JP2016163522A - 角度可変形太陽光発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】耐風性に優れた追尾型太陽光発電システムを提供する。【解決手段】ソーラパネルの前後の傾斜角度を太陽の南中高度に対応して可変する太陽光発電システムであって、ソーラパネルの下面側に前後方向に沿って設けた支軸と、この支軸の前端側を回動自在に支持した前側支柱と、この前側支柱と一対に設け、支軸の後端側を高さが異なるN個(ただし、Nは2以上の自然数)の支持点から任意の一点を選択して支持する後側支柱とを備える。また、ソーラパネルの下面側中央に1本の支軸を設けると共に、前側支柱及び後側支柱をそれぞれ左右一対の柱体によって構成し、左右一対の柱体の間に支軸の前端側及び後端側それぞれを支持する。さらに、支軸を前側支柱及び後側支柱に軸回りに回動自在に支持することでソーラパネルの左右の傾斜角度をも可変自在とする。【選択図】図2
Description
この発明は、ソーラパネルの角度を予め決められた角度範囲で変化させる角度可変形太陽光発電システムに係り、特に、太陽の南中高度(子午線高度)に対応してソーラパネルの角度を可変する構成をも備えたシステムに関する。
現在、太陽光発電システムにおいては、ソーラパネルを屋根や架台に固定した固定型が主流であるが、受光面の角度が固定されているため、最も発電効率が高くなる太陽光の垂直入射時間も限られていた。
この課題を解決するために、太陽の動きに追従してソーラパネルの角度を可変制御する追尾型太陽光発電システムも提案されている(特許文献1〜8)。この追尾型では、日の出から日の入りまで、ソーラパネルの受光面を太陽光が垂直に入射する、あるいはそれに近い角度とすることができるため、固定型よりも発電量が大きくなる。
ところで、ソーラパネルの設置に当たっては真南に設置するのが理想とされるが、太陽の南中高度は夏至が最も高く、冬至が最も低いというように、一年の中で変化する。つまり、太陽の南中高度は夏至と冬至とで約47度も差が生じるため、一日の太陽の動きに追従させる以前に、南中高度の変位にソーラパネルの角度を対応させることが、発電効率の向上に繋がる。
これに対して、従来提案されている追尾型太陽光発電システムのほとんどが、ソーラパネルの中央を支柱1本で支持した構成であったから、ソーラパネルが強風に煽られた際、支柱が折れ曲がる恐れがあった。また、太陽の南中高度や一日の動きに対応させるためには、ソーラパネルを前後左右に数十度の範囲で角度可変にする必要があるが、その際、ソーラパネルが周辺建物の陰とならないように、また設置面と干渉しないようにするために、支柱を相当高くする必要がある。しかし、そうすると重心が不安定となって、上述したように強風等によって支柱が折損する恐れが高まる。
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、耐風性を有し、より簡易にソーラパネルの傾斜角度を制御することができる角度可変形太陽光発電システムを提供することである。
上述した目的を達成するために本発明では、ソーラパネルの前後の傾斜角度を太陽の南中高度に対応して可変する太陽光発電システムであって、前記ソーラパネルの下面側に前後方向に沿って設けた支軸と、この支軸の前端側を前記ソーラパネルが前後に傾斜する方向に回動自在に支持した前側支柱と、この前側支柱と一対に設け、前記支軸の後端側を高さが異なるN個(ただし、Nは2以上の自然数)の支持点から任意の一点を選択して支持する後側支柱とを備えるという手段を用いた。
この手段では支軸を回動するのと連動してソーラパネルの前後の傾斜角度を可変することができる。このため、ソーラパネルの受光面をその時季の太陽の南中高度に適した角度とすることができる。ソーラパネルの角度可変に当たっては、支軸は前端側が回動自在に支持されているから、後端側を昇降してN個ある支持点から任意の一点を選択して支持することで、ソーラパネルの前後の傾斜角度を決定することができる。支軸の後端側を支持点は少なくとも2つ設ける必要があり、これによって、例えば夏至と冬至における太陽の南中高度に対応することができる。
なお、支軸はソーラパネルが連動するように両者を連結する必要があるが、ソーラパネルの下面に直接設ける構成である必要はない。即ち、支軸とソーラパネルの間には一定の角度があってもよい。また、支持点は夏至と冬至に対応する2点以外、これら支持点を最上下点として中間点を1個または複数個設けてもよい。
さらに、ソーラパネルの下面側中央に1本の支軸を設けると共に、前側支柱及び後側支柱をそれぞれ左右一対の柱体によって構成し、該左右一対の柱体の間に前記支軸の前端側及び後端側それぞれを支持することが好ましい。ソーラパネルの前後の傾斜角度を可変する作業が支軸1本で済むからである。また、後述するように、この1本の支軸をソーラパネルの左右の傾斜角度を可変するための軸と共用することができるからである。さらに、前側支柱及び後側支柱を左右一対の柱体によって構成することで、支軸と共にソーラパネルを強固且つ安定して支持することができる。
また、支軸の後端側を支持する構成として、後側支柱における左右一対の柱体の間には、支持点ごとに支軸の受け部を設けると共に、該受け部とで支軸の後端側を挟持する抜止部を着脱可能に設けることが好ましい。受け部と抜止部という一対の構成によって、支軸を浮き上がりやガタつきが無く支持して、決定したソーラパネルの傾斜角度を確実に保持することができるからである。
一方、支軸の前端側については、前側支柱における左右一対の柱体の間には、支軸の前端側を左右貫通する水平ピンを設けて、該水平ピンにより前記支軸を回動自在に支持することが、最も簡便な構成である。
そして、本発明では、さらに、支軸を前側支柱及び後側支柱に軸回りに回動自在に支持することでソーラパネルの左右の傾斜角度をも可変自在とするという手段を用いる。この手段によれば、上述した南中高度に対応した前後の傾斜角度を維持しつつ、太陽の一日の動きに応じてソーラパネルの左右の傾斜角度をも変えていくことができる。
この左右の傾斜角度を可変するための具体的構成としては、支軸の下側に回転軸を該支軸と平行して設けたチェーンスプロケットと、該チェーンスプロケットを回転駆動するモータと、前記チェーンスプロケットから左右同距離の位置に設けた一対のプーリと、前記チェーンスプロケットから前記プーリを介して両端それぞれをソーラパネルの左右それぞれに接続したチェーンとを備え、前記チェーンスプロケットを回転駆動して前記チェーンの一端側を巻き取ると共に他端側を繰り出すことにより、前記ソーラパネルの左右の傾斜角度を可変するという手段を採用することが好ましい。モータにより巻回動作する線材はワイヤやロープであってもよいが、より丈夫で耐久性のあるチェーンを採用することが好ましい。さらに、モータはサーボモータやステッピングモータであれば回転角の制御が容易に行えるが、よりトルクが大きく、重量物であるソーラパネルを角度可変に動作させるに相応しいブレーキ付きギアードモータを採用する。
さらにまた、上述したシステムをユニットとして、該ユニットを複数並設する場合においては、各ユニットのソーラパネルの上縁または/および左右縁には、前後または/および左右に隣合うユニットによって遮光され影となる部分に、隣合うユニットのソーラパネル周囲の光を屈折して照射可能なレンズを設けるという手段を用いる。
本発明によれば、その時季の太陽の南中高度に対応させるためのソーラパネルの前後の傾斜角度を、支軸の回動作業のみによって行うことができるため、角度可変作業が管端であり、しかも、支軸は前後の支柱で支持しているため、従来のように1本の支柱でソーラパネルを支持するよりも耐久性・耐風性に優れる。
また、支軸を回動軸としてソーラパネルの左右の傾斜角度を可変するようにしたから、太陽の南中高度に対応する前後の傾斜角度を維持しながら、太陽の一日の動きにも対応して、高効率な発電が可能となる。しかも、この左右の傾斜角度の可変を行うチェーン方式では、ソーラパネルの左右縁がチェーンによって下方に引っ張られた状態となるため、ソーラパネルの浮き上がりが抑制され、耐風性を発揮する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は、本発明の一実施形態として、太陽Sとソーラパネル1の関係を示したものである。即ち、本システムでは、真南に向けて設置するソーラパネル1について、その前後の傾斜角度を、その時季(図例では、夏至と冬至)の太陽の南中高度に対応する角度だけ傾斜させると共に、予め決められた時刻に予め決められた角度だけ左右に傾斜させることで、結果的に、一年を通して、日の出から日の入りまでの太陽Sの動きに追従して、受光面1aに太陽光が垂直入射、若しくはそれに近い状態で入射するように、ソーラパネル1の前後左右の傾斜角度を可変する。
図2〜5は、上述した動作を実現するための構成を示したものであり、図中、2はソーラパネル1の前後方向(紙面、上下方向)に沿って、該ソーラパネル1を下面側から支持する支軸、3は支軸2の前端側(紙面、上側)を回動自在に支持する前側支柱、4は支軸の後端側(紙面、下側)を異なる高さ位置で支持可能な後側支柱である。
支軸2は、この実施形態の場合、断面円形の丸形鋼管であり、ソーラパネル1の前後から両端が突出して前後の支柱3・4に支持される長さを有して、溶接等によってソーラパネル1の下面中央に一体的に設けている。
前側支柱3は、左右一対の柱体3a・3bの組合せで構成され、これら柱体3a・3bの間の所定高さ位置に設けた左右方向の水平ピン3cによって、ソーラパネル1の前縁から突出する支軸2の前端2aを回動自在に支持している。
一方、後側支柱4は、前側支柱3と同様、左右一対の柱体4a・4bの組合せで構成され、これら柱体4a・4bの間の任意の高さ位置に設けた上下一対の受け部4c・4dから一つを選択して、支軸2のソーラパネル1の後縁から突出する後端2bを支持する。さらに、この実施形態では、柱体4a・4bの間に着脱可能に取り付ける抜止部4eを備えて、この抜止部4eと受け部4c・4dとで支軸2の後端2bを上下から挟持する。これによって、支軸2の後端2bが受け部4cから浮き上がったり、ガタつくのを防止して、支軸2の傾斜角度、即ちソーラパネル1の前後の傾斜角度を確実に維持する。
より具体的には、受け部4c・4dは、図6に示したように、支軸2を受ける受け面に、支軸2の傾斜角度に応じた傾斜角度を有して、支軸2の後端2bを嵌合する半円状の嵌合溝4c1・4d1を形成している。また、抜止部4eは、支軸2を受け部4c・4d側に押さえ込む押さえ面に、受け部4c・4dの嵌合溝4c1・4d1とは開口が逆向きの半円状の嵌合溝4e1・4e2を形成している。
さらに、前側・後側支柱3・4とも、それぞれの柱体は角形鋼管を本体として、鉄板等からなるベース5上に溶接等により垂直に立設すると共に、柱体の四面それぞれに三角形状の補強リブ6を設けて、ベース5との一体性をも高めている。そして、このベース5を適当な基礎7にアンカー止めしている。
なお、本実施形態では、後側支柱4における二つの受け部4c・4dを支軸2の支持点として、ソーラパネル1を二つの傾斜角度で可変支持するようにしている。具体的には、下側の受け部4cは太陽の南中高度が高い夏用、上側の受け部4dは南中高度が低い冬用に対応する。これら受け部4c・4dによるソーラパネル1の前後の傾斜角度は、この実施形態では10度と30度に設定しているが、当該システムを設置する地点の緯度等によって変更することも可能である。また、三以上の支持点を設けた場合には、それだけ緻密な角度調整が可能となることはもちろんである。なお、支軸2(ソーラパネル1)の前後の傾斜角度は、支軸2の後端2bを昇降することによって行うが、当該昇降は手作業あるいはジャッキ等の揚程機器を用いて行うことができる。
ここまでは、主に、ソーラパネル1を時季に応じた太陽の南中高度に合わせて、その前後の傾斜角度を可変する構成を説明した。
続いて、上記構成において、当該システムのソーラパネル1を太陽の一日に動きに対応して左右の傾斜角度を可変する構成について説明する。
ソーラパネル1の左右の傾斜角度を可変するには、(1)ソーラパネル1の角度可変時に連動して支軸2がその軸回りに回動すること、(2)ソーラパネル1に角度可変のための動力を伝達することの二つの条件を満たす必要がある。このうち、前記(1)の構成例として、本実施形態では、前側支柱3と後側支柱4とで次の構成を採用している。即ち、前側支柱3において、その柱体3a・3bの間には、図7に示すように、支軸2の前端2aを回動可能に挿入支持する支持リング8を備え、この支持リング8の外周面左右それぞれから、左右の柱体3a・3bの対向面に向けて水平ピン3cを突設した構成としている。一方、後側支柱4については、受け部4c・4d及び抜止部4eの受け面及び押さえ面は、上述のように、支軸2の円形外面に対応する半円形としているため、この構成により支軸2の後端2bも受け部4c・4bに回動可能に支持される。よって、支軸2は支持リング8と受け部4c・4dとの間で、その軸回りに回動自在に支持されることになる。なお、支軸2は前後の傾きによって支持リング8や受け部4c・4dから軸方向に抜け出さないことを条件に、これら支持リング8内の挿入口や受け部4c・4d等の受け面等には、支軸2の円滑な回動を補助するベアリングを設けることもある。
次に、上記(2)の構成例として、本実施形態では、図2〜5に示したように、基礎7上に、ソーラパネル1の中心直下に位置してチェーンスプロケット9と、該チェーンスプロケット9から左右同距離にプーリ10・10を一対とを設け、チェーンスプロケット9に巻回されるチェーン11の両端それぞれをプーリ10・10を介してソーラパネル1の左右縁それぞれに接続している。また、チェーンスプロケット9の駆動源として、図7に示したように、モータ12を基礎7上に設けている。
したがって、上記(2)の構成例によれば、モータ12を駆動すれば、チェーンスプロケット9が一方向に回転し、これによってチェーン11の一端はチェーンスプロケット9側に巻き取られ、当該一端を接続したソーラパネル1の左右縁の一方が下方に引っ張られるのと同時に、他端は一端が巻き取られた量だけチェーンスプロケット9から繰り出される。そして、このようにソーラパネル1に角度可変の動力が作用すれば、上記(1)の構成例により、支軸2がその軸回りに回転するため、ソーラパネル1はチェーン11の巻き取り量だけ左右に傾斜することになる。この結果、本実施形態では、ソーラパネル1の前後の傾斜角度を太陽の南中高度に対応させたまま、太陽の一日の動きに合わせて、ソーラパネル1の左右の傾斜角度までも可変することができる。
なお、モータ12の種別は問わず、サーボモータやステッピングモータであれば回転角を正確に制御することができるが、より安価に、しかも、ソーラパネル1が相当重量を有して、しかも、チェーン11によって角度可変とする構成においては、よりトルクが大きいギアードモータを採用することが好ましい。さらに、ブレーキ付きのギアードモータを採用すれば、その角度位置でソーラパネル1を確実に固定することができる。
このように、本システムによれば、強風が発生したとしても、ソーラパネル1は支軸2を介して前後一対の支柱3・4で支持され、しかも、ソーラパネル1の左右中央はチェーン11によって基礎7と連結された状態にあるため、浮き上がりが抑制され、支軸2や支柱3・4に負荷がかからず、これらが破損・折損することが防止される。
なお、ソーラパネル1の傾斜角度は、時刻ごとの太陽の方位に基づいて、予めソーラパネル1の傾斜角度を三角関数等により算出しておき、これをデータテーブル化しておくことができる。本発明の場合、ソーラパネル1の傾斜角度は、チェーン11の両端の繰り出し量によって決定され、これはチェーンスプロケット9の回転量と相関する。つまり、チェーンスプロケット9の回転量を調整することでソーラパネル1の傾斜角度を調整することができる。そして、チェーンスプロケット9はモータ12により回転駆動するから、モータ12を制御することでソーラパネル1の傾斜角度を制御することができる。よって、本発明では、時刻と太陽の位置をパラメータとして上記データテーブルを構築しておき、内部の時計機構が示す時刻に対応する角度を前記データテーブルから読み出してモータ12を制御することで、ソーラパネル1をその時刻における太陽の方位に適した角度に傾斜させることができる。
さらに、上記構成のシステムを一つのユニットとして、これを複数ユニット並設することで、ソーラパネル1の枚数に見合った発電量の増加が見込まれる。その際、各ユニットは互いのソーラパネル1が接触しない間隔で設ける必要がある。さらにいえば、ソーラパネル1の傾斜角度が大きくなるにつれ、その反対側に影が伸びるため、この影が隣りのソーラパネル1にかからない間隔とすることが好ましい。
図8は、複数ユニットを並設する場合として、2つのユニットA・Bを前後方向(南北方向)に並べたところを示している。このように並設する前提として、各ユニットは太陽の南中高度に対応して前後の角度の可変制御を行うこととし、傾斜角度が45度において発電効率が最も高くなる太陽光の垂直入射時(太陽光S1参照)に、後列(北側)のソーラパネル1が前列(南側)のソーラパネル1の影にならないような間隔をもってユニットA・Bを並設する。なお、説明の便宜上、ユニットA・Bはソーラパネル1のみを図示し、その他の支柱等は図示を省略している。
このように、各ユニットA・Bのソーラパネル1に対して太陽光が垂直に入射するようにユニットA・Bの前後の角度を逐一可変制御すれば、前列のユニットAによって後列のユニットBに影が生じることはないのであるが、リアルタイムに複数のユニットA・Bの傾斜角度を可変制御することになれば、支軸の支持点を無限に設けなければならず、構造が複雑で、また角度変更の手間も煩雑となる。これは左右の傾斜角度をリアルタイムに変更する場合も同様であり、この場合は、モータ12に係る消費電力が嵩むし、また、制御プログラムも複雑になる。
したがって、現実的には、各ユニットA・Bを所定時間おきに一定角度ずつ変えていくようにすることになるが、そうすると今度は、ユニットA・Bのソーラパネル1に対して太陽光が垂直に入射せず、図8の上側に示したように、前列ユニットAによる遮光によって、後列ユニットBのソーラパネル1に影ができてしまう(太陽光S2参照)。図例では、太陽光S2のときユニットBのソーラパネル1の約1/3が影となり、その分、発電力が低下する。
そこで本発明では、図8の下側に併記したように、ソーラパネル1の上縁に凹レンズ13を設け、前列ユニットAの凹レンズ13による拡散光を後列ユニットBの影となる部分に照射するという手段を用いる。この手段によれば、ユニットBの影が一部又は全部解消され、発電力の低下を回避することができる。
ここで、凹レンズ13はソーラパネル1の上縁に沿って長い棒状であり、素材はプラスチック製であることがコスト面から好ましい。また、変形例として、凹レンズ13に変えて凸レンズを用いることも可能であり、その場合、レンズの後側焦平面を超えてから拡散する光によって影を照射することになる。ただし、凸レンズの場合、後側焦平面上で集光するため、仮に、この集光部分に障害物があると、影の解消が困難となるばかりでなく、集光した光のエネルギーによって障害物が焼ける恐れがある。このため、レンズは凹レンズが好ましい。
なお、図8を側面図として捉えた場合には、上述のように、ユニットA・Bは前後(南北)関係を示すことになるが、図8を正面図として捉えた場合には、ユニットA・Bは左右(東西)関係を示すことになり、ソーラパネル1の左右縁の一方にレンズ13を取り付けた状態を示していることになる。そして、左右縁の他方にも同じレンズ13を一対に設けることによって、太陽の一日の動きに対する左右角度の可変時についても、同様の理論によって、影を解消できることはもちろんである。
ところで、ソーラパネル1の形状や大きさは任意であるが、セルを含めたフレームのサイズはメーカによって規格化されており、上記実施形態では、縦が約4100mm、横が3300mmを想定している。このようなサイズのソーラパネル1は、撓みによってセルが剥がれたり、フレームが曲がってしまう恐れがある。そこで、ソーラパネル1の左右傾斜角度の可変用として採用したチェーンスプロケット9やプーリ10・10の前後に、これと同じ組合せのものを設け、これら前後の組合せから繰り出されるチェーン11をソーラパネル1の左右縁の前後に接続することも可能である。ただし、これら前後の組合せにかかるチェーンスプロケット9にはモータ12を接続する必要はなく、回転フリーとしておけばよい。
このように、ソーラパネル1の左右縁の前後方向三箇所を3本のチェーンで拘束すれば、それだけ高い浮き上がり防止効果が得られ、また、ソーラパネル1の撓みや捻れも確実に防止される。
そして、上記構成によって、図1に示したように、太陽Sの南中高度と、一日の太陽Sの動きに対応して、一年を通して、受光面1aに太陽光が垂直入射、若しくはそれに近い状態で入射するように、ソーラパネル1の前後左右の傾斜角度を可変することができるのである。
1 ソーラパネル
2 支軸
3 前側支柱
3c 水平ピン
4 後側支柱
4c・4d 受け部
4e 抜止部
5 ベース
6 補強リブ
7 基礎
8 支持リング
9 チェーンスプロケット
10 プーリ
11 チェーン
12 モータ
13 凹レンズ
2 支軸
3 前側支柱
3c 水平ピン
4 後側支柱
4c・4d 受け部
4e 抜止部
5 ベース
6 補強リブ
7 基礎
8 支持リング
9 チェーンスプロケット
10 プーリ
11 チェーン
12 モータ
13 凹レンズ
Claims (8)
- ソーラパネルの前後の傾斜角度を太陽の南中高度に対応して可変する太陽光発電システムであって、前記ソーラパネルの下面側に前後方向に沿って設けた支軸と、この支軸の前端側を回動自在に支持した前側支柱と、この前側支柱と一対に設け、前記支軸の後端側を高さが異なるN個(ただし、Nは2以上の自然数)の支持点から任意の一点を選択して支持する後側支柱とを備えることを特徴とした角度可変形太陽光発電システム。
- ソーラパネルの下面側中央に1本の支軸を設けると共に、前側支柱及び後側支柱をそれぞれ左右一対の柱体によって構成し、該左右一対の柱体の間に前記支軸の前端側及び後端側それぞれを支持する請求項1記載の角度可変形太陽光発電システム。
- 後側支柱における左右一対の柱体の間には、支持点ごとに支軸の受け部を設けると共に、該受け部とで支軸の後端側を挟持する抜止部を着脱可能に設けた請求項2記載の角度可変形太陽光発電システム。
- 前側支柱における左右一対の柱体の間には、支軸の前端側を左右貫通する水平ピンを設けて、該水平ピンにより前記支軸を回動自在に支持した請求項2または3記載の角度可変形太陽光発電システム。
- 支軸を前側支柱及び後側支柱に軸回りに回動自在に支持することでソーラパネルの左右の傾斜角度をも可変自在とした請求項1から4のうち何れか一項記載の角度可変形太陽光発電システム。
- 支軸の下側に回転軸を該支軸と平行して設けたチェーンスプロケットと、該チェーンスプロケットを回転駆動するモータと、前記チェーンスプロケットから左右同距離の位置に設けた一対のプーリと、前記チェーンスプロケットから前記プーリを介して両端それぞれをソーラパネルの左右それぞれに接続したチェーンとを備え、前記チェーンスプロケットを回転駆動して前記チェーンの一端側を巻き取ると共に他端側を繰り出すことにより、前記ソーラパネルの左右の傾斜角度を可変する請求項5記載の角度可変形太陽光発電システム。
- モータはブレーキ付きギアードモータである請求項6記載の角度可変形太陽光発電システム。
- 請求項1から7のうち何れか一項記載のシステムを一つのユニットとして、該ユニットを複数並設する場合において、各ユニットのソーラパネルの上縁または/および左右縁には、前後または/および左右に隣合うユニットによって遮光され影となる部分に、隣合うユニットのソーラパネル周囲の光を屈折して照射可能なレンズを設けた角度可変形太陽光発電システム。
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2015
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