JP2016196554A - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤインシュレーションゴムは、大きくヤング率が異なるビードワイヤを束ね、一体化するために高硬度かつ十分なインシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率が高いこと、かつインシュレーション作業時に粘度が低下すること)が求められている。また、加硫速度はある程度速いことが有利である。【解決手段】天然ゴムを50〜100質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを0〜50質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下であるカーボンブラックを70〜150質量部、N2SAが40m2/g以下である無機フィラーを10〜100質量部、および特定の構造を有するスルフィド化合物を前記カーボンブラックに対して0.1〜5質量%配合してなるゴム組成物によって上記課題を解決した。【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、未加硫ゴムの粘度を実用上維持しながら、高硬度であり、かつ優れたインシュレーション加工性およびスコーチを付与し得るゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤは左右一対のビード部およびサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部から主に構成され、ビード部におけるビードコアは、複数本のビードワイヤとこれを被覆するインシュレーションゴムとから構成されている。インシュレーションゴムは、大きくヤング率が異なるビードワイヤを束ね、一体化するために高硬度かつ十分なインシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率が高いこと、かつインシュレーション作業時に粘度が低下すること)が求められている。また、加硫する時に高温下にさらされ、未加硫ゴムが流動し、ビードワイヤのばらけが起こる可能性がある。そのため、加硫速度はある程度速いことが有利である。
高硬度を発現するため、ゴム組成物にカーボンブラック、無機充填剤および硫黄を多量配合する手法がある。しかしこのような手法では高粘度化による押出不可やスコーチが発生しインシュレーション作業が不可能となる問題点があり、未加硫ゴムの粘度は適正に設計する必要がある。
高硬度を発現するため、ゴム組成物にカーボンブラック、無機充填剤および硫黄を多量配合する手法がある。しかしこのような手法では高粘度化による押出不可やスコーチが発生しインシュレーション作業が不可能となる問題点があり、未加硫ゴムの粘度は適正に設計する必要がある。
なお、下記特許文献1には、特定の構造を有するスルフィド化合物を含有するゴム・カーボンブラック用カップリング剤が提案されている。しかし特許文献1には、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、特定の窒素吸着比表面積(N2SA)を有するカーボンブラックおよび無機フィラーを特定量で配合し、さらに該スルフィド化合物を配合して、未加硫ゴムの粘度を実用上維持しながら、高硬度であり、かつ優れたインシュレーション加工性およびスコーチを獲得しようとする技術思想は何ら開示または示唆されていない。
本発明の目的は、未加硫ゴムの粘度を実用上維持しながら、高硬度であり、かつ優れたインシュレーション加工性およびスコーチを付与し得るゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、特定の窒素吸着比表面積(N2SA)を有するカーボンブラックおよび無機フィラー並びに特定の構造を有するスルフィド化合物を特定量で配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.天然ゴムおよび/または合成イソプレンゴムを50〜100質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを0〜50質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、
窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下であるカーボンブラックを70〜150質量部、
窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である無機フィラーを10〜100質量部、および
下記式(I)で表されるスルフィド化合物を前記カーボンブラックに対して0.1〜5質量%配合してなるゴム組成物。
窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下であるカーボンブラックを70〜150質量部、
窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である無機フィラーを10〜100質量部、および
下記式(I)で表されるスルフィド化合物を前記カーボンブラックに対して0.1〜5質量%配合してなるゴム組成物。
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を表わす。Aは、O、S、NH、またはNR2を表わす。R2は、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を表わす。nは1〜6の整数を表し、xは1〜4の整数を表す。)
2.前記式(I)で表されるスルフィド化合物において、xが2であることを特徴とする前記1に記載のゴム組成物。
3.前記1または2に記載のゴム組成物をビードインシュレーションに使用した空気入りタイヤ。
2.前記式(I)で表されるスルフィド化合物において、xが2であることを特徴とする前記1に記載のゴム組成物。
3.前記1または2に記載のゴム組成物をビードインシュレーションに使用した空気入りタイヤ。
本発明によれば、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、特定の窒素吸着比表面積(N2SA)を有するカーボンブラックおよび無機フィラー並びに特定の構造を有するスルフィド化合物を特定量で配合したので、未加硫ゴムの粘度を実用上維持しながら、高硬度であり、かつ優れたインシュレーション加工性およびスコーチを付与し得るゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明で使用されるジエン系ゴムは、天然ゴム(NR)および/または合成イソプレンゴム(IR)を必須成分とする。NRおよび/またはIRの配合量は、ジエン系ゴム全体を100質量部としたときに50質量部以上であることが必要であり、60質量部以上であることが好ましい。また本発明の効果が向上するという観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を配合するのが好ましい。SBRの配合量は、ジエン系ゴム全体を100質量部としたときに0〜50質量部であることが好ましく、20〜50質量部であるのがさらに好ましい。なお、上記以外の他のジエン系ゴムを用いることができ、例えばブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
本発明で使用されるジエン系ゴムは、天然ゴム(NR)および/または合成イソプレンゴム(IR)を必須成分とする。NRおよび/またはIRの配合量は、ジエン系ゴム全体を100質量部としたときに50質量部以上であることが必要であり、60質量部以上であることが好ましい。また本発明の効果が向上するという観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を配合するのが好ましい。SBRの配合量は、ジエン系ゴム全体を100質量部としたときに0〜50質量部であることが好ましく、20〜50質量部であるのがさらに好ましい。なお、上記以外の他のジエン系ゴムを用いることができ、例えばブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
(カーボンブラック)
本発明で使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である必要がある。窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/gを超えると、加工性(ムーニー粘度)および発熱性が悪化する。本発明の効果がさらに向上するという観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)は20〜40m2/gであることがさらに好ましい。なお、窒素吸着比表面積(N2SA)はJIS K6217−2に準拠して求めた値である。
本発明で使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である必要がある。窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/gを超えると、加工性(ムーニー粘度)および発熱性が悪化する。本発明の効果がさらに向上するという観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)は20〜40m2/gであることがさらに好ましい。なお、窒素吸着比表面積(N2SA)はJIS K6217−2に準拠して求めた値である。
(無機フィラー)
本発明で使用する無機フィラーは、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である必要がある。窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/gを超えると、加工性(ムーニー粘度)が悪化する。本発明の効果がさらに向上するという観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)は5〜30m2/gであることがさらに好ましい。無機フィラーとしては、例えばクレー、マイカ、タルク、シラス、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム等を挙げることができる。なお、一般的にシリカは窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/gを超えるものであり、本発明で規定する該無機フィラーの範囲には含まれない。
本発明で使用する無機フィラーは、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である必要がある。窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/gを超えると、加工性(ムーニー粘度)が悪化する。本発明の効果がさらに向上するという観点から、窒素吸着比表面積(N2SA)は5〜30m2/gであることがさらに好ましい。無機フィラーとしては、例えばクレー、マイカ、タルク、シラス、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム等を挙げることができる。なお、一般的にシリカは窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/gを超えるものであり、本発明で規定する該無機フィラーの範囲には含まれない。
(スルフィド化合物)
本発明で使用されるスルフィド化合物は、前記特許文献1に開示されている。具体的には、下記式(I)で表される。
本発明で使用されるスルフィド化合物は、前記特許文献1に開示されている。具体的には、下記式(I)で表される。
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を表わす。Aは、O、S、NH、またはNR2を表わす。R2は、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を表わす。nは1〜6の整数を表し、xは1〜4の整数を表す。)
本発明で使用されるスルフィド化合物は、スルフィド部の両末端に、芳香族縮合複素環がアルキレン基を介して結合した左右対称の構造(ビス体構造)を有している。
当該化合物としては、例えば、
ビス(ベンズイミダゾリル−2)メチルスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ブチルジスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ブチルトリスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ブチルテトラスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ペンチルジスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ペンチルトリスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ペンチルテトラスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ヘキシルジスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ヘキシルトリスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ヘキシルテトラスルフィド、
2,2’−ビス(1−メチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(4−メチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(5−メチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−メチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−メチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
2,2’−ビス(1−エチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(4−エチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(5−エチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−エチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−エチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−n−プロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−n−プロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−n−プロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−イソプロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−イソプロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−イソプロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−tert−ブチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−tert−ブチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−tert−ブチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)プロピルジスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)ブチルジスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)ペンチルジスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)ヘキシルジスルフィド、
2,2’−ビス(4-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(4-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(4-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
2,2’−ビス(5-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(5-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(5-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(6-メチルベンズオキサゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(6-メチルベンズオキサゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(6-メチルベンズオキサゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズチアゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズチアゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズチアゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズチアゾリル−2)ブチルジスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズチアゾリル−2)ペンチルジスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズチアゾリル−2)ヘキシルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(6−n−プロピルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(6−n−プロピルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(6−n−プロピルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、3,3’−ビス(7−イソプロピルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(7−イソプロピルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(7−イソプロピルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド
等が挙げられる。なお、これらのスルフィド化合物は、1種または2種以上を組み合わせてもよい。
前記スルフィド化合物は、1,2−ジアミノベンゼン系化合物、2−アミノチオフェノール系化合物または2−アミノフェノール系化合物のいずれかと、チオジカルボン酸系化合物を、4N希塩酸中で反応させることによって、容易に合成することができ、特許文献1にその製造方法が詳細に開示されている。
当該化合物としては、例えば、
ビス(ベンズイミダゾリル−2)メチルスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ブチルジスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ブチルトリスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ブチルテトラスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ペンチルジスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ペンチルトリスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ペンチルテトラスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ヘキシルジスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ヘキシルトリスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)ヘキシルテトラスルフィド、
2,2’−ビス(1−メチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(4−メチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(5−メチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−メチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−メチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
2,2’−ビス(1−エチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(4−エチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(5−エチルベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−エチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−エチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−n−プロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−n−プロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−n−プロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−イソプロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−イソプロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−イソプロピルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(1−tert−ブチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−tert−ブチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−tert−ブチルベンズイミダゾリル−2)プロピルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)プロピルジスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)ブチルジスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)ペンチルジスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズオキサゾリル−2)ヘキシルジスルフィド、
2,2’−ビス(4-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(4-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(4-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
2,2’−ビス(5-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(5-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(5-メチルベンズオキサゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(6-メチルベンズオキサゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(6-メチルベンズオキサゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(6-メチルベンズオキサゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズチアゾリル−2)エチルジスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズチアゾリル−2)エチルトリスルフィド、
2,2’−ビス(ベンズチアゾリル−2)エチルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(ベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
4,4’−ビス(ベンズチアゾリル−2)ブチルジスルフィド、
5,5’−ビス(ベンズチアゾリル−2)ペンチルジスルフィド、
6,6’−ビス(ベンズチアゾリル−2)ヘキシルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(4−メチルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(5−エチルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、
3,3’−ビス(6−n−プロピルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(6−n−プロピルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(6−n−プロピルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド、3,3’−ビス(7−イソプロピルベンズチアゾリル−2)プロピルジスルフィド、
3,3’−ビス(7−イソプロピルベンズチアゾリル−2)プロピルトリスルフィド、
3,3’−ビス(7−イソプロピルベンズチアゾリル−2)プロピルテトラスルフィド
等が挙げられる。なお、これらのスルフィド化合物は、1種または2種以上を組み合わせてもよい。
前記スルフィド化合物は、1,2−ジアミノベンゼン系化合物、2−アミノチオフェノール系化合物または2−アミノフェノール系化合物のいずれかと、チオジカルボン酸系化合物を、4N希塩酸中で反応させることによって、容易に合成することができ、特許文献1にその製造方法が詳細に開示されている。
前記スルフィド化合物において、分子内の芳香族縮合複素環がカーボンブラック表面と相互作用するとともに、分子内のスルフィド結合がゴム混練り時に切断され、生じたラジカルによってゴムとの相互作用がさらに高まる。とくに、前記式(I)で表されるスルフィド化合物において、xが2である場合に該効果が高まり、好ましい。
(ゴム組成物の配合割合)
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下であるカーボンブラックを70〜150質量部、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である無機フィラーを10〜100質量部、および前記式(I)で表されるスルフィド化合物を前記カーボンブラックに対して0.1〜5質量%配合してなることを特徴とする。
前記カーボンブラックの配合量が70質量部未満であると硬度およびスコーチが悪化し、逆に150質量部を超えるとインシュレーション作業時に粘度が上昇する。
前記無機フィラーの配合量が10質量部未満であると、ワイヤへのゴム付着率が低下し、逆に100質量部を超えると加工性(ムーニー粘度)が悪化する。
前記スルフィド化合物の配合量が0.1質量%未満であると、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に5質量%を超えるとインシュレーション作業時に粘度が上昇し、また加硫速度が過度に速くなり好ましくない。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下であるカーボンブラックを70〜150質量部、窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である無機フィラーを10〜100質量部、および前記式(I)で表されるスルフィド化合物を前記カーボンブラックに対して0.1〜5質量%配合してなることを特徴とする。
前記カーボンブラックの配合量が70質量部未満であると硬度およびスコーチが悪化し、逆に150質量部を超えるとインシュレーション作業時に粘度が上昇する。
前記無機フィラーの配合量が10質量部未満であると、ワイヤへのゴム付着率が低下し、逆に100質量部を超えると加工性(ムーニー粘度)が悪化する。
前記スルフィド化合物の配合量が0.1質量%未満であると、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に5質量%を超えるとインシュレーション作業時に粘度が上昇し、また加硫速度が過度に速くなり好ましくない。
さらに好ましい前記カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、80〜130質量部である。
さらに好ましい前記無機フィラーの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、20〜60質量部である。
さらに好ましい前記スルフィド化合物の配合量は、カーボンブラックに対し、0.5〜3質量%である。
さらに好ましい前記無機フィラーの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、20〜60質量部である。
さらに好ましい前記スルフィド化合物の配合量は、カーボンブラックに対し、0.5〜3質量%である。
(その他成分)
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;酸化亜鉛;老化防止剤;可塑剤;各種充填剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;酸化亜鉛;老化防止剤;可塑剤;各種充填剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のゴム組成物は、未加硫ゴムの粘度を実用上維持しながら、高硬度であり、かつ優れたインシュレーション加工性およびスコーチを付与し得ることから、タイヤビードインシュレーションゴムに好適に用いられる。また本発明のゴム組成物は、従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜3および比較例1〜10
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を得、以下に示す試験法で未加硫のゴム組成物または加硫ゴム試験片について以下の物性を測定した。
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を得、以下に示す試験法で未加硫のゴム組成物または加硫ゴム試験片について以下の物性を測定した。
ムーニー粘度:JIS K6300に準拠して、L形ローターを使用し、ムーニー粘度ML(1+4)100℃を求めた。結果は比較例1の値を100として指数表示した。指数が小さいほどムーニー粘度が低く、加工性が良好であることを示す。
インシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率):得られたゴム組成物を用いて、ASTM D2229に準拠して、錫鍍金処理ビードワイヤ(φ1.55mm)を用いて、160℃×40分加硫により作製した引抜きサンプルのワイヤ引抜き試験を行い、引抜いたワイヤへのゴム付着率を目視で0−100%の点数付けした。結果は比較例1の点数を基準(100)として指数表示した。指数が大きいほど接着性が良好であることを示す。
加硫速度(T30):得られたゴム組成物をJIS K6300に準拠し、温度160℃において得られるトルクと加硫時間との加硫曲線から求めた最大トルクの30%に達する迄の加硫時間(T30)を測定した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この指数が大きいほどT30に達する時間が長く、インシュレーションゴムとしては不利である。したがって、指数は小さいほうが望ましい。
硬度:JIS K6253に準拠して20℃にて測定した。結果は、比較例1の値を100として指数表示した。指数が大きいほど硬度が高いことを示す。
なお地球環境上の観点から自動車に対する低燃費化の要求が高まっており、ビードインシュレーションゴムにおいては、低発熱化が求められている。そこで下記の如く発熱性についても評価を行った。
発熱性:(株)東洋精機製作所製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪=10%、振幅=±2%、周波数=20Hzの条件下でtanδ(60℃)を測定し、この値をもって発熱性を評価した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数字が低いほど、低発熱性であることを示す。
結果を表1に併せて示す。
インシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率):得られたゴム組成物を用いて、ASTM D2229に準拠して、錫鍍金処理ビードワイヤ(φ1.55mm)を用いて、160℃×40分加硫により作製した引抜きサンプルのワイヤ引抜き試験を行い、引抜いたワイヤへのゴム付着率を目視で0−100%の点数付けした。結果は比較例1の点数を基準(100)として指数表示した。指数が大きいほど接着性が良好であることを示す。
加硫速度(T30):得られたゴム組成物をJIS K6300に準拠し、温度160℃において得られるトルクと加硫時間との加硫曲線から求めた最大トルクの30%に達する迄の加硫時間(T30)を測定した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この指数が大きいほどT30に達する時間が長く、インシュレーションゴムとしては不利である。したがって、指数は小さいほうが望ましい。
硬度:JIS K6253に準拠して20℃にて測定した。結果は、比較例1の値を100として指数表示した。指数が大きいほど硬度が高いことを示す。
なお地球環境上の観点から自動車に対する低燃費化の要求が高まっており、ビードインシュレーションゴムにおいては、低発熱化が求められている。そこで下記の如く発熱性についても評価を行った。
発熱性:(株)東洋精機製作所製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪=10%、振幅=±2%、周波数=20Hzの条件下でtanδ(60℃)を測定し、この値をもって発熱性を評価した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数字が低いほど、低発熱性であることを示す。
結果を表1に併せて示す。
*1:NR(RSS#3)
*2:SBR(日本ゼオン(株)製Nipol 1502、非油展品)
*3:カーボンブラック−1(東海カーボン社製シーストV、N2SA=27m2/g)*4:カーボンブラック−2(キャボットジャパン(株)製ショウブラックN330、N2SA=75m2/g)
*5:無機フィラー(Kentucky Tennessee Clay Company製Almex、N2SA=12m2/g)
*6:シリカ(EVONIK社製ULTRASIL VN3GR、N2SA=160m2/g)
*7:オイル(昭和シェル石油(株)製エキストラクト4号S)
*8:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*9:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*10:老化防止剤(FLEXSYS社製SANTOFLEX 6PPD)
*11:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーNS−P)
*12:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量95.24質量%))
*13:スルフィド化合物2EBZ(四国化成工業(株)製2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド)
*14:スルフィド化合物4EBZ(四国化成工業(株)製2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルテトラスルフィド)
*2:SBR(日本ゼオン(株)製Nipol 1502、非油展品)
*3:カーボンブラック−1(東海カーボン社製シーストV、N2SA=27m2/g)*4:カーボンブラック−2(キャボットジャパン(株)製ショウブラックN330、N2SA=75m2/g)
*5:無機フィラー(Kentucky Tennessee Clay Company製Almex、N2SA=12m2/g)
*6:シリカ(EVONIK社製ULTRASIL VN3GR、N2SA=160m2/g)
*7:オイル(昭和シェル石油(株)製エキストラクト4号S)
*8:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸)
*9:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*10:老化防止剤(FLEXSYS社製SANTOFLEX 6PPD)
*11:加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製ノクセラーNS−P)
*12:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量95.24質量%))
*13:スルフィド化合物2EBZ(四国化成工業(株)製2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド)
*14:スルフィド化合物4EBZ(四国化成工業(株)製2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルテトラスルフィド)
上記の表1から明らかなように、実施例1〜3で調製されたゴム組成物は、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、特定の窒素吸着比表面積(N2SA)を有するカーボンブラックおよび無機フィラー並びに特定の構造を有するスルフィド化合物を特定量で配合したので、比較例1のゴム組成物に比べて、未加硫ゴムの粘度を実用上維持しながら、高硬度であり、かつ優れたインシュレーション加工性およびスコーチを付与し得ることが判明した。また発熱性も良好である。
これに対し比較例2は、比較例1の処方において無機フィラーを配合しない例であり、インシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率)が低下した。
比較例3は、比較例1の処方において無機フィラーをシリカに変更した例であり、インシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率)が低下した。また発熱性も悪化した。
比較例4は、比較例1の処方においてカーボンブラックの配合量を減少させた例であり、硬度が悪化した。
比較例5は、比較例1の処方においてカーボンブラックの配合量を増加させた例であり、粘度が上昇した。また発熱性も悪化した。
比較例6は、スルフィド化合物の配合量が本発明で規定する上限を超えているので、粘度が上昇し、T30が過度に短縮した。
比較例7は、カーボンブラックのN2SAが本発明で規定する上限を超えているので、加工性(ムーニー粘度)および発熱性が悪化した。
比較例8は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、硬度が悪化した。
比較例9は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、加工性(ムーニー粘度)および発熱性が悪化した。
比較例10は、無機フィラーの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、加工性(ムーニー粘度)およびT30が悪化した。
これに対し比較例2は、比較例1の処方において無機フィラーを配合しない例であり、インシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率)が低下した。
比較例3は、比較例1の処方において無機フィラーをシリカに変更した例であり、インシュレーション加工性(ワイヤへのゴム付着率)が低下した。また発熱性も悪化した。
比較例4は、比較例1の処方においてカーボンブラックの配合量を減少させた例であり、硬度が悪化した。
比較例5は、比較例1の処方においてカーボンブラックの配合量を増加させた例であり、粘度が上昇した。また発熱性も悪化した。
比較例6は、スルフィド化合物の配合量が本発明で規定する上限を超えているので、粘度が上昇し、T30が過度に短縮した。
比較例7は、カーボンブラックのN2SAが本発明で規定する上限を超えているので、加工性(ムーニー粘度)および発熱性が悪化した。
比較例8は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、硬度が悪化した。
比較例9は、カーボンブラックの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、加工性(ムーニー粘度)および発熱性が悪化した。
比較例10は、無機フィラーの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、加工性(ムーニー粘度)およびT30が悪化した。
Claims (3)
- 天然ゴムおよび/または合成イソプレンゴムを50〜100質量部およびスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを0〜50質量部含むジエン系ゴム100質量部に対し、
窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下であるカーボンブラックを70〜150質量部、
窒素吸着比表面積(N2SA)が40m2/g以下である無機フィラーを10〜100質量部、および
下記式(I)で表されるスルフィド化合物を前記カーボンブラックに対して0.1〜5質量%配合してなるゴム組成物。
- 前記式(I)で表されるスルフィド化合物において、xが2であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 請求項1または2に記載のゴム組成物をビードインシュレーションに使用した空気入りタイヤ。
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JP2015076653A JP2016196554A (ja) | 2015-04-03 | 2015-04-03 | ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016204414A (ja) * | 2015-04-15 | 2016-12-08 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及び防振ゴム |
JP2019188985A (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
2015
- 2015-04-03 JP JP2015076653A patent/JP2016196554A/ja active Pending
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JP2019188985A (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
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