JP2016171004A - 非水二次電池 - Google Patents

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Yasushi Nakajima
裕史 中嶋
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孝之 大脇
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邦彦 小山
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曜 山下
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Abstract

【課題】容量低下を起こすことなく外部圧力を加えても安全性に優れた非水二次電池を提供する。【解決手段】 セパレータを介して対向した帯状の正極と帯状の負極を巻回した電極体を用いた非水二次電池であって、正極は正極集電体の片面又は両面に正極合剤層を有しており、負極は負極集電体の片面又は両面に負極合剤層を有しており、正極合剤層は、巻回軸方向の両端部まで設けられ、負極合剤層は、巻回軸方向の両端部まで設けられ、電極体の巻回軸方向両端の端面は、絶縁性難燃樹脂で少なくとも一部が覆われており、かつ、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立しており、絶縁性難燃樹脂は、真空乾燥後において300℃での重量減少率が30%以下であることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、容量低下を起こすことなく、安全性に優れた非水二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池をはじめとする非水二次電池は、エネルギー密度が高いといった特徴から、携帯電話やノート型パーソナルコンピューターなどの携帯機器の電源として広く用いられている。そして、携帯機器の高性能化に伴って非水二次電池の高容量化が更に進む傾向にあり、それと共に、使用寿命の延長、安全性や信頼性の向上といった各種研究開発に対して継続的な努力が要求される。
例えば、従来から非水二次電池のセパレータとしては、厚みが16〜30μm程度のポリオレフィン系の多孔質フィルム(微多孔膜)が使用されており、そのポリオレフィンには、特に、電池の熱暴走温度以下で空孔が閉塞することによって電池の内部抵抗を上昇させ、短絡の際などに電池の安全性を向上させるシャットダウン機能を確保するために、ポリエチレンが使用されている。
非水二次電池に圧力を加えて、変形するまで押しつぶすと、電池内部ではセパレータを介して対向していた電極体が折り曲がり、セパレータ及び正極と負極とが押し潰され、最悪の場合には、セパレータが破断して正極と負極とが接触して短絡が発生する。短絡が発生すると、急激に放電が開始され、電池温度が急激に上昇し、電池の熱暴走を生じる虞がある。
本発明者らが検討したところ、扁平型電極体が収容された非水二次電池を圧壊したとき、扁平型電極体の端部に変形が起こり、この端部に位置するセパレータが破損、もしくはセパレータを介して対向していた正極と負極の積層部分がずれて、正負極の端部、表面及び切断面が接触し、内部短絡が引き起こされることが分かった。
耐内部短絡性能の向上を図り、非水二次電池などの電気化学素子の信頼性や安全性を高める検討もなされている。
特許文献1によると、電極体の正負極端面及びセパレータエッジの部分を小孔絶縁テープで固定することで、電池温度が上昇した際、端面においてセパレータが凝集し、電極の露出を防ぐことができる記載されている。
しかしながら、特許文献1に用いている小孔絶縁テープの端面保護した二次電池は、電極体が変形するまで外部圧力を加えた際、テープ剥離やテープが裂けてしまう。その為、電極体端部の正極と負極とが接触して発熱し、電池の熱暴走を生じる虞がある。また発熱の際、小孔絶縁テープの破損によって十分な効果は期待できない。
特許文献2によると、捲回体活物質非形成部の集電体隣接部(積層部分間)に熱硬化性の絶縁樹脂を構成することで、生産時の溶接圧力や振動による積層ズレを防ぐことができる記載されている。
しかしながら、特許文献2に用いている技術は、積層部分端部表面を接合し、積層ズレを防止することを主眼に絶縁樹脂を構成しており、電極端部切断面についての保護は十分な効果は期待できない。また生産時の溶接圧力や振動による積層ズレを解決する手段としている為、電池形状が変形に至るまでの大きな圧力を加えた際、接合面が剥離してしまう虞がある。また特許文献2は、熱硬化性樹脂を集電体端部の間隙に配置し、昇温させることで端部を固定する。ここに記載される熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂)は一般的に70〜160℃以上の高温で軟化、硬化を始める為、セパレータ等のその他樹脂部材に損傷を与える虞がある。またその目的上、集電体端部の間隙に樹脂を配置、固定するため、容量向上させるために集電体の幅いっぱいに電極合剤を設けることが出来ず、結果的に集電体における電極合剤面積が縮小し、単位体積当たりの電池容量が減少する虞がある。
またエポキシ樹脂等は過酷な高温環境下、例えば200〜300℃等、電池発熱による温度には耐えきれない。
また特許文献3によると、非水二次電池が100℃に達すると絶縁部材(低密度ポリエチレンまたはアイオノマー樹脂)が溶けて、捲回体の正極と負極との間に絶縁物を形成し、捲回体の電極は接触せず、従って短絡を防止できると記載されている。
しかしながら、特許文献3に用いている技術は、電池異常時の発熱、もしくは外部加熱に対する解決手段であり、電池形状が変形するまで外部圧力を加えた際は、電極体端部の正極と負極とが接触して発熱し、電池の熱暴走を生じる虞がある。また発熱の際、絶縁部材の破損によって十分な効果は期待できない。
特開平5−74444号公報 特開2009―252392号公報 特開2012−151032号公報
本発明では、容量低下を起こすことなく外部圧力を加えても安全性に優れた非水二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得る本発明の非水二次電池は、セパレータを介して対向した帯状の正極と帯状の負極を巻回した電極体を用いた非水二次電池であって、正極は正極集電体の片面又は両面に正極合剤層を有しており、負極は負極集電体の片面又は両面に負極合剤層を有しており、正極合剤層は、巻回軸方向の両端部まで設けられ、負極合剤層は、巻回軸方向の両端部まで設けられ、
電極体の巻回軸方向両端の端面は、絶縁性難燃樹脂で少なくとも一部が覆われており、かつ、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立しており、絶縁性難燃樹脂は、真空乾燥後において300℃での重量減少率が30%以下であることを特徴とする非水二次電池である。
本発明によれば、容量低下を起こすことなく、安全性に優れた非水二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態の要部を模式的に表す断面図である。 比較例の要部を模式的に表す断面図である。
本発明の非水二次電池は、セパレータを介して対向した帯状正極と帯状負極を巻回して構成した電極体の端面部分を絶縁性難燃樹脂のコーティングで保護している。本非水二次電池に圧力を加えて、電池が変形するまで押しつぶすと、電池内部ではセパレータを介して対向していた電極体が折り曲がるが、この電極体の巻回軸方向端部に位置する電極の端面は絶縁性難燃樹脂がコートされている為、電極体が折れ曲がる等の状況でも短絡しにくい電池とすることが出来る。また、万が一短絡したとしても、短絡箇所が広がらないため熱が発生しくく、急激なエネルギー消耗を防ぐことができる。
絶縁性難燃樹脂としては、特に限定されないが、絶縁性、難燃性に優れ、扱い易さの点を考慮すると、イミド系樹脂、フッ素系樹脂、から成る群から選ばれた少なくとも1つを用いるのが好ましい。
イミド系樹脂としては、例えばポリイミド前駆体およびポリイミド樹脂が挙げられ、ポリイミド前駆体としては、ポリアミド酸やポリアミド酸エステルなどが挙げられ、アミド結合を有するポリアミドイミド樹脂(PAI)が好ましい。またポリイミド樹脂の中でもビスマレイミド樹脂が加工性に優れてより好ましく、さらに後述する非水電解液に用いる溶媒の安定性、高温により架橋が進行してより強固な端面保護膜を形成することができる点で、ビスマレイミド樹脂の中でも、多数の分岐鎖を有する熱架橋性ハイパーブランチポリマーが特に好ましい。
フッ素系樹脂としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などが挙げられ、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)がより好ましい。
上記、絶縁性難燃樹脂における「難燃」とは、樹脂の真空乾燥後において、少なくとも300℃の重量減少率が30%以内であることを意味している。具体的には以下のようにして確認する。
対象となる樹脂を130℃真空乾燥した後、質量を測定する(高温暴露前質量)。その後、熱重量分析(TG)にて5℃/minで300℃まで昇温させ、その時の樹脂の質量を測定する(高温暴露後質量)。重量減少率は、高温暴露前質量と高温暴露後質量の差を、高温暴露前質量で除して100分率で表わす。
また、電気絶縁性を有しており、電気化学的に安定で、更に後述する非水電解液に用いる溶媒に安定であり、高温状態で非水電解液に溶解しないものである。
上記、絶縁性難燃樹脂は、巻回して構成した電極体の巻回軸方向両端の端面、つまり電極端面、セパレータ端面にコートされる。コート厚さは0.1μm以上、5.0μm以下、特に好ましくは0.2μm以上、0.5μm以下である。そして、この時のセパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立している。このようにセパレータがそれぞれ独立している程度にコートされていると、電極体が折れ曲がるほど強い力がかかった時(たとえば圧壊試験など)にコート層そのものが剥離してしまうことなく、電極やセパレータの端面に絶縁性難燃樹脂が留まって、短絡箇所が広がっていくことを防止することができる。
更に、電極体を巻回軸方向から平面視した場合に、電極体端面が絶縁性難燃樹脂によって全体の5%以上覆われていると良く、15%以上覆われているとより良く、さらに平面視で電極体端面がすべて覆われているのが更に好ましい。このような構成を取ることによって、電池に外部圧力を加えてズレが生じた際も、電極端面部に絶縁性難燃樹脂がコートされている為、正負極端面が短絡しにくく、安全性の高い二次電池とすることが出来る。また正負極の端面の接触によって発熱が生じ、局所的に高温に晒されても、絶縁性難燃樹脂により短絡箇所が広がって行かないため急激なエネルギー消耗量の増加を抑える。
巻回軸方向両端部を絶縁性難燃樹脂で少なくとも一部が覆われた電極体を作成する方法は特に限定されないが、例えば下記のような方法が挙げられる。
例えば、本発明の電極体は、上述した正極と負極を、セパレータを介して対向させて巻回して作成する。この時に板状の軸芯を使用することで、電極体を扁平状にすることが出来る。また、巻回した後に加圧等により電極体を扁平状とすることも出来る。電極体を扁平状とすると、外装体へ挿入しやすく好ましい。電極体を形成後に電極体端部を絶縁性難燃樹脂で少なくとも一部を覆う場合、その形成方法については特に限定するものではなく、例えば、電極体作成後に端面部分をディップコートなどの従来公知の方法により塗布する方法などがある。
また、帯状の正極、帯状の負極およびセパレータの端面(電極体にした場合の巻回軸方向の端面)に絶縁性難燃樹脂をディップコートなどの従来公知の方法により塗布し、その後前記の正極と前記の負極、および前記のセパレータを介して積層した積層体を巻回して電極体を作成することも出来る。
公知の塗工装置により塗布する従来公知の方法としては、たとえば、グラビアコーター、ナイフコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、ディップコート、スプレーコート、刷毛塗りなどの塗工装置で塗布する方法が挙げられる。
本発明の電池で使用するセパレータに係る樹脂膜を構成するポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン(PE);ポリプロピレン(PP);などが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、PP上にPEを介してPPを積層させた三層で構成されたポリオレフィン製の樹脂膜が挙げられる。これらのポリオレフィンは、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度が80〜180℃の熱可塑性樹脂であり、セパレータが、このようなポリオレフィンで構成された樹脂膜を有していることで、80〜180℃でポリオレフィンが軟化してセパレータの空孔が閉塞される、いわゆるシャットダウン特性を確保することができる。
ポリオレフィン製の樹脂膜としては、例えば、従来から知られている溶剤抽出法や、乾式または湿式延伸法などにより形成された孔を多数有するイオン透過性の多孔質膜(電池のセパレータとして汎用されている微多孔膜)を用いることができる。
本発明の非水二次電池に係る正極には、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダを含有する正極合剤層を、集電体の片面または両面に有する構造のものを使用することができる。
正極活物質には、例えば、従来から知られているリチウムイオン二次電池などの非水二次電池に用いられている正極活物質、すなわち、Liイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を特に制限なく使用できる。正極活物質の具体例としては、LiM Mn2−x(Mは、Li、B、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、V、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Al、Sn、Sb、In、Nb、Mo、W、Y、RuおよびRhよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0.01≦x≦0.6である。)で表されるスピネル型リチウムマンガン複合酸化物、LiMn(1−b−c)Ni (2−d)(Mは、Co、Mg、Al、B、Ti、V、Cr、Fe、Cu、Zn、Zr、Mo、Sn、Ca、SrおよびWよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0.8≦a≦1.2、0<b<0.5、0≦c≦0.5、d+e<1、−0.1≦d≦0.2、0≦e≦0.1である。)で表される層状化合物、LiCo1−y (ただし、Mは、Al、Mg、Ti、Zr、Fe、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Nb、Mo、Sn、SbおよびBaよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0≦y≦0.5)で表されるリチウムコバルト複合酸化物、LiNi1−z (ただし、Mは、Al、Mg、Ti、Zr、Fe、Co、Cu、Zn、Ga、Ge、Nb、Mo、Sn、SbおよびBaよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0≦z≦0.5)で表されるリチウムニッケル複合酸化物、LiM 1−f (ただし、Mは、Fe、MnおよびCoよりなる群から選択される少なくとも1種の元素で、Mは、Al、Mg、Ti、Zr、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Nb、Mo、Sn、SbおよびBaよりなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、0≦f≦0.5)で表されるオリビン型複合酸化物などが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
正極合剤層に係る導電助剤には、例えば、カーボンブラックなどの炭素材料が使用できる。また、正極合剤層に係るバインダには、PVDFなどのフッ素樹脂が使用できる。
正極合剤層は、例えば、前記の正極活物質、導電助剤およびバインダをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶媒に溶解または分散させて正極合剤スラリーを調製し、これを正極集電体の片面または両面に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理を施すことにより形成することができる。なお、正極に係る正極合剤層は、前記の方法以外の方法により形成してもよい。正極合剤層の厚みは、集電体の片面あたり、20〜200μmとすることが好ましい。
正極の集電体としては、アルミニウムなどの金属の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、厚みが10〜30μmのアルミニウム箔が好適に用いられる。
本発明の正極は帯状のものを巻回して電極体とするが、正極合剤層は巻回軸方向両端部まで形成されている(ただし、正極集電体露出部を除く)。このようにすることで、非水二次電池の体積当たりの容量を高くすることが出来る。
このような正極の構成にするためには、従来公知の方法を採用することが出来る。例えば、電極体を構成する正極よりも幅広で長尺なアルミニウム等の金属箔に、正極合剤スラリーを塗布・乾燥し、その後所定寸法の正極を切り出すことで作成することが出来る。
正極側のリード部は、正極作製時に集電体の一部に正極合剤層を形成せずに集電体の露出部を残し(正極集電体露出部)、そこに正極リードを接続することによって設けることが出来る。正極リードのその他の態様としては、集電体と一体化されたものであっても構わない。正極リードは電極体から巻回軸方向に突出していると外装体と通電を取りやすく好ましい。
正極に係る正極合剤層においては、正極活物質の含有量を87〜97質量%とし、導電助剤の含有量を1.5〜6.5質量%とし、バインダの含有量を1.5〜6.5質量%とすることが好ましい。
本発明の非水二次電池に係る負極には、例えば、負極活物質、バインダ、および必要であれば導電助剤を含有する負極合剤層を、負極集電体の片面または両面に有する構造のものを使用することができる。
例えば、負極活物質として、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si、Sn、Ge、Bi、Sb、Inなどの元素を含む単体、化合物およびその合金、リチウム含有窒化物、または酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物、もしくはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金、更にはLiTi12で表されるようなTi酸化物も負極活物質として用いることができる。これらの負極活物質に導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)やPVDFなどのバインダなどを適宜添加した負極合剤を、負極集電体を芯材として、その片面または両面に成形体(負極合剤層)に仕上げたもの、または前記の各種合金やリチウム金属の箔を単独、もしくは負極集電体上に負極合剤層として積層したものなどが用いられる。
なお、負極合剤層を有する負極の場合には、例えば、前記の負極活物質やバインダなどをNMPや水などの溶媒に溶解または分散させて負極合剤含有スラリーを調製し、これを負極集電体の片面または両面に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理を施すことにより形成することができる。ただし、負極に係る負極合剤層は、前記の方法以外の方法により形成してもよい。
集電体の片面または両面に負極合剤層を形成する場合には、負極合剤層の厚みは、集電体の片面あたり、20〜200μmとすることが好ましい。
負極に集電体を用いる場合には、集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電池を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、下限は5μmであることが望ましい。また、負極側のリード部は、正極側のリード部と同様にして負極集電体露出部に形成すればよい。
本発明の負極は、正極と同様に帯状のものを巻回して電極体とするが、負極合剤層は巻回軸方向両端部まで形成されている(ただし、負極集電体露出部を除く)。このようにすることで、非水二次電池の体積当たりの容量を高くすることが出来る。
このような負極の構成にするためには、正極の製造方法と同様に、従来公知の方法を採用して製造することが出来る。
負極に係る負極合剤層においては、負極活物質の含有量を88〜99質量%とし、バインダの含有量を1〜12質量%とすることが好ましく、また、導電助剤を使用する場合には、その含有量を0.5〜6質量%とすることが好ましい。
本発明の非水二次電池に係る非水電解質には、例えば、リチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液(非水電解液)が使用される。リチウム塩としては、溶媒中で解離してLiイオンを形成し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こしにくいものであれば特に制限はない。例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF などの無機リチウム塩;LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(ROSO[ここでRはフルオロアルキル基]などの有機リチウム塩;などを用いることができる。
非水電解質に用いる有機溶媒としては、前記のリチウム塩を溶解し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;プロピオン酸メチルなどの鎖状エステル;γ−ブチロラクトンといった環状エステル;ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、1,3−ジオキソラン、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどの鎖状エーテル;ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリルといったニトリル類;エチレングリコールサルファイトなどの亜硫酸エステル類;などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても構わない。なお、より良好な特性の電池とするためには、エチレンカーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒など、高い導電率を得ることができる組み合わせで用いることが望ましい。
また、これらの非水電解質に安全性や充放電サイクル性、高温貯蔵性といった特性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤を適宜加えることもできる。
このリチウム塩の非水電解質中の濃度としては、0.5〜1.5mol/lとすることが好ましく、0.9〜1.25mol/lとすることがより好ましい。
また、前記の非水電解質(非水電解液)に、ポリマーなどの公知のゲル化剤を加えてゲル状(ゲル状電解質)として用いてもよい。
本発明の非水二次電池の形態としては、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用した筒形(角筒形や円筒形など)などが挙げられる。
本発明の非水二次電池は、自動車用途や電動工具の電源用途などの用途に好適である他、各種電子機器の電源用途など、従来から知られているリチウムイオン二次電池などの非水二次電池が用いられている各種用途と同じ用途にも適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
<絶縁性難燃樹脂の難燃性>
絶縁性耐熱樹脂形成用組成物を上述した方法で300℃の重量減少率を測定した。
<絶縁性難燃樹脂形成用組成物の調製>
〔絶縁性難燃樹脂形成用組成物(1)〕
ビスマレイミド樹脂のNMP溶液(5wt%溶液)を調製した。上記ビスマレイミド樹脂はエア・ブラウン製のビスマレイミド樹脂を用いた。尚、この絶縁性難燃樹脂形成用組成物(1)の300℃の重量減少率は24%であった。
〔絶縁性難燃樹脂形成用組成物(2)〕
ポリアミドイミド樹脂NMP溶液(5wt%溶液)を調製した。上記PAI樹脂は日立化成製のポリアミドイミド樹脂 を用いた。尚、この絶縁性難燃樹脂形成用組成物(2)の300℃の重量減少率は5%であった。
〔絶縁性難燃樹脂形成用組成物(3)〕
フッ素系樹脂であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂NMP溶液(5wt%溶液)を調製した。上記ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂はクレハ製のポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂 を用いた。尚、この絶縁性難燃樹脂形成用組成物(3)300℃の重量減少率は5%であった。
(実施例1)
<負極の作製>
負極活物質である天然黒鉛:90質量%と、導電助剤であるアセチレンブラック:4.7質量%とを混合し、ここに、負極活物質、導電助剤および結着剤からなる負極合剤中において5.3質量%となる量のPVDF(バインダ)を含むNMP溶液を加え、よく混練して負極合剤含有スラリーを調製した。負極集電体となる厚み20μmの圧延銅箔の両面に、乾燥後の負極合剤層の質量が、負極集電体の片面あたり5.0mg/cmとなる量で前記のスラリーを均一に塗布し、その後80℃で乾燥し、更にロールプレス機で圧縮して負極を得た。負極合剤含有スラリーを圧延銅箔に塗布する際には、圧延銅箔の一部が露出するようにした。負極の負極合剤層の厚みは、集電体(圧延銅箔)の片面あたり、21μmであった。前記の負極を圧延銅箔の露出部(負極集電体露出部)を含み、また負極合剤層が幅方向(巻回した時の巻回軸方向)両端部まであるように帯状に切断し、更に、電流を取り出すためのニッケル製リード片を、負極集電体露出部に溶接した。
<正極の作製>
正極活物質であるLiNi0.6Mn0.2Co0.2:86.2質量%と、導電助剤である黒鉛:9.0質量%およびアセチレンブラック:1.8質量%とを混合し、ここに、正極活物質、導電助剤および結着剤からなる正極合剤中において3質量%となる量のPVDF(バインダ)を含むNMP溶液を加え、よく混練して正極合剤含有スラリーを調製した。正極集電体となる厚みが20μmのアルミニウム箔の両面に、乾燥後の正極合剤層の質量量が、正極集電体の片面あたり11.6mg/cmとなる量で前記のスラリーを均一に塗布し、その後80℃で乾燥し、更にロールプレス機で圧縮して正極を得た。なお、正極合剤含有スラリーをアルミニウム箔に塗布する際には、アルミニウム箔の一部が露出するようにした。前記正極の正極合剤層の厚みは、集電体(アルミニウム箔)の片面あたり、26μmであった。前記の正極をアルミニウム箔の露出部(正極集電体露出部)を含み、また正極合剤層が幅方向(巻回した時の巻回軸方向)両端部まであるように帯状に裁断し、更に、電流を取り出すためのアルミニウム製リード片を、正極集電体露出部に溶接した。
<セパレータ>
厚みが16μm、空孔率が45%で、PE製微多孔膜を、セパレータとして用意した。
<電池の組み立て>
前記の正極と前記の負極とを、間に前記のセパレータを介在させつつ重ね合わせ、板状軸心の周りに巻き取ることにより扁平形の電極体が作製した。この電極体の巻回軸方向両端の端面を絶縁性難燃樹脂形成用組成物(1)に浸し、乾燥後に電極体の巻回軸方向両端の端面の絶縁性難燃樹脂層の厚みが0.5μmになるようにディップコートをした後、80℃真空乾燥をした。この時、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立していた。詳しくは図1で説明する。
図1は実施例1の電極体(ディップコート後)巻回軸方向端部の断面の一部を表す。正極1と負極2とがセパレータ3を介在させて存在している。正極1、負極2、セパレータ3の端面には、それぞれ絶縁性難燃樹脂層4が設けられている。また、セパレータは巻回軸方向端部でそれぞれ独立していた。
この電極体(コート後)を、アルミニウム外装缶に挿入し、非水電解液(エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとを2:4:4の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1mol/Lの濃度で溶解させた溶液)を外装体内に注入した後に、外装体の開口部を封止して、非水二次電池(リチウムイオン二次電池)を作製した。
(実施例2)
実施例1で作製したもの同じ扁平形の電極体を、電極体の巻回軸方向両端の端面を絶縁性難燃樹脂形成用組成物(2)に浸し、乾燥後の層の厚みが0.5μmになるようにディップコートをした後、80℃真空乾燥をした。この時、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立していた。この電極体(コート後)を用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
(実施例3)
実施例1で作製したものと同じ扁平形の電極体を、電極体の巻回軸方向両端の端面を絶縁性難燃樹脂形成用組成物(3)に浸し、乾燥後の層の厚みが0.5μmになるようにディップコートをした後、80℃真空乾燥をした。この時、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立していた。この電極体(コート後)を用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
(比較例1)
水:1000g中に、無機微粒子であるアルミナ、D50:1μm:200gと、バインダであるアクリレート共重合体(モノマー成分としてブチルアクリレートを主成分とする市販のアクリレート共重合体。無機微粒子:100質量部に対して3質量部。)を、スリーワンモーターを用いて1時間攪拌して分散させ、均一な絶縁性難燃粒子層形成用組成物を調製した。尚、上記アルミナ粒子は、大明化学工業製、高純度アルミナ粉を用いた。
実施例1で作製したものと同じ扁平形の電極体の、電極体の巻回軸方向両端の端面を絶縁性難燃粒子層形成用組成物に浸し、乾燥後の層の厚みが0.5μmになるようにディップコートをした後、80℃真空乾燥をした。この時、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立していた。この電極体(コート後)を用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した
(比較例2)
水:1000g中に、ポリエチレン粒子、D50:1μm:200gと、バインダであるアクリレート共重合体(モノマー成分としてブチルアクリレートを主成分とする市販のアクリレート共重合体。無機微粒子:100質量部に対して3質量部。)を、スリーワンモーターを用いて1時間攪拌して分散させ、均一な絶縁性粒子層形成用組成物を調製した。尚、上記ポリエチレン粒子は、三井化学製、超高分子量ポリエチレンパウダーを用いた。
実施例1で作製したものと同じ扁平形の電極体の、電極体の巻回軸方向両端の端面を絶縁性粒子層形成用組成物に浸し、乾燥後の層の厚みが0.5μmになるようにディップコートをした後、80℃真空乾燥をした。この時、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立していた。この電極体(コート後)を用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
(比較例3)
実施例1で作製したものと同じ扁平形の電極体の、電極体の巻回軸方向両端の端面にイミドテープを張り付け、端面を保護した。この電極体(テープ貼り付け後)を用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
(比較例4)
実施例1で作製した、絶縁性難燃樹脂層を設ける前の電極体を用い、この電極体を、アルミニウム外装缶に挿入し、非水電解液(エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとを2:4:4の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1mol/Lの濃度で溶解させた溶液)を外装体内に注入した後に、外装体の開口部を封止して、非水二次電池(リチウムイオン二次電池)を作製した。
(比較例5)
熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を用意した。上記樹脂は住友ベークライト製の液状エポキシ樹脂を用いた。尚、この熱硬化性樹脂形成用組成物の300℃の重量減少率は83%であった。熱硬化性樹脂形成用組成物を電極集電体の端部における間隙に挿入(充填)した。挿入は実施例1で作製したものと同じ扁平形の電極体の、電極体の巻回軸方向両端の端面を熱硬化性樹脂組成物に2mm浸漬し、真空ポンプ等を用いて樹脂材料中の気泡を抜くことにより、隣り合う電極体の間隙に上記樹脂材料を隙間なく充填させた。その後、昇温110℃にて上記樹脂材料を硬化させ、積層エッジ部分を接着した。この時、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立せず、ひと塊になっていた。詳しくは図2で説明する。
図2は比較例5の電極体(樹脂材料充填後)巻回軸方向端部の断面の一部を表す。正極101と負極102とがセパレータ103を介在させて存在している。正極101、負極102、セパレータ103それぞれの隙間にエポキシ樹脂104が充填されている。比較例5では、正極の端面からセパレータ端面までの距離をAは0.75mm、セパレータ端面部分からエポキシ樹脂104の突出距離Bは0.05μmであった。
この電極体の巻回軸方向端部を熱硬化性の絶縁樹脂で接着したものを用いた以外は、実施例1と同様にして非水二次電池を作製した。
これらの非水二次電池について、以下の各評価を行った。
<電池性能試験>
各電池を設計容量をもとに、0.05C(57.5mAh)の電流値で4.1Vまで定電流充電を行い、引き続いて4.1Vで定電流充電の開始から3.0時間になるまで定電圧充電を行う予備充電を実施した。そして、予備充電後の電池について、0.2C(230mAh)の電流値で4.2Vまで定電流充電を行い、引き続いて4.2Vで定電流充電の開始から7.5時間になるまで定電圧充電を行い、更に0.2Cの電流値で3.0Vまで定電流放電を行う一連の操作を1サイクルとし、これを2サイクル繰り返して、2サイクル目の放電容量を求め、これを定格容量とした。試験における評価基準としては、設計容量と、実際に充放電を行って求められた定格容量が同等であることが要求される。この時、求められた定格容量と設計容量の比率を、下記(1)式で求めた。
定格容量/設計容量 ×100 (1)
そして、100の場合を2点とし、99〜97の場合を1点、97以下の場合を0点と点数付けした。
<圧壊試験>
定格容量まで充電した各電池の、中央側面の近傍に熱電対をテープで止めた。電池は、電極体の内部のタブ方向と接地面が平行になるよう、かつ扁平型の電極体端面長手方向が垂直になるように電池を縦に固定した。この状態において、電池の表面温度と電圧をモニタリングしつつ、20℃の環境下で、約30mm/sec、13kNで立てた電池が折れ曲がり潰れるまで押しつぶした。
試験における評価基準としては、電池の温度上昇がないことが要求される。電池電圧が50mV以上の電圧降下が観測された時点から、電池表面が5秒以内に200℃以上まで上昇した場合を0点とし、これに該当しない場合を2点と点数付けした。






Figure 2016171004
表に示す通り、セパレータを介して対向した帯状正極と帯状負極を扁平形に巻回して構成した電極体を用いた非水系二次電池あって、上記電極体は電極端面、セパレータ端面で構成された電極体端面を絶縁性難燃樹脂でコートされる実施例1〜3の非水二次電池は、設計値通りの容量を確保しつつ、かつ圧力を加えて、変形するまで押しつぶされた時の温度上昇が抑制できており、安全性に優れている。
これに対し、絶縁性難燃樹脂をベーマイト耐熱粒子に代えた比較例1、ポリエチレン粒子に変えた比較例2は粒子が切断面に維持できず、巻回内部に一部混入し、容量低下、かつ高温もしくは衝撃また極度の変形によって絶縁性が維持できず、実施例の電池よりは安全性が劣っている。コーティングの代わりに耐熱性テープで保護した比較例3、保護機能の無い比較例4は、設計値通りの容量を確保できるが、高温もしくは衝撃また極度の変形によって内部短絡を起こし、実施例の電池よりは安全性が劣っている。比較例5は、積層ズレを抑える為に巻回体内部の端に樹脂を充填する為、充放電に関与する面積が減少し、十分に容量を出せず、また、電池形状が変形に至るまでの大きな圧力を加えた際、端面に形成したエポキシ樹脂層が剥離し、正負極端面が接触し短絡する。また電極端面の短絡部が高温に晒され、電池が熱暴走に至り、実施例の電池よりは安全性が劣っている。
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 絶縁性難燃樹脂

Claims (3)

  1. セパレータを介して対向した帯状の正極と帯状の負極を巻回した電極体を用いた非水二次電池であって、
    前記正極は、正極集電体の片面又は両面に正極合剤層を有しており、
    前記負極は、負極集電体の片面又は両面に負極合剤層を有しており、
    前記正極合剤層は、巻回軸方向の両端部まで設けられ、
    前記負極合剤層は、巻回軸方向の両端部まで設けられ、
    前記電極体の巻回軸方向両端の端面は、絶縁性難燃樹脂で少なくとも一部が覆われており、かつ、セパレータは電極体の巻回軸方向端部でそれぞれ独立しており、前記絶縁性難燃樹脂は、真空乾燥後において300℃での重量減少率が30%以下であることを特徴とする非水二次電池。
  2. 上記、絶縁性難燃樹脂はイミド系樹脂、フッ素系樹脂から成る群から選ばれた、少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の非水二次電池。
  3. 前記正極は前記正極合剤層が少なくとも片面に設けられていない正極集電体露出部が存在し、
    正極リードが前記正極集電体露出部に接続され、
    前記負極は前記負極合剤層が少なくとも片面に設けられていない負極集電体露出部が存在し、
    負極リードが前記負極集電体露出部に接続されたことを特徴すとる請求項1又は2に記載の非水二次電池。
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