JP2016100289A - 固体酸化物形燃料電池装置 - Google Patents

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晋 張
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Abstract

【課題】有害成分の排出をより効果的に低減する固体酸化物形燃料電池装置を提供する。
【解決手段】アノード14とカソード16とを備え、アノードに供給された燃料とカソードに供給された空気とを用いて発電し、燃料は原料を改質して得られる改質ガスである、固体酸化物形燃料電池ユニット12と、アノードから排出されたアノードオフガスとカソードから排出されたカソードオフガスとを燃焼させる燃焼器18と、燃焼器から排出された排ガス中の水分を低減させる吸湿器20と、吸湿器から排出された排ガス中の一酸化炭素を酸化することで低減させる燃焼触媒を含む浄化器24と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池装置に関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料電池セルを複数配列してなる燃料電池セルスタックを収納容器に収納した燃料電池、燃料電池システムおよびそれらの運転方法が種々提案されている。燃料電池から排出された排気ガスを、空気もしくは燃料もしくは水と熱交換する熱交換器を具備する固体酸化物形燃料電池装置も提案されている。
燃料電池の発電においては、例えば、改質器が炭化水素系燃料を改質し、得られた燃料ガスと酸素含有ガスとが燃料電池スタックへ供給されて発電が行われる。
スタック下流では、スタックから排出されたアノードオフガスと、スタックから排出されたカソードオフガスとが、燃焼器に導入されると共に燃焼されて燃焼排ガスが発生する。燃焼排ガスが保有する熱(燃焼により生成した熱)は、熱交換器を介して、他に熱が必要な部位へと提供される。
燃料電池では、高効率発電時(即ち高い燃料利用率での運転時)および高い空気利用率での運転時等において、不完全燃焼等により、一酸化炭素および未反応の燃料ガスなどが生じやすくなる場合がある。燃料電池の排ガス中には、これらの一酸化炭素、未反応の燃料ガスなどの有害成分が含まれうる。このため、排ガス中に含まれる有害成分を除去する手段を設けた固体酸化物形燃料電池が提案されている。
特許文献1は、燃料電池と、燃料電池の発電により生じる排ガスの熱を回収するための熱交換器と、排ガス中の有害成分を浄化するための燃焼触媒を有する浄化装置とを具備する燃料電池装置が開示されている。
特開2008−135305号公報
本開示は、一例として、固体酸化物形燃料電池装置からの有害成分の排出をより効果的に低減することを目的とする。
本開示の固体酸化物形燃料電池装置の一態様(aspect)は、アノードとカソードとを備え、前記アノードに供給された燃料と前記カソードに供給された空気とを用いて発電し、前記燃料は原料を改質して得られる改質ガスである、固体酸化物形燃料電池ユニットと、前記アノードから排出されたアノードオフガスと前記カソードから排出されたカソードオフガスとを燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器から排出された排ガス中の水分を低減させる吸湿器と、前記吸湿器から排出された排ガス中の一酸化炭素を酸化することで低減させる燃焼触媒を含む浄化器と、を備える。
本開示の一態様によれば、固体酸化物形燃料電池装置からの有害成分の排出をより効果的に低減できるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 図2は、実施例にかかる固体酸化物形燃料電池装置の概略構成を示すブロック図である。 図3は、実施例における燃焼触媒の温度とCO転化率との関係を示す概念図である。 図4は、実施例における排ガス中のCO濃度と触媒温度の時間変化を示す概念図である。 図5は、実施例における吸湿剤の温度と水の吸着量との関係を示す概念図である。
固体酸化物形燃料電池装置からの有害成分の排出をより効果的に低減すべく、鋭意検討が加えられた。その結果、以下の知見が得られた。なお、以下の知見はあくまで、検討段階において得られたものであって、本開示の範囲およびその実施形態の範囲を限定するものではない。
固体酸化物形燃料電池装置は、アノードから排出されたアノードオフガスとカソードから排出されたカソードオフガスとを燃焼させる燃焼器を備える。一酸化炭素は、燃焼器から排出される排ガスに含まれる有害成分の1つである。排ガスに含まれる有害成分を低減するために、燃焼触媒が設けられうる。燃焼触媒は、例えば一酸化炭素を二酸化炭素に酸化することで低減する機能を有する。
燃焼触媒が効果的に作動するためには、一定程度以上の温度(排ガス温度および/または触媒温度)が必要となる。触媒の種類により、活性の高くなる温度範囲は異なる。低温型とされる燃焼触媒であっても、摂氏50度以下などの低温では活性が低い(もしくは活性がない)ことがある。
燃料電池の起動時から発電初期においては、昇温のために、高温の燃焼ガスと、常温の空気、燃料および水などとの間で、熱交換が行われる。燃焼ガスが有する熱は、ホットモジュール等の加熱にも利用される。このため、燃焼触媒に供給される排ガスの温度上昇は比較的遅い。
固体酸化物形燃料電池装置においてアノードオフガスとカソードオフガスとを反応させて燃焼させる構成では、燃焼制御が難しく、不完全燃焼が発生しやすい。起動時には燃焼器の温度が低いため、不完全燃焼により、一酸化炭素および未反応の燃料の発生量も多くなりやすい。さらに、起動時には、燃焼触媒の温度が活性の高くなる範囲を下回る時間も長くなる。このため、燃焼触媒による有害成分の除去効率は起動時には低くなる。これらのことから、燃料器の下流に燃焼触媒が設けられている場合でも、起動時から発電初期にかけては、有害成分の排出量が多くなりやすい。
起動時には、燃焼触媒の温度が低いため、排ガスに含まれる水分が原因となって、燃焼触媒の性能がさらに低下しうる。その理由は、燃焼触媒の表面が液体の水で覆われることで触媒とガスとの接触が物理的に阻害されたり、燃焼触媒に水が吸着することで触媒作用が阻害されたり、水の存在により酸素の活性化が起こりにくくなり酸化反応が進みにくくなったりするためと考えられる。
以上のことから、起動時には特に、固体酸化物形燃料電池装置から排出されるガス中の一酸化炭素濃度が高くなりやすい。かかる問題は、排ガスが燃焼触媒に供給される前に、排ガスに含まれる水分を除去することで低減されうる。排ガスに含まれる水分を除去することで、燃焼触媒の性能低下が軽減される。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。
以下で説明する実施形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、あくまで一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、製造方法においては、必要に応じて、各工程の順序等を変更でき、かつ、他の公知の工程を追加できる。
(第1実施形態)
第1実施形態の固体酸化物形燃料電池装置は、アノードとカソードとを備え、アノードに供給された燃料とカソードに供給された空気とを用いて発電し、燃料は原料を改質して得られる改質ガスである、固体酸化物形燃料電池ユニットと、アノードから排出されたアノードオフガスとカソードから排出されたカソードオフガスとを燃焼させる燃焼器と、燃焼器から排出された排ガス中の水分を低減させる吸湿器と、吸湿器から排出された排ガス中の一酸化炭素を酸化することで低減させる燃焼触媒を含む浄化器と、を備える。
上記固体酸化物形燃料電池装置において、吸湿器は吸湿剤を含み、吸湿剤は、排ガス中の水分を可逆的に吸着するものであってもよい。吸湿剤は、シリカゲル、アルミナ、およびゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも一種を含んでいてもよい。
上記固体酸化物形燃料電池装置は、排ガスにより燃焼触媒の加熱が行われるように構成されていてもよい。
[装置構成]
図1は、第1実施形態にかかる固体酸化物形燃料電池装置の概略構成の一例を示すブロック図である。以下、図1を参照しつつ、第1実施形態の固体酸化物形燃料電池装置100について説明する。
図1に示す例において、固体酸化物形燃料電池装置100は、固体酸化物形燃料電池ユニット12と、燃焼器18と、吸湿器20と、浄化器24と、を備える。
固体酸化物形燃料電池ユニット12は、アノード14とカソード16とを備える。固体酸化物形燃料電池ユニット12は、アノード14に供給された燃料と、カソードに供給された空気とを用いて発電する。
固体酸化物形燃料電池ユニット12は、例えば、アノード14とカソード16との間で発電反応を行って発電する複数の燃料電池単セルを直列に接続したスタックを含むように構成される。固体酸化物形燃料電池ユニット12は、円筒型のセルを直列に接続したスタックを含んで構成されてもよい。スタックは、アノードオフガスとカソードオフガスとがそれぞれ混合されることなく排出される密閉型であってもよいし、アノードオフガスとカソードオフガスとが混合された後に排出される開放型であってもよい。開放型スタックの場合、アノードオフガスとカソードオフガスはスタック直後の混合器で混合されたのち燃焼されてもよい。
燃料電池単セルには、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を電解質等に用いた公知の構成を採用しうる。燃料電池単セルの材料としては、イットリビウムやスカンジウムをドープしたジルコニア、あるいはランタンガレート系の固体電解質を用いることもできる。イットリア安定化ジルコニアを用いた燃料電池単セルでは、電解質の厚みにも依存するが、例えば、摂氏600度から摂氏1000度程度の温度範囲で発電反応が行われる。
固体酸化物形燃料電池ユニット12の発電により得られた電力は、図示されない端子を介して外部負荷へと供給される。
燃料は、原料を改質して得られる改質ガスである。改質器(図示せず)は、固体酸化物形燃料電池装置100の一部であってもよいし、固体酸化物形燃料電池装置100の一部でなくてもよい。
原料は、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含有する物質であってもよい。具体的には、天然ガス、都市ガス、LPG、LNG、プロパンガス、ブタンガス、メタンを主成分とするガス等の炭化水素、及びメタノール、エタノール等のアルコール、灯油が例示される。都市ガスとは、ガス会社から配管を通じて各家庭等に供給されるガスをいう。灯油及びアルコール等の液体の発電原料を用いる場合には、原料が改質器に供給される前に、発電原料が加熱されて気化されてもよい。
改質器は、原料を用いて水素含有ガスを生成してもよい。具体的には、改質器において、原料ガスが改質反応して、水素含有ガスが生成されてもよい。改質反応は、いずれの形態であってもよく、例えば、水蒸気改質反応、オートサーマル反応及び部分酸化反応等が挙げられる。
改質器は、例えば、容器に改質触媒を充填することで構成されうる。改質触媒は、例えば、ニッケル、ルテニウム、白金、ならびにロジウムのうち少なくとも一つを含浸したアルミナ担体を用いることができる。なお、改質触媒は、本例に限定されるものではなく、改質触媒を最適な温度範囲に維持した場合に改質反応を進行させ得る触媒であれば、いかなる材料であっても構わない。
図1には示されていないが、各改質反応において必要となる機器が適宜設けられてもよい。例えば、改質反応が水蒸気改質反応であれば、改質器を加熱する燃焼器と水蒸気を生成する蒸発器とが設けられてもよい。燃焼器の燃料は、いずれの燃料であってもよいが、例えば、改質器より排出される水素含有ガスが用いられてもよい。水蒸気を生成するための熱源は特に限定されない。該熱源としては、例えば、燃焼器、電熱ヒータ、改質器、及び燃料電池のいずれか、またはそれらの任意の組合せ等とすることができる。改質反応がオートサーマル反応であれば、さらに、改質器に空気を供給する空気供給器(図示せず)が設けられてもよい。
燃焼器18は、アノード14から排出されたアノードオフガスとカソード16から排出されたカソードオフガスとを燃焼させる。燃焼器18には、カソードオフガスに加え、燃料電池装置外部から取り込んだ空気等が酸化剤ガスとして供給されてもよい。
吸湿器20は、燃焼器18から排出された排ガス中の水分を低減させる。吸湿器20は、吸湿剤を含んでいてもよい。吸湿剤は、排ガス中の水分を可逆的に吸着する。吸湿剤は、シリカゲル、アルミナ、およびゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも一種を含んでいてもよい。吸湿器20は、例えば、金属容器に吸湿剤を充填することで構成されうる。
一般的に、多孔質構造は吸湿剤として機能する。シリカゲル、アルミナ、ゼオライトは多孔質構造を有する場合が多い。多孔質構造を有する材料は、バルクでは発揮できない特殊な機能を有する。多孔質構造の性質は、材質、製造法、および、空隙の形態、大きさ、分布、形状等によって特性が異なる。多孔質構造は、表面積が広いため、吸湿剤に利用される。シリカゲル自体は無色半透明である。水分の指示薬として塩化コバルト(II)を添加したシリカゲルは、青(水分吸着力が大)から淡桃色(水分吸着力はほとんどない)を呈する。
吸湿剤としてのシリカゲルは、電子レンジあるいはフライパン等の加熱で細孔内部の水分を蒸発させることにより再利用できる。シリカゲルには、A型とB型とがある。A型は低湿度でも水分を吸着し、加熱すると水分を放出して、吸湿剤として再生される。B型は高湿度では水分を多く吸着するが、低湿度では水分を放出するという珪藻土のような性質を持つ。A型およびB型のいずれも、吸湿器20が備える吸湿剤として使用可能である。シリカゲルは、カラムクロマトグラフィーの担体としても利用されるが、この場合はケイ酸末端がSi=OではなくSi(OH)となるように処理されている。疎水性基で化学修飾した逆相担体や化学修飾担体の製品も製造されている。
浄化器24は、燃焼触媒22を含む。燃焼触媒22は、吸湿器20から排出された排ガス中の一酸化炭素を酸化することで低減させる。燃焼触媒22は、さらに一酸化炭素以外の有害成分を低減させるものであってもよい。浄化器24は、例えば、金属容器に燃焼触媒22を充填することで構成されうる。
燃焼触媒22は、金(Au)、二酸化マンガン(MnO)、白金(Pt)、およびパラジウム(Pd)からなる群より選ばれた1種以上の材料を含んでいてもよい。
燃焼触媒22の例として、ホプカライト等の酸化物触媒(CuMn、CuZnOなど)、Au/TiO触媒、Au/FeO触媒、Au/ZnO触媒、Pt及びPd触媒、Pt/SiO触媒、Pt/Al触媒、Pt/SnO触媒およびPd/CeO触媒が挙げられる。
一般的に、ホプカライト等の酸化物触媒(CuMn、CuZnOなど)は、一酸化炭素濃度が高い場合、低温下でも一酸化炭素を酸化する活性を有するが、水蒸気により活性が低下する。Au/TiO触媒、Au/FeO触媒、Au/ZnO触媒は、室温で、少量の水が存在すると、一酸化炭素を酸化する活性が高まるが、大量の水により活性は低下しうるし、高価である。Pt及びPd触媒も高価である。Pt/SiO触媒、Pt/Al触媒等は、100〜200℃以上の高温における排ガスの浄化に広く用いられているが、室温では一酸化炭素濃度が約1000ppm以上になると、一酸化炭素による自己被毒が起こる。Pt/SnO触媒およびPd/CeO触媒等は、室温において一酸化炭素濃度が高くても、一酸化炭素を酸化できる。ただし、触媒上に大量の水が凝縮すると、触媒性能が低下する。
燃焼触媒22は、排ガスにより加熱されてもよい。具体的には例えば、燃焼器18から排出される排ガスの流路と浄化器24とが隣接することで、排ガスにより燃焼触媒22を加熱する。かかる構成では、燃焼触媒22を加熱するための電気ヒータが省略されうる。ただし、加熱を補助するために電気ヒータが設けられてもよい。
燃焼器18と吸湿器20と浄化器24とは、この順に、排ガス流路で接続されている。すなわち、吸湿器20は燃焼器18から浄化器24に至る排ガス流路に設けられている。
本実施形態では、排ガスが燃焼触媒に供給される前に、排ガスに含まれる水分が吸湿器20により除去される。その結果、起動時において、排ガス中の水分に起因した燃焼触媒の性能低下が軽減される。よって、固体酸化物形燃料電池装置からの有害成分の排出をより効果的に低減できる。
本実施形態において、吸湿剤が排ガス中の水分を可逆的に吸着する場合には、通常運転時に排ガスが高温となることで、吸湿剤から水分が除去される。さらに、運転を停止する際に、制御器(図示せず)の制御により、乾いたガス(改質前の原料ガス等)で流路がパージされることで、吸湿剤から水分が除去されてもよい。吸湿剤から水分が除去されることで、吸湿剤は自動的に再生される。よって、起動と停止が繰り返された場合でも、排ガス中の水分に起因した燃焼触媒の性能低下が軽減される。
本実施形態において、燃焼触媒を排ガスで加熱する態様では、排ガスで燃焼触媒が加熱されることで、例えば、吸湿剤に吸着された水蒸気が脱離して燃料電池装置外部へと排出される。これにより吸湿剤が再生される。なお、排ガスの温度が十分に高い状態では、触媒温度も高くなっていることから、水蒸気が存在していても有害成分を効果的に除去できる。また、燃焼触媒の加熱源としての電熱ヒータ等を省略可能である。
[実施例]
図2は、実施例にかかる固体酸化物形燃料電池装置の概略構成を示すブロック図である。以下、図2を参照しつつ、実施例の固体酸化物形燃料電池装置200について説明する。
図2に示すように、実施例の固体酸化物形燃料電池装置200は、脱硫器1と、熱交換器2a、2bと、改質器3と、燃料電池スタック4と、燃焼器5と、吸湿器6と、浄化器7と、燃料ガス経路8と、水供給経路9と、空気供給経路10と、排ガス経路11と、を備える。
脱硫器1は、燃料ガス経路8の上流端から供給される原料中の硫黄化合物を除去する。脱硫器1は、容器に脱硫剤が充填されることで構成されうる。脱硫剤は、水添脱硫剤、加熱脱硫剤、および、吸着脱硫剤のいずれを用いてもよい。水添脱硫剤または加熱脱硫剤と、吸着脱硫剤とが組み合わせられてもよい。
水添脱硫剤は、例えば、硫黄化合物を硫化水素に変換する材料と硫化水素を吸着する機能を有する材料とが組み合わせられてもよいし、両方の機能を有する脱硫剤が用いられてもよい。脱硫剤は、具体的には例えば、原料中の硫黄化合物を硫化水素に変換するCoMo系触媒と、その下流に設けられる、硫化水素を吸着除去する硫黄吸着剤であるZnO系触媒とで構成されてもよいし、Cu系脱硫剤単独で構成されてもよい。
加熱脱硫の場合は、Cu系脱硫剤を200〜350℃に加熱して、用いることができる。
常温脱硫剤は、水素含有ガスが供給されていなくても原料中の硫黄化合物を吸着除去できる。常温脱硫剤としては、AgおよびCu等でイオン交換したゼオライトが用いられる。常温脱硫剤の場合も燃料電池システム内の放熱により、50〜70℃まで温度が上がった状態で使用されることが多い。
硫黄化合物は、付臭成分として人為的に原料へ添加されるものであってもよいし、原料自体に由来する天然の硫黄化合物であってもよい。具体的には、ターシャリーブチルメルカプタン(TBM:tertiary-butylmercaptan)、ジメチルスルフィド(DMS:dimethylsulfide)、テトラヒドロチオフェン(THT:Tetrahydrothiophene)、硫化カルボニル(COS:carbonyl sulfide)、硫化水素(hydrogen sulfide)等が例示される。
熱交換器2aと熱交換器2bとは、燃料電池装置の熱を利用し、高効率を得るためのものである。燃料と水が温められてから、改質器3に供給され、燃料電池スタック4まで流れる。一方、燃焼排ガスの温度は高いため、常温の空気を加熱することで装置の熱バランスを調整できる。
改質器3は、原料と原料以外の反応ガスとを用いて改質反応により水素含有ガスを生成する。水素含有ガスは本実施例における改質ガスである。改質反応はいずれの種類であってもよく、水蒸気改質反応、オートサーマル反応、及び部分酸化反応等が例示される。原料は、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含む。原料としては、具体的には、メタンを主成分とする都市ガス、天然ガス、LPG等の少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含むガス、及びメタノール等のアルコールが例示される。原料以外の反応ガスとしては、改質反応が水蒸気改質であるときは水蒸気、改質反応がオートサーマルであるときは、水蒸気及び空気の少なくともいずれか一方、改質反応が部分酸化反応であるときは空気が挙げられる。
改質器3は、改質反応を進行させるための改質触媒を備える。改質触媒には、触媒金属として、例えば、Ru、Ni等が用いられる。
燃料電池スタック4は、カソードに酸素(O)が、またアノードに燃料ガス(H、CO、CH等) が供給され、電極反応により発電が行われる。すなわち、カソードに供給された酸素は、カソード内の気孔を通って固体電解質との界面近傍に到達し、この部分でカソードから電子を受け取って酸化物イオン(O )にイオン化される。酸化物イオンは、アノードに向かって固体電解質内を拡散移動してアノードとの界面近傍に到達する。酸化物イオンは、この界面近傍で燃料ガスと反応してアノードに電子を放出すると共に、HO、CO等の反応生成物を燃料電池スタック4の外へと放出する。放出された電子は、別ルートで電流として取り出され、外部負荷へと供給される。
燃焼器5は、発電反応を行う燃料電池スタック4が備えるアノードから排出されるアノードオフガスと燃料電池スタック4が備えるカソードから排出されるカソードオフガスとを燃焼させる部位である。
吸湿器6は、起動時に低温の排ガスに含まれた水蒸気を吸湿させ、燃焼触媒の性能低下を防ぐものである。
浄化器7には、燃焼触媒が設けられている。浄化器7に充填された燃焼触媒の作用により、排ガス中に含まれる可燃成分が燃焼される。
燃料ガス経路8は、脱硫器1に燃料ガスを供給するための流路である。燃料ガス経路8の上流端は、脱硫器1へ供給する原料の流量を調整可能に構成されていてもよい。燃料ガス経路8の上流端に、例えば、昇圧器と流量調整弁が設けられてもよいし、これらのいずれか一方が設けられてもよい。昇圧器は、例えば、モータ駆動による定容積型ポンプが用いられるが、これに限定されるものではない。原料は、原料供給源より供給される。原料供給源は、所定の供給圧を有していてもよく、例えば、原料ガスボンベ、原料ガスインフラ等が挙げられる。
固体酸化物形燃料電池装置200には、各改質反応において必要となる機器が適宜設けられてもよい。例えば改質反応が水蒸気改質反応であれば、改質器を加熱する燃焼器、水蒸気を生成する蒸発器、及び、蒸発器に水を供給する水供給器が設けられてもよい。改質反応がオートサーマル反応であれば、固体酸化物形燃料電池装置200には、さらに、改質器に空気を供給する空気供給器、または改質触媒の温度を検知する温度検知器(図示せず)が設けられてもよい。
本実施例の原理について、図を参照しつつさらに詳しく説明する。
図3は、燃焼触媒の温度とCO転化率との関係を示す概念図である。図3は、燃焼触媒の温度と触媒活性との関係が、水の有無によりどのように変化するかを示すものである。横軸は燃焼触媒の温度を示し、縦軸は触媒活性としての一酸化炭素の転化率を示す。点線は反応ガス(燃焼触媒に到達する前の排ガス、以下同様)に水が含まれない場合で、実線は反応ガスに水が含まれる場合である。水が含まれない場合は、触媒温度の上昇により一酸化炭素の転化率は速やかにほぼ100%まで上昇する。一方、水が含まれる場合は、触媒温度が同じであれば、水が含まれない場合よりも一酸化炭素の転化率が低く、かつ、低温では一酸化炭素の浄化がほとんどできないことが分かる。ただし、触媒温度が高くなれば、水が含まれていても、一酸化炭素の転化率は徐々に上がり、最終的には100%に達する。
一般に、長期間使用されると触媒の性能は低下するが、水が含まれると触媒の性能は著しくなる。水が含まれない場合には、触媒の性能を保つことが可能な場合も多い。
図4は、実施例における排ガス中のCO濃度および触媒温度の時間変化を示す概念図である。図4では、実施例における触媒温度および燃料電池装置の出口における一酸化炭素濃度の経時変化が、吸湿器の有無によりどのように変化するかを示すものである。横軸は反応時間であり、左縦軸は一酸化炭素濃度であり、右縦軸は触媒温度である。破線の左側は起動時の状態、破線の右側は定常運転時の状態を示している。
改質触媒温度も燃焼触媒温度も運転開始後、時間が経過するにつれ徐々に上がり、しばらくすると安定して発電可能となる。
起動時には、燃焼器において一酸化炭素が生成されやすいため、排ガスの一酸化炭素濃度は一旦上昇するが、その後に下がっていく。かかる傾向は、着火時に火炎の安定性が低いためと推測される。炎口部が複数有り、着火源が1つの場合、全ての炎口部に着火するまでに時間がかかり、一酸化炭素が排出されやすくなることがある。
図4に示されるように、排ガス中の一酸化炭素濃度は吸湿器の有無により大きく異なる。吸湿器がない場合は、吸湿した燃焼触媒の活性低下により、除去できずに排気される一酸化炭素の量が多くなる。吸湿器がある場合は、触媒性能の低下がなく、一酸化炭素濃度は大幅に低くなる。
図5は、実施例における吸湿剤の温度と水の吸着量との関係を示す概念図である。図5は、燃焼器の前に設置する吸湿剤の性能を示す。横軸は吸湿剤の温度を示し、縦軸は水の吸着量を示す。破線の左側は起動時の状態、破線の右側は定常運転時の状態を示している。
図5に示されるように、吸湿剤の温度により水の吸着量は変化する。低温側では、水の吸着量は高く、温度が上昇すると、水の吸着量は徐々に減っていく。したがって、起動時の低温な状態では吸着剤が水を吸着可能であり、定時運転時には水が脱離して吸湿剤が再生される。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示の一態様は、固体酸化物形燃料電池装置からの有害成分の排出をより効果的に低減できる固体酸化物形燃料電池装置として有用である。
1 脱硫器
2a 熱交換器
2b 熱交換器
3 改質器
4 燃料電池スタック
5 燃焼器
6 吸湿器
7 浄化器
8 燃料ガス経路
9 空気供給経路
10 水供給経路
11 排ガス経路
12 固体酸化物形燃料電池ユニット
14 アノード
16 カソード
18 燃焼器
20 吸湿器
22 燃焼触媒
24 浄化器
100 固体酸化物形燃料電池装置
200 固体酸化物形燃料電池装置

Claims (4)

  1. アノードとカソードとを備え、前記アノードに供給された燃料と前記カソードに供給された空気とを用いて発電し、前記燃料は原料を改質して得られる改質ガスである、固体酸化物形燃料電池ユニットと、
    前記アノードから排出されたアノードオフガスと前記カソードから排出されたカソードオフガスとを燃焼させる燃焼器と、
    前記燃焼器から排出された排ガス中の水分を低減させる吸湿器と、
    前記吸湿器から排出された排ガス中の一酸化炭素を酸化することで低減させる燃焼触媒を含む浄化器と、を備える、
    固体酸化物形燃料電池装置。
  2. 前記吸湿器は吸湿剤を含み、
    前記吸湿剤は、排ガス中の水分を可逆的に吸着する、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  3. 前記吸湿剤は、シリカゲル、アルミナ、およびゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも一種を含む、請求項2に記載の固体酸化物形燃料電池装置。
  4. 前記排ガスにより前記燃焼触媒の加熱が行われるように構成された、請求項1ないし3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池装置。
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