JP2016084734A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
Description
上記実情を鑑みて、本発明は、気筒内における燃料混合濃度の偏在を抑制し、未燃分の割合を抑制することができる内燃機関を提供することを目的とする。
このようにすれば、第1のインジェクタと第2のインジェクタの少なくともいずれか一方から噴射された燃料が第1の軸部または第2の軸部の少なくともいずれか一方の軸中心線の気筒方向の軸中心線延長線に向けて供給されるので、第1の軸部または第2の軸部の影響が抑えられ、第1のインジェクタまたは第2のインジェクタから噴射された燃料は吸気流れに乗って気筒内に供給される。これにより、気筒内における燃料と空気の混合が促進され、気筒内における燃料の気化も促進される。また、縦渦(タンブル流)も強化されるので、これによっても気筒内における混合と気化が促進される。この結果、気筒内における燃料混合濃度の偏在が抑制され、未燃分の割合を抑制することができる。
このようにすれば、第1のインジェクタまたは第2のインジェクタの少なくともいずれか一方から噴射された燃料をポート中心線延長線に沿って流れる吸気流れに同調させることができ、第1の吸気ポートまたは第2の吸気ポートの少なくともいずれか一方のポート内壁への燃料付着を抑制できる。これにより、気筒内における燃料と空気の混合が促進され、気筒内における燃料の気化も促進される。この結果、気筒内における燃料混合濃度の偏在が抑制され、未燃分の割合を抑制することができる。
このようにすれば、第1のインジェクタまたは第2のインジェクタの少なくともいずれか一方から噴射された燃料は気筒内で第1の軸部または第2の軸部の少なくともいずれか一方の軸中心線延長線と交差するので、気筒内壁面への燃料付着を抑制できる。これにより、気筒内における燃料と空気の混合が促進され、気筒内における燃料の気化も促進される。この結果、気筒内における燃料混合濃度の偏在が抑制され、未燃分の割合を抑制することができる。
このようにすれば、第1のインジェクタから噴射された燃料が第1の軸部よりも吸気弁配列方向外側を通り燃焼室に供給され、第2のインジェクタから噴射された燃料が第2の軸部よりも吸気弁配列方向外側を通り燃焼室に供給されるので、第1の軸部及び第2の軸部の影響が抑えられ、第1のインジェクタ及び第2のインジェクタから噴射された燃料は吸気流れに乗って気筒内に供給される。これにより、気筒内における燃料と空気の混合が促進され、気筒内における燃料の気化も促進される。また、縦渦(タンブル流)も強化されるので、これによっても気筒内における燃料と空気の混合が促進され、気筒内における燃料の気化も促進される。この結果、気筒内における燃料混合濃度の偏在が抑制され、未燃分の割合を抑制することができる。
このようにすれば、第1の吸気ポート及び第2の吸気ポートの吸気脈動や吸気通路抵抗を減らすことができ、吸気流速を高めて燃料と空気の混合が促進される。これにより、気筒内における燃料混合濃度の偏在が抑制され、未燃分の割合を抑制することができる。
このようにすれば、第1のインジェクタまたは第2のインジェクタから噴射された燃料が第1の吸気ポートまたは第2の吸気ポートから気筒の軸線を通る吸排気方向に沿う面に向かう吸気流れに乗って気筒内に供給される。これにより、気筒内における燃料と空気の混合が促進され、気筒内における燃料の気化も促進される。この結果、気筒内における燃料混合濃度の偏在が抑制され、未燃分の割合を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る内燃機関の概略を示す縦断面図である。
本発明の実施形態に係る内燃機関(エンジン)1は、乗用車等の小型車両に搭載されるもので、単数または複数の気筒(シリンダライナ21)を有している。また、かかる内燃機関1は、一気筒当たり二つの吸気弁11,12と二つの排気弁13,14とを有している。尚、以下の説明において、二つの吸気弁11,12のうち一方の吸気弁11を第1の吸気弁11と称し、他方の吸気弁12を第2の吸気弁12と称する。また、二つの排気弁13,14のうち一方の排気弁13を第1の排気弁13と称し、他方の排気弁14を第2の排気弁14と称する。
シリンダブロック2は、複数のシリンダライナ21を囲繞するものであり、車両前後方向に複数のシリンダライナ21が設けられ、これらの下方域に共通する一つのクランクシャフト(図示せず)が回転可能に支持されている。シリンダライナ21は円筒形に形成され、その内部が気筒5となり、気筒5の軸線方向に往復運動するピストン23が収容されている。ピストン23は頭部が閉塞された円筒形状に形成され、その胴部には径方向に貫通するピン穴231が設けられている。また、ピストン23の胴部には、コネクティングロッド24の一端(スモールエンド)が収容され、ピン穴231を挿通するピストンピン25により、コネクティングロッド24の一端がピストン23に連結されている。
図2及び図3に示すように、第1の吸気口31には第1のバルブシート35が設けられ、第2の吸気口32には第2のバルブシート36が設けられている。第1のバルブシート35及び第2のバルブシート36は、それぞれ、第1の吸気弁11及び第2の吸気弁12と密着して燃焼室30の気密を保持するとともに第1の吸気弁11及び第2の吸気弁12が受けた熱をシリンダヘッド3に逃がすためのものであり、本実施形態では円環状に形成された第1のバルブシート35及び第2のバルブシート36がシリンダヘッド3に圧入されている。
図4及び図5に示すように、シリンダヘッド3は、下流側ポート372,373(吸気口31,32)ごとにインジェクタ41,42を備えている。インジェクタ41,42は、燃料供給装置(図示せず)から供給された燃料をECU6(図1参照)からの指令により燃焼室30に向けて噴射するものであり、本実施形態に係るインジェクタ41,42は、下流側ポート372,373の上流となる位置で、噴射軸線T,Uがシリンダヘッド3の平面視において吸気弁11,12の軸部111,121よりも吸気弁配列方向外側に配置されている。尚、以下の説明において、第1の吸気ポート372に対応するインジェクタ41を第1のインジェクタ41と称し、第2の吸気ポート373に対応するインジェクタ42を第2のインジェクタ42と称する。
図6は、本発明の実施形態2に係る内燃機関の吸気ポート37、第1及び第2の吸気弁11,12、並びに第1及び第2のインジェクタ41,42を示す平面模式図である。
本実施の形態に係る内燃機関1は、第1及び第2のインジェクタ41,42の配置を除いて上述した実施形態に係る内燃機関1と異なるところはないので、第1及び第2のインジェクタ41,42の配置について説明する。また、内燃機関1の側面は、図4と同様に現れるので、適宜、図2を参照する。
11 吸気弁(第1の吸気弁)
111 軸部(第1の軸部)
112 傘部
12 吸気弁(第2の吸気弁)
121 軸部(第2の軸部)
122 傘部
13 排気弁(第1の排気弁)
14 排気弁(第2の排気弁)
2 シリンダブロック
21 シリンダライナ
211 内壁面
221 クランクピン
23 ピストン
231 ピン穴
24 コネクティングロッド
25 ピストンピン
3 シリンダヘッド
30 燃焼室
31 吸気口(第1の吸気口)
32 吸気口(第2の吸気口)
33 排気口(第1の排気口)
34 排気口(第2の排気口)
35 第1のバルブシート
36 第2のバルブシート
37 吸気ポート
371 上流側ポート
372 下流側ポート(第1の吸気ポート)
373 下流側ポート(第2の吸気ポート)
374,375 入口
376,377 出口
38 排気ポート
41 インジェクタ(第1のインジェクタ)
42 インジェクタ(第2のインジェクタ)
5 気筒
Claims (7)
- 一気筒あたりに第1の吸気弁と第2の吸気弁とが並列して設けられる内燃機関であって、
燃焼室を有するシリンダヘッドと、
前記シリンダヘッドに設けられ前記第1の吸気弁に対応する第1の吸気ポートと、
前記シリンダヘッドに設けられ前記第2の吸気弁に対応する第2の吸気ポートと、
前記第1の吸気ポートに対応する第1のインジェクタと、
前記第2の吸気ポートに対応する第2のインジェクタと、
を備え、
前記第1の吸気弁は第1の軸部を有し、
前記第2の吸気弁は第2の軸部を有し、
前記第1の吸気ポートまたは前記第2の吸気ポートのうち少なくとも一方では、前記第1のインジェクタまたは前記第2のインジェクタの噴射軸線が前記シリンダヘッドの平面視において前記第1の軸部または前記第2の軸部よりも吸気弁配列方向外側に配置されることを特徴とする内燃機関。 - 前記シリンダヘッドの平面視において前記第1のインジェクタと前記第2のインジェクタの少なくともいずれか一方の噴射軸線と前記第1の軸部または前記第2の軸部の少なくともいずれか一方の軸中心線の気筒方向の軸中心線延長線が交差することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
- 前記第1の吸気ポートまたは前記第2の吸気ポートの少なくともいずれか一方の入口断面の中心点と出口断面の中心点を結ぶポート中心線の気筒方向のポート中心線延長線と前記第1の軸部または前記第2の軸部の少なくともいずれか一方の前記軸中心線延長線とが交差し、
前記噴射軸線と前記軸中心線延長線とがなす角度は、前記ポート中心線延長線と前記軸中心線延長線とがなす角度よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関。 - 前記軸中心線延長線と前記噴射軸線は気筒内で交差することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
- 前記第1のインジェクタの噴射軸線が前記シリンダヘッドの平面視において前記第1の軸部の前記吸気弁配列方向外側に配置されるとともに前記第2のインジェクタの噴射軸線が前記シリンダヘッドの平面視において前記第2の軸部の前記吸気弁配列方向外側に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の内燃機関。
- 前記第1の吸気ポートと前記第2の吸気ポートの上流部から分岐することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の内燃機関。
- 前記第1の吸気ポートと前記第2の吸気ポートのうち少なくとも一方はポートの入口中心と出口中心とを結ぶ直線よりも前記シリンダヘッドの平面視において吸気弁配列方向外側に湾曲することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の内燃機関。
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