JP2016135088A - 距離継電装置 - Google Patents

距離継電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016135088A
JP2016135088A JP2015010734A JP2015010734A JP2016135088A JP 2016135088 A JP2016135088 A JP 2016135088A JP 2015010734 A JP2015010734 A JP 2015010734A JP 2015010734 A JP2015010734 A JP 2015010734A JP 2016135088 A JP2016135088 A JP 2016135088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
circuit
accident
transmission line
distance relay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015010734A
Other languages
English (en)
Inventor
晋生 濱本
Kunio Hamamoto
晋生 濱本
浩明 植田
Hiroaki Ueda
浩明 植田
恭明 庄司
Yasuaki Shoji
恭明 庄司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2015010734A priority Critical patent/JP2016135088A/ja
Publication of JP2016135088A publication Critical patent/JP2016135088A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Abstract

【課題】 送電線事故が除去されていない状態で試充電が行われた場合に再動作したときに、後備第2段保護範囲での事故の継続時間を短くして、瞬時電圧低下の影響を少なくすることができる距離継電装置を提供する。
【解決手段】 送電線110に設置されている遮断器112が動作して送電が停止されているときに、自動復旧装置2が出力する信号であり、かつ、自動復旧装置2が動作していることを示す起動信号を利用する距離継電装置であって、後備第2段保護範囲L2にある送電線110に発生した事故を検出する短絡距離リレー要素110と、自動復旧装置2から起動信号が入力されていない状態で、短絡距離リレー要素110が事故を検出すると、所定の時限後に遮断信号を遮断器に向けて出力し、自動復旧装置2から起動信号が入力されている状態で、短絡距離リレー要素110が事故を検出すると、所定の時限より短い時限で遮断信号を遮断器112に向けて出力する信号処理回路とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、送電線に発生した事故を検出して遮断信号を出力する距離継電装置に関する。
送電線に事故が発生した場合に、事故の送電線を遮断器で迅速に切り離して事故を除去し、需要家に対する電力の供給を継続する必要がある。事故が発生した送電線の切り離しを確実に行うために、送電線の主保護に対して後備保護が設けられている。この後備保護のために例えば短絡距離継電装置が用いられる。
短絡距離継電装置は、送電線のインピーダンスを測定して事故点を検出する。こうした短絡距離継電装置には、通常、3つの保護区間が設定されている。具体的には、自区間の送電線の80%位までの範囲を後備第1段保護範囲としている。この保護範囲の短絡事故に対しては、瞬時(第1の時限協調時間=0s)に遮断器を遮断するように整定されている。また、自区間の送電線の120%位までの範囲を後備第2段保護範囲としている。この保護範囲の短絡事故に対しては、第2の時限協調時間(例えば、400ms)の経過後に、遮断器を遮断するように整定されている。さらに、自区間の送電線の300%位までの範囲を後備第3段保護範囲としている。この保護範囲の短絡事故に対しては、第3の時限協調時間(例えば、1.5s)の経過後に、遮断器を遮断するように整定されている。
こうした短絡距離継電装置に対する各整定により、次区間の送電線保護用の短絡距離継電装置との距離整定および時間整定の協調を図っている。
ところで、従来、送電線事故における距離継電装置の動作は、
a.事故発生時の事故検出による動作
b.一定時間後に行われる試充電時の事故検出による動作
の2つに分かれている。いずれの事故検出による動作でも故障点が同じであれば、距離継電装置による事故遮断時間は同じである。これに対して、上記bの試充電の際に事故継続時間を短くするために、距離継電装置の遮断時間を変更する手法が例えば特許文献1と特許文献2とに記載されている。特許文献1には、後備第2段時限延長の制御が必要な端子にのみ制御指令を行い、遮断時間を変更する距離継電装置が記載されている。また、特許文献2には、分流効果の影響を低減することができる負荷端側用の短絡距離継電装置が記載されている。
特開平6−165365号公報 特開2009−268187号公報
送電線の事故では、上記bの試充電が行われるまでの一定時間内に事故が除去されていれば、上記bの試充電時の距離継電装置の動作は回避される。しかし、試充電が行われるまでの一定時間内に事故が除去されていなければ、上記bの試充電時も距離継電装置は再動作する。自区間の後備第2段保護範囲(自区間の80%〜100%)での送電線事故では、上記aの「事故発生時の距離継電装置の動作」も、上記bの「試充電時の距離継電装置の動作」も後備第2段保護の時限(44ST2)で動作するため、事故継続時間での瞬時電圧低下が多くの需要家に影響を及ぼしている。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、送電線事故が除去されていない状態で試充電が行われた場合に再動作したときに、後備第2段保護範囲での事故の継続時間を短くして、瞬時電圧低下の影響を少なくすることができる距離継電装置を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、送電線に設置されている遮断器が動作して送電が停止されているときに、所定時間後に遮断器を投入して前記送電線を復旧する自動復旧装置が出力する信号であり、かつ、この自動復旧装置が動作していることを示す起動信号を利用する距離継電装置であって、後備第2段保護範囲にある前記送電線に発生した事故を検出するリレー要素と、前記自動復旧装置から起動信号が入力されていない状態で、前記リレー要素が事故を検出すると、所定の時限後に遮断信号を前記遮断器に向けて出力し、前記自動復旧装置から起動信号が入力されている状態で、前記リレー要素が事故を検出すると、前記所定の時限より短い時限で遮断信号を前記遮断器に向けて出力する信号処理回路と、を備えることを特徴とする距離継電装置である。
請求項1の発明では、自動復旧装置から起動信号が入力されている状態で、リレー要素が事故を検出すると、距離継電装置の信号処理回路は、時限を経ずに直ちに遮断信号を遮断器に向けて出力する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の距離継電装置において、前記リレー要素は、リアクタンス形で動作して前記送電線を保護する後備第2段保護用の第1リレー要素と、モー形で動作して前記送電線を保護する後備第3段保護用の第2リレー要素とから成り、前記信号処理回路は、前記自動復旧装置から起動信号が入力されている状態で、前記後備第3段保護用の第2リレー要素の動作を表す動作信号がこの第2リレー要素から入力されると、前記所定の時限に比べて短い時限後に時限信号を生成し、前記後備第2段保護用の第1リレー要素の動作を表す動作信号がこの第2リレー要素から入力されると、前記時限信号を基に所定の時限後に遮断信号を前記遮断器に向けて出力する、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の距離継電装置において、前記信号処理回路は、前記後備第3段保護用の第2リレー要素の動作信号と、前記自動復旧装置の起動信号との論理積の演算を行い、この演算の結果と、前記後備第2段保護用の第1リレー要素の動作信号との論理積の演算を行って前記時限信号を生成する、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、試充電が行われて自動復旧装置が遮断器を投入した際に、後備第2段保護範囲の送電線に事故が発生すると、リレー要素が動作して信号処理回路が最小の時限で遮断信号を遮断器に送る。これにより、試充電の際に事故が発生しても、電圧低下の継続時間を最小にすることが出来る。
請求項2の発明によれば、試充電が行われて自動復旧装置が遮断器を投入した際に、後備第2段保護範囲の送電線に事故が発生すると、第1リレー要素と第2リレー要素とが動作して、信号処理回路が最小の時限で遮断信号を遮断器に送る。これにより、試充電の際に事故が発生しても電圧低下の継続時間を最小にすることが出来る。
請求項3の発明によれば、自動復旧装置の起動信号と、第1リレー要素および第2リレー要素の動作信号との論理演算により遮断信号を生成するので、簡単な回路構成で信号処理回路を形成することが出来る。
この発明を実施するための一形態を示す概略構成図である。 距離継電装置の短絡距離リレー要素と第1の信号処理回路とを示す構成図である。 距離継電装置の第2の信号処理回路を示す構成図である。
次に、この発明の一実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。この実施の形態による距離継電装置の概略を図1に示す。図1の距離継電装置1はA変電所に設置されている。距離継電装置1は、A変電所の母線100に設置されている計器用変圧器(PT)101からの信号と、A変電所の送電線110に設置されている計器用変流器(CT)111からの信号と、自動復旧装置(ARE:Automatic Restoration System)2からの信号とを基に、遮断器112を断にするための遮断信号(トリップ信号)を生成する。そして、距離継電装置1は生成した遮断信号を、送電線110に設置されている遮断器112に出力する。
ここで、自動復旧装置2と遮断器112について説明する。遮断器112は、送電線110に事故が発生したときに事故区間を遮断して送電を停止する。自動復旧装置2は、遮断器112で遮断された送電線110を自動的に復旧する。つまり、遮断器112が送電線110の事故区間を遮断した後、所定時間経過後に遮断器112を投入する。これにより、送電線110が再充電される。また、この実施の形態では、遮断器112が動作すると、自動復旧装置2は距離継電装置1に対してハイレベルのARE起動信号を出力する。ARE起動信号は自動復旧装置2が動作していることを示す信号である。
距離継電装置1は、短絡事故などが送電線110に発生したときに事故を検知し、送電線110を遮断するための遮断信号を遮断器112に向けて出力する。このとき、距離継電装置1は、自区間の送電線の80%までの範囲を後備第1段保護範囲L1としている。また、自区間の送電線の120%までの範囲を後備第2段保護範囲L2としている。さらに、自区間の送電線の300%までの範囲を後備第3段保護範囲L3としている。
こうした保護範囲での動作を行うために、距離継電装置1は図2に示すように短絡距離リレー要素(44S)110を備えている。さらに、距離継電装置1は、第1の信号処理回路10と、図3に示す第2の信号処理回路20とを備えている。
距離継電装置1の短絡距離リレー要素(44S)110は、第1距離要素(X1)111と、第2距離要素(X2)112と、方向要素(M)113と、ブラインダー要素(MR)114とを含む。
第1距離要素(X1)111はリアクタンス形で動作するリレー要素である。第1距離要素(X1)111は、三相交流の電圧と電流とに基づいて得られるインピーダンス値が第1のインピーダンス閾値以下である場合に、送電線を遮断するための第1の動作信号を出力する。つまり、第1距離要素(X1)111は、自区間の送電線の80%までの範囲(後備第1段保護範囲)での保護を行う。
第2距離要素(X2)112は、第1距離要素(X1)111と同様にリアクタンス形で動作するリレー要素である。第2距離要素(X2)112は、三相交流の電圧と電流とに基づいて得られるインピーダンス値が、第1のインピーダンス閾値よりも大きく、かつ、第2のインピーダンス閾値以下である場合に、送電線を遮断するための第2の動作信号を出力する。つまり、第2距離要素(X2)112は、自区間の送電線の120%までの範囲(後備第2段保護範囲)での保護を行う。
方向要素(M)113はモー形で動作するリレー要素である。方向要素(M)113は、自区間の送電線の300%までの範囲(後備第3段保護範囲)での保護を行う。ブラインダー要素(MR)114は、オーム形のリレー要素である。ブラインダー要素(MR)114は、先に述べた第1距離要素(X1)111〜方向要素(M)113が誤動作することを防ぐブラインダー機能を持つ。
なお、短絡距離リレー要素(44S)110の各数字「1」、「2」、「3」は三相交流の各相間に対応した値であり、「1」が三相交流のab相間の電圧(線間電圧)の検出結果を出力し、「2」がbc相間の電圧の検出結果を出力する。また、「3」がca相間の電圧の検出結果を出力する。
第1の信号処理回路10は、短絡距離リレー要素(44S)110から出力される信号を処理する。これにより、第1の信号処理回路10は、第1距離要素(X1)111の動作結果を基にした動作信号44SX1−1〜44SX1−3を出力する。これらの信号は三相交流の各相間に対応し、かつ、後備第1段保護範囲での事故発生に対応している。また、第1の信号処理回路10は、第2距離要素(X2)112の動作結果を基にした動作信号44SX2−1〜44SX2−3を出力する。これらの信号は三相交流の各相間に対応し、かつ、後備第2段保護範囲での事故発生に対応している。さらに、第1の信号処理回路10は、方向要素(M)113の動作結果を基にした動作信号44SM1〜44SM3を出力する。これらの信号は三相交流の各相間に対応し、かつ、後備第3段保護範囲での事故発生に対応している。
こうした第1の信号処理回路10は、論理積の演算をするAND回路11a〜11iと、フィードバック回路12a〜12cとを備えている。
AND回路11gは、方向要素(M)113によるab相間の電圧の検出結果と、ブラインダー要素(MR)114によるab相間の電圧の検出結果との論理積の演算をして、動作信号44SM1を出力する。同じようにして、AND回路11hは、方向要素(M)113によるbc相間の電圧の検出結果と、ブラインダー要素(MR)114によるbc相間の電圧の検出結果との論理積の演算をして、動作信号44SM2を出力する。さらに、AND回路11iは、方向要素(M)113によるca相間の電圧の検出結果と、ブラインダー要素(MR)114によるca相間の電圧の検出結果との論理積の演算をして、動作信号44SM3を出力する。
AND回路11aは、第1距離要素(X1)111によるab相間の電圧の検出結果と、フィードバック回路12aを経た、論理積回路11gからの動作信号44SM1との論理積の演算をして、動作信号44SX1−1を出力する。同じようにして、AND回路11bは、第1距離要素(X1)111によるbc相間の電圧の検出結果と、フィードバック回路12bを経た、論理積回路11hからの動作信号44SM2との論理積の演算をして、動作信号44SX1−2を出力する。さらに、AND回路11cは、第1距離要素(X1)111によるca相間の電圧の検出結果と、フィードバック回路12cを経た、論理積回路11iからの動作信号44SM3との論理積の演算をして、動作信号44SX1−3を出力する。
AND回路11dは、第2距離要素(X2)112によるab相間の電圧の検出結果と、論理積回路11gからの動作信号44SM1との論理積の演算をして、動作信号44SX2−1を出力する。同じようにして、AND回路11eは、第2距離要素(X2)112によるbc相間の電圧の検出結果と、論理積回路11hからの動作信号44SM2との論理積の演算をして、動作信号44SX2−2を出力する。さらに、AND回路11fは、第2距離要素(X2)112によるca相間の電圧の検出結果と、論理積回路11iからの動作信号44SM3との論理積の演算をして、動作信号44SX2−3を出力する。
第2の信号処理回路20(図3)は、第1の信号処理回路10からの動作信号44SX1−1〜44SM3を基にして遮断信号を生成し、この遮断信号を遮断器112に向けて送る。こうした第2の信号処理回路20は、論理和の演算をするOR回路13a〜13eと、論理積の演算をするAND回路14a〜14gと、論理否定の演算をするNOT回路15a〜15cと、タイマー16a〜16dと、演算回路17とを備えている。
OR回路13aは、第1の信号処理回路10から出力される動作信号44SX1−1と動作信号44SX1−2と動作信号44SX1−3との論理和の演算を行い、論理和信号44SX1−ORを出力する。OR回路13aが出力する論理和信号44SX1−ORは、短絡距離リレー要素(44S)110の第1距離要素(X1)111による検出、つまり、後備第1段保護範囲L1での検出に対応している。OR回路13aは、こうした論理和信号44SX1−ORを演算回路17に出力する。
演算回路17は、論理和信号44SX1−ORに対して、例えば入力信号44ST1との論理積の演算を行い、演算結果である出力信号をOR回路13eに送る。つまり、演算回路17は、後備第1段保護範囲L1における後備第1段保護のための処理を行い、後備第1段保護用の出力信号をOR回路13eに送る。
OR回路13bは、第1の信号処理回路10から出力される動作信号44SX2−1と動作信号44SX2−2と動作信号44SX2−3との論理和の演算を行い、論理和信号44SX2−ORを出力する。OR回路13bが出力する論理和信号44SX2−ORは、短絡距離リレー要素(44S)110の第2距離要素(X2)112による検出、つまり、後備第2段保護範囲L2での検出に対応している。OR回路13bは、こうした論理和信号44SX2−ORを、AND回路14gに出力する。
OR回路13cは、第1の信号処理回路10から出力される動作信号44SM1と動作信号44SM2と動作信号44SM3との論理和の演算を行い、論理和信号44SM−ORを出力する。OR回路13cが出力する論理和信号44SM−ORは、短絡距離リレー要素(44S)110の方向要素(M)113による検出、つまり、後備第3段保護範囲L3での検出に対応している。OR回路13bは、こうした論理和信号44SM−ORを、AND回路14a〜14c、14fに出力する。
AND回路14aは、OR回路13cからの論理和信号44SM−ORと、入力信号43SVT常時との論理積の演算を行う。入力信号43SVT常時と入力信号43SVT臨時とは、時限切替手段(図示を省略)に対する常時/臨時の中で常時の設定に対応している。具体的には、タイマー16aを使用するか、または、タイマー16bを使用するかの切り替えを行う。AND回路14aは、論理積の演算結果である論理積信号をAND回路14dに送る。
AND回路14dは、AND回路14aからの論理積信号と、入力信号44ST21ロックをNOT回路15aで論理否定した信号との論理積の演算をする。AND回路14dは演算結果である論理積信号をタイマー16aに出力する。タイマー16aの時限はT1(>0)に設定されている。タイマー16aは設定された時限後に出力信号をOR回路13dに送る。
AND回路14bは、OR回路13cからの論理和信号44SM−ORと、入力信号43SVT臨時との論理積の演算を行う。入力信号43SVT臨時は、時限切替手段(図示を省略)に対する常時/臨時の中で臨時の設定に対応している。AND回路14bは、演算結果である論理積信号をAND回路14eに送る。
AND回路14eは、AND回路14bからの論理積信号と、入力信号44ST22ロックをNOT回路15bで論理否定した信号との論理積の演算をする。AND回路14eは演算結果である論理積信号をタイマー16bに出力する。タイマー16bの時限はT2(>0)に設定されている。タイマー16bは設定された時限後に出力信号をOR回路13dに送る。
AND回路14cは、OR回路13cからの論理和信号44SM−ORと、自動復旧装置2からのARE起動信号との論理積の演算をする。AND回路14cは演算結果である論理積信号をタイマー16cに出力する。タイマー16cの時限はT3に設定されている。この実施の形態では、時限T3は、
T3=0
に設定されている。この設定以外にも、時限T3は、
T3<T1
かつ、
T3<T2
に設定されていてもよい。タイマー16cは、設定された時限後に出力信号をOR回路13dに送る。
こうしたAND回路14aとAND回路14dとNOT回路15aから成る第1の時限回路と、AND回路14bとAND回路14eとNOT回路15bから成る第2の時限回路とは、タイマー16a、16bによる時限を経て、OR回路13cからの論理和信号44SM−ORを、出力信号としてOR回路13dに出力する。具体的には、第1の時限回路は、方向要素(M)113が動作したときに、タイマー16aによる時限T1を経て、ハイレベルの出力信号をOR回路13dに出力する。また、第2の時限回路は、方向要素(M)113が動作したときに、タイマー16bによる時限T2を経て、ハイレベルの出力信号をOR回路13dに出力する。
一方、AND回路14cとタイマー16cとから成る第3の時限回路は、タイマー16cの時限がT3=0、または、T3<T1かつT3<T2であるので、自動復旧装置2がARE起動信号を出力している状態では、方向要素(M)113が動作したときに、タイマー16a、16bの時限T1、T2に比べて最小の時限T3で、ハイレベルの出力信号をOR回路13dに出力する。
OR回路13dは、タイマー16aの時限T1(>0)を経た出力信号と、タイマー16bの時限T2(>0)を経た出力信号と、タイマー16cの最小の時限T3を経た出力信号との論理和の演算をする。そして、OR回路13dは、演算結果である論理和信号を、時限信号としてAND回路14gに送る。つまり、自動復旧装置2が起動してARE起動信号を出力している状態で、短絡距離リレー要素(44S)110の方向要素(M)113が送電線110の事故を検出すると、タイマー16cの時限T3が最小であるので、時限T1や時限T2を経たハイレベルの出力信号に比べて、最小の時限T3でOR回路13dがハイレベルの時限信号をAND回路14gに出力する。
つまり、短絡距離リレー要素(44S)110の方向要素(M)113だけが動作し、かつ、自動復旧装置2が動作していない状態では、第1の時限回路からの時限T1を経たハイレベルの出力信号か、第2の時限回路からの時限T2を経たハイレベルの出力信号かのどちらかがOR回路13dに出力される。また、短絡距離リレー要素(44S)110の方向要素(M)113だけが動作し、かつ、自動復旧装置2がARE起動信号を出力している状態では、最小の時限T3を経たハイレベルの出力信号がOR回路13dに真先に出力される。
AND回路14gは、OR回路13bからの論理和信号44SX2−ORと、OR回路13dからの時限信号との論理積の演算をする。AND回路14gは、論理演算の結果である、時限(44ST2)の論理積信号をOR回路13eに出力する。つまり、AND回路14gは、OR回路13dからの時限信号に応じて、OR回路13bからの論理和信号44SX2−ORをOR回路13eに出力する。
特に、先に述べたように、自動復旧装置2がARE起動信号を出力していなければ、AND回路14gは、タイマー16aからのハイレベルの出力信号またはタイマー16bからの出力信号と、第2距離要素(X2)112が動作したことを示す、OR回路13bからの論理和信号44SX2−ORとの論理積の演算をする。これにより、タイマー16aの時限T1またはタイマー16bの時限T2を経て、つまり所定の時限(44ST2)で、AND回路14gは、第2距離要素(X2)112が動作したことを示す、ハイレベルの論理積信号をOR回路13eに出力する。
また、自動復旧装置2がARE起動信号を出力している状態で、方向要素(M)113が動作すると、時限T1や時限T2に比べて短時間の時限T3を経て、つまり変更された時限(44ST2)で、AND回路14gは、第2距離要素(X2)112が動作したことを示す、ハイレベルの論理積信号をOR回路13eに出力する。
AND回路14fは、OR回路13cからの論理和信号44SM−ORと、入力信号44ST3ロックをNOT回路15cで論理否定した信号との論理積の演算をする。AND回路14fは演算結果である論理積信号をタイマー16dに出力する。タイマー16dの時限はT4(>T3)に設定されている。タイマー16dは設定された時限後に、つまり時限(44ST2)の出力信号をOR回路13eに出力する。
こうしたAND回路14fとNOT回路15cとタイマー16dとから成る第4の回路は、短絡距離リレー要素(44S)110の方向要素(M)113による検出、つまり、後備第3段保護範囲L3での検出に対応している。タイマー16dは時限T4つまり時限(44ST2)で出力信号をOR回路13eに出力する。
OR回路13eは、演算回路17からの出力信号と、AND回路14gからの時限(44ST2)の論理積信号と、タイマー16dからの時限(44ST3)の出力信号との論理和の演算をする。OR回路13eは、演算結果である論理和信号を遮断信号として、遮断器112に向けて出力する。
以上が距離継電装置1の構成である。次に、距離継電装置1の作用について述べる。通常の後備第1段保護や試充電の際に、後備第1段保護範囲L1で送電線110に事故が発生すると、距離継電装置1は後備第1段保護を行う。これにより、距離継電装置1の短絡距離リレー要素(44S)110の第1距離要素(X1)111が出力する動作信号44SX1−1〜44SX1−3の中で、例えば動作信号44SX1がハイレベルになる。この動作信号44SX1は、OR回路13aと演算回路17とを経て、OR回路13eに出力される。OR回路13eは、ハイレベルの動作信号44SX1により、遮断信号を遮断器112に向けて即時に出力する。
また、通常の後備第3段保護や試充電の際に、後備第3段保護範囲L3で例えば相手端側の送電線に事故が発生すると、距離継電装置1は後備第3段保護を行う。これにより、距離継電装置1の短絡距離リレー要素(44S)110の方向要素(M)113が出力する動作信号44SM1〜44SM3の中で、例えば動作信号44SM1がハイレベルになる。この動作信号44SM1は、OR回路13cとAND回路14fとを経た後、さらに、タイマー16dを経てOR回路13eに出力される。この結果、OR回路13eは、タイマー16dの時限T4の経過後に、遮断信号を遮断器112に向けて出力する。
また、通常の後備第2段保護の際に、後備第2段保護範囲L2で相手端側の送電線110に事故が発生すると、距離継電装置1は後備第2段保護を行う。このとき、動作信号44SX2−1〜44SX2−3の中で、例えば動作信号44SX2−1がハイレベルになる。このハイレベルの動作信号44SX2−1は、OR回路13bから論理和信号44SX2−ORとしてAND回路14gに出力される。
一方、後備第2段保護が行われているときには、距離継電装置1の方向要素(M)113も動作して、動作信号44SM1〜44SM3の中で、例えば動作信号44SM1がハイレベルになる。第2の信号処理回路20のAND回路14a、14bとAND回路14d、14eとは、このハイレベルの動作信号44SM1と、入力信号43SVT常時および入力信号43SVT臨時と、入力信号44ST21ロックおよび入力信号44ST22ロックとを基に、タイマー16aまたはタイマー16bからのハイレベルの出力信号をOR回路13dに送る。OR回路13dはハイレベルの時限信号をAND回路14gに送る。AND回路14gは、ハイレベルの論理和信号44SX2−ORと、ハイレベルの論理和信号との論理積の演算をして、時限(44ST2)のハイレベルの論理積信号をOR回路13eに出力する。これにより、OR回路13eは、時限T1または時限T2を経て、遮断信号を遮断器112に向けて出力する。
さらに、試充電の際に、後備第2段保護範囲L2で相手端側の送電線110に事故が発生すると、距離継電装置1は後備第2段保護を行う。このとき、自動復旧装置2は、事故区間を遮断した後に、距離継電装置1に対して、自動復旧装置2が動作していることを示すARE起動信号を出力する。さらに、試充電の際に後備第2段保護が行われているときには、距離継電装置1の方向要素(M)113も動作して、動作信号44SM1〜44SM3の中で、例えば動作信号44SM1がハイレベルになる。そして、ハイレベルのARE起動信号と、同じくハイレベルの動作信号44SM1とがAND回路14cに加えられる。AND回路14cは、ARE起動信号と動作信号44SM1との論理積の演算をして、ハイレベルの論理積信号をタイマー16cに出力する。このハイレベルの論理積信号は、タイマー16cを経てOR回路13dに出力される。このとき、タイマー16cの時限T3は、
T3=0
または、
T3<T1
かつ、
T3<T2
に設定されているので、タイマー16cの出力信号が変更された時限(44ST2)で、つまり即時にまたは時限T3の経過後にOR回路13dに出力される。OR回路13dは、タイマー16cの出力信号がハイレベルであるので、ハイレベルの時限信号をAND回路14gに出力する。
一方、試充電の際に距離継電装置1は後備第2段保護を行っているので、後備第2段保護範囲L2の送電線110に事故が発生すると、短絡距離リレー要素(44S)110の第2距離要素(X2)112が動作する。これにより、第2距離要素(X2)112が出力する動作信号44SX2−1〜44SX2−3の中で、例えば動作信号44SX2−1がハイレベルになる。このハイレベルの動作信号44SX2−1は、OR回路13bから論理和信号44SX2−ORとしてAND回路14gに出力される。
AND回路14gは、OR回路13bからのハイレベルの論理和信号44SX2−ORと、OR回路13dからのハイレベルの時限信号との論理積の演算をする。そして、AND回路14gは、変更された時限(44ST2)のハイレベルの論理積信号をOR回路13eに出力する。これにより、短絡距離リレー要素(44S)110の第2距離要素(X2)112が動作したタイミングでOR回路13eは遮断信号を遮断器112に向けて出力する。
この結果、試充電の際に後備第2段保護範囲L2で事故が発生しても、距離継電装置1の第2の信号処理回路20が変更された時限(44ST2)に、つまり即時にまたは時限T3の経過後に遮断信号を遮断器112に向けて出力するので、遮断器112は事故区間を遮断して送電を停止する。
こうして、この実施の形態によれば、自区間の後備第2段保護範囲L2の送電線110に事故が発生すると、
A1.事故発生時
A2.試充電時
の状況変化に応じて、距離継電装置の時限(44ST2)を変更することが出来る。
また、この実施の形態によれば、以下の効果を達成することが出来る。
B1.試充電時の瞬時電圧低下継続時間を短縮することができる
B2.試充電時の電線溶断リスクを低減することができる
B3.事故発生時の瞬時電圧低下継続時間と、試充電時の瞬時電圧低下継続時間の相違が感覚的に判断できるため、事故点がオペレータにも判明しやすい
さらに、この実施の形態によれば、ARE起動信号等の論理演算をするために、AND回路14cとタイマー16cとだけを必要とするので、距離継電装置1に対する変更箇所を少なくすることを可能にする。
1 距離継電装置
10 短絡距離リレー要素(44S)
11 第1距離要素(X1)
12 第2距離要素(X2)
13 方向要素(M)
14 ブラインダー要素(MR)
10 第1の信号処理回路(信号処理回路)
20 第2の信号処理回路(信号処理回路)

Claims (3)

  1. 送電線に設置されている遮断器が動作して送電が停止されているときに、所定時間後に遮断器を投入して前記送電線を復旧する自動復旧装置が出力する信号であり、かつ、この自動復旧装置が動作していることを示す起動信号を利用する距離継電装置であって、
    後備第2段保護範囲にある前記送電線に発生した事故を検出するリレー要素と、
    前記自動復旧装置から起動信号が入力されていない状態で、前記リレー要素が事故を検出すると、所定の時限後に遮断信号を前記遮断器に向けて出力し、前記自動復旧装置から起動信号が入力されている状態で、前記リレー要素が事故を検出すると、前記所定の時限より短い時限で遮断信号を前記遮断器に向けて出力する信号処理回路と、
    を備えることを特徴とする距離継電装置。
  2. 前記リレー要素は、リアクタンス形で動作して前記送電線を保護する後備第2段保護用の第1リレー要素と、モー形で動作して前記送電線を保護する後備第3段保護用の第2リレー要素とから成り、
    前記信号処理回路は、前記自動復旧装置から起動信号が入力されている状態で、前記後備第3段保護用の第2リレー要素の動作を表す動作信号がこの第2リレー要素から入力されると、前記所定の時限に比べて短い時限後に時限信号を生成し、前記後備第2段保護用の第1リレー要素の動作を表す動作信号がこの第2リレー要素から入力されると、前記時限信号を基に所定の時限後に遮断信号を前記遮断器に向けて出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の距離継電装置。
  3. 前記信号処理回路は、前記後備第3段保護用の第2リレー要素の動作信号と、前記自動復旧装置の起動信号との論理積の演算を行い、この演算の結果と、前記後備第2段保護用の第1リレー要素の動作信号との論理積の演算を行って前記時限信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の距離継電装置。
JP2015010734A 2015-01-22 2015-01-22 距離継電装置 Pending JP2016135088A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010734A JP2016135088A (ja) 2015-01-22 2015-01-22 距離継電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010734A JP2016135088A (ja) 2015-01-22 2015-01-22 距離継電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016135088A true JP2016135088A (ja) 2016-07-25

Family

ID=56464738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015010734A Pending JP2016135088A (ja) 2015-01-22 2015-01-22 距離継電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016135088A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4447845A (en) * 1982-07-07 1984-05-08 General Electric Company Reactance relay
JPH01243814A (ja) * 1988-03-24 1989-09-28 Toshiba Corp 再閉路保護装置
JP2011254626A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Chugoku Electric Power Co Inc:The 送電線保護装置
JP2014192953A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Chugoku Electric Power Co Inc:The 送電線保護装置、及び送電線保護システム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4447845A (en) * 1982-07-07 1984-05-08 General Electric Company Reactance relay
JPH01243814A (ja) * 1988-03-24 1989-09-28 Toshiba Corp 再閉路保護装置
JP2011254626A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Chugoku Electric Power Co Inc:The 送電線保護装置
JP2014192953A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Chugoku Electric Power Co Inc:The 送電線保護装置、及び送電線保護システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2862252B1 (en) A power bay protection device and a method for protecting power bays
JP2018064416A (ja) 並行2回線送電線保護システム
CN106329474B (zh) 保护装置及操作其的方法、计算机程序产品及电气设施
JP7218497B2 (ja) 地絡保護継電システム
JP4648789B2 (ja) 単独運転防止システム
JP2011097797A (ja) ループ系統の保護システム
JP2010164514A (ja) 故障点標定装置
JP2016135088A (ja) 距離継電装置
JP6209109B2 (ja) 保護継電装置
JP2008160910A (ja) 保護継電装置
JP5401879B2 (ja) 地絡順序遮断装置
JP2014192953A (ja) 送電線保護装置、及び送電線保護システム
JP2011254626A (ja) 送電線保護装置
CN103166170A (zh) 短路侦测装置及其侦测方法
JP2019068571A (ja) 回線選択保護継電装置、及び並行2回線送電線保護システム
JP2010115079A (ja) 短絡保護継電システム
JP2008136263A (ja) 距離継電装置
JP2004297968A (ja) 保護継電装置
JP4602271B2 (ja) 平行2回線送電線の保護方式
JPH027831A (ja) インバータ装置の保護回路
JP2016111800A (ja) 保護継電装置用時限切替回路
KR100875139B1 (ko) 배전선로의 서지 보호장치
JP2011229206A (ja) 保護継電器の試充電時限整定切替回路
JP5300319B2 (ja) 距離継電装置
KR101626135B1 (ko) 지락전류 검출 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181016

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190409