JP2016120568A - 研磨パッド及びそれを用いた研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨加工時に被研磨材に接触する研磨パッドの凹凸パターンが磨耗しても、ドレッシング処理により凹凸パターンを復元することが可能な研磨パッド及びそれを使用した研磨方法を提供する。【解決手段】被研磨材の表面を研磨加工する際に、研磨装置に取付けて使用する研磨パッド10であって、研磨装置の研磨テーブル11に載置されて、研磨加工時に被研磨材と対向する平板状のパッド基材12と、パッド基材12内に分散配置された多数の微細な貫通部13又は開口部に表面高さ位置をパッド基材12の表面高さ位置に一致させて充填され、弾性率がパッド基材12の弾性率より大きく、かつ磨耗率がパッド基材12の磨耗率より小さな分散型の耐磨耗材14とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、被研磨材の表面を研磨加工する際に、研磨装置に取付けて使用する研磨パッド及びそれを用いた研磨方法に関する。
プリズム、反射鏡等の光学部品や半導体基板等の電子部品のように、高精度の平坦性が要求される被研磨材を研磨加工する場合、回転する研磨パッドの表面に研磨液(コロイダルシリカやダイヤモンド超微粉等の砥粒を酸性溶液又はアルカリ性溶液に分散させたもの)を供給しながら、被研磨材の研磨加工面を研磨パッドに押し当て研磨を行っている。ここで、研磨パッドに供給した研磨液を研磨パッドの表面に均一に分配させると共に、研磨時に発生した研磨屑を研磨パッドの表面から除去するために、研磨パッドの研磨面(被研磨材が押し当てられる面)側には微細な突起が分散配置された凹凸パターン又は微細幅の溝が多数分散配置された凹凸パターンが形成されている。
更に、研磨パッドには、研磨加工中に被研磨材を支持しながら、研磨時に発生する衝撃力を吸収して被研磨材の破損を防止することが求められている。このため、研磨パッドでは材質や組織状態を調整することにより、研磨パッドの変形のし難さ(剛性)と研磨パッドの変形のし易さ(弾性)のバランスを図っている。
例えば、特許文献1には、研磨パッドの研磨面側に規則的な凹凸パターンを有し、内部に発泡部を均一に分散させてクッション性を発揮させた研磨パッドが提案されている。特許文献2には、研磨パッドに開口率及び開口径が共に低い領域と開口率及び開口径が共に高い領域を分散配置させ、研磨パッドに開口率及び開口径が共に低い領域で被研磨材を支持しながら、開口率及び開口径が共に高い領域により研磨液の流出入を促進することが開示されている。特許文献3には、チャンネルパターンがそれぞれ形成された2枚のポリマーシートを、チャンネル同士が交差するように重ね合わせて凹凸パターンを形成することにより、研磨性能の低下を防止しながら寸法安定性を備えた積層開口網状研磨パッドが開示されている。
一方、研磨パッドの弾性率を大きくすると、研磨パッドが変形し難くなって剛性及び平坦化能力が増大し、研磨パッドの研磨面側に多数の溝を設けると研磨パッドの有効剛性率は減少するが研磨液の分配は均一に行われるようになって被研磨材の平坦度は高くなり、研磨パッドの材質や組織状態と研磨パッドに形成する凹凸パターンとは、互いに関連しながら研磨性能に影響を及ぼすことが従来から知られている。
そこで、特許文献4には、溝パターンを形成する研磨パッドの研磨層において、研磨層の物性(高度、引張弾性率、エネルギー損失因子、貯蔵弾性率の比率)と溝パターンとの関係を定量的に規定することが提案されている。
更に、特許文献5には、砥粒が表面に固定された固定砥粒型の研磨パッドにおいて、研磨パッド面上に突出高さの異なる2種類の研磨部を有する凹凸パターン設けると共に、2種類の研磨部の弾性率をそれぞれ調整して、被研磨材の押し付け圧力を変化させることにより、被研磨材に2種類の研磨部の双方又は一方を接触させて、被研磨材の研磨状態を変えることが開示されている。
特開2011−125934号公報 特許第5421839号公報 特開2013−67003号公報 特開2013−239737号公報 特開2000−301450号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載された研磨パッドでは、研磨パッドを繰返し使用して研磨加工を行うと、研磨パッドの研磨面側に形成された凹凸パターンは型崩れして(凸部が徐々に磨耗して)、研磨性能が低下してくる。このため、安定した品質の研磨加工を実現するためには、研磨パッドを定期的に新品の研磨パッドと交換する必要があり、研磨コストが増大するという問題がある。更に、研磨パッドの交換に伴って、多くの付帯作業が発生するため、研磨作業効率が低下するという問題も生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、研磨加工時に被研磨材に接触する研磨パッドの凹凸パターンが磨耗しても、ドレッシング処理により凹凸パターンを復元することが可能な研磨パッド及びそれを用いた研磨方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る研磨パッドは、被研磨材の表面を研磨加工する際に、研磨装置に取付けて使用する研磨パッドであって、
前記研磨装置の研磨テーブルに載置されて、研磨加工時に前記被研磨材と対向する平板状のパッド基材と、
前記パッド基材内に分散配置された多数の微細な貫通部又は開口部に、表面高さ位置を該パッド基材の表面高さ位置に一致させて充填され、弾性率が該パッド基材の弾性率より大きく、かつ磨耗率が該パッド基材の磨耗率より小さな分散型の耐磨耗材とを有している。
前記目的に沿う第2の発明に係る研磨パッドは、被研磨材の表面を研磨加工する際に、研磨装置に取付けて使用する研磨パッドであって、
前記研磨装置の研磨テーブルに載置されて、研磨加工時に前記被研磨材と対向する平板状のパッド基材と、
前記パッド基材内に分散配置された多数の微細な貫通部又は開口部に、表面高さ位置を該パッド基材の表面高さ位置に一致させて充填され、磨耗率が該パッド基材の磨耗率より小さな分散型の耐磨耗材とを有している。
第1又は第2の発明に係る研磨パッドにおいて、前記耐磨耗材は、磨耗率が前記パッド基材より小さな樹脂部と、該樹脂部中に分散され、磨耗率が前記パッド基材より小さなフィラーとを有していることが好ましい。
これによって、耐磨耗材の磨耗率の調節が容易となる。
第1又は第2の発明に係る研磨パッドにおいて、平面視した前記耐磨耗材は、一辺の長さが0.1〜10μmの多角形状、直径が0.1〜10μmの円形状、及び直径が0.1〜10μmの円に内接する楕円形状のいずれか1であって、隣り合う前記耐磨耗材間の距離を0.1〜30μmとすることができる。
また、平面視した前記耐磨耗材は、幅が0.1〜10μmの帯状であって、隣り合う前記耐磨耗材間の距離を0.1〜30μmとすることもできる。
これによって、研磨加工時に被研磨材が接触する研磨パッドの研磨面側を全面に亘って均一に磨耗させることができ、研磨加工中に被研磨材を水平に支持することが容易になる。
前記目的に沿う第3の発明に係る研磨方法は、第1の発明に係る研磨パッドを使用した研磨方法であって、
前記研磨テーブルに取付けられた前記研磨パッドに前記被研磨材を押し付け、前記パッド基材を前記耐磨耗材より大きく圧縮変形させることにより、該耐磨耗材の表面を該パッド基材の表面に対して0.1μm以上100μm以下の範囲で突出させて前記被研磨材を支持する。
前記目的に沿う第4の発明に係る研磨方法は、第2の発明に係る研磨パッドを使用した研磨方法であって、
前記研磨テーブルに取付けられた前記研磨パッドの表面をドレッシング処理して、前記パッド基材を前記耐磨耗材より多く磨耗除去することにより、該耐磨耗材の表面を該パッド基材の表面に対して0.1μm以上100μm以下の範囲で突出させて前記被研磨材を支持する。
第1、第2の発明に係る研磨パッド及び第3、第4の発明に係る研磨方法においては、研磨加工時に被研磨材が接触する研磨パッドの研磨面側に磨耗が生じて研磨パッドの研磨性能が低下しても、研磨パッドの研磨面側をドレッシング処理して平坦にする(パッド基材の表面高さ位置と耐磨耗材の表面高さ位置を一致させる)ことにより、研磨パッドの表面状態を初期の(研磨加工を開始したときの)表面状態に戻すことができ、研磨パッドの研磨性能を復活させることができる。その結果、研磨パッドの長寿命化を実現することが可能になる。
(A)は本発明の第1の実施の形態に係る研磨パッドを研磨装置の研磨テーブルに載置した状態を示す断面図、(B)は研磨テーブルに載置された研磨パッドが被研磨材で押圧された状態を示す断面図、(C)は磨耗した状態の研磨パッドの断面図、(D)は磨耗した研磨パッドのドレッシング処理後の状態を示す断面図、(E)は(D)に示す研磨パッドが被研磨材で押圧された状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る研磨パッドの製造において、(A)はマイクロパターンを備えた原パッド基材を作製する工程の説明図、(B)は得られた原パッド基材の説明図、(C)は原パッドを作製する工程の説明図、(D)は原パッドの両端面をそれぞれ研磨加工して得られる研磨パッドの説明図である。 (A)は本発明の第2の実施の形態に係る研磨パッドを研磨装置の研磨テーブルに載置した状態を示す断面図、(B)は研磨テーブルに載置された研磨パッドのドレッシング処理後の状態を示す断面図、(C)は磨耗した状態の研磨パッドの断面図、(D)は磨耗した研磨パッドのドレッシング処理後の状態を示す断面図、(E)は(D)に示す研磨パッドのドレッシング処理後の状態を示す断面図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1(A)に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る研磨パッド10は、被研磨材(図示せず)の平面状の表面を研磨加工する際に、研磨装置の研磨テーブル11に載置されて(取付けられて)使用されるもので、研磨加工時に被研磨材と対向する平板状のパッド基材12と、パッド基材12内に分散配置された多数の微細な貫通部13に、両端面の高さ位置をパッド基材12の表裏面の高さ位置にそれぞれ一致させて充填され、弾性率がパッド基材12の弾性率より大きく、かつ磨耗率がパッド基材12の磨耗率より小さな分散型の耐磨耗材14とを有している。なお、研磨テーブル11に取付けられた研磨パッド10において、研磨パッド10(パッド基材12、耐磨耗材14においても同様)の表面とは、被研磨材が押し当てられる研磨面側の面をさし、研磨パッド10の裏面とは、研磨テーブル11に当接する面をさす。以下、詳細に説明する。
パッド基材12は、例えば、軟質ウレタン、軟質ポリエチレン等の重合度の低い熱可塑性樹脂から形成された厚さTが0.5〜2mmの板であって、パッド基材12には、平面視して、一辺の長さが0.1〜10μmの正方形状(多角形状の一例)の貫通部13が、0.1〜30μmの距離Lを設けて多数分散配置されたマイクロパターンが形成されている。
また、貫通部13に挿入された耐磨耗材14は、磨耗率がパッド基材12より小さな樹脂部15と、樹脂部15中に分散され、磨耗率がパッド基材12より小さなフィラー16とを有している。なお、フィラー16には、炭素、結晶質又はガラス質の酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、ケイ化物等の無機材質の短繊維や粉末が使用され、樹脂部15は、硬質ウレタン、硬質ポリエチレン等の重合度の高い樹脂を用いて形成されている。
ここで、研磨パッド10の製造工程は、図2(A)に示すように、貫通部13が分散配置されたマイクロパターンと凹凸関係が入れ替った突起部17が分散配置した反転マイクロパターン18が形成された金型19で、重合度の低い熱可塑性樹脂からなる可塑性状態の平板20(厚さS(>T)を有し、支持台21に載置されている)の表面を押圧し、図2(B)に示すように、平板20に反転マイクロパターン18の転写パターンである貫通部13が分散配置されたマイクロパターンが形成された原パッド基材22を形成する工程とを有している。なお、突起部17には抜き勾配が設けられているので、貫通部13の表面側の開口断面積は裏面側の開口断面積より大きく、貫通部13の断面積は表面側の開口から裏面側の開口に向かって徐々に小さくなっている。
更に、研磨パッド10の製造工程は、図2(C)に示すように、原パッド基材22に形成された各貫通部13に、磨耗率がパッド基材12より小さな樹脂部15中に、磨耗率がパッド基材12より小さなフィラー16が一様に分散している耐磨耗材23を充填して原パッド基材22と一体化した原パッド24を作製する工程と、図2(D)に示すように、原パッド24の表裏面側を平坦に研磨加工して、原パッド基材22から厚さTのパッド基材12を成形すると共に、耐磨耗材23から両端面の高さ位置がパッド基材12の表裏面の高さ位置とそれぞれ一致する耐磨耗材14を形成する工程とを有している。
平面視した貫通部13を正方形状とすることで、平面視した耐磨耗材14の形状を正方形状としたが、平面視した貫通部を、一辺の長さが0.1〜10μmである三角形、長方形、五角形、六角形等の多角形状、直径が0.1〜10μmの円形状、直径が0.1〜10μmの円に内接する(長径が0.1〜10μmの)楕円形状のいずれか1とすることもできる。
また、金型18を用いて平板19に貫通部13が分散配置されたマイクロパターンを形成したが、エッチング処理やレーザ加工により平板19にマイクロパターンを形成することもできる。
なお、貫通部13の代わりに、パッド基材の表面側に、多数の微細な開口部(開口穴)を形成してもよい。開口部を形成した場合、耐磨耗材は、表面高さ位置がパッド基材の表面高さ位置と一致するように充填する。
耐磨耗材14を重合度の高い樹脂から形成された樹脂部15中にパッド基材12より磨耗率が小さなフィラー16を分散させることにより形成するので、耐磨耗材14の磨耗率の調節を容易に行うことができる。ここで、樹脂部15の弾性率をEp、耐磨耗材14中に示す樹脂部15の体積率をVp、フィラー16の弾性率をEf(一般に、Ep<Ef)、耐磨耗材14中に示すフィラー16の体積率をVfとすると、耐磨耗材14の弾性率は、EpVp+EfVfと近似される。そして、Vp+Vf=1の関係を用いて変形すると、耐磨耗材14の弾性率は、Ep+(Ef−Ep)Vfとなって、樹脂部15の弾性率Epより増大する。これにより、パッド基材12の弾性率を樹脂部15の弾性率より小さくする(例えば、パッド基材12と樹脂部15を同一材質とする場合、パッド基材12を形成する樹脂の重合度を、樹脂部15を形成する樹脂の重合度より下げる)ことにより、耐磨耗材14の弾性率をパッド基材12の弾性率より大きくすることが可能になる。
従って、研磨加工時に研磨パッド10に被研磨材を押し付ける押圧力を設定すると共に、パッド基材12の弾性率、樹脂部15の弾性率Ep及び体積率Vp、フィラー16の弾性率Ef及び体積率Vfを調節することにより、研磨加工時にパッド基材12を耐磨耗材14より大きく圧縮変形させることができ、例えば、耐磨耗材14の表面をパッド基材12の表面に対して0.1μm以上100μm以下突出させて、耐磨耗材14で被研磨材を支持することができる。
次いで、本発明の第1の実施の形態に係る研磨パッド10を使用した研磨方法について説明する。
図1(A)に示すように、研磨パッド10を研磨装置の研磨テーブル11に取付け、研磨パッド10の表面に被研磨材を設定された圧力で押付ける。ここで、パッド基材12の弾性率は耐磨耗材14の弾性率より低いので、図1(B)に示すように、パッド基材12は耐磨耗材14より大きく圧縮変形して、研磨パッド10の表面側に、パッド基材12に対して耐磨耗材14が、例えば、0.1μm以上100μm以下の高さH突出した凹凸パターンを形成することができる。ここで、突出する耐磨耗材14は、平面視して一辺の長さが0.1〜30μmの正方形状なので、突出する耐磨耗材14を被研磨材に当接させることにより、被研磨材を安定して支持する(パッド基材12に対して持ち上げる)ことができる。
また、隣り合う耐磨耗材14間の距離は0.1〜30μmであるので、研磨加工中に研磨パッド10の表面に供給された研磨液を、隣り合う耐磨耗材14で囲まれた隙間に満たし(研磨パッド10の研磨面側に均一に広がり)、過剰となった研磨液は研磨パッド10の外周部から順次排出させることができる。これにより、新鮮な研磨液を被研磨材に効率的に接触させて研磨を行うことができると共に、発生した研磨屑を研磨液の流れに混入させて研磨パッド10の外部に排出させることができる。その結果、被研磨材全体を均一に研磨することができる。
研磨パッド10を用いて被研磨材の研磨加工を繰返し行うと、研磨加工中に被研磨材と常に接触している耐磨耗材14は徐々に磨耗してくるため(隣り合う耐磨耗材14間に形成された研磨液流路の断面積が減少するため)、研磨液を研磨パッド10の表面側に均一に供給することが困難になると共に、研磨屑を研磨液の流れに混入させて研磨パッド10の外部に排出させることが困難となる。このような状況では、図1(C)に示すように、研磨テーブル11に取付けられている研磨パッド10において、研磨加工中に被研磨材とは常に接触しないパッド基材12の厚さは、研磨パッド10の初期の厚さTからほとんど変化しないが、耐磨耗材14において、被研磨材と常に接触する部位の高さKは、例えば、研磨加工時に被研磨材で押圧されて圧縮変形したパッド基材12の厚さに近づく(即ち、被研磨材で研磨パッド10を押圧しない状態では、耐磨耗材14において被研磨材と常に接触する部位の高さKは、パッド基材12の厚さより低くなる)。
ここで、研磨パッド10では、耐磨耗材14がパッド基材12内にパッド基材12を貫通して分散配置されているので、図1(C)に示すように、研磨加工により被研磨材と接触する耐磨耗材14が磨耗して、パッド基材12の表面に対して耐磨耗材14の表面が低くなっても、図1(D)に示すように、研磨パッド10の表面を研磨加工(ドレッシング処理)して耐磨耗材14の表面の高さ位置とパッド基材12の表面の高さ位置を一致させることにより、研磨パッド10の表面状態を、初期の(研磨加工を開始する前の)表面状態に戻すことができる。
これにより、図1(D)に示す研磨パッド10に被研磨材を押圧した際、図1(E)に示すように、パッド基材12に対して耐磨耗材14が突出することにより形成される凹凸パターン(パッド基材12内における耐磨耗材14の分散状態及びパッド基材12に対する耐磨耗材14の突出高さ)を初期の凹凸パターンに戻して、研磨パッド10の研磨性能を復活させることができる。その結果、研磨パッド10の長寿命化を実現することが可能になる。
図3(A)に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る研磨パッド25は、被研磨材(図示せず)の平板状の表面を研磨加工する際に、研磨装置の研磨テーブル11に載置されて(取付けられて)使用されるもので、研磨加工時に被研磨材と対向する平板状のパッド基材26と、パッド基材26内に分散配置された多数の微細な貫通部27に、両端面の高さ位置をパッド基材26の表裏面の高さ位置にそれぞれ一致させて充填され、磨耗率がパッド基材26より小さな分散型の耐磨耗材28とを有している。
ここで、パッド基材26は、例えば、軟質ウレタン、軟質ポリエチレン等の重合度の低い熱可塑性樹脂から形成された厚さGが0.5〜2mmの板であって、パッド基材26には、平面視して、一辺の長さが0.1〜10μmの正方形状の貫通部27が、0.1〜30μmの距離Rを設けて多数分散配置されたマイクロパターンが形成されている。そして、貫通部27に挿入された耐磨耗材28は、第1の実施の形態に係る研磨パッド10の耐磨耗材14と同一の構成部材を用いて形成することができるので、説明は省略する。また、研磨パッド25の製造工程は、研磨パッド10の製造工程と同一なので、説明は省略する。
なお、研磨パッド10では、研磨加工時に被研磨材を研磨パッド10に押し当てた際、パッド基材12の圧縮変形量を耐磨耗材14の圧縮変形量より大きくして、耐磨耗材14がパッド基材12に対して、例えば、0.1μm以上100μm以下の範囲で突出するように、パッド基材12の弾性率と耐磨耗材14の弾性率をそれぞれ調節したが、研磨パッド25では、パッド基材26の弾性率と耐磨耗材28の弾性率をそれぞれ調節する必要がないため、耐磨耗材28を構成する樹脂部15の重合度の調節範囲、樹脂部15中に分散させるフィラー16の材質及び体積率の調節範囲は、耐磨耗材14の場合より拡大する。
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る研磨パッド25を使用した研磨方法について説明する。
図3(A)に示すように、研磨パッド25を研磨装置の研磨テーブル11に取付け、研磨パッド25の表面をドレッシング処理する。ここで、耐磨耗材28の磨耗率はパッド基材26の磨耗率より小さいので、ドレッシング処理を調節することにより、パッド基材26の表面側の除去量を調節することができ、図3(B)に示すように、耐磨耗材28のパッド基材26に対する突出高さMが、例えば、0.1μm以上100μm以下となる凹凸パターンを形成することができる。そして、突出する耐磨耗材28は、平面視して一辺の長さが0.1〜10μmの正方形状なので、突出する耐磨耗材28を被研磨材に当接させることにより、被研磨材を安定して支持する(パッド基材26に対して持ち上げる)ことができる。
また、隣り合う耐磨耗材28間の距離は0.1〜30μmであるので、研磨加工中に研磨パッド25の表面に供給された研磨液は、隣り合う耐磨耗材28で囲まれた隙間を満たし(研磨パッド25の研磨面側に均一に広がり)、過剰な研磨液は研磨パッド25の外周部から順次排出される。これにより、新鮮な研磨液を被研磨材に効率的に接触させて研磨を行うことができると共に、発生した研磨屑を研磨液の流れに混入させて研磨パッド25の外部に排出させることができる。その結果、被研磨材全体を均一に研磨することができる。
研磨パッド25を用いて被研磨材の研磨加工を繰返し行うと、研磨加工中に被研磨材と常に接触している耐磨耗材28は徐々に磨耗してくるため、図3(C)に示すように、耐磨耗材28の高さ(残存厚さ)が、ドレッシング処理された(研磨加工中に被研磨材とは常に接触しない)パッド基材26の厚さに近づく。このため、隣り合う耐磨耗材28間に形成された研磨液流路の断面積が減少することになって、研磨液を研磨パッド25の表面側に均一に供給することが困難になると共に、研磨屑を研磨液の流れに混入させて研磨パッド25の外部に排出させることが困難となる。
ここで、研磨パッド25では、耐磨耗材28がパッド基材26内にパッド基材26を貫通して分散配置されているので、図3(C)に示すように、研磨加工により被研磨材と接触する耐磨耗材28が磨耗して、パッド基材26の表面に対して突出する耐磨耗材28の表面の高さが低くなっても、図3(D)に示すように、研磨パッド25の表面を研磨加工(ドレッシング処理)して耐磨耗材28の表面の高さ位置とパッド基材26の表面の高さ位置を一致させることができる。
次いで、図3(D)に示すように、研磨パッド25の表面を再度ドレッシング処理することにより、パッド基材26の表面側の除去量を調節して、図3(E)に示すように、パッド基材26に対する突出高さMが、例えば、0.1μm以上100μm以下となるようにする。これにより、研磨パッド25の研磨面側に、初期の(研磨加工を開始する前の)凹凸パターンを再度形成することができ、研磨パッド25の研磨性能を復活させることができる。その結果、研磨パッド25の長寿命化を実現することが可能になる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、第1、第2の実施に形態では、微細断面を有する貫通部を、一辺の長さが0.1〜10μmである正方形状として、貫通部を0.1〜30μmの間隔で配置することにより、一辺の長さが0.1〜10μmである正方形状(多角形の一例)の耐磨耗材を0.1〜30μmの間隔で分散配置させたが、貫通部を幅が0.1〜10μmの帯状として、又は開口部を幅が0.1〜10μmの溝として、貫通部又は開口部を0.1〜30μmの間隔で配置することにより、平面視して幅が0.1〜10μmの帯状の耐磨耗材を0.1〜30μmの間隔で分散配置させることもできる。
また、本実施の形態では、パッド基材内に分散配置する耐磨耗材の摩耗率を一定としたが、耐磨耗材の摩耗率を変化させてもよい。なお、耐磨耗材の摩耗率を変化させるには、(1)パッド基材内に分散配置した貫通部又は開口部にそれぞれ充填する樹脂部の摩耗率を変えること、(2)樹脂部中に分散するフィラーの分散量を変えること、及び(3)樹脂部中に分散するフィラーの摩耗率を変えることのいずれか1又は2以上を組合わせることにより可能となる。そして、研磨パッド中の耐磨耗材の摩耗率分布状態(例えば、摩耗率の平均値とその分散値)を調整することにより、被研磨材の材料除去率(研磨速度)の制御を行うことができる。
10:研磨パッド、11:研磨テーブル、12:パッド基材、13:貫通部、14:耐磨耗材、15:樹脂部、16:フィラー、17:突起部、18:反転マイクロパターン、19:金型、20:平板、21:支持台、22:原パッド基材、23:耐磨耗材、24:原パッド、25:研磨パッド、26:パッド基材、27:貫通部、28:耐磨耗材

Claims (7)

  1. 被研磨材の表面を研磨加工する際に、研磨装置に取付けて使用する研磨パッドであって、
    前記研磨装置の研磨テーブルに載置されて、研磨加工時に前記被研磨材と対向する平板状のパッド基材と、
    前記パッド基材内に分散配置された多数の微細な貫通部又は開口部に、表面高さ位置を該パッド基材の表面高さ位置に一致させて充填され、弾性率が該パッド基材の弾性率より大きく、かつ磨耗率が該パッド基材の磨耗率より小さな分散型の耐磨耗材とを有することを特徴とする研磨パッド。
  2. 被研磨材の表面を研磨加工する際に、研磨装置に取付けて使用する研磨パッドであって、
    前記研磨装置の研磨テーブルに載置されて、研磨加工時に前記被研磨材と対向する平板状のパッド基材と、
    前記パッド基材内に分散配置された多数の微細な貫通部又は開口部に、表面高さ位置を該パッド基材の表面高さ位置に一致させて充填され、磨耗率が該パッド基材の磨耗率より小さな分散型の耐磨耗材とを有することを特徴とする研磨パッド。
  3. 請求項1又は2記載の研磨パッドにおいて、前記耐磨耗材は、磨耗率が前記パッド基材より小さな樹脂部と、該樹脂部中に分散され、磨耗率が前記パッド基材より小さなフィラーとを有していることを特徴とする研磨パッド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨パッドにおいて、平面視した前記耐磨耗材は、一辺の長さが0.1〜10μmの多角形状、直径が0.1〜10μmの円形状、及び直径が0.1〜10μmの円に内接する楕円形状のいずれか1であって、隣り合う前記耐磨耗材間の距離は0.1〜30μmであることを特徴とする研磨パッド。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨パッドにおいて、平面視した前記耐磨耗材は幅が0.1〜10μmの帯状であって、隣り合う前記耐磨耗材間の距離は0.1〜30μmであることを特徴とする研磨パッド。
  6. 請求項1及び請求項1に従属する請求項3〜5に記載の研磨パッドを使用した研磨方法であって、
    前記研磨テーブルに取付けられた前記研磨パッドに前記被研磨材を押し付け、前記パッド基材を前記耐磨耗材より大きく圧縮変形させることにより、該耐磨耗材の表面を該パッド基材の表面に対して0.1μm以上100μm以下の範囲で突出させて前記被研磨材を支持することを特徴とする研磨方法。
  7. 請求項2及び請求項2に従属する請求項3〜5に記載の研磨パッドを使用した研磨方法であって、
    前記研磨テーブルに取付けられた前記研磨パッドの表面をドレッシング処理して、前記パッド基材を前記耐磨耗材より多く磨耗除去することにより、該耐磨耗材の表面を該パッド基材の表面に対して0.1μm以上100μm以下の範囲で突出させて前記被研磨材を支持することを特徴とする研磨方法。
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