JP2016187982A - Steering column device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はテレスコピック操作が可能な上に、衝突事故の二次衝突の際に、衝撃荷重によって、インナーコラムがステアリングシャフトとともに収縮し、衝撃エネルギーを吸収するステアリングコラム装置に関する。 The present invention relates to a steering column device that can be telescopically operated and that, in the event of a secondary collision in a collision accident, an inner column contracts with a steering shaft due to an impact load to absorb impact energy.
この種のステアリングコラム装置として、特許文献1のステアリングコラム装置101では、図7に示すように、車体側に固定されるアウターコラム103と、アウターコラム103内を車両前後方向に移動可能に配設されるインナーコラム104と、インナーコラム104をアウターコラム103に締結する締結手段105とを備えている。インナーコラム104は、インナーコラム104上に設置された規制部材173を締結手段105の操作軸151上に設置したロック部材153に突当てられることで、移動範囲(テレスコ位置調整範囲)が規定されている。規制部材173は、設定値以上の荷重が加わった際に、ロック部材153に係合したロックプレート154によって、破断するように設定されており、破断することで、インナーコラム104は、テレスコの移動範囲を超えて前方に移動できる。
As a steering column device of this type, a
また、特許文献2のステアリングコラム装置201では、図8に示すように、規制部材273が締結手段205の操作レバー251aに連係して、インナーコラム204に対して、突没可能に配設されている。規制部材273は、締結手段205がアウターコラム203をインナーコラム204に締結したロック状態で、インナーコラム204から離間した位置に保持され、締結手段205がロック解除状態で、インナーコラム204の移動範囲を規制する位置に変位する。
Further, in the
ところで、特許文献1に示される規制部材173の構成では、インナーコラム104が収縮している途中で、規制部材173を破断するため、衝撃エネルギーを吸収している途中で、衝撃吸収荷重が瞬間的に増大するという問題がある。
By the way, in the structure of the regulating
また、特許文献2に示される規制部材273の構成とすることで、特許文献1が抱える問題を解消することができる。しかしながら、特許文献2に示される規制部材の構成では、規制部材273がインナーコラム204の移動範囲を規制するロック解除状態で、操作レバー251aが固定されないため、規制部材273の位置が安定しないという問題がある。さらに、特許文献2に示される規制部材273の構成では、インナーコラム204の位置調整を行なう際に、インナーコラム204が規制部材273に突き当たった場合、可動式の規制部材273では、突き当たった際の荷重を受けきれないおそれがある。
Further, by adopting the configuration of the regulating
そこで、本願発明は上記事情を考慮し、インナーコラムの位置規制をより確実に行なうことができるとともに、衝撃エネルギーを吸収している途中で衝撃吸収荷重が増大することのないステアリングコラム装置を提供することを目的とする。 In view of the above circumstances, the present invention provides a steering column device that can more reliably regulate the position of the inner column and that does not increase the impact absorption load while absorbing the impact energy. For the purpose.
請求項1の発明は、筒形状を有し、車両前後方向に沿って配設されるアウターコラムと、筒形状を有し、該アウターコラム内に筒軸方向に移動可能に挿入されるインナーコラムと、該インナーコラムを該アウターコラムに締結するロック位置と、該インナーコラムを該アウターコラムの筒軸方向に調節可能な解除位置とに操作可能な操作レバーを有するロック手段と、該アウターコラムの外周面側から該アウターコラムの筒壁を貫通し、該インナーコラムと係合可能な規制位置に保持されつつ、該規制位置から離脱可能に配設される規制部材と、該規制部材と係合し、該規制部材を規制位置に保持する保持位置に保持される補助規制部材とを備え、該ロック手段がロック位置にあるとき、該補助規制部材を該インナーコラムに結合する結合手段を有し、該インナーコラムに対して筒軸方向に設定値以上の荷重が加わった際に、該補助規制部材が該インナーコラムとともに移動して規制部材との係合が外れることで、該規制部材が該インナーコラムと係合可能な規制位置から離脱することを特徴としている。
The invention according to
請求項2の発明は、請求項1に記載のステアリングコラム装置において、前記規制部材が、アウターコラムの前記筒壁を下方から上方に向かって貫通するように配設されたことを特徴としている。 According to a second aspect of the present invention, in the steering column device according to the first aspect, the restriction member is disposed so as to penetrate the cylindrical wall of the outer column from below to above.
請求項3の発明は、請求項1、または請求項2に記載のステアリングコラム装置において、前記規制部材を規制位置側から離脱位置側に向かって付勢する付勢手段を備えることを特徴としている。 According to a third aspect of the present invention, in the steering column device according to the first or second aspect of the present invention, the steering column device further includes an urging unit that urges the restricting member from the restricting position side toward the disengaging position side. .
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置において、前記補助規制部材は、線条材からなり、前記ロック手段の操作軸によって折返されつつ、車両前方へ延設されており、一端を前記結合手段を介して前記インナーコラムに固定される衝撃吸収部材であり、前記規制部材が該衝撃吸収部材の他端側端部によって前記規制位置に保持されていることを特徴としている。 According to a fourth aspect of the present invention, in the steering column device according to any one of the first to third aspects, the auxiliary regulating member is made of a linear material, and is folded back by the operation shaft of the locking means. An impact absorbing member that extends forward of the vehicle and has one end fixed to the inner column via the coupling means, and the restricting member is held at the restricting position by the other end of the impact absorbing member It is characterized by being.
請求項1の発明において、規制部材は、補助規制部材によって、インナーコラムと係合可能な規制位置に保持されるため、インナーコラムの位置規制を確実に行えるとともに、ロック手段がロック位置にある状態で、インナーコラムに対して筒軸方向に設定値以上の荷重が加わった際に、インナーコラムとともに補助規制部材が移動して規制部材との係合が外れることで、規制部材が規制位置から離脱する。これにより、インナーコラムはテレスコの移動範囲を超えて車両前方側へ移動できるとともに、衝撃エネルギーを吸収している途中で衝撃吸収荷重が増大することがなく安定した衝撃吸収を行える。 In the first aspect of the invention, the restricting member is held by the auxiliary restricting member at a restricting position engageable with the inner column, so that the position of the inner column can be reliably controlled and the locking means is in the locked position. When the load exceeding the set value is applied to the inner column in the cylinder axis direction, the auxiliary restricting member moves together with the inner column and disengages from the restricting member, so that the restricting member is detached from the restricting position. To do. As a result, the inner column can move to the front side of the vehicle beyond the moving range of the telescopic, and stable shock absorption can be performed without increasing the shock absorption load while absorbing the impact energy.
請求項2の発明において、規制部材が筒壁を下方から上方に向かって貫通するように配設されることで、補助規制部材が保持位置から離脱した際に、規制部材が重力によって落下し、規制位置から離脱するため、規制手段を簡素化することができる。
In the invention of
請求項3の発明において、規制部材が規制位置側から離脱位置側へ付勢されることによって、補助規制部材が保持位置から離脱した際に、規制部材が付勢部材の付勢力によって規制位置から離脱するため、比較的単純な規制手段の構成で、より確実に規制部材を離脱位置へ移動させることができる。
In the invention of
請求項4の発明において、補助規制部材が衝撃吸収部材の他端側端部に設定されることで、規制手段の構成を簡素化しつつ、衝撃エネルギーを吸収することができる。
In the invention of
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図6に示すように、本実施形態は、手動式のステアリングコラム装置1である。また、本実施形態のステアリングコラム装置1は、車体に固定するための取付ブラケット2と、車両上下方向に揺動可能(チルト位置調整可能)に取付ブラケット2に支持されるアウターコラム3と、アウターコラム3に支持されるインナーコラム4と、取付ブラケット2とアウターコラム3とインナーコラム4を一体に締結するロック手段5と、インナーコラム4に掛かる衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収手段6と、アウターコラム3に対するインナーコラム4の車両前後方向の位置(テレスコ位置)の調整範囲を設定することができるテレスコ位置の規制手段7とを備えている。
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. As shown in FIGS. 1 to 6, the present embodiment is a manual
取付ブラケット2は、車体の天井面(図示せず)に固定される前側固定部21aと、後側固定部21bとを備えている。前側固定部21aは、アウターコラム3を揺動可能に軸支する軸支部23を備え、後側固定部21bは、その左右側縁部から垂下する一対の垂下部22とを備えている。両垂下部22には、車両上下方向(チルト方向)に沿ったチルト位置調整範囲を規定するチルト長孔24が開口している。チルト長孔24は、軸支部23を中心とする円弧状の長孔で構成されている。
The
アウターコラム3は、筒形状を有し、一対の垂下部22の間に、車両前後方向に沿って配設される。アウターコラム3は、前端側上縁部分に軸支受部30を備えており、軸支受部30が、取付ブラケット2の軸支部23にボルト23aを介して軸支されることで、アウターコラム3の後端側が車両上下方向に揺動する。
The
また、アウターコラム3には、筒壁3aの下面を貫通しつつ、後端縁から筒軸方向に沿って延びるスリット31が設けられている。スリット31の筒軸方向の寸法は、アウターコラム3の後端から挿入されたインナーコラム4が、衝撃吸収後の最も収縮した状態で、インナーコラム4の前端に対応するアウターコラム3の部位まで切込むように設定されている。
The
また、スリット31の筒軸方向に沿った両縁部には、一対のクランプ部32が立設されている。両クランプ部32は、スリット31の後端側に位置し、垂下部22に対向する各部位に車両上下方向に沿って立設されている。そして、両クランプ部32には、操作軸51が、軸周りに回動自在に貫通する。
A pair of
さらに、スリット31の筒軸方向に沿った両縁部の前端部分には、一対のレバー支持部36が下方に立設され、レバー支持部36の後方には、一対の前端保持部35が下方に立設され、前端保持部35間には、保持梁35aが架け渡されている。
In addition, a pair of
インナーコラム4は、筒形状を有し、アウターコラム3の筒内を筒軸方向に移動可能に挿入される。なお、インナーコラム4とアウターコラム3の筒内には、ステアリングシャフト11が軸支されている。ステアリングシャフト11は、アウターコラム3内に軸支されるロアシャフト11Lと、インナーコラム4内に軸支されるアッパーシャフト11Uとで構成されている。アッパーシャフト11Uとロアシャフト11Lとをスプライン連結することで、軸周りにはアッパーシャフト11Uとロアシャフト11Lが一体に回転し、軸方向にはアッパーシャフト11Uがロアシャフト11Lに対して移動可能に構成されている。
The
ロック手段5は、操作レバー51aと、操作軸51と、固定カム52aと、回転カム52bとを備えている。なお、操作軸51、偏心カム部材53、ロックプレート54、爪プレート55、サポートレバー56で結合手段5bを構成している。
The lock means 5 includes an
操作軸51は、軸形状を備え、両垂下部22のチルト長孔24と、アウターコラム3の両クランプ部32を車幅方向に沿って貫通するとともに、軸周りに回動自在に支持されている。また、操作軸51は、その一端側端部に、右側垂下部22Rの外面に係合するワッシャーがスラスト軸受を介してナットにより固定されるとともに、他端側端部は、一体に設けた頭部と左側垂下部22Lの外面側にの間にカム手段52と、操作レバー51aが設置される。そして、操作レバー51aと左側垂下部22Lとの間に位置する操作軸51上のカム手段52は、固定カム52aと回転カム52bから構成されている。また、操作軸51上の両クランプ部32間に位置する部位に、偏心カム部材53が操作軸51と一体で回転可能に配置される。
The
固定カム52aは、その中心を操作軸51が貫通する幅広の円環形状を備え、固定カム面が操作レバー51a側に面して配置されている。また、固定カム52aは、固定カム面の裏面側がチルト長孔24内に嵌め込まれ、操作軸51周りに回転せず、且つチルト長孔24内を上下に移動可能に配置されている。固定カム面には、その周方向に山部と谷部が交互に形成されている。
The fixed
回転カム52bは、その中心を操作軸51が貫通する幅広の円環形状を備え、回転カム面が固定カム面に面するように配置されている。また、回転カム52bは、操作レバー51aと一体で回転可能に結合されるとともに、貫通する操作軸51とともに、操作軸51周りに回転するように操作軸51に組付けられている。回転カム面には、その周方向に山部と谷部が交互に形成されている。
The
偏心カム部材53は、略円筒形状を備え、外周面には径方向に突出する偏心カム53aが形成されている。また、偏心カム部材53は、操作軸51とともに軸周りに回動するように、操作軸51が挿嵌されている。
The
ロックプレート54は、幅方向に円弧状に湾曲する帯状の板材からなり、インナーコラム4外周面に筒軸方向に沿って配設される。また、ロックプレート54には、複数のロック孔54aが長手方向に連続して開口し、梯子形状に形成されている。
The
爪プレート55は、弾性を有する長方形の板材からなる基板55aに、複数のロック爪55bと、弾性腕部55cと、支持部材55eとが形成されている。
The
ロック爪55bは、基板55aからロックプレート54に向かって、車両後方側を切り起こすように、ロック孔54aに対して挿入可能に、斜めに切り起こされた弾性片によって構成されている。また、ロック爪55bは、ロックプレート54の複数のロック孔54aに同時に係合可能なように等間隔に、筒軸方向に連続して複数切り起こされることで、爪列55dを構成している。さらに、基板55aには、同様の爪列55dが、操作軸方向に隣接して設けられ、これら爪列55dは、ロック爪55bの筒軸方向の間隔が互いに1/2だけずれるように設定されている。
The
弾性腕部55cは、爪プレート55の四隅に、インナーコラム4の外周面に対して当接可能に、且つロック爪55bよりも高く、且つ長く斜めに切り起こされた弾性片によって構成されている。
The
支持部材55eは、爪プレート55の前端部の両側面を、下方に向けて略直角に曲げ形成した一対の鉤状の部材であり、後述する衝撃吸収ワイヤー64の係止部を有している。
The
サポートレバー56は、断面四角形状を備えたレール状の部材からなり、スリット31内に筒軸方向に沿って、ロック手段5のロック時にインナーコラム4と略平行になるように配設される。また、サポートレバー56は、その一端がアウターコラム3の外周に設けられたレバー支持部36に揺動自在に軸支され、他端側が偏心カム部材53と爪プレート55との間に挟持される。なお、偏心カム部材53とサポートレバー56は、一対の支持部材55eの間で回動するように、配設されている。なお、サポートレバー56を介して爪プレート55をロックプレート54に押付ける構成とすることで、偏心カム部材53の回転方向の力(摩擦力)が爪プレート55には伝わらず、径方向の力のみが爪プレート55に伝わるように構成されている。これにより、ロック操作をする際に、インナーコラム4が所望する位置から筒軸方向にずれることなく固定することができる。
The
衝撃吸収手段6は、衝撃吸収ワイヤー64をしごくように曲げ変形させるために、しごき部61と、補助軸62と、衝撃吸収ワイヤー64とを備える。
The
しごき部61は、円筒形状を備え、偏心カム部材53と一体に、偏心カム53aの両脇に位置する部位に設定されている。
The squeezing
補助軸62は、一対のクランプ部32間に、操作軸51と平行になるように、且つ筒軸方向に操作軸51と重なる部位に、しごき部61との間に衝撃吸収ワイヤー64が挿通可能な間隔を空けて配置されている。
The
衝撃吸収ワイヤー64は、線条材を二つ折りにした略U字形状を備えている。衝撃吸収ワイヤー64は、その一端側の横棒部分となる二つ折り部分が一対の支持部材55eに係止されて固定されるとともに、他端側の縦棒部分となる平行部分が筒軸方向に沿って車両後方に延設され、さらに衝撃吸収ワイヤー64の平行部分は、しごき部61に巻き掛けるように折返されつつ、しごき部61と補助軸62との間の隙間に通して、車両前方に配索される。また、前方に配索された衝撃吸収ワイヤー64の平行部分は、その前端部分が、アウターコラム3の保持梁35aとスリット31との間に配置されることで、筒軸方向に沿って配索されるとともに、その弾性力によって保持梁35aに係止保持される。そして、衝撃吸収ワイヤー64は、しごき部61でしごかれつつ、曲げ変形することで衝撃エネルギーを吸収する。
The
テレスコ位置の規制手段7は、テレスコ長孔71と、後側ストッパ72と、規制部材としての前側ストッパ73とを備えている。
The telescopic position restricting means 7 includes a telescopic
テレスコ長孔71は、アウターコラム3の天井部分に、筒壁3aを貫通しつつ、筒軸方向に沿って延びる長孔として形成される。テレスコ長孔71の筒軸方向の寸法は、インナーコラム4の上面に突設したストッパ41が、テレスコ位置調整範囲の全域、および衝撃吸収範囲の全域で端面に当接しないように、筒軸方向前側が衝撃吸収範囲よりも広くなるように設定されている。
The telescopic
後側ストッパ72は、テレスコ長孔71の車両後方側の端面であって、インナーコラム4の外周面の天井部分に突設されているストッパ41が当接する。
The
前側ストッパ73は、軸状の本体部73aから一対の脚部73bが平行に延びる略U形状を備えている。また、前側ストッパ73は、スリット31の筒軸方向前端部分に設定される規制位置に、その脚部73b間にサポートレバー56が配置された状態で、筒壁3aを貫通する方向に沿ってアウターコラム3の外周面側から挿脱自在に配設される。そして、前側ストッパ73は、アウターコラム3の前端保持部35とレバー支持部36との間に配置されることで、筒軸前後方向の位置が規定され、スリット31内に配設されることで、左右方向の位置が規定される。そして、前側ストッパ73は、衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aによって下方から支えられることで、上下方向の位置が規定される。つまり、衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aが補助規制部材として機能する。また、前側ストッパ73には、左右方向に突出する一対の受部73cが一体に形成されており、前側ストッパ73が規制位置に配置され、衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aに支えられた状態で、受部73cと、アウターコラム3の外周面との間に、巻きバネからなる離脱バネ74が圧縮保持される。
The
このようなテレスコ位置の規制手段7によって、インナーコラム4を筒軸方向後方に移動させた際に、後側ストッパ72がテレスコ長孔71の後端縁に係合することで、テレスコ位置調整範囲の後端側が規定される。また、インナーコラム4を筒軸方向前方に移動させた際に、前側ストッパ73にインナーコラム4の前端が係合することで、テレスコ位置調整範囲の前端側が規定される。
When the
次に、本実施形態のステアリングコラム装置1の組立手順を説明する。まず、インナーコラム4に固定したロックプレート54をアウターコラム3のスリット31に挿入しながら、アウターコラム3の筒内にインナーコラム4挿入するとともに、ストッパ41を組付ける。
Next, the assembly procedure of the
次に、取付ブラケット2の垂下部22間にアウターコラム3を配設し、アウターコラム3の軸支受部30を取付ブラケット2の軸支部23に支持しつつ、懸架バネ14を用いてアウターコラム3を取付ブラケット2に懸架する。
Next, the
また、レバー支持部36にレバーピン36aを介してサポートレバー56を揺動自在に配置する。そして、サポートレバー56の後端側とロックプレート54との間に爪プレート55を配置するとともに、しごき部61に衝撃吸収ワイヤー64が巻き掛けられた偏心カム部材53をサポートレバー56内に配置する。そして、偏心カム部材53とインナーコラム4との間に隙間に、前方側から後方側へ衝撃吸収ワイヤー64の平行部分を挿通させつつ、一端側の二つ折り部分を支持部材55eに固定する。
A
次に、操作軸51を偏心カム部材53に貫通しつつ、取付ブラケット2とアウターコラム3とに組付ける。操作軸51は、図4の図中左側から操作レバー51a、回転カム52b、固定カム52a、左側垂下部22Lのチルト長孔24、左側クランプ部32L、偏心カム部材53、右側クランプ部32R、右側垂下部22Rのチルト長孔24の順に貫通し、さらに右側垂下部22Rの外側に、ワッシャー、スラスト軸受を貫通し、ナットを螺着して組付ける。
Next, the operating
そして、衝撃吸収ワイヤー64は、しごき部61に巻き掛けられつつ折返され、しごき部61と補助軸62との間の隙間に通して、平行部分が前方に配索される。そして、前方に配索された衝撃吸収ワイヤー64の平行部分の端部を、アウターコラム3の保持梁35aに係止保持するとともに、前端部分で前側ストッパ73の下面を支える。そして、ロアシャフト11Lにアッパーシャフト11Uをスプライン連結した状態でアウターコラム3の前端側から挿入し、アウター軸受12を介して、アウターコラム3の筒内にロアシャフト11Lを軸支するとともに、インナー軸受13を介して、インナーコラム4の筒内にアッパーシャフト11Uを軸支する。
Then, the
次に、本実施形態のステアリングコラム装置1の操作手順を説明する。
Next, an operation procedure of the
インナーコラム4を所望の位置に固定するには、まず、インナーコラム4を所望する位置に、チルト方向(車両上下方向)とテレスコ方向(車両前後方向)へ移動させて、操作レバー51aを上方に揺動操作する。操作レバー51aを上方に揺動操作することによって、操作軸51が軸周りに締結方向に回動する。
In order to fix the
操作軸51とともに、操作レバー51aと一体の回転カム52bが締結方向に回動することで、固定カム52aの山部と回転カム52bの山部が重なり、軸方向寸法が拡がる。これによって、操作軸51がカム手段52側に引っ張られ、垂下部22とクランプ部32とが圧接され、任意のチルト位置にアウターコラム3が保持されるとともに、一対のクランプ部32間が狭まることで、アウターコラム3が縮径し、インナーコラム4が任意のテレスコ位置に保持される。
Along with the operating
また、操作軸51が締結方向に回動することで、結合手段5bは、偏心カム部材53が回転し、偏心カム53aがサポートレバー56を介して爪プレート55をロックプレート54に押付ける。爪プレート55をロックプレート54に押付けることで、いずれかのロック爪55bが、いずれかのロック孔54aに挿入され、挿入されたロック爪55bの先端がそれぞれのロック孔54aを仕切る格54bの部分に係合可能となる。また、爪プレート55をロックプレート54に押付けた際に、他のロック爪55bが格54b上に位置していた場合、このロック爪55bは格54bに押付けられたまま、押付け方向に対して後退するように弾性変形する。これによって、操作軸51の回動操作が妨げられることはなく、いずれかのロック爪55bが格54bに係合する。
Further, when the
また、インナーコラム4の位置調整を行なうには、インナーコラム4とアウターコラム3の締結を解除する。このためには、まず、操作レバー51aを下方(解除方向)に揺動操作する。操作レバー51aを下方に揺動操作することによって、操作軸51が軸周りに締結解除方向に回動する。
Further, in order to adjust the position of the
操作軸51とともに、操作レバー51aと一体の回転カム52bが締結解除方向に回動することで、固定カム52aの山部と回転カム52bの谷部が重なり、チルトロック手段5aの軸方向寸法が狭まる。これによって、操作軸51が緩み、垂下部22とクランプ部32との圧接が解消され、取付ブラケット2に対してアウターコラム3がチルト方向(車両上下方向)に移動可能となるとともに、一対のクランプ部32間が拡がることで、アウターコラム3が拡径し、インナーコラム4がテレスコ方向(車両前後方向)に移動可能となる。
Along with the
また、操作軸51が締結解除方向に回動することで、結合手段5bは、偏心カム部材53が回転して、偏心カム53aがインナーコラム4外周面から離間する方向へ移動する。そして、弾性腕部55cの弾性力によって、ロック爪55bがロック孔54aから離間し、ロックが解除される。
Further, as the operating
操作レバー51aを締結操作し、インナーコラム4がアウターコラム3に締結された状態で、インナーコラム4に設定値を超える衝撃荷重が加わった場合には、ロック孔54aに係合したロック爪55bを隣接する格54bが押すことで、インナーコラム4に一体で係合する爪プレート55の支持部材55eに固定された衝撃吸収ワイヤー64の二つ折り部分が、インナーコラム4とともに筒軸方向前方へ移動する。そして、衝撃吸収ワイヤー64の平行部分が、二つ折り部分に引っ張られて筒軸方向後方へ移動し、前端部分64aが前側ストッパ73から離間する。これにより、前側ストッパ73は、重力と離脱バネ74の圧縮反力によって、スリット31から脱落する。そして、インナーコラム4が衝撃吸収ワイヤー64の二つ折り部分とともに筒軸方向前方へ移動する際に、衝撃吸収ワイヤー64がしごき部61と補助軸62によってしごかれつつ、曲げ変形することで、衝撃エネルギーを吸収する。このように、前側ストッパ73がインナーコラム4と係合する位置から外れることで、インナーコラム4が筒軸方向前方にテレスコ範囲を超えて収縮する際の障害物が無くなるため、途中で衝撃荷重が増大することなく、インナーコラム4を収縮させることができる。
When the
なお、テレスコ位置調整によって、インナーコラム4の前端部が前側ストッパ73に突き当たっている状態で、インナーコラム4に設定値を超える衝撃荷重が加わった場合には、衝撃荷重によってインナーコラム4が前側ストッパ73を破断し、インナーコラム4の筒軸方向前方への移動が可能になる。このように、テレスコ位置調整によって、インナーコラム4の前端部が前側ストッパ73に突き当たっている状態で、インナーコラム4に設定値を超える衝撃荷重が加わった場合には、衝撃荷重によって最初に前側ストッパ73が破断されるため、途中で衝撃荷重が増大することはない。
When the impact load exceeding the set value is applied to the
以上、上記実施形態によれば、前側ストッパ73は、衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aによって、インナーコラム4と係合可能な規制位置に保持されるため、インナーコラム4のテレスコ位置範囲の位置規制を確実に行なうことができる。また、ロック手段5がロック位置にある状態で、インナーコラム4に対して筒軸方向に設定値以上の荷重が加わった際に、インナーコラム4とともに衝撃吸収ワイヤー64が移動して前端部分64aが前側ストッパ73から外れることで、前側ストッパ73が規制位置から離脱するため、インナーコラム4は、テレスコ位置調整範囲を超えて車両前方側へ移動できるとともに、衝撃エネルギーを吸収している途中で衝撃吸収荷重が増大することがなく、安定した衝撃吸収を行える。
As described above, according to the embodiment, the
前側ストッパ73が筒壁3aを下方から上方に向かって貫通するように配設されることで、衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aが保持位置から離脱した際に、前側ストッパ73が重力によって落下し、規制位置から離脱するため、規制手段の構成を簡素化することができる。
By disposing the
また、離脱バネ74によって、前側ストッパ73が規制位置側から離脱する方向へ付勢されることで、衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aが保持位置から離脱した際に、前側ストッパ73が離脱バネ74の付勢力によっても規制位置から離脱するため、比較的単純な規制手段の構成で、より確実に前側ストッパ73を規制位置から離脱させることができる。
Further, the
補助規制部材が衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aに設定されることで、規制手段の構成を簡素化しつつ、衝撃エネルギーを吸収することができる。
By setting the auxiliary regulating member at the
なお、本実施形態では、補助規制部材として衝撃吸収ワイヤー64の前端部分64aを用いているが、本実施形態の衝撃吸収手段6の構成に限定されるものではない。衝撃吸収時に、インナーコラム4の前方への移動を妨げることなく、インナーコラム4とともに移動し、規制部材としての前側ストッパ73から離脱する構成であれば、適用可能であり、同様の作用効果が得られる。
In the present embodiment, the
1…ステアリングコラム装置
3…アウターコラム
3a…筒壁
4…インナーコラム
5…ロック手段
5a…結合手段
7…規制手段
51…操作軸
64…衝撃吸収部材(衝撃吸収ワイヤー)
64a…補助規制部材
73…規制部材(前側ストッパ)
74…付勢手段(離脱バネ)
DESCRIPTION OF
64a ...
74 ... Biasing means (release spring)
Claims (4)
筒形状を有し、該アウターコラム内に筒軸方向に移動可能に挿入されるインナーコラムと、
該インナーコラムを該アウターコラムに締結するロック位置と、該インナーコラムを該アウターコラムの筒軸方向に調節可能な解除位置とに操作可能な操作レバーを有するロック手段と、
該アウターコラムの外周面側から該アウターコラムの筒壁を貫通し、該インナーコラムと係合可能な規制位置に保持されつつ、該規制位置から離脱可能に配設される規制部材と、
該規制部材と係合し、該規制部材を規制位置に保持する保持位置に保持される補助規制部材とを備え、
該ロック手段がロック位置にあるとき、該補助規制部材を該インナーコラムに結合する結合手段を有し、
該インナーコラムに対して筒軸方向に設定値以上の荷重が加わった際に、該補助規制部材が該インナーコラムとともに移動して規制部材との係合が外れることで、該規制部材が該インナーコラムと係合可能な規制位置から離脱することを特徴とするステアリングコラム装置。 An outer column having a cylindrical shape and disposed along the longitudinal direction of the vehicle;
An inner column having a cylindrical shape and inserted into the outer column so as to be movable in the cylinder axis direction;
Lock means having an operating lever capable of operating the lock position for fastening the inner column to the outer column, and the release position that can be adjusted in the cylinder axis direction of the outer column;
A regulating member that penetrates the cylindrical wall of the outer column from the outer peripheral surface side of the outer column, is held at a regulating position that can be engaged with the inner column, and is detachably disposed from the regulating position;
An auxiliary restricting member that engages with the restricting member and is held at a holding position for holding the restricting member at a restricting position;
A coupling means for coupling the auxiliary regulating member to the inner column when the locking means is in the locked position;
When a load of a set value or more is applied to the inner column in the cylinder axis direction, the auxiliary regulating member moves together with the inner column and disengages from the regulating member, so that the regulating member becomes the inner column. A steering column device, wherein the steering column device is disengaged from a restricting position engageable with the column.
前記規制部材が、アウターコラムの前記筒壁を下方から上方に向かって貫通するように配設されたことを特徴とするステアリングコラム装置。 In the steering column device according to claim 1,
A steering column device, wherein the restricting member is disposed so as to penetrate the cylindrical wall of the outer column from below to above.
前記規制部材を規制位置側から離脱位置側に向かって付勢する付勢手段を備えることを特徴とするステアリングコラム装置。 In the steering column device according to claim 1 or claim 2,
A steering column device comprising urging means for urging the restricting member from the restricting position side toward the disengaging position side.
前記補助規制部材は、線条材からなり、前記ロック手段の操作軸によって折返されつつ、車両前方へ延設されており、一端を前記結合手段を介して前記インナーコラムに固定される衝撃吸収部材であり、
前記規制部材が該衝撃吸収部材の他端側端部によって前記規制位置に保持されていることを特徴とするステアリングコラム装置。 In the steering column device according to any one of claims 1 to 3,
The auxiliary restricting member is made of a wire material, is extended by the operation shaft of the lock means, extends to the front of the vehicle, and has one end fixed to the inner column via the coupling means. And
The steering column device, wherein the restricting member is held at the restricting position by the other end of the shock absorbing member.
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