JP2016223335A - 負圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】動力源のエネルギーロスを低減でき、かつ、小型化が可能な負圧ポンプを提供する。
【解決手段】動力源によって回転駆動される駆動軸50が内部に挿入配置された筐体20と、筐体20内に形成されると共に従動軸60を備え、従動軸60に駆動軸50から回転力が伝達されることで負圧を生成するポンプ部70と、駆動軸50と一体回転する駆動側クラッチ板82と、従動軸60の軸方向に移動可能に設けられ、従動軸60と一体回転し、駆動側クラッチ板82と当接することで駆動軸50の回転力を従動軸60へ伝達する少なくとも一部が磁性材料で形成された従動側クラッチ板84と、筐体20内に配置され、従動側クラッチ板84を駆動側クラッチ板82に押し付ける皿ばね92と、筐体20に固定され、皿ばね92の押付力に抗する磁力を発生させて従動側クラッチ板84を駆動側クラッチ板82から引き離す電磁石94とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、負圧ポンプに関する。
車両の負圧式ブレーキ倍力装置に用いられる負圧ポンプとして、エンジンからの動力の伝達を断続するクラッチを備えた負圧ポンプ(例えば、特許文献1参照)が知られている。このような負圧ポンプでは、負圧タンク内の負圧力がブレーキ倍力装置を作動させる負圧力に充分な場合にクラッチを切断することで、エンジンのエネルギーロスを低減することができる。
特許文献1に開示された負圧ポンプでは、クラッチが駆動軸に取り付けられた駆動側クラッチ板と従動軸に取り付けられた従動側クラッチ板とで構成されており、コイルスプリングの弾性力(押付力)によって駆動側クラッチ板が従動側クラッチ板に押し付けられることでクラッチが接続されている。一方、電磁石でコイルスプリングの押付力に抗する磁力を発生させた場合、駆動側クラッチ板が電磁石に引き付けられることで従動側クラッチ板から引き離され、クラッチが切断される。
特開2015-28305号公報
ところで、特許文献1に開示された負圧ポンプでは、クラッチが切断されても、駆動側クラッチ板が駆動軸と一体回転を続ける。そのため、駆動側クラッチ板と電磁石を収容する収容部材との間には、クラッチ切断状態で駆動側クラッチ板と収容部材とが当接しない程度の大きさの隙間を設ける必要がある。
しかし、上記のような大きさの隙間を設けた場合、電磁石が駆動側クラッチ板を引き付ける力(引力)が低下するため、クラッチの切断に必要な磁力確保のために電磁石が大型化する傾向がある。電磁石が大型化した場合、負圧ポンプも大型化する傾向がある。
本発明は、動力源のエネルギーロスを低減でき、かつ、小型化が可能な負圧ポンプを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の負圧ポンプは、動力源によって回転駆動される駆動軸が内部に挿入配置された筐体と、前記筐体内に形成されると共に従動軸を備え、該従動軸に前記駆動軸から回転力が伝達されることで負圧を生成するポンプ部と、前記駆動軸に設けられ、前記駆動軸と一体回転する駆動側クラッチ板と、前記従動軸に該従動軸の軸方向に移動可能に設けられ、前記従動軸と一体回転し、前記駆動側クラッチ板と当接することで前記駆動軸の回転力を前記従動軸へ伝達する少なくとも一部が磁性材料で形成された従動側クラッチ板と、前記筐体内に配置され、前記従動側クラッチを前記駆動側クラッチ板に押し付ける弾性部材と、前記筐体に固定され、前記弾性部材の押付力に抗する磁力を発生させて前記従動側クラッチ板を前記駆動側クラッチ板から引き離す電磁石と、を有する。
請求項1に記載の負圧ポンプでは、弾性部材の押付力によって従動側クラッチ板が駆動側クラッチ板に当接することで、駆動軸の回転力が従動軸に伝達されてポンプ部が負圧を生成する。
一方、電磁石で弾性部材の押付力に抗する磁力を発生させることで、電磁石の磁力によって従動側クラッチ板が引き付けられ、従動側クラッチ板が駆動側クラッチ板から引き離される。これにより、駆動軸の回転力が従動軸に伝達されなくなり、ポンプ部による負圧の生成が停止される。
このように、上記負圧ポンプでは、駆動軸から従動軸へ回転力が伝達されるのを断続できるため、動力源のエネルギーロスを低減することができる。
また、上記負圧ポンプでは、電磁石の磁力で従動側クラッチ板を引き付けるため、電磁石と従動側クラッチ板との間の隙間を小さくすることで、従動側クラッチ板に作用する引き付け力(引力)が強くなる。このため、上記負圧ポンプでは、例えば、電磁石の磁力で駆動側クラッチ板を引き付けるものと比べて、電磁石を小型化しても従動側クラッチ板に作用する引力を確保することができる。言い換えると、上記負圧ポンプでは、従動側クラッチ板に作用する引力を確保できるので、電磁石を小型化することができる。これにより、負圧ポンプの小型化が可能になる。また、電磁石を小型化することで負圧ポンプの軽量化も可能になる。
本発明の請求項2に記載の負圧ポンプは、請求項1に記載の負圧ポンプにおいて、前記従動側クラッチ板の前記駆動側クラッチ板と当接する部分、又は、前記駆動側クラッチ板の前記従動側クラッチ板と当接する部分が非磁性材料を用いた摩擦材で形成されている。
請求項2に記載の負圧ポンプでは、従動側クラッチ板の駆動側クラッチ板と当接する部分、又は、駆動側クラッチ板の従動側クラッチ板と当接する部分を、非磁性材料を用いた摩擦材で形成している。このため、電磁石の磁力が従動側クラッチ板から駆動側クラッチ板へ直に伝わって分散されるのを防止できる。これにより、従動側クラッチ板に電磁石の引力を効率よく作用させることができるため、電磁石をさらに小型化することができる。
また、上記負圧ポンプでは、上記当接する部分を摩擦材で形成しているため、上記当接する部分の摩耗を抑制することができる。またさらに、従動側クラッチ板と駆動側クラッチ板との間でジャダー音(異常振動による異音)が生じるのを抑制することができる。
本発明の請求項3に記載の負圧ポンプは、請求項1又は請求項2に記載の負圧ポンプにおいて、前記従動軸を回転可能に支持する従動側軸受と、前記筐体の前記ポンプ部側に設けられ、前記従動側軸受を介して前記弾性部材を支持する第1壁部と、前記駆動軸を回転可能に支持する駆動側軸受と、前記筐体の前記ポンプ部側と反対側に設けられ、前記弾性部材の押付力が作用する前記駆動側クラッチ板を前記駆動側軸受を介して受ける第2壁部と、を有している。
請求項3に記載の負圧ポンプでは、弾性部材が従動側軸受を介して第1壁部によって支持され、弾性部材の押付力が作用する駆動側クラッチ板が駆動側軸受を介して第2壁部によって受け止められる。このため、駆動軸に弾性部材の押付力及び電磁石の磁力に起因するスラスト力(軸方向の力)が作用するのが抑制される。
本発明の請求項4に記載の負圧ポンプは、請求項3に記載の負圧ポンプにおいて、前記弾性部材は、前記従動側軸受と前記従動側クラッチ板との間に配置された皿ばねである。
請求項4に記載の負圧ポンプでは、弾性部材を皿ばねとしていることから、例えば、弾性部材を弦巻ばねとしたものと比べて、従動側クラッチ板を駆動側クラッチ板から引き離す際に必要とされる電磁石の引力(磁力)を小さくすることができるため、電磁石をさらに小型化することができる。
本発明は、動力源のエネルギーロスを低減でき、かつ、小型化が可能な負圧ポンプを提供することができる。
図1の負圧ポンプの軸方向に沿った断面図であり、駆動側クラッチ板と従動側クラッチ板の接続状態を示している。 図1の負圧ポンプの軸方向に沿った断面図であり、駆動側クラッチ板と従動側クラッチ板の切断状態を示している。 図1で示される筐体のポンプ部の正面図(図1の矢印3X方向から見た正面図)である。 図1で示される電磁石の正面図(図1の矢印4X方向から見た正面図)である。 図1で示される従動側クラッチ板の正面図(図1の矢印5X方向から見た正面図)である。
本発明の一実施形態に係る負圧ポンプについて説明する。
図1に示されるように、本実施形態の負圧ポンプ10は、シリンダヘッドカバー12に取り付けられ、エンジン14からの動力(図1では符号Mで示す。)が図示しないクランク軸を介して伝達されることで駆動して負圧を生成する装置である。また、本実施形態では、負圧ポンプ10で生成された負圧が、車両の負圧式ブレーキ倍力装置16で利用されるが、これに限らず、ブレーキ倍力装置16以外の他の装置で利用されてもよい。さらに、本実施形態では、本発明における動力源の一例としてエンジン14を用いているが、これに限らず、本発明における動力源の一例としてモータ等を用いてもよい。
図1に示されるように、負圧ポンプ10は、筐体20と、筐体20内に形成されるポンプ部70と、筐体20内に収容されるクラッチ80と、クラッチ80を断続させるクラッチ断続機構90と、を有している。
筐体20は、略円筒状とされており、軸方向の一方側(図1では右側)を構成する第1筐体22と、軸方向の他方側(図1では左側)を構成し、第1筐体22が取り付けられる第2筐体32と、を含んで構成されている。なお、本実施形態では、筐体20の軸方向が、オルダム継手18を介して上述のクランク軸と連結される駆動軸50の軸方向と同じ方向とされている。
第1筐体22は、軸方向の一方側(図1では右側)を形成する円筒部24と、軸方向の他方側(図1では左側)を形成し、円筒部24よりも大径とされた円筒部26と、円筒部24の軸方向の他端部から径方向外側へ張り出して円筒部26の軸方向の一端部に接続される側壁部28と、円筒部26の軸方向の他端部(図1では左側の端部)から径方向外側へ張り出す円環板状のフランジ部30と、を含んで構成されている。なお、本実施形態の側壁部28は、本発明における第2壁部の一例である。
第2筐体32は、軸方向の一方側(図1では右側)を形成し、軸方向の他端部(図1では左側の端部)が側壁部38によって閉塞された円筒部34と、軸方向の他方側(図1では左側)を形成し、円筒部34よりも小径とされ、円筒部34に対して偏心した位置に配置された円筒部36と、円筒部34の軸方向の一端部(図1では右側の端部)から径方向外側へ張り出す円環板状のフランジ部40と、を含んで構成されている。なお、本実施形態の側壁部38は、本発明における第1壁部の一例である。
第1筐体22のフランジ部30は、第2筐体32のフランジ部40に重ねられており、フランジ部30に形成された貫通孔30Aを通して皿ねじ31のねじ部31Aがフランジ部40に形成されたねじ孔40Aに捩じ込まれてフランジ部30がフランジ部40に取り付けられている。すなわち、第2筐体32に第1筐体22が取り付けられている。
また、フランジ部30及びフランジ部40には、図示しない貫通孔が形成されており、この貫通孔を通してボルト41のねじ部(不図示)がシリンダヘッドカバー12の側壁部12Aに形成されたねじ孔(不図示)に捩じ込まれてフランジ部30及びフランジ部40が側壁部12Aに取り付けられている。すなわち、筐体20がシリンダヘッドカバー12に取り付けられている。
シリンダヘッドカバー12の側壁部12Aには、円形の開口部13が形成されており、筐体20をシリンダヘッドカバー12に取り付けた状態では、第1筐体22の軸方向の一方側が開口部13の内側に挿入配置される。具体的には、円筒部24、円筒部26及び側壁部28が開口部13の内側に挿入配置される。
円筒部26の外周面26Bには、円周方向に沿って連続する凹溝が形成されており、この凹溝内には円環状のシール部材27(本実施形態ではOリング)が挿入されている。このシール部材27は、筐体20をシリンダヘッドカバー12に取り付けた状態では、開口部13の内周面13Aに密着して円筒部26と開口部13との間をシール(密封)するようになっている。
第2筐体32の円筒部36の軸方向の他端部(図1では、左側の端部)には、円板状の蓋部材42が取り付けられている。具体的には、蓋部材42に形成された貫通孔42Aを通して平ねじ43(本実施形態では低頭の平ねじ)のねじ部43Aが円筒部36の軸方向の他端部に形成されたねじ孔36Bに捩じ込まれて蓋部材42が円筒部36に取り付けられている。この蓋部材42によって円筒部36の軸方向の他端部に形成される開口が閉塞されている。
筐体20の内部には、駆動軸50と、この駆動軸50にクラッチ80を介して接続される従動軸60とがそれぞれ挿入配置されている。
駆動軸50は、磁性材料(本実施形態では、強磁性材料(例えば、鉄))で形成されており、軸方向の一方側(図1では右側)を形成する円柱状の大径部52と、軸方向の他方側(図1では左側)を形成し、大径部52よりも小径とされた円柱状の小径部54と、大径部52の軸方向の他端部(図1では左側)から径方向外側へ張り出す円板状の駆動側クラッチ板82と、を含んで構成されている。なお、大径部52の軸方向の一端部は、上述のオルダム継手18を介してクランク軸に連結される。
駆動軸50の大径部52は、第1筐体22の内側に挿入配置され、円筒部26に取り付けられた円環状の軸受100(本実施形態では、一例として玉軸受)によって回転可能に支持されている。この軸受100は、外輪102の外周面が円筒部26の内周面26Aに接し、内輪104の内周面が大径部52の外周面に接している。また、軸受100は、外輪102の軸方向の一端面102A(図1では右側の端面)が側壁部28の内面(図1では左側の面)から隆起した隆起部28Aに接しており、軸方向一方側への移動が制限されている。さらに軸受100は、内輪104の軸方向の他端面104A(図1では左側の端面)が駆動側クラッチ板82の裏面(図1では、右側の面)から隆起した隆起部82Aに接している。言い換えると、駆動側クラッチ板82は、軸受100を介して側壁部28によって支持されている。このため、従動側クラッチ板84を介して駆動側クラッチ板82に伝達される後述する皿ばね92のばね力(押付力)が側壁部28によって受け止められるようになっている。
一方、駆動軸50の小径部54及び駆動側クラッチ板82は、第2筐体32の内側に挿入配置されている。
従動軸60は、軸方向の一方側(図1では右側)を形成する円筒状の小径部62と、軸方向の他方側(図1では左側)を形成し、小径部62よりも大径とされた略円筒状の大径部64と、を含んで構成されている。また、従動軸60は、側壁部38に形成された貫通孔38Aを貫通して、小径部62が円筒部34の内側に配置され、大径部64が円筒部36の内側に配置されている。
従動軸60の小径部62の内側には、駆動軸50の小径部54の軸方向の他端部が挿入配置されている。具体的には、小径部62と小径部54との間には、軸受66(本実施形態では一例として滑り軸受)が介在しており、クラッチ80の切断状態では、駆動軸50の回転力が従動軸60に伝達されないようになっている。
また、従動軸60の小径部62は、円筒部34に後述する円環状の収容部材96を介して取り付けられた円環状の軸受110(本実施形態では、一例として玉軸受)によって回転可能に支持されている。この軸受110は、外輪112の外周面が収容部材96の内周面96Aに接し、内輪114の内周面が小径部62の外周面に接している。
軸受110は、外輪112の軸方向の一端面112A(図1では左側の端面)が収容部材96の内周面96Aから径方向内側に張り出した張出部97に接しており、軸方向一方側への移動が制限されている。また、軸受110は、外輪112の軸方向の他端面112B(図1では左側の端面)が側壁部38の軸方向の一方側の面(図1では右側の面)に接しており、軸方向他方側への移動が制限されている。
従動軸60の小径部62の外周には、従動軸60の軸方向に移動可能に円環板状の従動側クラッチ板84が取り付けられている。具体的には、小径部62の外周面には、円周方向に等間隔で図示しない歯部が形成され、従動側クラッチ板84の内周面には、図示しない歯部と噛み合う図示しない歯部が形成されており、これらの歯部が噛み合うことで、従動軸60と従動側クラッチ板84が一体回転する。なお、従動側クラッチ板84を従動軸60の軸方向に移動させる場合には、それぞれの歯部が噛み合わないようになっている。
従動側クラッチ板84は、少なくとも一部(本実施形態では本体となる部分)が磁性材料(本実施形態では、強磁性材料(例えば、鉄))で形成されており、駆動側クラッチ板82に対向配置されている。また、図5に示されるように、従動側クラッチ板84の駆動側クラッチ板82と当接する部分は、非磁性材料を用いた摩擦材86(所謂クラッチフェーシング)で形成されている。本実施形態では、摩擦材86が従動側クラッチ板84の円周方向に等間隔に複数設けられている。
摩擦材86としては、例えば、カーボン系の素材を用いた摩擦材やアラミドなどの有機繊維を用いたペーパー摩擦材を用いてもよい。なお、本発明はこの構成に限定されない。
なお、本実施形態のクラッチ80は、駆動側クラッチ板82と従動側クラッチ板84とで構成されている。
また、円筒部34の内側には、断面略コ字形状とされた円環状の収容部材96が固定されている。具体的には、収容部材96は、磁性材料(本実施形態では、強磁性材料(例えば、鉄))で形成されており、軸方向の一端部が開放され、外周面96Bが円筒部34の内周面34Aに接し、内周面96Aが軸受110の外輪112の外周面に接している。また、収容部材96の軸方向の他端部(底部96C)が側壁部38の内面に接している。この収容部材96の窪み部には、電磁石94が収容されている。この電磁石94は、ソレノイドコイルであり、電磁石94に電流を印加するためのコード98が収容部材96の底部96Cに形成された図示しない貫通孔と側壁部38に形成された貫通孔38Bを通り抜けて外部に延出している。外部に延出したコード98は、コントロールユニット99に接続されている。
図4に示されるように、収容部材96の軸方向の一端部に形成された開口部には、磁性材料(本実施形態では、強磁性材料(例えば、鉄))で形成された略円環板状の蓋部材95が嵌め込まれている。この蓋部材95の外周には、円周方向に間隔をあけて切欠き95Aが形成されており、収容部材96との間に隙間が形成されている。また、蓋部材95の内周には、円周方向に間隔をあけて切欠き95Bが形成されており、収容部材96との間に隙間が形成されている。
図5に示されるように、従動側クラッチ板84には、円周方向に延びる長孔84Aが円周方向に等間隔で形成されている。この長孔84Aは、従動側クラッチ板84を蓋部材95に重ねた際に、径方向の位置が切欠き95Aと切欠き95Bとの間となるように従動側クラッチ板84に形成されている。
図1に示されるように、軸受110と従動側クラッチ板84との間には、従動軸60の小径部62を囲うように皿ばね92が2枚配置されている。この皿ばね92のばね力(弾性力)によって従動側クラッチ板84が駆動側クラッチ板82に押し付けられている。本実施形態では、クラッチ断続機構90を皿ばね92と電磁石94で構成している。また、本実施形態の皿ばね92は、本発明における弾性部材の一例である。
また、前述の電磁石94は、皿ばね92の押付力に抗する強さの磁力を発生させることが可能で、この磁力によって従動側クラッチ板84を引き付けることで、従動側クラッチ板84を駆動側クラッチ板82から引き離してクラッチ80の接続状態(図1に示される状態)を解除させる(切断状態(図2に示される状態)にする)ことができるように構成されている。なお、クラッチ80の接続状態とは、従動側クラッチ板84を駆動側クラッチ板82に皿ばね92のばね力で押し付けた状態を指す。
側壁部38には、図示しない吸入口(図示省略)が設けられ、円筒部36には、図示しない吐出口(図示省略)が設けられている。この吸入口は逆止機能を有するチェックバルブ74(図1参照)を介して負圧タンク17に接続されている。チェックバルブ74は、負圧タンク17から吸入口に向かう流体(ここでは、空気)の流れを許容し、吸入口から負圧タンク17に向かう流体の流れを止めるように構成されている。この負圧タンク17は、負圧ポンプ10で生成された負圧を内部で維持することができるように構成されている。また、負圧タンク17は、ブレーキ倍力装置16に接続されており、ブレーキ倍力装置16の使用によって内部で維持する負圧力が消費されるようになっている。
図3に示されるように、円筒部36の内側には、従動軸60の大径部64が挿入配置されている。この大径部64には、径方向に延びる溝65が形成されており、その溝65に板状のベーン72が溝延在方向に摺動自在に配置されている。この構成によりベーン72は、従動軸60の回転によって遠心力を受けて溝65内をスライドする。
また、本実施形態の円筒部36は長円筒状とされ、従動軸60の大径部64は略正円筒状とされている。すなわち、円筒部36の内周面36Aは断面形状が長円とされ、従動軸60の大径部64の外周面は断面形状が略正円とされている。このため、円筒部36の内周面36Aと従動軸60の大径部64の外周面との間には空間(隙間)が生じている。ここで、従動軸60が回転した場合、ベーン72は遠心力を受けて溝内をスライド移動し内周面36Aに沿って動くため、内周面36Aと従動軸60との間の空間がベーン72によって複数の空間に仕切られる。そして、本実施形態では、吸入口が円筒部36の長軸側に設けられ、吐出口が短軸側に設けられることから、仕切られた空間が従動軸60の回転に伴い、吸入口側から吐出口側に向かって徐々に容積が小さくなり、その容積変化によって、円筒部36で負圧が生成される。すなわち、従動軸60が回転することで、ポンプ部70で負圧が生成される。なお、ポンプ部70は、第2筐体32(円筒部36)、吸入口、吐出口、蓋部材42、従動軸60及びベーン72によって構成されている。
また、図1に示されるように、駆動軸50の内部には、大径部52の外周面に形成された円環状の凹溝120の底面から小径部54の軸方向の他端面まで延びて開口する流路122が形成されている。この流路122には、シリンダヘッドカバー12の側壁部12A内に形成されたオイル流路124を通してエンジン14側から供給されるエンジンオイル(潤滑剤の一例)が円筒部26の外周面26Bから側壁部28の内部を経て円筒部24の内周面24Aまで延びて開口する流路126を通って供給される。流路122を通ったエンジンオイルは、従動軸60の内部を通り、円筒部36内に供給される。これにより、円筒部36の内周面36Aとベーン72との摩擦抵抗を減らすことができる。
また、本実施形態では、第1筐体22と第2筐体32を非磁性材料(例えば、アルミ、樹脂)で形成している。なお、本発明はこの構成に限定されない。
負圧ポンプ10の電磁石94は、コントロールユニット99によって制御されている。このコントロールユニット99は、負圧タンク17に設けられた圧力センサ19の値に応じて、電磁石94に印加する電流を制御するように構成されている。
次に、本実施形態の負圧ポンプ10の作用効果について説明する。
負圧ポンプ10では、皿ばね92の押付力(ばね力)によって駆動側クラッチ板82が従動側クラッチ板84に押し付けられることで、駆動軸50の回転力が従動軸60に伝達されてポンプ部70が負圧を生成する。
一方、電磁石94で皿ばね92の押付力に抗する磁力を発生させることで、電磁石94の磁力によって従動側クラッチ板84が引き付けられ、従動側クラッチ板84が駆動側クラッチ板82から引き離される。これにより、駆動軸50の回転力が従動軸60に伝達されなくなり、ポンプ部70による負圧の生成が停止する。
このように、負圧ポンプ10では、駆動軸50から従動軸60へ回転力が伝達されるのを断続できるため、エンジン14のエネルギーロスを低減することができる。これにより、車両の燃費を改善することができる。
また、負圧ポンプ10では、電磁石の磁力で従動側クラッチ板84を引き付けるため、電磁石94を収容する収容部材96と従動側クラッチ板84との間の隙間Gを小さくすることで、従動側クラッチ板84に作用する引き付け力(引力)が強くなる。このため、負圧ポンプ10では、例えば、電磁石の磁力で駆動側クラッチ板を引き付けるものと比べて、電磁石94を小型化しても従動側クラッチ板84に作用する引力を確保することができる。言い換えると、負圧ポンプ10では、従動側クラッチ板84に作用する引力を確保できるので、電磁石94を小型化することができる。これにより、負圧ポンプ10の小型化が可能になる。また、電磁石94を小型化することで負圧ポンプ10の軽量化も可能になる。
また、負圧ポンプ10では、皿ばね92が軸受110を介して側壁部38によって支持され、皿ばね92の押付力が作用する駆動側クラッチ板82が軸受100を介して側壁部28によって受け止められる。このため、駆動軸50に皿ばね92の押付力及び電磁石94の磁力に起因するスラスト力(軸方向の力)が作用するのが抑制される。これにより、駆動軸50からオルダム継手18を介してクランク軸側へスラスト力が伝わるのが抑制される。
さらに負圧ポンプ10では、従動側クラッチ板84の駆動側クラッチ板82と当接する部分を、非磁性材料を用いた摩擦材86で形成している。このため、電磁石94の磁力が従動側クラッチ板84から駆動側クラッチ板82へ直に伝わって分散されるのを防止できる。これにより、従動側クラッチ板84に電磁石94の引力を効率よく作用させることができるため、電磁石94をさらに小型化することができる。
また、負圧ポンプ10では、蓋部材95と収容部材96との間に切欠き95Aによる隙間と、切欠き95Bによる隙間が形成されている。このため、電磁石94の磁力が収容部材96の外周部から従動側クラッチ板84へ伝達されやすくなる。また、従動側クラッチ板84には、長孔84Aを形成しているため、従動側クラッチ板84上を伝わる磁力が長孔84Aを迂回して蓋部材95に伝達されやすい。また、蓋部材95に伝達された磁力は、切欠き95Bによる隙間をさらに迂回して従動側クラッチ板84へ伝達されやすく、従動側クラッチ板84に伝達された磁力は、蓋部材95の内周部へ伝達される。このように、電磁石94側と従動側クラッチ板84との間で磁力が往復するため、従動側クラッチ板84に電磁石94の引力をさらに効率よく作用させることができる。なお、電磁石94の磁力(磁力線)を図1及び図2では、一点鎖線で示している。
また、負圧ポンプ10では、従動側クラッチ板84の駆動側クラッチ板82と当接する部分を、摩擦材86で形成しているため、上記当接する部分の摩耗を抑制することができる。さらに、従動側クラッチ板84と駆動側クラッチ板82との間でジャダー音(異常振動による異音)が生じるのを抑制することができる。
さらに、負圧ポンプ10では、第1筐体22及び第2筐体32をそれぞれ非磁性材料で形成していることから、第1筐体22及び第2筐体32に電磁石94の磁力が伝わらない(磁力が分散しない)ため、電力消費を抑えつつ(言い換えると、磁力を抑えつつ)、従動側クラッチ板84を駆動側クラッチ板82から引き離すことができる。
負圧ポンプ10では、皿ばね92を用いることから、例えば、弦巻ばねを用いるものと比べて、従動側クラッチ板84を駆動側クラッチ板82から引き離す際に必要とされる電磁石94の引力を小さくできるため、電磁石94をさらに小型化することができる。
またさらに、例えば、電磁石94への通電不良が発生したとしても、負圧ポンプ10自体は作動(負圧を生成)するため、負圧式ブレーキ倍力装置16を作動させることができる。
また、エンジン14が逆転したことを図示しないエンジン回転センサが感知した場合、ポンプ部70が逆転によって破損するのを防ぐために、クラッチ80を切断する構成としてもよい。これにより、ポンプ部70が逆転することで破損するのが防止される。
前述の実施形態では、従動側クラッチ板84の駆動側クラッチ板82と当接する部分を、非磁性材料を用いた摩擦材86で形成する構成としているが、本発明はこの構成に限定されず、駆動側クラッチ板82の従動側クラッチ板84と当接する部分を、非磁性材料を用いた摩擦材86で形成する構成としてもよい。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
10 負圧ポンプ
14 エンジン(動力源)
20 筐体
28 側壁部(第2壁部)
38 側壁部(第1壁部)
50 駆動軸
60 従動軸
70 ポンプ部
82 駆動側クラッチ板
84 従動側クラッチ板
86 摩擦材
92 皿ばね(弾性部材)
94 電磁石
100 軸受(駆動側軸受)
110 軸受(従動側軸受)

Claims (4)

  1. 動力源によって回転駆動される駆動軸が内部に挿入配置された筐体と、
    前記筐体内に形成されると共に従動軸を備え、該従動軸に前記駆動軸から回転力が伝達されることで負圧を生成するポンプ部と、
    前記駆動軸に設けられ、前記駆動軸と一体回転する駆動側クラッチ板と、
    前記従動軸に該従動軸の軸方向に移動可能に設けられ、前記従動軸と一体回転し、前記駆動側クラッチ板と当接することで前記駆動軸の回転力を前記従動軸へ伝達する少なくとも一部が磁性材料で形成された従動側クラッチ板と、
    前記筐体内に配置され、前記従動側クラッチ板を前記駆動側クラッチ板に押し付ける弾性部材と、
    前記筐体に固定され、前記弾性部材の押付力に抗する磁力を発生させて前記従動側クラッチ板を前記駆動側クラッチ板から引き離す電磁石と、
    を有する負圧ポンプ。
  2. 前記従動側クラッチ板の前記駆動側クラッチ板と当接する部分、又は、前記駆動側クラッチ板の前記従動側クラッチ板と当接する部分が非磁性材料を用いた摩擦材で形成されている、請求項1に記載の負圧ポンプ。
  3. 前記従動軸を回転可能に支持する従動側軸受と、
    前記筐体の前記ポンプ部側に設けられ、前記従動側軸受を介して前記弾性部材を支持する第1壁部と、
    前記駆動軸を回転可能に支持する駆動側軸受と、
    前記筐体の前記ポンプ部側と反対側に設けられ、前記弾性部材の押付力が作用する前記駆動側クラッチ板を前記駆動側軸受を介して受ける第2壁部と、
    を有する請求項1又は請求項2に記載の負圧ポンプ。
  4. 前記弾性部材は、前記従動側軸受と前記従動側クラッチ板との間に配置された皿ばねである、請求項3に記載の負圧ポンプ。
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