JP2016217649A - 冷蔵庫および脱気給気ユニット - Google Patents

冷蔵庫および脱気給気ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2016217649A
JP2016217649A JP2015104513A JP2015104513A JP2016217649A JP 2016217649 A JP2016217649 A JP 2016217649A JP 2015104513 A JP2015104513 A JP 2015104513A JP 2015104513 A JP2015104513 A JP 2015104513A JP 2016217649 A JP2016217649 A JP 2016217649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
supply
water
membrane module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015104513A
Other languages
English (en)
Inventor
小林 真澄
Masumi Kobayashi
真澄 小林
周一 藤本
Shuichi Fujimoto
周一 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2015104513A priority Critical patent/JP2016217649A/ja
Publication of JP2016217649A publication Critical patent/JP2016217649A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構成で脱気を行うことができる脱気ユニットを備え、水を脱気して透明度の高い氷を生成できる冷蔵庫を提供する。【解決手段】給水タンクと、製氷装置と、給水タンクから製氷装置に水を供給する給水ラインとを備える冷蔵庫において、給水ラインの途中に設けられた脱気用の中空糸膜モジュール10と、中空糸膜モジュール10に接続されて中空糸膜モジュール10からガスを吸引する吸引装置21と、を備え、吸引装置21が作動することで中空糸膜モジュール10を通過する水が脱気されるようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は、冷蔵庫および脱気給気ユニットに関する。
従来、家庭用冷蔵庫には、水を製氷皿に貯留して製氷する製氷装置が設けられている。例えば冷蔵室内に設けられた給水タンクに水を入れておくと、自動的に、給水タンク内の水を製氷装置に送り、製氷し、製氷された氷を製氷皿から離氷して貯留するようになっている。
家庭用冷蔵庫で製氷される氷は、水中に溶存している空気等が製氷時に気泡となって閉じ込められて不透明になることが多い。
そこで、透明な氷を得るために種々の検討が行われている。
たとえば特許文献1では、被冷凍物を冷却する冷却手段と、前記被冷凍物を収納する冷凍室と、マイクロ波発生手段とを設け、前記冷凍室にマイクロ波を吸収して発熱するマイクロ波発熱体を備える製氷皿を設け、マイクロ波発生手段によって発生したマイクロ波を製氷皿に照射する冷凍装置が提案されている。
しかし、この場合、装置が大がかりになる問題がある。
特開2012−149810号公報
本発明は、簡単な構成で脱気を行うことができる脱気ユニットを備え、水を脱気して透明度の高い氷を生成できる冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明は、1台で脱気と給気を行うことができる脱気給気ユニットを備え、水を脱気して透明度の高い氷を生成でき、また、水に給気して給気水を生成できる冷蔵庫を提供することを他の目的とする。
本発明は、1台で脱気と給気を行うことができる脱気給気ユニットを提供することを他の目的とする。
つまり、本発明は下記態様を有する。
[1] 給水タンクと、製氷装置と、前記給水タンクから前記製氷装置に水を供給する給水ラインとを備える冷蔵庫において、前記給水ラインの途中に設けられた脱気用の中空糸膜モジュールと、前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールからガスを吸引する吸引装置と、を備え、前記吸引装置が作動することで前記中空糸膜モジュールを通過する水が脱気されるようになっていることを特徴とする冷蔵庫。
[2] 給水タンクと、製氷装置と、前記給水タンクから前記製氷装置に水を供給する給水ラインとを備える冷蔵庫において、前記給水ラインの途中に設けられた脱気・給気用の中空糸膜モジュールと、前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールからガスを吸引する吸引装置と、前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールにガスを供給するガス供給装置と、を備え、前記吸引装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する水を脱気する脱気運転と、前記ガス供給装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する水にガスを供給する給気運転とが切り換えられるようになっていることを特徴とする冷蔵庫。
[3] 給気水貯蔵タンクと、前記中空糸膜モジュールの下流側にて前記給水ラインから分岐し、前記給気水貯蔵タンクに接続する給気水送液ラインと、をさらに備え、前記中空糸膜モジュールを通過した水の供給先を、前記製氷装置と前記給気水貯蔵タンクとの間で切り換えられるようになっている、[2]に記載の冷蔵庫。
[4] 前記ガス供給装置によって供給されるガスが炭酸ガスである、[2]または[3]に記載の冷蔵庫。
[5] 脱気・給気用の中空糸膜モジュールと、前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールからガスを吸引する吸引装置と、前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールにガスを供給するガス供給装置と、を備え、前記吸引装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する液体を脱気する脱気運転と、前記ガス供給装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する液体にガスを供給する給気運転とが切り換えられるようになっていることを特徴とする脱気給気ユニット。
[6] 前記ガス供給装置によって供給されるガスが炭酸ガスである、[5]に記載の脱気給気ユニット。
本発明の前記態様[1]の冷蔵庫は、簡単な構成で脱気を行うことができる脱気ユニットを備えており、水を脱気して透明度の高い氷を生成できる。
本発明の前記態様[2]の冷蔵庫は、1台で脱気と給気を行うことができる脱気給気ユニットを備えており、水を脱気して透明度の高い氷を生成でき、また、水に給気して給気水を生成できる。
本発明の前記態様[5]の脱気給気ユニットは、1台で脱気と給気を行うことができる。
本発明の第一実施形態の脱気給気ユニットを示す概略構成図である。 本発明の第二実施形態の脱気給気ユニットを示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態の冷蔵庫が備えるシステム100の概略構成図である。 システム100が備える脱気ユニット105の概略構成図である。 本発明の第四実施形態の冷蔵庫が備えるシステム200の概略構成図である。 本発明の第五実施形態の冷蔵庫が備えるシステム300の概略構成図である。 本発明の第六実施形態の冷蔵庫が備えるシステム400の概略構成図である。
以下、添付の図面を参照し、実施形態を示して本発明の脱気給気ユニットおよび冷蔵庫を説明する。
<第一実施形態>
図1は、本発明の脱気給気ユニットの第一実施形態を示す概略構成図である。
本実施形態の脱気給気ユニット1は、脱気・給気用の中空糸膜モジュール10と、中空糸膜モジュール10に接続されて中空糸膜モジュール10からガスを吸引する吸引装置21と、中空糸膜モジュール10に接続されて中空糸膜モジュール10にガスを供給するガス供給装置31と、制御装置51と、を備える。
制御装置51は、吸引装置21が作動して中空糸膜モジュール10を通過する液体を脱気する脱気運転およびガス供給装置31が作動して中空糸膜モジュール10を通過する液体にガスを供給する給気運転のどちらを行うかを制御するものである。脱気給気ユニット1においては、制御装置51により、脱気運転と給気運転とが切り換えられるようになっている。
(中空糸膜モジュール)
中空糸膜モジュール10は、中空糸膜の内側(中空部)に脱気給気対象の液体を流し、中空糸膜の外側を減圧または加圧(ガス供給)する内部潅流型の中空糸膜モジュールである。具体的には、図示しない複数の中空糸膜と、前記複数の中空糸膜を収納するモジュールケース11とを備え、前記複数の中空糸膜がそれぞれ、両端部が開口した状態でモジュールケース11内に樹脂で固定され、モジュールケース11の一方の端部に、前記複数の中空糸膜それぞれの中空部に脱気給気対象の液体L1(水等)を導入する流入口11aが形成され、モジュールケース11の他方の端部に、前記複数の中空糸膜それぞれの中空部を通過した液体L2が流出する流出口11bが形成され、モジュールケース11の側面に、1つの給排気口11cが形成されたものである。
中空糸膜モジュール10が備える中空糸膜は、中空糸膜モジュール10が脱気・給気用であるため、中空糸膜の中空部−外側間を気体が透過する気体透過性を有する。
中空糸膜の内径は、200μm以上であることが好ましく、220μm以上であることがより好ましい。中空糸膜の内径は、300μm以下であることが好ましい。中空糸膜の内径が上記下限値以上であると、液体の通液時の圧力損失を低減できる。また、脱気中に中空糸膜の振動等が起こっても、中空糸膜が破損しにくい。一方、中空糸膜の内径が上記上限値以下であると、モジュールケース11内に充分な本数の中空糸膜を収納でき、良好な脱気性能や給気性能を維持できる。
中空糸膜の膜厚は、30〜70μmが好ましく、40〜65μmがより好ましい。膜厚が上記範囲の下限値以上であると、モジュールケース11内における中空糸膜の外側(外周部)を繰り返し減圧時やガス供給(加圧)時の耐久性に優れる。膜厚が上記範囲の上限値以下であると、脱気性能や給気性能を良好に維持できる。
なお、中空糸膜の膜厚は、中空糸膜の内径と外径との差から、下記式(1)により算出される。
中空糸膜の膜厚=(中空糸膜の外径−中空糸膜の内径)/2…(1)
中空糸膜の内径および外径は、下記のように実測する。
まず、中空糸膜を数本束ねて、その外側全体をポリウレタン樹脂で覆うとともに、各中空糸膜の中空部にもポリウレタン樹脂を充填し、硬化させる。ついで、硬化した束を中空糸膜の径方向に沿って、その長手方向の長さが約0.5mmとなるようにスライスし、厚み約0.5mmの薄片状のサンプルを得る。ついで、このサンプルの断面の光学像を投影機を用いて例えば100倍の倍率でスクリーンに投影する。投影された像において、各中空糸膜の外径および内径を測定する。このようにサンプルを切り出して測定する操作を3回繰り返し、3回の全数値の平均値をもって、中空糸膜の外径および内径とする。
中空糸膜は、気体透過性の均質層と、該均質層を保護する多孔質支持層とを有する複合膜であることが、強度に優れるとともに、脱気や給気を効率的に行うことができる点で好ましい。例えば液体の漏れを抑制しつつ溶存ガスを効果的に除去できる。
複合膜の具体的な層構成としては、均質層の内側または外側に多孔質支持層が設けられた二層構造、均質層の内側と外側に多孔質支持層が設けられた三層構造が好ましく、強度および脱気性能の点で三層構造がより好ましい。
均質層のガス透過性としては、窒素ガス透過係数で0.5barrer以上、酸素ガス透過係数で1.5barrer以上であることが好ましい。
均質層の材質としては、ポリジメチルシロキサン、シリコンとポリカーボネートの共重合体等のシリコンゴム系樹脂;エチレンとα−オレフィンとの共重合体、ポリ4−メチルペンテン−1、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、変性ポリオレフィン(例えば、オレフィンの単独重合体または共重合体と、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸、酸無水物、エステルまたは金属塩等との反応物。)等のポリオレフィン系樹脂;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素含有樹脂;エチルセルロース等のセルロース系樹脂;ポリフェニレンオキサイド;ポリ4−ビニルピリジン;ポリウレタン系樹脂;等が挙げられる。これらの樹脂は1種単独で使用しても、2種以上をブレンドして用いてもよい。また、これらの樹脂の共重合体も使用できる。
なかでも均質層の材質としては、ポリウレタン系樹脂またはポリオレフィン系樹脂が好ましい。これらは、用途によって使い分けることが好ましく、例えば、脱気や給気を行う液体が水系である場合にはポリウレタン系樹脂、溶剤系である場合にはポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂の密度は、0.850〜0.910g/cmであることが好ましい。密度が上記範囲内のポリオレフィン系樹脂により形成された均質層は、高流量で処理対象の液体を通液した際でも脱気性能に優れるとともに、実用上適した融点または軟化点となる。密度が上記範囲のポリオレフィン系樹脂は、示差走査型熱量計(DSC)で測定した融点(Tm)が、約40〜100℃となる。なお、密度は、JIS K 7112(ASTM D1505と同じ規定。)に基づいて測定される。
ポリウレタン系樹脂は、セグメント化ポリウレタン系樹脂であることが好ましい。セグメント化ポリウレタン系樹脂であれば、中空糸膜に賦形した後において、安定したガス透過性を得ることができる。
均質層を形成するポリオレフィン系樹脂は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとが共重合した分子量分布が4.0以下のエチレン・α−オレフィン共重合体が好ましい。
炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン(炭素数3)、イソブチレン(炭素数4)、1−ブテン(炭素数4)、1−ペンテン(炭素数5)、1−ヘキセン(炭素数6)、4−メチル−1−ペンテン(炭素数6)、1−オクテン(炭素数8)が挙げられる。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、炭素数4〜20のα−オレフィンが好ましく、炭素数6〜8のα−オレフィンがより好ましく、1−ヘキセンまたは1−オクテンが特に好ましい。炭素数3〜20のα−オレフィンは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
エチレン・α−オレフィン共重合体の分子量分布は、上述のとおり4.0以下が好ましく、3.5以下がより好ましく、3.0以下が特に好ましい。このように分子量分布が小さなエチレン・α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒を使用して共重合する方法等で得られる。例えば、ダウ・ケミカル社が開発したインサイト(シングルサイト)触媒、いわゆるメタロセン触媒の一種である拘束幾何触媒を使用して共重合する方法で得られる。
なお、分子量分布とは、質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比率(Mw/Mn)である。質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ポリスチレンを標準試料として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により求められる。
エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとが共重合したエチレン・α−オレフィン共重合体は、炭素数3〜20のα−オレフィンを全モノマーの10モル%以上用いて共重合したものが好ましく、20〜40モル%用いて共重合したものがより好ましい。
均質層を形成するポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、190℃において、0.1〜5g/10minが好ましく、0.3〜2g/10minがより好ましい。MFRが上記範囲の下限値以上であると、均質層の成形性に優れる。MFRが上記範囲の上限値以下であると、中空糸膜の製造時において、該ポリオレフィン系樹脂が多孔質支持層側に流出することが抑制され、そのため、厚さが均一で、優れた脱気性能を有する均質層を形成できる。
なお、MFRは、ASTM D1238のE条件に従い、試験温度190℃、試験荷重2.16kgf(21.18N)で測定した値である。
均質層の形成に好適なエチレン・α−オレフィン共重合体の市販品としては、α−オレフィンの炭素数が8であるダウ・ケミカル社製の「アフィニティー(AFFINITY)(登録商標)」、α−オレフィンの炭素数が6であるプライムポリマー社製の「エボリュー(登録商標)」等が挙げられる。
なお、均質層を形成するポリオレフィン系樹脂には、樹脂以外の成分として、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、着色剤、難燃化剤等の添加物が本発明の目的を損なわない範囲で添加されていてもよい。
多孔質支持層の材質としては、ポリジメチルシロキサン、シリコンとポリカーボネートの共重合体等のシリコンゴム系樹脂;ポリ4−メチルペンテン−1、ポリ3−メチルブテン−1、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素含有樹脂;エチルセルロース等セルロース系樹脂;ポリフェニレンオキサイド;ポリ4−ビニルピリジン;ウレタン系樹脂;ポリスチレン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルケトン等が挙げられる。これらの樹脂は1種単独で使用しても、2種以上をブレンドして用いてもよい。また、これらの樹脂の共重合体も使用できる。
多孔質支持層の孔径は、0.01〜1μmの範囲が好ましい。孔径が上記範囲の下限値以上であると、気体透過性が高くなり、脱気性能や給気性能に優れる。孔径が上記範囲の上限値以下であると、細孔内への粒子や水分の侵入阻止性能に優れる。
多孔質支持層の空孔率は30〜80体積%が好ましい。空孔率が上記範囲の下限値以上であると、気体透過性が向上し、脱気性能や給気性能に優れる。空孔率が上記範囲の上限値以下であると、中空糸膜の耐圧性等の機械的強度が向上する。
均質層および多孔質支持層の厚さは、膜厚が上記範囲内となるように決定されることが好ましく、その範囲内において、均質層の厚さは0.3〜2μmが好ましい。多孔質支持層の厚さは、30〜70μmが好ましく、35〜65μmがより好ましい。
なお、ここでの多孔質支持層の厚みとは、多孔質支持層が複数の層からなる場合(たとえば、均質層の内側と外側に1層ずつ、合計2層の多孔質支持層が積層した場合等。)、複数の層の合計の厚みである。均質層および多孔質支持層の厚さが上記範囲の下限値以上であれば、中空糸膜の耐圧性、機械的強度等が向上し、上記範囲の上限値以下であれば、中空糸膜の気体透過性が向上し、脱気性能に優れる。また、中空糸膜の外径が大きくなり過ぎず、モジュールケース11内に充分な本数の中空糸膜を収納できる。
なお、均質層および多孔質支持層の厚さは、上述した中空糸膜の内径および外径の実測方法と同様にして、薄片状のサンプルの断面の投影像から実測でき、平均値として求める。すなわち、上述のようにして、厚み約0.5mmの薄片状のサンプルを得て、このサンプルの断面の光学像を投影機を用いて例えば100倍の倍率でスクリーンに投影し、得られた投影像において、各中空糸膜における均質層および多孔質支持層の厚みを測定する。
このようにサンプルを切り出して測定する操作を3回繰り返し、3回の全数値の平均値をもって、中空糸膜の均質層および多孔質支持層の厚さとする。
ただし、均質層の厚さは、通常、多孔質支持層の厚さに比べて非常に小さいため、実測が困難な場合がある。その場合には、上記式(1)で算出された「中空糸膜の膜厚」=「多孔質支持層の厚み」とみなす。
均質層と多孔質支持層との材質の組み合わせには、特に制限はなく、異種の樹脂を組み合わせて用いても、同種の樹脂を組み合わせて用いてもよい。
均質層と多孔質支持層とを有する複合中空糸膜は、多層複合紡糸工程と延伸多孔質化工程を有する公知の方法等で製造できる。
例えば、内層ノズル部と中間層ノズル部と外層ノズル部とが順次形成された、同心円状複合ノズルを用い、外層ノズル部と内層ノズル部には、多孔質支持層を形成するための溶融樹脂を供給し、中間層ノズル部には、均質層を形成するための溶融樹脂を供給する。そして、同心円状複合ノズルから、各溶融樹脂を押出して冷却固化させ、未延伸中空繊維を得る(多層複合紡糸工程)。次に、該未延伸中空繊維を延伸し、内層と外層とを多孔質化する(延伸多孔質化工程)。これにより、均質層と、均質層の内側および外側に位置して均質層を支持する多孔質支持層とからなる、三層構造の中空糸膜が得られる。
モジュールケース11の材質は、適度な機械的強度を有するものが好ましい。具体的には、硬質ポリ塩化ビニル樹脂;ポリカーボネート;ポリスルフォン系樹脂;ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;アクリル系樹脂;ABS樹脂;変性ポリフェニレンオキサイド等が挙げられる。
中空糸膜を、その開口状態を維持したままモジュールケース11内に固定する樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の硬化性の液状樹脂、ポリオレフィン等を溶融させた樹脂等が挙げられる。樹脂は、液体が流れる液体流路側と液体から除去されたガスが排気される気体流路側とを気密に仕切る封止材としても作用する。
(吸引装置、ガス供給装置)
吸引装置21は、吸引手段である吸引ポンプ22と、吸引ポンプ22と中空糸膜モジュール10の給排気口11cとを切換バルブ41および共通配管42を介して接続する配管23と、を備える。吸引ポンプ22としては、例えば真空ポンプ、ダイヤフラムポンプ、アスピレーターエジェクタ等が挙げられる。
ガス供給装置31は、ガス供給源32と、ガス供給源32と中空糸膜モジュール10の給排気口11cとを切換バルブ41および共通配管42を介して接続する配管33と、を備える。ガス供給源32としては、例えばガスボンベ、加圧ポンプ等が挙げられる。
ガス供給源32により供給されるガスとしては、例えば炭酸ガス、酸素ガス、オゾン等が挙げられる。脱気給気ユニット1が冷蔵庫やウォーターサーバーに用いられる場合、ガス供給源32により供給されるガスとしては、炭酸ガスが好ましい。炭酸ガスを水に給気することで炭酸水が得られ、飲料等に利用できる。
切換バルブ41は、吸引装置21およびガス供給装置31のいずれか一方を、中空糸膜モジュール10の給排気口11cに選択的に接続するようになっている。
(制御装置)
制御装置51は吸引ポンプ22、ガス供給源32および切換バルブ41と電気的に接続されている。これにより、吸引装置21が作動して中空糸膜モジュール10を通過する液体を脱気する脱気運転と、ガス供給装置31が作動して中空糸膜モジュール10を通過する液体にガスを供給する給気運転とを切り換えることができるようになっている。具体的には、脱気運転を行う場合は、切換バルブ41を、吸引装置21が中空糸膜モジュール10の給排気口11cに選択的に接続する状態とし、吸引ポンプ22を作動させ、脱気運転を給気運転に切り替える場合は、吸引ポンプ22を停止させ、切換バルブ41を、ガス供給装置31が中空糸膜モジュール10の給排気口11cに選択的に接続する状態とし、ガス供給源32を、配管33にガスを供給する状態とするようになっている。
(脱気給気ユニットの動作)
送液ポンプ等の送液手段(図示なし)を用いて、中空糸膜モジュール10の流入口11aから中空糸膜モジュール10に、液体L1を導入する。導入された液体L1は、モジュールケース11内で開口している中空糸膜の一方の端部から中空糸膜の中空部内に導入され、中空部を流通する。
制御装置51により、吸引装置21が給排気口11cに接続された状態とし、吸引ポンプ22を作動させて中空糸膜モジュール10からガスを吸引すると、モジュールケース11内の中空糸膜の外側が減圧される。中空糸膜の外側が減圧された状態では、中空糸膜の中空部を流通する液体に含まれているガスが中空糸膜の内側から外側に透過して脱気が行われ、流出口11bから液体L2として、脱気された液体が得られる。給排気口11cからは、液体から除去されたガスが排出される。
一方、制御装置51により切換バルブ41を切り替えてガス供給装置31が給排気口11cに接続された状態とし、ガス供給源32を、配管33にガスを供給する状態とすると、ガス供給源32からのガスが配管33および共通配管42を介して中空糸膜モジュール10に供給され、モジュールケース11内の中空糸膜の外側の圧力が高まる。これにより、供給されたガスが、中空糸膜の外側から内側に透過し、中空部を流通する液体に添加されて、流出口11bから液体L2として、給気された液体(例えば炭酸水)が得られる。
(作用効果)
脱気給気ユニット1にあっては、脱気・給気用の中空糸膜モジュール10と、吸引装置21と、ガス供給装置31とを組み合わせた簡単な構成で、1台の脱気給気ユニット1で脱気と給気を行うことができる。
従来、中空糸膜モジュールを脱気に用いることや、中空糸膜モジュールを給気に用いることは行われている。しかし、1つの中空糸膜モジュールを、脱気にも給気にも使用できるようにしたものは知られていない。
また、中空糸膜モジュール10は、脱気や給気の効率に優れる。特に内部潅流型の中空糸膜モジュールは、中空糸膜の外側に脱気給気対象の液体を流す外部潅流型の中空糸膜モジュールに比べて、少量の液体に対して脱気や給気を行う際の効率に優れる。そのため、冷蔵庫の製氷装置に供給される水のような少量の液体でも、効率良く脱気や給気を行うことができる。例えば脱気給気ユニット1で水を脱気し、得られる脱気水を製氷することで、透明度の高い氷が得られる。また、脱気給気ユニット1で水に炭酸ガスを給気することで、炭酸ガス濃度の高い炭酸水を得ることができる。また、汚染リスクが低く、洗浄も簡便であるという利点もある。
さらに、吸引装置21が接続される給排気口と、ガス供給装置31が接続される給排気口とが同じであることにより、後述する第二実施形態のようにそれぞれ異なる給排気口に接続される場合に比べて、接続点数の削減、汚染リスクの低減の利点がある。
(用途)
脱気給気ユニット1の用途としては、例えば冷蔵庫、ウォーターサーバー、洗濯機等の家庭用電器製品、バーカウンタービルトイン等が挙げられる。これらの中でも、冷蔵庫またはウォーターサーバー用、特に冷蔵庫用として有用である。
<第二実施形態>
図2は、本発明の脱気給気ユニットの第二実施形態を示す概略構成図である。なお、以下に示す実施形態において、前出の実施形態に対応する構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の脱気給気ユニット2は、脱気・給気用の中空糸膜モジュール12と、中空糸膜モジュール12に接続されて中空糸膜モジュール12からガスを吸引する吸引装置24と、中空糸膜モジュール12に接続されて中空糸膜モジュール12にガスを供給するガス供給装置34と、制御装置52と、を備える。
制御装置52は、吸引装置24が作動して中空糸膜モジュール12を通過する液体を脱気する脱気運転およびガス供給装置34が作動して中空糸膜モジュール12を通過する液体にガスを供給する給気運転のどちらを行うかを制御するものである。脱気給気ユニット2においては、制御装置52により、脱気運転と給気運転とが切り換えられるようになっている。
中空糸膜モジュール12は、モジュールケース11の側面に形成されている給排気口が2つ(第一給排気口11d,第二給排気口11e)である以外は、第一実施形態の中空糸膜モジュール10と同様である。
吸引装置24は、吸引ポンプ22と、吸引ポンプ22と中空糸膜モジュール12の第二給排気口11eとを接続する配管26と、配管26上に設けられたバルブ27と、を備える。
ガス供給装置34は、ガス供給源32と、ガス供給源32と中空糸膜モジュール12の第一給排気口11dとを接続する配管36と、配管36上に設けられたバルブ37と、を備える。
(制御装置)
制御装置52は、吸引ポンプ22、バルブ27、ガス供給源32およびバルブ37と電気的に接続されている。これにより、吸引装置24が作動して中空糸膜モジュール12を通過する液体を脱気する脱気運転と、ガス供給装置34が作動して中空糸膜モジュール12を通過する液体にガスを供給する給気運転とを切り換えることができるようになっている。具体的には、脱気運転を行う場合は、バルブ37を閉とし、バルブ27を開とし、吸引ポンプ22を作動させ、脱気運転を給気運転に切り替える場合は、吸引ポンプ22を停止させ、バルブ27を閉とし、バルブ37を開とし、ガス供給源32を、配管36にガスを供給する状態とするようになっている。
(脱気給気ユニットの動作)
送液ポンプ等の送液手段(図示なし)を用いて、中空糸膜モジュール12の流入口11aから中空糸膜モジュール10に、液体L1を導入する。導入された液体L1は、モジュールケース11内で開口している中空糸膜の一方の端部から中空糸膜の中空部内に導入され、中空部を流通する。
制御装置52により、バルブ27が開でバルブ37が閉である状態、つまり吸引装置24が第二給排気口11eに接続された状態とし、吸引ポンプ22を作動させて中空糸膜モジュール12からガスを吸引すると、第一実施形態と同様、モジュールケース11内の中空糸膜の外側が減圧され、中空糸膜の中空部を流通する液体の脱気が行われ、流出口11bから液体L2として、脱気された液体が得られる。第二給排気口11eからは、液体から除去されたガスが排出される。
一方、制御装置52により、バルブ27が閉でバルブ37が開である状態に切り替えてガス供給装置34が第一給排気口11dに接続された状態とし、ガス供給源32を、配管33にガスを供給する状態とすると、ガス供給源32からのガスが、配管33を介して中空糸膜モジュール12に供給され、モジュールケース11内の中空糸膜の外側の圧力が高まる。これにより、第一実施形態と同様、供給されたガスが、中空部を流通する液体に添加されて、流出口11bから液体L2として、給気された液体(例えば炭酸水)が得られる。
(作用効果)
脱気給気ユニット2にあっては、第一実施形態の脱気給気ユニット1と同様に、簡単な構成で、1台の脱気給気ユニット2で脱気と給気を行うことができる。また、少量の液体でも、効率良く脱気や給気を行うことができる。
さらに、吸引装置24が接続される給排気口と、ガス供給装置34が接続される給排気口とが異なることにより、第一実施形態のようにそれぞれが同じ給排気口に接続される場合に比べて、安価な二方バルブのみで構成できる等の利点がある。
(用途)
脱気給気ユニット2の用途としては、第一実施形態で挙げたものと同様のものが挙げられる。
<第三実施形態>
本発明の第三実施形態は、図3に示すシステム100を備える冷蔵庫である。
図3は、システム100の概略構成図である。
システム100は、給水タンク101と、製氷装置103と、複数の配管111,113から構成された、給水タンク101から製氷装置103に水を供給する給水ラインと、脱気ユニット105と、を備える。
脱気ユニット105は、給水タンク101と、製氷装置103との間に設けられている。
配管111は給水タンク101と脱気ユニット105とを接続し、配管113は脱気ユニット105と製氷装置103とを接続している。また、配管111には、送液ポンプ等の送液手段(図示なし)が接続されている。これにより、給水タンク101に貯留された水を、脱気ユニット105を介して製氷装置103に供給できるようになっている。
給水タンク101、製氷装置103はそれぞれ、公知のものを用いることができ、特に限定されない。
図4は、脱気ユニット105の概略構成図である。
脱気ユニット105は、給水ラインの途中に設けられた脱気用の中空糸膜モジュール13と、中空糸膜モジュール13に接続されて中空糸膜モジュール12内を減圧する吸引装置24と、を備える。
中空糸膜モジュール13は、前述の中空糸膜モジュール10と同じであり、吸引装置24は前記と同じである。吸引装置24の配管26は、中空糸膜モジュール13の給排気口11cに接続されている。
中空糸膜モジュール13の流入口11aには配管111が接続され、流出口11bには配管113が接続されている。
(システムの動作)
送液ポンプ等の送液手段(図示なし)を用いて、給水タンク101内の水を、配管111を介し、中空糸膜モジュール13の流入口11aから中空糸膜モジュール13に導入する。導入された水は、モジュールケース11内で開口している中空糸膜の一方の端部から中空糸膜の中空部内に導入され、中空部を流通する。
バルブ27が開の状態で吸引ポンプ22を作動させ、中空糸膜モジュール13からガスを吸引すると、モジュールケース11内の中空糸膜の外側が減圧される。これにより、中空糸膜の中空部を流通する水に含まれているガス(空気等)が中空糸膜の内側から外側に透過して脱気され、脱気水が得られる。給排気口11cからは、水から除去されたガスが排出される。
得られた脱気水は、流出口11bから流出し、配管113を介して製氷装置103に供給され、製氷装置103内の製氷皿に貯留されて製氷される。製氷後、得られた氷は、例えば、製氷皿から離氷され、製氷装置103内に貯蔵される。
(作用効果)
本実施形態の冷蔵庫にあっては、脱気用の中空糸膜モジュール13と、吸引装置24とを組み合わせた簡単な構成で、冷蔵庫の製氷装置に供給される水を脱気できる。また、中空糸膜モジュール13は、冷蔵庫の製氷装置に供給されるような少量の水でも、効率良く脱気できる。そのため、得られる脱気水は溶存ガスが少なく、これを製氷したときに透明度の高い氷が得られる。
<第四実施形態>
本発明の第四実施形態は、図5に示すシステム200を備える冷蔵庫である。
図5は、システム200の概略構成図である。
システム200は、給水タンク101と、製氷装置103と、複数の配管121,123,125から構成された、給水タンク101から製氷装置103に水を供給する給水ラインと、浄水器107と、脱気ユニット105と、を備える。
脱気ユニット105は、給水タンク101と製氷装置103との間に設けられている。浄水器107は、給水タンク101と脱気ユニット105との間(脱気ユニット105のの上流側)に設けられている。
配管121は給水タンク101と浄水器107とを接続し、配管125は浄水器107と脱気ユニット105とを接続し、配管123は脱気ユニット105と製氷装置103とを接続している。また、配管111には、送液ポンプ等の送液手段(図示なし)が接続されている。これにより、給水タンク101内に貯留された水を、浄水器107および脱気ユニット105を介して製氷装置103に供給できるようになっている。
浄水器107は、公知のものを用いることができ、特に限定されない。たとえばハウジングと、ハウジングに収容された濾材とを備えるものが挙げられる。濾材としては、たとえば中空糸膜等のフィルタ、活性炭等の吸着材、イオン交換樹脂、イオン交換繊維等が挙げられる。これらの濾材はいずれかを単独で用いても2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
(システムの動作)
システム200は、脱気ユニット105の上流側に浄水器107が設けられている以外はシステム100と同じであり、システム200の動作は、給水タンク101からの水が、脱気ユニット105に導入される前に浄水器107にて浄水処理される以外は、システム100の動作と同じである。
(作用効果)
本実施形態の冷蔵庫にあっては、第三実施形態の冷蔵庫と同様、簡単な構成で、冷蔵庫の製氷装置に供給される水を脱気できる。
さらに、中空糸膜モジュール10の上流側に浄水器107が設けられていることで、水に含まれていたミネラル、トリハロメタン、鉄サビ等が除去されるため、より透明度が高く良質な氷が得られる。
<第五実施形態>
本発明の第五実施形態は、図6に示すシステム300を備える冷蔵庫である。
図6は、システム300の概略構成図である。
システム300は、給水タンク101と、製氷装置103と、複数の配管131,133から構成された、給水タンク101から製氷装置103に水を供給する給水ラインと、脱気給気ユニット1と、給気水貯蔵タンク109と、配管137と、を備える。
脱気給気ユニット1は、第一実施形態に示したものである。
脱気ユニット1は、給水タンク101と製氷装置103との間に設けられている。
配管131は、給水タンク101と脱気給気ユニット1とを接続し、配管133は脱気給気ユニット1と製氷装置103とを接続している。脱気給気ユニット1においては、中空糸膜モジュール10の流入口11aに配管131が接続され、流出口11bに配管133が接続されている。また、配管131には、送液ポンプ等の送液手段(図示なし)が接続されている。これにより、給水タンク101内に貯留された水を、脱気給気ユニット1を介して製氷装置103に供給できるようになっている。
給気水貯蔵タンク109は、配管137および切換バルブ139を介して配管133に接続している。給気水貯蔵タンク109は、典型的には、冷蔵庫の冷蔵室内に配置される。
配管137は、脱気給気ユニット1の中空糸膜モジュール10の下流側にて配管133から分岐し、給気水貯蔵タンク109に接続する給気水送液ラインを構成している。
切換バルブ139は、脱気給気ユニット1を製氷装置103および給気水貯蔵タンク109のいずれか一方に選択的に接続するようになっている。
切換バルブ139には、図示しない制御装置が電気的に接続されており、この制御装置によって、脱気給気ユニット1を通過した水の供給先を、製氷装置103と給気水貯蔵タンク109との間で切り換えることができるようになっている。具体的には、脱気給気ユニット1を通過した水を製氷装置103に供給する場合は、切換バルブ139を、脱気給気ユニット1が製氷装置103に選択的に接続する状態とし、水の供給先を給気水貯蔵タンク109に切り替える場合は、切換バルブ139を、脱気給気ユニット1が給気水貯蔵タンク109に選択的に接続する状態とするようになっている。
(システムの動作)
送液ポンプ等の送液手段(図示なし)を用いて、給水タンク101内の水を、配管131を介し、中空糸膜モジュール10の流入口11aから中空糸膜モジュール10に導入する。導入された水は、モジュールケース11内で開口している中空糸膜の一方の端部から中空糸膜の中空部内に導入され、中空部を流通する。
脱気給気ユニット1の制御装置51により、吸引装置21が給排気口11cに接続された状態とし、吸引ポンプ22を作動させて中空糸膜モジュール10からガスを吸引すると、モジュールケース11内の中空糸膜の外側が減圧される。これにより、中空糸膜の中空部を流通する水に含まれているガス(空気等)が中空糸膜の内側から外側に透過して脱気が行われ、脱気水が得られる。給排気口11cからは、水から除去されたガスが排出される。
得られた脱気水は、流出口11bから流出し、配管133を介して製氷装置103に供給され、製氷装置103内の製氷皿に貯留されて製氷される。製氷後、得られた氷は、例えば、製氷皿から離氷され、製氷装置103内に貯蔵される。
一方、脱気給気ユニット1の制御装置51により切換バルブ41を切り替えてガス供給装置31が給排気口11cに接続された状態とし、ガス供給源32を、配管33にガスを供給する状態とすると、ガス供給源32からのガスが配管33および共通配管42を介して中空糸膜モジュール10に供給され、モジュールケース11内の中空糸膜の外側の圧力が高まる。これにより、供給されたガスが、中空糸膜の外側から内側に透過し、中空部を流通する水に添加されて、給気水(炭酸水等)が得られる。
得られた給気水は、流出口11bから流出し、例えば配管133、切換バルブ139および配管137を介して給気水貯蔵タンク109に送られ、貯蔵される。給気水を製氷装置103に供給して製氷してもよい。
給気水が貯蔵された給気水貯蔵タンク109に脱気水を送って希釈することもできる。
(作用効果)
本実施形態の冷蔵庫にあっては、第三実施形態の冷蔵庫と同様、簡単な構成で、冷蔵庫の製氷装置に供給される水を脱気できる。また、脱気を行うのと同じユニットで、給水タンク101からの水にガスを給気して、給気水(炭酸水等)を生成することができる。また、生成した給気水を給気水貯蔵タンク109に貯蔵し、飲料等として供することができる。
<第六実施形態>
本発明の第六実施形態は、図7に示すシステム400を備える冷蔵庫である。
図7は、システム400の概略構成図である。
システム400は、給水タンク101と、製氷装置103と、複数の配管141,143,145から構成された、給水タンク101から製氷装置103に水を供給する給水ラインと、浄水器107と、脱気給気ユニット1と、給気水貯蔵タンク109と、配管147と、を備える。
脱気給気ユニット1は、給水タンク101と製氷装置103との間に設けられている。浄水器107は、給水タンク101と脱気給気ユニット1との間(脱気給気ユニット1のの上流側)に設けられている。
配管141は給水タンク101と浄水器107とを接続し、配管145は浄水器107と脱気給気ユニット1とを接続し、配管143は脱気給気ユニット1と製氷装置103とを接続している。脱気給気ユニット1においては、中空糸膜モジュール10の流入口11aに配管145が接続され、流出口11bに配管143が接続されている。また、配管141には、送液ポンプ等の送液手段(図示なし)が接続されている。これにより、給水タンク101内に貯留された水を、浄水器107および脱気給気ユニット1を介して製氷装置103に供給できるようになっている。
給気水貯蔵タンク109は、配管147および切換バルブ149を介して配管143に接続している。
配管147は、脱気給気ユニット1の中空糸膜モジュール10の下流側にて配管143から分岐し、給気水貯蔵タンク109に接続する給気水送液ラインを構成している。
切換バルブ149は、脱気給気ユニット1を製氷装置103および給気水貯蔵タンク109のいずれか一方に選択的に接続するようになっている。
切換バルブ149には、図示しない制御装置が電気的に接続されており、この制御装置によって、脱気給気ユニット1から流出した水の供給先を、製氷装置103と給気水貯蔵タンク109との間で切り換えることができるようになっている。具体的には、脱気給気ユニット1を通過した水を製氷装置103に供給する場合は、切換バルブ149を、脱気給気ユニット1が製氷装置103に選択的に接続する状態とし、水の供給先を給気水貯蔵タンク109に切り替える場合は、切換バルブ149を、脱気給気ユニット1が給気水貯蔵タンク109に選択的に接続する状態とするようになっている。
(システムの動作)
システム400は、脱気ユニット105の上流側に浄水器107が設けられている以外はシステム300と同じであり、システム400の動作は、給水タンク101からの水が、脱気ユニット1に導入される前に浄水器107にて浄水処理される以外は、システム300の動作と同じである。
(作用効果)
本実施形態の冷蔵庫にあっては、第五実施形態の冷蔵庫と同様、簡単な構成で、冷蔵庫の製氷装置に供給される水を脱気でき、また、脱気を行うのと同じユニットで、給水タンク101からの水にガスを給気して、給気水(炭酸水等)を生成することができる。また、生成した給気水を給気水貯蔵タンク109に貯蔵し、飲料等として供することができる。
さらに、中空糸膜モジュール10の上流側に浄水器107が設けられていることで、水に含まれていたミネラル等が除去されるため、より透明度の高く良質な氷が得られる。
以上、実施形態を示して本発明の脱気給気モジュールおよび冷蔵庫を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、第一実施形態、第二実施形態では、給気排気口が1または2つである例を示したが、給気排気口の数は3つ以上でもよい。
第五実施形態、第六実施形態における脱気給気ユニット1の代わりに脱気給気ユニット2を用いてもよい。
1,2 脱気給気ユニット1
10,12 脱気・給気用の中空糸膜モジュール
11 モジュールケース
11a 流入口
11b 流出口
11c,11d,11e 給排気口
13 脱気用の中空糸膜モジュール
21,24 吸引装置
22 吸引ポンプ
27,37 バルブ
31,34 ガス供給装置
32 ガス供給源
37 バルブ
41 切換バルブ
51,52 制御装置
100,200,300,400 システム
101 給水タンク
103 製氷装置
105 脱気ユニット
107 浄水器
109 給気水貯蔵タンク

Claims (6)

  1. 給水タンクと、製氷装置と、前記給水タンクから前記製氷装置に水を供給する給水ラインとを備える冷蔵庫において、
    前記給水ラインの途中に設けられた脱気用の中空糸膜モジュールと、
    前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールからガスを吸引する吸引装置と、
    を備え、
    前記吸引装置が作動することで前記中空糸膜モジュールを通過する水が脱気されるようになっていることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 給水タンクと、製氷装置と、前記給水タンクから前記製氷装置に水を供給する給水ラインとを備える冷蔵庫において、
    前記給水ラインの途中に設けられた脱気・給気用の中空糸膜モジュールと、
    前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールからガスを吸引する吸引装置と、
    前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールにガスを供給するガス供給装置と、
    を備え、
    前記吸引装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する水を脱気する脱気運転と、前記ガス供給装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する水にガスを供給する給気運転とが切り換えられるようになっていることを特徴とする冷蔵庫。
  3. 給気水貯蔵タンクと、
    前記中空糸膜モジュールの下流側にて前記給水ラインから分岐し、前記給気水貯蔵タンクに接続する給気水送液ラインと、
    をさらに備え、
    前記中空糸膜モジュールを通過した水の供給先を、前記製氷装置と前記給気水貯蔵タンクとの間で切り換えられるようになっている、請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記ガス供給装置によって供給されるガスが炭酸ガスである、請求項2または3に記載の冷蔵庫。
  5. 脱気・給気用の中空糸膜モジュールと、
    前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールからガスを吸引する吸引装置と、
    前記中空糸膜モジュールに接続されて前記中空糸膜モジュールにガスを供給するガス供給装置と、
    を備え、
    前記吸引装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する液体を脱気する脱気運転と、前記ガス供給装置が作動して前記中空糸膜モジュールを通過する液体にガスを供給する給気運転とが切り換えられるようになっていることを特徴とする脱気給気ユニット。
  6. 前記ガス供給装置によって供給されるガスが炭酸ガスである、請求項5に記載の脱気給気ユニット。
JP2015104513A 2015-05-22 2015-05-22 冷蔵庫および脱気給気ユニット Pending JP2016217649A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015104513A JP2016217649A (ja) 2015-05-22 2015-05-22 冷蔵庫および脱気給気ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015104513A JP2016217649A (ja) 2015-05-22 2015-05-22 冷蔵庫および脱気給気ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016217649A true JP2016217649A (ja) 2016-12-22

Family

ID=57578347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015104513A Pending JP2016217649A (ja) 2015-05-22 2015-05-22 冷蔵庫および脱気給気ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016217649A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021033229A1 (ja) * 2019-08-19 2021-02-25

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021033229A1 (ja) * 2019-08-19 2021-02-25
WO2021033229A1 (ja) * 2019-08-19 2021-02-25 尚之 生田 急速冷却かき氷製造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6618067B2 (ja) 外部灌流型の中空糸膜モジュール及び前記モジュールを有するインクジェットプリンタ
KR102285048B1 (ko) 막 증류용 다공질 막 및 막 증류용 모듈의 운전 방법
US8318022B2 (en) Wafer-shaped hollow fiber module for in-line use in a piping system
US9694326B2 (en) Composite hollow fiber membrane and hollow fiber membrane module
JPH1043505A (ja) 液体を脱気する装置及び方法
JP5906665B2 (ja) 多孔質膜の製造方法
JP5393971B2 (ja) 脱気用複合中空糸膜
JP2018083189A (ja) 膜蒸留装置
JP5500765B2 (ja) 脱気用複合中空糸膜及びその製造方法
JP2008289977A (ja) 脱気用中空糸膜モジュールの製造方法
JP2016217649A (ja) 冷蔵庫および脱気給気ユニット
JP2017047417A (ja) 分離膜モジュール、分離膜エレメントおよびテレスコープ防止板
JPH07121340B2 (ja) 中空繊維膜
JP2725311B2 (ja) 中空糸膜型気液接触装置
JP2016217650A (ja) 脱気システムおよび冷蔵庫
JPH06335623A (ja) 脱気膜および脱気方法
JPH10298470A (ja) インクの脱気方法及びインク脱気装置
JPH0760082A (ja) 超純水の比抵抗調整方法及び装置
JP2015167940A (ja) 脱気用中空糸膜モジュール
JP2015167939A (ja) 脱気用中空糸膜モジュール
JPH0788304A (ja) 溶存ガス除去およびガス給気モジュール
JPH09262406A (ja) 作動油の脱気方法
TW201720519A (zh) 氣泡液濃縮裝置及高密度微細氣泡液生成裝置
JPH08141372A (ja) 外部灌流型水中溶存ガス除去中空糸膜モジュール
JP2014104445A (ja) 中空糸膜の製造方法