517の処理が省略される。また、この部品実装装置M3は、移動カメラ50によるベアチップの画像認識結果に基づき補正された目標吸着位置(ベアチップの中心)にウエハヘッド80aを移動(ステップS509)させて部品吸着(ステップS511)を行うものであり、第1の形態や第2の形態のように、先行する部品の検出データに基づく目標吸着位置の補正は行われない。
図11は、部品実装装置M3における部品受け渡し動作制御を示すフローチャートである。この動作制御は、図10のフローチャートのステップS811の前に、ステップS807〜S820の処理が追加されたものである。すなわち、制御装置70は、まず、中継ステージ82におけるベアチップの目標載置位置を補正するための所定の補正条件が充足されているか否かを判断する(ステップS807)。充足されていない場合、制御装置70は、さらに、中継ステージ82におけるベアチップの目標載置位置を補正可能か否か判断する(ステップS809)。ここで、未だ補正可能でない場合には、制御装置70は、予め定められた初期位置を目標載置位置として設定し、この目標載置位置に基づき取出用ヘッドユニット40の目標位置を演算する(ステップS810)。つまり、中継ステージ82上の予め定められた所定位置にウエハヘッド80aの中心が位置するように、取出用ヘッドユニット40の目標位置を演算する。これに対して、ステップS809において、目標載置位置を補正可能な場合(ステップS809でYES)には、制御装置70は、記憶部72に記憶されている平均補正量Δα′に基づき、取出用ヘッドユニット40の目標載置位置を演算する(ステップS817)。
一方、ステップS807において、所定の補正条件が充足されている場合(ステップS807でYES)には、制御装置70は、記憶部72に記憶されている移動平均補正量Δαに基づき目標載置位置を補正した上で、この補正後の目標載置位置に基づき、取出用ヘッドユニット40の目標位置を演算する(ステップS820)。
そして、制御装置70は、ウエハヘッド80a(取出用ヘッドユニット40)が目標載置位置に配置されるように、取出用ヘッドユニット40をステップS810、S817及びS820の何れかで求められた目標位置に基づき制御する。これにより、取出用ヘッドユニット40を部品受け渡し位置、つまり中継ステージ82の上方に移動させる(ステップS811)。そして、ウエハヘッド80aを下降させてベアチップの吸着状態を解除した後、ウエハヘッド80aを上昇させることによりベアチップを中継ステージ82上に載置する(ステップS813、815S)。なお、実装用ヘッド12a(実装用ヘッドユニット10C)の動作制御(ステップS711〜S715)については、第2の形態で既に説明したため、ここでは省略する。
すなわち、第2の形態では、ウエハヘッド80a(取出用ヘッドユニット40)がウエハWからベアチップを取り出すときの当該ベアチップの目標吸着位置が移動平均補正量Δαに基づいて補正されるのに対して、第3の形態では、ウエハヘッド80a(取出用ヘッドユニット40)が中継ステージ82に対してベアチップを載置するときの当該目標載置位置が移動平均補正量Δαに基づいて補正される。
第3の形態の部品実装装置M3によれば、このようにウエハヘッド80aによるベアチップの目標載置位置が移動平均補正量Δαにより補正されることで、ベアチップがより正確に中継ステージ82上の所定位置に載置されることとなる。従って、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡し時の吸着ずれの発生を効果的に抑制することができ、第2の形態と同様に、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しがより精度良く行われることとなる。
なお、第3の形態の部品実装装置M3は、実装用ヘッド12aへの受け渡し後の固定カメラ18A、18Bによるベアチップの画像認識に基づき統一補正量が求められるが、この点や、記憶部72に記憶される移動平均補正量Δα及び平均補正量Δα′については、第1の形態や第2の形態と同様であり既に説明したため、ここでは省略する。
(第4の形態)
第4の形態の部品実装装置M4(説明の便宜上符号を設ける)は、以下の点で、第1の形態の部品実装装置M1と構成が相違している以外、基本的な構成は第1の形態の部品実装装置M1と共通する。
第4の形態の部品実装装置M4(説明の便宜上符号を設ける)は、以下の点で、第1の形態の部品実装装置M1と構成が相違している以外、基本的な構成は第1の形態の部品実装装置M1と共通する。
第4の形態の部品実装装置M4では、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS11の処理(統一補正量および移動平均補正量Δαや平均補正量Δα′の演算等の処理)は行われない。他方、図5のステップS7の処理(部品受け渡し処理)が図12に示す動作制御に基づいて実行されることにより、以下の統一補正量、移動平均補正量Δβおよび平均補正量Δβ′の演算等が行われる。
図12は、この部品実装装置M4の部品受け渡し動作制御を示すフローチャートである。この制御は、図7のフローチャートのステップS701の前にステップS601〜S605の処理が追加され、ステップS703の処理が省略されたものである。すなわち、制御装置70は、ステップS801で、ベアチップがフェイスダウンの状態で部品受け渡し位置に配置されるのを待ち(ステップS601)、配置されると、当該ベアチップの画像認識を行う(ステップS603)。具体的には、制御装置70は、第1実装用ヘッドユニット10Aを部品受け渡し位置の上方に移動させ、ウエハヘッド41a(ノズル44)に吸着されているベアチップを基板認識用の移動カメラ12bで撮像させるとともに、その画像データに基づき、予め定められた部品受け渡し位置(所定の基準位置)に対するベアチップのX方向およびY方向の位置ずれ量を求め、さらにこの位置ずれの補正量(ΔX、ΔY)を求める。この際、制御装置70は、2つのウエハヘッド41aがそれぞれベアチップを吸着している場合には、各ウエハヘッド41aついて個別に補正量(個別補正量)を求める。
制御装置70は、さらにステップS603で求めた2つの個別補正量の平均値(統一補正量)を求め、この新たに求められた統一補正量を前記記憶部72に記憶(蓄積)するととともに、この新たな統一補正量と既に当該記憶部72に記憶されている統一補正量に基づき、移動平均値(移動平均補正量Δβと称す)や平均値(平均補正量Δβ′と称す)を求め、当該記憶部72に記憶されている統一補正量の移動平均補正値Δβや平均補正量Δβ′を更新する(ステップS605)。
ベアチップの画像認識が終了すると、制御装置70は、実装用ヘッドユニット10A、10Bを部品受け渡し位置に移動させ(ステップS701)、実装用ヘッド12aによりベアチップを吸着させる(=実装用ヘッド12aに吸着用負圧を作用させる)(ステップS705)。なお、ステップS707、S709の処理、およびウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)に関するステップS801〜S805の処理は、第1の形態で既に説明したためここでは省略する。
すなわち、第1の形態では、ウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)から実装用ヘッド12a(実装用ヘッドユニット10A、10B)へのベアチップの受け渡し後、当該実装用ヘッド12aに対するベアチップの吸着ずれについての移動平均補正量Δαや平均補正量Δα′が求められ、この移動平均補正量Δαや平均補正量Δα′に基づいて、ウエハヘッド41aによるベアチップ取り出し時の目標吸着位置が補正されるのに対して、第4の形態では、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡し前、予め定められた受け渡し位置に対するウエハヘッド41aに吸着されたベアチップの位置ずれについての移動平均補正量Δβや平均補正量Δβ′が求められ、この移動平均補正量Δβや平均補正量Δβ′に基づいて、後続部品であるベアチップ取り出し時のウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)の目標吸着位置が補正される。
このような第4の形態の部品実装装置M4によれば、所定の受け渡し位置に対するベアチップの位置ずれが、ウエハヘッド41a(取出用ヘッドユニット40)によるベアチップの取り出し動作にフィードバックされる。つまり、所定の受け渡し位置に対するベアチップのずれ分だけ、事前にウエハヘッド41aによるベアチップの目標吸着位置がずらされる(補正される)ことで、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しの際の上記吸着ずれの発生が抑制され、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しがより精度良く行われることとなる。従って、この部品実装装置M4の場合も、上述した第1の形態の部品実装装置M1等と同様の作用効果を享受することが可能となる。
(第5の形態)
図13は、第5の形態に係る部品実装装置M5の全体構成を示している。第5の形態の部品実装装置M5は、以下の点で、第2の形態の部品実装装置M2(図8、図9)と構成が相違する以外、基本的な構成は第2の形態の部品実装装置M2と共通する。
図13は、第5の形態に係る部品実装装置M5の全体構成を示している。第5の形態の部品実装装置M5は、以下の点で、第2の形態の部品実装装置M2(図8、図9)と構成が相違する以外、基本的な構成は第2の形態の部品実装装置M2と共通する。
この部品実装装置M5は、基台1上に部品認識用の第3固定カメラ18Cをさらに備えている。この第3固定カメラ18Cは、CCDやCMOS等の撮像素子を備えるカメラであり、ウエハヘッド80a(取出用ヘッドユニット40)に吸着されているベアチップを下側から撮像して、その画像信号を制御装置70に出力するものである。この第3固定カメラ18Cは、取出用ヘッドユニット40の可動領域内であって上記部品取出作業位置の近傍の位置に配置されている。
この部品実装装置M5では、図5のフローチャートにおいてステップS11の処理(統一補正量および平均補正量Δαおよび平均補正量Δα′の演算等の処理)は行われない。他方、図5のステップS5の処理(部品取り出し処理)が図15に示す動作制御に基づいて実行されることにより、以下の統一補正量および移動平均補正量Δγおよび平均補正量Δγ′の演算等が行われる。
図14は、この部品実装装置M5の部品取り出し動作制御を示すフローチャートである。
この制御は、図6のフローチャートのステップS511の後にステップS519、S521の処理が追加されたものである。すなわち、制御装置70は、ステップS511でウエハヘッド80aによりベアチップが吸着されてウエハWから取り出されると、当該ベアチップの画像認識を行う(ステップS519)。具体的には、制御装置70は、取出用ヘッドユニット40を第3固定カメラ18Cの上方に移動させ、ウエハヘッド80aに吸着されているベアチップを第3固定カメラ18Cで撮像させるとともに、その画像データに基づき、ウエハヘッド80aに対するベアチップの吸着ずれ、具体的には、ノズル44の中心に対するX方向、Y方向および回転方向のずれ量を求め、さらにこの吸着ずれの補正量(ΔX、ΔY、ΔR)を求める。この際、制御装置70は、2つのウエハヘッド80aがそれぞれベアチップを吸着している場合には、各ウエハヘッド80aについて個別に補正量(個別補正量)を求める。
制御装置70は、さらにステップS519で求めた2つの個別補正量の平均値(統一補正量)を求め、この統一補正量を前記記憶部72に記憶(蓄積)するととともに、これら統一補正量の移動平均値(移動平均補正量Δγと称す)や平均値(平均補正量Δγ′と称す)を求めて前記記憶部72に更新的に記憶する(ステップS521)。なお、ステップS501〜ステップS511の処理は、図6と同様であるため、ここでは説明を省略する。
すなわち、第5の形態では、ウエハヘッド80a(取出用ヘッドユニット40)によりベアチップがウエハWから取り出された後、当該ウエハヘッド80aから中継ステージ82上にベアチップが移載される前に、ウエハヘッド80aに対するベアチップの吸着ずれが求められる。そして、この吸着ずれについての移動平均補正量Δγや平均補正量Δγ′が求められ、この移動平均補正量Δγや平均補正量Δγ′に基づいて、ウエハヘッド80aによるベアチップ取り出し時の目標吸着位置が補正される(ステップS517)。
このような第5の形態の部品実装装置M5によれば、ウエハW上の実際のベアチップの中心が目標吸着位置とされるとともに、実際のウエハヘッド80aによるベアチップの吸着状態に基づき当該ウエハヘッド80aによるベアチップの目標吸着位置が補正されるため、ウエハヘッド80aによるベアチップの吸着位置の精度が向上する。よって、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しに際し、実装用ヘッド12aがベアチップの定められた位置(ベアチップの中心等)をより確実に吸着できるようになる。そのため、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しの際の吸着ずれの発生が抑制され、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しがより精度良く行われることとなる。従って、この部品実装装置M5の場合も、上述した第1の形態の部品実装装置M1等と同様の作用効果を享受することが可能となる。
なお、この第5の形態では、ウエハヘッド80aによるベアチップの吸着状態を画像認識するためのカメラとして第3固定カメラ18Cを備えているが、このような専用の第3固定カメラ18Cを用いることなく、第1固定カメラ18A又は第2固定カメラ18Bを兼用してもよい。
また、このようにウエハヘッド80aによるベアチップの吸着状態を第3固定カメラ18Cで画像認識した上で、当該ウエハヘッド80aよるベアチップの目標吸着位置を補正する構成は、第1の形態の部品実装装置M1のように、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aに直接ベアチップを受け渡す構成についても適用可能である。
(第6の形態)
第6の形態の部品実装装置M6(説明の便宜上符号を設ける)は、以下の点で、第5の形態の部品実装装置M5と構成が相違している以外、基本的な構成は第5の形態の部品実装装置M5と共通する。
第6の形態の部品実装装置M6(説明の便宜上符号を設ける)は、以下の点で、第5の形態の部品実装装置M5と構成が相違している以外、基本的な構成は第5の形態の部品実装装置M5と共通する。
この部品実装装置M6は、第5の形態のような第3固定カメラ18Cは備えていない。この部品実装装置M6では、基本的には、図14に示す動作制御に基づき部品取り出し処理が実行されるが、同図のステップS519の処理に代えて、同図中に破線で囲んだステップS520(突き上げ痕認識処理)が実行される。すなわち、ステップS511でウエハヘッド80aによりベアチップが吸着されてウエハWから取り出されると、制御装置70は、ウエハシートの突き上げ痕の画像認識を行う(ステップS520)。具体的には、制御装置70は、移動カメラ50をウエハWの上方に移動させ、ウエハシートのうち、ステップS511で取り出されたベアチップの位置を移動カメラ50により撮像させる。そして、その画像データに基づき、突上げヘッド31a(突上げピン)の突上げ痕を認識し、理論(設計)上の基準位置(ベアチップの中心)、あるいはステップS501で実際に認識した基準位置(ベアチップの中心)と当該突き上げ痕の位置とのX方向およびY方向の位置ずれ量を求め、さらにこの位置ずれの補正量(ΔX、ΔY)を求める。さらに制御装置70は、この補正量を前記記憶部72に記憶(蓄積)するとともに、これら補正量の移動平均値(移動平均補正量Δεと称す)や平均値(平均補正量Δε′と称す)を求めて前記記憶部72に更新的に記憶する(ステップS521)。
つまり、第6の形態では、ウエハヘッド80a(取出用ヘッドユニット40)によりベアチップがウエハWから取り出された後、突上げヘッド31a(突上げピン)による突上げ痕の位置ずれが求められる。そして、その位置ずれについての移動平均補正量Δεや平均補正量Δε′が求められ、この移動平均補正量Δεや平均補正量Δε′に基づいて、ウエハヘッド80aによるウエハWからのベアチップ取り出し時の目標吸着位置が補正されるとともに、突上げヘッド31aによるベアチップの目標突き上げ位置が補正される(ステップS517)。上述した通り、ウエハWからのベアチップの取り出し時には、突上げヘッド31a(突上げピン)とウエハヘッド80aとが同じ位置に配置されるように突上げヘッドユニット30および取出用ヘッドユニット40が制御されるため、このように突上げ痕の位置に基づき当該ウエハヘッド80aによるベアチップの目標吸着位置が補正されるとともに、突上げヘッド31aによるベアチップの目標突き上げ位置が補正されることで、ウエハヘッド80aによるベアチップの吸着位置の精度が向上する。よって、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しに際し、実装用ヘッド12aがベアチップの定められた位置(ベアチップの中心等)をより確実に吸着できるようになる。そのため、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しの際の吸着ずれの発生が抑制され、ウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへのベアチップの受け渡しがより精度良く行われることとなる。従って、この部品実装装置M5の場合も、上述した第1の形態の部品実装装置M1等と同様の作用効果を享受することが可能となる。
この第6の形態において、ウエハヘッド80aは本発明の第1ヘッドに相当し、実装用ヘッド12aは本発明の第2ヘッドに相当し、移動カメラ50は本発明の撮像装置に相当する。また、制御装置が記憶部72(本発明の記憶部に相当する)を包含した構成となっている。
なお、このように突上げ痕の位置を画像認識した上で、当該ウエハヘッド80aよるベアチップの目標吸着位置を補正する構成は、第1の形態の部品実装装置M1のように、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aに直接ベアチップを受け渡す構成についても適用可能である。
ところで、以上説明した第1〜第6の各形態に係る部品実装装置M1〜M6は、部品実装装置の形態の例示であって、部品実装装置の具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記各形態は、記憶部72に記憶された補正量(統一補正量)のデータ数が設定数に達した場合(本発明の第1条件に相当する)に、ウエハヘッド41a(80a)によるベアチップの目標吸着位置、若しくは中継ステージ82に対するベアチップの目標載置位置の補正を実行するが(図6、図15のステップS503、S515、S517、図12のステップS807、S819、S820)、これ以外のタイミングで上記補正を実行するようにしてもよい。つまり、ステップS503、S807の補正条件は、上記条件に限定されない。例えば、移動平均補正量Δα、Δβ、Δγ及びΔεや、平均補正量Δα′Δβ′Δγ′及びΔε′が所定の閾値を超えた時点で実行してもよいし(本発明の第2条件に相当する)、基板P毎、若しくは予め設定された複数枚の基板P毎に実行してもよいし(本発明の第3条件に相当する)、設定時間の経過により実行してもよい。
また、上記各形態では、記憶部72に記憶(蓄積)された統一補正量の移動平均値(移動平均補正量Δα、Δβ、Δγ及びΔε)や、平均値(平均補正量Δα′、Δβ′、Δγ′及びΔε′)に基づき目標吸着位置や目標載置位置を補正しているが、この場合、蓄積される統一補正量の標準偏差をその都度求め、所定範囲を超える突飛なデータを削除した上で移動平均補正量Δα、Δβ、Δγ及びΔεや、平均補正量Δα′、Δβ′、Δγ′及びΔε′を求めるようにしてもよい。この構成によれば、突発的に発生した吸着ずれ等を演算対象から排除することができるため、移動平均補正量Δα、Δβ、Δγ及びΔεや、平均補正量Δα′、Δβ′、Δγ′及びΔε′の信頼性が向上し、ウエハヘッド41a(80a)によるベアチップの吸着精度、若しくは中継ステージ82にベアチップを載置する際の位置精度が高められる。
また、上記各形態では、例えば2つのウエハヘッド41aによるベアチップの吸着ずれ量の平均値である統一補正量を求めているが、例えば2つのウエハヘッド41aのうち何れか一方を基準ヘッドとして、当該基準ヘッドによるベアチップの吸着ずれ量を統一補正量と見なして移動平均補正量Δα等を求めるようにしてもよい。つまり、2つのウエハヘッド41aは取出用ヘッドユニット40に搭載されて一体的に駆動されるため、上記のように2つのウエハヘッド41aのうち何れか一方を基準として移動平均補正量Δα等を求めるようにしてもよい。
また、上記各形態では、第2部品供給部5に配置されたウエハWからウエハヘッド41a(80a)によりベアチップを取り出し、当該ベアチップをウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aに直接、又は中継ステージ82を介して間接的に受け渡して基板P上に搭載するタイプの部品実装装置について説明したが、本発明は、例えばQFP(Quad Flat Package)やBGA(Ball Grid Array)等のパッケージ部品が収容されたトレイから取出用ヘッド(本発明の第1ヘッドに相当する)により部品を取り出し、これを直接、又は部品受け渡し用の中継ステージを介して間接的に実装用ヘッドに受け渡して基板P上に実装するタイプの部品実装装置についても適用可能である。
なお、上記各形態では、ウエハヘッド41a、80aによるベアチップの目標吸着位置や、ウエハヘッド80aより吸着されたベアチップを中継ステージ82上に載置する際の目標載置位置を補正するようにしているが、ウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへ直接後続のベアチップを受け渡す際に、ウエハヘッド41aの部品受け渡し位置(目標受渡位置)を移動平均補正量や平均補正量に基づき補正したり、あるいは実装用ヘッド12aの所定の部品受け渡し位置(目標受渡位置)を移動平均補正量や平均補正量に基づき補正しても良い。さらに、中継ステージ82を介してウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへベアチップを受け渡す際に、中継ステージ82に載置された後続のベアチップを吸着する実装用ヘッド12aの部品吸着位置(目標受渡位置)を移動平均補正量や平均補正量に基づき補正してもよい。これらの構成によっても、直接、あるいは中継ステージ82を介して間接的にウエハヘッド41a、80aから実装用ヘッド12aへ後続のベアチップが受け渡される際のベアチップの位置ずれが抑制される。
また、上記各形態では、移動平均補正量や平均補正量を求めるに際して、部品受け渡し後、実装用ヘッド12aに吸着されているベアチップを撮像し、あるいはウエハヘッド80aにより吸着されているベアチップを部品受け渡し前に撮像し、その画像データに基づき算出した統一補正量を用いているが、ウエハ上のベアチップを撮像した画像データに基づき算出した統一補正量を用いてもよい。これらによっても移動平均補正量や平均補正量を求めることができ、直接、あるいは中継ステージ82を介して間接的にウエハヘッド41a、80aから実装用ヘッド12aへ後続のベアチップが受け渡される際の当該ベアチップの位置ずれが抑制されることとなる。
さらに、ウエハヘッド80aに吸着されたベアチップを基台上の第3固定カメラ18Cにより下方から撮像させる、あるいはウエハヘッド41a(ノズル44)に吸着されているベアチップをフェイスダウン状態で基板認識用の移動カメラ12bにより撮像させることにより、ウエハヘッド41a、80aの中心に対するベアチップの中心のずれ量を求め、このずれ量に基づき、当該ベアチップを、ウエハヘッド41a、80aから実装用ヘッド12aに受け渡す際に、ウエハヘッド41a、80aを所定の受け渡し位置に対して補正し、あるいは実装用ヘッド12aを所定の受け渡し位置に対して補正するようにしても良い。このような構成によっても、直接ウエハヘッド41a、80aから実装用ヘッド12aへベアチップが受け渡される際の当該ベアチップの位置ずれが抑制されることとなる。
また、中継ステージ82を介してウエハヘッド41aから実装用ヘッド12aへ間接的にベアチップを受け渡す場合には、ウエハヘッド80aの中心に対するベアチップの中心のずれ量を求め、このずれ量に基づき、当該ベアチップを中継ステージ82に載置する際の載置位置を補正したり、中継ステージ82に載置されたベアチップを吸着する際の実装用ヘッド12aの吸着位置を補正するようにしてもよい。この構成によっても、中継ステージ82を介してウエハヘッド80aから実装用ヘッド12aへ受け渡される際のベアチップの位置ずれが抑制されることとなる。
また、第1の形態では、ウエハW上のベアチップをウエハヘッド41a、80aより吸着する際の初期位置を、移動カメラ50で撮像したウエハ上のベアチップの中心(基準位置)としているが、ステップS501の部品認識を省略し、ウエハWに対応し予め定められた位置を初期位置としても良い。さらに、先行する部品に基づく統一補正量、移動平均補正量や平均補正量を求めるに際し、前記した各種カメラを使うことができる。これらにより、直接あるいは中継ステージ82を介して間接的にウエハヘッド41a、80aから実装用ヘッド12aへ受け渡される際のベアチップの位置ずれが抑制される。
1 基台
2 コンベア
4 第1部品供給部
5 第2部品供給部
6 部品実装機構
7 ウエハ支持装置
8 取出装置
9 突上げ装置
10A 第1実装用ヘッドユニット
10B 第2実装用ヘッドユニット
12a 実装用ヘッド
40 取出用ヘッドユニット
41a ウエハヘッド
70 制御装置
M1〜M6 部品実装装置
2 コンベア
4 第1部品供給部
5 第2部品供給部
6 部品実装機構
7 ウエハ支持装置
8 取出装置
9 突上げ装置
10A 第1実装用ヘッドユニット
10B 第2実装用ヘッドユニット
12a 実装用ヘッド
40 取出用ヘッドユニット
41a ウエハヘッド
70 制御装置
M1〜M6 部品実装装置
Claims (4)
- 部品を基板上に搬送して搭載する部品実装装置であって、
ウエハシートに貼付けられかつダイシングされた状態のウエハを保持し、ベアチップを前記部品として供給する部品供給部と、
前記ウエハのうち、取出し対象となる部品を前記ウエハシートの下側から突き上げる突き上げ装置と、
前記突き上げ装置により突き上げられた部品を前記部品供給部から取出す第1ヘッドと、
前記第1ヘッドが取出した部品を、所定の受け渡し位置で、当該第1ヘッドから直接、又は部品受け渡し用の中継ステージを介して間接的に受け取って基板上に搭載する第2ヘッドと、
前記第1ヘッドによる部品取出し後、前記ウエハシートのうち当該部品が取り出された位置を撮像する撮像装置と、
部品の突き上げおよび部品の取出しが同じ位置で行われるように前記突き上げ装置および前記第1ヘッドを制御する制御装置と、を含み、
前記制御装置は、前記撮像装置が撮像したウエハシートの画像に基づき前記突き上げ装置による突き上げ痕を認識するとともに、所定の基準位置に対する当該突き上げ痕のずれ量を求め、そのずれ量に基づき、前記部品供給部から後続部品を取り出す際の前記突き上げ装置による後続部品の突き上げ位置および前記第1ヘッドによる後続部品の取出し位置を補正する補正処理を実行することを特徴とする部品実装装置。 - 請求項1に記載の部品実装装置において、
前記ずれ量に関するデータを蓄積する記憶部をさらに備え、
前記制御装置は、予め定められた補正条件が成立したときに、前記記憶部に蓄積されている前記データに基づき前記補正処理を実行することを特徴とする部品実装装置。 - 請求項2に記載の部品実装装置において、
前記制御装置は、前記記憶部に記憶されているデータの平均値に基づき前記補正処理を実行することを特徴とする部品実装装置。 - 請求項2又は3に記載の部品実装装置において、
前記制御装置は、前記記憶部に記憶されたデータ数が設定数に達する第1条件、前記記憶部に記憶されたデータの平均値が閾値を超える第2条件、基板の生産数が設定数を超える第3条件のうち何れかを前記補正条件としていることを特徴とする部品実装装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170725 |
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A02 | Decision of refusal |
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