JP2016176801A - 検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】近距離領域における1対の検知ゾーンの垂直方向の間隔を、遠距離領域に影響を与えることなく十分に確保しながら、一つの光学系により構成することが可能な検知装置を提供する。
【解決手段】検知装置1は、集光部10と、受光部20と、この集光部10、及び受光部20を搭載した筐体30と、筐体30を覆うカバー50と、筐体30が固定される取付ベース40とを備える。受光部20は、第1集光面100ABから反射される赤外線を受光する遠距離用素子210と、第2集光面100CDから反射される赤外線を受光する近距離用素子220とからなる。近距離用素子220は、集光部10の上段ミラーである面100C及び面100Dから反射される赤外線を受光する第1素子221と、下段ミラーである面100C’及び面100D’から反射される赤外線を受光する第2素子222とから構成される。
【選択図】図1
【解決手段】検知装置1は、集光部10と、受光部20と、この集光部10、及び受光部20を搭載した筐体30と、筐体30を覆うカバー50と、筐体30が固定される取付ベース40とを備える。受光部20は、第1集光面100ABから反射される赤外線を受光する遠距離用素子210と、第2集光面100CDから反射される赤外線を受光する近距離用素子220とからなる。近距離用素子220は、集光部10の上段ミラーである面100C及び面100Dから反射される赤外線を受光する第1素子221と、下段ミラーである面100C’及び面100D’から反射される赤外線を受光する第2素子222とから構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、人体等から放射される赤外線を検出して侵入者を検知する検知装置に関する。
従来、不審者等の侵入を検知するセンサとして、遠赤外線に感度を有する焦電素子等の赤外線検出素子を用いた赤外線検知装置が知られている。たとえば、警戒領域内に侵入する不審者を検知する従来のパッシブ型の検知装置は、検知対象となる警戒領域内の物体から放射される赤外線を凹面鏡(以下、「ミラー」とも呼ぶ)で集光する集光部と、集光部に対向して配置され、集光部から集光された赤外線を検出する赤外線検出素子とを備えている。
このような検知装置は、一般に警戒領域となる部屋の天井面に設置され、侵入者を効率よく検知できるように、天井面から床面方向に向かって垂直方向と水平方向のそれぞれに放射状に複数の検知ゾーンを張り巡らせる構成になっている。さらに1対の検知ゾーンは垂直方向に間隔を空けた2段の検知ゾーンから構成される。従来の検知装置では、1対の検知ゾーンに対して1つの受光素子を用いている。これによって従来の検知装置は、垂直方向の2つに分割された検知ゾーンから同時に赤外線を検出することで不審者の侵入を検知する。従来の検知装置では、このような検知の手法をとることで、垂直方向に間隔の空いた2つの検知ゾーンに同時に入らない(つまり、垂直方向の間隔よりも小さい)ネズミなどの小動物の誤検知を防止している。
放射状の複数対の検知ゾーンは、分割式ミラーによって形成される。また、1対の検知ゾーンを構成する複数の検知ゾーンは素子の受光電極がミラーによって投影される。そのため、1対の検知ゾーンを構成する垂直方向に2つに分割された検知ゾーンの間隔は、検知装置に近づくほど狭まり、装置から遠くなるほど間隔が広がる。これによって、検知装置から遠距離の領域では、1対の検知ゾーンの垂直方向に2つに分割された検知ゾーンの間隔が小動物を検知しない程度に十分広がる一方で、検知装置から近距離の領域では垂直方向の2つの検知ゾーンの間隔が狭くなる。したがって、近距離の領域では、小動物であっても、垂直方向の2つの検知ゾーンを同時にまたがってしまって、誤検知されてしまうことがある。
そこで、特許文献1では、垂直方向の検知ゾーンの設定において、上下の検知ゾーンにそれぞれ別の素子を設け、垂直方向の上下の検知ゾーンの間隔を、光学系ユニットの角度に応じて変更可能としている。これによって従来よりも、近距離領域の垂直方向の2つの検知ゾーンの間隔を十分に確保することが可能になっている。
ところで、特許文献1の検知装置では、1対の検知ゾーンを構成する垂直方向上下の検知ゾーンごとにそれぞれ設けられる受光素子を、遠距離と近距離とで共有している。そのため、垂直方向上下の検知ゾーンの間隔を、遠距離と近距離とで異なる間隔に設定することができない。したがって例えば、近距離領域で小動物を検知しないように1対の検知ゾーンの垂直方向上下の検知ゾーンの間隔を空けて設定した場合、遠距離の検知ゾーンでは、人間でさえ垂直方向の2つの検知ゾーンを同時にまたがることがないほど間隔が広くなりすぎてしまい、不審者の検知ができなくなってしまう懸念がある。
さらに特許文献1において、仮に1対の検知ゾーンの垂直方向上下の検知ソーンの間隔を広げるために複数の受光素子を用いるとすると、素子同士の視野が互いに干渉するのを防ぐため、光学系を分離して構成する必要があった。この場合、近距離領域において、遠距離領域に影響を与えずに1対の検知ゾーンに含まれる各検知ゾーンの間隔を十分に確保するには、検知装置が大型化してしまう、という課題もあった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、近距離領域における検知ゾーンの間隔を、遠距離領域に影響を与えることなく十分に確保しながら、一つの光学系により構成することが可能な検知装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る検知装置は、警戒領域内の物体から放射される赤外線を受光することで警戒領域への侵入物体を検知する検知装置であって、警戒領域を、放射状に複数対の検知ゾーンとして分割し、分割された1対の検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する集光面を複数有する集光部と、集光部に対向して配置されることで集光部と1つの光学系を構成し、集光部によって集光された赤外線を受光する受光部と、を備え、複数対の検知ゾーンは、検知装置が設置される場所から離れた遠距離検知ゾーンと、遠距離検知ゾーンよりも検知装置に近い近距離検知ゾーンと、を含み、近距離検知ゾーンは、上方に位置する上方検知ゾーンと、下方に位置する下方検知ゾーンと、を有し、複数の集光面は、遠距離検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する第1集光面と、近距離検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する第2集光面と、を含み、受光部は、第1集光面が集光した赤外線を受光する第1受光素子と、第2集光面が集光した赤外線を受光する第2受光素子と、を有し、第2集光面は、上方検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する上方集光面と、下方検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する下方集光面と、を有し、第2受光素子は、上方集光面が集光した赤外線を受光する上方受光素子と、下方集光面が集光した赤外線を受光する下方受光素子と、を有し、上方受光素子と、下方受光素子とは、第1素子を挟んで配置され、上方集光面と上方受光素子とが対向配置されていると共に、下方集光面と前記下方受光素子とが対向配置されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、第2集光面が、上方検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する上方集光面と、下方検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する下方集光面と、を有し、第2受光素子が、上方集光面が集光した赤外線を受光する上方受光素子と、下方集光面が集光した赤外線を受光する下方受光素子と、を有することで、遠距離領域に影響を与えずに近距離領域の検知ゾーンの間隔を広げることができる。また、上方受光素子と、下方受光素子とが、第1素子を挟んで配置され、上方集光面と上方受光素子とが対向配置されていると共に、下方集光面と前記下方受光素子とが対向配置されていることで、各素子の視野の影響を低減することができるため、素子ごとに光学系を分ける必要がなくなる。
好ましくは、第1の近距離用素子及び第2の近距離用素子と遠距離用素子との間には、遮蔽板が形成される。遠距離用素子と、第1の近距離用素子と、第2の近距離用素子とは、それぞれ遮蔽板によって隔てることで、視野角の広い素子であっても、光学系を分けずに構成することができる。
本発明によれば、近距離領域における上下段の検知ゾーンの間隔を、遠距離領域に影響を与えることなく十分に確保しながら、一つの光学系により構成することが可能な検知装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る検知装置1を模式的に示す図である。検知装置1は、図1に示すように、集光部10と、受光部20と、この集光部10及び受光部20を搭載した筐体30と、筐体30を覆うカバー50と、筐体30が固定される取付ベース40とを備える。なお、以下では、検知装置1が警戒領域となる部屋の天井面に設置された場合を例にして説明する。
受光部20は、後述する集光部10の第1集光面100ABから反射して入射する赤外線を検出する遠距離用素子210と、後述する集光部10の第2集光面100CDC’D’から反射して入射する赤外線を検出する近距離用素子221、222とからなる。
遠距離用素子210は、遠赤外線に感度を有する焦電素子等で構成される検出素子である。なお、本実施形態では、遠距離用素子210は特に赤外線の波長領域に感度を有する検出素子として説明するが、これに限定されない。本実施形態では、一例として、遠距離用素子210は、互いに逆向きの極性を持って接続された1対の電極を2組備えたデュアルツイン型の焦電素子として説明する。デュアルツイン型の素子の場合、上下に1組ずつ計2組の受光電極を持っている。また、デュアルツイン型の素子の場合、デュアル型の素子が2組上下方向に配置されていて、それぞれのデュアル型の素子から検知信号が出力される。
本実施形態では遠距離用素子210がデュアルツイン型の素子で構成されている。概念的には、遠距離用素子210は、集光部10の第1集光面100ABの1つの面が形成する一対の検知ゾーンを4つの視野に分割して、監視するように機能する。なお、遠距離用素子210は、デュアルツイン型に限定されず、トリプルツイン型でもデュアル型であってもよい。
近距離用素子221、222は、遠距離用素子210と同様に遠赤外線に感度を有する焦電素子等で構成される検出素子である。なお、本実施形態では、近距離用素子221、222は特に赤外線の波長領域に感度を有する検出素子として説明するがこれに限定されない。本実施形態では、一例として、近距離用素子221、222は、それぞれ、互いに逆向きの極性を持って接続された電極を1組備えたデュアル型の焦電素子として説明する。
図1に示すように、近距離用素子221、222は遠距離用素子210を挟んで水平方向に配置されている。各素子の視野角が広いため、近距離用素子221、222の視野内に後述する遠距離用ミラーである第1集光面100ABが入り、また遠距離用素子210の視野内に後述する近距離用ミラーである第2集光面100CDC’D’が入り込んで不要な検知ゾーンができてしまうのを防ぐ必要がある。このため、たとえば素子の間に後述する遮蔽板301、302を設けるとしてもよい。仮に、近距離用ミラーを遠距離用ミラーの上側に配置した場合、遮蔽板301によって近距離の検知ゾーンが遮蔽板301、302によって遮蔽されてしまう、という問題がある。本実施形態に係る検知装置1は、3つの素子が横に並んだ構成とすることで、このような問題を防ぐことができる。
集光部10は、検知装置1の検知距離を長くし、また警戒範囲を所定の検知パターンに限定するために設けられている。集光部10は例えば、アルミニウムやクロムなどの光沢金属を蒸着メッキした放物面鏡やポリエチレン樹脂性のフレネルレンズなどを用いることが望ましい。集光部10として明るい光学系(大口径)を用いることによってS/Nをよくすることができる。
本実施形態では、検知装置1は集光部10として放物面鏡を備えている。集光部10が放物面鏡のような分割式の光学系にすることにより、複数対の検知ゾーンから構成される検知パターンを形成することが可能になる。集光部10の分割ミラーを変えることによって、立体警戒型、面警戒型、スポット警戒型、360度警戒型等の種々の検知パターンを形成することができる。さらに、検知装置1からの距離によって検知感度が変わらないように、遠距離用の検知ゾーンを形成する面には、口径が大きく、焦点距離が長い光学系を用いることが望ましい。一方で、近距離用の検知ゾーンを形成する面には、口径が小さく、焦点距離が短い光学系を用いることが望ましい。
図2は、集光部10の集光面の構成を模式的に示す図である。なお、図2においては上向きの方向であって、集光部10の壁面と平行な方向をy軸方向、y軸方向と直交する方向をx軸方向、xy平面と直交する方向であって、紙面の法線方向をz軸方向として設定して説明する。以降の図でも同様の方向に各軸を設定したものとして説明する。
本実施形態に係る集光部10は、第1集光面100A、100B(以下、第1集光面100ABともよぶ)と第2集光面100C、100D、100C’、100D’(以下、第2集光面100CDC’D’ともよぶ)とから構成されている。図2に示すように第1集光面100AB及び第2集光面100CDC’D’は、さらに複数の集光面から構成される。
第1集光面100ABは、遠距離領域用の検知ゾーンを形成するための光学系である。本実施形態では、第1集光面100ABは、上下7面ずつの集光面(面100A及び面100B)から構成される。第1集光面100ABのz軸方向手前側には遠距離用素子210が配置されている。
第2集光面100CDC’D’は、近距離領域用の検知ゾーンを形成するための光学系である。本実施形態では、第2集光面100CDC’D’は、第1集光面100ABの左側に設けられた上段ミラー100C、100D(以下、上段ミラー100C、100Dをまとめて上段ミラー100CDとも呼ぶ)と、第1集光面100ABの右側に設けられた下段ミラー100C’、100D'(以下、下段ミラー100C’、100D’をまとめて下段ミラー100C’D’とも呼ぶ)とから構成されている。本実施形態では、上段ミラー100CD及び下段ミラー100C’D’は、いずれも上下3面ずつの集光面(面100C及び面100D,並びに面100C’及び面100D’)から構成されている。上段ミラー100CDのz軸方向手前側には近距離用素子221が、下段ミラー100C’D’のz軸方向手前側には近距離用素子222がそれぞれ配置されている。
集光部10の各面は、xy平面からzx平面への傾きとyz平面への傾きを有している。この各面のxy平面からzx平面への傾きの大きさを垂直光軸角、xy平面からyz平面への傾きの大きさを水平光軸角という。本実施形態においては、各面の垂直光軸角は、面100Aが8.5度、面100Bが16度、面100Cが20度、面100Dが30度、面100C'が40度、面100D'が50度で設定されている。また、水平光軸角は、各面ともに線対称となるように40度〜−40度までの角度が設定されている。具体的には、第1集光面100ABの各面は、40度、26度、12度、0度、−12度、−26度、−40度の水平光軸角を有している。また、第2集光面100CDC’D’の各面は、40度、0度、−40度の水平光軸角を有しているとしてもよい。
次に、このように構成された集光部10と受光部20とが構成する検知ゾーンについて図3および図4を用いて説明する。
図3は、このような光軸角を有する集光部10が形成する検知ゾーンのパターンを上面(図2のxz平面)から見た様子を模式的に示す図である。集光部10の各面が上述のような水平光軸角を有しているため、集光部10の形成する検知ゾーンは、図3に示すように扇形のパターンを構成する。本実施形態では、図3の角θ1は12度、角θ2は26度、角θ3は40度、角θ1’は−12度、角θ’2は−26度、角θ3’は−40度で設定されることになる。
図3は、このような光軸角を有する集光部10が形成する検知ゾーンのパターンを上面(図2のxz平面)から見た様子を模式的に示す図である。集光部10の各面が上述のような水平光軸角を有しているため、集光部10の形成する検知ゾーンは、図3に示すように扇形のパターンを構成する。本実施形態では、図3の角θ1は12度、角θ2は26度、角θ3は40度、角θ1’は−12度、角θ’2は−26度、角θ3’は−40度で設定されることになる。
図4は、本実施形態に係る検知装置1の検知ゾーンを模式的に示した図である。図4においては、一例として、遠距離領域の検知パターンが検知ゾーンAと検知ゾーンBとから構成され、近距離領域の検知パターンが検知ゾーンC、Dと検知ゾーンC’、D’とから構成されるとして説明するがこれに限定されない。
図4(A)は、図2のAA’断面図であり、第1集光面100ABによって形成される遠距離領域用の検知ゾーンを示している。遠距離領域における1対の検知ゾーンのうち、検知ゾーンAは面100Aによって形成され、検知ゾーンBは面100Bによって形成される。遠距離用素子210はデュアルツイン型の素子なので、1つの素子で上段及び下段の双方の検知ゾーンから照射される赤外線を検出することができる。なお、図には示さないが、検知ゾーンA及び検知ゾーンBは、それぞれ水平方向に7対の検知ゾーンを有することが望ましい。
図4(B)(C)は、それぞれ図2のBB’断面図及びCC’断面図であり、上段ミラー100CD及び下段ミラー100C’D’によって形成される近距離領域用の検知ゾーンCC’及びDD’を示している。近距離領域における1対の検知ゾーンのうち、上段の検知ゾーンCは面100Cによって形成され、上段の検知ゾーンDは面100Dによって形成される。また、下段の検知ゾーン100C’は面100C’によって形成され、下段の検知ゾーンD’は面100D’によって形成される。
上段ミラー100CDと下段ミラー100C’D’は同じ水平光軸角を備えているため、検知ゾーンCと検知ゾーンC’、及び検知ゾーンDと検知ゾーンD’はそれぞれ水平方向において同じ角度に設けられる。また、図4(B)(C)において、検知ゾーンDと検知ゾーンD’の上下段のギャップθdは、上段用の近距離用素子221と上段ミラー100Dで作る上段検知ゾーンDの光軸と、下段用の近距離用素子222と下段ミラー100D’で作る下段検知ゾーンD’の光軸をお互いに適宜広げることで調整可能である。また、検知ゾーンCと検知ゾーンC’との上下段のギャップ(θc)についても同様に調整することができる。なお、θdとθcの角度の関係はθc<θdとなるようにすることが望ましい。この光軸角は、たとえば検知装置1から50cm先でネズミを検知しない程度のギャップ(例えば10cm程度)となるように設定することが望ましい。
このように、近距離領域において上段と下段との検知ゾーンに対して、別々の焦電素子を用いることで、上段と下段のとのギャップを任意に設定することが可能となる。
図1に戻り、検知装置1の構成の続きを説明する。
筐体30は、集光部10と、受光部20とを格納している。本実施形態では、近距離用ミラーである上段ミラー100CDと下段ミラー100C’D’との垂直光軸角を変えているが、これに限定されず、同じ光軸角と焦点距離とで上段部の素子(近距離用素子221)と下段部の素子(近距離用素子222)との垂直位置をオフセットしてもよい。また本実施形態に係る検知装置1は、遠赤外線を透過するカバー50を備えており、当該カバー50は、筐体30上に着脱可能な構造となっている。また、集光部10と受光部20とは検知距離可変のために一体式で回転する構成を有していることが望ましい。さらに集光部10には、遮蔽板301と遮蔽板302とが設けられている。
筐体30は、集光部10と、受光部20とを格納している。本実施形態では、近距離用ミラーである上段ミラー100CDと下段ミラー100C’D’との垂直光軸角を変えているが、これに限定されず、同じ光軸角と焦点距離とで上段部の素子(近距離用素子221)と下段部の素子(近距離用素子222)との垂直位置をオフセットしてもよい。また本実施形態に係る検知装置1は、遠赤外線を透過するカバー50を備えており、当該カバー50は、筐体30上に着脱可能な構造となっている。また、集光部10と受光部20とは検知距離可変のために一体式で回転する構成を有していることが望ましい。さらに集光部10には、遮蔽板301と遮蔽板302とが設けられている。
遮蔽板301は、近距離用素子222と遠距離用素子210との間に設けられている。また、遮蔽板302は、近距離用素子221と遠距離用素子210との間に設けられている。これらの遮蔽壁301、302はお互いに素子の視野が相手側の光学系面に入るのを防ぐように設ければよく、素子と光学系を完全に囲む必要はない。この遮蔽壁301、302は赤外線を透過しない材質であれば何でもよく、表面を乱反射加工する。
取付ベース40は、検知装置1を設置するときに、天井面に取り付けられる。なお、図1には示さないが、取付ベース40には天井取付用ねじ穴及び配線用端子台を備えるとしてもよい。
このように構成された検知装置1が侵入者を検知する際の動作について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る検知装置1の検知ゾーンを模式的に示す図である。
検知装置1の真下にロッカーLが置かれている場合、近距離領域の検知ゾーンC、Dにおいて、当該ロッカーや棚の上をうろつくネズミ等の小動物mを検知してしまい、誤報の原因になってしまう。一方で、遠距離領域の検知ゾーンA、Bは、ロッカーや棚の上を直接検知することがないために、誤報のおそれはない。
本実施形態に係る検知装置1では、上段ミラー100CDと下段ミラー100C’D’とで垂直方向の光軸がずれているために検知ゾーンC、Dの上下段のギャップ(図5のθcとθd)が、小動物mを検知しない程度であって、人間の背丈より小さくなるように調整することが可能になる。これによって、近距離領域の、検知装置1付近においても小動物mの誤検知を防ぎ、また、小動物mより背丈のある人は上下の検知ゾーンを同時に横切ることが可能となり、失報を防ぐことができる。
このように、本発明に係る検知装置1によれば、遠距離領域と近距離領域とで別の焦電素子を用いて赤外線を検出するため、遠距離領域の検知ゾーンの上下段のギャップに影響を与えずに、近距離領域の検知ゾーンの上下段のギャップを広げることができる。
また、近距離領域において上下段の検知ゾーンに対して別の焦電素子を用いて赤外線を検出するため、安価な汎用素子を用いて、任意の上下段ギャップを設定することができる。また、さらに、近距離用素子を遠距離用素子の両脇に設置する構成とすることで、検知装置1の小型化を図ることが可能となる。
また、近距離領域において上下段の検知ゾーンに対して別の焦電素子を用いて赤外線を検出するため、安価な汎用素子を用いて、任意の上下段ギャップを設定することができる。また、さらに、近距離用素子を遠距離用素子の両脇に設置する構成とすることで、検知装置1の小型化を図ることが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1:検知装置
10:集光部
20:受光部
210:遠距離用素子
221:近距離用素子
222:近距離用素子
30:筐体
40:取付ベース
50:カバー
10:集光部
20:受光部
210:遠距離用素子
221:近距離用素子
222:近距離用素子
30:筐体
40:取付ベース
50:カバー
Claims (2)
- 警戒領域内の物体から放射される赤外線を受光することで前記警戒領域への侵入物体を検知する検知装置であって、
前記警戒領域を、放射状に複数対の検知ゾーンとして分割し、分割された1対の検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する集光面を複数有する集光部と、
前記集光部に対向して配置されることで前記集光部と1つの光学系を構成し、前記集光部によって集光された赤外線を受光する受光部と、を備え、
前記複数対の検知ゾーンは、前記検知装置が設置される場所から離れた遠距離検知ゾーンと、前記遠距離検知ゾーンよりも前記検知装置に近い近距離検知ゾーンと、を含み、
前記近距離検知ゾーンは、上方に位置する上方検知ゾーンと、下方に位置する下方検知ゾーンと、を有し、
前記複数の集光面は、前記遠距離検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する第1集光面と、近距離検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する第2集光面と、を含み、
前記受光部は、前記第1集光面が集光した赤外線を受光する第1受光素子と、前記第2集光面が集光した赤外線を受光する第2受光素子と、を有し、
前記第2集光面は、前記上方検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する上方集光面と、前記下方検知ゾーン内の物体から放射される赤外線を集光する下方集光面と、を有し、
前記第2受光素子は、前記上方集光面が集光した赤外線を受光する上方受光素子と、前記下方集光面が集光した赤外線を受光する下方受光素子と、を有し、
前記上方受光素子と、前記下方受光素子とは、前記第1素子を挟んで配置され、
前記上方集光面と前記上方受光素子とが対向配置されていると共に、前記下方集光面と前記下方受光素子とが対向配置されている、
ことを特徴とする検知装置。 - 前記遠距離用素子と、前記第1素子及び前記第2素子との間には、対向する前記集光部から受光素子に向かって延在した遮蔽板が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の検知装置。
Priority Applications (1)
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