JP2016219995A - 無線通信システム、基地局、無線端末、及び基地局の処理方法 - Google Patents

無線通信システム、基地局、無線端末、及び基地局の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のセルにおいて、無線端末の通信機会の公平性を向上させる。【解決手段】基地局100は、複数の無線端末と無線通信可能である。基地局100は、複数のRRH20a〜20gとセル送信電力制御部とを有する。複数のRRH20a〜20gは、複数のセルを形成する。セル送信電力制御部は、複数のセルの各々における無線端末の通信機会の公平性の程度を示す指標の値を、上記複数のセルについて合計した値が最大となる様に、各セルの送信電力を決定する。複数のRRH20a〜20gは、各無線端末が在圏するセルにおいて、セル送信電力制御部により決定された、上記セルの送信電力により、複数の無線端末に対し信号を送信する。【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信システム、基地局、無線端末、及び基地局の処理方法に関する。
従来、第四世代移動通信システムの代表である3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)のダウンリンクでは、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が用いられている。OFDMAは、直交多元アクセス(OMA:Orthogonal Multiple Access)の一方式である。図17Aは、OFDMAにおけるサブバンド割当て方法を示す図である。OFDMAでは、図17Aに示す様に、基地局が、複数の無線端末(UE#1、UE#2)にデータをスケジューリングする際、各無線端末間で同一時間帯に相互干渉が生じない様に、直交するサブバンドが割り当てられる。
一方、第五世代移動通信システムでは、基地局が、複数の無線端末に対し、相互に干渉し合う非直交のリソースを割り当てる非直交多元アクセス(NOMA:Non-Orthogonal Multiple Access)方式が検討されている。図17Bは、NOMAにおけるサブバンド割当て方法を示す図である。図17Bに示す様に、NOMAでは、基地局が、同一のサブバンドを、所定の電力配分で2つの無線端末(UE#1、UE#2)に割り当てる。例えば、複数の無線端末が同一リソースに同時に多重されたことにより干渉となる他端末向けの信号をキャンセルした後に自端末向け信号の復調及び復号を行うSIC(Successive Interference Canceller)機能を有するNOMAシステムが提案されている。
NOMAでは、基地局は、2つの無線端末(ユーザ)、すなわち、自局から近くSNR(Signal-to-Noise Ratio)の高い無線端末U1と、自局から遠くSNRの低い無線端末U2とを選択する。無線端末U2のSNRは、無線端末U1のSNRよりも低いため、無線端末U2向け信号の変調符号化率(MCS:Modulation and Coding Scheme)が低く設定される。このため、無線端末U1は、無線端末U2向け信号の復調及び復号を、高い確率で成功させることができる。従って、無線端末U1は、復調及び復号に成功した無線端末U2向け信号を受信信号からキャンセルすることにより、無線端末U2向け信号からの干渉の影響を低減させることができる。
これに対し、無線端末U2では、無線端末U1向け信号からの干渉の影響が大きい。しかしながら、上述した様に無線端末U2のSNRは低く、その他の干渉雑音による影響も大きいため、無線端末U1向け信号からの干渉の影響は相対的に小さくなる。図18は、OFDMAとNOMAとの間における無線端末U1、U2のキャパシティの違いを示す図である。図18では、x軸に無線端末U1のキャパシティ(単位はbit/s/Hz)が規定され、y軸に無線端末U2のキャパシティ(単位はbit/s/Hz)が規定されている。また、図18では、無線端末U1のSNRを20dBと仮定し、無線端末U2のSNRを0dBと仮定している。図18に示す様に、実線に示すNOMAが、破線に示すOFDMAよりも常に右上の領域に位置することから、無線端末U1、U2のキャパシティは、OFDMAよりもNOMAの方が常に高いこととなり、システム性能が改善していることが分かる。
A. Benjebbour, Y. Saito, Y. Kishiyama, A. Li, A. Harada, and T. Nakamura, "Concept and practical considerations of non-orthogonal multiple access (NOMA) for future radio access," ISPACS 2013, Nov. 2013.
ここで、基地局が、自局セル内に属する無線端末の内、何れの無線端末に対してどの程度のリソースを割り当てるかを決定する無線リソーススケジューリングの1つとして、無線端末間の公平性を考慮したPF(Proportional Fair)スケジューリングがある。NOMAを適用したシステムにおいても、PFスケジューリングにより、上記公平性の指標であるPFユーティリティ(各無線端末の平均スループットの対数和)を最大化することは可能である。しかしながら、セル内に閉じたPFスケジューリングでは、自セル内におけるPFユーティリティは最大化されるものの、他セルも含めた全てのセルのPFユーティリティが最大となるとは限らない。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、複数のセルにおいて、無線端末の通信機会の公平性を向上させることができる無線通信システム、基地局、無線端末、及び基地局の処理方法を提供することを目的とする。
1つの側面では、無線通信システムは、基地局と、該基地局との間で無線通信可能な複数の無線端末とを有する。基地局は、複数の無線装置と、電力決定部とを有する。複数の無線装置は、複数のセルを形成する。電力決定部は、複数のセルの各々における無線端末の通信機会の公平性の程度を示す指標の値を、複数のセルについて合計した値が最大となる様に、各セルの送信電力を決定する。複数の無線端末は、通信部を有する。通信部は、各無線端末が在圏するセルにおいて、電力決定部により決定された、セルの送信電力により、複数の無線装置の各々から信号を受信する。
本願の開示する無線通信システム、基地局、無線端末、及び基地局の処理方法の一つの態様によれば、複数のセルにおいて、無線端末の通信機会の公平性を向上させることができる。
図1は、実施例1に係る無線通信システムの構成を示す図である。 図2は、実施例1に係る基地局の機能構成を示すブロック図である。 図3は、実施例1に係る無線端末の機能構成を示すブロック図である。 図4は、実施例1に係る基地局のスケジューラ部の機能構成を示すブロック図である。 図5は、実施例1に係る基地局の集中制御部の機能構成を示すブロック図である。 図6は、基地局のハードウェア構成を示すブロック図である。 図7は、無線端末のハードウェア構成を示すブロック図である。 図8は、実施例1に係る基地局の集中制御部の実行するユーザ間電力配分再最適化処理を説明するためのフローチャートである。 図9は、変形例1に係る基地局の集中制御部の実行するユーザ間電力配分再最適化処理を説明するためのフローチャートである。 図10は、実施例2に係る基地局の機能構成を示すブロック図である。 図11は、実施例2に係る無線端末の機能構成を示すブロック図である。 図12は、実施例3に係る基地局の集中制御部の機能構成を示すブロック図である。 図13は、実施例3に係る基地局のスケジューラ部の機能構成を示すブロック図である。 図14は、実施例3に係る基地局の集中制御部の実行する平均セル送信電力最適化処理を説明するためのフローチャートである。 図15は、実施例3の別態様に係る基地局の集中制御部の機能構成を示すブロック図である。 図16は、実施例3の別態様に係る基地局のスケジューラ部の機能構成を示すブロック図である。 図17Aは、OFDMAにおけるサブバンド割当て方法を示す図である。 図17Bは、NOMAにおけるサブバンド割当て方法を示す図である。 図18は、OFDMAとNOMAとの間における無線端末のキャパシティの違いを示す図である。
以下に、本願の開示する無線通信システム、基地局、無線端末、及び基地局の処理方法の実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施例により、本願の開示する無線通信システム、基地局、無線端末、及び基地局の処理方法が限定されるものではない。
以下、本願の開示する一実施例に係る無線通信システムの構成を説明する。図1は、実施例1に係る無線通信システム1の構成を示す図である。図1に示す様に、無線通信システム1は、1つの集中制御局10と複数のRRH(Remote Radio Head)20a〜20gと複数の無線端末30a〜30qとを有する。集中制御局10は、光ファイバFを介して複数のRRH20a〜20gと接続される。各RRH20a〜20gは、それぞれセルC1〜C7を形成し、セルC1〜C7の各々に在圏する無線端末30a〜30qとの間で無線通信を行う。
図2は、実施例1に係る基地局100の機能構成を示すブロック図である。図2に示す様に、基地局100は、集中制御局10とRRH20a〜20gとを有する。更に、集中制御局10は、基地局100の各部を統括的に制御する集中制御部11と、各セルC1〜C7のベースバンド処理を担うベースバンド部121〜127とを有する。
ベースバンド部121は、セルC1の無線処理を担うRRH20aと光ファイバFにより接続される。RRH20aは、ダウンリンク信号の送信アンテナA1a及びダウンリンク無線処理部20a−1と、アップリンク信号の受信アンテナA1b及びアップリンク無線処理部20a−2とを有する。なお、図2では、送受信アンテナは1本ずつであるが、複数であってもよい。RRH20aは、無線端末(例えば、無線端末30a)から送信されたアップリンク信号を受信アンテナA1bにより受信し、アップリンク無線処理部20a−2によりベースバンド信号に変換する。アップリンクのベースバンド信号は、光ファイバFにより集中制御局10に伝達され、アップリンク受信部121hにより復調、誤り訂正復号等の処理が実行される。また、アップリンク受信部121hは、アップリンク信号に含まれるAck/Nack及びチャネル品質情報(CSI:Channel State Information)を抽出する。
詳細については後述するが、スケジューラ部121aは、所定時刻においてリソース割当ての対象となる無線端末(NOMAの場合は複数の無線端末)、各無線端末の電力、及び各無線端末の変調符号化率(MCS)を決定する。また、スケジューラ部121aは、割当て対象の無線端末及び各無線端末の電力を集中制御部11に通知する。集中制御部11は、該通知結果に基づき、セルC1の送信電力を決定する。
ユーザデータ生成部121bは、スケジューラ部121aから指示された無線端末ユーザについてのユーザデータを、データ生成部121b−1により生成する。誤り訂正符号化部121b−2は、スケジューラ部121aから指示された無線端末ユーザ向け符号化率により、ユーザデータの誤り訂正符号化を行う。変調部121b−3は、スケジューラ部121aから指示された変調方式により、ユーザデータの変調を行う。ユーザ電力調整部121b−4は、ユーザへ送信されるユーザデータに割り当てる電力を、スケジューラ部121aから指示された電力に調整する。
非直交多重部121cは、スケジューラ部121aから指示された複数の無線端末の電力調整後のデータの多重を行う。図示しないダウンリンク制御信号生成部は、各ユーザ無線端末のMCS及び電力等の制御信号を生成する。チャネル多重部121dは、非直交多重が行われたユーザデータ及び制御信号の多重を行う。IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部121eは、多重後のユーザデータ及び制御信号に対し、逆高速フーリエ変換を行い、有効シンボルに変換する。CP(Cyclic Prefix)付加部121fは、CPを有効シンボルに付加し、OFDMシンボルを生成する。セル送信電力調整部121gは、ベースバンド部121から出力される送信信号の電力を、集中制御部11から通知された電力となるように制御することにより、各セル(例えば、セルC1)の送信電力を制御する。なお、この送信電力の調整処理は、集中制御局10側に代わり、RRH20a側で行われてもよい。
RRH20aは、ダウンリンク無線処理部20a−1により、ベースバンド部121から出力されたディジタルの送信信号をアナログ信号に変換する。そして、RRH20aは、ダウンリンク無線処理部20a−1により、アナログ信号に変換後の送信信号を、上記OFDMシンボルの無線周波数にアップコンバートし、送信アンテナA1aから無線端末(例えば、無線端末30a)に向け送信する。
以上、ベースバンド部121及びRRH20aの構成を代表的に説明したが、他のベースバンド部122〜127及びRRH20b〜20gの構成は、ベースバンド部121及びRRH20aの構成と同様である。従って、共通する構成要素には、末尾が同一の参照符号を用いると共に、その図示及び詳細な説明は省略する。
図3は、実施例1に係る無線端末30の機能構成を示すブロック図である。図3に示す様に、ダウンリンク無線処理部31は、受信アンテナA8aから受信された無線周波数の信号を、ベースバンドの信号にダウンコンバートする。そして、ダウンリンク無線処理部31は、ダウンコンバートしたアナログの受信信号を、ディジタルの信号に変換する。CP除去部32は、受信したOFDMシンボルからCPを除去し、有効シンボルを取得する。FFT(Fast Fourier Transform)部33は、有効シンボルを高速フーリエ変換し、周波数領域の信号に変換する。チャネルデマップ部34は、周波数領域の信号に変換された後の信号から、制御信号を抽出してCSI推定部35及びダウンリンク制御信号復調復号部36へ出力する。詳細については後述するが、CSI推定部35は、チャネル品質情報(CSI)の推定を行う。ダウンリンク制御信号復調復号部36は、受信された制御信号の復調を行い、該制御信号に含まれる各ユーザのMCS及び電力の情報を取得する。
ユーザデータ復調部37は、キャンセル部37aと復調部37bと誤り訂正復号部37cとを有する。キャンセル部37aは、非直交多重ユーザのキャンセルを行う。自無線端末30のみが割当て対象である場合、すなわち自端末以外の非直交多重ユーザが存在しない場合、ユーザデータ復調部37は、キャンセル部37aの処理をスキップする。そして、ユーザデータ復調部37は、復調部37bによる復調処理及び誤り訂正復号部37cによる誤り訂正復号処理を経て、自端末向けのユーザデータを得る。一方、自端末以外の非直交多重ユーザが存在する場合、ユーザデータ復調部37は、自端末のMCSよりもMCSが低く、かつ、MCSが最も低い他の非直交多重ユーザの復調処理及び誤り訂正復号処理を実行する。誤り訂正復号処理に成功した場合、ユーザデータ復調部37は、キャンセル部37aにより、該当するユーザデータを受信信号からキャンセルする。
以下、ユーザデータ復調部37は、MCSが自端末のMCSより低い非直交多重ユーザに対し、MCSの低い順に、上述した復調、誤り訂正復号、及びキャンセルの各処理を繰り返し実行する。その結果、自端末のMCSよりもMCSが低い全ての非直交多重ユーザのユーザデータ処理が完了した場合、ユーザデータ復調部37は、自端末のユーザデータの復調処理及び誤り訂正復号処理を実行する。
Ack/Nack生成部38は、自端末のユーザデータの誤り訂正復号に成功した場合、Ack信号を生成し、失敗した場合、Nack信号を生成する。アップリンク送信部39は、アップリンクユーザデータ、Ack/Nack信号、及びチャネル品質情報(CSI)を、誤り訂正符号化及び変調する。アップリンク無線処理部310は、符号化及び変調後のディジタルの送信信号等をアナログの信号に変換し、変換後の信号を無線周波数へアップコンバートし、送信アンテナA8bから基地局100へ向けて送信する。
ここで、CSI推定部35の処理について詳述する。各セルC1〜C7の送信アンテナ数を1、無線端末30a〜30qの受信アンテナ数をNrxと仮定すると、i番目のセルに接続しているk番目のユーザ(無線端末)の受信信号は、下記の数式(1)により表される。なお、i及びkは自然数である。
Figure 2016219995
但し、yi,kはNrx×1の受信信号ベクトルであり、hi,k,jはi番目のセルに接続しているk番目のユーザとj番目のセルとの間のNrx×1のチャネルベクトルであり、xjはj番目のセルの送信信号である。また、nは、Nrx×1の雑音ベクトルを表し、下記の数式(2)を満たす。
Figure 2016219995
また、AはAの複素転置行列であり、E{A}はAの平均であり、INrxはNrx×Nrxの単位行列であるとすると、最大比合成による復調後の信号は、下記の数式(3)により表すことができる。
Figure 2016219995
このため、各セルC1〜C7の送信電力を下記数式(4)とおくと、復調後のSNRは、下記の数式(5)により表される。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
ここで、i番目のセルに接続されるk番目のユーザのCSIは、下記の数式(6)及び数式(7)により表され、基地局100にフィードバックされる。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
なお、TDD(Time Division Duplex)システムの様に、ダウンリンクのチャネルがアップリンクのチャネルから推定可能な場合、上記CSIは、ユーザの無線端末30等からフィードバックされるのではなく、基地局100が自ら計算することも可能である。
続いて、図4及び図5を参照しながら、基地局100のスケジューラ部121a及び集中制御部11の構成について、より詳細に説明する。
図4は、実施例1に係る基地局100のスケジューラ部121aの機能構成を示すブロック図である。図4に示す様に、スケジューラ部121aは、平均スループット計算部121a−1と、瞬時SNR計算部121a−2と、PFメトリック計算部121a−3と、割当て決定部121a−4と、MCS決定部121a−5とを有する。これら各構成部分は、一方向又は双方向に、信号やデータの入出力が可能な様に接続されている。
平均スループット計算部121a−1は、ユーザ(無線端末30)毎の平均スループットを計算する。i番目のベースバンド部121のスケジューラ部121aの瞬時SNR計算部121a−2は、i番目のセルに接続される各無線端末につき、各セルの初期送信電力を用いて、下記数式(8)により、瞬時SNRを計算する。
Figure 2016219995
但し、下記数式(9)が成立するものとする。
Figure 2016219995
また、各セルの初期送信電力は、例えば、下記の数式(10)により表されるものとする。
Figure 2016219995
PFメトリック計算部121a−3は、下記数式(11)を用いて、自セルに接続されたユーザの組合せ毎に、PFメトリック及びユーザ間の電力配分を計算する。
Figure 2016219995
ここで、Sは、ユーザ組合せに含まれるユーザのインデックスk’の集合であり、Ti,k’は、i番目のセルに接続されたk’番目のユーザの平均スループットである。また、Ri,k’(S,pi,Si)は、i番目のセルに接続されたk’番目のユーザのユーザ組合せS及びユーザ間の電力配分pi,Siにおける、瞬時スループットを表す。これにより、Ri,k’(S,p)は、下記数式(12)により表される。
Figure 2016219995
割当て決定部121a−4は、PFメトリックが最大となるユーザ組合せ
Figure 2016219995
を、下記数式(13)により、スケジュール対象として決定する。
Figure 2016219995
ここで、Aは、i番目のセルに接続されたユーザから1〜mmax個のユーザを選択した組合せの全集合を表す。また、上記数式(13)において、
Figure 2016219995
は、ユーザ組合せ
Figure 2016219995
のPFメトリックを最大化するユーザ間の電力配分を表す。
割当て決定部121a−4は、上記数式(13)により算出されたスケジュール対象ユーザの組合せ、スケジュール対象ユーザのCSI情報、瞬時SNR、及びユーザ間の電力配分を、集中制御部11に通知する。
図5は、実施例1に係る基地局100の集中制御部11の機能構成を示すブロック図である。図5に示す様に、集中制御部11は、セル送信電力制御部11aと、セル内ユーザ間における電力配分再最適化部11bとを有する。これら各構成部分は、一方向又は双方向に、信号やデータの入出力が可能な様に接続されている。
セル送信電力制御部11aは、まず、下記の数式(14)により、各セルの送信電力を初期化する。また、セル送信電力制御部11aは、繰返しの回数の変数tを1に初期化する。
Figure 2016219995
セル送信電力制御部11aは、t回目の繰返しにおいて、i番目のセルにおいて決定したスケジュール対象のユーザのPFメトリックを、下記数式(15)により算出する。
Figure 2016219995
そして、セル送信電力制御部11aは、算出したPFメトリックについて、下記数式(16)により、全てのセルに対する総和を算出する。
Figure 2016219995
そして、セル送信電力制御部11aは、全てのセルに対するPFメトリックの総和Fを用いて、下記数式(17)により、各セルの送信電力P,P,…,PについてのFの勾配ベクトルを求める。但し、aは、ベクトルaの転置ベクトルを表す。
Figure 2016219995
以上より、セル送信電力制御部11aは、下記数式(18)を用いて、上記Fの勾配を計算することができる。
Figure 2016219995
ここで、l=iの場合、下記数式(19)が成立し、l≠iの場合、下記数式(20)が成立する。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
次に、セル送信電力制御部11aは、下記数式(21)により、実行可能領域の頂点の内、上記勾配ベクトルとの内積が最大となる頂点を、更新方向として決定する。ここで、Pi,minとPi,maxとはそれぞれ、i番目のセル送信電力の最小セル送信電力と最大セル送信電力とを表す。
Figure 2016219995
次に、セル送信電力制御部11aは、下記の数式(22)を用いて、更新方向に進む量を示す更新ステップを決定する。
Figure 2016219995
但し、λは、次式(23)を満たす最小の整数とする。また、α及びβは、予め決められた設定値である。
Figure 2016219995
次に、セル送信電力制御部11aは、下記の数式(24)により収束判定を行う。εは、予め決められた設定値である。
Figure 2016219995
すなわち、セル送信電力制御部11aは、上記数式(24)を満たした場合、上記繰返し処理を終了し、前述の数式(22)に示したP(t)を、決定した送信電力の値として、スケジューラ部121a及びセル送信電力調整部121gに通知する。上記式(24)を満たさない場合には、セル送信電力制御部11aは、上記変数tを1だけインクリメントし、変数tが所与の定数τより小さい場合、前述の数式(17)により勾配ベクトルの計算処理を再度実行する。
電力配分再最適化部11bは、セル送信電力制御部11aにより決定されたセル送信電力と上記数式(9)及び数式(11)とにより、PFメトリックの総和が最大となる様に、セル内のスケジュール対象ユーザ間の電力配分を、再度最適化する。そして、電力配分再最適化部11bは、再度最適化した電力配分及び瞬時スループットを、スケジューラ部121aのMCS決定部121a−5に通知する。MCS決定部121a−5は、電力配分再最適化部11bから通知された瞬時スループットに基づいて、各ユーザの無線端末30のMCSを決定する。
続いて、ハードウェア構成を説明する。
図6は、基地局100のハードウェア構成を示すブロック図である。図6に示す様に、基地局100は、プロセッサ100aと、記憶装置100bと、無線処理回路100cと、LSI(Large Scale Integration)100dと、NIF(Network InterFace)回路100eとを有する。無線処理回路100cは、アンテナA1、A2を有する。集中制御局10の集中制御部11、及びベースバンド部121〜127の各部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ100aにより実現される。また、RRH20a〜20gは、例えば、無線処理回路100cにより実現される。なお、記憶装置100bは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等であり、ユーザデータや制御信号の他、各無線端末の電力、変調符号化率(MCS)等の各種値を保持する。
図7は、無線端末30aのハードウェア構成を示すブロック図である。図7に示す様に、無線端末30aは、プロセッサ30a−1と、記憶装置30a−2と、無線処理回路30a−3と、LSI30a−4とを有する。無線処理回路30a−3は、アンテナA3、A4を有する。CP除去部32、FFT部33、チャネルデマップ部34、CSI推定部35、ダウンリンク制御信号復調復号部36、ユーザデータ復調部37、Ack/Nack生成部38の各部は、例えば、CPUやDSP等のプロセッサ30a−1により実現される。また、ダウンリンク無線処理部31、アップリンク送信部39、アップリンク無線処理部310の各部は、例えば、無線処理回路30a−3により実現される。なお、記憶装置30a−2は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ等であり、ユーザデータや制御信号の他、各無線端末の電力、MCS、CSI等の各種値を保持する。
以上、無線端末30aの構成を代表的に説明したが、図1に示した他の無線端末30b〜30qの構成は、無線端末30aの構成と同様である。従って、共通する構成要素には、末尾が同一の参照符号を用いると共に、その図示及び詳細な説明は省略する。
次に、実施例1に係る無線通信システム1の動作を説明する。
図8は、実施例1に係る基地局100の集中制御部11の実行するユーザ間電力配分再最適化処理を説明するためのフローチャートである。まず、集中制御部11のセル送信電力制御部11aは、上記数式(14)により、各セルの送信電力を初期化する(S1)。次に、セル送信電力制御部11aは、繰返しの回数をカウントするための変数tに、初期値である“1”を設定し、1回目のループL1を実行する(S2)。
次に、セル送信電力制御部11aは、上記数式(17)〜(20)により、Fの勾配ベクトルを計算する(S3)。次に、セル送信電力制御部11aは、上記数式(21)により、実行可能領域の頂点の内、勾配ベクトルとの内積が最大となる頂点を、更新方向として決定する(S4)。次に、セル送信電力制御部11aは、上記数式(22)により、ステップS4において決定された更新方向に進む量を示す更新ステップを決定する(S5)。
次に、セル送信電力制御部11aは、上記数式(24)により、無線通信システム1を構成する各セルC1〜C7に対する送信電力制御が収束したか否かを判定する(S6)。該判定の結果、送信電力制御が収束した場合(S6;Yes)、集中制御部11は、ループL1を抜ける。そして、電力配分再最適化部11bは、セル送信電力制御部11aが決定したセル送信電力Pと上記数式(9)及び数式(11)とにより、PFメトリックの総和が最大となる様に、複数の無線端末30a〜30q間での電力配分を各セルC1〜C7毎に決定する。これにより、セルC1〜C7の各々におけるユーザ間電力配分が再最適化される(S7)。
上記ステップS6において、送信電力制御が収束していない場合(S6;No)、集中制御部11のセル送信電力制御部11aは、再びステップS2に示した処理を実行し、現在の変数tの値を1だけインクリメントする。そして、変数tの値が予め定められた定数τ以下であれば、セル送信電力制御部11aは、上述したステップS3〜S6の一連の処理(ループL1)を再び実行する。一方、変数tの値がτよりも大きくなった場合、セル送信電力制御部11aは、ステップS3〜S6の一連の処理(ループL1)を抜け、ステップS7に示した処理を実行する。
以上説明した様に、本実施例の無線通信システム1は、基地局100と、基地局100との間で無線通信可能な複数の無線端末30とを有する。基地局100は、複数のRRH20a〜20gとセル送信電力制御部11aとを有する。複数のRRH20a〜20gは、複数のセルC1〜C7を形成する。セル送信電力制御部11aは、複数のセルC1〜C7の各々における無線端末30の通信機会(例えば、受信機会)の公平性の程度を示す指標(例えば、数式(15)に示したPFメトリック)を合計した値が最大となる様に、各セルC1〜C7毎の送信電力を決定する。複数の無線端末30の各々は、ダウンリンク無線処理部31を有する。ダウンリンク無線処理部31は、各無線端末30が在圏するセル(例えば、セルC1)において、セル送信電力制御部11aにより決定された、セル(例えば、セルC1)の送信電力により、複数のRRH20a〜20gの各々から信号を受信する。
換言すれば、無線通信システム1の基地局100は、セル毎のスケジュール対象ユーザのPFメトリックを複数セルについて合計したPFメトリックの総和(各セルC1〜C7のPFメトリックの合計値)を最大化する様に、セル毎の送信電力を制御する。これにより、NOMAに適したセル間電力制御が可能となり、複数のセルにおいて、無線端末の通信機会の公平性が向上する。その結果、複数のセルで構成されたサービスエリア内における通信サービスの均一性が向上する。
また、無線通信システム1において、基地局100は、セル送信電力制御部11aが決定した各セルC1〜C7毎の送信電力の、各セルC1〜C7内に在圏する複数のNOMA多重無線端末30間での配分を決定する電力配分再最適化部11bを更に有してもよい。これにより、複数のセル間での電力配分のみならず、同一セル内における複数のユーザ(無線端末30)間での電力配分をも考慮に入れた、より高精度な送信電力制御が可能となる。
(変形例1)
次に、変形例1を説明する。上記実施例1では、セル送信電力制御部11aがセル毎の送信電力制御を完了した後に、電力配分再最適化部11bが各セル内でのユーザに対する送信電力配分を最適化するものとした。しかし、開示の技術はこれに限られない。例えば、基地局100の集中制御部11は、セル毎の送信電力の算出と、各セル内でのユーザに対する送信電力配分とを、交互に実行してもよい。基地局100の集中制御部11は、例えば、上記変数tの値を二段階(t、t)に設定することで、セル毎の送信電力の算出と、各セル内でのユーザに対する送信電力配分とを、tの値毎に交互に実行してもよい。
次に、このような変形例1における集中制御部11の動作を、上記実施例1との相違点を中心として説明する。図9は、変形例1に係る基地局100の集中制御部11の実行するユーザ間電力配分再最適化処理を説明するためのフローチャートである。図9は、実施例1に係る動作の説明において参照した図8と、同様の処理を複数含むことから、共通するステップには、末尾が同一の参照符号を付すと共に、その詳細な説明は省略する。具体的には、図9に示すステップS11〜S17の各処理は、図8に示したステップS1〜S7の各処理にそれぞれ対応する。
図9に示す様に、集中制御部11は、2つのループL2、L3に対し、二段階のt(t、t)を用いる。これにより、集中制御部11は、セル送信電力制御部11aによるセル送信電力制御処理と、電力配分再最適化部11bによるセル内ユーザ間電力配分再最適化処理とを交互に実行する。すなわち、集中制御部11は、S12bで開始したループL3(S13〜S16)が完了すると、セルC1〜C7の各々におけるユーザ間電力配分を再最適化する処理を実行する(S17)。ステップS16において、送信電力制御が収束している場合(S16;Yes)、集中制御部11は、変数conv_flgに1を設定する(S18)。そして、集中制御部11は、変数conv_flgが1であるか否かを判定する(S19)。変数conv_flgが1である場合(S19;Yes)、集中制御部11は処理を終了する。一方、変数conv_flgが1ではない場合(S19;No)、集中制御部11はステップS12aの処理に戻る。
上述した様に、変形例1に係る無線通信システム1の基地局100は、各セルC1〜C7毎の送信電力決定処理(図8のS3〜S6)と、複数のセル内NOMA多重無線端末30間での配分決定処理(図8のS7)とを交互に実行する。変形例1に係る無線通信システム1によれば、無線端末の数や位置の経時的な変動に応じた、柔軟かつ正確な送信電力制御及び電力配分再最適化が可能となる。その結果、無線通信システム1の通信環境に対する適応性が向上する。
(変形例2)
次に、変形例2を説明する。上記実施例1では、無線端末30のCSI推定部35は、上記数式(7)に示した様に、干渉セルからの干渉量として瞬時チャネルを考慮したCSIの値を基地局100にフィードバックする。これに対し、変形例2における無線端末30のCSI推定部35は、上記CSIの値そのものではなく、平均的な干渉量により近似された値を基地局100にフィードバックする。
CSI推定部35は、上記近似値の算出において、例えば、下記の数式(25)を用いることができる。
Figure 2016219995
ここで、RSRP(Reference Signal Received Power)i,k,jは、i番目のセルに接続されるk番目のユーザ(無線端末)のj番目のセルからの平均受信電力である。
CSI推定部35は、上記数式(6)に示したαi,k,iと、次式(26)に示すαi,k,jとを、基地局100にフィードバックする。但し、αi,k,jのフィードバック周期は、αi,k,iのフィードバック周期よりも長く、例えば、上位レイヤでは数100ms周期となる。
Figure 2016219995
上述した様に、変形例2に係る無線端末30のCSI推定部35は、ダウンリンクの信号の受信後に、各無線端末30の在圏するセル以外のセルからの平均的な干渉量により近似されたチャネル品質情報を、基地局100にフィードバックする。ダウンリンクの信号は、例えば、データ信号やパイロット信号である。チャネル品質情報は、例えば、CSI値である。変形例2に係る無線通信システム1によれば、無線端末30から基地局100にフィードバックされるCSI値として、近似値が用いられる。これにより、各無線端末30からフィードバックされるデータ量が削減され、無線リソースの効率的な使用が可能となる。また、基地局100における処理量も減少し、基地局100の処理負荷が軽減される。
次に、実施例2について説明する。実施例2に係る無線通信システム1は、MIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)への適用が可能である。図10は、実施例2に係る基地局100の機能構成を示すブロック図である。図10に示す様に、実施例2に係る基地局100は、Precoding部121iを新たに有する点を除き、図2に示した実施例1に係る基地局100と略同様の構成を有する。従って、実施例2では、実施例1と共通する構成要素には、同一の参照符号を用いると共に、その詳細な説明は省略する。以下においては、実施例1との相違点を中心として説明する。基地局100のPrecoding部121iは、非直交多重後の信号にprecoding行列を乗算してビームを形成し、ビーム毎に非直交多重を行う。
図11は、実施例2に係る無線端末30の機能構成を示すブロック図である。図11に示す様に、実施例2に係る無線端末30は、空間フィルタ部311を新たに有する点を除き、図3に示した実施例1に係る無線端末30と略同様の構成を有する。従って、実施例2では、実施例1と共通する構成要素には、同一の参照符号を用いると共に、その詳細な説明は省略する。以下においては、実施例1との相違点を中心として説明する。
ダウンリンク制御信号復調復号部36は、受信された制御信号の復調及び復号を行い、該制御信号に含まれる実際に適用されたprecoding行列と、ビーム内の各無線端末30のMCS及び電力のビーム毎の情報とを取得する。なお、上記precoding行列は、固有パイロットを用いる場合には、基地局100が制御信号として無線端末30に通知することは不要である。また、上記取得する情報は、自無線端末30が含まれるビーム内の情報のみであってもよい。
空間フィルタ部311は、例えば、最小二乗誤差法(MMSE:Minimum Mean Square Error)を用いて、ビームを分離する。ユーザデータ復調部37は、自無線端末30宛のデータ信号が含まれているビームにおいて、ビーム内に自無線端末30のMCSよりも低いMCSの無線端末が非直交多重されている場合、誤り訂正を行う。具体的には、ユーザデータ復調部37は、MCSの最も低い非直交多重無線端末からMCSの低い順に、誤り訂正復号部37cによる誤り訂正処理を実行し、キャンセル部37aによる受信信号からの非直交多重ユーザデータのキャンセル処理を実行する。そして、ユーザデータ復調部37は、最後に、自無線端末30宛のデータ信号に対する誤り訂正処理を実行する。アップリンク送信部39は、アップリンクユーザデータ、Ack/Nack信号、希望precoding行列情報、及び希望のprecodingが適用された場合のビーム毎のCSIに対し、誤り訂正符号化処理及び変調処理を実行する。
次に、CSI推定部35の処理について説明する。各セルC1〜C7の送信アンテナ数をNtxとすると、i番目のセルに接続しているk番目のユーザ(無線端末)の受信信号は、下記数式(27)により表すことができる。
Figure 2016219995
但し、yi,kは、Nrx×1の受信信号ベクトルを示す。また、Hi,k,iは、i番目のセルに接続しているk番目のユーザとi番目のセルとの間におけるNrx×Ntxのチャネル行列を示す。また、vi,bは、i番目のセルのb番目のビームに対するNtx×1のプリコーディングベクトルを示す。また、Bは、ビームの総数を示す。また、xi,bは、i番目のセルのb番目のビームにおける送信信号を示す。また、nは、Nrx×1の干渉雑音ベクトルを示す。
ここで、b’番目のビームに対する1×Nrxの空間フィルタ重みベクトルを
Figure 2016219995
とすると、復調後の信号は、次式(28)のように表すことができる。
Figure 2016219995
従って、復調後のSNRは、次式(29)により表すことができる。
Figure 2016219995
但し、Pi,bは、i番目のセルのb番目のビームの電力を表し、次式(30)を満たす。
Figure 2016219995
ここで、無線端末30は、各ビームあるいは希望するビームについて、下記数式(31)及び数式(32)により算定される値を、CSI情報として基地局100にフィードバックする。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
また、無線端末30は、比較的長い周期(例えば、上位レイヤにおいて数100ms程度の周期)で、各セルC1〜C7に対する平均受信電力RSRPの値を、基地局100にフィードバックしてもよい。
基地局100のPFメトリック計算部121a−3は、下記数式(33)により、自セルC1〜C7の各ビームについて、自セルC1〜C7に接続された無線端末30の組合せ毎に、PFメトリック及びユーザ間の電力配分を計算する。
Figure 2016219995
但し、
Figure 2016219995
は、i番目のセルに接続されたk’番目の無線端末のb番目のビーム、ユーザ組合せS、及び無線端末30間の電力配分
Figure 2016219995
における瞬時スループットであり、次式(34)により表される。
Figure 2016219995
基地局100の割当て決定部121a−4は、下記数式(35)により、自セルC1〜C7の各ビームについて、PFメトリックが最大となるユーザの組合せを、スケジュール対象として決定する。
Figure 2016219995
このとき、各セルC1〜C7のPFメトリックのビームについての和は、次式(36)に示す値となる。
Figure 2016219995
このため、全てのセルC1〜C7のPFメトリックの総和は、次式(37)に示す値となる。
Figure 2016219995
上述した様に、実施例2に係る無線通信システム1の基地局100の複数のRRH20a〜20gは、複数の無線端末30との間で、MIMOにより信号の送受信を行う。このとき、基地局100の集中制御部11は、実施例1と同様に、上記数式(37)の値が最大値を採る様に、各セルC1〜C7の送信電力を制御する。これにより、実施例2に係る無線通信システム1は、NOMAに適したセル間電力制御の技術を、MIMO機能を有する無線端末及び基地局に適用することが可能となる。
次に、実施例3について説明する。上述した実施例1、2では、瞬時スケジューリング毎にセル送信電力を制御するダイナミックなセル送信電力制御について説明したが、実施例3に係る無線通信システム1は、制御周期が長いセミスタティックなセル送信電力制御を行う。実施例3では、実施例1と共通する構成についての図示及び詳細な説明は省略し、実施例1との相違点を中心として説明する。
説明の前提として、実施例3では、最大2ユーザの非直交多重を仮定し、i番目のセルに接続されたk番目のユーザ(無線端末)の予測平均スループットを、下記数式(38)に示すTi,kとする。
Figure 2016219995
ここで、Kは、i番目のセルに接続された無線端末30の総数である。また、ρi,kは、k番目の無線端末30が非直交多重せずにリソースを割り当てられるリソース割当て率である。また、ρi,k,lは、k番目の無線端末30とl番目の無線端末30とが非直交多重してリソースを割り当てられるリソース割当て率である。但し、これらの値K、ρi,k、ρi,k,lは、下記数式(39)に示すリソース制約条件を満たす。
Figure 2016219995
また、Ri,kは、k番目の無線端末が非直交多重せずに全リソースを割り当てられた場合の予測平均スループットであり、下記数式(40)により表される。
Figure 2016219995
ここで、Γi,kは、i番目のセルに接続されたk番目の平均SNRであり、下記数式(41)により表される。なお、RSRPi,k,jは、i番目のセルに接続されたk番目の無線端末におけるj番目のセルからの平均受信電力である。
Figure 2016219995
また、Ri,k,lは、k番目の無線端末とl番目の無線端末とに非直交多重を行って全リソースを割り当てられた場合におけるk番目の無線端末の予測平均スループットであり、kとlとの大小関係に応じて、下記数式(42)により表される。但し、下記数式(43)を満たすものとする。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
i番目のセルに接続される無線端末30のPFユーティリティuは、下記数式(44)の様に表される。
Figure 2016219995
また、全セルのPFユーティリティUは、下記数式(45)の様に表される。
Figure 2016219995
実施例3に係る無線通信システム1は、上述した各数式(38)〜(45)を用いて、以下に説明する様なユーザ間の電力配分最適化処理と、リソース割当て率最適化処理と、セル送信電力最適化処理とを繰り返し実行する。
図12は、実施例3に係る基地局100の集中制御部11の機能構成を示すブロック図である。図12に示す様に、集中制御部11は、初期化部11cと、スループット計算部11dと、電力配分最適化部11eと、リソース割当て率最適化部11fと、セル送信電力最適化部11gとを有する。これら各構成部分は、一方向又は双方向に、信号やデータの入出力が可能な様に接続されている。
初期化部11cは、下記数式(46)〜(50)を用いて、電力値、リソース割当て率、及び繰返し変数を初期化する。具体的には、初期化部11cは、下記数式(46)に示す電力値を、例えば下記数式(47)の様に初期化する。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
また、初期化部11cは、リソース割当て率を、例えば下記数式(48)および下記数式(49)の様に初期化する。更に、全体の繰返し変数tを0に初期化する。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
スループット計算部11dは、上述した平均SNRと予測平均スループットとを計算する。具体的には、スループット計算部11dは、繰返し変数tにおいて、アップリンク受信部121hから通知された平均受信電力RSRPi,k,jと、電力値
Figure 2016219995
と、リソース割り当て率
Figure 2016219995
および
Figure 2016219995
とから、上記数式(38)、(40)、および(41)を用いて、Ti,k、Ri,k、Γi,kを算出する。
電力配分最適化部11eは、ユーザ間非直交多重の電力配分を最適化する。最適な電力配分は、下記数式(50)の条件から、下記数式(51)により与えられる。但し、k<lである。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
リソース割当て率最適化部11fは、セル毎にリソース割当て率の最適化を行う。リソース割当て率最適化部11fは、P及びpi,k,lを定数とみなして、例えば、条件付き勾配法等により最適化を行う。具体的には、リソース割当て率最適化部11fは、変数ベクトルを下記数式(52)に示すρと定義する。そして、リソース割当て率最適化部11fは、繰返し変数tを0に初期化する。
Figure 2016219995
リソース割当て率最適化部11fは、リソース割り当て率の初期値を下記数式(53)に示す値として、下記数式(54)により勾配ベクトルを計算する。但し、下記数式(55)を満たすものとする。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
Figure 2016219995
次に、リソース割当て率最適化部11fは、下記数式(56)により、実行可能領域の頂点の内、上記勾配ベクトルとの内積が最大となる頂点を、更新方向に決定する。
Figure 2016219995
次に、リソース割当て率最適化部11fは、下記の数式(57)を用いて、更新方向に進む量を示す更新ステップを決定する。
Figure 2016219995
ここで、λは、次式(58)を満たす最小の整数である。また、α及びβは、予め決められた設定値である。
Figure 2016219995
次に、リソース割当て率最適化部11fは、下記の数式(59)により収束判定を行う。すなわち、リソース割当て率最適化部11fは、次式(59)を満たした場合、リソース割当て率最適化の繰返しを終了し、上記数式(57)において算出した値をリソース割当て率として決定する。そして、リソース割当て率最適化部11fは、決定したリソース割当て率をセル送信電力最適化部11gに通知する。次式(59)を満たさない場合には、リソース割当て率最適化部11fは、上記変数tを1だけインクリメントし、変数tがτより小さい場合、上述した勾配ベクトルの計算処理に戻る。なお、εは、予め決められた設定値である。
Figure 2016219995
セル送信電力最適化部11gは、電力配分最適化部11eにより決定されたユーザ間電力配分と、リソース割当て率最適化部11fにより決定されたリソース割当て率とを定数とみなして、平均セル送信電力の最適化を行う。
まず、セル送信電力最適化部11gは、変数tを0に初期化し、次式(60)に示すように、変数t=0における電力を初期化する。
Figure 2016219995
次に、セル送信電力最適化部11gは、下記数式(61)により、勾配ベクトルを計算する。但し、下記数式(62)を満たすものとする。
Figure 2016219995
Figure 2016219995
次に、セル送信電力最適化部11gは、下記数式(63)により、実行可能領域の頂点の内、上記勾配ベクトルとの内積が最大となる頂点を、更新方向として決定する。ここで、Pi,minとPi,maxとはそれぞれ、i番目のセル送信電力の最小セル送信電力と最大セル送信電力とを表す。
Figure 2016219995
次に、セル送信電力最適化部11gは、下記の数式(64)を用いて、更新方向に進む量を示す更新ステップを決定する。
Figure 2016219995
但し、λは、次式(65)を満たす最小の整数とする。また、α及びβは、予め決められた設定値である。
Figure 2016219995
次に、セル送信電力最適化部11gは、下記の数式(66)により収束判定を行う。すなわち、セル送信電力最適化部11gは、次式(66)を満たした場合、上記繰返しを終了し、上記数式(64)に示したP(t3)を、全体の繰返し変数tにおける送信電力として、後段のセル送信電力調整部121gに通知する。一方、次式(66)を満たさない場合、セル送信電力最適化部11gは、上記変数tを1だけインクリメントし、変数tがτより小さい場合、上述した勾配ベクトルの計算処理に戻る。なお、εは、予め決められた設定値である。
Figure 2016219995
その後、全体の繰返し変数tがτより小さい場合には、集中制御部11は、ユーザ間の電力配分最適化処理に戻り、以降の処理を繰り返し実行するが、変数tがτよりも大きくなった時点で一連の処理を終了する。
続いて、基地局100のスケジューラ部121aの構成を説明する。図13は、実施例3に係る基地局100のスケジューラ部121aの機能構成を示すブロック図である。図13に示すスケジューラ部121aは、図4に示した実施例1に係るスケジューラ部121aと略同様の構成を有するが、瞬時SNR計算部121a−2を有さない点において実施例1に係るスケジューラ部121aと相違する。実施例3では、無線端末30が、CSIとしてSNRを自らフィードバックするため、実施例3に係る基地局100のスケジューラ部121aは、瞬時SNR計算部121a−2を有していなくてもよい。実施例3におけるMCS決定部121a−5は、割当て決定部121a−4にて決定されたリソース割当て対象の無線端末30のMCSを、PFメトリック計算部121a−3にて計算された瞬時スループットを基に決定する。
無線端末30の構成は、実施例1に係る無線端末30の構成と同様であるので、その図示及び詳細な説明は省略する。各セルC1〜C7では、既に決定された送信電力により信号がされている。このため、無線端末30は、上述したスケジューラ部121aの構成に対応して、CSI推定部35により、上記数式(5)に示したSNRを、CSIとして基地局100にフィードバックする。
次に動作を説明する。図14は、実施例3に係る基地局100の集中制御部11の実行する平均セル送信電力最適化処理を説明するためのフローチャートである。まず、集中制御部11の初期化部11cは、上述した数式(46)〜(49)を用いて、電力値およびリソース割当て率を初期化する(S21)。次に、電力配分最適化部11eは、繰返しの回数をカウントするための繰返し変数tに、初期値である“1”を設定し、1回目のループL4を実行する(S22)。
次に、電力配分最適化部11eは、上述した数式(50)および(51)を用いて、ユーザ間非直交多重の電力配分を最適化する(S23)。次に、リソース割当て率最適化部11fは、繰返し変数tを0に初期化し、上述した数式(52)〜(59)を用いて、リソース割当て率をセル毎に最適化する(S24)。次に、セル送信電力最適化部11gは、電力配分最適化部11eが決定したユーザ間電力配分と、リソース割当て率最適化部11fが決定したリソース割当て率と、上述した数式(60)〜(66)とを用いて、平均セル送信電力を最適化する(S25)。
上記S23〜S25の一連の処理(ループL4)は、上述の送信電力制御が収束するまで繰り返し実行され、収束した時点で終了する。最適化された平均セル送信電力は、セル送信電力最適化部11gからセル送信電力調整部121gに通知される。
上述した様に、実施例3に係る基地局100のセル送信電力制御部11aは、複数の無線端末30が非直交多重(NOMA)を行う場合に各無線端末30に割り当てられるリソースの第1リソース割当て率を、各セルC1〜C7について算出する。また、セル送信電力制御部11aは、複数の無線端末30が非直交多重(NOMA)を行わない場合に各無線端末30に割り当てられるリソースの第2リソース割当て率を各セルC1〜C7について算出する。セル送信電力制御部11aは、これら第1及び第2のリソース割当て率に基づき、各セルC1〜C7の送信電力を決定及び制御する。実施例3に係る無線通信システム1によれば、制御周期が長いセミスタティックなセル送信電力制御が可能となる。これにより、基地局100は、送信電力制御に伴う処理負荷を軽減することができる。
なお、最適化された送信電力は、必ずしも基地局100から送信される全ての信号に適用されなくてもよい。すなわち、基地局100のセル送信電力調整部121gは、上記S25にて決定された送信電力をデータ信号のみに適用し、無線端末30がCSI推定に用いるパイロット信号については、セル間で等しい送信電力により送信するものとしてもよい。かかる態様では、無線端末30は、実施例1と同様のCSIを、基地局100にフィードバックする。
また、かかる態様では、基地局100の集中制御部11及びスケジューラ部121aの構成は、以下の様になる。図15は、実施例3の別態様に係る基地局100の集中制御部11の機能構成を示すブロック図である。図15に示す様に、セル送信電力最適化部11gにより決定された送信電力は、集中制御部11からスケジューラ部121aに通知される。図16は、実施例3の別態様に係る基地局100のスケジューラ部121aの機能構成を示すブロック図である。図16に示す様に、スケジューラ部121aは、集中制御部11から、決定後の送信電力の通知を受けると、該送信電力を用いて、瞬時SNR計算部121a−2により、瞬時SNRを計算する。
上述した様に、基地局100は、基地局100から無線端末30に送信される信号の種別に応じて、各セルC1〜C7毎に送信電力を個別制御するか否かを決定する。例えば、基地局100は、データ信号の送信時には、各セルC1〜C7毎に送信電力を個別に制御するが、パイロット信号の送信時には、送信電力をセルC1〜C7間で一律に設定する。これにより、全ての信号の送信時に送信電力の個別制御を行う場合と比較して、電力制御に伴う基地局100の処理量が減少し処理負荷が軽減される。その結果、送信電力制御の効率的な運用が可能となる。
なお、上記各実施例及び変形例に係る無線通信システム1では、1つの基地局100が有する複数のRRH20a〜20gの各々が、セルを形成する。しかしながら、無線通信システム1は、かかる構成に限らず、複数の基地局の各々が、セルを1つずつ形成してもよい。この場合、複数の基地局のいずれかが、上記各実施例及び変形例に示した集中制御局10の機能を有するマスターとして機能し、スレーブとして機能する他の基地局を制御するようにしてもよい。また、無線端末は、携帯電話に限らず、タブレット端末やスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)等、無線通信を行う様々な通信機器に対して、無線通信システム1の送信電力制御技術を適用可能である。
更に、上記各実施例及び変形例では、無線端末30が基地局100に報告するチャネル品質情報として、CSIを例示したが、無線端末30が基地局100に報告するチャネル品質情報は、例えばCQI(Channel Quality Indicator)等であってもよい。また、SNRやRSRPに関しても、SNRやRSRPに代えて、SIR(Signal to Interference Ratio)、SINR(Signal to Interference and Noise power Ratio)等が用いられてもよい。また、SNRやRSRPに代えて、RSSI(Received Signal Strength Indication)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)等が用いられてもよい。
また、上記実施例及び変形例において、無線通信システム1の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的態様は、図示のものに限らず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することもできる。例えば、図5に示したセル送信電力制御部11aと電力配分再最適化部11bとを、1つの構成要素として統合してもよい。また、これとは反対に、セル送信電力制御部11aに関し、例えば、セル毎の送信電力を決定する部分と、実際に送信電力の制御を行う部分とに分散してもよい。また、記憶装置100bを、基地局100の外部装置として、ネットワークやケーブル経由で接続する様にしてもよい。
更に、上記説明では、個々の実施例及び変形例毎に個別の構成、及び動作を説明した。しかしながら、各実施例及び変形例に係る無線通信システム1は、他の実施例や変形例に特有の構成要素を併せて有してもよい。また、実施例、変形例毎の組合せについても、2つに限らず、3つ以上の組合せ等、任意の形態を採ることが可能である。例えば、変形例1に係る交互実行機能や変形例2に係る近似化機能を、実施例1に限らず、実施例2、3に適用してもよい。あるいは、信号種別に応じた電力個別制御の適用の有無を、実施例3に限らず、実施例1、2に適用してもよい。更に、1つの無線通信システム1が、相互に両立可能な範囲内で、上記実施例1〜3及び変形例1、2において説明した全ての構成要素を併有してもよい。
1 無線通信システム
10 集中制御局
11 集中制御部
11a セル送信電力制御部
11b 電力配分再最適化部
11c 初期化部
11d スループット計算部
11e 電力配分最適化部
11f リソース割当て率最適化部
11g セル送信電力最適化部
20a〜20g RRH
20a−1〜20g−1 ダウンリンク無線処理部
20a−2〜20g−2 アップリンク無線処理部
30、30a〜30q 無線端末
30a−1〜30g−1 プロセッサ
30a−2〜30g−2 記憶装置
30a−3〜30g−3 無線処理回路
30a−4〜30g−4 LSI
31、31a、31b ダウンリンク無線処理部
32、32a、32b CP除去部
33、33a、33b FFT部
34、34a、34b チャネルデマップ部
35 CSI推定部
36 ダウンリンク制御信号復調復号部
37 ユーザデータ復調部
37a キャンセル部
37b 復調部
37c 誤り訂正復号部
38 Ack/Nack生成部
39 アップリンク送信部
100 基地局
100a プロセッサ
100b 記憶装置
100c 無線処理回路
100d LSI
100e NIF回路
121〜127 ベースバンド部
121a〜127a スケジューラ部
121a−1〜127a−1 平均スループット計算部
121a−2〜127a−2 瞬時SNR計算部
121a−3〜127a−3 PFメトリック計算部
121a−4〜127a−4 割当て決定部
121a−5〜127a−5 MCS決定部
121b〜127b ユーザデータ生成部
121b−1〜127b−1 データ生成部
121b−2〜127b−2 誤り訂正符号化部
121b−3〜127b−3 変調部
121b−4〜127b−4 ユーザ電力調整部
121c〜127c 非直交多重部
121d〜127d チャネル多重部
121e〜127e IFFT部
121f〜127f CP付加部
121g〜127g セル送信電力調整部
121h〜127h アップリンク受信部
121i Precoding部
310 アップリンク無線処理部
311 空間フィルタ部
A1〜A4 アンテナ
A1a〜A7a 送信アンテナ
A1b〜A7b 受信アンテナ
A8a、A8a−1、A8a−2 受信アンテナ
A8b 送信アンテナ
C1〜C7 セル
F 光ファイバ

Claims (9)

  1. 基地局と、該基地局との間で無線通信可能な複数の無線端末とを有する無線通信システムであって、
    前記基地局は、
    複数のセルを形成する複数の無線装置と、
    前記複数のセルの各々における無線端末の通信機会の公平性の程度を示す指標の値を、前記複数のセルについて合計した値が最大となる様に、前記各セルの送信電力を決定する電力決定部と
    を有し、
    前記複数の無線端末は、
    各無線端末が在圏するセルにおいて、前記電力決定部により決定された、前記セルの送信電力により、前記複数の無線装置の各々から信号を受信する通信部
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記基地局は、
    各セル内に在圏し、非直交多重通信において互いに非直交多重化される複数の無線端末について、前記電力決定部により決定された前記各セルの送信電力の、前記複数の無線端末間での配分を決定する配分決定部を更に有することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 前記基地局は、
    前記電力決定部による前記各セルの送信電力の決定と、前記配分決定部による前記複数の無線端末間での配分の決定とを交互に実行することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  4. 前記複数の無線端末の通信部は、前記信号の受信後に、各無線端末の在圏するセル以外のセルからの平均的な干渉量により近似されたチャネル品質情報を、前記基地局に送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  5. 前記基地局の複数の無線装置は、前記複数の無線端末との間で、MIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)により前記信号の送受信を行うことを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  6. 前記基地局の電力決定部は、前記複数の無線端末が非直交多重を行う場合の第1リソース割当て率と、前記複数の無線端末が非直交多重を行わない場合の第2リソース割当て率とに基づき、前記各セルの送信電力を決定することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  7. 複数の無線端末と無線通信可能な基地局であって、
    複数のセルを形成する複数の無線装置と、
    前記複数のセルの各々における無線端末の通信機会の公平性の程度を示す指標の値を、前記複数のセルについて合計した値が最大となる様に、前記各セル毎の送信電力を決定する電力決定部とを有し、
    前記複数の無線装置は、各無線端末が在圏するセルにおいて、前記電力決定部により決定された、前記セルの送信電力により、前記複数の無線端末に対し信号を送信することを特徴とする基地局。
  8. 基地局との間で無線通信可能な無線端末であって、
    前記基地局の有する複数の無線装置の形成する複数のセルの各々における無線端末の通信機会の公平性の程度を示す指標の値を、前記複数のセルについて合計した値が最大となる様に決定された、セルの送信電力により、前記無線端末が在圏する前記セルを形成する無線装置から信号を受信する通信部を有することを特徴とする無線端末。
  9. 複数の無線端末と無線通信可能な基地局の処理方法であって、
    前記基地局が、
    複数の無線装置により複数のセルを形成し、
    前記複数のセルの各々における無線端末の通信機会の公平性の程度を示す指標の値を、前記複数のセルについて合計した値が最大となる様に、前記各セル毎の送信電力を決定する
    処理を実行し、
    前記複数のセルを形成する処理では、
    各無線端末が在圏するセルにおいて、前記決定された、前記セルの送信電力により、前記複数の無線端末に対し信号を送信することを特徴とする基地局の処理方法。
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