JP2016204316A - 核酸固相合成用リンカー及び担体 - Google Patents

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健二郎 森
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将平 堀江
孝彦 伊藤
Takahiko Ito
孝彦 伊藤
正一朗 齊藤
Shoichiro Saito
正一朗 齊藤
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Ryuhei Nagao
竜平 長尾
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Abstract

【課題】本発明は、副生成物の発生を抑えることができ、より効率的にDNAやRNAを合成することができるユニバーサルリンカー、該リンカーを担持した核酸固相合成用担体(ユニバーサルサポート)、及び該担体を用いた核酸の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、下記式(III)で示される核酸固相合成用担体を提供する。

【選択図】なし

Description

本発明は、核酸固相合成に用いるリンカー、該リンカーを担持してなる固相合成用担体、及び該担体を用いた核酸の製造方法に関する。
DNAやRNA等の核酸の化学合成には、ホスホロアミダイト法を用いた固相合成法が広く用いられている。固相ホスホロアミダイト法では、概ね以下の工程により核酸合成を行う。
先ず、合成する核酸の3'末端になるヌクレオシドを、スクシニル基などの開裂性リンカーと、3'−OH基を介してエステル結合させ、固相合成用担体上にあらかじめ担持させる(ヌクレオシドリンカー)。次に、このヌクレオシドリンカーが担持された固相合成用担体を、反応カラムに入れ、核酸自動合成装置にセットする。
以降は核酸自動合成装置の合成プログラムに従い、反応カラム中、一般に以下の工程:
(1)トリクロロ酢酸/ジクロロメタン溶液などの酸により保護ヌクレオシドの5'−OH基の脱保護を行う工程;
(2)ヌクレオシドホスホロアミダイト(核酸モノマー)を活性化剤(テトラゾール等)の存在下、脱保護した5'−OH基ヘのカップリングを行う工程;
(3)無水酢酸などにより未反応の5'−OH基をキャップする工程;及び
(4)含水ヨウ素などによりホスファイトを酸化する工程:からなる合成反応が行われる。この合成サイクルを繰り返し、3'末端から5'末端方向にオリゴヌクレオチドの伸長反応を進めることで、目的の配列を持った核酸が合成される。
最後に、アンモニア水やメチルアミン溶液などにより開裂性リンカーを加水分解させ、合成した核酸を固相合成用担体から切り離す(非特許文献1)。
しかしながら、上記のような合成を行う場合、前述したように、出発物質である3'末端となるヌクレオシドを、開裂性リンカーを介してあらかじめ固相合成用担体に担持しておく必要がある。さらに、合成したい核酸の配列により3'末端は異なり、DNAオリゴヌクレオチドの場合はdA、dG、dC、dTの4種類が、RNAの場合にもrA、rG、rC、rUの4種類が必要となり、さらに修飾オリゴヌクレオチドを合成する場合には修飾されたヌクレオシドをあらかじめ担持した固相合成用担体が必要になり煩雑であった。
そこで前記の問題点を克服するため、固相担体と出発物質を繋ぐリンカーとして、これまで一般に用いられてきたヌクレオシド・スクシニルリンカー等に替わり、ユニバーサルリンカーを担持した固相合成用担体(ユニバーサルサポート)が考案されている。ユニバーサルサポートを用いると、目的の核酸の3’末端がどのような種類のヌクレオシド又はヌクレオチドであっても、3’末端になるヌクレオシドホスホロアミダイドを通常の核酸自動合成と同じ工程で反応させて合成を開始し、目的の核酸を合成した後、通常と同様の方法で固相合成用担体から切り出すだけであり、前述のように種々のヌクレオシド−リンカーを担持した固相合成用担体を準備する必要がない。
例えば、3’末端がヒドロキシ基の核酸を合成できるユニバーサルサポートがいくつか提案されている(特許文献1〜5並びに非特許文献2及び3)。これらのユニバーサルサポートの構造中には、隣り合う2個の炭素原子が有り、一方の炭素原子には核酸合成の開始点となる−OH基が、もう一方の炭素原子には保護基を外すと求核基となる基(例えば−OH基、−NH基、−SH基)が結合されており、核酸合成後のアンモニア水などによる核酸の切出し時に、これらの求核基の保護基も外れて3'末端のリンを攻撃し、環状リン酸エステルを生成する形で3'末端からリン酸基が切り離される。いずれも3'末端がヒドロキシ基となる核酸の合成に用いられる。
このような、3'末端がヒドロキシ基を有する核酸は、核酸医薬などの生化学の分野において幅広く求められているため、非常に有用である。
しかしながら、これまで知られているユニバーサルサポートを用いる方法では、DNAやRNAの合成効率が十分ではなかった。
このような経緯から、副生成物の発生を抑えることができ、より効率的にDNAやRNAを合成することができるユニバーサルリンカー及び該リンカーを担持している核酸固相合成用担体が求められている。
米国特許第5681945号明細書 米国特許第6653468号明細書 国際公開第2005/049621号公報 米国第2005/0182241号公報 特開2013−177371号公報
Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry(2000)3.1.1-3.1.28 Bio Techniques,22,752-756(1997) Tetrahedron,57,4977-4986(2001)
本発明は、副生成物の発生を抑えることができ、より効率的にDNAやRNAを合成することができるユニバーサルリンカー、該リンカーを担持した核酸固相合成用担体、及び該担体を用いた核酸の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕 式(I):
〔式中、
Xは、水素原子、又は酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;
がCHRを表し且つZがOを表すか、或いはZがOを表し且つZがCHRを表し;
〜Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子;(2)シアノ基;(3)ニトロ基;(4)C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基;(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基;(6)C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基;(7)フェニルチオ基;(8)シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;(9)C1−6アルキルチオ基;(10)C1−7アシル基;(11)モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基;(12)C1−7アシルアミノ基;又は(13)ハロゲン原子を表す。〕
で示される化合物からなる核酸固相合成用リンカー。
〔2〕 式(II):
〔式中、
Xは、水素原子、又は酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;
Lは、アルカリにより切断される連結部分を表し;
がCHRを表し且つZがOを表すか、或いはZがOを表し且つZがCHRを表し;
〜Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子;(2)シアノ基;(3)ニトロ基;(4)C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基;(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基;(6)C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基;(7)フェニルチオ基;(8)シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;(9)C1−6アルキルチオ基;(10)C1−7アシル基;(11)モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基;(12)C1−7アシルアミノ基;又は(13)ハロゲン原子を表す。〕
で示される化合物からなる核酸固相合成用リンカー。
〔3〕 Lが、式(L):
〔式中、Lは、不活性な二価の基を表し;*及び**は、それぞれ、結合部位を表す。〕
で表される二価の基である上記〔2〕に記載の核酸固相合成用リンカー。
〔4〕 Xが、酸により脱離するヒドロキシ基の保護基である上記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の核酸固相合成用リンカー。
〔5〕 酸により脱離するヒドロキシ基の保護基が、トリチル系保護基又はシリル系保護基である上記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載の核酸固相合成用リンカー。
〔6〕 式(III):
〔式中、
Xは、水素原子、又は酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;
Lは、アルカリにより切断される連結部分を表し;
Spは、固相担体を表し;
がCHRを表し且つZがOを表すか、或いはZがOを表し且つZがCHRを表し;
〜Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子;(2)シアノ基;(3)ニトロ基;(4)C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基;(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基;(6)C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基;(7)フェニルチオ基;(8)シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;(9)C1−6アルキルチオ基;(10)C1−7アシル基;(11)モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基;(12)C1−7アシルアミノ基;又は(13)ハロゲン原子を表す。〕
で示される構造を有する核酸固相合成用担体。
〔7〕 Lが、式(L):
〔式中、Lは、不活性な二価の基を表し;*及び**は、それぞれ、結合部位を表す。〕
で表される二価の基である上記〔6〕に記載の核酸固相合成用担体。
〔8〕 Xが、酸により脱離するヒドロキシ基の保護基である上記〔6〕または〔7〕に記載の核酸固相合成用担体。
〔9〕 酸により脱離するヒドロキシ基の保護基が、トリチル系保護基又はシリル系保護基である上記〔6〕〜〔8〕の何れかに記載の核酸固相合成用担体。
〔10〕 SpとLの結合が、アミド結合又はエステル結合である上記〔6〕〜〔9〕の何れかに記載の核酸固相合成用担体。
〔11〕 Spが、多孔質ポリマー担体又はガラス系多孔質担体の固相担体である、上記〔6〕〜〔10〕の何れかに記載の核酸固相合成用担体。
〔12〕 上記〔6〕〜〔11〕の何れかに記載の核酸固相合成用担体上で核酸合成反応を行う工程を含む、核酸の製造方法。
〔13〕 該核酸合成反応が、固相ホスホロアミダイト法により行われる、上記〔12〕に記載の製造方法。
本発明の核酸固相合成用担体は、副生成物の発生を抑えることができ、より効率的にDNAやRNAを合成することができる。
図1は、実施例1(a)、比較例1(b)で得られたDNAオリゴヌクレオチド溶液の、HPLCチャートを示す図である。 図2は、実施例2(a)、比較例2(b)で得られたRNAオリゴヌクレオチド溶液の、HPLCチャートを示す図である。
本発明は、下記式(I)で示される化合物からなる核酸固相合成用リンカーを提供する。
〔式中、
Xは、水素原子、又は酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;ZがCHRを表し且つZがOを表すか、或いはZがOを表し且つZがCHRを表し;R〜Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子;(2)シアノ基;(3)ニトロ基;(4)C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基;(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基;(6)C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基;(7)フェニルチオ基;(8)シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;(9)C1−6アルキルチオ基;(10)C1−7アシル基;(11)モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基;(12)C1−7アシルアミノ基;又は(13)ハロゲン原子を表す。〕
本明細書中、「C1−6アルキル基」としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。中でもメチル基、エチル基が好ましい。
本明細書中、「C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基」としては、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、n−プロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基、n−ブチルカルバモイル基、イソブチルカルバモイル基、sec−ブチルカルバモイル基、tert−ブチルカルバモイル基、n−ペンチルカルバモイル基、イソペンチルカルバモイル基、sec−ペンチルカルバモイル基、tert−ペンチルカルバモイル基、ヘキシルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、ジ−n−プロピルカルバモイル基、ジ−イソプロピルカルバモイル基、ジ−n−ブチルカルバモイル基、ジ−イソブチルカルバモイル基、ジ−sec−ブチルカルバモイル基、ジ−tert−ブチルカルバモイル基、ジ−n−ペンチルカルバモイル基、ジ−イソペンチルカルバモイル基、ジ−sec−ペンチルカルバモイル基、ジ−tert−ペンチルカルバモイル基、ジヘキシルカルバモイル基、N−メチル−N−エチルカルバモイル基などが挙げられる。中でもメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基が好ましい。
本明細書中、「C1−6アルコキシ基」としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などが挙げられる。中でもメトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましい。
本明細書中、「C1−6アルキルチオ基」としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n-プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、sec−ペンチルチオ基、tert−ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基などが挙げられる。中でもメチルチオ基が好ましい。
本明細書中、「C1−7アシル基」並びに「C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、C1−7アシルアミノ基」中の「C1−7アシル」部分としては、(1)ホルミル基、(2)カルボキシ基、(3)C1−6アルキル−カルボニル基、(4)C1−6アルコキシ−カルボニル基、(5)ベンゾイル基等が挙げられる。
「C1−6アルキル−カルボニル基」としては、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、イソブタノイル基、ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ヘキサノイル基などが挙げられる。中でもアセチル基が好ましい。
「C1−6アルコキシ−カルボニル基」としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、sec−ペンチルオキシカルボニル基、tert−ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基などが挙げられる。中でもメトキシカルボニル基が好ましい。
上記した「C1−7アシル基」又は「C1−7アシル」部分の中でも、C1−6アルキル−カルボニル基、ベンゾイル基等が好ましく、アセチル基、ベンゾイル基が特に好ましい。
本明細書中、「C1−7アシルオキシ基」としては、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、イソブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、イソペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、n−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、イソペンチルオキシカルボニルオキシ基、sec−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、tert−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、ヘキシルオキシカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる。中でもアセチルオキシ基が好ましい。
本明細書中、「C1−7アシルアミノ基」としては、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基、イソブタノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、イソペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、イソプロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、n−ペンチルオキシカルボニルアミノ基、イソペンチルオキシカルボニルアミノ基、sec−ペンチルオキシカルボニルアミノ基、tert−ペンチルオキシカルボニルアミノ基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる。中でもアセチルアミノ基が好ましい。
本明細書中、「C1−7アシルチオ基」としては、ホルミルチオ基、アセチルチオ基、プロパノイルチオ基、ブタノイルチオ基、イソブタノイルチオ基、ペンタノイルチオ基、イソペンタノイルチオ基、ヘキサノイルチオ基、メトキシカルボニルチオ基、エトキシカルボニルチオ基、n−プロポキシカルボニルチオ基、イソプロポキシカルボニルチオ基、n−ブトキシカルボニルチオ基、n−ペンチルオキシカルボニルチオ基、イソペンチルオキシカルボニルチオ基、sec−ペンチルオキシカルボニルチオ基、tert−ペンチルオキシカルボニルチオ基、ヘキシルオキシカルボニルチオ基、ベンゾイルチオ基などが挙げられる。中でもアセチルチオ基が好ましい。
本明細書中、「ハロゲン原子」としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。中でも塩素原子、フッ素原子、臭素原子が好ましい。
「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基」としては、上記の「C1−6アルキル基」における例示に加えて、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基で置換されたC1−6アルキル基(下記で詳述)、フェノキシメチル基、アセチルオキシメチル基、アセチルチオメチル基、アセチルアミノメチル基等が挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基で置換されたC1−6アルキル基」としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシn-プロピル基、メトキシイソプロピル基、エトキシメチル基、n-プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、クロロメトキシメチル基などが挙げられる。中でもメトキシメチル基、メトキシエチル基、tert−ブトキシメチル基、クロロメトキシメチル基が好ましい。
「C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基」としては、フェニル基、C1−6アルコキシ基で置換されたフェニル基、C1−6アルキル基で置換されたフェニル基、ハロゲン原子で置換されたフェニル基、ニトロで置換されたフェニル基(それぞれ、下記で詳述)等が挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルコキシ基で置換されたフェニル基」としては、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、n−プロピルフェニルオキシ基、イソプロピルオキシフェニル基、n−ブチルオキシフェニル基、イソブチルオキシフェニル基、tert−ブチルオキシフェニル基、ジメトキシフェニル基などが挙げられる。中でもメトキシフェニル基、エトキシフェニル基、tert−ブチルオキシフェニル基、ジメトキシフェニル基が好ましい。
本明細書中、「C1−6アルキル基で置換されたフェニル基」としては、メチルフェニル基、エチルフェニル基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基などが挙げられる。中でも、メチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基が好ましい。
本明細書中、「ハロゲン原子で置換されたフェニル基」としては、塩化フェニル基、フッ化フェニル基、臭化フェニル基、ジ塩化フェニル基、ジフッ化フェニル基、ジ臭化フェニル基などが挙げられる。中でも、フッ化フェニル基、臭化フェニル基、ジ臭化フェニル基が好ましい。
本明細書中、「ニトロ基で置換されたフェニル基」としては、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、2,4−ジニトロフェニル基などが挙げられる。中でも、4−ニトロフェニル基が好ましい。
本明細書中、「シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基」としては、上記の「C1−6アルコキシ基」における例示に加えて、シアノメトキシ基、メチルチオメトキシ基、メトキシメトキシ基、シアノメトキシメトキシ基などが挙げられる。
本明細書中、「モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基」としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、sec−ペンチルアミノ基、tert−ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基などが挙げられる。中でもメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基が好ましい。
本明細書中、「置換されていてもよい」とは、無置換または1〜3個の置換基で置換されている態様を意味する。2または3置換の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「置換された」とは、1〜3個の置換基で置換されている態様を意味する。2または3置換の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
ある好ましい実施形態では、Xは、酸により脱離するヒドロキシ基の保護基である。
酸により脱離するヒドロキシ基の保護基は、トリクロロ酢酸又はジクロロ酢酸などのブレンステッド酸により脱保護可能な保護基であれば限定されないが、例えば、トリチル系保護基、シリル系保護基等が挙げられる。
本明細書中、「トリチル系保護基」としては、例えば、任意の置換基(例えば、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ハロゲン原子等から選ばれる置換基(2個以上の置換基が一緒になって環を形成していてもよい))で置換されていてもよいトリチル基が挙げられ、具体的には、トリチル基(Tr)、モノメトキシトリチル基(例えば、4−メトキシトリチル基(MMTr))、ジメトキシトリチル基(例えば、4,4’−ジメトキシトリチル基(DMTr))、9−フェニルキサンテン−9−イル基(ピクシル基)等が挙げられ、好ましくは、4,4’−ジメトキシトリチル基(DMTr)である。
本明細書中、「シリル系保護基」としては、例えば、任意の置換基(例えば、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、フェニル基等から選ばれる置換基)でトリ置換されたシリル基が挙げられ、具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、ジメチルメトキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられ、好ましくは、トリメチルシリル基である。
酸により脱離するヒドロキシ基の保護基は、酸による脱保護が容易であることから、トリチル系保護基が好ましく、4,4’−ジメトキシトリチル基(DMTr)がより好ましい。
〜Rは、それぞれ好ましくは水素原子である。
は、好ましくは水素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、シアノメトキシ基、メチルチオメトキシ基、フェノキシメチル基、フェニルチオ基、アセチルオキシメチル基、アセチルアミノ基、アセチル基、アセチルチオメチル基、ニトロフェニル基(4−ニトロフェニル基)、ジブロモフェニル基(3,5−ジブロモフェニル基)、メトキシメトキシ基、クロロメトキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、ベンゾイル基、メチルチオ基、アセチルアミノメチル基、シアノメトキシメトキシ基などであり、より好ましくは、水素原子である。
式(I)で表される化合物(核酸固相合成用リンカー)は、固相合成において反応基質(即ち核酸)と担体を結びつけるためのリンカーであり、核酸固相合成用担体の合成開始部位(即ち、後述するSpで表される固相担体に結合する式(LIII)で表される構造)を形成する際の原料として用いることができる。ここで、合成開始部位とは、固相合成の伸長反応を行う際に、最初に反応基質を化学結合させる部分を示す。
また、本発明は、下記式(II)で示される化合物からなる核酸固相合成用リンカーを提供する。
〔式中、Lは、アルカリにより切断される連結部分を表し;その他の記号は、上記定義の通りである。〕
Lは、アンモニア及び/又はアミン類等のアルカリで処理することにより、L及びOの共有結合が切断される構造であれば特に限定されるものではなく、
例えば、式(X):
〔式中、Lは、不活性な二価の基を表し;*及び**は、それぞれ、結合部位を表す。〕
で表される二価の基であり;
好ましくは、スクシニル基(Lが−CHCH−)である。
本明細書中、「不活性な二価の基」の「不活性な」とは、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基、スルファニル基、スルホ基等の固相合成反応を阻害する官能基を有さないことを示す。
は、好ましくは、主鎖が、炭素原子、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれる原子(好ましくは、1〜200個、より好ましくは、1〜25個、さらに好ましくは、1〜10個)からなる不活性な二価の基である。
は、より好ましくは、式:−[(CR−A−]−(CR−〔式中、Aは、結合手、−O−、−S−、−SO−、−CO−、−Ph−、−OPhO−、−CONH−、−NHCO−等を表し;Rは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基、C1−6アルキルチオ基等を表し;a及びcは、それぞれ独立して、1〜6(好ましくは1〜3)の整数を表し、bは、0〜6(好ましくは0〜3)の整数を表す。〕で表される二価の基である。
は、さらに好ましくは、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCHCHCH−、−CHOCH−、−CHCHOCHCH−、−CHCHCHOCHCHCH−、−CHCHOCHCHOCHCH−、−CHSCH−、−CHCHSCHCH−、−CHCHCHSCHCHCH−、−CHCHSCHCHSCHCH−、−CHSOCH−、−CHCHSOCHCH−、−CHCHCHSOCHCHCH−、−CHCHSOCHCHSOCHCH−、−CHCOCH−、−CHCHCOCHCH−、−CHCHCHCOCHCHCH−、−CHCHCOCHCHCOCHCH−、−Ph−、−CHPhCH−、−CHCHPhCHCH−、−CHCHCHPhCHCHCH−、−CHCHPhCHCHPhCHCH−、−CHOPhOCH−、−CHCHOPhOCHCH−、−CHCHCHOPhOCHCHCH−、−CHCHOPhOCHCHOPhOCHCH−等である。
は、特に好ましくは、−CHCH−である。
上記の「Ph」は、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンまたは1,2−フェニレンを示す。
式(II)で表される化合物(核酸固相合成用リンカー)は、固相合成において反応基質(即ち核酸)と担体を結びつけるためのリンカーであり、核酸固相合成用担体の合成開始部位(即ち、後述するSpで表される固相担体に結合する式(LIII)で表される構造)を形成する際の原料として用いることができる。ここで、合成開始部位とは、固相合成の伸長反応を行う際に、最初に反応基質を化学結合させる部分を示す。固相合成において、式(II)中、HO−L−で表される部位を予め固相担体に化学結合させておき、Xで表される保護基を脱保護して得られるヒドロキシ基に反応基質を化学結合させて、化学反応を繰り返し、伸長させることができる。
また、式(II)で表される化合物は、塩の形態も包含する。塩としては、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩)等が挙げられる。
また、本発明は、下記式(III)で示される核酸固相合成用担体(ユニバーサルサポート)を提供する。
〔式中、Spは、固相担体を表し;その他の記号は、上記定義の通りである。〕
本明細書中、「核酸」とは、ヌクレオチドがホスホジエステル結合により連結された鎖状の化合物(オリゴヌクレオチド)を意味し、DNA、RNAなどが含まれる。核酸は1本鎖、2本鎖のいずれであってもよいが、核酸合成機による効率的な合成が可能であることから、好ましくは1本鎖である。本明細書において「核酸」には、アデニン(A)、グアニン(G)等のプリン塩基及びチミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U)等のピリミジン塩基を含有するオリゴヌクレオチドのみでなく、これらの修飾核酸塩基を含有する修飾オリゴヌクレオチドも含まれる。
Spで表される固相担体は、過剰に用いた試薬を洗浄によって簡単に除去できる固相合成用の担体であれば特に限定されないが、例えば、ガラス系多孔質担体、又はポリスチレン系多孔質担体、アクリルアミド系多孔質担体などの多孔質ポリマー担体等が挙げられ、好ましくは、ポリスチレン系多孔質担体、ガラス系多孔質担体であり、より好ましくは、ポリスチレン系多孔質担体である。
本明細書中、「ガラス系多孔質担体」とは、ガラスを構成成分として含む多孔質担体をいい、例えば、粒子形状の多孔質ガラス粒子(CPG)等が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、前記CPGとしては、長鎖のアミノアルキルスペーサーを有するCPG固相担体(LCAA−CPG固相担体)が好適に用いられ、更には、長鎖ヌクレオチドの合成の場合においては、CPGの孔が20〜400nm、より好ましくは50〜200nm、更に好ましくは100nmのものが最も好ましく用いられる。
本明細書中、「ポリスチレン系多孔質担体」とは、主にスチレン又はその誘導体の構造単位から構成される樹脂からなる多孔質担体であり、中でも、アミノ基及び/又はヒドロキシ基を有するポリスチレン系多孔質担体が好ましい。
ポリスチレン系多孔質担体としては、例えば、スチレン−ヒドロキシスチレン−ジビニルベンゼン系共重合体粒子からなる多孔質担体(特開2005−097545、特開2005−325272及び特開2006−342245を参照)、又はスチレン−(メタ)アクリロニトリル−ヒドロキシスチレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなる多孔質担体(特開2008−074979を参照)等が挙げられる。
本明細書中、「アクリルアミド系多孔質担体」とは、主にアクリルアミド又はその誘導体の構造単位から構成される樹脂からなる多孔質担体であり、中でも、アミノ基及び/又はヒドロキシ基を有するアクリルアミド系多孔質担体が好ましく、ヒドロキシ基を有するアクリルアミド系多孔質担体が好ましい。
アクリルアミド系多孔質担体としては、例えば、芳香族モノビニル化合物−ジビニル化合物−(メタ)アクリルアミド誘導体系共重合体からなる多孔質担体等が挙げられる。Spが、アクリルアミド系固相担体である場合において、(メタ)アクリルアミド誘導体モノマー由来の構造単位の含有量は、少なすぎると核酸の合成量の減少及び合成純度の低下を回避し得るという効果が得られず、他方、多すぎると多孔質樹脂ビーズを形成し難い。従って好ましくは0.3〜4mmol/g、より好ましくは0.4〜3.5mmol/g、更に好ましくは0.6〜3mmol/gである。
本発明において、固相担体は、式(LIII):
〔式中、各記号は、上記定義の通りである。〕
で表される構造が導入可能な官能基を有する固相担体であればよい。なかでも、アミノ基及び/又はヒドロキシ基(特に好ましくは、ヒドロキシ基)を有する固相担体であることが好ましい。この場合において、SpとLの結合は、例えば、アミド結合又はエステル結合(好ましくは、エステル結合)である。
本発明において、固相担体中の、式(LIII)で表される構造が導入可能な官能基の含有量は、特に限定されるものではないが、該官能基の含有量が少なすぎると核酸の収量が低下し、他方、該官能基の含有量が多すぎると、得られる核酸の純度が低下する。従って好ましくは10〜2000μmol/g、より好ましくは、50〜1000μmol/g、更に好ましくは100〜800μmol/gである。
式(LIII)で表される構造が導入可能な官能基がヒドロキシ基である場合、本発明の多孔質粒子のヒドロキシ基量はJIS K0070に基づいた滴定により測定される。
本発明において、固相担体の形状は、特に限定されず、平板状、粒子状、繊維状等いずれの形状であってもよいが、合成反応容器への充填効率を高くすることができ、該反応容器が破損し難いという点から、好ましくは粒子の形状を呈する多孔質ポリマー粒子である。本明細書にて、「粒子」とは、厳密な球状を呈することを意味するのではなく、一定形状(例えば、楕円球状などの略球状、多面体形状、円柱形状、金平糖形状などの異型形状など)を有していればよいことを意味する。
本発明において、固相担体の大きさ(体積)は、特に限定されないが、多孔質粒子のレーザー回折(散乱式)により測定される平均粒径が1μmよりも小さいと、カラムに充填して使用した場合に背圧が高くなりすぎる、又は送液速度が遅くなるという不具合が生じ、他方、平均粒径が1000μmよりも大きいと、カラムに充填したとき、担体粒子間の空隙が大きくなり、一定容量のカラムに効率よく担体粒子を充填することが困難となる。従って好ましくは1〜1000μm、より好ましくは5〜500μm、更に好ましくは10〜200μmである。
本発明において、固相担体の多点BET法により測定した比表面積は、特に限定されないが、比表面積が0.1m/gより小さいと有機溶媒中での膨潤度が低くなるため、合成反応が起こりにくくなる傾向があり、他方、500m/gより大きいと、細孔径が小さくなるため、合成反応が起こりにくくなる傾向がある。従って好ましくは0.1〜500m/g、より好ましくは10〜300m/g、更に好ましくは50〜200m/gである。
本発明において、固相担体の水銀圧入法により測定される平均細孔径は、特に限定はされないが、孔径が小さすぎる場合、合成反応の場が小さくなり所望の反応が起き難くなる、又はヌクレオチド長が所望の数より少なくなる傾向があり、他方、孔径が大きすぎる場合には、反応場であるポリマー粒子表面のヒドロキシ基と反応に関わる物質との接触機会が少なくなるため、歩留まりが低下する傾向がある。従って好ましくは1〜200nm、より好ましくは5〜100nm、更に好ましくは20〜70nmである。
本発明において、固相担体は、NittoPhase(登録商標)(日東電工株式会社製)として市販されている低膨潤性架橋ポリスチレン粒子が特に好ましい。NittoPhase(登録商標)を用いた核酸固相合成方法は、不純物によるピーク面積が少なく、ラボスケールから大量合成系までの幅広いスケールにおいて高収率・高純度が保証されるため、好適に用いられる。
式(III)で示される核酸固相合成用担体における、Spで表される固相担体に結合する式(LIII)で表される構造の形成量(ユニバーサルリンカーの結合量)は、特に限定されるものではないが、リンカーの結合量が少なすぎると核酸の収量が低下するため、好ましくは、45μmol/g以上であり、より好ましくは、50μmol/g以上、さらに好ましくは、60μmol/g以上である。
なお、固相担体に結合するリンカーの量は、分光光度計を用いて公知の方法により測定することができる。
本発明の核酸固相合成用担体の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下のスキーム1(工程1〜8)で示される方法で製造することができる。
〔式中、R’〜R’は、R〜Rと同意義であり;PGは、酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;R、R及びRはそれぞれC1−6アルキル基を表し;LGは、置換スルホニルオキシ基を表し;その他の記号は、上記定義の通りである。〕
本明細書中、「置換スルホニルオキシ基」としては、例えば、アルキルスルホニルオキシ基類(例えば、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ等)、アリールスルホニルオキシ基類(例えば、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニルオキシ、2−ニトロベンゼンスルホニルオキシ、4−ニトロベンゼンスルホニルオキシ等)等が挙げられる。
1.工程1
上記スキームの工程1は、化合物(1)を、R−C(=O)−R又はR−C(OR−R(式中、RはC1−6アルキル基を示し;その他の記号は、上記定義の通りである。)で表される化合物と、酸条件下で反応させて、化合物(2)を得る工程である。本工程は、無溶媒で行ってもよいし、或いは不活性な溶媒を用いてもよい。溶媒としては、例えば、ハロゲン系溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等)、芳香族系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等)、脂肪族系溶媒(例えば、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサン等)、エーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、アミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等)、ケトン系溶媒(例えば、アセトン等)等が挙げられ、これら2種以上を混合して用いてもよい。酸としては、例えば、塩酸、硫酸、濃硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸類;酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸類が挙げられ、これら2種以上を混合して用いてもよい。
2.工程2
上記スキームの工程2は、溶媒中、塩基存在下、化合物(2)をスルホニル化剤と反応させて化合物(3)を得る工程である。塩基としては、例えば、有機塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン等)等が挙げられる。溶媒としては、上記塩基を溶媒として用いてもよく、或いは工程1で挙げられたものと同様の不活性な溶媒を用いてもよい。スルホニル化剤としては、例えば、スルホン酸無水物(例えば、p−トルエンスルホン酸無水物)又はスルホニルハライド(例えば、p−トルエンスルホニルクロリド)等が挙げられる。
3.工程3
上記スキームの工程3は、溶媒中、塩基存在下、化合物(3)をエステル化剤と反応させて化合物(4)を得る工程である。塩基としては、例えば、有機塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン等)等が挙げられる。溶媒としては、上記塩基を溶媒として用いてもよく、或いは工程1で挙げられたものと同様の不活性な溶媒を用いてもよい。エステル化剤としては、例えば、(RCO)O(式中、Rは上記定義の通りである。)で表される化合物が挙げられる。また、必要に応じて、活性剤を用いてもよい。活性剤としては、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)等が挙げられる。
4.工程4
上記スキームの工程4は、溶媒中、化合物(4)を酸と反応させて化合物(5)を得る工程である。溶媒は、工程1で挙げられたものと同様のものに加え、水、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール等)を用いることができる。酸は、工程1で挙げられたものと同様のものを用いることができる。
5.工程5
上記スキームの工程5は、溶媒中、化合物(5)を、塩基条件下にて、保護化剤と反応させて化合物(6a)及び(6b)を得る工程である。溶媒は、不活性な溶媒であればよく、工程1で挙げられたものと同様のものを用いることができる。塩基としては、例えば、有機塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン等)、無機塩基(例えば、炭酸ナトリウム等)等が挙げられる。保護化剤は、「酸により脱離するヒドロキシ基の保護基」を導入する際に有機合成において一般に用いられる試薬であれば特に限定されず、例えば、ハロゲン化トリチル類(例えば、4,4’−ジメトキシトリチルクロリド等)、ハロゲン化シリル類(例えば、トリメチルシリルクロライド等)等が挙げられる。
6.工程6
上記スキームの工程6は、溶媒中、塩基条件下にて、加熱処理することにより化合物(I’)を得る工程である。溶媒としては、例えば、水等が挙げられる。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
7.工程7
上記スキームの工程7は、化合物(I’)に、HO−L−で表される基を導入して化合物(II’)を得る工程である。導入する方法としては、例えば、溶媒中、対応する酸無水物と反応させる方法が挙げられる。溶媒は、不活性な溶媒であればよく、工程1で挙げられたものと同様のものを用いることができる。酸無水物としては、導入する基に対応するものであればよく、例えば、コハク酸無水物、グルタル酸無水物等が挙げられる。また、必要に応じて、塩基や活性剤を加えてもよい。塩基は、工程5で挙げられたものと同様のものを用いることができる。活性剤は、工程3で挙げられたものと同様のものを用いることができる。
8.工程8
上記スキームの工程7は、化合物(II’)を、溶媒中、縮合剤及び塩基の存在下、固相担体と反応させることにより、核酸固相合成用担体(III’)を得る工程である。溶媒は、例えば、ハロゲン系溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等)、芳香族系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等)、脂肪族系溶媒(例えば、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサン等)、エーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、アミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等)、ニトリル系溶媒(例えば、アセトニトリル)等が挙げられ、これら2種以上を混合して用いてもよい。縮合剤としては、例えば、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム テトラフルオロボレート(TBTU)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾリウム−3−オキシド ヘキサフルオロホスフェート(HCTU)、N−エチル−N’−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド(EDC)およびその塩酸塩等が挙げられる。塩基としては、例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール等が挙げられる。
得られた核酸固相合成用担体(III’)は、必要により、公知の方法によりキャッピング処理を行ってもよい。例えば、未反応のカルボキシ基は、前記溶媒中、前記縮合剤、前記塩基の存在下、メタノール、エタノールなどのアルコール類とエステル化することによりキャッピングすることができ、未反応の−OH基又は−NH基は、前記溶媒中、前記塩基の存在下、無水酢酸と反応させてアセチル化することによりキャッピングすることができる。
なお、工程1〜8それぞれにおいて、反応温度や反応時間は、用いる試薬、濃度条件、反応速度などに応じて適宜設定すればよく、例えば、反応温度は、通常−80から150℃であり、反応時間は、通常0.1から200時間である。各試薬の量は、各反応により適宜設定すればよく、例えば、反応基質に対して、0.01モル当量〜過剰量である。また、原料化合物は、塩の形態であってもよい。
本発明の核酸固相合成用担体を用いた核酸合成は、核酸自動合成装置を用い、自体公知の種々の合成法を用いることができる。本明細書において、「核酸合成反応」とは、特に核酸を構成するヌクレオチドの伸長反応を意味する。即ち、固相担体上に結合したヌクレオシド、ヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドに、ヌクレオチドを順次結合させることにより、伸長されたオリゴヌクレオチドを得る。
該核酸合成反応としては、H−ホスホネイト法、ホスホエステル法、固相ホスホロアミダイト法などが挙げられるが、なかでも、核酸の合成能力が高く、高純度の核酸が得られることから、固相ホスホロアミダイト法が好ましい。
固相ホスホロアミダイト法による核酸合成反応の好ましい実施態様としては、例えば、本発明の核酸固相合成用担体(III’)を核酸自動合成装置の反応カラムに投入し、下記で表される工程A1〜A3を経て、さらに工程B1〜B3を単数又は複数回繰り返し、最後に工程C2(必要に応じて工程C1)を経ることにより核酸を製造する方法が挙げられる。
〔式中、Baseは、それぞれ独立して、保護されていてもよい核酸塩基を表し;WGは、それぞれ独立して、電子吸引性基を表し;Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は保護されていてもよいヒドロキシ基を表し;Rは、それぞれ独立して、O又はSを表し;R及びRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示すか、或いは一緒になって環を形成してもよく;nは、0以上の整数を表し;mは、1以上の整数を表し;その他の記号は、上記定義の通りである。〕
本明細書中、「核酸塩基」とは、核酸の合成に使用されるものであれば特に制限されず、例えば、シトシル基、ウラシル基、チミニル基、アデニル基、グアニル基や、これらの修飾核酸塩基である、8−ブロモアデニル基、8−ブロモグアニル基、5−ブロモシトシル基、5−ヨードシトシル基、5−ブロモウラシル基、5−ヨードウラシル基、5−フルオロウラシル基、5−メチルシトシル基、8−オキソグアニル基、ヒポキサンチニル基等が挙げられる。
本明細書中、「保護されていてもよい核酸塩基」とは、例えば、アデニル基、グアニル基及びシトシル基又は修飾核酸塩基のアミノ基が保護されていてもよいことを示し、アミノ基の保護基としては、核酸の保護基として使用されるものであれば特に制限されず、具体的には、例えば、ベンゾイル、4−メトキシベンゾイル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、フェニルアセチル、フェノキシアセチル、4−tert−ブチルフェノキシアセチル、4−イソプロピルフェノキシアセチル等が挙げられる。
WGで表される「電子吸引性基」としては、例えば、シアノ、ニトロ、C1−6アルキルスルホニル、ハロゲン原子を挙げることができ、中でも、シアノが好ましい。
で表される「保護されていてもよいヒドロキシ基」としては、2−シアノエチル、2−ニトロエチル、4−ニトロフェネチル、フェニルスルホニルエチル、メチルスルホニルエチル、トリメチルシリルエチル、ジフェニルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、メチルフェニルカルバモイル、1−ピロリジニルカルバモイル、モルホリノカルバモイル、4−(tert−ブチルカルボキシ)ベンジル、4−[(ジメチルアミノ)カルボキシ]ベンジル、4−(フェニルカルボキシ)ベンジル、及びシリル系保護基等で保護されていてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
nは、好ましくは、0〜200の整数であり、より好ましくは、1〜100の整数である。mは、好ましくは、1〜201の整数であり、より好ましくは、2〜101の整数である。
1.脱保護工程(工程A1、B1及びC1)
上記スキームにおいて、工程A1、B1及びC1で示される脱保護工程は、酸を反応カラムに流し、担体(III’)、(XII)又は(XXII)におけるヒドロキシ基の保護基を脱保護する工程である。酸としては、トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。酸は単独で用いてもよいし、溶媒と混合して用いてもよい。溶媒としては、例えば、ハロゲン系溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等)、芳香族系溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等)、脂肪族系溶媒(例えば、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサン等)、エーテル系溶媒(例えば、ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。本工程の最後には上記で挙げられたような溶媒で洗浄を行うことが望ましい。
2.縮合工程(工程A2及びB2)
上記スキームにおいて、工程A2及びB2で示される縮合工程は、溶媒中、ホスホロアミダイト(V)を、担体(III’’)又は(XIII)のヒドロキシ基と縮合反応させる工程である。溶媒としては、例えば、脱保護工程と同様のものが挙げられる。本工程では、必要に応じて活性剤を用いてもよい。活性剤としては、1H−テトラゾール、4,5−ジシアノイミダゾール、5−エチルチオ−1H−テトラゾール、ベンズイミダゾリウムトリフラート(BIT)、N−フェニルベンズイミダゾリウムトリフラート、イミダゾリウムトリフラート(IMT)、N−PhIMP、5−ニトロベンズイミダゾリウムトリフラート、トリアゾリウムトリフラート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)又はN−(シアノメチル)ピロリジニウムテトラフルオロポレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。上記の反応後、必要に応じて、無水酢酸処理によるアセチル化などの公知の方法により、未反応のヒドロキシ基にキャップを行ってもよい。また、本工程の最後には上記で挙げられたような溶媒で洗浄を行うことが望ましい。
3.酸化工程(工程A3及びB3)
上記スキームにおいて、工程A3及びB3で示される酸化工程は、溶媒中、担体(IV)又は(XIV)を、酸化剤又は硫化剤と反応させて、酸化又は硫化させる工程である。溶媒としては、例えば、脱保護工程と同様のものが挙げられる。酸化剤としては、ヨウ素、m−クロロ過安息香酸、tert−ブチルヒドロペルオキシド、2−ブタノンペルオキシド、ビス(トリメチルシリル)ペルオキシド、1,1−ジヒドロペルオキシシクロドデカン、過酸化水素等が挙げられる。硫化剤としては、3−((N,N−ジメチルアミノメチリデン)アミノ)−3H−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン−1,1−ジオキシド、3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン、フェニルアセチルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、3−アミノ−1,2,4−ジチアゾール−5−チオン、硫黄等が挙げられる。本工程の最後には上記で挙げられたような溶媒で洗浄を行うことが望ましい。
4.後処理工程(工程C2)
上記スキームにおいて、工程C2で示される後処理工程は、担体(XXII)又は(XXII’)を、アンモニア及び/又はアミン類で処理して核酸(XXIII)を回収する工程である。アミン類としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、エチレンジアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。アンモニア及び/又はアミン類は、溶媒と混合して用いるのが望ましい。溶媒としては、例えば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール等)等が挙げられる。これらの溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。この工程により、中間体(XXV)を経て、3’末端にヒドロキシ基を有する核酸(XXIII)が生成される。
以下に、実施例を示して、本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下に記載の実施例によって限定されるものではない。
合成例1
化合物(h1)及び(h2)を下記の合成スキームに従って合成した(有限会社新成化学に委託した)。
〔式中、Tosは、p−トルエンスルホニル基を示し;Acは、アセチル基を示し;DMTrは、4,4’−ジメトキシトリチル基を示す。〕
(工程1) D−リボース(a)をアセトンに溶解し、濃硫酸1滴を加え50℃で4時間加熱した。炭酸ナトリウムを加え10分間撹拌した後、ろ過し、化合物(b)を得、そのまま次の工程に用いた。
(工程2) 工程1で得られた化合物(b)をピリジンに溶解し、氷冷下、1当量のTos−Clを加えて、2時間撹拌した。酢酸エチルで抽出し、化合物(c)を得た。
(工程3) 工程2で得られた化合物(c)をピリジンに溶解し、過剰量の無水酢酸及び触媒量のDMAPを加え、室温にて終夜撹拌した。酢酸エチルで抽出した後、シリカゲルカラムで精製し、化合物(d)を得た。
(工程4) 工程3で得られた化合物(d)を90%TFA/水に溶解し、室温にて30分間撹拌した。窒素ブローにて乾燥させた後、ジクロロメタンに溶解し、炭酸ナトリウムを加えて10分間撹拌し、ろ過し、濃縮した後、シリカゲルカラムで精製し、化合物(e)を得た。
(工程5) 工程4で得られた化合物(e)をピリジンに溶解し、冷却下1.5当量のDMTr−Clを加えた。室温にて終夜撹拌した後、濃縮し、塩基性シリカゲルカラムで精製し、化合物(f1)及び(f2)を得た。
(工程6) 工程5で得られた化合物(f1)及び(f2)の反応液に、50%水酸化ナトリウム水溶液を加えて、50℃終夜撹拌した。酢酸エチルで抽出、濃縮し、塩基性シリカゲルカラムで精製した。DMTr基の結合位置が異なる化合物(g1)、(g2)をそれぞれ分離し、それぞれを目的物として得た。DMT基の結合位置は生成物のNMR分析で同定した。
(工程7) 工程6で得られた化合物(g1)又は(g2)をピリジンに溶解し、過剰量の無水コハク酸と触媒量のDMAPを加え、室温にて終夜撹拌した。減圧濃縮後にHPLCで分取し、化合物(h1)及び(h2)を得た。
実施例1
核酸固相合成用担体(A)を用いた、DNA20mer(DMT−on)の合成
合成例1に示される方法により得られた化合物(h1)及び(h2)と、ヒドロキシ基を有する多孔質ポリスチレン系固相担体(日東電工株式会社製、NittoPhase(登録商標))0.5gをアセトニトリル5mLに分散し、前記の化合物、HBTU0.014g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン0.013mLを加えて、28℃で23時間反応させ、前記の化合物を固相担体に担持した。固相担体をアセトニトリル250mLで洗浄後、無水酢酸0.25mL、N−メチルイミダゾール0.25mL、ピリジン0.38mL、4−ジメチルアミノピリジン0.0125g、アセトニトリル4.13mLを加えて、28℃で22時間反応させて未反応のヒドロキシ基をキャップし、アセトニトリル250mLで洗浄後、下記式:
〔式中、円は固相担体(NittoPhase)を表す。なお、立体の表記は省略する。〕
で示される核酸固相合成用担体(A)を得た。
核酸固相合成用担体(A)における、リンカーの固相担体ヘの結合量を、分光光度計による吸光度(412nm)の測定により算出した。リンカーの固相担体ヘの結合量は、63.2μmol/gであった。
核酸固相合成用担体(A)15.8mgを反応カラムに充填し、DNA/RNA自動合成装置 ABI3400(アプライドバイオシステムズ製)を用いて、20mer(5’−ATACCGATTAAGCGAAGTTT−3’:配列番号1)のDNAオリゴヌクレオチドをDMT−on(5’末端保護基を外さない方法)で合成した(合成スケール1μmol)。合成後に、該DNAオリゴヌクレオチドが結合した固相担体を30%アンモニア水/エタノール(3:1)混合溶液に55℃で15時間浸漬して、固相担体からの該DNAオリゴヌクレオチドの切出しを行った。
比較例1
DMT−dT−3’−succinateを結合した核酸固相合成用担体を用いた、DNA20mer(DMT−on)の合成
実施例1と同様にして市販の固相担体NittoPhase(登録商標)(日東電工株式会社製)に、開裂性リンカーDMT−dT−3’−succinate(Beijing OM Chemicals製)を結合した。該化合物の固相担体ヘの結合量を、実施例1と同様の方法により測定した結果、結合量は42μmol/gであった。
この担体23.8mgを反応カラムに充填し、実施例1と同様にして、20mer(5’−ATACCGATTAAGCGAAGTTT−3’:配列番号1)のDNAオリゴヌクレオチドをDMT−on(5’末端保護基を外さない方法)で合成した(合成スケール1μmol)。合成後に、固相担体からの該DNAオリゴヌクレオチドの切出しを行った。
実験例1
実施例1及び比較例1にて得られたDNAオリゴヌクレオチド溶液について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による測定を行った(測定条件:カラム;Waters XBridge OST C18 2.5μm 50×4.6mm、UV検出;260nm、BufferA;100mM HFIP/7mM TEA in Water、pH8.0、BufferB;メタノール、温度;30℃)。図1(a)、(b)にそれぞれのHPLCチャートを示した。
また、実施例1及び比較例1にて得られたDNAオリゴヌクレオチド溶液について、LC−MS分析を行った(測定条件:カラム;Waters XBridge OST C18 2.5μm 50×4.6mm、UV検出;254nm、BufferA;HFIP/7mM TEA in Water、pH8.0、BufferB;メタノール、温度;30℃)。
その結果、実施例1で作製したDNAオリゴヌクレオチドのメインピークは、3’末端にヒドロキシ基を有するDNAオリゴヌクレオチド20merであることが確認された(分子量(測定値);6439)。一方、比較例1で作製したDNAオリゴヌクレオチドのメインピークも、3'末端にヒドロキシ基を有するDNAオリゴヌクレオチド20merであることが、確認された(分子量(測定値);6439)。
実施例2
核酸固相合成用担体(A)を用いた、RNA21mer(DMT−off)の合成
実施例1で作製した本発明の核酸固相合成用担体(A)15.8mgを反応カラムに充填し、DNA/RNA自動合成装置 ABI3400(アプライドバイオシステムズ製)を用いて、21mer(5’r(CGAGAAGCGCGAUACCAUGU)dT3’:配列番号2)のRNAオリゴヌクレオチドをDMT−off(5’末端保護基を外す方法)で合成した(合成スケール1μmol)。合成後に、該RNAオリゴヌクレオチドが結合した固相担体を30%アンモニア水/メチルアミン(1:1)混合溶液に65℃で1.5時間浸漬して、固相担体からの該RNAオリゴヌクレオチドの切出しを行った。その後、トリエチルアミン3フッ化水素/ジメチルスルホキシド(5:1)を加え、65℃で1.5時間保温し、RNA2’末端保護基、TBDMS基を脱保護し、50μM酢酸ナトリウム溶液を加えた。
比較例2
核酸固相合成用担体(B)を用いた、RNA21mer(DMT−off)の合成
エチレン及びフランをシュレンク型反応管に加えて、室温で反応させた。触媒として四酸化オスミウムを用いて、生成物を酸化させた。次に、4,4’−ジメトキシトリチルクロリドを反応させて、一部のヒドロキシ基をDMTr基で保護し、化合物を得た。その化合物を、ピリジンに溶解し、過剰量の無水コハク酸と触媒量のDMAPを加え、室温にて終夜撹拌した。その後、ヒドロキシ基を有する多孔質ポリスチレン系固相担体(日東電工株式会社製、NittoPhase(登録商標))をアセトニトリルに分散し、前記の化合物、HBTU、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを加えて、28℃で23時間反応させ、前記の化合物を固相担体に担持した。アセトニトリル250mLで洗浄した後、無水酢酸、N−メチルイミダゾール、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、アセトニトリルを加えて、28℃で22時間反応させて未反応のヒドロキシ基をキャップし、アセトニトリル250mLで洗浄した後、下記式:
〔式中、円は固相担体(NittoPhase)を表す。なお、立体の表記は省略する。〕
で示される核酸固相合成用担体(B)を得た。
核酸固相合成用担体(B)における、リンカーの固相担体ヘの結合量を、実施例1と同様の方法により測定した結果、結合量は、36.8μmol/gであった。
この担体27.1mgを反応カラムに充填し、実施例2と同様にして、21mer(5’r(CGAGAAGCGCGAUACCAUGU)dT3’:配列番号2)のRNAオリゴヌクレオチドをDMT−off(5’末端保護基を外す方法)で合成した(合成スケール1μmol)。合成後に、固相担体からの該RNAオリゴヌクレオチドの切出しを行った。その後、2’末端保護基、TBDMS基を脱保護した。
実験例2
実施例2及び比較例2にて得られたRNAオリゴヌクレオチド溶液について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による測定を行った(測定条件:カラム;Waters XBridge OST C18 2.5μm 50×4.6mm、UV検出;260nm、BufferA;100mM HFIP/7mM TEA in Water、pH8.0、BufferB;メタノール、温度;60℃)。図2(a)、(b)にそれぞれのHPLCチャートを示した。
また、実施例2及び比較例2にて得られたRNAオリゴヌクレオチド溶液について、LC−MS分析を行った(測定条件:カラム;Waters XBridge OST C18 2.5μm 50×4.6mm、UV検出;254nm、BufferA;HFIP/7mM TEA in Water、pH8.0、BufferB;メタノール、温度;60℃)。
その結果、実施例2で作製したRNAオリゴヌクレオチドのメインピークは、3’末端にヒドロキシ基を有するRNAオリゴヌクレオチド21merであることが確認された(分子量(測定値);7036)。一方、比較例2で作製したRNAオリゴヌクレオチドのメインピークは2本あり、一方は3'末端にヒドロキシ基を有するRNAオリゴヌクレオチド21merであったが、もう一方は、RNA21merにリンカーが結合したものであることが確認された(分子量(測定値);7219)。
表1に、実験例1及び2で得られたデータをまとめて示す。
本発明の核酸固相合成用担体は、副生成物の発生を抑えることができ、より効率的にDNAやRNAを合成することができるため、様々な核酸医薬の製造開発において、幅広く用いることができる。
配列番号1:人工合成されたオリゴヌクレオチド(20mer)
配列番号2:人工合成されたオリゴヌクレオチド(21mer)

Claims (13)

  1. 式(I):
    〔式中、
    Xは、水素原子、又は酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;
    がCHRを表し且つZがOを表すか、或いはZがOを表し且つZがCHRを表し;
    〜Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子;(2)シアノ基;(3)ニトロ基;(4)C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基;(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基;(6)C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基;(7)フェニルチオ基;(8)シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;(9)C1−6アルキルチオ基;(10)C1−7アシル基;(11)モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基;(12)C1−7アシルアミノ基;又は(13)ハロゲン原子を表す。〕
    で示される化合物からなる核酸固相合成用リンカー。
  2. 式(II):
    〔式中、
    Xは、水素原子、又は酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;
    Lは、アルカリにより切断される連結部分を表し;
    がCHRを表し且つZがOを表すか、或いはZがOを表し且つZがCHRを表し;
    〜Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子;(2)シアノ基;(3)ニトロ基;(4)C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基;(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基;(6)C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基;(7)フェニルチオ基;(8)シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;(9)C1−6アルキルチオ基;(10)C1−7アシル基;(11)モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基;(12)C1−7アシルアミノ基;又は(13)ハロゲン原子を表す。〕
    で示される化合物からなる核酸固相合成用リンカー。
  3. Lが、式(L):
    〔式中、Lは、不活性な二価の基を表し;*及び**は、それぞれ、結合部位を表す。〕
    で表される二価の基である請求項2に記載の核酸固相合成用リンカー。
  4. Xが、酸により脱離するヒドロキシ基の保護基である請求項1〜3の何れか1項に記載の核酸固相合成用リンカー。
  5. 酸により脱離するヒドロキシ基の保護基が、トリチル系保護基又はシリル系保護基である請求項1〜4の何れか1項に記載の核酸固相合成用リンカー。
  6. 式(III):
    〔式中、
    Xは、水素原子、又は酸により脱離するヒドロキシ基の保護基を表し;
    Lは、アルカリにより切断される連結部分を表し;
    Spは、固相担体を表し;
    がCHRを表し且つZがOを表すか、或いはZがOを表し且つZがCHRを表し;
    〜Rは、それぞれ独立して、(1)水素原子;(2)シアノ基;(3)ニトロ基;(4)C1−6アルキル基でモノ−又はジ−置換されていてもよいカルバモイル基;(5)ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、フェノキシ基、C1−7アシルオキシ基、C1−7アシルチオ基、及びC1−7アシルアミノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル基;(6)C1−6アルコキシ基、C1−6アルキル基、ニトロ基及びハロゲン原子から選ばれる置換基で置換されていてもよいフェニル基;(7)フェニルチオ基;(8)シアノ基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、シアノ基、及びC1−6アルキルチオ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ基;(9)C1−6アルキルチオ基;(10)C1−7アシル基;(11)モノ又はジ−C1−6アルキルアミノ基;(12)C1−7アシルアミノ基;又は(13)ハロゲン原子を表す。〕
    で示される構造を有する核酸固相合成用担体。
  7. Lが、式(L):
    〔式中、Lは、不活性な二価の基を表し;*及び**は、それぞれ、結合部位を表す。〕
    で表される二価の基である請求項6に記載の核酸固相合成用担体。
  8. Xが、酸により脱離するヒドロキシ基の保護基である請求項6または7に記載の核酸固相合成用担体。
  9. 酸により脱離するヒドロキシ基の保護基が、トリチル系保護基又はシリル系保護基である請求項6〜8の何れか1項に記載の核酸固相合成用担体。
  10. SpとLの結合が、アミド結合又はエステル結合である請求項6〜9の何れか1項に記載の核酸固相合成用担体。
  11. Spが、多孔質ポリマー担体又はガラス系多孔質担体の固相担体である請求項6〜10の何れか1項に記載の核酸固相合成用担体。
  12. 請求項6〜11の何れか1項に記載の核酸固相合成用担体上で核酸合成反応を行う工程を含む、核酸の製造方法。
  13. 該核酸合成反応が、固相ホスホロアミダイト法により行われる、請求項12に記載の製造方法。
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