JP2016121336A - グリース組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]
基油として、アメリカ石油協会(API)が定める基油カテゴリーにおいてグループ1〜5に属する潤滑油又はこれらの混合油と、
増ちょう剤として硫酸バリウムと、
添加剤として、アルカリ金属サリシレート、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ金属スルホネート、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属フェネート、及び、アルカリ土類金属フェネートからなる群より選択される少なくとも1種の金属系清浄剤と、を含有するグリース組成物。
[2]
前記硫酸バリウムの配合量が、グリース組成物全体を100質量部として0.5〜50質量部である、[1]記載のグリース組成物。
[3]
前記硫酸バリウムの1次粒子径が1μm以下である、[1]又は[2]のいずれか一記載のグリース組成物。
[4]
前記金属系清浄剤の配合量が、グリース組成物全体を100質量部として0.1〜10質量部である、[1]から[3]のいずれか一記載のグリース組成物。
[5]
前記添加剤のTBNが、5〜600mgKOH/gである、[1]から[4]のいずれか一記載のグリース組成物。
[基油]
本形態のグリース組成物に用いられる基油は、特に限定されない。例えば、通常のグリース組成物に使用される鉱油、合成油、動植物油、これらの混合油を適宜使用することができる。具体例としては、API(アメリカ石油協会、American Petroleum Institute)の基油カテゴリーでグループ1〜5のものを挙げることができる。ここで、APIの基油カテゴリーとは、潤滑油基油の指針を作成するためにアメリカ石油協会によって定義された基油材料の広範な分類である。
(硫酸バリウム)
本形態において使用される増ちょう剤は、硫酸バリウムである。硫酸バリウムは、人体のレントゲン用造影剤や非金属導電性フィラーとして広く使用され、天然には重晶石として存在する環境適合性(使用上においては人体に対する安全性が高いことや、製造上においては環境負荷の小さいこと等)の高い無機化合物である。また、表面処理をすることで、溶媒との親和性を高めることができる。表面処理としては、例えば、SiO2、Al2O3−SiO2などが挙げられる。
本形態のグリース組成物には、上記の増ちょう剤(硫酸バリウム)と共に、硫酸バリム化合物以外の増ちょう剤(他の増ちょう剤)を用いてもよい。こうした他の増ちょう剤としては、第三リン酸カルシウム、アルカリ金属石けん、アルカリ金属複合石けん、アルカリ土類金属石けん、アルカリ土類金属複合石けん、アルカリ金属スルホネート、アルカリ土類金属スルホネート、その他の金属石けん、テレフタラメート金属塩、トリウレアモノウレタン、ジウレア、テトラウレア、これ以外のポリウレア、又は、クレイ、シリカエアロゲル等のシリカ(酸化ケイ素)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を併せて使用することができる。また、これら以外にも液状物質に粘ちょう効果を付与できるものはいずれも使用することができる。
(金属系清浄剤)
本形態のグリース組成物には、上記の増ちょう剤(硫酸バリウム)からなるグリースに、特定の添加剤を加える事により、耐水性や防錆性の機能が発揮できる。本形態に使用される添加剤は、金属系清浄剤であり、このような金属系清浄剤としては、中性塩、塩基性塩、過塩基性塩およびこれらの混合物等を用いることができ、特に過塩基性サリシレート、過塩基性フェネート、過塩基性スルホネートの含有が、本発明の硫酸バリウムを増ちょう剤とするグリースの構造をより安定にする。そのため、金属系清浄剤としては、潤滑油に用いられるアルカリ金属清浄剤、及び/又は、アルカリ土類金属系清浄剤が使用可能であるが、本形態のグリース組成物は、アルカリ金属サリシレート、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ金属スルホネート、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属フェネート、及び、アルカリ土類金属フェネートからなる群より選択される少なくとも1種の金属系清浄剤と、を含有する。アルカリ金属又はアルカリ土類金属としては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等が挙げられ、カルシウム及び/又はマグネシウムが特に好ましく用いられる。
本形態のグリース組成物には、更に任意の酸化防止剤、防錆剤、油性剤、極圧剤、耐摩耗剤、固体潤滑剤、金属不活性剤、ポリマー、非金属系清浄剤、着色剤、撥水剤等の添加剤を、グリース組成物全体を100質量部として、任意の成分全体で約0.1〜20質量部加えることができる。例えば、酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルパラクレゾール、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン、N−フェニル−α−ナフチルアミン、フェノチアジン等がある。例えば、防錆剤としては、酸化パラフィン、カルボン酸金属塩、スルホン酸金属塩、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、サリチル酸エステル、コハク酸エステル、ソルビタンエステルや各種アミン塩等がある。例えば、油性剤や極圧剤並びに耐摩耗剤としては、硫化ジアルキルジチオリン酸亜鉛、硫化ジアリルジチオリン酸亜鉛、硫化ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛、硫化ジアリルジチオカルバミン酸亜鉛、硫化ジアルキルジチオリン酸モリブテン、硫化ジアリルジチオリン酸モリブテン、硫化ジアルキルジチオカルバミン酸モリブテン、硫化ジアリルジチオカルバミン酸モリブテン、有機モリブテン錯体、硫化オレフィン、トリフェニルフォスフェート、トリフェニルフォスフォロチオネート、トリクレジンフォスフェート、その他リン酸エステル類、硫化油脂類等がある。例えば、固体潤滑剤としては、二硫化モリブテン、グラファイト、窒化ホウ素、メラミンシアヌレート、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、二硫化タングステン、フッ化黒鉛等がある。例えば、金属不活性剤としては、N,N’ジサリチリデン−1,2−ジアミノプロパン、ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、チアジアゾール等がある。例えば、ポリマーとしては、ポリブテン、ポリイソブテン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリメタクリレート等が挙げられる。例えば、非金属系清浄剤として、コハク酸イミド等を挙げることができる。
次に、本形態に係るグリース組成物における、基油及び増ちょう剤または添加剤の配合量を説明する。尚、任意の成分の配合量に関しては、必要であれば上述の配合量にて適宜配合すればよい。
基油の配合量としては、グリース組成物全体を100質量部として、好ましくは50〜95質量部であり、より好ましくは60〜90質量部であり、更に好ましくは70〜85質量部である。
増ちょう剤全体の配合量としては、グリース組成物全体を100質量部として、好ましくは3〜50質量部、より好ましくは5〜40質量部、更に好ましくは7〜30質量部配合することができる。
添加剤としての、アルカリ金属/アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ金属/アルカリ土類金属スルホネート、及び/又は、アルカリ金属/アルカリ土類金属フェネートである金属系清浄剤の配合量としては、グリース組成物全体を100質量部として、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは0.3〜7質量部であり、更に好ましくは0.5〜5質量部である。
[硫酸バリウム類化合物以外の増ちょう剤を実質的に含まない場合]
本形態に係るグリース組成物の製造方法としては、既存の手法を適宜用いることが可能であるが、例えば、以下の工程により製造することが可能である。基油、増ちょう剤及び添加剤を配合し、グリース専用の製造装置(プログラム式グリース試作装置)内に投入する。次に、常温(例えば25℃程度)にて撹拌(撹拌条件は、例えば、攪拌回転数20〜100rpm、撹拌時間10〜15分)を行い、その後、均質化装置(例えば、三本ロールミル等)により処理した後、真空脱泡し、均質なグリース組成物を得る。尚、その他の任意の成分(添加剤等)を用いる場合には、あらかじめ適当な温度(例えば80〜100℃の温度)にて基油と添加剤とを混合した後、常温に戻し、硫酸バリウムを加えてもよい(又は、常温にて硫酸バリウムを基油に混ぜて混合した後、温度を上昇させ、添加剤を混合してもよい)。
次に、硫酸バリウムと、硫酸バリウム以外の増ちょう剤(他の増ちょう剤)を、グリース組成物の増ちょう剤として併用する場合の本形態に係るグリース組成物の製造方法を、他の増ちょう剤としてウレア増ちょう剤を用いる場合を一例として説明する。まず、ウレア増ちょう剤の原料(ジイソシアネート、一級モノアミン、モノアルコール等)を適宜配合し、基油中で合成反応させた後、180℃程度の温度まで上昇させる、その後冷却し、80〜100℃の温度で、添加剤等を混入し、十分に撹拌混合させた後、室温まで冷却させる。その後、硫酸バリウムを配合して、攪拌して得た分散体を、混練機(例えば、三本ロールミル等)を使用して、均質化することで、グリース組成物を得る事が出来る。
[滴点]
本形態のグリース組成物は、滴点が200℃以上又は超となるものが好ましく、220℃以上又は超となるものがより好ましく、250℃以上又は超となるものが特に好ましい。グリース組成物の滴点が200℃以上であれば、潤滑上の問題、例えば、高温での粘性喪失やそれに伴う漏洩、焼付け等が生じる可能性を抑えられると考えられる。尚、滴点は、粘性を有するグリースが、温度を上げてゆくと増ちょう剤構造を失う温度をいう。ここで、滴点の測定は、JIS K 2220 8に従って行うことができる。
本形態のグリース組成物は、混和ちょう度試験において、好ましくは00号〜4号(175〜430)のちょう度であり、更に好ましくは1号〜3号(220〜340)のちょう度である。尚、ちょう度はグリースの外観的硬さを表す。ここで、ちょう度としては、JIS K 2220 7に従って測定された混和ちょう度の値を用いる。
本形態のグリース組成物は、耐熱性試験(薄膜加熱試験)(150℃、24時間)において、10%未満の蒸発減量が好ましく、3%未満の蒸発減量がより好ましい。ここで、薄膜加熱試験の方法は下記の通りである。即ち、JIS K 2246の湿潤試験方法に規定するSPCC鋼板の試験片(厚さ1.0mm×縦60mm×横80mm寸法)の片面の中央面積部分(50mm×70mm)に試料を3.0g±0.1g塗布し、150℃×24時間の薄膜加熱試験を行い、SPCC鋼鈑の薄膜加熱試験前後の重量を測定し、以下の式で求めた蒸発量を蒸発減量とする。
蒸発量(%)={(薄膜加熱試験前重量、g−薄膜加熱試験後重量、g)/薄膜加熱試験前重量、g}×100
本形態のグリース組成物は、耐水性試験において、グリース状であることが好ましい。ここで、耐水性試験の方法は下記の通りである。即ち、300mlのビーカー内にグリース90質量部と水10質量部を投入し、十分混合させた後のグリース状態を観察する。増ちょう剤と基油が分離しない場合に、グリース状と評価する。尚、水の混入により増ちょう剤と基油が分離すると潤滑界面に十分な油分が供給されず潤滑性が損なわれ、さらに油分による金属表面への保護作用が低下することから、錆の発生を誘発してしまう。
本形態のグリース組成物は、軸受防錆試験において、錆なしと評価されることが好ましい。ここで、軸受防錆試験の方法は、ASTM D1743に従って行うことができる。試験ベアリングのアウターレース面に錆が一つもない場合に、錆なしと評価する。
本形態のグリース組成物は、一般に使用される機械、軸受、歯車等に使用可能であることはもちろん、より苛酷な条件下、例えば、高温条件下で優れた性能を発揮することができる。例えば、自動車では、スターター、オルターネーター及び各種アクチュエーター部のエンジン周辺、プロペラシャフト、等速ジョイント(CVJ)、ホイールベアリング及びクラッチ等のパワートレイン、電動パワーステアリング(EPS)、制動装置、ボールジョイント、ドアヒンジ、ハンドル部、冷却ファンモーター、ブレーキのエキスパンダー等の各種部品等の潤滑に好適に用いることができる。更に、パワーショベル、ブルドーザー、クレーン車等の建設機械、鉄鋼産業、製紙工業、林業機械、農業機械、化学プラント、発電設備、乾燥炉、複写機、鉄道車両、シームレスパイプのネジジョイント等の各種高温・高荷重部位に用いることも好ましい。その他の用途としては、ハードディスク軸受用、プラスチック潤滑用、カートリッジグリース等が挙げられるが、これらの用途にも好適である。
本実施例1〜17及び比較例1〜11で用いた原料は以下の通りである。
・基油A:脱ろう溶剤精製により得られたパラフィン系鉱油で、グループ1に属するものであり、100℃動粘度が11.25mm2/s、粘度指数が97のものである。
・基油B:フィッシャートロプッシュ法により合成されたGTL(ガストゥリキッド)で、グループ3に属するものであり、100℃動粘度が7.58mm2/s、粘度指数が141のものである。
・基油C:ポリ−α−オレフィンで、グループ4に属するものであり、100℃動粘度が6.34mm2/s、粘度指数が136のものである。
・基油D:不飽和ポリオールエステル油で、グループ5に属するものであり、100℃動粘度が4.55mm2/s、粘度指数が141のものである。
(増ちょう剤)
・硫酸バリウム:平均1次粒子径0.01μmのSiO2処理品
・硫酸バリウム:平均1次粒子径0.06μmの未処理品
・硫酸バリウム:平均1次粒子径0.3μmのSiO2−Al2O3処理品
・ケイ酸マグネシウム:平均粒子径10μmの一級試薬
・炭酸カルシウム:平均粒子径10μmの一級試薬
・酸化アルミニウム:平均粒子径10μmの一級試薬
(添加剤)
・添加剤A:カルシウムサリシレート(INFINEUM社製、M7121)(TBN225mgKOH/g)
・添加剤B:マグネシウムサリシレート(INFINEUM社製、C9012)(TBN342mgKOH/g)
・添加剤C:ナトリウムスルホネート(LUBRIZOL社製、Lz5318A)(TBN448mgKOH/g)
・添加剤D:カルシウムスルホネート(INFINEUM社製、C9330)(TBN300mgKOH/g)
・添加剤E:カルシウムフェネート(ORONITE社製、OLOA219)(TBN255)
・添加剤F:ザルコシン酸(BASF社製、SARKOSYL O)
・添加剤G:アミン酸誘導体(KING社製、K−CORR100)
・添加剤H:ナフテン酸亜鉛(DIC製、DAILUBE Z500)
(実施例1)
基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム及び添加剤Aの合計量が500gになるように表1内記載の配合割合にて計量し、内容量1.0kgのグリース専用の製造装置内に投入する。常温で200rpmの攪拌回転数で15分間攪拌した分散体を、三本ロールミルを使用して処理した後、真空脱泡し、均質な1.5号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な3号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油B、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油B、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な1号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油C、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油C及び基油D、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、基油B及び基油C、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油B、平均1次粒子径0.06μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な1.5号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油B、平均1次粒子径0.3μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な1号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Aを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油B、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤A及び添加剤Dを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な1.5号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Bを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Cを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Dを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2.5号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Dを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤A及び添加剤Dを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表1内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Eを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な1.5号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表2内記載の配合量にて基油A、基油C又は基油Dと、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウムを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な1〜2号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表2内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤F又はGを混入し、実施例1を製造したが、流動状(非グリース状)の物質となった。
グリース製造釜内に、原料として表2内記載の配合量にて基油A、平均1次粒子径0.01μmの硫酸バリウム、添加剤Hを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造して、均質な1号ちょう度のグリースを得た。
グリース製造釜内に、原料として表2内記載の配合量にて基油Aと、ケイ酸マグネシウムを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造したが、流動状(非グリース状)の物質となった。
グリース製造釜内に、原料として表2内記載の配合量にて基油Aと、炭酸カルシウムを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造したが、流動状の物質となった。
グリース製造釜内に、原料として表2内記載の配合量にて基油Aと、酸化アルミニウムを混入し、実施例1の製造法に準拠し、同様に製造したが、流動状の物質となった。
増ちょう剤はリチウム12ヒドロキシステアレート石けん、鉱物油系の潤滑油を基油に使用した市販汎用リチウム系グリース(昭和シェル石油株式会社製)であり、基油の粘度は100℃で12.2mm2/sである。
鉱物油系の潤滑油を基油に使用した市販汎用ウレア系グリース(昭和シェル石油株式会社製)であり、基油の粘度は100℃で11.3mm2/sである。
実施例及び比較例について、滴点、混和ちょう度試験、耐熱性試験、耐水性試験、軸受防錆試験について、前述の試験方法により各試験を行った。得られた実施例及び比較例の各グリースの性質も表1及び2に記す。「木目の良さ」は、木目が細かく滑らかで艶がある場合に「◎」とし、木目が細かく滑らかであるが艶がない場合に「○」、木目がやや粗く艶がない場合に「△」、木目が粗く艶がない場合に「×」で示す。尚、木目の指標は、供試サンプルを直接手の指等で触れた際の感触ならびに外観から判定したものである。粘弾性(コシの強さ)は、コシが強く弾力がある場合に「◎」、コシがあり弾力がある場合に「○」、コシが弱く弾力がない場合に「△」、コシそのものを全く感じない場合(液状等)に「×」で示す。尚、粘弾性とは、供試サンプルを直接手の指等で触れた際の感触により判定したものである。
表1に示したように、実施例1〜17は、いずれも、混和ちょう度、滴点、耐熱性、耐水性、防錆性に優れている。
Claims (5)
- 基油として、アメリカ石油協会(API)が定める基油カテゴリーにおいてグループ1〜5に属する潤滑油又はこれらの混合油と、
増ちょう剤として、硫酸バリウムと、
添加剤として、アルカリ金属サリシレート、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ金属スルホネート、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属フェネート、及び、アルカリ土類金属フェネートからなる群より選択される少なくとも1種の金属系清浄剤と、を含有するグリース組成物。 - 前記硫酸バリウムの配合量が、グリース組成物全体を100質量部として0.5〜50質量部である、請求項1記載のグリース組成物。
- 前記硫酸バリウムの平均1次粒子径が1μm以下である、請求項1又は2のいずれか一項記載のグリース組成物。
- 前記金属系清浄剤の配合量が、グリース組成物全体を100質量部として0.1〜10質量部である、請求項1から3のいずれか一項記載のグリース組成物。
- 前記金属系清浄剤のTBNが、5〜600mgKOH/gである、請求項1から4のいずれか一項記載のグリース組成物。
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