JP2016512455A5 - - Google Patents

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酸素感受性薬物用の包装システム
<関連出願への相互参照>
本出願は、2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/785,158号の利益を主張するものであり、これは全体において参照により本明細書に組み込まれる。
薬物とその製剤における酸素感受性は、医薬開発において大きな懸念である。大抵、酸素感受性薬物又は製剤は、追加の賦形剤、安定性増強と分解予防のための包装工程及び/又は製造工程を必要とする。pH調整、抗酸化剤の追加、及び構成要素の制御などの化学的な方法は通常、酸素感受性溶液の安定性を増強する手段として最初に考慮される。化学的な方法の悪い面は、製剤に対する複雑性の追加、及び、適切な賦形剤の同一性、適合性、及び毒性に更なる研究が必要とされることである。薬物の充填の間及び/又は後に行われる、溶液の窒素脱気(gassing)及び窒素被覆(blanketing)も、医薬品産業において共通して使用される。しかし、このプロセスの効率は限定的であり、残りの酸素のレベルを数パーセントにする。この標準の製造及び充填のプロセスにより、酸素感受性製品の保存期間は一般的に、酸素に感受性のない薬物と比較して、典型的に約6ヵ月にまで減らされる。
本明細書には、注射可能な酸素感受性薬物用の医薬包装システムが提供される。1つの態様において、医薬包装システムは、酸素感受性薬物を含む第1の包装容器を含み、ここで、第1の包装容器は酸素透過性の構成要素を有し、第1の包装容器は不活性条件下で包装され、前記医薬包装システムは、酸素に対して非常に低い透過性を持つ、第1の包装容器を包む気密密封された第2の包装、及び酸素吸収剤を含み、ここで、酸素吸収剤は、第2の包装において1日につき60%、70%、80%、90%、又は100%まで、及び、第1の包装容器において1ヵ月につき60%、70%、80%、90%、又は100%までの速度で、包装を組み立てた時に存在する酸素を取り除く。
医薬包装システムの幾つかの実施形態において、第1の包装容器は、シリンジ、カートリッジ、バイアル、又は薬物保存コンテナである。幾つかの例において、第1の包装容器はシリンジである。幾つかの実施形態において、第1の包装容器はプラスチック又はガラスである。特定の例において、第1の包装容器はガラスである。幾つかの実施形態において、酸素透過性の構成要素は、酸素透過性のキャップである。幾つかの実施形態において、酸素透過性の構成要素はゴム又はプラスチックである。幾つかの実施形態において、酸素透過性の構成要素はゴムキャップである。
医薬包装システムの幾つかの実施形態において、第2の包装はバッグ又はブリスター包装である。幾つかの実施形態において、第2の包装は、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、及びポリアミド(PA)、金属化フィルム、アルミニウム箔、酸化被膜、及びそれらの組み合わせから成る群から選択された酸素バリア材料を含む。特定の例において、酸素バリア材料はEVOHである。幾つかの実施形態において、第2の包装材料は、上下のウェブ(top and bottom web)を含む。特定の例において、下ウェブは熱成形されたブリスターである。特定の例において、熱成形されたブリスターはEVOHを含む。特定の例において、上ウェブはアルミニウム箔又はEVOH層である。
医薬包装システムの幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は第2の包装内に配される。特定の例において、酸素吸収剤は、サシェ、パウチ、キャニスター、カプセル、ラベル、ステッカー、ストリップ、パッチ、カートリッジ、又はコンテナである。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は第2の包装の材料に組み込まれる。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は第2の包装を覆うコーティング又は層である。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、還元鉄化合物、カテコール、アスコルビン酸及びそのアナログ、金属リガンド、不飽和炭化水素、及びポリアミドから成る群から選択される。特定の例において、酸素吸収剤は還元鉄化合物である。
医薬包装システムの幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、第2の包装において約1乃至7日又は1乃至3日で、及び、第1の包装容器において約1乃至6ヵ月又は1乃至3ヵ月で、酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、第2の包装において約1日で、及び第1の包装容器において約1ヵ月で、酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる。幾つかの実施形態において、第1の包装容器及び第2の包装における酸素のレベルは、第1の包装容器と第2の包装における最初の減少後も、少なくとも1年間、約0パーセントのままである。幾つかの実施形態において、第1の包装容器及び第2の包装における酸素のレベルは、第1の包装容器と第2の包装における最初の減少後も、少なくとも3年間、約0パーセントのままである。
医薬包装システムの幾つかの実施形態において、酸素感受性薬物は、モルヒネ、ヒドロモルフォン、プロメタジン、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリン、エストロゲンエステル、エフェドリン、プソイドエフェドリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ダノフロキサシン、エリスロマイシン、ペニシリン、シクロスポリン、メチルドーペート、セチリジン、ジルチアゼム、ベラパミル、メキシレチン、クロロチアジド、カルバマゼピン、セレギリン、オキシブチニン、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、L−システイン、及びL−トリプトファンから成る群から選択される。特定の例において、酸素感受性薬物はモルヒネである。特定の例において、酸素感受性薬物はヒドロモルフォンである。特定の例において、酸素感受性薬物はプロメタジンである。
別の態様において、医薬包装システムは、酸素感受性薬物を含む第1の包装容器を含み、ここで、第1の包装容器は酸素透過性の構成要素を有し、第1の包装容器は不活性条件下で包装され、前記医薬包装システムは、酸素に対して非常に低い透過性を持つ、第1の包装容器を包む気密密封した第2の包装、及び、酸素吸収剤を含み、ここで、酸素吸収剤は、包装を組み立てた時に存在する酸素を取り除いた後、約1年間、第2の包装における酸素のレベルを約0パーセントに維持し、及び、第1の包装容器における酸素のレベルを約0パーセントに維持する。幾つかの実施形態において、第1の包装容器及び第2の包装における酸素のレベルは、第1の包装容器と第2の包装における最初の減少後も、少なくとも1年間、約0パーセントのままである。幾つかの実施形態において、第1の包装容器及び第2の包装における酸素のレベルは、第1の包装容器と第2の包装における最初の減少後も、少なくとも3年間、約0パーセントのままである。
本明細書には、注射可能な酸素感受性薬物用の医薬包装システムも提供され、該包装システムは、不活性条件下で注射可能な酸素感受性薬物を充填したシリンジを含み、ここで、シリンジは、酸素透過性の先端キャップを有し、前記包装システムは、シリンジを収容する気密密封されたブリスター包装を含み、ブリスター包装は複数の層の下ウェブと、複数の層の上ウェブの蓋(lid)を含み;前記包装システムは酸素吸収剤を含み、ここで、酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、ブリスター包装において約1乃至3日で、及びシリンジにおいて約1乃至3ヵ月で、酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる。
幾つかの実施形態において、シリンジはプラスチック又はガラスである。幾つかの実施形態において、第2の包装材料は、熱成形され、アルミニウムベースで冷間成形され、又は成型されたブリスターである。幾つかの実施形態において、複数の層の下ウェブは、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)を含む。幾つかの実施形態において、上ウェブの蓋はアルミニウム箔又はEVOHである。
幾つかの実施形態において、酸素吸収剤はブリスター包装内に配される。特定の例において、酸素吸収剤はキャニスターである。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、1気圧で約30ccの酸素を吸収する容量を持つ。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は鉄をベースとする。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、約1日でブリスター包装中の酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、約1ヵ月でシリンジ中の酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる。幾つかの実施形態において、酸素のレベルは、少なくとも3年間、シリンジとブリスター包装において約0パーセントのまま残る。
幾つかの例において、注射可能な酸素感受性薬物はモルヒネである。幾つかの例において、注射可能な酸素感受性薬物はヒドロモルフォンである。幾つかの例において、注射可能な酸素感受性薬物はプロメタジンである。
本明細書には、注射可能なモルヒネ用の医薬包装システムも提供され、該包装システムは、不活性条件下でモルヒネを充填したシリンジを含み、ここで、シリンジは、酸素透過性の先端キャップを有し、前記包装システムは、シリンジを収容する気密密封されたブリスター包装を含み、ブリスター包装は複数の層の下ウェブと、複数の層の上ウェブの蓋とを含み;前記包装システムは酸素吸収剤を含み、ここで、酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、ブリスター包装において約1乃至3日で、及びシリンジにおいて約1乃至3ヵ月で、酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる。
<参照による組み込み>
あたかも個々の刊行物、特許、又は特許出願がそれぞれ参照によって組み込まれるために具体的かつ個々に示されるかのように、本明細書中で言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、同じ程度の参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明の新規な特徴は、特に、添付の特許請求の範囲内に明記される。本発明の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される、具体例を明記する後述の詳細な説
明、及び、以下の添付図面を参照することによって得られる。
サシェ(a)の中、蓋(b)の中、キャニスター(c)の中、及び、第1の包装(d)の上に置かれる酸素吸収剤を備える、例示的な包装システムの実施形態の模式図である。 様々な環境の酸素移動速度に沿って、(1)酸素バリアの第2の包装、(2)酸素吸収剤、及び(3)第1の包装(シリンジ)を有する、包装システムを表す模式図である。 例示的なシリンジ及び第2の包装の実施形態の図であり、ここで、第2の包装は、シリンジバレルを受け取るための第1の区画、及び、シリンジバレルから分離及び外されたプランジャーロッドを受け取るための第2の区画を含む。 25℃/60%の相対湿度(RH)で保存される構成A、C、D、及びOを包装するためのパウチ環境における酸素レベルである。 25℃/60%のRHで保存される構成A、C、及びDを包装するためのシリンジバレルにおける酸素レベルである。 25℃/60%のRHで保存される構成Aを包装するためのシリンジバレル対パウチ環境における酸素レベルの比較である。 25℃/60%のRHで保存される構成E、Eビス、F、及びGを包装するためのパウチ環境における酸素レベルである。 最初の8日間、25℃/60%のRHで保存される構成E、Eビス(bis)、F、及びGを包装するためのパウチ環境における酸素レベルである。 25℃/60%のRHで保存される構成E、F、及びGを包装するためのシリンジのバレルにおける酸素レベルである。 25℃/60%のRHで保存される構成E及びGの欠陥パウチのパウチ環境における酸素レベルである。 25℃/60%のRHで保存される構成1(◆)、2(■)、及び3(▲)を包装するためのブリスター環境における酸素レベルである。 25℃/60%のRHで保存される構成1(◆)、2(■)、及び3(▲)を包装するためのシリンジ環境における酸素レベルである。 1年の期間にわたる、シリンジの様々な充填及び包装条件における酸素レベルである。 40℃/75%のRHで保存される実施例5の2mg/mLのモルヒネ製剤のプソイドモルフィン含有量である。 (上部の)周囲(25℃/60%のRH)又は(下部の)促進(40℃/75%のRH)の保存条件で保存される、(◆)標準包装及び(■)酸素バリア包装における2mg/mLのモルヒネ製剤のプソイドモルフィン含有量である。 促進(40℃/75%のRH)保存条件で保存される、(◆)標準包装及び(■)酸素バリア包装における、1mg/mL(上部)又は10mg/mL(下部)のヒドロモルフォン製剤の未知の不純物含有量である。 (上部の)周囲(25℃/60%のRH)又は(下部の)促進(40℃/75%のRH)の保存条件で保存される、(◆)標準包装及び(■)酸素バリア包装における25mg/mLのプロメタジン製剤のスルホキシド含有量である。
本明細書には、酸素透過性の構成要素を有する、事前に充填した薬液容器用の医薬包装システムが提供される。本明細書に記載される包装システムは、安定性を強め、液体形態の酸素感受性薬物の酸化分解反応を妨げ、それにより、製品の保存期間の拡張、及び薬物の効力又は有効性の延長を可能にするのに有用である。
「酸素感受性の」又は「酸素感受性」は、周囲温度条件(例えば、5℃乃至約40℃)下で酸素と反応する物質の性能を指す。化学反応は、プロトンの付随する損失又は除去の有無にかかわらず、物質への酸素原子の追加、物質からの水素の除去、又は、分子的実体からの1以上の電子の損失又は除去に関係し得る。
1つの態様において、本明細書における医薬包装システムは、酸素に対する透過性を持ち、且つ液体酸素感受性薬物を収容する第1の包装として;第1の包装を包み、且つ、第2の包装の内部に配されるか又はそれに組み込まれる酸素及び酸素吸収剤に対して非常に低い透過性を持つ、第2の包装として、薬剤容器を含む。図1は、サシェとして第2の包装(1)の中及びシリンジの第1の包装(3)の下に配され(図1のa)、第2の包装(1)の蓋(4)の中に配され(図1のb)、及びシリンジの第1の包装の横に配置されたキャニスターとして配される(図1のc)、酸素吸収剤(2)を伴う医薬包装システムの異なる配置の実施形態を例証する。酸素吸収剤がシリンジの第1の包装上に直接配される別の実施形態も図示される(図1のd)。この場合、酸素吸収剤は、第1の包装の表面に直接接着されるか、又は結合され得、或いは、第1の包装の厚みに統合することもできる。追加の構成は、本明細書における医薬包装システムの範囲内である。
本明細書における医薬包装システムの特徴は、その構成により、システムの構成要素全てにおける酸素の吸収と除去が可能となるということである。この例が示すように、酸素吸収剤は、第2の包装から酸素を取り除くことが予期される。しかし、驚くことに、酸素吸収剤は、実施例3に表わされるように、第1の包装容器と液体から酸素を取り除く。図2は、例示的な医薬包装システムの酸素除去を表す。ここで、酸素吸収剤(2)は医薬包装システムの内部に配される。それ故、酸素吸収剤は、高転送速度R3で第2の包装(1)にある初期の空気量内の酸素を取り除く。吸収剤はまた、適度に低い移送速度R2で、第1の包装容器(3)及びその内容物(この場合、シリンジ)内の酸素を取り除く。この酸素除去は、第1の包装容器の酸素透過性の構成要素によって促進される。最終的に、包装システムの酸素吸収剤は、包装の保存期間にわたって、第2の包装を介する進入から酸素を取り除く。第2の包装は、酸素に対して非常に低い透過性を有する材料で構成されるので、第2の包装の外側の環境からの酸素移動速度R1は非常に低い。
本質的に、本明細書における医薬包装システム中の酸素吸収剤により、第2の包装、第1の包装、及び第1の包装の内部の薬物における、酸素の吸収及び除去が行われる。酸素吸収剤は更に、経時的に第2の包装を介する低酸素の進入を取り除く。この構成において、医薬製造プロセス、同様に経時的に外部環境からの酸素の進入により、第1の包装及び第2の包装の内部にある、残りの酸素量は、減少され、更に除去される。
本明細書に記載される医薬包装システムの別の特徴は、長期間、第1の包装容器と第2の包装における初期の酸素の除去の後に0%の酸素レベルを維持する、医薬包装システムである。その結果、本明細書に記載される医薬包装システムは、不活性大気包装プロセス(例えば、窒素の被覆及び/又は脱気)からなどの過去の従来の包装及び方法で、酸素感受性薬物の保存期間の増加をもたらす。幾つかの実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムは、少なくとも約12ヵ月、少なくとも約15ヵ月、少なくとも約18ヵ月、少なくとも約24ヵ月、少なくとも約30ヵ月、少なくとも約36ヵ月、少なくとも約48ヵ月、又は少なくとも約60ヵ月の間、第1の包装と第2の包装において酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、本明細書に記載される医薬包装システムは、少なくとも12ヵ月の間、第1の包装と第2の包装において酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、本明細書に記載される医薬包装システムは、少なくとも24ヵ月の間、第1の包装と第2の包装において酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、本明細書に記載される医薬包装システムは、少なくとも36ヵ月の間、第1の包装と第2の包装において酸素レベルを0%に維持する。
<第1の包装> 本明細書に記載される医薬包装システムの第1の包装容器は、液体形態の酸素感受性薬物を収容するか又は含有する。様々なタイプの容器が、酸素感受性薬物の封じ込めに適している。そのような容器の例は、限定されないが、バイアル、シリンジ、アンプル、ボトル、カートリッジ、カープル、及び静脈内(i.v.)バッグ又はパウチを含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムの第1の包装容器は、バイアル、シリンジ、アンプル、ボトル、カートリッジ、カープル、及びバッグから選択される。
酸素感受性薬物の封じ込めのためのバイアルは一般的に、中空針が通され得、且つ、それを介して液体が導入されるか又はバイアルから取り除かれ得る、エラストマー栓(closure)で通常は閉じられる、開口部を持つ。バイアルは典型的にI型ガラスで作られるか、又はPETなどのプラスチックで作られてもよい。そのような栓に適切なエラストマーは、例えば、加硫エラストマー及びスチレンブロックコポリマー熱可塑性エラストマーだけでなく、天然ゴム、アクリル酸塩−ブタジエンゴム、シス−ポリブタジエン、クロロ又はブロモブチルゴム、塩素化ポリエチレンエラストマー、ポリアルキレンオキシドポリマー、エチレン酢酸ビニル、フルオロシリコンゴム、ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフルオリド−テトラフルオロエチレンターポリマー、ブチルゴム、ポリイソブテン、合成イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレン−ブタジエンゴム・ゴム、テトラフルオロエチレンプロピレンコポリマー、熱可塑性コポリエステル、熱可塑性エラストマーなど、又はそれらの組み合わせも含む。
シリンジは一般的に円筒状バレルを含み、これは、大抵はガラスで作られるが、近年ではプラスチック材料((例えば、環状オレフィンポリマー又はアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、熱可塑性エラストマー(TPE)、及びそれらの組み合わせ)で作られる。そのようなシリンジバレルは、ノズルを介して液体内容物を放出するためにバレルに沿って押し出す(urged)ことのできる、エラストマープランジャーで操作される。そのようなプランジャーに適切なエラストマーは、バイアル栓について上述されるのと同じ熱可塑性エラストマーをベースとしてもよい。アンプルは、アンプルの頚部又は頂部を切り離すことによって一般的に開放されるタイプの密封したバイアルである。カートリッジとカープルは、薬物送達デバイス(例えば、シリンジ又は自動注入装置)に挿入される専用の容器である。最終的に、静脈内のバッグとパウチは典型的に、注入療法又は複数回投与に使用される。
更に硬質な第1の包装容器について、ガラスは、様々な利点を提供するので適切な材料である。ガラスは一般的に、水分と酸素浸透に対して浸透性がないと考慮される。代替的な材料のグループである、環状オレフィンポリマー、ポリプロピレン、又はポリエチレンテレフタレートは、典型的にガラスと比較して破損の懸念が少なく、且つ、未だに優れた透明度を示すので、容器に適している。これらの材料は、Topas(商標)ポリマー(Topas Advanced Polymers GmbH)などの環状オレフィンコポリマー、及び、Crystal Zenith(商標)ポリマー(Daikyo)などの環状オレフィンホモポリマーを含む。バッグなどの柔軟な第1の包装容器について、適切な材料は、酸素バリア性があるものを含む。
光に感受性がある薬物に関して、第1の包装容器は、有色の(例えば、琥珀色、紺色の)又は不透明な第1の包装容器を作るために染料により達成され得る、光バリア性を有していなければならない。透明材料で作られた第1の包装はまた、光を通さない第2又は第3の包装材料に配される場合に、適切な場合もある。
本明細書に記載される医薬包装システムの1つの実施形態において、第1の包装容器はシリンジである。シリンジ、特に皮下注射器が、薬を含む流体を分配するための医療分野において有用である。従来のシリンジは典型的に、一端開口(in an opening at one)と、対向端部を通じて配置されるプランジャー機構を備える、シリンジバレルを含む。本明細書に記載される医薬包装システムにおけるシリンジは、分配のための液体薬物を含み、一旦充填されると、長時間保存される。それらは「事前に充填した」シリンジと称される。事前に充填したシリンジの利点は、適切な用量で薬物が充填され、且つ、投与前にバイアル中の液体薬物でシリンジを充填する従来の方法よりも早く患者に送達され得、それにより、時間を節約し、送達のための一定の投薬と用量を維持し、且つ複数回投与の薬物バイアルの汚染と分解の問題を解決する(ending)ことができる、ということである。本明細書に記載される医薬包装システムに使用される例示的なシリンジは、米国特許第6,196,998号;第6,200,627号;第6,217,550号;第6,743,216号;第7,141,042号;第8,075,535号;及び第8,652,094号;並びに米国特許出願第2013/0081974号に記載されるものを含み、その各々が、シリンジの組み立てに関する開示のための参照によって組み込まれる。
本明細書に記載される医薬包装システムにおいて、第1の包装容器はまた、酸素透過性の構成要素を有する。本明細書で使用されるような「酸素透過性」は、材料を通る酸素の通過を可能にする材料を指す。特定のゴム、プラスチック、及び紙は、酸素透過性の特性を有しており、ストッパー、キャップ、シール、膜、及び、構造的又は保護的であり得る他の構成要素に成型され得る。酸素透過性の構成要素が2つの異なる酸素レベル環境に分かれる場合、酸素透過性の構成要素は、より高い酸素レベル環境からより低い酸素レベル環境への酸素の通過を可能にする。経時的に、2つの環境は酸素レベルに対して平衡する。通常、これら材料は、他の気体に対しても浸透性がある。そのため、酸素透過性の構成要素は、気体(例えば、エチレンオキシド)又は蒸気の殺菌などを介する殺菌工程を可能にする。例えば、シリンジの第1の包装容器は、シリンジ内部、及びシリンジが充填される場合には薬物自体の殺菌を可能にする、気体又は酸素に対して透過性である先端キャップを有し得る。従って、幾つかの実施形態において、第1の包装容器は、単一材料の先端キャップ又は二層材料の先端キャップであり得る酸素透過性の先端キャップを有するシリンジである。例示的な実施形態において、シリンジの酸素透過性の先端キャップはゴム部分を含む。例示的な先端キャップは、米国特許第5,624,402号、第6,027,482号、及び第6,190,364号に記載されるものを含み、その各々が、先端キャップに関する開示のための参照によって組み込まれる。
<第2の包装>
本明細書に記載される医薬包装システムの第2の包装構成要素は、液体薬物を保持する第1の包装容器を包むか又は包囲する。本明細書における実施形態において、第2の包装の中へ第1の包装容器を配置した後、第2の包装は、任意の汚染、同様に酸素の進入を妨げるために密封される。第2の包装の中への酸素の更なる進入を妨げるために、第2の包装は、酸素分子に対して非常に低い透過性を持つ酸素バリア材料で構成される。第2の包装は、第1の包装容器に適している任意の包装タイプであり得、このタイプは、限定されないが、バッグ、パウチ、ボックス、バッグ、ブリスター、キャニスター、ボトルなどを含む。そのため、第2の包装は硬質又は軟質であり、及び、任意の形状と大きさであってもよい。第2の包装の正確な要件は、第1の包装容器内部の薬物の化学的性質、酸素吸収剤の量とタイプ、第1の包装容器の物理構成、ハーメチックシール方法、窒素被覆、真空化、及び/又は、第2の包装の内部の他の修飾された大気、第2の包装の内部の初期の酸素濃度、薬物の意図された保存期間などを含む様々な要因に依存する。
第2の包装の酸素バリア材料は、酸素分子(例えば、1日及び1気圧あたり〜1cm/m以下(〜1 or less cm/m per day, atm))に対する非常に低い透過性を有する。第2の包装に適している酸素バリア材料の制限しない例は、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ三弗化一塩化エチレン(PCTFE)、塩化ビニリデン/アクリル酸メチルコポリマー、ポリアミド、及びポリエステルを含む。金属箔(例えばアルミニウム)又はSiOxの化合物は、第2の包装において酸素に対して非常に低い透過性を提供するために使用され得る。金属化フィルムは、スパッタコーティング、又は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリプロピレン(PP)、非晶質の形態(APET)及びグリコール修飾形態(PETG)を含むポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エチレンアクリル酸コポリマー(EAA)、及びポリアミド(PA)などの高分子基材へのアルミニウムなどの金属層の他の適用を含み得る。代替的に、酸化コーティングしたウェブ(例えば、酸化アルミニウム又はシリコン酸化物)は、第2の包装において酸素に対して非常に低い透過性を提供するために使用され得る。酸化コーティングしたフィルムは、スパッタコーティング、又は、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリプロピレン(PP)、非晶質の形態(APET)及びグリコール修飾形態(PETG)を含むポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、エチレンアクリル酸コポリマー(EAA)、及びポリアミド(PA)などの高分子基材への、アルミナ又はシリカなどの酸化物の他の適用を含み得る。幾つかの実施形態において、第2の包装は、EVOH、PVOH、PVC、PVDC、PCTFE、塩化ビニリデン/アクリル酸メチルコポリマー、ポリアミド、ポリエステル、金属化フィルム、酸化コーティングしたフィルム、及びそれらの組み合わせから成る群から選択された、酸素バリア材料を含む。
酸素バリア材料の実施形態は、複数の層のフィルムの形で存在することができる。複数の層のフィルム(例えば、2、3、4、5、又は6つの層から成るフィルム)は、前述の酸素バリア材料の1以上を含むことができ、及び、PET、ポリエチレン(PE)、及び/又はコーティングした(例えば粘土、ワックス、プラスチックなど)又はコーティングしていない紙などの非バリア材料の追加層を含んでもよい。適切な複数の層のフィルムは、限定されないが、PVC/EVOH、PET/EVOH、PET/EVOH/PE、PET/EVOH/PET、PE/EVOH/PE、PVC/PCTFE/EVOH、紙/アルミニウム(Alu)/PE、PET/Alu/PE、紙/PE/箔/PE、紙/PET/Alu、粘土でコーティングした紙/PE/箔/LDPE、紙/LDPE/箔/EEA、及びそれらに関連するフィルムを含む。層は、接着剤(例えば、ポリオレフィン混合物(ポリ(α−オレフィン)の混合物)、又はポリアミド樹脂)の使用を介して共に結合され得る。幾つかの実施形態において、第2の包装は、複数の層のフィルムとして酸素バリア材料を含む。特定の例において、複数の層のフィルムは、PVC/EVOH、PET/EVOH、PET/EVOH/PE、PET/EVOH/PET、PE/EVOH/PE、PVC/PCTFE/EVOH、紙/アルミニウム(Alu)/PE、PET/Alu/PE、紙/PE/箔/PE、紙/PET/Alu、粘土でコーティングした紙/PE/箔/LDPE、又は紙/LDPE/箔/EEAである。
複数の層のフィルムは、従来の押し出し、共押し出し、及び/又はラミネーション法を含む、任意の既知の方法によって作られる。同様に、従来の製造工程は、第2の包装のために酸素バリア材料から、バッグ、パウチ、ボックス、バッグ、ブリスター、キャニスター、ボトル、又は他の容器を作るために、同様に、気密封止を提供するために使用され得る。気密封止は、減少した酸素レベルを維持するために本明細書に記載される医薬包装システムにおける重要性を持つ。実際、第2の包装が誤って密封され又は漏出している場合、酸素レベルは、脱酸素剤が実施例4において実証されるような容量で満たされた後に、21%まで急速に増加し得る。随意に、幾つかの実施形態において、第2の包装の空気量における初期の酸素レベルを下げるために、気密封止が不活性環境(例えば窒素被覆)の下で生じる。
幾つかの実施形態において、第2の包装はブリスター包装である。ブリスター包装は、包装産業において既知であり、固形投薬形態(錠剤、カプセルなど)、経皮パッチ、シリンジ等の、医薬デバイスと医療デバイスを包装するために共通して使用される。用語「ブリスター」は、硬質であり、且つ、包装された内容物(この場合、第1の包装容器)に一致してそれを適所に保持することが可能な1以上の凹部を有する、下ウェブ基材を指す。この凹部は、熱成形、アルミニウムベースの冷間成形プロセスなどの変形プロセス、又は射出成形によって形成することができる。第2の包装がブリスター包装である、本明細書に記載される医薬包装システムについて、下ウェブ基材は、酸素バリア材料(例えばEVOH層を備えた、複数の層のフィルム)を含む。使用される材料と、第1の包装の内部に保存される薬物の性質に依存して、下ウェブ基材は、透明であるか、又は、着色剤の使用により不透明になり得る。
ブリスター包装の別の構成要素は、熱密封によってブリスターにラミネートされる、上ウェブのラミネート(「蓋」)である。上ウェブの蓋は通常、軟質であり、且つ、包装された内容物へのアクセスを可能にするためにブリスターから剥がすことができる。第2の包装がブリスター包装である実施形態について、上ウェブの蓋はまた、金属(例えばアルミニウム)箔などの酸素バリア材料を含む。特定の例において、上ウェブの蓋は、アルミニウム層と1以上の追加層を有する、複数の層のフィルムを含む。追加層は、コーティングした又はコーティングしていない紙、PE及び/又はPETの層を含む。特定の例において、上ウェブの蓋は、紙、アルミニウム、及びPETの層を含むフィルムを含む。上ウェブの蓋はまた、ブリスターを密封するためにラミネートを含む。ラミネートは、コーティング、押し出し、及び積層を含む、包装産業において既知の方法によって蓋に適用される。1つのタイプのラミネートは、熱密封可能なラミネート(例えば熱可塑性コーティング)である。上の蓋のラミネートはまた、感圧接着、光硬化接着、及び2つの構成要素(例えばエポキシ)の接着を含む、他の粘着技術を包含する。
例示的な実施形態において、第2の包装は、EVOH(下ウェブ)を含む複数の層のプラスチックフィルムで作られる熱成形された透明なシェルを有するブリスター包装と、アルミ層(上ウェブ)を含む複数の層の紙−プラスチックの熱密封した(heat salad)蓋の材料とで構成される。
更なる実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムに適している第2の包装容器は、シリンジを受け取るための第1の区画と、シリンジバレルから分離及び外されたプランジャーロッドを受け取るための第2の区画とを含むように設けられる。シリンジバレルが第1の区画内で受け取られ、プランジャーロッドが第2の区画内で受け取られた状態で、プランジャーロッドの密封部材は、第2の包装内のシリンジバレルとプランジャーロッドを密封する。この第2の包装容器の構成は、シリンジの減少された保存空間を可能にする。このように、第2の包装からのプランジャーロッドとシリンジバレルの除去の後、プランジャーロッドは、シリンジの内部に含まれる薬物製剤の送達のために、ストッパーを介してシリンジバレルに迅速且つ容易に固定することができる。例示的なシリンジと第2の包装の配置が図3に表される。図3は、第1の区画部分(108)内で受け取られる、密封キャップ(20)とユーザーの指部のためのフランジ(40)、及び、第2の包装(92)の第2の区画部分(94)内で受け取られるプランジャーロッド(14)を備える、薬物製剤を含有するシリンジバレル(30)を示す。プランジャーロッド(14)は、シリンジバレル(30)にロック及び固定される弾性指部(160)、有用性のためのフランジ(66)、第2の包装の第2の区画にプランジャーロッドを固定するためのキースロット(78)、及び、酸素吸収剤(図示せず)による酸素の除去を可能にするための通気口(76)を含むことができる。シリンジ構成要素を備えた第2の包装は、密封カバー(190)で密封される。本明細書に記載される医薬包装システムのための追加の第2の包装の構成は、米国特許出願第2013/0080974号に記載されるものを含み、それは、シリンジ及び包装の組み立てへの参照によって組み込まれる。
<酸素吸収剤>
本明細書に記載される医薬包装システムにおいて、酸素吸収剤は、システムの構成要素全てから酸素を吸収し且つ取り除く。酸素吸収剤は、第2の包装の内部及び第2の包装自体の一部として配されるだけでなく、第1の包装にも統合され得る、サシェ、パウチ、カプセル、ラベル、ストリップ、パッチ、キャニスター、カートリッジ、内張り、ステッカーなどを含む、任意の大きさ又は形状であると考慮される。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、サシェの形態である。他の実施形態において、酸素吸収剤は、キャニスターの形態である。幾つかの他の実施形態において、酸素吸収剤は、ラベルの形態である。また他の実施形態において、酸素吸収剤は、ストリップの形態である。更なる実施形態において、酸素吸収剤は、第2の包装又は第1の包装に付着する、ステッカー又はラベルである。また更なる実施形態において、酸素吸収剤は、第2の包装の蓋、フィルム、又はシールなどの、第2の包装自体の一部として組み込まれる。第2の包装と酸素吸収剤の構成の制限しない例は、図1に表される。モルヒネ製剤用の酸素吸収剤を備える例示的な第2の包装は、実施例8に記載される。
酸素吸収剤に適切な材料は、化学結合によって酸素吸収剤と反応させることにより酸素を取り除き、通常は金属酸化物構成要素を形成する、金属ベースの基材を含む。金属ベースの基材は、元素状鉄(elemental iron)、同様に、酸化鉄、水酸化鉄、炭化鉄なども含む。酸素吸収剤として使用される他の金属は、ニッケル、スズ、銅、及び亜鉛を含む。金属ベースの酸素吸収剤は典型的に、表面積を増加させるために粉末の形態である。金属ベースの酸素吸収剤の粉末形成は、噴霧化、ミリング、微粉砕、及び電気分解を含むがこれらに限定されない、任意の既知の方法による。酸素吸収剤の追加の材料は、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、カテコール及びフェノールなどの低分子量有機化合物、活性炭、並びに、樹脂と触媒を組み込む高分子材料を含む。医薬包装システムの幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は金属ベースの酸素吸収剤である。医薬包装システムの特定の例において、酸素吸収剤は鉄をベースとする酸素吸収剤である。医薬包装システムの更なる例において、酸素吸収剤は、キャニスターの形態である鉄をベースとする酸素吸収剤である。
<酸素吸収剤と第2の包装>
本明細書における医薬包装システム中の酸素吸収剤の特徴は、第2の包装にある酸素の急速な取り込みである。周囲温度と圧力(1気圧)での空気中の酸素は約21%の濃度である。本明細書に記載される医薬包装システムが周囲条件で空気中に集められると、第2の包装の内部の環境はまた、最初に21%の酸素レベルにある。実施例3、及び図7と8において、医薬包装システム中の酸素吸収剤は、1〜3日で、第2の包装中の酸素レベルを0%にまで迅速に減少させる。従って、幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、最初に包装を組み立てた後、約7日、約6日、約5日、約4日、約3日、約2日、又は約1日で、第2の包装中の酸素を0%にまで減少させる。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、約1〜7日で第2の包装中の酸素を0%に減少させる。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、約1〜3日で第2の包装中の酸素を0%に減少させる。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、最初に包装を組み立てた後、1日につき、空気中の酸素の総量の約35%、約50%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、又は約95%にまで、第2の包装中の酸素を減少させる。幾つかの例において、酸素吸収剤は、1日につき約50%にまで第2の包装の酸素を減少させる。他の例において、酸素吸収剤は、1日につき約75%にまで第2の包装の酸素を減少させる。更なる例において、酸素吸収剤は、1日につき約90%にまで第2の包装の酸素を減少させる。他の実施形態において、酸素吸収剤は、最初に包装を組み立てた後、1日につき、約35%〜約75%、約50%〜約80%、又は約65%〜約90%にまで、第2の包装中の酸素を減少させる。
更なる実施形態において、酸素吸収剤は、第2の包装において、1日及び1気圧あたり約2乃至約10ccの酸素;1日及び1気圧あたり約3乃至約8ccの酸素;又は、1日及び1気圧あたり約4乃至約6ccの酸素を減少させる。特定の例において、酸素吸収剤は、第2の包装において、1日及び1気圧あたり約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、又は約10ccの酸素を減少させる。幾つかの例において、酸素吸収剤は、第2の包装において、1日及び1気圧あたり約4ccの酸素を減少させる。他の例において、酸素吸収剤は、第2の包装において、1日及び1気圧あたり約6ccの酸素を減少させる。更なる例において、酸素吸収剤は、第2の包装において、1日及び1気圧あたり約8ccの酸素を減少させる。
酸素吸収剤の別の特徴は、第2の包装中の初期の酸素の除去後、長期間、酸素レベルを0%に維持するものである。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、薬物の全体の保存期間の間、第2の包装中の酸素レベルを0%に維持する。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、少なくとも約12ヵ月、少なくとも約15ヵ月、少なくとも約18ヵ月、少なくとも約24ヵ月、少なくとも約30ヵ月、少なくとも約36ヵ月、少なくとも約48ヵ月、又は少なくとも約60ヵ月の間、第2の包装中の酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、酸素吸収剤は、少なくとも12ヵ月の間、第2の包装中の酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、酸素吸収剤は、少なくとも24ヵ月の間、第2の包装中の酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、酸素吸収剤は、少なくとも36ヵ月の間、第2の包装中の酸素レベルを0%に維持する。
<酸素吸収剤と第1の包装>
本明細書における医薬包装システム中の酸素吸収剤の利点となる特徴は、第2の包装中及び液体薬物自体の中にある酸素の吸収と除去である。驚くことに、例示的な包装システム中の酸素吸収剤はまた、第1の包装及び液体中の残りの酸素を、経時的に0%の酸素レベルにまで取り除いたことが分かった。窒素バブリングにより脱気した液体は未だに、約1%の残りの酸素レベル、又は、約10億分の400(ppb)の酸素、或いは、約7.6mmHgの分圧を含む。実施例3と図9を指す記載において後に図示され且つ説明されるように、典型的な医薬包装システム中の酸素吸収剤は、1〜3ヵ月で、第1の包装及び液体内部にある残りの酸素レベル(約1%)を0%に減少させた。故に、幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、不活性条件下で、初期の第1の包装の組み立ての約3ヵ月後、約2ヵ月後、又は約1ヵ月後、第1の包装中の酸素を0%に減少させる。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、不活性条件下で、初期の第1の包装の組み立ての後、1ヵ月につき、残りの酸素の約35%、約50%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、又は約95%にまで、第1の包装中の酸素を減少させる。幾つかの例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約50%にまで第1の包装の酸素を減少させる。他の例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約75%にまで第1の包装の酸素を減少させる。更なる例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約90%にまで第1の包装の酸素を減少させる。他の実施形態において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき、約35%〜約75%、約50%〜約80%、又は約65%〜約90%にまで、第1の包装中の酸素を減少させる。
他の実施形態において、酸素吸収剤は、不活性条件下で、初期の第1の包装の組み立ての後、1ヵ月につき、第1の包装に含まれる液体中の約150ppbの酸素、約200ppbの酸素、約250ppbの酸素、約300ppbの酸素、約350ppbの酸素、又は約400ppbの酸素にまで、第1の包装中の酸素を減少させる。幾つかの例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約200ppbの酸素にまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素を減少させる。他の例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約300ppbの酸素にまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素を減少させる。更なる例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約400ppbの酸素にまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素を減少させる。他の実施形態において、酸素吸収剤は、不活性条件下で、初期の包装の組み立ての後、1ヵ月につき、約150ppb乃至約300ppbの酸素、約250ppb乃至約350ppbの酸素、又は約300ppb乃至約400ppbの酸素にまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素を減少させる。
更なる実施形態において、酸素吸収剤は、不活性条件下で、初期の第1の包装の組み立ての後、1ヵ月につき、第1の包装中に含まれる液体中で、約2.5mmHg、約3.0mmHg、約3.5mmHg、約4.0mmHg、約4.5mmHg、約5.0mmHg、約5.5mmHg、約6.0mmHg、約6.5mmHg、約7.0mmHg、又は約7.5mmHgにまで、第1の包装中の酸素分圧を減少させる。幾つかの例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約2.5mmHgにまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素分圧を減少させる。他の例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約5.0mmHgにまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素分圧を減少させる。更なる例において、酸素吸収剤は、1ヵ月につき約7.5mmHgにまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素分圧を減少させる。他の実施形態において、酸素吸収剤は、不活性条件下で、初期の包装の組み立ての後、1ヵ月につき、約2.5mmHg乃至約5.0mmHg、約3.5mmHg乃至約6.0mmHg、又は約5.0mmHg乃至約7.5mmHgにまで、第1の包装中に含まれる液体中の酸素分圧を減少させる。
酸素吸収剤はまた、幾つかの実施形態において、第1の包装中の初期の酸素の除去後、長期間、酸素レベルを0%に維持する。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、薬物の全体の保存期間の間、第1の包装中の酸素レベルを0%に維持する。幾つかの実施形態において、酸素吸収剤は、少なくとも約12ヵ月、少なくとも約15ヵ月、少なくとも約18ヵ月、少なくとも約24ヵ月、少なくとも約30ヵ月、少なくとも約36ヵ月、少なくとも約48ヵ月、又は少なくとも約60ヵ月の間、第1の包装中の酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、酸素吸収剤は、少なくとも12ヵ月の間、第1の包装中の酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、酸素吸収剤は、少なくとも24ヵ月の間、第1の包装中の酸素レベルを0%に維持する。特定の例において、酸素吸収剤は、少なくとも36ヵ月の間、第1の包装中の酸素レベルを0%に維持する。
本明細書における医薬包装システムの対象となる特性は、酸素吸収剤による第1の包装と第2の包装中の酸素の除去後、真空効果があるように第2の包装環境における気圧が大気圧よりも低くなるということである。
<酸素吸収剤の容量>
本明細書に記載される医薬包装システムの酸素吸収剤のための酸素を吸収する容量は、前述の実施形態に記載されるような速度で第1の包装及び第2の包装の初期の酸素レベルを0%に減らし、且つ、前述の実施形態に記載されるような期間で酸素レベルを0%に維持するのに十分な容量を包含する。酸素吸収容量は、第2の包装中に使用される材料、第2の包装の表面積、及び第2の包装と第1の包装中の初期の酸素の量に従って、最適化され得る。例えば、吸収剤の酸素吸収容量は、第2の包装が酸素に対する非常に低い透過性を有する場合に減少し、一方で吸収剤の酸素吸収容量は、第2の包装が酸素に対してより浸透性である材料で作られる場合に増加する。このことは、実施例3と図7において更に詳しく説明される。酸素吸収容量が、医薬包装システムの保存期間にわたって酸素の総量に必要とされるよりも多い(即ち、容量をいっぱいにする)ことも、本明細書に記載される医薬包装システムの実施形態の範囲内である。余分な容量は、医薬包装システムのアセンブリのための処理プロセスにおいて、より多くの緩衝を可能にし得る。
例示的な酸素吸収剤の容量は、幾つかの実施形態において、約10cc(cm、気圧)乃至約50ccの酸素吸収容量、約15cc乃至約40ccの酸素吸収容量、又は約20cc乃至約30ccの酸素吸収容量に及ぶ。幾つかの実施形態において、医薬包装システム中の酸素吸収剤の酸素吸収容量は、約10cc、約15cc、約20cc、約25cc、約30cc、約35cc、約40cc、約45cc、又は約50ccの酸素吸収容量である。特定の例において、医薬包装システム中の酸素吸収剤の酸素吸収容量は、約15ccである。特定の例において、医薬包装システム中の酸素吸収剤の酸素吸収容量は、約30ccである。
<包装の組み立て>
本明細書に記載される医薬包装システムの調製において、包装は、幾つかの実施形態において、第1の包装及び/又は第2の包装における初期の酸素濃度を下げるために、不活性ガスを含む環境で(即ち、不活性包装条件下で)組み立てられる。不活性包装条件は、不活性ガスにより第1の包装容器及び/又は第2の包装容器の洗い流し(flushing)又は被覆の使用、同様に、不活性ガスによる薬物製剤のガス処理を含む。不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、CO、ヘリウムなど)の使用は、薬物製剤を酸素暴露に制限する。幾つかの実施形態において、液体の薬物製剤はまた、液体中の酸素を取り除くために不活性ガスによって散布されるか又は泡立たせられる。溶液はその後、一次容器の中に、及び幾つかの実施形態においては不活性ガス下で第2の包装の中に充填且つ密封される。
本明細書に記載される医薬包装システムは、実施例5と図12に表されるような周囲条件下(酸素濃度は約21%である)で包装される第1の包装容器から酸素を取り除くことが可能である。しかし、実施例に示されるように、レベル21%からの酸素除去はゆっくりとしたものであり、そのため、周囲条件における第1の包装は、大量の残りの酸素がそのゆっくりとした除去の前に分解を引き起こし得るので、推奨されない。
<酸素感受性薬物>
本明細書で使用されるように、用語「薬物」は、薬学的に活性な成分と、薬学的に活性な成分を含む任意の医薬液体組成物を指す。医薬液体組成物は、溶液、懸濁液、乳剤などの形態を含む。これら医薬液体組成物は、経口で又は注射によって投与することが可能である。
酸素感受性である(即ち、酸素に曝露した結果、分解し得る)任意の薬物は、本明細書に記載される医薬包装システムへの組み込みに適切である。酸素感受性薬物は、塩又は遊離塩基などのアミンエーテル(either)、スルフィド、アリル型アルコール、フェノール、及び、酸素との反応性を持ち得る他の化学基を持つものを含む。酸素感受性薬物の制限のない例は、モルヒネ、ヒドロモルフォン、プロメタジン、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリン、エストロゲンエステル、エフェドリン、プソイドエフェドリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ダノフロキサシン、エリスロマイシン、ペニシリン、シクロスポリン、メチルドーペート、セチリジン、ジルチアゼム、ベラパミル、メキシレチン、クロロチアジド、カルバマゼピン、セレギリン、オキシブチニン、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、L−システインなどを含む。幾つかの実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムの第1の包装容器はモルヒネを含む。他の実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムの第1の包装容器はヒドロモルフォンを含む。更なる実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムの第1の包装容器はプロメタジンを含む。
本明細書に記載される医薬包装システム中の酸素感受性薬物は、周囲条件、中間条件、及び促進条件を含む様々な保存条件において適切である。本明細書で使用されるような安定性は、特定の保存期間に沿った、薬物製品のUSP又は同等の研究論文(具体的には薬物物質のアッセイについて)で定義されるような全ての安定性基準、及び不純物についてのICH Q3Bガイダンスの現在の安定性基準を満たす製剤を指す。全ての決定的な品質特性は、製剤の保存期間にわたってそれらの許容範囲内におさまる必要がある。例として、モルヒネ製剤を安定させるためには、薬物物質(即ちモルヒネ)のアッセイは、USP及びICH Q3Bガイドラインの通り、[90.0%−110.0%]の範囲内であり、プソイドモルフィン、ヒドロキシモルフィン、ノルフィン−N−オキシドなどの全ての既知の(即ち、同定された)分解産物は、道の分解産物と同様に0.2%以下(NMT)である必要がある。本明細書に記載される医薬包装システム中の酸素感受性薬物の安定性は、HPLC、UPLC、又は他の既知の分析法によって評価される。
幾つかの実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムに保存される場合、酸素感受性薬物は、少なくとも12ヵ月間、少なくとも15ヵ月間、少なくとも18ヵ月間、又は少なくとも24ヵ月間、周囲条件(例えば25℃/60%のRH)において安定している。特定の例において、本明細書に記載される医薬包装システムに保存される場合、酸素感受性薬物は、少なくとも24ヵ月の間、周囲条件において安定している。他の実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムに保存される場合、酸素感受性薬物は、少なくとも6ヵ月間、少なくとも8ヵ月間、少なくとも10ヵ月間、又は少なくとも12ヵ月間、中間条件(例えば30℃/65%RH)で安定している。特定の例において、本明細書に記載される医薬包装システムに保存される場合、酸素感受性薬物は、少なくとも12ヵ月の間、中間条件において安定している。更なる実施形態において、本明細書に記載される医薬包装システムに保存される場合、酸素感受性薬物は、少なくとも4ヵ月間、少なくとも5ヵ月間、又は少なくとも6ヵ月間、促進条件(例えば40℃/75%RH)で安定している。特定の例において、本明細書に記載される医薬包装システムに保存される場合、酸素感受性薬物は、少なくとも6ヵ月の間、促進条件において安定している。
本明細書に記載される医薬包装システムはまた、酸素感受性賦形剤を含む医薬液体組成物に適している。医薬組成物中の酸素感受性賦形剤の劣化は、組成物の変色、組成物の性能又は有効性の減少、及び/又は活性な医薬成分との有害な反応性に及ぶ、様々な効果に通じ得る。本明細書に記載される医薬包装システムから利益を得る酸素感受性賦形剤の非独占的な例は、ポリエチレンオキシド(PEO)又はポリエチレングリコール(PEG)及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む。
<製品のキット及び物品>
本明細書に記載される医薬包装システムのための製品のキット及び物品も記載されている。そのようなキットは、1以上の医薬包装システムの共に組み立てられる構成要素の各々を含み、及び随意に、第2の包装の周囲の外部包装を含み得る。キットはまた、複数回の投薬を可能にするために、特定の薬物用のユニットの複数の医薬包装システムであり得る(例えば、毎日投薬される薬物の1週間用のキット)。キットにおける複数の医薬包装システムはまた、薬物の複合又はローテーションなどの目的のために異なる薬物を含み得る。
キットは、医薬包装システムについて商業的及び使用者の観点から求められる、1以上の追加の構成要素(追加のデバイスなど)を有し得る。そのような材料の限定されない例は、バッファー、希釈剤、フィルター、針、シリンジ;アダプター、汚物受入器、及び/又は使用のための内容及び/又は説明を列挙したラベル、及び医薬包装システムに関連する使用のための説明が挿入されている包装を含む。1セットの説明書も典型的に含まれる。
ラベルは第2の包装上又は第2の包装とともに存在し得る。ラベルを形成する文字、数字、又は他の文字が容器自体に付けられる、成型され、又はエッチングされている場合、ラベルは第2の包装上にあり得、例えば包装の挿入物とし第1の包装容器も受ける受入器又は担体内にラベルが存在する場合、ラベルは第2の包装とともに存在する。ラベルは内容物が具体的な治療適用に使用されることを示すために使用され得る。ラベルはさらに、例えば、本明細書中に記載される方法で、内容物の使用のための指示を示すことができる。
<実施例1:第2の包装の構成と分析機器>
典型的な第2の包装を、次の実施例2乃至4における酸素レベルに対して開発し且つ分析した。異なる構成は、材料の酸素バリア性に関する性能;酸素吸収剤の反応と性能;及び、シリンジ内部の酸素の量に対する動態(kinetic)及び衝撃の比較を可能にした。更に、2つのシステムを、第2の包装中の酸素除去:包装を密封する前の、又は酸素吸収剤の使用による窒素洗浄(nitrogen flush)について試験した。
第1の包装容器:脱気水を、酸素透過性の先端キャップにより1.25mLのガラスシリンジ(Hypak(商標), Becton Dickinson & Co.)に充填した。OxyDot(登録商標)酸素センサー(酸素レベルの視覚的なインジケータ)を、充填の前にシリンジバレルの内部に突き刺した。
第2の包装:第2の包装の材料は、特定のガスバリア性がない一般的なAPETフィルム;及び、ガスバリアとしてEVOH層を含んだ複数の層のフィルムを含んでいた。選択された酸素吸収剤は、サシェ中に吸収剤、粘着剤上に吸収剤、及び、ウェブフィルムに埋め込まれる吸収剤を含んでいだ。8つの異なる試験された構成は、以下の表に記載される:
シリンジを包んでその後密封した2つのフィルム(下ウェブと上ウェブ)により、パウチを調製した。4つの構成を、窒素洗浄により調製した(構成A、C、D、及びO)。これらのパウチの密封を、手動密封クランプを備えたグローブボックス中で行った。密封前に、OxyDot(登録商標)酸素センサーをパウチの内部に突き刺した。他の構成は、一種の酸素吸収剤(構成E、Eビス、F、及びG)を含んでいた。これらは、約21%のOレベルを備えた大気中で密封した。パウチ寸法は、約130mm×90mmであり、シリンジ内部で約30乃至35mLの量を有していた。
分析機器:パウチとシリンジの内部の酸素レベルを測定するために使用される装置は、OxyDot(登録商標)の視覚的なインジケータ(OxySense Analyzer)を読み取ることにより酸素レベルを測定した酸素分析計、及び、シリンジの水中の酸素レベルを測定したABL5血液ガス測定装置(放射計)を含んでいた。
保存:以下の実施例2乃至4において、第2の包装中のシリンジを、25℃/60%の相対湿度(RH)で、気候室に置いた。
<実施例2:窒素洗浄した包装中の酸素レベル>
<パウチ環境における酸素>
以下の表は、構成A、C、D、及びOについての酸素レベルを表す。
図4は、上記の表のグラフ表示であり、窒素洗浄したパウチ(構成A、C、D、及びO)における酸素進入を表す。構成A、C、D、及びOは全て、アルミニウム箔の上ウェブで調製された。アルミニウム箔が非常に強力な酸素バリア性であったので、酸素進入に対する上ウェブの衝撃は些細なものである。故に、グラフは、下ウェブのバリア性の間の直接比較を本質的に可能にする。
研究の始め(=0日目)に、全ての構成における酸素レベルは、構成Oが1%未満であったことを除いて、約0%であった。酸素バリア性のないAPETで構成される構成Aは、酸素の安定した進入を可能にした。研究の終わり(=360日目)に、構成Aの酸素レベルは約8%であった。他の構成C、D、及びOは、酸素透過に対して優れたバリア性を示した。しかし、これらの構成は未だに、研究エンドポイントまで増加するパウチの内部の酸素レベルとして、ある程度まで酸素進入を可能にした(例えば、Cについては2%、Dについては1%)。
<シリンジ環境における酸素>
図5は、構成A、C、及びDの充填したシリンジにおける酸素レベルを示す。脱気水を充填したシリンジは、t0で約1%の残りの酸素を有していた。図5に従い、全てのシリンジの酸素レベルが、1ヵ月後に0%の酸素にまで近づく。構成A、C、及びDのパウチ環境が、それらのシリンジよりも低い酸素レベルを有していたので(図4を参照)、シリンジの外側の減少した酸素レベルは、フィックの法則に従った先端キャップ透過性によって容易とされるように、シリンジの内部の残りの酸素の退出を促進することが、考慮される。
それにもかかわらず、ヒステリシス現象(ラグ効果)が、パウチ環境における酸素レベルと、シリンジバレル内部の酸素レベルとの間で観察された。このことは、1年後に、(EVOHフィルムに配される)C及びDの構成におけるシリンジが0%の酸素レベルで残る一方で、酸素レベルはそれぞれのパウチ中で僅かに増加した(Cについて2%、Dについて1%)という観察によって、強調される。この効果は、構成Aにおいてより顕著なものであり、ここで、(一般的なAPETフィルムに配される)Aにおけるシリンジは、6ヵ月以上の間0%の酸素で残り、その後、酸素レベルは、約7ヵ月後に増加し始め、研究の終わりには2%にまで増加した。対照的に、構成Aのパウチ環境における酸素レベルは、研究の終わりに8%にまで引き続き増加した。図6は、パウチ間の、及び、構成A単独のシリンジ中の酸素レベルのヒステリシス現象を表す。
ヒステリシス現象は、その感知能力の一部として内的な酸素吸収度を有する酸素センサー(OxyDot(登録商標))に起因し得ると、考慮される。
<実施例3:酸素吸収剤を備える包装における酸素レベル>
<パウチ環境における酸素>
構成E、Eビス、F、及びGを、パウチ環境とシリンジ環境の内部の酸素レベルについて検査した。研究は、第2の包装と酸素吸収剤タイプのための異なる材料との比較を可能にした。図7は、25℃/60%のRHで360日の保存でのパウチ環境における酸素レベルを示す。実施例1に記載されるように、構成E、Eビス、F、及びGを、21%の酸素にて大気環境中で密封した。t0でのオフセットは、パウチの密封と酸素レベル測定の間の時間に起因する。2〜3日後に、全ての構成(E、Eビス、F、及びG)のパウチ環境は、0%の酸素であった。このことは、酸素吸収剤がパウチ内の初期の酸素内容物を素早く吸収することを示す。図8は、8日間スケールグラフにおいて、急速な吸収をより詳細に表す。1年後、構成EとFがパウチ環境において未だに0%の酸素であることが観察された(図7)。Eビスについて、酸素レベルは、1年のエンドポイントで、約6ヵ月後に約5%のレベルにまで増加し始めた。パウチGは、約12ccのOの容量を備える、酸素を吸収する上ウェブのフィルムを備える。しかし、構成Gにおけるパウチ環境中の酸素レベルは1ヵ月後に増加し始め、この酸素レベルは、最初の6ヵ月以内で2%になり、酸素吸収容量が十分でないことを示した。
構成EとFに関して、結果は、フィルムのバリア性の間の比率(酸素移動速度)を示し、酸素吸収容量は、研究の終わりに0%の酸素大気を提供するために操作され得る。故に、弱い障壁(APET)と大きなO吸収容量(30cc)を備えた第2の包装(即ち、構成E)、及び、優れた障壁(EVOH)と小さなO吸収容量(15cc)を備えた第2の包装は、同じ結果(0%のパウチ酸素レベル)を提供することができる。
構成Eビスは、同じ第2の包装材を有するが、O吸収剤の容量は更に小さい(Eについては15cc対30cc)。図7の結果は、APETフィルムの弱いバリア性のため、O吸収剤の総容量が6ヵ月で消費されたことを示す。酸素進入はその後、6ヵ月以内で構成A(即ち、5%の酸素の取り込み)と同等になる。結果はまた、ポリマーベースフィルムに埋め込まれる酸素吸収剤を備えた構成Gが、最もゆっくりした酸素除去(0%の酸素に対して3日)を有していたことも示した。最終的に、結果は、酸素吸収動態が非常に速く、約2〜3日でパウチ中の酸素の総量(約6〜7ccのO)を取り除くことができることを示した。
予想外に、構成の幾つかにおける第2の包装気圧は、大気圧よりも低くなり、真空のような効果をもたらしたことも、観察された。
<シリンジ環境における酸素>
図9は、構成E、F、及びGにおけるシリンジ環境の酸素レベルを表す。脱気水を充填したシリンジは、t0で約1%の残りの酸素を有していた。1ヵ月後、構成E、F、及びGのシリンジ中の酸素レベルは、0%の酸素であった。結果は、システムがシリンジ外(0%)及びシリンジ内の酸素レベルに平衡する傾向があることを示唆する。しかし、興味深いことに、シリンジGにおける酸素レベルは、1年後にパウチ中の僅かな酸素の増加(4%の酸素)にもかかわらず、0%の酸素に近いままである。
<実施例4:第2の包装の構成の密封効果と酸素レベル>
図10は、封止不良のある構成EとGから多くのパウチを示す。前述のように、酸素吸収剤を備えたパウチは全て21%の酸素レベルで密封された。図10の効果は、これらのサンプルの大半が、特定の時間後の各サンプルの漏出速度又は密封コードの破損(rupture)に依存して、0%の酸素に達し、及び異なる時点で21%にまで戻ったことを示す。酸素吸収剤の過剰な大きさ(パウチ量における7ccの純酸素と比較して、Eにおける30ccの容量)にもかかわらず、包装が漏れている場合、パウチにおける酸素レベルは非常に速く21%にまで増加し得る。構成Eからの多くの欠陥のあるパウチは、幾つかの材料が他のものよりも優れた密封特性を有し、且つ第2の包装のための考慮事項であることを示唆する。
<実施例5:ブリスター包装中の周囲条件(〜21%のO)において酸素吸収剤を充填したシリンジの酸素レベル>
この研究は、周囲条件(Oの濃度は、〜21%である)において充填されたシリンジから酸素レベルと抽出動態を評価した。約32ccの量で酸素吸収剤を含む3つの異なるブリスター構成(1つの構成につきn=10)を、周囲条件(〜21%のO)で、以下の材料により調製した:
酸素透過性の先端キャップを備えた1.25mLのガラスシリンジ(Hypak(商標), Becton Dickinson & Co.)を、精製水(脱気せず)で充填し、その後、上記のブリスター包装の1つに配した。故に、水は、8ppmの初期の酸素レベル(21%の酸素で空気との平衡状態)を含んでいた。OxyDot(登録商標)酸素センサー(酸素レベルの視覚的なインジケータ)を、充填の前にシリンジバレルの内部に突き刺した。酸素レベルを、実施例1に記載される方法に従い、ブリスター包装及びシリンジにおいて評価した。
<ブリスター環境における酸素>
3つの構成全てについて、酸素レベルは、1日後にブリスター包装においてゼロであり、研究の終わり(360日)まで0のままであった(図11)。これは、酸素吸収の動態がブリスターを通る酸素透過流動よりも更に速い速度を有していることを示す。図11において、T0(ゼロ時間)の酸素濃度は21%のはずであるが、サンプル製造と測定の間の時間遅延(数時間のスパン)は、第1の測定点上で低濃度を得るのに十分である。
シリンジ環境における酸素
周囲条件(21%の酸素)で充填され、且つ酸素吸収剤を備えたブリスター包装に配されるシリンジについて、シリンジにおける酸素レベルは、3つのブリスター構成全てについて、6ヵ月以内で5%に、及び約1年で2%未満にまで減少される。図12における趨勢線は、指数曲線に従うように見える。
研究は、シリンジの内部からの酸素抽出流動が相対的に遅いプロセスであることを示した:酸素レベルを約5%に減らすのに約6ヵ月かかり、酸素レベルを約2%にするのに1年かかる。このゆっくりとした動態は、周囲条件で充填されたシリンジが、酸素暴露の約6ヵ月まで、シリンジの内容物を曝し、故に、酸化/分解の高い危険性を恐らくは有している。包装は結果的に約1年で2%未満にまでシリンジ中の酸素レベルを減少させるが、分解の可能性を妨げるために、不活性(即ち、窒素)条件でシリンジを充填することが推奨される。
<実施例6:様々な充填及び包装条件でのシリンジにおける酸素レベル>
図13は、1年の期間にわたる、シリンジの様々な充填及び包装条件における酸素レベルを要約する。〜1%のOレベルを伴う不活性条件(脱気され、N洗浄された)で充填し、及び、大気保管(第2の包装がない)で配されるシリンジに関して、酸素レベルは結局、約1年で21%にまで増加した(▲)。〜1%のOレベルを伴う不活性条件(脱気され、N洗浄された)で充填し、及び、吸収剤を備えた酸素バリア包装に配されるシリンジに関して、酸素レベルは約1ヵ月で0にまで減り、約1年後に3のままであった(◆)。周囲条件(Oレベルが〜21%)で充填し、及び、吸収剤を備えた酸素バリア包装に配されるシリンジに関して、酸素レベルは1年後に約1%まで減少させる(■)。
<実施例7:酸素吸収剤のない第1の包装と第2の包装におけるモルヒネ製剤の促進された安定性の研究>
2mg/mLと10mg/mLのモルヒネ製剤を、以下の表に従って調製した。
2mg/mLと10mg/mLのモルヒネ製剤を、酸素透過性のストッパーを備える1.25mLのガラスシリンジ(Hypak(商標))の中で、6ヵ月間、40℃/75%のRHでICH促進条件下で評価した。モルヒネ製剤を含むシリンジを、紙の蓋の裏当てを備えたPET(ポリエチレンテレフタレート)材料の第2のブリスター包装に配した。
40℃/75%のRHでの6ヵ月の保存後の安定性アッセイの結果は、モルヒネ内容物が、両方の濃度についての規格パラメーター(NMT±10%の変化)内で留まったことを明らかにした。アッセイ値は2mg/mLの製剤において安定したままであり、一方でモルヒネのアッセイ値は10mg/mLの製剤においてわずかに低下したが、規格内に残った。同様に、合計の不純物のレベルは経時的に規則的に増加したが、両方の濃度(strength)に関しては規格(NMT1.5%)よりも下にとどまった。pH値はまた、6ヵ月の保存期間にわたり安定したままであった。
個々の不純物に関して、プソイドモルフィンは1ヵ月の保存期間の後に現われ、2mg/mLと10mg/mLのモルヒネ製剤の両方において、保存期間にわたり規則的に増加した。6ヵ月の保管の終わりに、この不純物は規格限界(NMT0.2%)を通過した。以下の表は、2mg/mLのモルヒネ製剤における経時的なプソイドモルフィン濃度を記載する:
図14は、3つの異なるバッチの2mg/mLの製剤における経時的なプソイドモルフィンの存在を表す。プソイドモルフィンの増加は10mg/mLの製剤においてさらに速い速度にあり、更に早く規格限界に到達した(示されないデータ)。
<実施例8:酸素吸収剤を備える第1の包装と第2の包装におけるモルヒネ製剤の促進された安定性の研究>
実施例7のモルヒネ製剤の安定性と保存期間を改善するために、酸素吸収剤を備えた第2の包装を開発した。
代替的なブリスター包装は、PETとEVOH(エチレンビニルアルコール)(下ウェブ)を含む複数の層のプラスチックフィルムで作られる、熱成形された透明なシェル、及び、紙、PET、並びにアルミニウム箔(上ウェブ)で作られる熱密封した蓋材料を含んでいた。下ウェブのEVOH層は酸素分子に対して非常に低い透過性を示し、アルミニウム箔は任意のガスを通さない。故に、このブリスター包装は、第2の包装への大気中の酸素の再進入を制限する。酸素吸収剤(30ccの容量)をブリスターの内部に配した。この吸収剤は、HDPEプラスチックで作られるキャニスター中に充填される鉄粉形式(formula)を含み、第2の包装中にある任意の酸素を吸収するように機能した。モルヒネ製剤を含む第1の包装容器(即ち、シリンジ)はその後、この代替的なブリスター包装中に配された。
6ヵ月間の40℃/75%のRHでの促進条件を、以前の実施例に対して同様に評価した。両方の濃度(strengths)について、モルヒネ内容物は経時的に安定したままであり、結果は規格(90−110%)に従った。しかし、酸素吸収剤構成を備えた第2の包装システムにより、不純物プロファイル、より具体的にはプソイドモルフィン不純物は、かなり改善された。両方の濃度の全てのバッチについて、合計の不純物含有量の最も高い結果は、非常に低く、規格限界(NMT1.5%)よりもかなり下にとどまった。プソイドモルフィン含有量は非常に低く、定量化の限界よりも更に下であった。促進条件における6ヵ月の保存期間にわたるプソイドモルフィン含有量の結果を、以下の表に提示する:
上記で示されるように、プソイドモルフィン含有量はまた、規格限界(NMT0.2%)よりもかなり下にとどまった。実施例におけるデータは、酸素吸収剤を備えた第2の包装システムで包装されたバッチ上で得られる安定性の結果が、バッファーとキレート化システムを備えた製剤の組み合わせ、窒素下での製造プロセス、及び、酸素吸収剤を備えた酸素バリア包装が、酸化反応に対するモルヒネ製剤の優れた保全を確保することを示す、ということを示した。
<酸素バリア包装におけるモルヒネ製剤と標準包装との比較>
別の研究において、2mg/mLのモルヒネ製剤の安定性を、周囲条件(25℃/60%のRH)及び促進条件(40℃/75%のRH)で、標準包装(即ち、酸素バリアの第2の包装及び/又は酸素吸収剤がない)、及び、酸素バリア包装(即ち、酸素バリアの第2の包装と酸素吸収剤を備える)において検査した。以下の表は、周囲条件と促進条件の両方において、酸素バリア包装を備えたモルヒネ製剤におけるプソイドモルフィン含有量が低く、且つ規格限界下にあった一方で、標準包装を備えたモルヒネ製剤は許容できないレベルのプソイドモルフィン(0.2%以上)を有していたことを示す:
図15は以前の表における結果のグラフ表示である。図15(上部)は、24ヵ月間、周囲条件(25℃/60%のRH)での標準包装と酸素バリア包装における2mg/mLのモルヒネ(MPH)製剤の保存を示す。グラフは、標準包装における2mg/mLのモルヒネ製剤が、周囲条件で保存された場合、約18ヵ月で許容できないプソイドモルフィン不純物のレベルを達成したことを示す。図15(下部)は、6ヵ月間、促進条件(40℃/75%のRH)での標準包装と酸素バリア包装における2mg/mLのモルヒネ製剤の保存を示す。促進条件における6ヵ月の期間の終わりに、標準包装におけるモルヒネ製剤は、プソイドモルフィンの規格限界に到達した。周囲条件と促進条件の両方で保存された酸素バリア包装におけるモルヒネ製剤は、安定しており、規格限界よりも十分下にあるプソイドモルフィンレベルを有していた。
<実施例9:酸素バリア包装における実施例7からのモルヒネ製剤と、均等な濃度の市販のモルヒネ製剤製品との安定性の比較>
2mg/mL、5mg/mL、及び10mg/mLのモルヒネ製剤を実施例7に従って調製し、ストッパーを備える1.25mLのガラスシリンジ(Hypak(商標))に充填し、そして、実施例8に記載されるように酸素吸収剤を備えた第2の包装システム中に配した。安定性を、均等な濃度の市販のモルヒネ製剤製品と比較した。試験の条件と結果を以下の表に要約する:
上記に示されるように、酸素吸収剤を備えた第2の包装システムにおける実施例7のモルヒネ製剤は、市販のルヒネ製品が周囲条件で保存され、その一方で実施例7のモルヒネ製剤が促進条件(40℃/75%のRH)で保存された時でさえ、比較可能な濃度の市販のモルヒネ製品よりも遥かに優れた安定性を有していた。安定性アッセイは、市販のモルヒネ製品が全て、合計の及び/又は特定の不純物に関する規格限界の外にあった一方で、実施例7のモルヒネ製剤は完全に規格内にあったことを示す。2mg/mLの市販のモルヒネ製品は、高レベルの合計の不純物(1.7%)を提示し、且つ、2つの未知の不純物は関する規格(ICH Q3Bガイダンスに従う)の外にあり;他の未知の不純物は0.1%よりも著しく上回っていると見出された。5mg/mLの市販のモルヒネ製品は、プソイドモルフィンと未知の不純物の許容できないレベルを示した。最終的に、約半分の保存期間で分析された、10mg/mLの市販のモルヒネ製品は、高い合計の不純物レベルと、6までの未知の不純物とを有しており、そのうち4つは0.2%に非常に使い又はその周辺であった。これは、この製品が2年後に恐らく安定性判定基準を満たさないことを示す。この例における結果は、酸素吸収剤を備えた第2の包装システムによる、本明細書に記載される例示的なモルヒネ製剤の純度と安定性の増加を実証する。
<実施例10:標準包装と酸素バリア包装における様々な酸素感受性薬物による追加の安定性研究>
追加の安定性研究を、実施例8におけるモルヒネの標準包装vs酸素バリア包装の研究と同様に、ヒドロモルフォン製剤とプロメタジン製剤のために実行した。
<ヒドロモルフォン>
1mg/mLと10mg/mLのヒドロモルフォン製剤の安定性を、24ヶ月間周囲条件(25℃/60%のRH)で、及び6ヶ月間促進条件(40℃/75%のRH)で、標準包装(即ち、酸素バリアの第2の包装及び/又は酸素吸収剤がない)、及び、酸素バリア包装(即ち、酸素バリアの第2の包装と酸素吸収剤を備える)において検査した。
周囲条件では、不純物含有量における有意差は、標準包装又は酸素バリア包装の何れかにおける1mg/mLのヒドロモルフォン製剤について観察されなかった。しかし、促進条件では、1mg/mLと10mg/mLの両方は、規格限界を超過した、又はそれに近接したRRT 0.72で未知の不純物を提示する:
図16は以前の表における結果のグラフ表示である。図16(上部)は、6ヵ月間、促進条件(40℃/75%のRH)での標準包装と酸素バリア包装における1mg/mLのヒドロモルフォン(HYD)製剤の保存を示す。グラフは、6ヵ月の保存期間の終わりに、標準包装における1mg/mLのヒドロモルフォン製剤が許容できない未知の不純物(RRT 0.72)を有していたことを示す。図16(下部)は、6ヵ月間、促進条件(40℃/75%のRH)での標準包装と酸素バリア包装における10mg/mLのヒドロモルフォン製剤の保存を示す。促進条件における6ヵ月の期間の終わりに、標準包装におけるヒドロモルフォン製剤は、未知の不純物のための規格限界(RRT 0.72)に非常に近接していた。酸素バリア包装における1mg/mLと10mg/mLのヒドロモルフォン製剤は、安定し且つ規格限界よりも下にある不純物レベルにより安定していた。
<プロメタジン>
25mg/mLのプロメタジン製剤の安定性を、24ヶ月間周囲条件(25℃/60%のRH)で、及び6ヶ月間促進条件(40℃/75%のRH)で、標準包装(即ち、酸素バリアの第2の包装及び/又は酸素吸収剤がない)、及び、酸素バリア包装(即ち、酸素バリアの第2の包装と酸素吸収剤を備える)において検査した。
以下の表は、周囲条件と促進条件の両方において、酸素バリア包装を備えたプロメタジン製剤におけるスルホキシド不純物含有量が、規格限界の下にあった一方で、標準包装を備えたモルヒネ製剤は許容できないレベル(0.2%以上)のスルホキシド不純物を迅速に有していたことを示す:
図17は以前の表における結果のグラフ表示である。図17(上部)は、12ヵ月間、周囲条件(25℃/60%のRH)での標準包装と酸素バリア包装における25mg/mLのプロメタジン(PRZ)製剤の保存を示す。グラフは、標準包装におけるプロメタジン製剤が、保存期間の終わりまで増加し続けた3ヵ月のアッセイ点により、スルホキシどの許容できないレベルを有していたことを示す。酸素バリア包装におけるプロメタジン製剤は、規格限界下にあるスルホキシド不純物レベルを有していた。図17(下部)は、6ヵ月間、促進条件(40℃/75%のRH)での標準包装と酸素バリア包装における25mg/mLのプロメタジン製剤の保存を示す。1ヵ月のアッセイ点では、標準包装におけるプロメタジン製剤は、既にスルホキシドに関する規格限界を超過していた。酸素バリア包装におけるプロメタジン製剤は、スルホキシド不純物レベルの安定により安定しており、規格限界よりも下であった。
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され記載されている一方で、このような実施形態が、ほんの一例として提供されることは当業者に明白であろう。多数の変形、変化、及び置換は、本発明から逸脱することなく、当業者によって現在想到される。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代案が、本発明の実施において利用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義するものであり、この特許請求の範囲及びそれらの同等物の範囲内の方法及び構成がそれによって包含されることが、意図される。

Claims (15)

  1. 注射可能な酸素感受性薬物用の医薬包装システムであって、該包装システムは:
    (i)不活性条件下で注射可能な酸素感受性薬物を充填したシリンジであって、該シリンジは、酸素透過性の先端キャップを有する、シリンジ、
    (ii)シリンジを収容する密封された酸素不透過性ブリスター包装であって、該ブリスター包装は、エチレン/ビニルアルコール(EVOH)を含む複数の層の下網と、アルミニウム箔又はEVOHを含む複数の層の上網の蓋とを含む、ブリスター包装;及び
    (iii)酸素吸収剤であって、酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、ブリスター包装において約1乃至3日で、及びシリンジにおいて約1乃至3ヵ月で、存在する酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる、酸素吸収剤
    を含む、医薬包装システム。
  2. シリンジはプラスチック又はガラスである、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  3. ブリスター包装、アルミニウムベースで冷間成形されたブリスター、又は成型されたブリスターである、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  4. 酸素吸収剤はブリスター包装の内部に配される、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  5. 酸素吸収剤はキャニスターである、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  6. 酸素吸収剤は、1気圧で約30ccの酸素を吸収する容量を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  7. 酸素吸収剤は鉄をベースとする、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  8. 酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、約1日でブリスター包装中の酸素のレベルを0パーセントにまで減少させる、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  9. 酸素吸収剤は、包装を組み立ててから、約1ヵ月でシリンジ中の酸素のレベルを約0パーセントにまで減少させる、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  10. ブリスター包装は、熱形成されたブリスターである、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  11. 酸素吸収剤は、還元鉄化合物、カテコール、アスコルビン酸及びそのアナログ、金属リガンド、不飽和炭化水素、及びポリアミドから成る群から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  12. 酸素感受性薬物は、モルヒネ、ヒドロモルフォン、プロメタジン、ドーパミン、エピネフリン、ノルエピネフリン、エストロゲンエステル、エフェドリン、シュードエフェドリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ダノフロキサシン、エリスロマイシン、ペニシリン、シクロスポリン、メチルドーペート、セチリジン、ジルチアゼム、ベラパミル、メキシレチン、クロロチアジド、カルバマゼピン、セレギリン、オキシブチニン、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、L−システイン、及びL−トリプトファンから成る群から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載の医薬包装システム。
  13. 注射可能な酸素感受性薬物はモルヒネである、ことを特徴とする請求項12に記載の医薬包装システム。
  14. 注射可能な酸素感受性薬物はヒドロモルフォンである、ことを特徴とする請求項12に記載の医薬包装システム。
  15. 注射可能な酸素感受性薬物はプロメタジンである、ことを特徴とする請求項12に記載の医薬包装システム。
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