JP2016097053A - 投薬制御方法、制御装置および投薬制御プログラム - Google Patents

投薬制御方法、制御装置および投薬制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】消費電力の低減に貢献することができる投薬制御方法を提供する。
【解決手段】生体に装着される投薬装置と、前記投薬装置と近距離無線通信する制御装置
との間の距離情報を取得し、取得された距離情報に基づいて、投薬装置での投薬頻度と一
回当たりの投薬量とを可変する信号を生成する。生体の所作に応じて、要求される変動幅
は相違する。任意の視点から観察すると、投薬装置と制御装置との間の距離は生体の所作
を示唆する。距離に応じて生体情報の変動幅が変更されれば、生体の所作に応じた投薬装
置の動作は実現される
【選択図】図5

Description

本発明は、投薬制御方法、制御装置および投薬制御プログラム等に関する。
特許文献1に開示されるように、投薬システムはインスリンポンプおよび外部コントロ
ーラーを備える。インスリンポンプは例えばユーザーの体表に貼り付けられる。インスリ
ンポンプから生体内にインスリンは注入される。インスリンポンプには無線通信で外部コ
ントローラーが接続される。インスリンポンプの動作は外部コントローラーで制御される
特開2013−70718号公報
ポンプにCGM(連続血糖値計)が組み合わせられると、CGMで検出される血糖値に
応じてインスリンの注入量は調整されることができる。インスリンの注入量がきめ細かく
制御されれば、血糖値の変動幅は小さく抑えられる。インスリンの注入量が大雑把に制御
されると、血糖値の変動幅は大きくなる。例えば、ユーザーが血糖値の変動を確認してい
る際に、血糖値の変動幅が小さく抑えられれば、ユーザーは高精度で血糖値を確認するこ
とができる。ユーザーは確認した血糖値に応じて正確にインスリンポンプを操作すること
ができる。その一方で、ユーザーが血糖値の変動を確認していない場合にインスリンの注
入量がきめ細かく制御されると、消費電流に無駄が生ずる恐れがある。
本発明の少なくとも1つの態様によれば、消費電力の低減に貢献することができる投薬
制御方法は提供されることができる。
(1)本発明の一態様は、生体に装着される投薬装置と、前記投薬装置と近距離無線通
信する制御装置との間の距離情報を取得し、取得された距離情報に基づいて、前記投薬装
置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを可変する信号を生成する投薬制御方法に関する
投薬の頻度に応じて生体情報の変動幅は変化する。変動幅の縮小にあたって投薬装置の
動作はきめ細かく制御される。このとき、消費電流は増大する。例えば投薬装置の装着者
が手から制御装置を離していれば、生体情報の変動幅を縮小する意味は少ない場合が多い
。このように、生体の所作に応じて、期待される変動幅は相違すると考えられる。例えば
特定の観点から観察すると、投薬装置と制御装置との間の距離は生体の所作を反映する。
したがって、距離に応じて生体情報の変動幅が変更されれば、生体の所作に応じた投薬装
置の動作は実現されることができる。こうして消費電流の低減に貢献しつつ投薬システム
の使い勝手は向上することができる。
(2)本発明の他の態様は、生体に装着される生体情報取得装置と、前記生体情報取得
装置と近距離無線通信する制御装置との間の距離情報を取得し、取得された距離情報に基
づいて、生体に装着される投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを可変する信号
を生成する投薬制御方法に関する。
前述と同様に、例えば特定の観点から観察すると、生体情報取得装置と制御装置との間
の距離は生体の所作を反映する。したがって、距離に応じて生体情報の変動幅が変更され
れば、生体の所作に応じた投薬装置の動作は実現されることができる。こうして消費電流
の低減に貢献しつつ投薬システムの使い勝手は向上することができる。
(3)投薬制御方法は、単位時間あたりに実施される投薬回数と一回あたりの投薬量と
の積を実質的に一定に維持するように前記信号を生成することができる。こうして単位時
間あたりで総投薬量は一定に維持される。その結果、生体情報の変動幅は常に許容範囲に
収まることができる。生体情報の過度の変化は回避されることができる。
(4)投薬制御方法は、投薬を要因として変化し得る生体情報を取得し、検出された生
体情報を出力してもよい。例えば、ユーザー(生体)が生体情報の出力から生体情報の変
動を確認している際に、生体情報の変動幅が小さく抑えられれば、ユーザーは高精度で生
体情報を確認することができる。ユーザーは確認した生体情報に応じて正確に投薬装置を
操作することができる。
(5)投薬制御方法は、前記投薬頻度を高くした場合、前記生体情報を取得する頻度を
高くする信号を生成してもよい。投薬頻度を高くすると、生体情報は細かく変動する。し
たがって、生体情報を取得する頻度を高くすれば、生体情報の変化は細かく検出されるこ
とができる。生体情報の出力は細かな変動を反映することができる。
(6)投薬制御方法は、時間軸上にて異なるタイミンクで取得された複数の前記距離情
報を比較し、その比較結果に基づいて、前記投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量
とを可変する信号を生成してもよい。例えば時間軸上の相前後するタイミングで距離が大
きく変化すると、その前後で、要求される生体情報の変動幅は相違する場合が多い。した
がって、こうした距離の変化が指標に用いられると、適切に投薬頻度は変更されることが
できる。
(7)本発明の他の態様は、生体に装着される投薬装置と近距離無線通信する制御装置
であって、前記投薬装置と前記制御装置との間の距離情報を取得する取得部と、取得され
た距離情報に基づいて、前記投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを可変する信
号を生成する信号生成部とを有する制御装置に関する。
(8)本発明のさらに他の態様は、生体に装着される投薬装置と、前記投薬装置と近距
離無線通信する制御装置との間の距離情報を取得する手順と、取得された距離情報に基づ
いて、前記投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを可変する信号を生成する手順
とをコンピューターに実施させる投薬制御プログラムに関する。
一実施形態に係る投薬システムの全体構成を概略的に示す外観図である。 投薬システムのブロック図である。 人体に装着されたインスリンポンプおよび血糖値計を概略的に示す図である。 投薬制御方法のフローチャートである。 インスリンの注入の頻度と血糖値の変化との関係を示すタイムチャートである。 ユーザーの動作に応じてインスリンポンプとコントローラーとの距離の概念を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する本
実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、
本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
(1)投薬システムの全体構成
図1は一実施形態に係る投薬システム11の全体構成を概略的に示す。投薬システム1
1はインスリンポンプ(投薬装置)12を備える。インスリンポンプ12は留置針13を
有する。留置針13は例えば人体といった生体に挿入される。留置針13の先端は例えば
皮下組織間質液に達する。インスリンポンプ12が作動すると、皮下に向けて投薬は実施
される。投薬によって間質液にはインスリンが供給される。インスリンポンプ12は人体
といった生体に装着されて利用される。
インスリンポンプ12の動作にはベーサル投与およびボーラス投与が含まれる。ベーサ
ル投与では留置針13から継続的にインスリンが生体に注入される。インスリンは5分や
15分の間隔で周期的に続く限り途切れなく投与される。その一方で、ボーラス投与では
特定の時期にスポット的に留置針13からインスリンが生体に注入される。インスリンは
例えば予め決められた時刻やユーザーの指定に従って周期的に数分間にわたって生体に投
与される。
投薬システム11は血糖値計(生体情報収集装置)14を備える。血糖値計14は例え
ば1対の電極15を有する。電極15は例えば生体に挿入される。電極15の先端は例え
ば皮下組織間質液中に浸される。血糖値計14は間質液内で血糖値すなわちグルコース濃
度(生体情報)を検出する。血糖値計14には例えばCGM(連続グルコースセンサー)
が用いられることができる。血糖値計14は3分や5分の間隔で定期的に血糖値のデータ
を出力する。
投薬システム11はコントローラー(制御装置)16を備える。コントローラー16は
インスリンポンプ12の動作を制御する。動作の制御にあたってコントローラー16は血
糖値計14からモニター情報として血糖値のデータを収集する。血糖値のデータで血糖値
の過度の低下が予想されると、コントローラー16は、ユーザーに警告を発したり、投薬
の停止を指示したりする。コントローラー16には例えば携帯可能なノートパソコンやス
マートホン、タブレットパソコンその他の機器が用いられることができる。以下ではスマ
ートホンを例に説明する。
図2に示されるように、インスリンポンプ12はタンク21を備える。タンク21には
インスリンが貯蔵される。タンク21は例えばカートリッジ式に構成することができる。
カートリッジの交換に応じてインスリンポンプ12にはインスリンを補充することができ
る。
インスリンポンプ12は加圧部22を備える。加圧部22にはタンク21が結合される
。加圧部22の働きでタンク21からインスリンは放出される。放出されたインスリンは
留置針13に供給される。加圧部22は例えばモーターを有する。モーターの駆動力に応
じて加圧部22では圧力が生成される。生成された圧力の働きでインスリンはタンク21
から留置針13まで流れる。モーターは例えば圧電モーターから構成することができる。
圧電モーターは圧電素子の働きで駆動力を生成する。
インスリンポンプ12は制御回路23を備える。制御回路23は加圧部22に接続され
る。制御回路23は加圧部22の動作を制御する。制御にあたって制御回路23はコマン
ド(制御信号)を受信する。コマンドは、吐出開始や吐出停止、投薬頻度、一回あたりの
投薬量を特定する。制御回路23はコマンドに基づき加圧部22に対応の動作を指示する
。コマンドで吐出開始が特定されると、制御回路23は加圧部22の吐出動作の開始を指
示する。加圧部22は、投薬頻度で指定される周期で吐出動作を開始する。加圧部22の
動作量はコマンドで指定される投薬量に応じる。コマンドで吐出停止が特定されると、制
御回路23は加圧部22の吐出動作の停止を指示する。加圧部22は吐出動作を停止する
。制御回路23は例えばCPU(中央演算処理装置)やメモリー、クロック回路で構成す
ることができる。CPUはメモリーに記憶されるプログラムに従って動作する。CPUの
動作はクロック回路で生成されるクロックに同期する。
インスリンポンプ12は通信回路24を備える。通信回路24は制御回路23に接続さ
れる。通信回路24は例えば近距離無線通信を通じて外部からコマンドを受信する。制御
回路23は通信回路24から受け取るコマンドに従って動作する。通信回路24は例えば
ブルートゥース(登録商標)を利用すればよい。加えて、通信回路24は、外部に向けて
エラーメッセージやステータスメッセージといった信号を送信してもよい。
インスリンポンプ12は電源25を備える。電源25は制御回路23や加圧部22、通
信回路24に接続される。電源25は例えば電池で構成することができる。電源25から
供給される電力に応じて制御回路23や加圧部22、通信回路24は動作する。
血糖値計14は検出回路27を備える。検出回路27は電極15に接続される。検出回
路27は電極15間で生じる電流を測定する。ここで、検出回路27の原理の一例を挙げ
ると、皮下組織間質液中のグルコースがグルコースオキシダーゼ酵素膜を通過する際、グ
ルコースと酸素とからグルコン酸と過酸化水素とが生成される。生成された過酸化水素は
さらに電極面で水および酸素に分解される。その際、反応電流が電極15間で生じる。こ
の電流は過酸化水素量に比例する。過酸化水素量は間質液中のグルコース濃度に比例する
ことから、実測された反応電流値を間質液中のグルコース濃度に換算することができる。
血糖値計14は演算回路28を備える。演算回路28は検出回路27に接続される。演
算回路28は例えば5秒や10秒といった時間間隔で検出回路27の検出結果を取得する
。演算回路28は5分や10分といった周期で検出回路27の検出結果から平均値を算出
し、血糖値のデータとして出力する。演算回路28は例えばCPU(中央演算処理装置)
やメモリー、クロック回路で構成することができる。CPUはメモリーに記憶されるプロ
グラムに従って動作する。CPUの動作はクロック回路で生成されるクロックに同期する
血糖値計14は通信回路29を備える。通信回路29は演算回路28に接続される。通
信回路29は例えば無線通信を通じて外部に血糖値のデータを送信することができる。通
信回路29は同様に無線通信を通じて外部からコマンド(制御信号)を受信することがで
きる。演算回路28は通信回路29から受け取る制御信号に従って動作することができる
。制御信号には、血糖値の検出を禁止する禁止信号が含まれる。通信回路29は例えばブ
ルートゥース(登録商標)を利用すればよい。
血糖値計14は電源31を備える。電源31は演算回路28や検出回路27、通信回路
29に接続される。電源31は例えば電池で構成することができる。電源31から供給さ
れる電力に応じて演算回路28や検出回路27、通信回路29は動作する。
コントローラー16はCPU(中央演算処理装置)32を備える。CPU32にはメモ
リー33が接続される。CPU32はメモリー33に記憶されるプログラムに従って動作
する。CPU32の動作は例えばクロック回路34で生成されるクロックに同期すればよ
い。メモリー33には例えば投薬制御プログラム35が格納される。投薬制御プログラム
35は例えばウェブサイトからダウンロードされてメモリー33に格納されればよい。
CPU32で投薬制御プログラム35が実行されると、CPU32は取得部36および
信号生成部37といった機能ブロックを形成する。取得部36は、インスリンポンプ12
とコントローラー16との距離情報を取得する。距離情報の取得にあたって取得部36は
近距離無線通信の距離測定機能を利用する。こうした距離測定機能には例えばブルートゥ
ース(登録商標)のプロキシミティプロファイルが挙げられる。
信号生成部37は、取得した距離情報に基づいて、インスリンポンプ12での投薬頻度
と一回当たりの投薬量とを可変するコマンド(信号)を生成する。こうしたコマンドの生
成にあたって信号生成部37は、時間軸上にて異なるタイミングで取得した複数の距離情
報を相互に比較する。比較の結果、例えば相前後して取得した2つの距離情報の差が閾値
を超えると、信号生成部37は投薬頻度および一回あたりの投薬量を変更する。その他、
信号生成部37は、そのときどきの距離情報と距離の閾値とを比較して当該閾値に対する
大小関係に応じて投薬頻度および一回当たりの投薬量を変更してもよい。ここでは、単位
時間あたりに実施される投薬回数と一回あたりの投薬量との積を実質的に一定に維持する
ようにコマンドは生成される。すなわち、投薬の頻度が変化しても、単位時間あたりの総
投薬量は変化しない。単位時間は例えば60秒に設定される。
ここでは、信号生成部37は投薬頻度の変更に応じて血糖値計14のコマンドを生成す
る。生成されたコマンドは血糖値のデータの取得頻度を特定する。血糖値計14の演算回
路28は、コマンドで特定される周期で血糖値のデータを出力する。信号生成部37は、
投薬頻度を高くした場合に、血糖値のデータの出力頻度を高める。取得部36および信号
生成部37はハードウェアとして構成されてもよい。
コントローラー16は通信回路38を備える。通信回路38はCPU32に接続される
。CPU32は例えば近距離無線通信を通じてインスリンポンプ12の通信回路24にコ
マンド号を送信する。同様に、CPU32は近距離無線通信を通じて血糖値計14の通信
回路29から血糖値のデータを受信したり血糖値計14の通信回路29に向けてコマンド
を送信したりすることができる。近距離無線通信には前述のようにブルートゥース(登録
商標)が用いられる。ブルートゥースのプロキシミティプロファイルによれば、コントロ
ーラー16の通信回路38はインスリンポンプ12の通信回路24および血糖値計14の
通信回路29との送受信を通じて信号強度から距離情報を提供する。
コントローラー16はディスプレイ39やスピーカー41といった出力機器やマイク4
2やタッチスクリーンパネル43といった入力機器を備えてもよい。コントローラー16
はディスプレイ39やスピーカー41を通じてユーザーに警告を発することができる。ユ
ーザーはマイク42やタッチスクリーンパネル43からコントローラー16に指示や設定
、データを入力することができる。例えばディスプレイ39には血糖値計14で検出され
た血糖値が出力される。ディスプレイ39の画面には、血糖値計14から送られる血糖値
のデータに基づき時間軸に沿って血糖値の変化が表示される。血糖値の表示は例えばタッ
チスクリーンパネル43に対するユーザーの操作に応じて実施される。その他、表示操作
にはマイク42からの音声入力が用いられてもよい。
(2)投薬システムの動作
次に投薬システム11の動作を説明する。図3に示されるように、インスリンポンプ1
2および血糖値計14はユーザー(人体)Pに装着される。装着にあたってインスリンポ
ンプ12および血糖値計14はそれぞれユーザーPの腹部に貼り付けられる。貼り付けに
あたって例えば接着層が用いられることができる。
コントローラー16で投薬制御プログラム35が実行されると、投薬制御方法は実施さ
れる。投薬制御方法の実施にあたってコントローラー16にはインスリンポンプ12およ
び血糖値計14が関連づけられる。ここでは、コントローラー16に無線でインスリンポ
ンプ12および血糖値計14が接続される。ブルートゥースを通じてコントローラー16
とインスリンポンプ12および血糖値計14との間に無線回線が確立される。コントロー
ラー16にはインスリンポンプ12および血糖値計14が登録される。
血糖値計14の電源31が入れられると、血糖値計14は血糖値の計測を開始する。コ
ントローラー16は血糖値計14のコマンドを生成する。コントローラー16は、コマン
ドに基づき、血糖値を検出しモニター情報として収集する動作を血糖値計14に指示する
。血糖値計14はコントローラー16に血糖値のデータを供給する。血糖値計14は特定
の周期で血糖値を検出しモニター情報として収集する動作を繰り返す。
コントローラー16はインスリンポンプ12のコマンドを生成する。コマンドが吐出開
始の指示を含むと、インスリンポンプ12は投薬を開始する。患者の体内に留置針13か
らインスリンが投与される。例えばベーサル投与に従って継続的に投薬は特定の周期で繰
り返される。インスリンの投薬を要因として血糖値は変化する。
図4に示されるように、コントローラー16はステップS1で皮下組織間質液中の血糖
値をモニターする。コントローラー16は、ステップS2で血糖値の過度の低下を予測す
ると、ステップS3でインスリンポンプ12からインスリンの注入を停止する。コントロ
ーラー16はインスリンポンプ12に向けて吐出停止のコマンドを出力する。こうして取
得される血糖値に応じて投薬量は調整される。
投薬制御プログラム35の実行中、コントローラー16は通信回路38の距離情報をモ
ニターする。ステップS4のように、コントローラー16ではコントローラー16の通信
回路38とインスリンポンプ12の通信回路24との距離が把握される。距離が第1閾値
(例えば60cm)よりも大きいとステップS5で判断されると、コントローラー16は
ステップS6でインスリンポンプ12に向けたコマンドに第1頻度を指定する。図5に示
されるように、コマンドを受けたインスリンポンプ12では第1頻度でインスリンの注入
が実施される。第1閾値は、コントローラー16がユーザーPの手の届かない範囲にある
ように設定される。第1頻度が指定されると、インスリンポンプ12は60秒の間隔で1
0マイクロリットルのインスリンを吐出する。このとき、血糖値の変動幅は大きい。
距離が第1閾値よりも小さい第2閾値(例えば20cm)よりも大きいとステップS7
で判断されると、コントローラー16はステップS8でインスリンポンプ12に向けたコ
マンドに第2頻度を指定する。図5に示されるように、コマンドを受けたインスリンポン
プ12では第2頻度でインスリンの注入が実施される。第2閾値は、コントローラー16
がユーザーPの手の届く範囲にあるものの画面の視認には十分な近さではないように設定
される。第2頻度が指定されると、インスリンポンプ12は15秒の間隔で2.5マイク
ロリットルのインスリンを吐出する。このとき、血糖値の変動幅は第1頻度のときよりも
縮小される。
距離が第2閾値以下であると判断されると、コントローラー16はステップS9でイン
スリンポンプ12に向けたコマンドに第3頻度を指定する。図5に示されるように、コマ
ンドを受けたインスリンポンプ12では第3頻度でインスリンの注入が実施される。第2
閾値以下であれば、コントローラー16がユーザーにとって画面の視認に十分な近さであ
る。第3頻度が指定されると、インスリンポンプ12は6秒の間隔で1.0マイクロリッ
トルのインスリンを吐出する。このとき、血糖値の変動幅は第2頻度のときよりもさらに
縮小される。
図6に示されるように、ユーザーがコントローラー16のディスプレイ39で血糖値を
確認する場合には、コントローラー16の通信回路38とインスリンポンプ12の通信回
路24との距離は第2閾値以下になる。このとき、インスリンポンプ12は第3頻度でイ
ンスリンの注入を実施する。その結果、血糖値の変動幅は小さい。ディスプレイ39に映
し出される血糖値の表示でユーザーPが血糖値の変動を確認している際に、ユーザーPは
高精度で血糖値を確認することができる。ユーザーPは確認した生体情報に応じて正確に
ボーラス投与を実行することができる。正確にインスリンポンプ12は操作される。血糖
値の表示には例えば時間軸に沿って変化を示す線グラフ45が用いられればよい。
ユーザーPが例えば手提げバッグ46等の中にコントローラー16を収納している場合
には、コントローラー16の通信回路38とインスリンポンプ12の通信回路24との距
離は第1閾値を超える。このとき、インスリンポンプ12は第1頻度でインスリンの注入
を実施する。その結果、血糖値の変動は大きい。ただし、コントローラー16のディスプ
レイ39はユーザーPの視界から外れる。したがって、ユーザーPはディスプレイ39の
表示を頼りにインスリンポンプ12を操作するわけではない。ユーザーPは手動でボーラ
ス投与を実行することはない。インスリンの注入頻度は減少することから、インスリンポ
ンプ12では消費電力は低減される。
ユーザーPが手提げバッグ46からコントローラー16を取り出す際には、コントロー
ラー16の通信回路38とインスリンポンプ12の通信回路24との距離は縮小し第1閾
値以下となる。このとき、インスリンポンプ12は第2頻度でインスリンの注入を実施す
る。その結果、血糖値の変動は縮小する。ただし、未だコントローラー16のディスプレ
イ39はユーザーPの視界に入っていない。インスリンの注入頻度は第3頻度に比べて少
なく、インスリンポンプ12では消費電力は低減される。
タッチスクリーンパネル43の操作にあたってユーザーPはコントローラー16を注視
する。コントローラー16の通信回路38とインスリンポンプ12の通信回路24との距
離はさらに縮小し第2閾値以下となる。このとき、インスリンポンプ12は第3頻度でイ
ンスリンの注入を実施する。血糖値の変動は最小化される。こうして血糖値が安定したと
ころでユーザーPはタッチスクリーンパネル43を操作しディスプレイ39の画面上に血
糖値の表示を映し出す。ユーザーPが血糖値の変動を確認している際に、血糖値の変動幅
は小さく抑えられるので、ユーザーPは高精度で血糖値を把握することができる。
コントローラー16の注視に先立ってユーザーPは手提げバッグ46からコントローラ
ー16を取り出す。このとき、相前後して取得した2つの距離情報の差は閾値を超える。
こうして信号生成部37は血糖値の表示の動作を予測する。インスリンポンプ12は第2
頻度でインスリンの注入を実施する。血糖値の変動は縮小する。その後に、ユーザーPが
コントローラー16の注視の動作に移っても、血糖値の変動幅は第3頻度のインスリンの
注入に素早く追従することができる。こうして血糖値の表示の際には、確実に血糖値の変
動幅は小さく抑えられる。
反対に、ユーザーPが手にしたコントローラー16を手提げバッグ46に収納すると、
相前後して取得した2つの距離情報の差は閾値を超える。コントローラー16はインスリ
ンポンプ12から遠ざかる。信号生成部37は、血糖値の表示動作がないことを確認する
。インスリンポンプ12は第1頻度でインスリンの注入を実施する。こうしてインスリン
ポンプ12の消費電力は確実に低減される。
前述のように、インスリンの注入の頻度に応じて血糖値の変動幅は変化する。変動幅の
縮小にあたってインスリンポンプ12の動作はきめ細かく制御される。注入の頻度は増大
する。こうしてインスリンポンプ12が頻繁に動作すると、消費電流は増大する。例えば
ユーザーが血糖値の変化を確認している際と、確認していない際とでは、期待される変動
幅は相違すると考えられる。確認している際に血糖値の変動幅が小さく抑えられれば、ユ
ーザーは高精度で血糖値を把握することができる。ユーザーは把握した血糖値に応じて正
確にインスリンポンプ12を操作することができる。反対に、確認していない際に血糖値
の変動幅が増大しても、ユーザーに影響はない。注入の頻度が減少し、消費電流の低減に
貢献することができる。血糖値の確認といった観点からすると、インスリンポンプ12と
コントローラー16との間の距離はユーザーPの所作を反映することができる。したがっ
て、距離に応じて血糖値の変動幅が変更されれば、ユーザーPの所作に応じたインスリン
ポンプ12の動作は実現されることができる。こうして消費電流の低減に貢献しつつ投薬
システム11の使い勝手は向上することができる。
本実施形態では60秒の単位時間あたりに実施される投薬回数と一回あたりの投薬量と
の積を実質的に一定に維持するように前記信号を生成する。こうして単位時間あたりで総
投薬量は一定に維持される。その結果、血糖値の変動幅は常に許容範囲に収まることがで
きる。血糖値の過度の変化は回避されることができる。
また、本実施形態ではコントローラー16は、インスリンの注入の頻度を高くした場合
、血糖値のデータの取得頻度を増やす信号を生成する。こうしてインスリンの注入の頻度
を高くすると、血糖値は細かく変動する。したがって、血糖値を検出する頻度を高くすれ
ば、生体情報の変化は細かく検出されることができる。こうして血糖値の出力は確実に細
かな変動を反映する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効
果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるで
あろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれる。例えばCPU
32の取得部36は、前述のようなインスリンポンプ12とコントローラー16との距離
に代えて、血糖値計14とコントローラー16との距離を取得してもよい。距離の取得に
あたって取得部36はコントローラー16の通信回路38と血糖値計14の通信回路29
との送受信を通じて距離情報を取得すればよい。前述のようにインスリンポンプ12も血
糖値計14もユーザーPに装着されることから、投薬システム11は同様な効果を発揮す
ることができる。また、前述の実施形態では、インスリンポンプ12と血糖値計14とは
個別の筐体に収容されたものの、インスリンポンプ(投薬装置)12および血糖値計(生
体情報収集装置)14は同一筐体に収容されてもよい。その他、明細書または図面におい
て、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語とともに記載された用語は、明細
書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えられることができる
。また、インスリンポンプ12や血糖値計14、コントローラー16等の構成および動作
も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形が可能である。
11 投薬システム、12 投薬装置(インスリンポンプ)、16 制御装置(コント
ローラー)、35 投薬制御プログラム、36 取得部、37 信号生成部、P 生体(
ユーザー)。

Claims (8)

  1. 生体に装着される投薬装置と、前記投薬装置と近距離無線通信する制御装置との間の距
    離情報を取得し、
    取得された距離情報に基づいて、前記投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを
    可変する信号を生成することを特徴とする投薬制御方法。
  2. 生体に装着される生体情報取得装置と、前記生体情報取得装置と近距離無線通信する制
    御装置との間の距離情報を取得し、
    取得された距離情報に基づいて、前記生体に装着される投薬装置での投薬頻度と一回当
    たりの投薬量とを可変する信号を生成することを特徴とする投薬制御方法。
  3. 請求項1または2において、
    単位時間あたりに実施される投薬回数と一回あたりの投薬量との積を実質的に一定に維
    持するように前記信号を生成することを特徴とする投薬制御方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    投薬を要因として変化し得る生体情報を取得し、
    検出された生体情報を出力することを特徴とする投薬制御方法。
  5. 請求項4において、
    前記投薬頻度を高くした場合、前記生体情報を取得する頻度を高くする信号を生成する
    ことを特徴とする投薬制御方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、
    時間軸上にて異なるタイミンクで取得された複数の前記距離情報を比較し、その比較結
    果に基づいて、前記投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを可変する信号を生成
    することを特徴とする投薬制御方法。
  7. 生体に装着される投薬装置と近距離無線通信する制御装置であって、
    前記投薬装置と前記制御装置との間の距離情報を取得する取得部と、
    取得された距離情報に基づいて、前記投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを
    可変する信号を生成する信号生成部と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  8. 生体に装着される投薬装置と、前記投薬装置と近距離無線通信する制御装置との間の距
    離情報を取得する手順と、
    取得された距離情報に基づいて、前記投薬装置での投薬頻度と一回当たりの投薬量とを
    可変する信号を生成する手順と、
    をコンピューターに実施させることを特徴とする投薬制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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