JP2016220905A - 加飾成形体およびその製法 - Google Patents

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【課題】興趣に富む印象的な陰影を有する凹凸模様が付与された加飾成形体およびその製法を提供する。【解決手段】蓋体4の蓋板8が透明層8aを有し、上記透明層8aの表面に、レーザ照射による溶融除去跡からなる凹凸模様Pが形成され、その凹凸模様Pが形成された面にオーロラ蒸着層9が形成され、上記透明層8aの裏面に、着色層として金属光沢シート7が設けられており、上記オーロラ蒸着層9を通して、上記透明層8aに形成された凹凸模様Pと金属光沢シート7の金属光沢色とが視認可能になっている。【選択図】図2

Description

本発明は、見る角度によって変化する印象的な陰影を有する凹凸模様が付与された、興趣に富む加飾成形体およびその製法に関するものである。
化粧料を収容したコンパクト容器や口紅容器等には、単に機能性だけでなく、見栄えがよい、商品イメージを反映したデザインである、といった意匠性も要求される。このような要求に応える技術として、例えば、コンパクト容器の蓋部に、接着剤を用いることなく装飾フィルムを一体化する技術が開示されている(特許文献1参照)。
また、蓋部の表面や裏面に設けられた薄膜層にレーザを照射し、その薄膜層に、微細な線や点で構成された図柄の透かし模様を形成する技術が開示されている(特許文献2、3参照)。
特開2001−292827号公報 特開2006−34623号公報 特開2006−334122号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、装飾フィルムを用いたものは、経時的に装飾フィルム部が変質したり摩耗・損傷したりして、見栄えが悪くなるという問題がある。また、上記特許文献2のように、レーザで微細な透かし模様を形成したものは、美麗で耐久性にも優れているが、模様に立体感や陰影がなく、模様が単調になりやすいという問題がある。
これに対し、上記特許文献3のものは、レーザで形成される微細な透かし模様と凹凸模様が組み合わせられており、比較的興趣に富むものといえる。しかし、このものは、インモールド転写成形等において、透かし模様形成予定部に、予め微細な凹凸形状を付与しておく必要があり、模様のデザインが変わるたびに、異なる転写シートと金型を用いて成形を行わなければならないため、工程が複雑で、製造コストがアップするという問題がある。また、顧客のニーズに応じたデザインのものを、短時間で提供したり、急な仕様変更に対応したりすることができないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、興趣に富む印象的な陰影を有する凹凸模様が付与された加飾成形体およびその製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、透明部材からなる透明層を有し、上記透明層の一方の面に、レーザ照射による溶融除去跡からなる凹凸模様が形成され、その凹凸模様が形成された面もしくは反対側の面にオーロラ蒸着層が形成され、上記オーロラ蒸着層が形成された面とは反対側の面に直接、もしくは隙間を介して着色層が設けられており、上記オーロラ蒸着層を通して、上記透明層に形成された凹凸模様とオーロラ蒸着層の反対側に設けられた着色層とが視認可能になっている加飾成形体を第1の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記凹凸模様が、深さの異なる溶融除去跡の組み合わせによって構成されている加飾成形体を第2の要旨とし、それらのなかでも、特に、上記着色層が金属光沢層である加飾成形体を第3の要旨とする。
そして、本発明は、上記第1の要旨である加飾成形体を製造する方法であって、透明部材からなる透明層を有する成形体を準備する工程と、上記透明層の一方の面にレーザ照射を行うことにより、透明層に溶融除去跡からなる凹凸模様を形成する工程と、上記透明層の凹凸模様が形成された面もしくは反対側の面にオーロラ蒸着層を形成する工程と、上記透明層の、オーロラ蒸着層が形成された面とは反対側の面に直接、もしくは隙間を介して着色層を形成する工程とを備え、上記オーロラ蒸着層を通して、上記透明層に形成された凹凸模様とオーロラ蒸着層の反対側に設けられた着色層とが視認されるようにした加飾成形体の製法を第4の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記凹凸模様を形成する工程において、レーザ出力を調整することにより、得られる溶融除去跡の深さが場所によって異なるようにした加飾成形体の製法を第5の要旨とし、それらのなかでも、特に、上記着色層として、金属光沢層を形成した加飾成形体の製法を第6の要旨とする。
本発明は、透明層の表面に、レーザ照射の溶融除去跡からなる凹凸模様を形成し、その凹凸面もしくは反対側の面にオーロラ蒸着層を形成するとともに、オーロラ蒸着層形成面とは反対側の面に着色層を設け、上記オーロラ蒸着層を通して、透明層に設けられた凹凸模様と着色層とを視認可能にしたものである。
この構成によれば、従来、平坦面に形成されることが一般的であったオーロラ蒸着層のオーロラ調の見え方が、透明層に付与された凹凸模様の凹凸面における光の反射の影響を受け、しかも透明層の反対側に設けられた着色層の色や模様が加味されることによって、上記凹凸模様に深い、変化に富んだ陰影を与えることができる。したがって、本発明の加飾成形体は、見る角度によって、凹凸模様の立体感が印象的に変化し、しかもその凹凸模様の凹凸面が、オーロラ調の色と着色層の色によって眩惑的な色合いに変化する、インパクトのある強い印象を与えるものとなる。
そして、上記加飾成形体のデザインは、透明層に凹凸模様を形成する際の加工条件と、オーロラ蒸着層を形成する際の加工条件と、着色層の色やデザインとの組み合わせによって、即座に変更が可能であり、いちいち成形体の金型を作り直す必要がない。したがって、多種多様なデザインの加飾成形体を、市場のニーズに応じて、短期間で納品することができるという利点を有する。
そして、本発明の加飾成形体のなかでも、特に、上記凹凸模様が、深さの異なる溶融除去跡の組み合わせによって構成されているものは、その深さの違いによって、オーロラ調の見え方が異なるため、より一層、凹凸模様の陰影が強調され、変化に富んだ見え方となって好適である。
また、本発明の加飾成形体のなかでも、特に、上記着色層が金属光沢層であるものは、凹凸模様の凹凸面におけるオーロラ調の色の変化が、金属光沢層における光の反射によってより強調され、変化に富んだ見え方となって好適である。
そして、本発明の加飾成形体の製法によれば、上記加飾成形体を、短時間で効率よく製造することができる。
本発明の一実施の形態を示す斜視図である。 図1のX−X′断面図である。 上記実施の形態における蓋体の分解斜視図である。 (a)、(b)は、ともに上記蓋体に用いられる蓋板の製造方法の説明図である。 上記蓋板の製造方法の説明図である。 上記蓋板に形成される凹凸模様の変形例を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態を示す説明図である。 本発明のさらに他の実施の形態を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態を示す説明図である。 本発明における凹凸模様の他の変形例を示す説明図である。
つぎに、本発明を実施するための形態について説明する。ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態であるコンパクト容器の斜視図であり、図2は、そのX−X′断面図である。すなわち、このコンパクト容器は、本体部1の内側の、向かって左側に設けられた凹部2に、ファンデーション等の化粧料が収容保持され、向かって右側に設けられた凹部3に、化粧料を肌に塗布するためのパフが収容保持されるようになっている。
そして、上記本体部1の後端部には、本体部1の上部開口を蓋する蓋体4が、本体部1とのヒンジ連結(図示せず)によって回動自在に取り付けられており、図1において鎖線で示すように、上方に開くようになっている。なお、蓋体4の内側面には、鏡5が貼着されている。
上記蓋体4は、その分解斜視図である図3に示すように、後端部にヒンジ部6aが突設された蓋枠体6と、その上面に嵌合一体化される蓋板8と、その間に挟み込まれる金属光沢シート7とで構成されている。この金属光沢シート7は、本発明において「着色層」としての機能を果たすものである。そして、上記蓋板8は、透明アクリル樹脂成形体からなる透明層8aをベースとし、その表面に、楕円形状と波形状を組み合わせた抽象的な模様からなる凹凸模様Pが付与されており、さらにその表面に、オーロラ調の色を有するオーロラ蒸着層9が形成されている。
より詳しく説明すると、上記透明層8aの表面に付与された凹凸模様Pは、レーザ照射によって得られるもので、透明層8aの表面に、レーザ照射によって浅い凹状の溶融除去跡が形成され、その溶融除去跡によって凹凸模様Pが構成されている。この溶融除去跡を、図1と図3において細かい斜線で示す。
また、上記透明層8aの表面に形成されるオーロラ蒸着層9は、透明層8aの表面全体に形成されており、図2に示すように、上記凹凸模様Pの凹凸部分にも隙間なく形成されている。このオーロラ蒸着層9を、図1において粗い斜線で示す。このオーロラ蒸着層9は、金、銀、銅、ニッケル、チタン、ニッケルクロム合金等の金属、あるいは、二酸化チタン(TiO)、二酸化珪素(SiO)等の金属酸化物を、適宜の組み合わせで蒸着薄膜として積層することにより得られるもので、透明もしくは半透明の光沢層(この例では透明)として視認することができる。そして、その光沢色が見る角度によって変化し、あたかもオーロラのような印象を与えることが特徴である。
そして、上記透明層8aの裏面側に挟み込まれる金属光沢シート7は、すでに述べたように、本発明の「着色層」としての機能を果たすもので、オーロラ蒸着層9が形成された表面側から見て、オーロラ蒸着層9と透明層8aを通して、その光沢色が透けて見えるようになっている。
したがって、この蓋体4を上から見ると、透明層8aの表面に形成された凹凸模様Pの凹凸面における光の反射と、裏面側に設けられた金属光沢シート7からの光の反射の影響を受けて、オーロラ蒸着層9のオーロラ調の色が、上記凹凸模様Pを構成するいろいろな角度に向いた面で複雑に変化して、立体感のある深い陰影を与えるようになっている。そして、その陰影は、見る角度によって、眩惑的な色合いに変化するため、インパクトのある強い印象を与えるようになっている。
なお、上記蓋体4に用いられる蓋板8は、例えばつぎのようにして得ることができる。すなわち、まず、蓋板8のベースとなる透明層8aを賦形するための金型を用意し、透明層8aの形成材料である透明アクリル樹脂材料を射出成形することにより、図4(a)に示すように、所定形状が付与された透明層8aを得ることができる。
つぎに、図4(b)に示すように、上記透明層8aの表面に、COレーザ等のレーザ装置によってレーザ照射を行い、透明層8aの表面の一部を溶融除去することにより、目的とするデザインの凹凸模様Pを形成する。このとき、レーザの出力を調整することにより、凹凸模様Pを構成する凹部の深さを所望の深さに設定することができる。
つぎに、図5に示すように、上記透明層8aの凹凸模様Pが形成された面に、凹凸模様Pの形成部分も含めて、オーロラ蒸着層9を形成する。オーロラ蒸着層9の厚みや積層する蒸着層の種類によって、オーロラ調の色が変化することから、見せたい色となるようその厚みや種類を考慮する。蒸着の方法としては、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング等、適宜の蒸着方法を用いることができる。とりわけ、蒸着膜として、二酸化チタン(TiO)膜と二酸化珪素(SiO)膜とを、スパッタ法によって交互に積層してなるものが、効果の上で好適に用いられる。
このようにして、透明層8aの表面に、凹凸模様Pとオーロラ蒸着層9とが形成された蓋板8を得ることができる。そして、この蓋板8を、上面に金属光沢シート7が載置された蓋枠体6上に重ねて嵌合することにより、図1に示すコンパクト容器の蓋体4を得ることができる。
上記製法によれば、得ようとする加飾成形体(この例では、コンパクト容器の蓋体4)のデザインに応じて、透明層8aに凹凸模様Pを形成する際のレーザ照射条件と、オーロラ蒸着層9を形成する際の加工条件と、着色層(この例では、金属光沢シート7)の色やデザインとの組み合わせを適宜に設定すればよい。したがって、デザイン変更の場合、いちいち成形体の金型を作り直したりすることなく、即座に対応が可能であることから、多種多様なデザインの加飾成形体を、市場のニーズに応じて、短期間で納品することができるという利点を有する。
なお、上記の例において、蓋板8の透明層8aを構成する透明部材は、従来から容器等の成形品に用いられる透明部材であれば、どのようなものであってもよく、アクリル樹脂の他、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)等があげられる。なかでも、強度と透明性の点で、アクリル樹脂、PET樹脂が好適である。そして、上記透明層8aは、その裏面側に形成される凹凸模様Pと金属光沢シート7とを透かして見せる必要から、透明でなければならないが、必ずしも無色である必要はなく、多少着色されていても、反対側が透けて見えていれば問題ない。以下に述べる「透明」も、特に断らない限り、着色の有無を問わず、その反対側が透けて見える程度に透明であればよい。
そして、上記透明層8aの厚みは、この加飾成形体の用途や要求される強度等に応じて、適宜に設定されるが、例えば、上記の例のように、コンパクト容器の蓋体4に用いる場合、0.5〜5mmに設定することが好適である。すなわち、上記透明層8aの厚みが厚すぎると、蓋体4が嵩張って好ましくないとともに、透明層8aの裏面側に設けられる金属光沢シート7との距離が大きくなりすぎて、凹凸模様Pの凹凸面への光沢色の影響が弱くなり、その見え方の印象が弱くなるおそれがあるからである。また、透明層8aの厚みが薄すぎると、この透明層8aに形成する凹凸模様Pの凹部の深さが浅くならざるを得ず、やはり、見え方の印象が弱くなるおそれがあり、好ましくない。
また、上記透明層8aの表面に形成する凹凸模様Pの凹部の深さは、すでに述べたように、レーザ照射時の出力によって調整されるのであり、その深さは、加飾成形体の大きさやデザインに応じて設定される。ちなみに、上記の例のように、コンパクト容器の蓋体4として用いる場合、10〜200μmの深さに設定することが、印象的な見え方となる点で好適である。そして、上記凹部の深さが深いほど、その凹部内に設けられたオーロラ蒸着層9のオーロラ調の色が、強く見えることから、図6に示すように、凹凸模様Pのなかでも、特に強調したい部分に限って、その凹部20を深く形成すれば、その凹部20を、他の浅い凹部21よりも強調することができ、好適である。
さらに、上記の例では、上記透明層8aの裏面側に設けられる着色層として、蓋板8の下に挟み込む金属光沢シート7を用いたが、上記金属光沢シート7の金属光沢層は、アルミニウムの他、金、銀、チタン、ニッケル等、各種の金属を用いて形成されたものが好適に用いられる。そして、その形成方法は、蒸着以外に、スパッタリング、メッキ、ホットスタンプ、コーティング、貼付、転写等、適宜の方法が採用される。
そして、上記金属光沢シート7は、上記透明層8aの凹凸模様Pの陰影を強調する上で好ましいが、例えば、単なる着色シートや、色模様や各種の図柄が印刷等によって付与されたシートを用いても差し支えない。すなわち、オーロラ蒸着層9が凹凸模様Pに従来にない、複雑で印象的な陰影を与えるため、その陰影と着色層の色味や図柄とが相俟って、従来にない、印象的な加飾効果を得ることができるからである。
また、上記金属光沢シート7を、蓋板8の下に挟み込むのではなく、蓋板8の裏面、すなわち透明層8aの裏面に直接、着色層を形成するようにしてもよい。さらに、蓋板8を嵌合させる相手である蓋枠体6(図3参照)の上面に、着色層を形成するようにしてもよい。あるいは、図7に示すように、蓋体4が単体で構成されたコンパクト容器において、蓋体4のベースとなる透明層8aの裏面側に、直接着色層7aを形成するようにしてもよい。これらの着色層(図7においては7aで示す)は、前記の例と同様、金属光沢層であってもよいし、それ以外の着色層であってもよい。着色層は、転写シートから転写してもよいし、コーティングによる塗膜層や蒸着層であってもよい。場合によっては、インモールド成形による着色層であってもよい。
さらに、コンパクト容器として、蓋体4と本体部1との間に、仕切板が設けられたタイプにおいて、例えば図8に示すように、上記仕切板11の上面に、着色層7aを形成するようにしても差し支えない。その場合、着色層7aは、塗膜として得たものであっても、転写や蒸着によって得たものであってもよい。あるいは、仕切板11自体を着色樹脂で作製して着色層7aとしてもよい。
また、着色層7aを、仕切板11と一体的に形成するのではなく、例えば図9に示すように、着色シート(材質や構成は特に限定されない)7a′として、仕切板11と蓋体4との間に挟むだけでもよい。
そして、上記一連の例では、レーザ照射による凹凸模様Pを、透明層8aの表面側に形成し、その上にオーロラ蒸着層9を設けたが、上記凹凸模様Pは、必ずしも透明層8aの表面側に形成する必要はなく、例えば図10に示すように、透明層8aの裏面側に凹凸模様Pを形成し、その反対側の、透明層8aの表面側にオーロラ蒸着層9を設けるようにしてもよい。ただし、この場合、オーロラ蒸着層9を通して見える凹凸模様Pの印象が弱くなるため、着色層7aとして金属光沢層を上記凹凸模様P上に直接形成することが好ましい。
また、いずれの例においても、オーロラ蒸着層9を透明層8aの表面に形成する場合や、着色層7aを透明層8aや仕切り板11に形成する場合、オーロラ蒸着層9等と、透明層8a等の樹脂面との接合強度を高めるために、樹脂面にアンダーコート層や接着層を予め形成した後、オーロラ蒸着層9等を形成するようにしても差し支えない。したがって、本発明において、「オーロラ蒸着層9や着色層7aを形成する」とは、これらの層を直接形成する場合だけでなく、予めアンダーコート層等を形成し、その上にオーロラ蒸着層9等を形成する場合も含む趣旨である。また、本発明において、加飾成形体の表面を保護するために、オーロラ蒸着層9の表面に、さらにトップコート層を設けることもできる。
さらに、これらの例は、本発明をコンパクト容器に適用したものであるが、本発明を適用する成形体は、容器に限らず、各種の樹脂成形体、あるいは樹脂成形体に他の部材を組み合わせた成形体等、特に限定するものではない。例えば、携帯電話、文房具、家電製品、各種ケース等に広く適用することができる。
本発明は、見る角度によって変化する印象的な陰影を有する凹凸模様が付与された、興趣に富む加飾成形体およびその製法に利用することができる。
4 蓋体
7 金属光沢シート
8 蓋板
8a 透明層
9 オーロラ蒸着層
P 凹凸模様

Claims (6)

  1. 透明部材からなる透明層を有し、上記透明層の一方の面に、レーザ照射による溶融除去跡からなる凹凸模様が形成され、その凹凸模様が形成された面もしくは反対側の面にオーロラ蒸着層が形成され、上記オーロラ蒸着層が形成された面とは反対側の面に直接、もしくは隙間を介して着色層が設けられており、上記オーロラ蒸着層を通して、上記透明層に形成された凹凸模様とオーロラ蒸着層の反対側に設けられた着色層とが視認可能になっていることを特徴とする加飾成形体。
  2. 上記凹凸模様が、深さの異なる溶融除去跡の組み合わせによって構成されている請求項1記載の加飾成形体。
  3. 上記着色層が金属光沢層である請求項1または2記載の加飾成形体。
  4. 請求項1記載の加飾成形体を製造する方法であって、透明部材からなる透明層を有する成形体を準備する工程と、上記透明層の一方の面にレーザ照射を行うことにより、透明層に溶融除去跡からなる凹凸模様を形成する工程と、上記透明層の凹凸模様が形成された面もしくは反対側の面にオーロラ蒸着層を形成する工程と、上記透明層の、オーロラ蒸着層が形成された面とは反対側の面に直接、もしくは隙間を介して着色層を形成する工程とを備え、上記オーロラ蒸着層を通して、上記透明層に形成された凹凸模様とオーロラ蒸着層の反対側に設けられた着色層とが視認されるようにしたことを特徴とする加飾成形体の製法。
  5. 上記凹凸模様を形成する工程において、レーザ出力を調整することにより、得られる溶融除去跡の深さが場所によって異なるようにした請求項4記載の加飾成形体の製法。
  6. 上記着色層として、金属光沢層を形成した請求項4または5記載の加飾成形体の製法。
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