JP2016078092A - 取鍋予熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、取鍋予熱装置に関し、さらに詳細には、取鍋の内側に予熱部を垂直方向に挿入した状態で、取鍋の開口部を密閉させて予熱作業を実行することにより、単純なプロセスによって、迅速かつ安全に取鍋を予熱することが可能な取鍋予熱装置を提供する。
【解決手段】
本発明は、取鍋予熱装置において、床面に設置され取鍋が載置されるベース部と、前記ベース部に接続設置され取鍋の上部に選択的に結合される蓋部材と、前記蓋部材に接続設置され取鍋を予熱させる予熱部とから構成されることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】
本発明は、取鍋予熱装置において、床面に設置され取鍋が載置されるベース部と、前記ベース部に接続設置され取鍋の上部に選択的に結合される蓋部材と、前記蓋部材に接続設置され取鍋を予熱させる予熱部とから構成されることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、取鍋(ladle)予熱装置に関し、さらに詳細には、取鍋の内側に予熱部を垂直方向に挿入した状態で、取鍋の開口部を密閉させて予熱作業を実行することにより、単純なプロセスによって、迅速かつ安全に取鍋を予熱することが可能となる取鍋予熱装置に関する。
一般的に、取鍋(ladle)は、鋳造作業をする鋳型まで、鋳造品を製造するための溶湯を移送する容器として使用される。
このとき、高温の溶湯をろ(炉)から取鍋内に移した時、取鍋内で溶湯が急激に冷却することを防止するために、通常、取鍋の予熱作業が行われる。
このような取鍋の予熱は、溶湯と取鍋との間の温度差を最小化するように、なるべく高温にすることが良いが、取鍋を高温で予熱するほど予熱に消費される時間と費用が多くかかるため、経済性の観点を考慮すると、取鍋外壁の温度が300℃以上となるように行われることが好ましい。
このような取鍋の予熱のために、従来は、取鍋の内部をガスや重油などのバーナーを使用して加熱する方法が用いられてきた。
しかし、前記のようなバーナーによる予熱方法は、加熱された気体が取鍋の内部に残っておらず、常に外部に抜け出るので、熱効率が良くないという問題点がある。
また、予熱時に発生する燃焼ガスが常に取鍋中に供給されるので、蓋で取鍋を密閉して断熱することができず、加熱された燃焼ガスが作業環境を汚染する問題もある。
このような問題点を解決するための従来技術として、特許文献1には、取鍋予熱装置が記載されているが、その主な技術的構成は、取鍋本体内部をアーク放電によって加熱する取鍋予熱装置である。
つまり、前記従来技術は、取鍋の予熱のためにバーナーを使用せずに、取鍋の開口部を蓋で密閉するので、燃焼ガスによる作業環境の汚染が発生しないという利点はあるが、熱源としてアークを利用するためにアークの安定性と電極表面の酸化を防止するための不活性ガスの投入が必要不可欠であるため、大気中での使用が困難であるという問題があった。
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、取鍋の内側に予熱部を垂直方向に挿入した状態で、取鍋の開口部を密閉させて予熱作業を実行することにより、熱効率を向上させながらも単純なプロセスで安全に取鍋を予熱することができる取鍋予熱装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、複数の予熱部材を使用して、取鍋の予熱時間を短縮させることができるとともに、移動部材によって取鍋を迅速かつ安全に入れ替えることができる取鍋予熱装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、取鍋予熱装置において、床面に設置されて取鍋が載置されるベース部と、前記ベース部に接続設置されて取鍋の上部に選択的に結合される蓋部材と、前記蓋部材に接続設置されて取鍋を予熱させる予熱部とから構成されることを特徴とする。
前記ベース部は、床面に設置される受台と、前記受台の中央に垂直に設置される柱部材と、前記柱部材の上端に接続設置され蓋部材の昇下降をガイドするガイド部と、前記ガイド部に接続設置されて蓋部材および予熱部を昇下降させる昇降部とから構成されることを特徴とする。
また、前記受台は、柱部材を中心にして、第1及び第2受台に分離構成されており、前記第1受台の上部には、取鍋が載置される移動部材が備えられ、前記第2受台の上部には、蓋部材と予熱部が載置される保管箱が設置される受け部材が備えられることを特徴とする。
そして、前記柱部材の内側には、移動部材に接続設置されるピストンが備えられ、前記移動部材の下部には車輪が取り付けられることを特徴とする。
また、前記ガイド部は、柱部材の上端に固定設置されるメイン支柱と、前記メイン支柱の側部に設置されるガイドレールと、前記メイン支柱の上部と下部にそれぞれ設置される一対の固定板と、前記固定板との間に接続設置される第1スクリュー軸と、前記第1スクリュー軸の上端部に接続設置されるモータとから構成されることを特徴とする。
前記昇降部はガイドレールに設置されるスライド具と、前記スライド具に接続設置され、その下部に蓋部材と予熱部が結合される昇降部材と、前記昇降部材の下部を支持するようにして、第1スクリュー軸に軸結合される昇降具とから構成されることを特徴とする。
そして、前記蓋部材は、ベース部の昇降部材に着脱可能に結合され、蓋部材には、予熱部が挿入結合される貫通穴が形成されることを特徴とする。
また、前記予熱部は、ベース部の昇降部材に固定設置される固定部材と、前記固定部材に接続設置される第2スクリュー軸と、前記第2スクリュー軸に嵌結合される複数個のブロックと、前記ブロックの外側面に結合される予熱部材とから構成されることを特徴とする。
この時、前記ブロックの外側面には、複数個の嵌溝が形成され、前記予熱部材は嵌溝に挿入結合されることを特徴とする。
また、前記予熱部は、固定部材とブロックの間に位置して、第2スクリュー軸に嵌結合されブロックの上下の移動を制限する支持部材をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、取鍋の内側に予熱部を垂直方向に挿入した状態で、取鍋の開口部を密閉させて予熱作業を実行するため、熱効率を向上させながらも単純なプロセスで安全に取鍋を予熱することが可能となる優れた効果を有する。
また、本発明によれば、複数の予熱部材を使用して、取鍋の予熱時間を短縮させることができるだけでなく、予熱作業が行われない場合でも、密閉された断熱空間に予熱部を保管できることにより、予熱作業時に消耗される電力を減少させることができる効果をさらに有する。
また、本発明によれば、ピストンが備えられた移動部材によって予熱作業前、後の取鍋を迅速かつ安全に入れ替えることができる効果を追加に有する。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る取鍋予熱装置の好ましい実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る取鍋予熱装置を示す正断面図であり、図2は、本発明に係る取鍋予熱装置を示す側面図であり、図3は図1に示した本発明のガイド部と蓋部材及び予熱部の結合関係を詳細に示した図であり、図4は、図1に示した本発明の予熱部を詳細に示した斜視図であり、図5及び図6は、本発明に係る取鍋予熱装置の使用状態を示す図である。
本発明は、取鍋200の内側に垂直方向に予熱部400を挿入した状態で、取鍋200の開口部を密閉させ予熱作業を実行することにより、単純なプロセスによって、迅速かつ安全に取鍋200を予熱させることができる取鍋予熱装置10に関するもので、その構成は、図1に示すように、主にベース部100、取鍋200、蓋部材300と、予熱部400とからなる。
さらに詳しく説明すると、前記ベース部100は、本発明に係る取鍋予熱装置10を床面に固定設置できるとともに、その上部に予熱する取鍋200を載置させることができ、受台110、柱部材120、ガイド部130と昇降部140とを含む。
つまり、前記受台110は、ベース部100の下端部を構成しており、取鍋予熱装置10を床面に設置するように支持するためのものであり、前記柱部材120は、受台110の中央部に垂直方向に設置され、後述するガイド部130を支持する役割を有するものである。
この時、前記受台110は、柱部材120を中心にして左右両側に設置される第1受台112と第2受台114で構成されるが、前記第1受台112の上部には、取鍋200が載置される移動部材116を備え、前記第2受台114の上部には、蓋部材300と予熱部400が載置される保管箱118を備えた受け部材119が設けられる。
さらに詳しく説明すると、前記移動部材116は、予熱しようとする取鍋200が上部に載置されるとともに、予熱前後で取鍋200を第1受台112の上部に移動させたり、第1受台112の外側に移動させることができるように、移動部材116の下部には車輪116aが備えられ、取鍋200が上部に載置された状態で移動部材116をさらに容易に移動させることができるように構成されている。
また、前記柱部材120を中空状に形成し、その内側にピストン122を設置することも可能であり、前記ピストン122は、移動部材116の下部に接続設置されて取鍋200が上部に載置された状態で移動部材116を自動的に移動させることができる。
つまり、前記ピストン122の駆動によって取鍋200が載置された移動部材116を、さらに迅速かつ正確に移動させることが可能になることにより、取鍋200の予熱にかかる時間を短縮させることができる。
また、前記第1受台112の端部、すなわち、移動部材116が移動する方向の第1受台112の端部には傾斜面を形成し、移動部材116の移動がさらに円滑に行われるよう構成される。
また、図示していないが、前記移動部材116の上面に取鍋200の下部形状に対応する固定具を突出形成して、移動部材116上に載置される取鍋200が移動過程や予熱過程で揺れたりすることなく定位置を維持するように構成できることも可能である。
そして、前記第2受台114の上部に設置される受け部材119は、取鍋200の予熱作業が行われていない時に、蓋部材300と予熱部400とを保管できるようにする保管箱118を固定支持し、また保管箱118の内側面には、予熱部400の温度降下を最小限に抑えるための断熱層118aを形成してもよい。
次に、前記ガイド部130は、柱部材120の上端に接続設置され、蓋部材300と予熱部400が昇下降駆動と回転駆動できるようにガイドする。
この時、前記ガイド部130は、メイン支柱132、ガイドレール134、固定板135、第1スクリュー軸136、モータ137とからなるが、前記メイン支柱132は中空の柱状で、柱部材120の上端に接続設置されている蓋部材300と、予熱部400が昇下降駆動と回転駆動できるように支持する。
さらに詳しく説明すると、前記柱部材120の上部に円筒状の回転ガイド部材124をボルト等の締結手段によって固定設置した後、回転ガイド部材124の内側にメイン支柱132を挿入設置して、メイン支柱132を、柱部材120の上部に回転可能な状態で接続設置する。
この時、前記回転ガイド部材124とメイン支柱132との間の結合は、蝶ボルト等を使用して、メイン支柱132が回転ガイド部材124の内側で回転可能に支持されるように構成することができる。
次に、前記ガイドレール134は、メイン支柱132の一側部に接続設置されて昇降部140の上下の移動をガイドするものであり、前記固定板135は、メイン支柱132の上部と下部にそれぞれ固定設置され、その間に第1スクリュー軸136を固定設置できるものである。
次に、前記第1スクリュー軸136は、固定板135の間に接続設置され、後述するモータ137の駆動により回転して昇降部140を上下に移動させることができ、前記モータ137は、メイン支柱132の上部に設置される固定板135の上部に位置するようにして、第1スクリュー軸136と接続設置されて第1スクリュー軸136を回転させることにより、後述する昇降部140を昇下降させる。
次に、前記昇降部140は、メイン支柱132と第1スクリュー軸136とに接続設置されて、第1スクリュー軸136の回転によって 昇下降駆動し、昇降部140の一側下部には、蓋部材300と予熱部400が接続設置されて昇降部140の昇下降駆動によって蓋部材300と予熱部400が選択的に取鍋200の上部に結合することができるように構成されている。
さらに詳しく説明すると、図3に示すように、前記昇降部140は、スライド具142と、昇降部材144と昇降具146とから構成され、前記スライド具142は、ガイド部130のガイドレール134に結合されて昇降部140の昇下降駆動をガイドするものであり、前記昇降部材144は、スライド具142に接続設置されてモータ137の駆動による第1スクリュー軸136の回転によって昇下降駆動をするものであり、スライド具142と接続設置された昇降部材144の他側端部には、蓋部材300と予熱部400が結合されている。
また、前記昇降具146は、第1スクリュー軸136にねじ結合され、昇降部材144の下部を支持することで、昇降部材144の下部に固定設置される。
つまり、モータ137の駆動により、第1スクリュー軸136が回転すると、昇降部材144の下部に固定設置された昇降具146は回転しなくなるので、昇降具146が、第1スクリュー軸136の回転によって上部または下部に第1スクリュー軸136に沿って移動し、それに応じて昇降具146に結合された昇降部材144はまた、ガイドレール134のガイドによって上下に移動する。
次に、前記取鍋200は、鋳造作業をする鋳型まで、鋳造品を製造するための溶湯を移送する容器として使用されるものであり、上部が開口された形で構成されており、上端部の一側には、溶湯が注入される注入口210が形成されている。
次に、前記蓋部材300は、ベース部100の昇降部材144に接続設置されて昇降部材144の昇下降駆動によって選択的に取鍋200の上部に結合されるものであり、その形状は、取鍋200の上端部の形状と対応しており、蓋部材300が取鍋200の上部に載置されている場合は、取鍋200が密閉されるように構成される。
また、前記蓋部材300の下部面には断熱材を用いた断熱層310が形成され、取鍋200の予熱過程で予熱部400から発生する熱が損失することを最小化することができるように構成されている。
この時、前記蓋部材300の内側に形成された断熱層310と、前述した保管箱118の内側に形成された断熱層118aは、600℃での熱伝導率が0.3W/ m・K 以下、体積比重0.5(g / cc)以下の素材からなり、20〜60mm程度の厚さで、良好な性能を得ることができる。
つまり、前記断熱層118a、310が600℃で熱伝導率が0.3W/ m・K以上になると、断熱効果が低下し、体積比重0.5(g/ cc)以上の素材を使用すると、断熱層118a、310が厚くなるので、重量が大きくなる。また、前記断熱層118a、310の厚さが20mm以下であれば、断熱効果が低下し、厚さが60mm以上であれば、必要以上に厚くなって断熱効果の面で非効率的になる。
一方、前記蓋部材300には、複数個の貫通孔320が形成され、前記貫通孔320に、後述する予熱部400が挿入されて、ベース部100の昇降部材144に結合できる。
また、前記蓋部材300と昇降部材144との間の結合は、ボルト等の締結手段を用いて着脱可能に構成され、図示しないが、さらに容易な締結及び分離のための蓋部材300と昇降部材144に別途の結合口を形成させることも可能である。
次に、前記予熱部400は、蓋部材300の下部に接続設置されて、蓋部材300が取鍋200の上部に結合される場合は、取鍋200の内側に収容されて取鍋200を予熱させる。さらに、前記予熱部400は、蓋部材300に形成された貫通孔320を介して挿入され、昇降部材144の下部に結合されるように構成されて昇降部材144の昇下降駆動によって蓋部材300と一緒に上下に移動できる。
さらに詳しく説明すると、図4に示すように、前記予熱部400は、固定部材410と、第2スクリュー軸420と、ブロック430と、予熱部材440とからなるが、前記固定部材410は、第2スクリュー軸420の上部に結合されることで、昇降部材144の下部に形成される設置溝(図示せず)に挿入結合されて、予熱部400を昇降部材144に固定設置するものであり、前記第2スクリュー軸420は、固定部材410に垂直方向に接続設置されてブロック430と、予熱部材440とを軸結合するものである。
つまり、前記固定部材410を昇降部材144の下部に形成された取付溝に挿入結合させた状態で、固定部材410の上部に突出した第2スクリュー軸420にナット等の締結部材を結合させることにより、予熱部400が昇降部材144に固定設置される。
次に、前記ブロック430は、第2スクリュー軸420に嵌結合され、外側面に予熱部材440が設置されるが、一度に複数個の予熱部材440が同時に動作することができるように複数個のブロック430が積層された形で設置されている。
前記ブロック430の外側面には、複数個の嵌溝432が互いに一定間隔離隔されて形成されており、前記嵌溝432には、予熱部材440が挿入結合される。
また、前記ブロック430は、黄土などの蓄熱機能を有する材質で形成することにより、予熱部材440から発生する熱をある程度貯蔵できるようにして熱効率を向上させることもできる。
前述したように、予熱部400が使用されない場合には、蓋部材300と、予熱部400がベース部100の第2受台114上の受け部材119に取り付けられた保管箱118に保管され、予熱部材440からの熱が発生しない場合でも、ブロック430に蓄熱された熱が、保管箱118と蓋部材300に形成された断熱層118a、310によって維持されるため、熱損失を最小化することができる。
また、前記予熱部材440は、リング状に形成され、ブロック430の外側面に形成される嵌溝432に挿入結合されることで、電源線(図示せず)に接続設置されて電源線から供給される電力によって取鍋200を予熱させるための熱を発生させる。
さらに、前記第2スクリュー軸420の下端部にもナットのような締結部材を結合させることにより、第2スクリュー軸420に挿入結合されたブロック430が離脱することを防止できる。
一方、前記予熱部400は、支持部材450をさらに含み、前記支持部材450は、固定部材410とブロック430の間に位置するようにして、第2スクリュー軸420に嵌結合されることにより、ブロック430の上下移動を制限する。
つまり、予熱部400が上下に移動する過程で、ブロック430が上下に移動すると、ブロック430との間に隙間が発生してブロック430に蓄熱された熱が損失するおそれがあるだけでなく、ブロック430の上下移動によって第2スクリュー軸420の下部に結合された締結部材が解けて、ブロック430が離脱する恐れがあるので、固定部材410とブロック430の間に支持部材450を挿入設置してブロック430の上下移動を制限する。
また、前記支持部材450は、蓋部材300に形成された貫通孔320に密着するように構成され、蓋部材300と予熱部400が一体化されることにより、昇降部材144に結合される蓋部材300と予熱部400との固定力を向上させる。
前記のように構成された予熱部400は、図1及び図2に示すように、複数個を同時に設置することで予熱時間を短縮させることができるが、昇降部材144に着脱可能に結合されているので、必要に応じて予熱部400の設置数を調整することもできる。
以下、図面を参考にして、本発明に係る取鍋予熱装置10の動作を詳細に説明する。
まず、図6に示すように、本発明に係る取鍋予熱装置10は、ベース部100の昇降部140が第2受台114の方向に向くようにして、ガイド部130の下部に下降した状態では、昇降部材144に結合された蓋部材300と蓋部材300との下部に接続設置された予熱部400が、第2受台114上の受け部材119に載置された保管箱118に収容された状態になる。
続いて、本発明に係る取鍋予熱装置10を用いて取鍋200を予熱するためには、まず、第1受台112上に備えられた移動部材116を、ピストン122を利用して第1受台112の外側に移動させた後、移動部材116上に予熱しようとする取鍋200を載置させ、ピストン122を再度用いて、移動部材116を第1受台112上に移動させる。
この時、前記取鍋200は、その外側面に形成された支持具220を使用して、ホイスト、フォークリフトなどのリフト装置を使用して持ち上げることができるように構成されている。
前記のように予熱しようとする取鍋200を第1受台112上に載置させた状態でガイド部130のモータ137を一方向(時計方向)に回転させると、モータ137に接続設置された第1スクリュー軸136が回転し、第1スクリュー軸136に軸結合された昇降具146が上昇し、それに応じて昇降具146の上部に設置された昇降部材144も上昇する。そして昇降部材144に結合された蓋部材300と予熱部もまた保管箱118から上昇する。
予熱部400が保管箱118の上部に露出されるように十分に上昇すると、モータ137の駆動を停止し、作業者がガイド部130と昇降部140を180度だけ回転させ蓋部材300と予熱部400を取鍋200の上部に位置させる。
その後、再びモータ137を反対方向(反時計回り)に回転させると、第1スクリュー軸136が反対方向に回転し、第1スクリュー軸136に軸結合された昇降具146が下降し、それに応じて昇降部材144が下降して、図5に示すように、蓋部材300が取鍋200の上部に結合され、予熱部400は、取鍋200の内側に収容された状態になる。
この状態で、予熱部材440に接続設置された電源線に電源を供給すると、予熱部材440から熱を発生させ取鍋200の予熱が行われる。
このとき、蓋部材300の下部面に形成された断熱層310によって予熱部材440から発生する熱の損失を最小化することができ、複数個の予熱部材440から同時に熱が発生されるので、取鍋200の予熱が均等に行われるだけでなく、全体的な予熱時間を短縮させることができる。
このように、取鍋200の予熱が完了したら、再度モータ137を時計方向に駆動させて、昇降部材144を上昇させることにより、蓋部材300と予熱部400とが取鍋200の上部に持ち上げられるようになった後、ベース部100の柱部材120の内側に取り付けられたピストン122を駆動させ移動部材116を第1受台112の外側に移動させ、その後フォークリフトなどのリフト手段を用いて、予熱が完了した取鍋200を溶湯が収容されたとする(炉)に移動させ、さらに予熱しようとする取鍋200を再度移動部材116上に載置させ、前記のような過程を繰り返すことにより取鍋200の予熱作業を迅速かつ安全に行うことができる。
取鍋200の予熱作業がすべて完了したら、作業者が再びガイド部130と昇降部140とを180度回転させ、蓋部材300と予熱部400が第2受台114方向に向くようにした後、モータ137を反時計方向に駆動させ、昇降部材144を下降させると、蓋部材300を保管箱118の上部に載置し、予熱部400は、保管箱118の内側に収容された状態で保管することができる。
このとき、蓋部材300の下部と保管箱118の内側にそれぞれ形成された断熱層310,118aによって予熱部400のブロック430に蓄熱された熱の損失を最小化することができ、それに応じて予熱部400の再使用時に予熱部材440に供給される電力量を削減することができるので、取鍋の予熱に消耗される費用を低減させることが可能になる。
また、図示しなかったが、ベース部100の一側に制御パネルを設置し、取鍋が載置される移動部材116を移動させるピストン122を駆動し、昇降部140を昇下降させるモータ137の駆動及び予熱部材440への電源の供給の有無などを制御することをできるようにして、前記制御パネルのタイマー機能を付加して、ピストン122と、モータ137の駆動及び予熱部材440への電源供給が一定時間間隔で行うことにより、取鍋200の予熱過程が自動的に行われるように構成することもできる。
前述したような本発明に係る取鍋予熱装置10によれば、取鍋200の内側に予熱部400を垂直方向に挿入した状態で、取鍋200の開口部を密閉させて予熱作業を実行することにより、熱効率を向上させながらも単純なプロセスによって安全に取鍋200を予熱させることができ、複数個の予熱部400および予熱部材440とを使用して、取鍋200の予熱時間を短縮させることができるだけでなく、予熱作業が行われない場合でも、密閉された断熱空間に予熱部400を保管することにより、予熱作業時に消耗される電力を減らすことができ、ピストン122が備えられた移動部材116によって予熱作業前、後の取鍋200を迅速かつ安全に入れ替えることができるなどの多くの利点を有するものである。
前述した実施の形態は、本発明の最も好ましい例について説明したものであるが、前記実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能であることは当業者であれば明らかである。
本発明は、取鍋予熱装置に関し、さらに詳細には、取鍋の内側に予熱部を垂直方向に挿入した状態で、取鍋の開口部を密閉させ予熱作業を実行することにより、単純なプロセスによって、迅速かつ安全に取鍋を予熱することができようにする取鍋予熱装置に関するものである。
10・・取鍋予熱装置、100・・ベース部、110・・受台、112・・第1受台、114・・第2受台、116・・移動部材、116a・・車輪、118・・保管箱、118a,310・・断熱層、119・・受け部材、120・・柱部材、122・・ピストン、124・・回転ガイド部材、130・・ガイド部、132・・メイン支柱、134・・ガイドレール、135・・固定板、136・・第1スクリュー軸、137・・モータ、140・・昇降部、142・・スライド具、144・・昇降部材、146・・昇降具、200・・取鍋、210・・注入口、220・・支持具、300・・蓋部材、320・・貫通穴、400・・予熱部、410・・固定部材、420・・第2スクリュー軸、430・・ブロック、432・・嵌溝、440・・予熱部材、450・・支持部材。
前記目的を達成するために、本発明は、取鍋予熱装置において、床面に設置されて取鍋が載置されるベース部と、前記ベース部に接続設置されて取鍋の上部に選択的に結合される蓋部材と、前記蓋部材に接続設置されて取鍋を予熱させる予熱部とから構成され、
前記ベース部は、床面に設置される受台と、前記受台の中央に垂直に設置される柱部材と、前記柱部材の上端に接続設置され蓋部材の昇下降をガイドするガイド部と、前記ガイド部に接続設置されて蓋部材および予熱部を昇下降させる昇降部とから構成されており、
前記受台は、柱部材を中心にして、第1及び第2受台に分離構成され、前記第1受台の上部には、取鍋が載置される移動部材が備えられ、前記第2受台の上部には、蓋部材と予熱部が載置される保管箱が設置される受け部材が備えられることを特徴とする。
前記ベース部は、床面に設置される受台と、前記受台の中央に垂直に設置される柱部材と、前記柱部材の上端に接続設置され蓋部材の昇下降をガイドするガイド部と、前記ガイド部に接続設置されて蓋部材および予熱部を昇下降させる昇降部とから構成されており、
前記受台は、柱部材を中心にして、第1及び第2受台に分離構成され、前記第1受台の上部には、取鍋が載置される移動部材が備えられ、前記第2受台の上部には、蓋部材と予熱部が載置される保管箱が設置される受け部材が備えられることを特徴とする。
Claims (10)
- 取鍋予熱装置において、
床面に設置され取鍋が載置されるベース部と、
前記ベース部に接続設置され取鍋の上部に選択的に結合される蓋部材と、
前記蓋部材に接続設置され取鍋を予熱する予熱部とから構成される
ことを特徴とする取鍋予熱装置。 - 前記ベース部は、地面に設置される受台と、前記受台の中央に垂直に設置される柱部材と、前記柱部材の上端に接続設置され蓋部材の昇下降をガイドするガイド部及び前記ガイド部に接続設置されて蓋部材と予熱部を昇下降させる昇降部とから構成されることを特徴とする、請求項1に記載の取鍋予熱装置。
- 前記受台は、柱部材を中心にして、第1及び第2受台に分離構成され、前記第1受台の上部には、取鍋が載置される移動部材が備えられ、前記第2受台の上部には、蓋部材と予熱部が載置される保管箱が設置される受け部材が備えられることを特徴とする、請求項2に記載の取鍋予熱装置。
- 前記柱部材の内側には、移動部材に接続設置されるピストンが設けられ、前記移動部材の下部には車輪が取り付けられることを特徴とする、請求項3に記載の取鍋予熱装置。
- 前記ガイド部は、柱部材の上部に固定設置されるメイン支柱と、前記メイン支柱の側部に設置されるガイドレールと、前記メイン支柱の上部と下部にそれぞれ設置される一対の固定板と、前記固定板との間に接続設置されている第1スクリュー軸と、前記第1スクリュー軸の上端部に接続設置されるモータとから構成されることを特徴とする、請求項2に記載の取鍋予熱装置。
- 前記昇降部は、ガイドレールに設置されるスライド具と、前記スライド具に接続設置され、その下部に蓋部材と予熱部が結合される昇降部材と、前記昇降部材の下部を支持するようにして、第1スクリュー軸に軸結合される昇降具とから構成されることを特徴とする、請求項5に記載の取鍋予熱装置。
- 前記蓋部材は、ベース部の昇降部材に着脱可能に結合され、前記蓋部材には、予熱部が挿入結合される貫通穴が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の取鍋予熱装置。
- 前記予熱部はベース部の昇降部材に固定設置される固定部材と、前記固定部材に接続設置される第2スクリュー軸と、前記第2スクリュー軸に嵌結合される複数個のブロックと、前記ブロックの外側面に結合される予熱部材とから構成されることを特徴とする、請求項1に記載の取鍋予熱装置。
- 前記ブロックの外側面には、複数個の嵌溝が形成され、前記予熱部材は嵌溝に挿入結合されることを特徴とする、請求項8に記載の取鍋予熱装置。
- 前記予熱部は、固定部材とブロックの間に位置し、第2スクリュー軸に嵌結合されブロックの上下移動を制限する支持部材をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の取鍋予熱装置。
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