JP2016175217A - 媒体搬送装置およびプリンター - Google Patents

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JP2016175217A JP2015055787A JP2015055787A JP2016175217A JP 2016175217 A JP2016175217 A JP 2016175217A JP 2015055787 A JP2015055787 A JP 2015055787A JP 2015055787 A JP2015055787 A JP 2015055787A JP 2016175217 A JP2016175217 A JP 2016175217A
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靖 赤塚
Yasushi Akatsuka
靖 赤塚
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Abstract

【課題】簡素な構造で、駆動力伝達機構の歯車列や歯車列を駆動する部材の破損を防止する。【解決手段】プリンターは、プラテンローラーの一端に紙送りモーターの駆動力を伝達してプラテンローラーを回転させる。プラテンローラーの他端に設けられた手動紙送り機構は、紙送りノブ41と、歯車列42と、サイドフレーム13を備える。サイドフレーム13は、スリット47で囲まれる支持板部48とその周囲のフレーム本体部49を備える。歯車列42は、中間歯車45を除く3つの歯車がフレーム本体部49によって支持され、中間歯車45だけが、フレーム本体部49よりも剛性が小さい支持板部48によって支持される。従って、歯車列42に過大な回転トルクが作用したときに、支持板部48が撓んで歯飛び現象が発生し、歯車列42や紙送りノブ41の破損を防止できる。【選択図】図4

Description

本発明は、シート状の媒体を搬送する搬送ローラーに駆動力を伝達する歯車列を備える
媒体搬送装置およびこれを備えるプリンターに関する。
シート状の記録紙(媒体)に印刷を施すプリンターは、モーター等の駆動力によって紙
送りローラー(搬送ローラー)を回転させる紙送り機構(媒体搬送装置)を備える。この
種の紙送り機構で、駆動力伝達機構として歯車列を用いるものがある。例えば、モーター
の回転を歯車列を介して紙送りローラーに伝達する。また、この紙送り機構に、手動で回
す紙送りノブを設け、紙送りノブの回転を歯車列を介して紙送りローラーに伝達する。特
許文献1には、この種の紙送り機構を備えるプリンターが開示されている。
ここで、プリンターの紙送り機構は、紙ジャム等の異常発生時に紙送りローラーが回転
不能になることがある。このような状態で、歯車列を介して紙送りローラーに駆動力を伝
達しようとしても、歯車列を動かすことができないために、歯車列や歯車列を駆動する部
材(例えば、紙送りノブ)に加わる回転トルクが過大となり、これらの部材が破損するお
それがある。
回転トルクが過大になった場合に回転トルクを伝達する部材の破損を防止するための機
構としては、トルクリミッターを用いるものがある。特許文献2には、駆動力伝達機構に
トルクリミッターを組み込んだ紙送り機構が開示されている。
特開平7−276720号公報 特開平11−263512号公報
特許文献2のように、過大な回転トルクが加わったことによる破損を防止するために駆
動力伝達機構にトルクリミッターを組み込むと、構造が複雑になり、高コストになってし
まうという問題点がある。
本発明の課題は、上記の問題点に鑑みて、簡素な構造で、駆動力伝達機構の歯車列や歯
車列を駆動する部材の破損を防止することが可能な媒体搬送装置およびこれを備えるプリ
ンターを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の媒体搬送装置は、搬送ローラーと、前記搬送ロ
ーラーに駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、を有し、前記駆動力伝達機構は、第1歯車
、および当該第1歯車と噛み合う第2歯車を含む歯車列と、前記第1歯車の歯車軸を支持
する第1の支持部と、前記第2歯車の歯車軸を支持する第2の支持部と、を備え、前記第
1の支持部は、前記第2の支持部よりも剛性が低く、所定の回転トルクで撓むことを特徴
とする。
本発明は、このように、歯車列を構成する複数の歯車のうち、1つの歯車(第1歯車)
の歯車軸を支持する支持部の剛性が、この歯車と噛み合う別の歯車(第2歯車)の歯車軸
を支持する支持部の剛性よりも低い。支持部の剛性は、歯車列に所定の回転トルクが作用
したときに撓むように設定される。このようにすると、歯車列に過大な回転トルクが作用
したときに、剛性が低い方の支持部(第1の支持部)が撓み、歯車間の噛み合いが外れる
方向に歯車が移動する。従って、歯車列に過大な回転トルクが作用したときに歯飛び現象
を発生させることができ、歯車列や歯車列に駆動力を伝達する部材の破損を防止できる。
本発明において、前記第1の支持部は、前記第1歯車の歯車軸よりも剛性が低いことが
望ましい。このようにすると、歯車軸の撓みでなく第1の支持部の撓みによって歯飛び現
象を発生させることができる。歯車軸の撓みは任意の方向に発生するが、第1の支持部は
決まった方向に撓むように構成できるので、設計者が意図した方向に第1歯車を逃がすこ
とができる。また、第1歯車を元の位置に正確に復帰させることができる。
本発明において、所定の回転トルクとは、前記歯車列が破損する回転トルクよりも小さ
い回転トルクであり、前記第1の支持部は、前記所定の回転トルクが前記歯車列に伝達さ
れる状態で、前記第1歯車と前記第2歯車との間で歯飛び現象が生じる撓み量で撓むこと
が望ましい。このようにすると、歯車列が破損する前に確実に歯飛び現象を発生させるこ
とができる。
本発明において、前記第1の支持部は、装置フレームに形成されたスリットによって囲
まれた部分であることが望ましい。あるいは、前記第1の支持部は、装置フレームの縁か
ら突出する突出部であることが望ましい。このようにすると、第1の支持部を弾性変形可
能な板ばね状に形成できるため、決まった方向に撓ませることができ、決まった方向に第
1歯車を逃がすことができる。よって、第1歯車の動きを安定させることができる。また
、歯飛び現象の発生後に、第1歯車を正確に元の位置に戻すことができる。更に、装置フ
レームの一部を加工することによって第1の支持部を形成できるので、歯飛び現象を発生
させて部材の破損を防止できる駆動力伝達機構を簡素な構成で実現できる。
本発明において、前記第1の支持部は、前記第1歯車と前記第2歯車が並ぶ方向に沿っ
て延びることが望ましい。このようにすると、第1の支持部を単に撓ませるだけで歯飛び
現象を発生させることができる。従って、歯飛び現象の発生時に、第1の支持部が捻れる
ことを回避でき、歯飛び現象の発生時の第1歯車の動きを安定させることができる。
本発明において、前記歯車列を構成する複数の歯車は、前記第1歯車の位置で屈曲して
配列されていることが望ましい。このようにすると、歯飛び現象を発生させるために他の
歯車の支持部を撓ませる必要がなく、第1の支持部の撓みだけで歯飛び現象を発生させる
ことができる。
本発明において、前記歯車列の一端に位置する歯車は、手動で回転可能な操作部材の回
転軸に取り付けられ、他端に位置する歯車は、前記搬送ローラーの回転軸に取り付けられ
ていることが望ましい。このようにすると、手動紙送り機構の紙送りノブが過大なトルク
で破損することを防止できる。
次に、本発明のプリンターは、上記の媒体搬送装置と、前記媒体搬送装置によって搬送
される記録媒体に印刷する印刷ヘッドと、を有する。
本発明を適用した紙送り機構を備えるプリンターの断面図である。 第2紙送り機構の主要部を模式的に示す説明図である。 手動紙送り機構を模式的に示す説明図である。 歯車列の支持構造を模式的に示す説明図である。 変形例の支持板部を備えるサイドフレームの側面図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した紙送り機構を備えるプリンターの実施の形
態を説明する。
(全体構成)
図1は本発明を適用した紙送り機構を備えるプリンターの断面図であり、図2はプリン
ター前方側(図1の+Y方向)から見た第2紙送り機構の主要部を模式的に示す説明図で
ある。図1、図2に示すXYZの3方向は互いに直交する方向であり、X方向がプリンタ
ー幅方向を示し、Y方向がプリンター前後方向を示し、Z方向が鉛直方向を示す。図1で
は、プリンター幅方向Xは紙面に対して垂直な方向であり、図2では、プリンター前後方
向Yは紙面に対して垂直な方向である。また、XYZの3方向は、矢印の向きが正方向、
矢印と反対の向きが負方向であり、+X方向がプリンター幅方向Xの一方側、−X方向が
他方側を示す。また、+Y方向がプリンター前方を示し、−Y方向がプリンター後方を示
し、+Z方向が鉛直方向の上方を示し、−Z方向が鉛直方向の下方を示す。
図1に示すように、プリンター1は、外装ケース2と、外装ケース2の上端後部に着脱
可能に設けられる給紙トレイ3と、給紙トレイ3の下側に配置されるトラクターユニット
4と、給紙トレイ3およびトラクターユニット4のプリンター前方側(+Y方向)で外装
ケース2の内部に配置されるプリンター機構部5を備える。プリンター1は、外装ケース
2の後端に設けられた供給口6あるいは給紙トレイ3から記録紙7を取り込み、外装ケー
ス2内のプリンター機構部5で記録紙7に印刷を施し、印刷済みの記録紙7を外装ケース
2の上面に設けられた排出口8から排出する。
外装ケース2の内部には、供給口6あるいは給紙トレイ3から排出口8に至る用紙搬送
路9が形成されている。用紙搬送路9は、供給口6からトラクターユニット4に沿ってプ
リンター機構部5側へ向かう第1取り込み経路9aと、給紙トレイ3からトラクターユニ
ット4の前方(+Y方向)へ取り込まれる第2取り込み経路9bを備える。記録紙7とし
て、紙幅方向の両端にスプロケットホールが形成されたファンフォールド紙を用いる場合
には、トラクターユニット4の搬送力により、第1取り込み経路9aに沿って記録紙7を
搬送する。また、記録紙7として単票紙などを用いる場合には、給紙トレイ3上にセット
した記録紙7を第2取り込み経路9bで取り込む。なお、給紙トレイ3に代えて、ロール
紙をセットしたロール紙供給部を設けてもよい。
プリンター機構部5は、板金製の装置フレーム10を備え、この装置フレーム10に各
構成部品が組み付けられる。装置フレーム10は、外装ケース2の底部に沿う方向に延び
るベースフレーム11(図1参照)と、ベースフレーム11のプリンター幅方向Xの両側
の部位から垂直に起立するサイドフレーム12、13(図2参照)を備える。サイドフレ
ーム12、13の間には、プリンター幅方向Xに延びるプラテンローラー14(搬送ロー
ラー)およびキャリッジガイド軸15が掛け渡されている。用紙搬送路9は、プラテンロ
ーラー14のプリンター後方(−Y方向)で第1取り込み経路9aと第2取り込み経路9
bが合流し、プラテンローラー14の表面に沿う湾曲状経路9cと、プラテンローラー1
4の上方(+Z方向)に配置された排出ローラー16を経由する上向き経路9dを経由し
て排出口8に至る経路である。
プラテンローラー14のプリンター前方(+Y方向)には、印刷ヘッド17を搭載する
キャリッジ18が配置される。キャリッジ18は、キャリッジモーター(図示省略)の駆
動力により、キャリッジガイド軸15に沿ってプリンター幅方向Xに移動可能である。印
刷ヘッド17のプリンター前方(+Y方向)には、インクリボンカートリッジ19が配置
されている。インクリボンカートリッジ19から引き出されたインクリボン(図示省略)
は、プラテンローラー14の表面に沿って搬送される記録紙7と印刷ヘッド17との間に
通される。印刷ヘッド17は、キャリッジ18と共にプリンター幅方向Xに移動し、プラ
テンローラー14に向けて記録ワイヤーを突出させる。これにより、インクリボンを記録
紙7に打ち当てて、記録紙7の表面に印刷を行う。
(紙送り機構)
プリンター機構部5は、用紙搬送路9に沿って記録紙7を搬送する第1紙送り機構20
A、第2紙送り機構20B(媒体搬送装置)、第3紙送り機構20Cを備える(図1参照
)。第1紙送り機構20Aは、第1取り込み経路9aに沿って記録紙7を搬送するトラク
ターユニット4によって構成される。また、第2紙送り機構20Bは、プラテンローラー
14の搬送力によって記録紙7を搬送する。そして、第3紙送り機構20Cは、排出ロー
ラー16の搬送力によって記録紙7を搬送する。これら3つの紙送り機構は、共通の駆動
源である紙送りモーター21(図2参照)によって同期して駆動される。
図2に示すように、第2紙送り機構20Bは、プラテンローラー14(搬送ローラー)
と、紙送りモーター21と、プラテンローラー14の+X方向側で紙送りモーター21の
駆動力をプラテンローラー14に伝達する歯車列22と、歯車列22を支持する支持部と
してのサイドフレーム12を備える。歯車列22は、紙送りモーター21の出力軸21a
に固定されたピニオン23と、サイドフレーム12に支持される複合歯車24と、プラテ
ンローラー14の回転軸14aの+X方向側の端部に固定された出力歯車25を備える。
複合歯車24は、ピニオン23と噛み合う大径歯車部24a、および出力歯車25と噛み
合う小径歯車部24bを備える。歯車列22は、紙送りモーター21の出力軸21aの回
転を所定の減速比で減速してプラテンローラー14に伝達する。
また、第2紙送り機構20Bは、プラテンローラー14の−X方向側に配置された手動
紙送り機構40を備える。手動紙送り機構40は、紙送りノブ41(操作部材)と、歯車
列42と、歯車列42を支持する支持部としてのサイドフレーム13を備える。紙送りノ
ブ41は、外装ケース2の外側でユーザーが手で回すことが可能な位置に配置されている
。手動紙送り機構40は、紙送りノブ41の回転を歯車列42を介してプラテンローラー
14の回転軸14aに伝達する。歯車列42とサイドフレーム13は、手動紙送り機構4
0の駆動力伝達機構を構成する。なお、紙送りモーター21側の歯車列22には、図示し
ないクラッチ機構あるいはレリース機構などが組み込まれているので、手動紙送り機構4
0でプラテンローラー14を回転させる際に、プラテンローラー14の回転が紙送りモー
ター21の出力軸21aに伝達されない状態に切り換えることが可能である。
図3は、手動紙送り機構40を模式的に示す説明図であり、図3(a)は平面図、図3
(b)は側面図である。手動紙送り機構40の歯車列42は、入力歯車43、中間歯車4
4(第2歯車)、中間歯車45(第1歯車)、出力歯車46の4つの歯車を備える。入力
歯車43は、紙送りノブ41の回転軸41aに取り付けられ、紙送りノブ41および回転
軸41aと一体に回転する。回転軸41aはサイドフレーム13によって回転可能に支持
される。中間歯車44、45は、サイドフレーム13に固定された歯車軸44a、45a
に回転可能に支持される。出力歯車46は、プラテンローラー14の回転軸14aの−X
方向側の端部に固定される。回転軸14aは、サイドフレーム13に回転可能に支持され
る。
歯車列42は、入力歯車43、中間歯車44、45の3つの歯車がプリンター前後方向
Yに沿って一直線に並んでおり、出力歯車46は中間歯車45の下方(−Z方向)に位置
する。入力歯車43、中間歯車44、45の回転中心を結ぶ直線L1は、中間歯車45と
出力歯車46の回転中心を結ぶ直線L2と直交しており、歯車列42は全体として直角に
屈曲した形状に配列されている。中間歯車45は、歯車列42が屈曲する位置に配置され
ている。なお、歯車列42の配列形状はこのような形状に限定されるものではなく、中間
歯車45の位置で屈曲する形状であればよい。例えば、直線L1、L2の交差角度が鈍角
あるいは鋭角となるように歯車列42を構成してもよい。また、中間歯車44、45の2
箇所で屈曲するように配列してもよい。
図4は、歯車列42の支持構造を模式的に示す説明図であり、図4(a)はサイドフレ
ーム13の側面図、図4(b)は歯飛び現象が発生した状態の歯車列42を示す平面図で
ある。サイドフレーム13には、中間歯車45の歯車軸45aが固定された領域を囲むス
リット47が形成されている。スリット47によって囲まれた領域は、歯車列42が屈曲
した部分で屈曲形状の外側へ向かう方向に帯状に延びる支持板部48を構成する。より具
体的には、支持板部48は、+Z方向と+Y方向の中間の角度方向に直線状に延びており
、その先端部に歯車軸45aが固定されている。サイドフレーム13は、スリット47の
内側の部分である支持板部48(第1の支持部)と、スリット47の外側の部分であるフ
レーム本体部49(第2の支持部)を備える。フレーム本体部49には、中間歯車44の
歯車軸44aが固定されている。また、フレーム本体部49は、入力歯車43および紙送
りノブ41と一体に回転する回転軸41aを回転可能に支持し、出力歯車46と一体に回
転する回転軸14aを回転可能に支持する。
支持板部48は、フレーム本体部49よりも細いので、支持板部48の剛性はフレーム
本体部49の剛性よりも小さい。また、支持板部48の剛性は、歯車軸45aの剛性より
も小さい。ここで、プラテンローラー14が紙ジャム等で回転不能になった状態で紙送り
ノブ41を回そうとすると、歯車列42に加わる回転トルクに起因して、歯車同士の噛み
合いが外れる方向に歯車を相対移動させる方向の力が各歯車に作用する。例えば、中間歯
車44の歯部と、中間歯車45の歯部とが接触する接触点に、中間歯車44、45を互い
に離間させる方向の力(離間力)が作用する。その結果、図4(b)に示すように、支持
板部48が+X方向に撓み、中間歯車45が中間歯車44から離れる方向に歯車軸45a
が傾く。よって、中間歯車45と中間歯車44との間で歯飛び現象が発生する。
このように、支持板部48が撓むことによって歯飛び現象が発生するのは、入力歯車4
3、中間歯車44、中間歯車45、出力歯車46の4つの歯車のうち、中間歯車45だけ
が剛性の小さい支持板部48に支持され、他の3つの歯車は、支持板部48よりも剛性の
大きいフレーム本体部49に支持されているためである。また、支持板部48の剛性が、
歯車軸45aの剛性よりも小さいために、歯車軸45aは撓むことなく、支持板部48が
撓んで歯飛び現象が発生する。歯飛び現象が発生した後は、支持板部48が弾性力によっ
て元の位置に復帰する。
また、手動紙送り機構40は、仮に歯飛び現象が発生しないとすれば、歯車列42に伝
達される回転トルクが過大になった結果、歯車列42を構成する4つの歯車の歯部が折損
するなどして破壊されてしまうか、もしくは、回転軸41aに取り付けられた紙送りノブ
41が破壊されることになる。そこで、本形態では、歯車列42と紙送りノブ41の少な
くとも一方が破損する回転トルクを歯折損トルクとしたとき、歯折損トルクよりも小さい
回転トルク(所定の回転トルク)が伝達される状態で、中間歯車44、45の歯飛び現象
が発生する程度の撓み量で支持板部48が撓むように、支持板部48の剛性を設定してい
る。
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態のプリンター1は、プラテンローラー14の一端に紙送りモータ
ー21の駆動力を伝達してプラテンローラー14を回転させる第2紙送り機構20Bを備
える。また、第2紙送り機構20Bは、プラテンローラー14の他端に設けられた手動紙
送り機構40を備える。手動紙送り機構40は、紙送りノブ41と、紙送りノブ41の回
転をプラテンローラー14に伝達する歯車列42と、歯車列42を支持するサイドフレー
ム13によって構成される。手動紙送り機構40の歯車列42のうち、中間歯車45を除
く3つの歯車はフレーム本体部49によって支持され、中間歯車45だけが、フレーム本
体部49よりも剛性が小さい支持板部48に支持される。支持板部48の剛性は、歯折損
トルクよりも小さい所定の回転トルクで撓むように設定される。このような構成では、歯
車列42に過大な回転トルクが作用したときに、支持板部48が撓んで、歯車間の噛み合
いが外れる方向に中間歯車45が移動する。これにより、歯車列42で歯飛び現象を発生
させることができるので、歯車列42や紙送りノブ41が過大なトルクで破損することを
防止できる。
また、本形態は、支持板部48の剛性が、中間歯車45の歯車軸45aの剛性よりも小
さいので、歯車軸45aの撓みでなく支持板部48の撓みによって歯飛び現象が発生する
。支持板部48は、板金部材であるサイドフレーム13の一部を帯状に切り出した板ばね
状の部位であるため、決まった方向に弾性変形し、決まった方向に中間歯車45を逃がす
ことができる。従って、歯飛び現象による中間歯車45の動きを安定させることができ、
歯飛び現象の発生後には第1歯車を正確に元の位置に戻すことができる。また、このよう
に、サイドフレーム13の一部を板ばね状に加工して支持板部48を形成すると、歯飛び
現象を発生させることのできる歯車列42の支持構造を簡素な構成で実現できる。
また、本形態は、中間歯車44、中間歯車45が並ぶ方向に沿って支持板部48が延び
ている。ここで、中間歯車44、中間歯車45が並ぶ方向に沿って延びるとは、中間歯車
44、中間歯車45の配列方向と平行な方向だけでなく、中間歯車44、中間歯車45の
配列方向に対して傾いた方向も含む。本形態では、支持板部48の延在方向は、中間歯車
44、中間歯車45の配列方向に対し、おおむね45度の角度で傾いている。支持板部4
8がこのような方向に延びていると、支持板部48が単に撓むだけで中間歯車44から中
間歯車45が離れる。従って、支持板部48が捻れることを回避でき、歯飛び現象による
中間歯車45の動きを安定させることができる。
また、本形態は、歯車列42の配列が中間歯車45の位置で屈曲しており、支持板部4
8が撓むと、屈曲した形状の外側へ向かう方向に中間歯車45が移動する。つまり、両側
の歯車(中間歯車44、出力歯車46)に対して逃げる方向に中間歯車45が移動するよ
うに、歯車列42の配列形状と、支持板部48の形状を設定している。従って、歯飛び現
象を発生させるために他の歯車の支持部を撓ませる必要がなく、支持板部48の撓みだけ
で歯飛び現象を発生させることができる。
(変形例)
図5は、変形例の支持板部を備えるサイドフレームの側面図である。上記形態の支持板
部48は、サイドフレーム13に形成したスリット47の内側の部分であったが、変形例
の支持板部148は、サイドフレーム113の縁から直線状に突出する突出部である。サ
イドフレーム113は、フレーム本体部149と支持板部148を備え、支持板部148
に中間歯車45の歯車軸45aが固定されている。フレーム本体部149には、中間歯車
44の歯車軸44aが固定され、入力歯車43の回転軸41aと出力歯車46の回転軸1
4aが回転可能に支持される。支持板部148は、フレーム本体部149よりも剛性が小
さく、且つ、歯車軸45aよりも剛性が小さい。従って、上記形態と同様に、歯車列42
に加わる回転トルクによって、歯車同士の噛み合いが外れる方向に撓む。よって、上記形
態と同様の作用効果が得られる。
(他の実施形態)
上記形態は、第2紙送り機構20Bに設けられた手動紙送り機構40の駆動力伝達機構
(歯車列42、サイドフレーム13)に本発明を適用したものであったが、第2紙送り機
構20Bのプラテンローラー14に紙送りモーター21の駆動力を伝達する駆動力伝達機
構(歯車列22、サイドフレーム12)に本発明を適用しても良い。また、上記形態は、
第1紙送り機構20A、第2紙送り機構20B、第3紙送り機構20Cを備えるプリンタ
ー1に本発明を適用したものであったが、第1紙送り機構20Aを備えていないプリンタ
ーにも適用できる。また、印刷ヘッドとしてインクジェットヘッドやサーマルヘッドを用
いるプリンターや、スキャナー等の印刷以外の処理を行う装置の媒体搬送装置にも適用で
きる。その他、歯車で動力を伝達しており、かつ異常発生時に歯車列に加わる回転トルク
が過大となることが想定される各種の媒体搬送装置に適用できる。
1…プリンター、2…外装ケース、3…給紙トレイ、4…トラクターユニット、5…プリ
ンター機構部、6…供給口、7…記録紙、8…排出口、9…用紙搬送路、9a…第1取り
込み経路、9b…第2取り込み経路、9c…湾曲状経路、9d…上向き経路、10…装置
フレーム、11…ベースフレーム、12…サイドフレーム、13…サイドフレーム(駆動
力伝達機構)、14…プラテンローラー(搬送ローラー)、14a…回転軸、15…キャ
リッジガイド軸、16…排出ローラー、17…印刷ヘッド、18…キャリッジ、19…イ
ンクリボンカートリッジ、20A…第1紙送り機構、20B…第2紙送り機構(媒体搬送
装置)、20C…第3紙送り機構、21…紙送りモーター、21a…出力軸、22…歯車
列、23…ピニオン、24…複合歯車、24a…大径歯車部、24b…小径歯車部、25
…出力歯車、40…手動紙送り機構、41…紙送りノブ(操作部材)、41a…回転軸、
42…歯車列(駆動力伝達機構)、43…入力歯車、44…中間歯車(第2歯車)、44
a…歯車軸、45…中間歯車(第1歯車)、45a…歯車軸、46…出力歯車、47…ス
リット、48…支持板部(第1の支持部)、49…フレーム本体部(第2の支持部)、1
13…サイドフレーム、148…支持板部(突出部)、149…フレーム本体部、X…プ
リンター幅方向、Y…プリンター前後方向、Z…鉛直方向

Claims (9)

  1. 搬送ローラーと、
    前記搬送ローラーに駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、を有し、
    前記駆動力伝達機構は、
    第1歯車、および当該第1歯車と噛み合う第2歯車を含む歯車列と、
    前記第1歯車の歯車軸を支持する第1の支持部と、
    前記第2歯車の歯車軸を支持する第2の支持部と、を備え、
    前記第1の支持部は、前記第2の支持部よりも剛性が低く、所定の回転トルクで撓むこ
    とを特徴とする媒体搬送装置。
  2. 前記第1の支持部は、前記第1歯車の歯車軸よりも剛性が低いことを特徴とする請求項
    1に記載の媒体搬送装置。
  3. 前記所定の回転トルクは、前記歯車列が破損する回転トルクよりも小さい回転トルクで
    あり、
    前記第1の支持部は、前記所定の回転トルクが前記歯車列に伝達される状態で、前記第
    1歯車と前記第2歯車との間で歯飛び現象が生じる撓み量で撓むことを特徴とする請求項
    1または2に記載の媒体搬送装置。
  4. 前記第1の支持部は、装置フレームに形成されたスリットによって囲まれた部分である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの項に記載の媒体搬送装置。
  5. 前記第1の支持部は、装置フレームの縁から突出する突出部であることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかの項に記載の媒体搬送装置。
  6. 前記第1の支持部は、前記第1歯車と前記第2歯車が並ぶ方向に沿って延びることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかの項に記載の媒体搬送装置。
  7. 前記歯車列を構成する複数の歯車は、前記第1歯車の位置で屈曲して配列されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの項に記載の媒体搬送装置。
  8. 前記歯車列の一端に位置する歯車は、手動で回転可能な操作部材の回転軸に取り付けら
    れ、他端に位置する歯車は、前記搬送ローラーの回転軸に取り付けられていることを特徴
    とする請求項1ないし7のいずれかの項に記載の媒体搬送装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかの項に記載の媒体搬送装置と、
    前記媒体搬送装置によって搬送される記録媒体に印刷する印刷ヘッドと、を有すること
    を特徴とするプリンター。
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