JP2016114327A - センサ診断装置およびセンサ診断方法 - Google Patents

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和明 白根
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Abstract

【課題】給気露点温度センサを容易に診断できるようにする。【解決手段】空調機2から供給される空気FAの給気温度および露点温度を測定する複数の給気露点温度センサ25の識別情報と、複数の給気露点温度センサ25によってそれぞれ測定された測定給気温度satおよび測定露点温度dptとを受信する受信手段51と、前記空調機2の冷房運転時に、前記複数の給気露点温度センサ25のうちの一の給気露点温度センサ25によって測定された測定給気温度satが所定の温度以下になった場合、前記測定給気温度satと、その一の給気露点温度センサ25によって測定された測定露点温度dptとの差を算出する算出手段52cと、前記差が予め設定した閾値を超えている給気露点温度センサ25を特定する特定手段52dと、前記特定手段52dにより特定した前記給気露点温度センサ25の識別情報を出力する出力手段54とを備えるようにする。【選択図】図6

Description

本発明は、センサ診断装置およびセンサ診断方法に関し、特に、複数の給気露点温度センサの測定精度を診断し、異常と考えられるほどの測定誤差を有している可能性の高い給気露点温度センサを特定するセンサ診断装置およびセンサ診断方法に関する。
空調システムにおいては、熱源機により冷却された冷水と空気とを熱交換させることにより冷風を生成し、当該冷風をファンにより室内空間に供給するものがある(例えば、特許文献1を参照。)。
また、空調システムにおいては、外気ダンパを介して外気を取り入れ、室内空間からの還気の一部と当該外気とを混合させた調和空気を室内空間に供給することにより外気冷房を行うものがある(例えば、特許文献2を参照。)。
このような特許文献1、2における空調制御では、室内空間の温度の目標値と、給気温度センサにより測定された室内空間の給気温度との温度偏差に基づいて冷水の流量を制御するバルブの開度を調節している。
特開2009−30820号公報 特開平09−196437号公報
ところで、給気温度を測定するだけでなく、給気温度および露点温度の双方を測定可能な給気露点温度センサと呼ばれるものがある。この給気露点温度センサは、室内空間に供給する空気の湿度制御のために空調機のファンと室内空間とを結ぶダクトの内部に設けられている。
しかしながら、給気露点温度センサは、使用環境による影響や経年劣化等により給気温度および露点温度の測定データに大きな測定誤差が生じてしまうことがある。大きな測定誤差の生じた給気露点温度センサを使用して空調制御が行われた場合、過剰な空調制御となってエネルギー使用量が増大するおそれがあり、また、適切な空量制御を行うことができないために室内環境が悪化してしまうおそれがある。
そのため、ビル等の施設内に設置された空調機のダクトに設けられている給気露点温度センサの測定精度を作業者が校正済みの測定器により計測し、その計測(診断)結果に応じて給気温度および露点温度の測定誤差を補正しなければならないという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためのものであり、給気露点温度センサを容易に診断することのできるセンサ診断装置およびセンサ診断方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、本発明は、空調機(2)から供給される空気(FA)の給気温度および露点温度を測定する複数の給気露点温度センサ(25)の識別情報(センサID)と、前記複数の給気露点温度センサ(25)によってそれぞれ測定された測定給気温度(sat)および測定露点温度(dpt)とを受信する受信手段(51)と、前記空調機(2)の冷房運転時に、前記複数の給気露点温度センサ(25)のうちの一の給気露点温度センサ(25)によって測定された測定給気温度(sat)が所定の温度以下になった場合、前記測定給気温度(sat)と、その一の給気露点温度センサ(25)によって測定された測定露点温度(dpt)との差(Δ)を算出する算出手段(52c)と、前記差が予め設定した閾値(th)を超えている給気露点温度センサ(25)を特定する特定手段(52d)と、前記特定手段(52d)により特定した前記給気露点温度センサ(25)の前記識別情報(センサID)を出力する出力手段(54)とを備えるようにする。
本発明において、前記所定の温度は、予め設定された絶対湿度に対して相対湿度が100%となる温度であるようにする。
本発明において、前記測定給気温度(sat)と前記測定露点温度(dpt)との差は空調制御対象の管理上限値であるようにする。
本発明において、空調機(2)から供給される空気(FA)の給気温度および露点温度を測定する複数の給気露点温度センサ(25)の識別情報(センサID)と、前記複数の給気露点温度センサ(25)によってそれぞれ測定された測定給気温度(sat)および測定露点温度(dpt)とを受信手段(51)によって受信する受信ステップと、前記空調機(2)の冷房運転時に、前記複数の給気露点温度センサ(25)のうちの一の給気露点温度センサ(25)によって測定された測定給気温度(sat)が所定の温度以下になった場合、前記測定給気温度(sat)と、その一の給気露点温度センサ(25)によって測定された測定露点温度(dpt)との差(Δ)を算出手段(52c)によって算出する算出ステップと、前記差が予め設定した閾値(th)を超えている給気露点温度センサ(25)を特定手段(52d)によって特定する特定ステップと、前記特定ステップにより特定した前記給気露点温度センサ(25)の前記識別情報(センサID)を出力手段(54)によって出力する出力ステップとを有するようにする。
本発明によれば、空調機(2)の冷房運転時に、一の給気露点温度センサ(25)の測定給気温度(sat)が所定の温度以下になった場合、その測定給気温度(sat)と、その一の給気露点温度センサ(25)によって測定された測定露点温度(dpt)との差(Δ)を算出し、その差(Δ)が予め設定した閾値(th)を超えていたときには、異常と考えられるほどの測定誤差を生じている可能性が高いと判断し、その一の給気露点温度センサ(25)を特定して識別情報(センサID)を出力することにより、異常と考えられるほどの測定誤差が生じている可能性の高い給気露点温度センサ(25)を容易に診断することができる。
本実施の形態における空調システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施の形態における診断装置の構成を示すブロック図である。 本実施の形態において診断結果記憶部に記憶された診断結果一覧の一例を示す図である。 本実施の形態において給気露点温度センサを診断可能な場合の例の説明に供する空気線図である。 本実施の形態において給気露点温度センサを診断不可能な場合の例の説明に供する空気線図である。 本実施の形態における診断装置による給気露点温度センサの診断処理手順を示すフローチャートである。
<実施の形態>
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態における空調システムの全体構成を示す。図2は、診断装置の構成を示し、図3は診断結果出力部により生成されて出力される診断結果一覧の一例を示す。図4は、給気露点温度センサを診断可能な空気線図上の状態点の一例を示し、図5は給気露点温度センサを診断不可能な空気線図上の状態点の一例を示す。図6は、給気露点温度センサの診断処理手順を示すフローチャートである。
<空調システムの全体構成>
図1に示すように、空調システム1は、施設内の複数の室内空間3にそれぞれ対応して設置された複数の空調機2、複数の空調機2と複数の室内空間3とを結ぶ複数の給気ダクトD2の内部にそれぞれ設けられた複数の給気露点温度センサ25、複数の空調機2および複数の給気露点温度センサ25とネットワーク4を介して接続される診断装置5、当該診断装置5の出力結果を表示するモニタ6によって構成されている。
空調機2には、外気OAを導入する外気ダクトD1が接続されている。外気ダクトD1には、外気ダンパ(図示せず)が設けられており、外気OAの風量が制御される。空調機2のファン24と室内空間3との間には、給気ダクトD2が接続されている。室内空間3には、当該室内空間3の空気を外部へ排出する排気ダクトD3が接続されている。
排気ダクトD3には、当該排気ダクトD3から分岐された還気ダクトD4が接続されており、この還気ダクトD4が外気ダクトD1に結合されている。還気ダクトD4には、還気ダンパ(図示せず)が設けられており、室内空間3からの還気RAの風量が制御される。
排気ダクトD3および還気ダクトD4を経由し、室内空間3からの還気RAが外気ダクトD1の外気OAと混合された後、混合空気MAとして空調機2に導入される。ここで、外気ダンパおよび還気ダンパを介して外気OAおよび還気RAの風量が制御され、外気OAと還気RAとは所定の割合で混合された混合空気MAが生成される。
空調機2は、夏季の冷房運転時に用いられ、混合空気MAを冷却する冷却コイル21、冬季の暖房運転時に用いられる加熱コイル22および加湿器23、冷却コイル21または加熱コイル22を介して得られた調和空気CAを空調制御対象となる室内空間3へ供給するファン24、および、室内空間3の運転モードを冷房運転、暖房運転または除湿運転に切り替えたり、設定された温度目標値に基づいて温度制御等を行うマイクロコンピュータ構成の制御装置20により構成されている。
なお、この実施の形態においては、空調機2が冷房運転を行う場合を想定しているため、加熱コイル22および加湿器23は制御装置20により動作停止され、冷却コイル21だけが動作していることを前提に以下説明する。したがって、調和空気CAとしては、冷却コイル21を介して混合空気MAを冷却することにより得られた空気を前提とする。
空調機2と室内空間3との間を結ぶ給気ダクトD2の内部には、給気露点温度センサ25が複数の空調機2ごとにそれぞれ設けられている。給気露点温度センサ25は、空調機2の冷却コイル21により冷却された調和空気CAがファン24を介して室内空間3に供給される際のファン通過後空気FAの給気温度および露点温度の双方を測定可能なセンサである。
この複数の給気露点温度センサ25には、固有の識別情報であるセンサID(例えば、S001、S002、……、S010等)が付与されている。この給気露点温度センサ25のセンサIDは、制御装置20の内部メモリに記憶されている。
また、複数の給気露点温度センサ25は、室内空間3に供給されるファン通過後空気FAを測定することにより得られる測定給気温度satおよび測定露点温度dptの測定データを一定時間間隔ごとに取得し、この測定データをネットワーク4経由で診断装置5へそれぞれ送信する。
制御装置20は、空調機2の運転モード(冷房運転であるか、暖房運転であるか、或いは除湿運転であるか)を認識しており、その運転モード情報をネットワーク4経由で診断装置5へそれぞれ送信する。また制御装置20は、給気露点温度センサ25のセンサIDについてもネットワーク4経由で診断装置5へ送信する。
診断装置5は、複数の空調機2ごとの運転モード情報、複数の空調機2ごとに設けられた複数の給気露点温度センサ25のセンサID、および、複数の給気露点温度センサ25からそれぞれ収集した複数の測定データ(測定給気温度satおよび測定露点温度dpt)に基づいて、複数の給気露点温度センサ25をそれぞれ診断し、異常と考えられるほどの測定誤差が生じている可能性の高い給気露点温度センサ25のセンサIDを特定するものである。
<診断装置の構成>
図2に示すように、診断装置5は、空調機2の制御装置20からの運転モード情報および給気露点温度センサ25のセンサID、給気露点温度センサ25からの測定給気温度satおよび測定露点温度dptを受信する受信部51、その受信部51で受信した複数の測定給気温度satおよび測定露点温度dptに基づいて複数の給気露点温度センサ25を診断する診断部52、診断部52において複数の給気露点温度センサ25を診断する際に用いられる閾値th(後述する)や、複数の測定給気温度satおよび測定露点温度dptおよび診断部52の診断結果を記憶する記憶部53、複数の診断結果に基づいて診断結果一覧T1(図3)を生成してモニタ6に出力する診断結果出力部54によって構成されている。
診断部52は、制御装置20から受信した運転モード情報に基づいて、空調機2において冷房運転、暖房運転あるいは除湿運転のうち、いずれが動作しているかの運転モードを判断する運転モード判断部52a、給気露点温度センサ25に対する診断を行うことが可能な状態であるか否かを判定する診断可否判定部52b、給気露点温度センサ25から受信した測定給気温度satと測定露点温度dptとの温度差Δを算出する温度差算出部52c、および、その温度差Δと記憶部53に記憶された閾値thとを比較することにより当該給気露点温度センサ25の測定精度を診断し、異常と考えられるほどの測定誤差が生じている可能性の高い給気露点温度センサ25を特定するセンサ診断特定部52dを有している。
記憶部53は、受信部51を介して給気露点温度センサ25から受信した測定給気温度satおよび測定露点温度dpt、運転モード情報およびセンサIDを対応付けて記憶する測定データ記憶部53a、診断部52のセンサ診断特定部52dにおいて温度差Δと比較するために用いられる所定の閾値thを記憶する閾値記憶部53b、および、センサ診断特定部52dにおいて複数の給気露点温度センサ25を診断した結果の診断結果一覧を生成し記憶する診断結果記憶部53cを有している。
診断結果出力部54は、記憶部53の診断結果記憶部53cに記憶された、図3に示すような診断結果一覧T1をモニタ6に出力して表示させるものである。
この診断結果一覧T1は、複数の給気露点温度センサ25をそれぞれ特定する識別情報としてのセンサIDと、その診断結果とが対応付けられた一覧表である。この診断結果一覧T1では、センサID「S001」、「S004」、「S009」の給気露点温度センサ25の診断結果が「問題あり」と示されている。
ここで、「問題あり」というのは、その給気露点温度センサ25が大きな測定誤差を有する異常の状態に必ずあるという意味ではなく、その可能性が高いという意味である。したがって、診断結果として「問題あり」と示されたセンサIDの給気露点温度センサ25に対しては、作業者が校正済みの測定器を用いて実際に計測を行えばよい。
なお、診断装置5は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、インタフェース等からなるコンピュータ(ハードウェア)にコンピュータプログラム(ソフトウェア)をインストールすることによって実現され、当該診断装置5の受信部51、診断部52、記憶部53および診断結果出力部54の各機能は、コンピュータの各種ハードウェア資源とコンピュータプログラムとが協働することによって実現される。
<診断方法>
続いて、診断装置5の診断部52において行われる給気露点温度センサ25に対する診断方法について、図4および図5の空気線図を用いて説明する。図4は、給気露点温度センサ25を診断可能な場合の空気線図上における状態点の移り変わりの例を示す。図5は、給気露点温度センサ25を診断不可能な場合の空気線図上における状態点の移り変わりの例を示す。
空気線図における横軸の「乾球温度」は、いわゆる気温のことであり、乾湿温度計において乾球側の示す温度のことである。縦軸の「絶対湿度(kg/kg(DA))」は、1kgの空気に含まれている水分の量(kg)と乾き空気(DA(Dry Air))の量(kg(DA))との重量割合である。
「相対湿度」は、1kgの空気に対して含むことのできる水分の最大値に対して実際に含まれている水分の割合である。「露点温度」は、空気の乾球温度を下げていったときに、空気中の水分が結露しない限界の温度である。したがって、結露は相対湿度100%の飽和状態から更に温度が下がると発生する。相対湿度100%の飽和線L1上に空気の状態点があれば、その空気の乾球温度と露点温度とは一致していることになる。
なお、図4中および図5中の(1)〜(5)は、図1中の(1)〜(5)に対応する。ここで、一般的に、夏季の外気は乾球温度30℃以上と高く、かつ、相対湿度が60%以上の場合が多い。また、冷房運転時の室内空間3に給気される空気は乾球温度25度、相対湿度50%程度になることが想定される。
<給気露点温度センサを診断可能な場合>
図4において、(1)の状態点で示すように外気OAが例えば乾球温度30℃、相対湿度80%で、(2)の状態点で示すように室内空間3からの還気RAが例えば乾球温度25℃、相対湿度50%であるときに、(3)の状態点で示すように空調機2に導入される混合空気MAは乾球温度26.5度、相対湿度60%になったとする。
この混合空気MAが空調機2の冷却コイル21により冷却され、当該混合空気MAの乾球温度26.5℃が設定温度15℃まで下げられるとすると、相対湿度100%の飽和線SLに到達するまでは絶対湿度(0.014kg/kg(DA))が変化することなく乾球温度だけが低下する。
そして、混合空気MAの状態点が飽和線SLに到達すると、その後、この飽和線SLに沿って絶対湿度も低下しながら乾球温度も低下し、やがて(4)の状態点で示すように乾球温度15℃、相対湿度100%の調和空気CAになる。これは、ファン24の通過前の状態点であり、調和空気CAの乾球温度と露点温度とが一致した状態となる。
ところが、給気露点温度センサ25はファン24と室内空間3とを結ぶ給気ダクトD2の内部に設けられているため、乾球温度15℃、相対湿度100%の調和空気CAがファン24を通過し、給気ダクトD2経由した後にファン通過後空気FAとして室内空間3に給気されるとき、当該ファン24を回転させるモータ等の熱により、最大2度上昇する可能性がある。すなわち、(5)の状態点で示すように、ファン24の通過前よりも乾球温度が最大2度上昇した乾球温度17℃のファン通過後空気FAが室内空間3に給気されることになる。
したがって、給気露点温度センサ25によるファン通過後空気FAの測定給気温度satと測定露点温度dptとの温度差Δが最小0度の閾値th1から最大+2度の閾値th2までの閾値範囲内であれば、当該給気露点温度センサ25に測定誤差は生じていないと推測することが可能である。ここで、最小0℃の閾値th1を設定した理由は、ファン通過後空気FAが2度上昇せず温度変化しない場合が考えられるからである。なお、ファン通過後空気FAの測定給気温度satと測定露点温度dptとの温度差Δは、空調制御対象であるファン通過後空気FAの管理上限値である。
一方、この温度差Δがこの閾値範囲を超えている場合、すなわち、当該温度差Δが最少0度〜最大+2度までの閾値範囲を超えている場合、ファン通過後空気FAの管理上限値を超えているので、給気露点温度センサ25に異常と考えられる程の測定誤差が生じている可能性が高いと推測することができる。
この例では、夏季の冷房運転時であれば、混合空気MAの絶対湿度は最低でも0.013kg/kg(DA)以上になると予め設定した。このため、冷房運転時に、給気露点温度センサ25により測定されるファン通過後空気FAの測定給気温度satが乾球温度18℃以下になれば、混合空気MAに対して飽和線SLに沿った冷房運転が行われていると判断することができる。これは、混合空気MAの絶対湿度が0.013kg/kg(DA)の場合に露点温度が18℃になるからである。
参考までに、混合空気MAの絶対湿度が最低でも例えば0.020kg/kg(DA)以上になると予め設定した場合、冷房運転時に、給気露点温度センサ25によるファン通過後空気FAの測定給気温度satが乾球温度25℃以下になれば、混合空気MAに対して飽和線SLに沿った冷房運転が行われていると判断することができる。
したがって、本実施の形態においては、複数の給気露点温度センサ25のうち、一の給気露点温度センサ25により測定されるファン通過後空気FAの測定給気温度satが乾球温度18℃以下となった場合、当該一の給気露点温度センサ25の診断を行うことが可能となるため、その測定給気温度satと、一の給気露点温度センサ25により測定された測定露点温度dptとの温度差Δを算出するようにする。
そして、温度差Δが最小0度の閾値th1から最大+2度の閾値th2までの閾値範囲内であれば、その一の給気露点温度センサ25に測定誤差は生じていないと推測する一方、温度差Δが閾値範囲を超えている場合、その一の給気露点温度センサ25には異常と考えられる程の測定誤差が生じている可能性が高いと推測し、その一の給気露点温度センサ25の識別情報であるセンサIDを特定する。
<給気露点温度センサを診断不可能な場合>
これに対して、図5に示すように、(1)の状態点で示される外気OA(乾球温度30℃、相対湿度80%)、(2)の状態点で示される還気RA(乾球温度25℃、相対湿度50%)、および(3)の状態点で示される混合空気MA(乾球温度26.5度、相対湿度60%)が、図4に示した給気露点温度センサ25を診断可能な場合の例と同じであるときに、混合空気MAの乾球温度26.5℃が設定温度20℃まで下げられる場合について考える。
この混合空気MAが空調機2の冷却コイル21により冷却され、当該混合空気MAの乾球温度26.5℃が設定温度20℃まで下げられる場合、(4)の状態点で示すように、乾球温度20℃、相対湿度90%の調和空気CAになるが、相対湿度100%の飽和線SLに到達するまで調和空気CAの乾球温度は低下していない。
その後、乾球温度20℃、相対湿度90%の調和空気CAがファン24を回転させるモータ等の熱の影響を受けると、(5)の状態点で示すように、調和空気CAの乾球温度がファン24の通過前よりも最大2℃上昇した乾球温度22℃のファン通過後空気FAとなる。
しかしながら、この場合には混合空気MAに対して相対湿度100%の飽和線SLに沿った冷却が行われていないため、調和空気CAの乾球温度と露点温度とが一致することはなく、乾球温度と露点温度との温度差がそもそもどの程度存在するのか把握することができない。
したがって、混合空気MAの絶対湿度が最低でも0.013kg/kg(DA)以上になると予め設定した場合、給気露点温度センサ25により測定されるファン通過後空気FAの測定給気温度satが18℃以下とならない場合、その給気露点温度センサ25に対する診断はできないと判断し、ファン通過後空気FAの測定給気温度satと測定露点温度dptとの温度差Δを算出しないようにする。
<診断処理手順>
続いて、診断装置5において、複数の給気露点温度センサ25から収集した複数の測定給気温度satおよび測定露点温度dptに基づいて、複数の給気露点温度センサ25を診断し、その中から異常と考えられる程の測定誤差が生じている可能性の高い給気露点温度センサ25を特定する診断処理手順について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。
診断装置5は、複数の給気露点温度センサ25から一定時間間隔で送られてきた複数の測定データ(測定給気温度satおよび測定露点温度dpt)を受信部51により取得し、記憶部53の測定データ記憶部53aに順次記憶する(ステップSP1)。このとき同時に、診断装置5は、空調機2の制御装置20から運転モード情報およびセンサIDについても受信部51により取得し、運転モード情報、センサIDおよび測定データを対応付けた状態で測定データ記憶部53aに記憶する。
次に、診断装置5は、空調機2の運転モード情報に基づいて、診断対象の給気露点温度センサ25に対応した空調機2が冷房運転中であったか否かを運転モード判断部52aにより判断し、暖房運転または除湿運転である場合には(ステップSP2:No)、給気露点温度センサ25に対する診断を行うことはできないと認識する。このとき、この診断処理手順では、再度ステップSP1へ戻る。
一方、診断装置5は、運転モード情報に基づいて診断対象である一の給気露点温度センサ25に対応した空調機2が冷房運転中であったと運転モード判断部52aにより判定した場合(ステップSP2:Yes)、診断対象である一の給気露点温度センサ25の測定給気温度satが18℃以下の診断可能状態になったか否かを診断可否判定部52bにより判定する(ステップSP3)。
この給気露点温度センサ25の測定給気温度satが18℃よりも高い場合(ステップSP3:No)、その一の給気露点温度センサ25に対する測定誤差の診断はできないと診断可否判定部52bにより判定し(ステップSP4)、ファン通過後空気FAの測定給気温度satと測定露点温度dptとの温度差Δを算出することはない。このとき、この診断処理手順では、再度ステップSP1へ戻る。
これに対して、測定給気温度satが18℃以下の場合(ステップSP3:Yes)、一の給気露点温度センサ25によるファン通過後空気FAの測定給気温度satと測定露点温度dptとの温度差Δを温度差算出部52cにより算出する(ステップSP5)。この場合、温度差算出部52cは、測定給気温度satから測定露点温度dptを減算することにより温度差Δを算出する。
その温度差Δが、最小0度の閾値th1から最大+2度の閾値th2までの閾値範囲内にあるか否かをセンサ診断特定部52dにより判定する(ステップSP6)。なお、閾値範囲を最少0度の閾値th1から最大+2度の閾値th2に設定したが、本発明はこれに限るものではなく、給気露点温度センサ25自身の計測誤差を±1度考慮し、最小−1度の閾値th1から最大+3度の閾値th2までの閾値範囲に設定するようにしてもよい。
温度差Δが閾値範囲内であるときは、その一の給気露点温度センサ25に異常と考えられる程の測定誤差の生じている可能性は低いので、センサ診断特定部52dにより「問題なし」と判断する(ステップSP7)。
一方、温度差Δが閾値範囲を超えているときは、その一の給気露点温度センサ25に異常と考えられる程の測定誤差が生じている可能性が高いので、センサ診断特定部52dにより「問題あり」と判断し、その一の給気露点温度センサ25のセンサIDを測定データ記憶部53aから特定する。その特定したセンサIDおよび「問題あり」のテキストデータを対応付け、それを診断結果として診断結果記憶部53cに記憶する(ステップSP8)。
そして、測定データ(測定給気温度satおよび測定露点温度dpt)が未だ残っている場合は(ステップSP9:Yes)、残りの測定給気温度satおよび測定露点温度dptの温度差Δを算出すべくステップSP5へ戻る。一方、測定データの残りが存在しない場合(ステップSP9:No)、センサ診断特定部52dは、「問題あり」と判断された複数の給気露点温度センサ25の診断結果を集め、図3に示したような診断結果一覧T1を生成し、これを診断結果出力部54によりモニタ6へ出力した後(ステップSP10)、この診断処理手順を終了する(END)。
<効果>
診断装置5において、複数の給気露点温度センサ25から収集するファン通過後空気FAの測定給気温度satおよび測定露点温度dptの測定データだけを用い、その温度差Δを算出し、閾値th(th1およびth2)と比較するだけの簡単な処理により、異常と考えられる程の測定誤差が生じている可能性の高い給気露点温度センサ25のセンサIDを特定することができる。
これにより、作業者が施設に設けられた複数の給気露点温度センサ25を定期的に診断する必要がなくなり、施設から離れた診断装置5において異常と考えられる程の測定誤差が生じている可能性の高い給気露点温度センサ25を容易に特定することができる。
したがって、診断結果一覧T1に表示されたときに、異常の可能性の高い給気露点温度センサ25だけを作業者は診断するだけで済み、複数の給気露点温度センサ25を全て定期的に診断するといった手間を無くすことができる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態においては、ファン24と室内空間3とを結ぶ排気ダクトD2の内部に給気温度および露点温度の双方を測定可能な給気露点温度センサ25を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、排気ダクトD2内に給気温度センサおよび露点温度センサの双方をそれぞれ設けるようにしてもよい。
1……空調システム、2……空調機、3……室内空間、4……ネットワーク、5……診断装置、6……モニタ、20……制御装置、21……冷却コイル、22……加熱コイル、23……加湿器、24……ファン、25……給気露点温度センサ、51……受信部(受信手段)、52……診断部、52a……運転モード判断部、52b……診断可否判定部、52c……温度差算出部(算出手段)、52d……センサ診断特定部(特定手段)、53……記憶部、53a……測定データ記憶部、53b……閾値記憶部、53c……診断結果記憶部、54……診断結果出力部(出力手段)。

Claims (4)

  1. 空調機から供給される空気の給気温度および露点温度を測定する複数の給気露点温度センサの識別情報と、前記複数の給気露点温度センサによってそれぞれ測定された測定給気温度および測定露点温度とを受信する受信手段と、
    前記空調機の冷房運転時に、前記複数の給気露点温度センサのうちの一の給気露点温度センサによって測定された測定給気温度が所定の温度以下になった場合、前記測定給気温度と、その一の給気露点温度センサによって測定された測定露点温度との差を算出する算出手段と、
    前記差が予め設定した閾値を超えている給気露点温度センサを特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定した前記給気露点温度センサの前記識別情報を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とするセンサ診断装置。
  2. 前記所定の温度は、予め設定された絶対湿度に対して相対湿度が100%となる温度である
    ことを特徴とする請求項1に記載のセンサ診断装置。
  3. 前記測定給気温度と前記測定露点温度との差は空調制御対象の管理上限値である
    ことを特徴とする請求項2に記載のセンサ診断装置。
  4. 空調機から供給される空気の給気温度および露点温度を測定する複数の給気露点温度センサの識別情報と、前記複数の給気露点温度センサによってそれぞれ測定された測定給気温度および測定露点温度とを受信手段によって受信する受信ステップと、
    前記空調機の冷房運転時に、前記複数の給気露点温度センサのうちの一の給気露点温度センサによって測定された測定給気温度が所定の温度以下になった場合、前記測定給気温度と、その一の給気露点温度センサによって測定された測定露点温度との差を算出手段によって算出する算出ステップと、
    前記差が予め設定した閾値を超えている給気露点温度センサを特定手段により特定する特定ステップと、
    前記特定ステップにより特定した前記給気露点温度センサの前記識別情報を出力手段によって出力する出力ステップと
    を有することを特徴とするセンサ診断方法。
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