JP2016182641A - 鋼管接合体の製造方法 - Google Patents

鋼管接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接の強度を増大させつつ、高精度に位置出しし得る鋼管接合体の製造方法を提供する。【解決手段】鋼管2の先端部21と鋼構造体31に取り付けられたガセット4とを接合してなる鋼管接合体の製造方法である。鋼管2の先端部21は、互いに対面する作業用切欠き22を形成することで、円弧板部23を残すものである。ガセット4は、円弧板部23を嵌め込む互いに平行のスリット43が形成されたものである。鋼管接合体の製造方法は、作業用切欠き22にガセット4が通過するように鋼管2を配置する工程と、円弧板部23がスリット43に嵌め込まれるように鋼管2を回転させる工程と、円弧板部23の外面とガセット4とに隅肉溶接をするとともに、円弧板部23の内面とガセット4とに作業用切欠き22から隅肉溶接をする工程とを具備する。【選択図】図8

Description

本発明は、鋼管接合体の製造方法に関するものである。
図17に示すように、従来から、2つの鋼構造体31,32を接続して固定するには、鋼管2が用いられる。なぜなら、鋼管2は、その断面特性および入手容易性から、2つの鋼構造体31,32の接続および固定に適しているからである。この接合および固定のために、図18に示すように、上記鋼管2の先端部21には上部および下部で貫通溝122が形成され、上記鋼構造体31,32には当該貫通溝122に嵌め込まれるガセット104が取り付けられる。そして、図19に示すように、上記貫通溝122にガセット104が嵌め込まれた後、上記鋼管2の外面における貫通溝122の縁部とガセット104とが隅肉溶接により接合される。こうして、上記鋼管2と、これにより接合および固定されるガセット104が取り付けられた2つの鋼構造体31,32とから、鋼管接合体が構成される。
このような鋼管接合体に関して、溶接の強度を増大させた発明がある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、溶接の強度を増大させるために、上記隅肉溶接の上から補強溶接をすることが提案されている。
特開平9−122906号公報
図19の方法および上記特許文献1に示す方法だと、いずれも、鋼管2の外面にのみ溶接をすることになるので、鋼管2の外面にのみ溶接による応力が生じ、その結果として溶接歪が大きくなる。このように溶接歪が大きくなれば、上記溶接の前後において、上記鋼管2および鋼構造体31,32の位置が大きくずれるので、鋼管接合体を高精度に位置出しをすることができない。一方で、溶接歪を小さくするために溶接の量を減らせば、溶接の強度が低下することになる。
そこで、本発明は、溶接の強度を増大させつつ、高精度に位置出しし得る鋼管接合体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る鋼管接合体の製造方法は、鋼管の先端部と鋼構造体に取り付けられたガセットとを接合してなる鋼管接合体の製造方法であって、
上記鋼管の先端部は、互いに対面する管端切欠きを形成することで、円弧板部を残すものであるとともに、
上記ガセットは、上記円弧板部を嵌め込む互いに平行のスリットが形成されたものであり、
上記管端切欠きにガセットが通過するように上記鋼管を配置し、
上記円弧板部がスリットに嵌め込まれるように上記鋼管を回転させ、
上記円弧板部とガセットとに溶接をする方法である。
また、本発明の請求項2に係る鋼管接合体の製造方法は、請求項1に記載の鋼管接合体の製造方法における管端切欠きが、鋼管の外側から円弧板部の内面に溶接作業を行い得る程度の形状および空間を有する作業用切欠きであり、
上記円弧板部とガセットとの溶接が、上記円弧板部の外面とガセットとの溶接、および上記円弧板部の内面とガセットとの作業用切欠きからの溶接である方法である。
さらに、本発明の請求項3に係る鋼管接合体の製造方法は、請求項2に記載の鋼管接合体の製造方法におけるガセットが、互いに平行のスリットから外側である外板部と、これらスリットの間である中板部とを有し、
上記中板部の先端が、上記外板部の先端よりも基端側に位置し、
円弧板部の内面と上記ガセットとの溶接が回し溶接である方法である。
加えて、本発明の請求項4に係る鋼管接合体の製造方法は、請求項3に記載の鋼管接合体の製造方法における中板部の先端が、面取り加工されている方法である。
また、本発明の請求項5に係る鋼管接合体の製造方法は、請求項2に記載の鋼管接合体の製造方法において、円弧板部の外面とガセットとの溶接が回し溶接であるとともに、
この回し溶接が、ガセットの先端部において、円弧板部側の脚長がガセット側の脚長の2倍以上であり、且つ、円弧板部側の止端が円弧板部の外面に対して滑らかである方法である。
さらに、本発明の請求項6に係る鋼管接合体の製造方法は、請求項2に記載の鋼管接合体の製造方法において、円弧板部の内面とガセットとの溶接が、当該ガセットのそれぞれ表面および裏面における表面溶接および裏面溶接からなり、
上記表面溶接および裏面溶接が、ガセットの先端からの延長上において互いに対面する方法である。
加えて、本発明の請求項7に係る鋼管接合体の製造方法は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の鋼管接合体の製造方法において、円弧板部とガセットとの溶接が、当該円弧板部の先端と当該円弧板部が嵌め込まれたスリットの基端との隙間に、溶接の溶融金属を溶け込ませる方法である。
上記鋼管接合体の製造方法によると、鋼管の円弧板部とガセットとの溶接線が長くなるので、溶接の強度を増大させることができる。また、鋼管の外面および内面で溶接により生ずる応力が均衡するので、溶接歪が極めて小さくなり、その結果として高精度に位置出しすることができる。
本発明の実施例1に係る鋼管接合体の製造方法により製造された鋼管接合体の一端部における斜視図である。 同一端部における平面図である。 同一端部における正面図である。 図3におけるA−A断面図である。 図3におけるB−B断面図である。 同製造方法において2つの鋼構造体の間に鋼管が吊り下ろされる状態を示す概略正面図である。 同製造方法において鋼管の先端部における作業用切欠きにガセットを通過させる状態を示す斜視図である。 同製造方法において鋼管の先端部における円弧板部がスリットに嵌め込まれる状態を示す斜視図である。 同製造方法において円弧板部の外面および内面とガセットとに溶接をする状態を示す斜視図である。 同製造方法において鋼構造体に対するガセットおよび鋼管を増やした場合における平面図である。 従来の製造方法において鋼構造体に対するガセットおよび鋼管を増やした場合における平面図である。 本発明の実施例2に係る鋼管接合体の製造方法により製造された鋼管接合体の一端部における拡大斜視図である。 図12におけるC−C矢視図である。 図12におけるD−D断面図である。 同一端部の図5に相当する断面図である。 同一端部の一部切欠斜視図である。 従来の製造方法において2つの鋼構造体の間に鋼管が吊り下ろされる状態を示す概略正面図である。 従来の製造方法において鋼管の先端部における貫通溝にガセットが嵌めこまれる状態を示す斜視図である。 従来の製造方法において鋼管の外面とガセットとに溶接をする状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施例1に係る鋼管接合体の製造方法について説明する。
まず、鋼管接合体の構造について図1〜図6に基づき説明する。
この鋼管接合体は、概略的に、2つの鋼構造体にそれぞれ取り付けられたガセットと、鋼管の両先端部とを、溶接(本実施の形態では例として隅肉溶接)により接合してなるものである。上記2つの鋼構造体は、どのような構造であってもよいが、図6に示すように、鋼管2が接合される前の状態で、既に位置が固定されている。上記ガセット4は、一端が一方の鋼構造体31,32に取り付けられるとともに、他端が他方の鋼構造体32,31に向けられる板体である。なお、以下では、上記ガセット4において、上記一端側を基端側といい、上記他端側を先端側という。
[鋼管2]
上記鋼管2の1つの先端部21に着目して示した図が、図1の斜視図、図2の平面図および図3の正面図である。これら図1〜図3に示すように、上記鋼管2の先端部21には、その軸心Oを挟んで互いに対面する2つの作業用切欠き22(管端切欠きの一例である)が形成されることにより、上記軸心Oを挟んで互いに対面する2つの円弧板部23が残されている。上記作業用切欠き22は、鋼管2の外側から円弧板部23の内面25に溶接作業を行い得る程度の形状および空間を有する。この形状は、鋼管2の上記作業用切欠き22近くにおける応力集中を避けるために、縁が角を有しないよう滑らかにされる。上記円弧板部23は、図3のA−A断面図およびB−B断面図である図4および図5に示すように、外面24および内面25で上記ガセット4と隅肉溶接54,55が可能な程度の幅を有する。
[ガセット4]
図3に示すように、上記ガセット4には、その先端側から基端側への切込みである2つの平行なスリット43が形成される。これらスリット43は、それぞれ、これらの中間点から遠い縁である外縁44と、上記中間点から近い縁である内縁45とを有する。これら2つのスリット43において、外縁44同士の間隔は上記鋼管2の外径よりも大きく、内縁45同士の間隔は上記鋼管2の内径よりも小さく、各スリット43の幅は上記鋼管2の肉厚よりも広い。言い換えれば、これら2つのスリット43は、上記鋼管2の先端部21(具体的には円弧板部23)が嵌め込まれ得るものである。上記円弧板部23のスリット43に嵌め込む部分は、鋼管2の軸心Oに対して対称となる箇所である。以下では、上記ガセット4において、上記外縁44から外側を外板部47といい、上記内縁45同士の間を中板部48という。ここで、本実施例1だと、鋼構造体31,32へのガセット4の取り付けは、一例として、ガセット4の表裏面が鉛直面に平行となるようにされる。
[隅肉溶接54,55]
図1〜図4に示すように、上記スリット43に嵌め込まれた円弧板部23の外面24と外板部47とに隅肉溶接54がされるとともに、図4および図5に示すように、上記スリット43に嵌め込まれた円弧板部23の内面25と中板部48とに隅肉溶接55がされる。上記円弧板部23の外面24および内面25の両方に隅肉溶接54,55をするのは、外面24のみに隅肉溶接54をする従来の場合と比べて溶接線が長くなるだけでなく、外面24の隅肉溶接54により生ずる応力と内面25の隅肉溶接55により生ずる応力とが均衡するからである。この均衡により、従来の場合と比べて溶接歪が極めて小さくなる。これら隅肉溶接54,55は、図2および図5に示すように、ガセット4の表面/裏面における基端側から先端側を経由してガセット4の裏面/表面の基端側に亘る、回し溶接である。また、外面24の隅肉溶接54と内面25の隅肉溶接55とは、途切れることなく一体とする。このように回し溶接とするのは、溶接の強度を増大させるためである。
以下、上記鋼管接合体1の製造方法について図6〜図9に基づき説明する。
まず、図6に示すように、それぞれガセット4が取り付けられた2つの鋼構造体31,32の間に、先端部21に作業用切欠き22が形成された鋼管2を吊り下ろす。このとき、図6および図7に示すように、作業用切欠き22が鋼管2の先端部21における上下位置になるようにする。
そして、さらに鋼管2を吊り下ろしていき、図8に示すように、上下の作業用切欠き22にガセット4を通過させて、鋼管2の軸心Oと上下のスリット43の中心とを一致させる。次に、鋼管2を軸心O回りに回転させることで、図9に示すように、円弧板部23をスリット43に嵌め込む。その後、円弧板部23の外面24と外板部47とに隅肉溶接54をするとともに、作業用切欠き22から、円弧板部23の内面25と中板部48とに隅肉溶接55をする。スリット43の幅で鋼管2の肉厚よりも広い部分、すなわち、鋼管2の円弧板部23とスリット43との隙間(つまり調整代)には、溶接の強度を増大させるために、上記隅肉溶接54,55の溶融金属を溶け込ませる。
このように、上記鋼管接合体1の製造方法によると、鋼管2の円弧板部23とガセット4との溶接線が長くなるので、溶接の強度を増大させることができる。また、鋼管2の外面24および内面25で隅肉溶接54,55により生ずる応力が均衡するので、溶接歪が極めて小さくなり、その結果として高精度に位置出しすることができる。
また、図10に示すように、ガセット4の表面/裏面における先端部21の占める面積が少なくなるので、鋼構造体31に多くの鋼管2を接合することができる。これに対し、図11に示すように、従来の構造であれば、ガセット104の表面/裏面における先端部21の占める面積が多くなるので、鋼構造体31に多くの鋼管2を接合することができない。なお、図10および図11では、分かりやすくするために、鋼構造体31を他の図のようにH形鋼とせずに鋼管として示す。
以下、本発明の実施例2に係る鋼管接合体1の製造方法について説明する。
本発明の実施例2に係る鋼管接合体1の製造方法は、上記実施例1に係る鋼管接合体1の製造方法において、溶接の強度が増大するようにしたものである。このため、本発明の実施例2に係る鋼管接合体1の製造方法は、上記実施例1に係る鋼管接合体1の製造方法と、溶接のみが異なる。
以下、上記実施例1と異なる構成である溶接に着目して説明するとともに、上記実施例1と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
まず、本実施例2に係る鋼管接合体1の構成について図12〜図16に基づき説明する。
上記実施例1の図1を拡大した図に相当する図12に示すように、本実施例2に係る鋼管接合体1では、スリット43に嵌め込まれた円弧板部23の外面24と外板部47とに隅肉溶接54,64がされる。この隅肉溶接54,64は、ガセット4の先端部において、図13および図14に示すように、円弧板部23側の脚長wがガセット4側の脚長hの2倍以上であり、且つ、円弧板部23側の止端が円弧板部23の外面24に対して滑らかである。上記隅肉溶接54,64では、例えば図12に示すように、上記実施例1に係る隅肉溶接54に対し、ガセット4(具体的には外板部47)の先端部において、追加の隅肉溶接64をした後、この追加の隅肉溶接64における円弧板部23側の止端にTIG処理を施す。図13および図14に示すように、この追加の隅肉溶接64により、円弧板部23側の脚長wをガセット4側の脚長hの2倍以上にするとともに、上記TIG処理により、円弧板部23側の止端を円弧板部23の外面24に対して滑らかにする。これにより、応力集中が発生しやすいガセット4の先端部において、円弧板部23とガセット4との間で応力がスムーズに伝達されるので、溶接の強度が一層増大する。
上記実施例1の図5に相当する図15に示すように、本実施例2に係る鋼管接合体1では、上記スリット43に嵌め込まれた円弧板部23の内面25と中板部48とに隅肉溶接66,67がされる。この隅肉溶接66,67は、図5に示す上記実施例1に係る隅肉溶接55と異なり、回し溶接ではない。具体的に説明すると、図15および図16に示すように、上記隅肉溶接66,67は、ガセット4の表面における表面溶接66と、ガセット4の裏面における裏面溶接67とからなる。これら表面溶接66および裏面溶接67は、ガセット4(具体的には中板部48)の先端からの延長上にまで亘っており、互いに接触しない。言い換えれば、これら表面溶接66および裏面溶接67は、ガセット4の先端からの延長上において、互いに対面している。表面溶接66および裏面溶接67の互いに対面する範囲は、円弧板部23を含めた鋼管2における他の溶接と重ならない程度に、できるだけ長い方が好ましい。また、表面溶接66および裏面溶接67が多層溶接の場合は、最上層のみ互いに対面することで足りる。表面溶接66および裏面溶接67が互いに対面することにより、疲労強度に影響を及ぼす引張となる溶接残留応力をガセット4の先端に生じさせないので、溶接の強度が一層増大する。
上記実施例1の図1および図3に示したように、図16に示す本実施例2でも同様に、円弧板部23の先端とスリット43の基端との隙間には、溶融金属を溶け込ませる。これにより、溶接の強度が上記実施例1と同様に増大する。
このように、本実施例2に係る鋼管接合体1の製造方法によると、上記実施例1に係る鋼管接合体1の製造方法の効果を奏する上に、溶接の強度を一層増大させることができる。
ところで、上記実施例1では詳しく説明しなかったが、円弧板部23の内面25における隅肉溶接55の回し溶接を容易にするために、上記中板部48は次の構成を有することが好ましい。すなわち、上記中板部48の先端は、図1および図3に示すように、上記外板部47の先端よりも基端側(鋼構造体31側)に位置するとともに、図3および図5に示すように、面取り加工cされている。これにより、図5に示すように、鋼管2の内面25における隅肉溶接55の回し溶接が容易になることで、この溶接の精度が向上し、その結果として溶接の強度を一層増大させることができる。勿論、上記中板部48の先端は、上記外板部47の先端よりも基端側(鋼構造体31側)に位置する(中板部48が外板部47よりも短い)ことに限定されるものではない。例えば、上記中板部48の先端は、上記外板部47の先端と同一の鉛直線上に位置してもよく、他方の鋼構造体32側に位置し(中板部48が外板部47よりも長く)てもよい。
また、上記実施例1および2では、溶接の一例として回し溶接をする隅肉溶接54,55,64について説明したが、これに限定されるものではなく、開先を形成した上での溶接など、他の溶接であってもよい。
さらに、上記実施例1および2では、ガセット4の表裏面が鉛直面に平行となるようにされるとして説明したが、これに限定されるものではない。なお、ガセット4の表裏面が鉛直面に平行となることで、図9に示すように、上記円弧板部23とガセット4との隅肉溶接54,55の際に、鋼管2の先端部21をガセットに預けられるので、鋼管2の保持のための治具を不要または簡易なものにすることができる。ここで、ガセット4の表裏面が鉛直面に平行とは、完全に平行であることに限定されるものではなく、鋼管2の吊り下ろしだけで作業用切欠き22にガセット4を通過させられる程度であれば、多少の傾斜も含む意味である。
加えて、上記実施例1および2では、2つの鋼構造体31,32にそれぞれ取り付けられたガセット4が同一の高さとして図示したが(図6参照)、これに限定されるものではなく、異なる高さであってもよい。
また、上記実施例1および2では、管端切欠きの一例として作業用切欠き22について説明したが、これに限定されるものではない。管端切欠きは、ガセット4が通過するものであればどのような形状でもよく、例えば、鋼管2の先端部21を曲面状に切欠いた形状、または、円弧板部23の内面25における隅肉溶接55,66,67が不要であればガセット4が辛うじて通過する最小の形状でもよい。
さらに、上記実施例2では、円弧板部23の外面24と外板部47との隅肉溶接54,64が、実施例1に係る隅肉溶接54に対して追加の隅肉溶接64をしたものとして説明したが、ガセット4の先端部において、円弧板部23側の脚長wがガセット4側の脚長hの2倍以上であれば、どのような溶接でもよい。また、上記実施例2では、上記追加の隅肉溶接64における円弧板部23側の止端にTIG処理を施すとして説明したが、円弧板部23側の止端が円弧板部23の外面24に対して滑らかであれば、どのような溶接でもよい。
1 鋼管接合体
2 鋼管
4 ガセット
21 先端部
22 作業用切欠き
23 円弧板部
24 外面
25 内面
43 スリット
44 外縁
45 内縁
47 外板部
48 中板部

Claims (7)

  1. 鋼管の先端部と鋼構造体に取り付けられたガセットとを接合してなる鋼管接合体の製造方法であって、
    上記鋼管の先端部は、互いに対面する管端切欠きを形成することで、円弧板部を残すものであるとともに、
    上記ガセットは、上記円弧板部を嵌め込む互いに平行のスリットが形成されたものであり、
    上記管端切欠きにガセットが通過するように上記鋼管を配置し、
    上記円弧板部がスリットに嵌め込まれるように上記鋼管を回転させ、
    上記円弧板部とガセットとに溶接をすることを特徴とする鋼管接合体の製造方法。
  2. 管端切欠きが、鋼管の外側から円弧板部の内面に溶接作業を行い得る程度の形状および空間を有する作業用切欠きであり、
    上記円弧板部とガセットとの溶接が、上記円弧板部の外面とガセットとの溶接、および上記円弧板部の内面とガセットとの作業用切欠きからの溶接であることを特徴とする請求項1に記載の鋼管接合体の製造方法。
  3. ガセットが、互いに平行のスリットから外側である外板部と、これらスリットの間である中板部とを有し、
    上記中板部の先端が、上記外板部の先端よりも基端側に位置し、
    円弧板部の内面と上記ガセットとの溶接が回し溶接であることを特徴とする請求項2に記載の鋼管接合体の製造方法。
  4. 中板部の先端が、面取り加工されていることを特徴とする請求項3に記載の鋼管接合体の製造方法。
  5. 円弧板部の外面とガセットとの溶接が回し溶接であるとともに、
    この回し溶接が、ガセットの先端部において、円弧板部側の脚長がガセット側の脚長の2倍以上であり、且つ、円弧板部側の止端が円弧板部の外面に対して滑らかであることを特徴とする請求項2に記載の鋼管接合体の製造方法。
  6. 円弧板部の内面とガセットとの溶接が、当該ガセットのそれぞれ表面および裏面における表面溶接および裏面溶接からなり、
    上記表面溶接および裏面溶接が、ガセットの先端からの延長上において互いに対面することを特徴とする請求項2に記載の鋼管接合体の製造方法。
  7. 円弧板部とガセットとの溶接が、当該円弧板部の先端と当該円弧板部が嵌め込まれたスリットの基端との隙間に、溶接の溶融金属を溶け込ませることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の鋼管接合体の製造方法。
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