JP2016115598A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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英介 羽場
洋生 西山
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洋生 西山
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Kaoru Konno
馨 今野
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Koichi Takei
康一 武井
紘揮 三國
Hiroki Mikuni
紘揮 三國
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Abstract

【課題】高温でのサイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供する。【解決する手段】正極、負極、セパレータ、及び電解液と、を備えるリチウムイオン二次電池であって、前記正極が、集電体と前記集電体に形成された正極合剤とを有し、前記正極合剤が、オリビン型リン酸鉄リチウム及び表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩を含む、リチウムイオン二次電池。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度の二次電池であり、その特性を活かして、ノートパソコンや携帯電話等のポータブル機器の電源に使用されている。リチウムイオン二次電池の形状には種々のものがあるが、円筒形リチウムイオン二次電池は、正極、負極及びセパレータの捲回式構造を採用している。例えば、2枚の帯状の金属箔に正極材料及び負極材料をそれぞれ塗着し、その間にセパレータを挟み込み、これらの積層体を渦巻状に捲回することで捲回群を形成する。この捲回群を、電池容器となる円筒形の電池缶内に収納し、電解液を注液後、封口することで、円筒形リチウムイオン二次電池が形成される。
リチウムイオン二次電池の正極活物質としては、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン複合酸化物(LiMnO)等が使用されている。その中でもリチウムコバルト複合酸化物は、リチウムイオンの吸蔵−放出が非常に容易であるため、現在多くのリチウムイオン二次電池で使用されている。
しかし、リチウムコバルト複合酸化物は、原料であるコバルトの資源量が少なく、また高価であるため、これに代替できる正極活物質の検討がされている。このような正極活物質として、安価であって安定性の高いオリビン型リン酸鉄リチウム化合物(LiFePO)が提案されている。オリビン型リン酸鉄リチウムは、非常に安定した構造を有しており、熱的安定性が優れるため、近年リチウムイオン二次電池に一層求められている高い安定性に応えられる正極活物質の材料である。
一方、オリビン型リン酸鉄リチウムは、コバルトやニッケルなどを含有する複合酸化物に比べて、サイクル特性が劣る傾向にあることから、様々な改良が行われている。例えば、下記特許文献1には、オリビン型リン酸鉄リチウム及びリチウムニッケル複合酸化物を特定の混合割合で含む正極活物質合剤が用いられ、負極には非晶質炭素被覆黒鉛を含む負極活物質が用いられている。
特開2010−251060号公報
リチウムイオン二次電池は、近年、電気自動車、ハイブリッド型電気自動車等に用いられる高出力用電源としても注目されている。このような自動車分野への適用において、高出力化、高容量化及び高温での長寿命化が要求されている。
上記特許文献1に記載のリチウムイオン二次電池は、上記用途においては高温でのサイクル特性が十分でなく、更なる向上が必要である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高温でのサイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供することである。
本発明に係わるリチウムイオン二次電池は、正極、負極、セパレータ、及び電解液と、を備えるリチウムイオン二次電池であって、前記正極が、集電体と前記集電体に形成された正極合剤とを有し、前記正極合剤が、オリビン型リン酸鉄リチウム及び表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩を含む。
前記表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩の含有量は、前記正極合剤の全量に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。この場合、出力特性を低下することなく、高温でのサイクル特性を向上することができる。
本発明によれば、高温でのサイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池を提供できる。
本実施の形態のリチウムイオン二次電池の断面図である。
以下の実施の形態において、A〜Bとして範囲を示す場合には、特に明示した場合を除き、A以上B以下を示すものとする。
(実施の形態)
まず、リチウムイオン二次電池の概要について簡単に説明する。リチウムイオン二次電池は、電池容器内に、正極、負極、セパレータ及び電解液を有している。正極と負極との間にはセパレータが配置されている。
リチウムイオン二次電池を充電する際には、正極と負極との間に充電器を接続する。充電時においては、正極活物質内に挿入されているリチウムイオンが脱離し、電解液中に放出される。電解液中に放出されたリチウムイオンは、電解液中を移動し、微多孔質膜からなるセパレータを通過して、負極に到達する。この負極に到達したリチウムイオンは、負極を構成する負極活物質内に挿入される。
放電する際には、正極と負極の間に外部負荷を接続する。放電時においては、負極活物質内に挿入されていたリチウムイオンが脱離して電解液中に放出される。このとき、負極から電子が放出される。そして、電解液中に放出されたリチウムイオンは、電解液中を移動し、微多孔質膜からなるセパレータを通過して、正極に到達する。この正極に到達したリチウムイオンは、正極を構成する正極活物質内に挿入される。このとき、正極活物質にリチウムイオンが挿入することにより、正極に電子が流れ込む。このようにして、負極から正極に電子が移動することにより放電が行われる。
このように、リチウムイオンを正極活物質と負極活物質との間で挿入・脱離することにより、充放電することができる。なお、実際のリチウムイオン二次電池の構成例については、後述する(例えば、図1参照)。
次いで、リチウムイオン二次電池の正極、負極、電解液、セパレータ及びその他の構成部材に関し順次説明する。
1.正極
本実施形態においては、長寿命のリチウムイオン二次電池に適用可能な以下に示す正極を有する。本実施形態の正極(正極板)は、集電体及びその上部に形成された正極合剤よりなる。正極合剤は、集電体の上部に設けられた少なくとも正極活物質を含む層であり、本実施形態においては、層状型リチウム・ニッケル・マンガン・コバルト複合酸化物を含む。また、この正極合剤は、正極活物質に加え、少なくとも表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩を含む。また、この正極合剤は、例えば、集電体の両面に形成(塗布)されていてもよい。
(正極活物質)
オリビン型リン酸鉄リチウム(以下LFPという場合もある)としては、例えば、一般式LiaFe1-bbPO4 で表されるものが挙げられる。ここで、Mは、特に限定されるものではないが、Mn、Mg、Ni、Co、Cu、Zn、Ge、Cr、V、Mo、Tiから選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。このうち、Mn、Mg、Ni、Coを含んでいることがより好ましい。また、aは0.5≦a≦1.2を満たすものであることが好ましく、bは0≦b<1.0を満たすものであることが好ましく、0.01≦b≦0.3であることがより好ましい。a≧0.5であれば、初回の充電時に負極側に吸蔵させるリチウム量として十分であるし、a≦1.2であればリチウムの量が過剰とならず、金属リチウムの析出による電池の短絡を抑制できると考えられるからである。なお、オリビン構造を有するリチウム鉄複合酸化物は上述した基本式により特定されるものに限定されない。例えば、LiFePO4であってもよいし、LiやP、Mの一部が他の元素に置換されていてもよいし、化学量論組成のものだけでなく、一部の元素が欠損または過剰となる非化学量論組成のものであってもよい。
正極活物質としては、オリビン型リン酸鉄リチウム以外のリチウム含有複合金属酸化物、カルコゲン化合物、二酸化マンガン等を含んでいてもよい。リチウム含有複合金属酸化物は、リチウムと遷移金属とを含む金属酸化物または該金属酸化物中の遷移金属の一部が異種元素によって置換された金属酸化物である。ここで、異種元素としては、たとえば、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bなどが挙げられ、Mn、Al、Co、Ni、Mgなどが好ましい。異種元素は1種でもよくまたは2種以上でもよい。前記NMC以外のリチウム含有複合金属酸化物としては、例えば、LixCoO、LixNiO、LixCoyNi−yO、LixCoyM−yOz、LixNi−yMyOz、LiMPO、LiM1POF(前記各式中、M1はNa、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、V及びBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。x=0〜1.2、y=0〜0.9、z=2.0〜2.3である。)等が挙げられる。ここで、リチウムのモル比を示すx値は、充放電により増減する。カルコゲン化合物としては、例えば、二硫化チタン、二硫化モリブデン等が挙げられる。正極活物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
正極活物質としては、高エネルギー密度化の観点から、オリビン型リン酸鉄リチウム(LFP)と、層状型リチウム・ニッケル・マンガン・コバルト複合酸化物(NMC)又はスピネル型リチウム・マンガン酸化物(LMO)を併用して用いてもよい。
前記NMCとしては、以下の組成式(化1)で表されるものを用いることが好ましい。
Li(1+δ)MnNiCo(1−x−y−z)M2 (化1)
上記組成式(化1)において、(1+δ)はLi(リチウム)の組成比、xはMn(マンガン)の組成比、yはNi(ニッケル)の組成比、(1−x−y−z)はCo(コバルト)の組成比を示す。zは、元素M2の組成比を示す。O(酸素)の組成比は2である。
元素Mは、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Nb(ニオブ)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Al(アルミニウム)、Si(シリコン)、Ga(ガリウム)、Ge(ゲルマニウム)及びSn(錫)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素である。
−0.15<δ<0.15、0.1<x≦0.5、0.6<x+y+z<1.0、0≦z≦0.1である。
また、LMOとして、以下の組成式(化2)で表されるものを用いることが好ましい。Li(1+η)Mn(2−λ)M’λ (化2)
上記組成式(化2)において、(1+η)はLiの組成比、(2−λ)はMnの組成比、λは元素M’の組成比を示す。O(酸素)の組成比は4である。
元素M’は、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Al、Ga、Zn(亜鉛)、及びCu(銅)よりなる群から選択される少なくとも1種の元素である。
0≦η≦0.2、0≦λ≦0.1である。
上記組成式(化2)における元素M’としては、MgまたはAlを用いることが好ましい。MgやAlを用いることにより、電池の長寿命化を図ることができる。また、電池の安全性の向上を図ることができる。
正極活物質としてLMOを含む場合、充電状態において化合物中のMnが安定であるため、充電反応による発熱を抑制できる。これにより、電池の安全性を向上させることができる。すなわち、正極における発熱を抑制でき、電池の安全性を高めることができる。
LFPの含有量は、電池の高容量化の観点から、正極合剤の全量に対して65質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
以下に、正極合剤及び集電体について詳細に説明する。正極合剤は、正極活物質や結着材等を含有し、集電体上に形成される。その形成方法に制限はないが例えば次のように形成される。正極活物質、導電材、結着材、及び必要に応じて用いられる増粘材などの他の材料を乾式で混合してシート状にし、これを集電体に圧着する(乾式法)。また、正極活物質、導電材、結着材、及び必要に応じて用いられる増粘材などの他の材料を分散溶媒に溶解または分散させてスラリーとし、これを集電体に塗布し、乾燥する(湿式法)。
正極活物質の粒子としては、塊状、多面体状、球状、楕円球状、板状、針状、柱状等のものが用いられる。中でも、一次粒子が凝集して、二次粒子を形成して成り、その二次粒子の形状が球状ないし楕円球状であるものが好ましい。
電池のような電気化学素子においては、その充放電に伴い、電極中の活物質が膨張収縮をするため、そのストレスによる活物質の破壊や導電パスの切断等の劣化が生じやすい。そのため一次粒子のみの単一粒子を用いるよりも、一次粒子が凝集して、二次粒子を形成したものを用いる方が、膨張収縮のストレスを緩和し、上記劣化を防ぐことができるため好ましい。また、板状等の軸配向性の粒子よりも球状ないし楕円球状の粒子を用いる方が、電極内における配向が少なくなるため、充放電時の電極の膨張収縮が小さくなり好ましい。また、電極の形成時において、導電材等の他の材料とも均一に混合されやすいため好ましい。
正極活物質に適用するLFP粒子のメジアン径d50(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子のメジアン径d50)について、その範囲は次のとおりである。範囲の下限は、0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.1μm以上であり、上限は、20μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下である。上記下限未満では、タップ密度(充填性)が低下し、所望のタップ密度が得られなくなる恐れがあり、上記上限を超えると粒子内のリチウムイオンの拡散に時間がかかるため、電池性能の低下を招く恐れがある。また、上記上限を超えると、電極の形成時において、結着材や導電材等の他の材料との混合性が低下する恐れがある。よって、この混合物をスラリー化し塗布する際に、均一に塗布できず、スジを引く等の問題を生ずる場合がある。ここで、正極活物質として、異なるメジアン径d50をもつものを2種類以上混合することで、タップ密度(充填性)を向上させてもよい。なお、メジアン径d50は、レーザー回折・散乱法により求めた粒度分布から求めることができる。
一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合における一次粒子の平均粒径について、その範囲は次のとおりである。範囲の下限は、0.01μm以上、好ましくは0.05μm以上、さらに好ましくは0.08μm以上、特に好ましくは0.1μm以上であり、上限は、3μm以下、好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1μm以下、特に好ましくは0.6μm以下である。上記上限を超えると球状の二次粒子が形成し難くなり、タップ密度(充填性)の低下や、比表面積の低下により、出力特性等の電池性能が低下する恐れがある。また、上記下限未満では、結晶性の低下により、充放電の可逆性が劣化する等の問題を生ずる恐れがある。
LFP等の正極活物質の粒子のBET比表面積について、その範囲は次のとおりである。範囲の下限は、0.1m/g以上、好ましくは0.3m/g以上、さらに好ましくは0.4m/g以上であり、上限は、4.0m/g以下、好ましくは2.5m/g以下、さらに好ましくは1.5m/g以下である。上記下限未満では、電池性能が低下する恐れがある。上記上限を超えるとタップ密度が上がりにくくなり、結着材や導電材等の他の材料との混合性が低下する恐れがある。よって、この混合物をスラリー化し塗布する際の塗布性が劣化する恐れがある。BET比表面積は、BET法により求められた比表面積(単位gあたりの面積)である。
(表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩)
アルミニウムケイ酸塩は、SiとAlの酸化物塩である。SiとAlは価数が異なるため、SiとAlとの酸化物塩にはOH基が多く存在し、これがイオン交換能を有している。
前記アルミニウムケイ酸塩としては、例えば、アロフェン、カオリン、ゼオライト、サポナイト及びイモゴライトが挙げられる。これらの中でもイモゴライトが好ましい。
本発明におけるイモゴライトとは、元素モル比Si/Alが0.1以上4.0未満のアルミニウムケイ酸塩である。このようなイモゴライトは、例えば、nSiO・Al・mHO[n=0.5〜2.0、m=0以上]で示される組成を有するものが挙げられる。
また、イモゴライトとしては、元素モル比Si/Alが0.1以上4.0未満であることが好ましい。イモゴライトの元素モル比Si/Alは、0.2以上3.0以下であることがより好ましく、0.4以上2.5以下であることが更に好ましい。この範囲の元素モル比Si/Alとすることにより、上記傾向が更に高まる。
イモゴライトは、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有することが好ましい。27Al−NMR測定装置としては、例えば、ブルカー・バイオスピン製AV400WB型を用いることができる。具体的な測定条件は以下の通りである。
共鳴周波数:104MHz
測定方法:MAS(シングルパルス)
MAS回転数:10kHz
測定領域:52kHz
データポイント数:4096
resolution(測定領域/データポイント数):12.7Hz
パルス幅:3.0μsec
遅延時間:2秒
化学シフト値基準:α−アルミナを3.94ppm
window関数:指数関数
Line Broadening係数:10Hz
また、イモゴライトは、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有することが好ましい。また例えば、X線回折装置としてリガク社製:Geigerflex RAD−2X(商品名)を用いることができる。
また、イモゴライトには、保存特性の観点から、透過型電子顕微鏡(TEM)において100,000倍で観察したときに、長さ50nm以上の管状物が存在していないことが好ましい。アルミニウムケイ酸塩の透過型電子顕微鏡(TEM)の観察は、100kVの加速電圧で行う。
前記アルミニウムケイ酸塩は、合成してもよく、市販品を購入して用いてもよい。
アルミニウムケイ酸塩を合成する場合、ケイ酸イオンを含む溶液及びアルミニウムイオンを含む溶液を混合して反応生成物を得る工程と、前記反応生成物を、水性媒体中、酸の存在下で加熱処理する工程と、を有し、必要に応じてその他の工程を有することができる。得られるアルミニウムケイ酸塩の収率及び構造体形成等の観点から、少なくとも加熱処理する工程の後、好ましくは、加熱処理工程の前及び後で、脱塩及び固体分離を行う洗浄工程を有することが好ましい。
反応生成物であるアルミニウムケイ酸塩を含む溶液から共存イオンを脱塩処理した後に、酸の存在下で加熱処理することで、金属イオンもしくはハロゲン化物イオン(例えばフッ化物イオン)吸着能に優れるアルミニウムケイ酸塩を効率良く製造することができる。ここで共存イオンとは、例えば、ナトリウムイオン、塩化物イオン、過塩素酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等が挙げられる。これは、例えば、以下のように考えることができる。規則的な構造の形成を阻害する共存イオンが除去されたアルミニウムケイ酸塩を、酸の存在下で加熱処理することで、規則的な構造を有するアルミニウムケイ酸塩が形成される。イモゴライトが規則的な構造を有することで、金属イオンもしくはハロゲン化物イオンに対する親和性が向上し、効率よく金属イオンもしくはハロゲン化物イオンを吸着できると考えることができる。
また、本実施形態に係るアルミニウムケイ酸は、アルミニウムケイ酸塩の表面に、炭素が配置されている。配置される炭素は、アルミニウムケイ酸塩の表面の少なくとも一部又は全部に配置される。
アルミニウムケイ酸塩の表面に炭素を配置する方法としては、特に制限はないが、例えば、有機化合物を溶媒に溶解又は分散させた混合溶液に核となる無機粒子を添加した後、溶媒を加熱等で除去する湿式被覆や、炭素粒子と有機化合物を固体同士で混合し、その混合物を、せん断力を加えながら混練して被覆させる乾式被覆や、CVD法などの気相被覆等が挙げられる。コスト及び製造プロセス低減の観点から、溶媒を使用しない乾式や気相層被覆がより好ましい。
上記熱処理により炭素質を残す有機化合物(炭素前駆体)としては特に制限はないが、例えば、エチレンヘビーエンドピッチ、原油ピッチ、コールタールピッチ、アスファルト分解ピッチ、ポリ塩化ビニル等を熱分解して生成するピッチ、ナフタレン等を超強酸存在下で重合させて作製される合成ピッチ等が使用できる。また、熱可塑性の材料として、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール等や、熱硬化性の材料として、フェノール樹脂や、フラン樹脂等を用いることができる。
また、有機化合物に被覆された無機粒子の焼成条件は、該有機化合物の炭素化率を考慮して適宜決定すればよく、特に制限はないが、不活性雰囲気下で800〜1300℃の範囲であることが好ましい。800℃未満では有機物の焼成が不十分であり、比表面積が増加しすぎることによる初回の不可逆容量が増大の課題があり、1300℃を超えて加熱すると比表面積が過剰に低下することによる抵抗上昇のデメリットがあるからである。また、不活性雰囲気としては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等雰囲気が挙げられる。
前記の方法で表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩は、以下、表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウムケイ酸塩という場合もある。また、単に炭素被覆アルミニウムケイ酸塩という場合もある。
表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は、サイクル特性の観点から、100m/g以下であることが好ましく、50m/g以下であることがより好ましい。また、BET比表面積の下限値は特に制限が無いが、金属イオンもしくはハロゲン化物イオン吸着能の観点から、1m/g以上であることが好ましく、3m/g以上であることがより好ましく、5m/g以上であることが更に好ましい。
炭素被覆アルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は、JIS Z 8830(2001年)に準じて窒素吸着能から測定する。評価装置としては、窒素吸着測定装置(AUTOSORB−1、QUANTACHROME社)等を用いることができる。BET比表面積の測定を行う際には、試料表面及び構造中に吸着している水分がガス吸着能に影響を及ぼすと考えられることから、まず、加熱による水分除去の前処理を行う。
前記前処理では、0.05gの測定試料を投入した測定用セルを、真空ポンプで10Pa以下に減圧した後、110℃で加熱し、3時間以上保持した後、減圧した状態を保ったまま常温(25℃)まで自然冷却する。この前処理を行った後、評価温度を77Kとし、評価圧力範囲を相対圧(飽和蒸気圧に対する平衡圧力)にて1未満として測定する。
炭素被覆アルミニウムケイ酸塩は、金属イオン又はハロゲン化物イオンの吸着能が向上する観点から、全細孔容積が0.1cm/g以上であることが好ましく、0.12cm/g以上であることがより好ましく、0.15cm/g以上であることが更に好ましい。また、全細孔容積の上限値は特に制限が無い。単位質量当たりの空気中の水分吸着量を抑える観点からは、全細孔容積は1.5cm/g以下であることが好ましく、1.2cm/g以下であることがより好ましく、1.0cm/g以下であることが更に好ましい。
炭素被覆アルミニウムケイ酸塩の全細孔容積は、BET比表面積に基づき、相対圧が0.95以上1未満の範囲で得られたデータの中、相対圧1に最も近いガス吸着量を液体に換算して求める。
また、表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウムケイ酸塩の炭素含有量は、例えば、示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)TG−DTA−6200型(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、850℃20分保持での質量減少率にて測定できる。炭素含有量はTG−DTAで測定された350℃での質量(W1)と850℃での質量(W2)に対し、下式(1)にて求められた値とする。
炭素含有量(質量%)={(W1−W2)/W1}×100 (1)
炭素含有量は、導電性の観点から、アルミニウムケイ酸塩の質量に対して、0.5質量%以上30質量%未満が好ましく、1質量%以上25質量%未満がより好ましく、2質量%以上20質量%未満がさらに好ましい。上記範囲内であると、入出力特性に優れたものとなる。
また、表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウムケイ酸塩の水分含有量は、例えば、示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)TG−DTA−6200型(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、上記炭素含有量の測定と同様の条件で測定でき、表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウム酸化物のTG−DTAで測定された25℃での質量(W0)とTG−DTAで測定された350℃での質量(W1)から下式(2)にて求められた値とする。
水分含有量(質量%)={(W0−W1)/W0}×100 (2)
水分含有量は、残存した水分等の影響によって発生したフッ化水素(HF)が電極又は電解液と反応し、正極活物質の劣化、電解質の分解反応等の副反応の影響により、サイクル特性を低下させる懸念がある。
表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウムケイ酸塩の含有量は、導電性と高容量化の観点から、正極合剤の全量に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上4.5質量%以下がより好ましく、0.15質量%以上4質量%以下が更に好ましい。上記範囲内での適用であると、サイクル特性及び入出力特性を更に優れたものとすることができる。
(正極用導電材)
正極用の導電材としては、例えば、銅、ニッケル等の金属材料;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛(グラファイト);アセチレンブラック等のカーボンブラック;ニードルコークス等の無定形炭素等の炭素質材料等が挙げられる。なお、これらのうち、1種を単独で用いてもよく、2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。
正極用の導電材としては、アセチレンブラックを含むことが好ましい。前記アセチレンブラックは、平均粒径が20nm以上100nm以下の粒子が好ましく、この粒径範囲であれば特に制限はない。ここで粒子とは、例えば、粒状、フレーク状、球状、柱状、不規則形状などが挙げられる。前記「粒状」とは、不規則形状のものではなくほぼ等しい寸法をもつ形状である(JIS Z2500:2000)。前記フレーク状(片状)とは、板のような形状であり(JIS Z2500:2000)、鱗のように薄い板状であることから鱗片状とも言われ、本発明においては、SEM観察の結果から解析を行い、アスペクト比(粒子径a/平均厚さt)が2〜100の範囲を片状とする。ここでいう粒子径aは、片状の粒子を平面視したときの面積Sの平方根として定義するものとし、これを本願の粒径とする。前記「球状」とは、ほぼ球に近い形状である(JIS Z2500:2000参照)。また、形状は必ずしも真球状である必要はなく、粒子の長径(DL)と短径(DS)との比(DL)/(DS)(球状係数あるいは真球度と言うことがある)が1.0〜1.2の範囲にあるものとし、粒径とは長径(DL)を指すものとする。前記柱状とは、略円柱、略多角柱等が挙げられ、粒径とは柱の高さを指すものとする。
導電材に含まれるアセチレンブラックは平均粒径が100nmを超えると、正極活物質との接触点が少なくなって活物質間の導電網が阻害され、電池の入出力特性が低下する傾向がある。また、平均粒径が20nm未満になると、正極合剤中での分散性が悪くなり、アセチレンブラックの偏析等の悪影響によって電池性能の低下が顕著になる。このように、アセチレンブラックの平均粒径は、20nm以上100nm以下が好ましいが、30nm以上80nm以下であることより好ましく、40nm以上60nm以下であることが特に好ましい。
なお、導電材の平均粒径は、20万倍で撮影した走査型電子顕微鏡により撮影し、画像内粒子像の全ての径を測定した算術平均粒子径である。
導電材の含有量は、正極合剤の全量に対して、0.2質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましい、導電材の含有量の上限は、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。上記範囲内であると、電池容量及び入出力特性に優れたものとなる。
さらに、前記導電材に含まれるアセチレンブラックの含有量は、導電性と高容量化の観点から、正極合剤全量に対して、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましく、2質量%以上5質量%以下がさらに好ましい。上記範囲内であると、電池容量及び入出力特性に優れたものとなる。
(正極用結着材)
正極用の結着材としては、特に限定されず、塗布法により正極合剤を形成する場合には、分散溶媒に対する溶解性や分散性が良好な材料が選択される。具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体またはその水素添加物、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・エチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。なお、これらのうち、1種を単独で用いてもよく、2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。正極の安定性の観点から、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリテトラフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系高分子を用いることが好ましい。
正極合剤の全量に対する結着材の含有量は、0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましい。上限は、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましい。上記範囲とすることで、サイクル特性等の電池性能をより良好なものとすることができる。
上記湿式法や乾式法を用いて集電体上に形成された層は、正極活物質の充填密度を向上させるため、ハンドプレスやローラープレス等により圧密化することが好ましい。
正極用の集電体の材質としては特に制限はなく、具体例としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ、チタン、タンタル等の金属材料; カーボンクロス、カーボンペーパー等の炭素質材料が挙げられる。中でも金属材料、特にアルミニウムが好ましい。
集電体の形状としては特に制限はなく、種々の形状に加工された材料を用いることができる。具体例としては、金属材料については、金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられ、炭素質材料については、炭素板、炭素薄膜、炭素円柱等が挙げられる。中でも、金属薄膜を用いることが好ましい。なお、薄膜は適宜メッシュ状に形成してもよい。薄膜の厚さは任意であるが、その範囲は次のとおりである。範囲の下限は、1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上であり、上限は、1mm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。上記下限未満では、集電体として必要な強度が不足する場合がある。また、上記上限を超えると可撓性が低下し、加工性が劣化する恐れがある。
本実施形態の正極合剤は、密度が1.5g/cm以上3.0g/cm以下であることが好ましく、1.7g/cm以上2.6g/cm以下であることがより好ましい。密度が上記範囲内である場合、入出力特性をより向上することができる。
また、本実施形態の正極合剤は、集電体への片面塗布量が70g/m以上250g/m以下であることが好ましく、80g/m以上230g/m以下であることがより好ましく、100g/m以上180g/m以下であることがさらに好ましい。
片面塗布量が上記範囲内である場合、入出力特性及びサイクル特性をより向上することができる。
2.負極
本実施の形態においては、長寿命で高入出力のリチウムイオン二次電池に適用可能な以下に示す負極を有する。本実施の形態の負極(負極板)は、集電体及びその両面に形成された負極合剤よりなる。負極合剤は、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を含有する。
負極活物質としては、炭素質材料、酸化錫や酸化ケイ素等の金属酸化物、金属複合酸化物、リチウム単体やリチウムアルミニウム合金等のリチウム合金、SnやSi等のリチウムと合金形成可能な金属等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。中でも、炭素質材料またはリチウム複合酸化物が安全性の観点から好ましい。
金属複合酸化物としては、リチウムを吸蔵、放出可能なものであれば特に制限はないが、Ti(チタン)、Li(リチウム)またはTi及びLiの双方を含有するものが、高電流密度充放電特性の観点で好ましい。
炭素質材料としては、非晶質炭素、天然黒鉛、天然黒鉛に乾式のCVD(Chemical Vapor Deposition)法や湿式のスプレイ法で形成される被膜を形成した複合炭素質材料、エポキシやフェノール等の樹脂原料もしくは石油や石炭から得られるピッチ系材料を原料として焼成して得られる人造黒鉛、非晶質炭素材料などの炭素質材料を用いることができる。
また、リチウムと化合物を形成することでリチウムを吸蔵放出できるリチウム金属や、リチウムと化合物を形成し、結晶間隙に挿入されることでリチウムを吸蔵放出できる珪素、ゲルマニウム、錫など第四族元素の酸化物もしくは窒化物を用いてもよい。
特に、炭素質材料は、導電性が高く、低温特性、サイクル安定性の面から優れた材料である。さらに、負極活物質として、黒鉛質、非晶質、活性炭などの導電性の高い炭素質材料を混合して用いてもよい。
負極合剤は、集電体上に形成される。その形成方法に制限はないが正極合剤と同様に乾式法や湿式法を用いて形成される。上記負極活物質は粉状(粒状)で用いられる。
また、負極活物質として用いる第1炭素質材料に、これとは異なる性質の第2炭素質材料を導電材として添加してもよい。上記性質とは、X線回折パラメータ、メジアン径、アスペクト比、BET比表面積、配向比、ラマンR値、タップ密度、真密度、細孔分布、円形度、灰分量の一つ以上の特性を示す。
第2炭素質材料(導電材)としては、黒鉛質、非晶質、活性炭などの導電性の高い炭素質材料を用いることができる。具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛(グラファイト)、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素等を用いることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。このように、第2炭素質材料(導電材)を添加することにより、電極の抵抗を低減するなどの効果を奏する。
第2炭素質材料(導電材)の含有量(添加量、割合、量)について、負極合剤の質量に対する導電材の含有量の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上であり、上限は、45質量%以下、好ましくは40質量%以下である。上記下限未満では、導電性の向上効果が得にくく、また、上記上限を超えると、初期不可逆容量の増大を招く恐れがある。
負極用の集電体の材質としては特に制限はなく、具体例としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられる。中でも、加工のし易さとコストの観点から銅が好ましい。
集電体の形状としては特に制限はなく、種々の形状に加工された材料を用いることができる。具体例としては、金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられる。中でも、金属薄膜が好ましく、銅箔がより好ましい。銅箔には、圧延法により形成された圧延銅箔と、電解法により形成された電解銅箔とがあり、どちらも集電体として用いて好適である。集電体の厚さに制限はないが、厚さが25μm未満の場合、純銅よりも強銅合金(リン青銅、チタン銅、コルソン合金、Cu−Cr−Zr合金等)を用いることでその強度を向上させることができる。
負極活物質の結着材としては、非水系電解液や電極の形成時に用いる分散溶媒に対して安定な材料であれば、特に制限はない。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、NBR(アクリロニトリル− ブタジエンゴム)、エチレン−プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体またはその水素添加物;EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体またはその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子; シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スラリーを形成するための分散溶媒としては、負極活物質、結着材、及び必要に応じて用いられる導電材や増粘材などを溶解または分散することが可能な溶媒であれば、その種類に制限はなく、水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用いてもよい。水系溶媒の例としては、水、アルコールと水との混合溶媒等が挙げられ、有機系溶媒の例としては、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、アセトン、ジエチルエーテル、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルフォキシド、ベンゼン、キシレン、キノリン、ピリジン、メチルナフタレン、ヘキサン等が挙げられる。特に水系溶媒を用いる場合、増粘材を用いることが好ましい。この増粘材に併せて分散材等を加え、SBR等のラテックスを用いてスラリー化する。なお、上記分散溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結着材の含有量は、負極合剤の総量に対して、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは0.6質量%以上である。結着材の含有量の上限は、20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは8質量%以下である。
上記上限を超えると、電池容量に寄与しない結着材の割合が増加し、電池容量の低下を招く可能性がある。また、上記下限未満では、負極合剤の強度の低下を招く可能性がある。
特に、結着材として、SBRに代表されるゴム状高分子を主要成分として用いる場合の負極合剤の質量に対する結着材の含有量の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上であり、上限は、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
また、結着材として、ポリフッ化ビニリデンに代表されるフッ素系高分子を主要成分として用いる場合の負極合剤の質量に対する結着材の含有量の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上であり、上限は、15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下である。
増粘材は、スラリーの粘度を調製するために使用される。増粘材としては、特に制限はないが、具体的には、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びこれらの塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
増粘材を用いる場合の負極合剤の質量に対する増粘材の含有量の範囲は次のとおりである。範囲の下限は、0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上であり、上限は、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
上記下限未満では、スラリーの塗布性が低下する恐れがある。また、上記上限を超えると、負極合剤に占める負極活物質の割合が低下し、電池容量の低下や負極活物質間の抵抗の上昇の恐れがある。
3.電解液
本実施の形態の電解液は、リチウム塩(電解質)と、これを溶解する非水系溶媒から構成される。必要に応じて、添加材を加えてもよい。
リチウム塩としては、リチウムイオン二次電池用の非水系電解液の電解質として使用可能なリチウム塩であれば特に制限はないが、例えば以下に示す無機リチウム塩、含フッ素有機リチウム塩やオキサラトボレート塩等が挙げられる。
無機リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF等の無機フッ化物塩や、LiClO、LiBrO、LiIO等の過ハロゲン酸塩や、LiAlCl等の無機塩化物塩等が挙げられる。
含フッ素有機リチウム塩としては、LiCFSO等のパーフルオロアルカンスルホン酸塩;LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)等のパーフルオロアルカンスルホニルイミド塩;LiC(CFSO等のパーフルオロアルカンスルホニルメチド塩;Li[PF(CFCFCF)]、Li[PF(CFCFCF]、Li[PF(CFCFCF]、Li[PF(CFCFCFCF)]、Li[PF(CFCFCFCF]、Li[PF(CFCFCFCF]等のフルオロアルキルフッ化リン酸塩等が挙げられる。
オキサラトボレート塩としては、リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート等が挙げられる。
これらのリチウム塩は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、溶媒に対する溶解性、二次電池とした場合の充放電特性、入出力特性、サイクル特性等を総合的に判断すると、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)が好ましい。
非水系電解液中の電解質の濃度に特に制限はないが、電解質の濃度範囲は次のとおりである。濃度の下限は、0.5mol/L以上、好ましくは0.6mol/L以上、より好ましくは0.7mol/L以上である。また、濃度の上限は、2mol/L以下、好ましくは1.8mol/L以下、より好ましくは1.7mol/L以下である。濃度が低すぎると、電解液の電気伝導率が不充分となる恐れがある。また、濃度が高すぎると、粘度が上昇するため電気伝導度が低下する恐れがある。このような電気伝導度の低下により、リチウムイオン二次電池の性能が低下する恐れがある。
非水系溶媒としては、リチウムイオン二次電池用の電解質の溶媒として使用可能な非水系溶媒であれば特に制限はないが、例えば次の環状カーボネート、鎖状カーボネート、鎖状エステル、環状エーテル及び鎖状エーテル等が挙げられる。
環状カーボネートとしては、環状カーボネートを構成するアルキレン基の炭素数が2〜6のものが好ましく、2〜4のものがより好ましい。具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。中でも、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートが好ましい。
また、ビニレンカーボネート又はフルオロエチレンカーボネートのような、分子内に二重結合を有する環状カーボネート又はハロゲン原子を含む環状カーボネートを用いることもできる。負極活物質として炭素材料を用いる場合は、サイクル特性の観点から、ビニレンカーボネートを含むことが好ましい。
鎖状カーボネートとしては、ジアルキルカーボネートが好ましく、2つのアルキル基の炭素数が、それぞれ1〜5のものが好ましく、1〜4のものがより好ましい。具体的には、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート等の対称鎖状カーボネート類;メチルエチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート等の非対称鎖状カーボネート類等が挙げられる。中でも、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートが好ましい。
鎖状エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル等が挙げられる。中でも、低温特性改善の観点から酢酸メチルを用いることが好ましい。
環状エーテルとしては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。中でも、入出力特性改善の観点からテトラヒドロフランを用いることが好ましい。
鎖状エーテルとしては、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン等が挙げられる。
これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもよいが、2種以上の化合物を併用した混合溶媒を用いることが好ましい。例えば、環状カーボネート類の高誘電率溶媒と、鎖状カーボネート類や鎖状エステル類等の低粘度溶媒とを併用するのが好ましい。好ましい組み合わせの一つは、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類とを主体とする組み合わせである。中でも、非水系溶媒に占める環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との合計が、80容量%以上、好ましくは85容量%以上、より好ましくは90容量%以上であり、かつ環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との合計に対する環状カーボネート類の容量が次の範囲であるものが好ましい。環状カーボネート類の容量の下限は、5容量%以上、好ましくは10容量%以上、より好ましくは15容量%以上であり、上限は、50容量%以下、好ましくは35容量%以下、より好ましくは30容量%以下である。このような非水系溶媒の組み合わせを用いることで、電池のサイクル特性及び保存特性が向上する。
環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の好ましい組み合わせの具体例としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネートとメチルエチルカーボネート等が挙げられる。
これらの組み合わせの中で、鎖状カーボネート類として非対称鎖状カーボネート類を含有するものがさらに好ましい。具体例としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネートとメチルエチルカーボネートの組み合わせが挙げられる。このような、エチレンカーボネートと対称鎖状カーボネート類と非対称鎖状カーボネート類との組み合わせにより、サイクル特性及び入出力特性を向上させることができる。中でも、非対称鎖状カーボネート類がメチルエチルカーボネートであるものが好ましく、また、ジアルキルカーボネートを構成するアルキル基の炭素数が1〜2であるものが好ましい。
添加材としては、リチウムイオン二次電池の非水系電解液用の添加材であれば特に制限はないが、例えば、窒素、硫黄または窒素及び硫黄を含有する複素環化合物、環状カルボン酸エステル、フッ素含有環状カーボネート、その他の分子内に不飽和結合を有する化合物が挙げられる。
また、上記添加材以外に、求められる機能に応じて過充電防止材、負極皮膜形成材、正極保護材、高入出力材等の他の添加材を用いてもよい。
4.セパレータ
セパレータは、正極及び負極間を電子的には絶縁しつつもイオン透過性を有し、かつ、正極側における酸化性及び負極側における還元性に対する耐性を備えるものであれば特に制限はない。このような特性を満たすセパレータの材料(材質)としては、樹脂、無機物、ガラス繊維等が用いられる。
樹脂としては、オレフィン系ポリマー、フッ素系ポリマー、セルロース系ポリマー、ポリイミド、ナイロン等が用いられる。具体的には、非水系電解液に対して安定で、保液性の優れた材料の中から選ぶのが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シートまたは不織布等を用いることが好ましい。
無機物としては、アルミナや二酸化珪素等の酸化物類、窒化アルミニウムや窒化珪素等の窒化物類、硫酸バリウムや硫酸カルシウム等の硫酸塩類が用いられる。例えば、繊維形状または粒子形状の上記無機物を、不織布、織布、微多孔性フィルム等の薄膜形状の基材に付着させたものをセパレータとして用いることができる。薄膜形状の基材としては、孔径が0.01〜1μm、厚さが5〜50μmのものが好適に用いられる。また、例えば、繊維形状または粒子形状の上記無機物を、樹脂等の結着材を用いて複合多孔層としたものをセパレータとして用いることができる。さらに、この複合多孔層を、正極または負極の表面に形成し、セパレータとしてもよい。例えば、90%粒径が1μm未満のアルミナ粒子を、フッ素樹脂を結着材として結着させた複合多孔層を、正極の表面に形成してもよい。
5.その他の構成部材
リチウムイオン二次電池のその他の構成部材として、開裂弁を設けてもよい。開裂弁が開放することで、電池内部の圧力上昇を抑制でき、安全性を向上させることができる。
また、温度上昇に伴い不活性ガス(例えば、二酸化炭素など)を放出する構成部を設けてもよい。このような構成部を設けることで、電池内部の温度が上昇した場合に、不活性ガスの発生により速やかに開裂弁を開けることができ、安全性を向上させることができる。上記構成部に用いられる材料としては、炭酸リチウムやポリアルキレンカーボネート樹脂等が挙げられる。
(リチウムイオン二次電池)
まず、本発明をラミネート電池に適用した実施の形態について説明する。
ラミネート型のリチウムイオン二次電池は、例えば、次のようにして作製できる。まず、正極と負極を角形に切断し、それぞれの電極にタブを溶接し正負極端子を作製する。正極、絶縁層、負極をこの順番に積層した積層体を作製し、その状態でアルミニウム製のラミネートパック内に収容し、正負極端子をアルミラミネートパックの外に出し密封する。次いで、非水電解質をアルミラミネートパック内に注液し、アルミラミネートパックの開口部を密封する。これにより、リチウムイオン二次電池が得られる。
次に、図面を参照して、本発明を18650タイプの円柱状リチウムイオン二次電池に適用した実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のリチウムイオン二次電池1は、ニッケルメッキが施されたスチール製で有底円筒状の電池容器6を有している。電池容器6には、帯状の正極板2及び負極板3がセパレータ4を介して断面渦巻状に捲回された電極群5が収容されている。電極群5は、正極板2及び負極板3がポリエチレン製多孔質シートのセパレータ4を介して断面渦巻状に捲回されている。セパレータ4は、例えば、幅が58mm、厚さが30μmに設定される。電極群5の上端面には、一端部を正極板2に固定されたアルミニウム製でリボン状の正極タブ端子が導出されている。正極タブ端子の他端部は、電極群5の上側に配置され正極外部端子となる円盤状の電池蓋の下面に超音波溶接で接合されている。一方、電極群5の下端面には、一端部を負極板3に固定された銅製でリボン状の負極タブ端子が導出されている。負極タブ端子の他端部は、電池容器6の内底部に抵抗溶接で接合されている。従って、正極タブ端子及び負極タブ端子は、それぞれ電極群5の両端面の互いに反対側に導出されている。なお、電極群5の外周面全周には、図示を省略した絶縁被覆が施されている。電池蓋は、絶縁性の樹脂製ガスケットを介して電池容器6の上部にカシメ固定されている。このため、リチウムイオン二次電池1の内部は密封されている。また、電池容器6内には、図示しない非水電解液が注液されている。
本発明において、負極と正極の容量比(負極容量/正極容量)は、安全性とエネルギー密度の観点から1.03〜1.8が好ましく、1.05〜1.4がより好ましい。
ここで、負極容量とは、[負極の放電容量]を示し、正極容量とは、[正極の初回充電容量−負極又は正極のどちらか大きい方の不可逆容量]を示す。ここで、[負極の放電容量]とは、負極活物質に挿入されているリチウムイオンが脱離されるときに充放電装置で算出されるものと定義する。また、[正極の初回充電容量]とは、正極活物質からリチウムイオンが脱離されるときに充放電装置で算出されるものと定義する。
負極と正極の容量比は、例えば、「リチウムイオン二次電池の放電容量/負極の放電容量」からも算出することができる。前記リチウムイオン二次電池の放電容量は、例えば、4.2V、0.1C〜0.5C、終止時間を2〜5時間とする定電流定電圧(CCCV)充電を行った後、0.1C〜0.5Cで2.7Vまで定電流(CC)放電したときの条件で測定できる。前記負極の放電容量は、前記リチウムイオン二次電池の放電容量を測定した負極を所定の面積に切断し、対極としてリチウム金属を用い、電解液を含浸させたセパレータを介して単極セルを作製し、0V、0.1C〜0.5C、終止電流0.01Cで定電流定電圧(CCCV)充電を行った後、0.1C〜0.5C、で1.5Vまで定電流(CC)放電したときの条件で所定面積当たりの放電容量を測定し、これを前記リチウムイオン二次電池の負極として用いた総面積に換算することで算出できる。この単極セルにおいて、負極活物質にリチウムイオンが挿入される方向を充電、負極活物質に挿入されているリチウムイオンが脱離する方向を放電、と定義する。
尚、Cとは“電流値(A)/電池の放電容量(Ah)”を意味する。
以下、実施例に基づき本実施の形態をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
[製造例1]
<炭素被覆アルミニウムケイ酸塩の製造工程>
濃度:700mmol/Lの塩化アルミニウム水溶液(500mL)に、濃度:350mmol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液(500mL)を加え、30分間攪拌した。この溶液に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を330mL加え、pH=6.1に調整した。
pH調整した溶液を30分間攪拌後、遠心分離装置としてTOMY社製:Suprema23及びスタンダードロータNA−16を用い、回転速度:3,000min―1で、5分間の遠心分離を行った。遠心分離後、上澄み溶液を排出し、ゲル状沈殿物を純水に再分散させ、遠心分離前の容積に戻した。このような遠心分離による脱塩処理を4回行った。
脱塩処理4回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物に、濃度:1mol/Lの塩酸を135mL加えてpH=3.5に調整し、30分間攪拌した。次に、この溶液を乾燥器に入れ、98℃で48時間(2日間)加熱した。加熱後溶液(塩濃度47g/L)に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を188mL添加し、pH=9.1に調整した。pH調整を行うことにより溶液中の塩を凝集させ、上記同様の遠心分離によってこの凝集体を沈殿させ、次いで上澄み液を排出した。上澄み液を排出した後の沈殿物に純水を添加して遠心分離前の容積に戻すという脱塩処理を4回行った。脱塩処理4回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物を、60℃で16時間乾燥して30gの粒子塊を回収した。その粒子塊をジェットミルで粉砕することでアルミニウムケイ酸塩を得た。
<炭素被覆の工程>
上記の粒子とポリビニルアルコール粉末(和光純薬工業株式会社)とを100:70の質量比で混合し、窒素雰囲気下、850℃で1時間焼成して表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウムケイ酸塩を作製した。
<BET比表面積>
製造例1のアルミニウムケイ酸塩のBET比表面積を、窒素吸着能に基づいて測定した。評価装置には、QUANTACHROME社製:AUTOSORB−1(商品名)を用いた。これらの測定を行う際には、後述する試料の前処理を行った後、評価温度を77Kとし、評価圧力範囲を相対圧(飽和蒸気圧に対する平衡圧力)にて1未満としている。
前処理として、0.05gのアルミニウムケイ酸塩を投入した測定用セルに、真空ポンプで脱気及び加熱を自動制御で行った。この処理の詳細条件は、10Pa以下に減圧した後、110℃で加熱し、3時間以上保持した後、減圧した状態を保ったまま常温(25℃)まで自然冷却するという設定とした。
評価の結果、製造例1のアルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は8m/gであった。
<炭素被覆量及び含有水分量>
また、上記のアルミニウムケイ酸塩の炭素含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、850℃20分保持での質量減少率にて測定した。同様にまた、上記のアルミニウムケイ酸塩の水分含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)TG−DTA−6200型(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、350℃20分保持での質量減少率にて測定した。評価の結果、製造例1のアルミニウムケイ酸塩の炭素被覆量及び含有水分量はそれぞれ14.7質量%、2.1質量%であった。
[製造例2]
<炭素被覆アルミニウムケイ酸塩の製造工程>
濃度:700mmol/Lの塩化アルミニウム水溶液(500mL)に、濃度:350mmol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液(500mL)を加え、30分間攪拌した。この溶液に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を330mL加え、pH=6.1に調整した。
pH調整した溶液を30分間攪拌後、遠心分離装置としてTOMY社製:Suprema23及びスタンダードロータNA−16を用い、回転速度:3,000min―1で、5分間の遠心分離を行った。遠心分離後、上澄み溶液を排出し、ゲル状沈殿物を純水に再分散させ、遠心分離前の容積に戻した。このような遠心分離による脱塩処理を3回行った。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物に、濃度:1mol/Lの塩酸を135mL加えてpH=3.5に調整し、30分間攪拌した。次に、この溶液を乾燥器に入れ、98℃で48時間(2日間)加熱した。加熱後溶液(アルミニウムケイ酸塩濃度47g/L)に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を188mL添加し、pH=9.1に調整した。pH調整を行うことにより溶液中のアルミニウムケイ酸塩を凝集させ、上記同様の遠心分離によってこの凝集体を沈殿させ、次いで上澄み液を排出した。上澄み液を排出した後の沈殿物に純水を添加して遠心分離前の容積に戻すという脱塩処理を3回行った。脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物を、60℃で16時間乾燥して30gの粉末を得た。
<炭素被覆の工程>
上記の粒子とポリビニルアルコール粉末(和光純薬工業株式会社)とを100:70の質量比で混合し、窒素雰囲気下、850℃で1時間焼成して表面の一部または全部が炭素で被覆されたアルミニウムケイ酸塩を作製した。
<BET比表面積>
上記製造例1に記載と同様の工程で測定した。評価の結果、製造例2のアルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は13m/gであった。
<炭素被覆量及び含有水分量>
また、上記のアルミニウムケイ酸塩の炭素含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)TG−DTA−6200型(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、850℃20分保持での質量減少率にて測定した。同様にまた、上記のアルミニウムケイ酸塩の水分含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、350℃20分保持での質量減少率にて測定した。評価の結果、製造例2のアルミニウムケイ酸塩の炭素被覆量及び含有水分量はそれぞれ19.6質量%、2.7質量%であった。
[製造例3]
<炭素被覆アルミニウムケイ酸塩の製造工程>
Al濃度:1mol/Lの硫酸アルミニウム水溶液(800mL)に、Si濃度:2mol/Lの水ガラス(珪酸ソーダ3号、Na2O・nSiO2・mH2O)(500mL)を加え、30分間攪拌した。この溶液に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を890mL加え、pH=7に調整した。pH調整した溶液を30分間攪拌後、減圧ろ過により脱塩を行った。脱塩処理後の沈殿物に、濃度:1mol/Lの硫酸を90mL加えてpH=4に調整し、30分間攪拌した。次に、この溶液を乾燥器に入れ、98℃で48時間(2日間)加熱した。加熱後溶液に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を330mL添加し、pH=9に調整した。pH調整を行うことにより溶液中の塩を凝集させ、上記同様の加圧ろ過によってこの凝集体を沈殿させ、次いで上澄み液を排出して脱塩を行った。脱塩処理後に得た沈殿物を、110℃で16時間乾燥して粒子塊を回収した。その粒子塊をジェットミルで粉砕することでアルミニウムケイ酸塩を得た。
<炭素被覆の工程>
上記製造例1に記載と同様の工程で炭素被覆を行った。
<BET比表面積>
上記製造例1に記載と同様の工程で測定した。評価の結果、製造例3のアルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は30m/gであった。
<炭素被覆量及び含有水分量>
また、上記のアルミニウムケイ酸塩の炭素含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)TG−DTA−6200型(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、850℃20分保持での質量減少率にて測定した。同様にまた、上記のアルミニウムケイ酸塩の水分含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、350℃20分保持での質量減少率にて測定した。評価の結果、製造例3のアルミニウムケイ酸塩の炭素被覆量及び含有水分量はそれぞれ24.7質量%、0.9質量%であった。
[製造例4]
核材には市販のサポナイト(商品名:スメクトンSA(クニミネ工業株式会社))を用いた。
サポナイトをジェットミルで粉砕することでアルミニウム酸化物を含む無機粒子を得た。
<炭素被覆の工程>
上記製造例1に記載と同様の工程で炭素被覆を行った。
<BET比表面積>
上記製造例1に記載と同様の工程で測定した。評価の結果、製造例4のアルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は28m/gであった。
<炭素被覆量および含有水分量>
また、上記のアルミニウムケイ酸塩の炭素含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)TG−DTA−6200型(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、850℃20分保持での質量減少率にて測定した。同様にまた、上記のアルミニウムケイ酸塩の水分含有量を示差熱−熱重量分析装置(TG−DTA)を用いて、乾燥空気流通下、10℃/分の昇温速度で、350℃20分保持での質量減少率にて測定した。評価の結果、製造例4のアルミニウムケイ酸塩の炭素被覆量および含有水分量はそれぞれ12.7質量%、4.9質量%であった。
[正極の作製]
正極板の作製を以下のように行った。正極活物質であるLiFePO(クラリアント社製、平均粒径0.5μm)に、導電材としてアセチレンブラック(平均粒径50nm)と、製造例1で作製した炭素被覆アルミニウムケイ酸塩と、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを順次添加し、混合することにより正極材料の混合物を得た。
正極活物質、アセチレンブラック(AB)及び炭素被覆アルミニウムケイ酸塩の含有量は表1に示すように変更して作製した。尚、(正極活物質+アセチレンブラック+アルミニウムケイ酸塩):結着材=95:5とした。
さらに上記混合物に対し、分散溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を添加し、混練することによりスラリーを形成した。このスラリーを正極用の集電体である厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に実質的に均等かつ均質に塗布した。その後、乾燥処理を施し、所定密度までプレスにより圧密化した。正極合剤密度は2.10g/cm とし、正極合剤の片面塗布量135g/mとした。
[負極の作製]
負極板の作製を以下のように行った。負極活物質として平均粒径22μmの人造黒鉛を用いた。この負極活物質に結着材としてSBR(スチレン・ブタジエンゴム)、増粘材としてカルボキシメチルセルロース(商品名:CMC#2200、ダイセルファインケム株式会社製)を添加した。これらの質量比は、負極活物質:結着材:増粘材=98:1:1とした。これに分散溶媒である水を添加し、混練することによりスラリーを形成した。このスラリーを負極用の集電体である厚さ10μmの圧延銅箔の両面に実質的に均等かつ均質に所定量塗布した。負極合剤密度は1.65g/cm とし、負極合剤の片面塗布量73g/mとした。
[電池の作製]ラミネート型電池の作製
13.5cmの角形に切断した正極をポリエチレン製多孔質シートのセパレータ(商品名:ハイポア、旭化成株式会社製、厚さが30μm、「ハイポア」は登録商標)で挟み、さらに14.3cmの角形に切断した負極を重ね合わせて積層体を作製した。この積層体をアルミニウムのラミネート容器(商品名:アルミラミネートフィルム、大日本印刷株式会社製)に入れ、非水電解質(1MのLiPFを含むエチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/ジエチルカーボネート=2.5/6/1.5混合溶液(体積比)に、混合溶液全量に対してビニレンカーボネートを1.0質量%添加したもの(宇部興産株式会社製)を1mL添加し、アルミニウムのラミネート容器を熱溶着させ、ラミネート型電池を作製した。
[サイクル特性の評価]
サイクル特性は、以下のようにして算出した。
サイクル特性は充放電を繰り返すサイクル試験にて評価した。充電は、50℃の環境下で作製したラミネート型のリチウム電池を、1Cの電流値で定電流充電を上限電圧4.2Vまで行い、続いて4.2Vで定電圧充電を行った。充電終止条件は、電流値0.01Cとした。放電は、50℃の環境下、1Cの電流値で定電流放電を3.0Vまで行った。この充放電を1000回繰り返し(1000サイクル)、以下の式によりサイクル特性を算出した。製造法1〜3で作製した炭素被覆アルミニウムケイ酸塩を適用した電池の結果を表1に示す。
サイクル特性=(電流値1Cにおける1000サイクル目の放電容量/電流値1Cにおける3サイクル目の放電容量)×100
Figure 2016115598
実施例1〜5に示す炭素被覆アルミニウムケイ酸塩を添加した電池では、炭素被覆アルミニウムケイ酸塩を正極合材に含まない比較例1の電池に対して、サイクル特性が向上することが確認できる。サイクル特性が向上する理由については定かではないが、以下のように推定している。アルミニウムケイ酸塩は、表面に水酸基(−OH)が多く存在することからイオン交換能を有しており、電池の劣化の原因の一つである電解液中に含まれるフッ酸(HF)をアルミニウムケイ酸塩が補足することで活物質劣化の抑制、及び電解質の分解反応を抑制し、サイクル特性が向上すると考えている。
1 リチウムイオン二次電池
2 正極
3 負極
4 セパレータ
5 電極群
6 電池容器

Claims (2)

  1. 正極、負極、セパレータ、及び電解液と、を備えるリチウムイオン二次電池であって、前記正極が、集電体と前記集電体に形成された正極合剤とを有し、前記正極合剤が、オリビン型リン酸鉄リチウム及び表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩を含む、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記表面に炭素を配置したアルミニウムケイ酸塩の含有量が、前記正極合剤の全量に対して、0.01質量%以上5質量%以下である、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
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