JP2016065649A - 乾燥装置、塗工膜形成装置、および乾燥方法 - Google Patents

乾燥装置、塗工膜形成装置、および乾燥方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度計の必要数を抑えながら、乾燥炉内の温度が目標温度に到達したかどうかを精度よく判断できる乾燥装置、塗工膜形成装置、および乾燥方法を提供する。【解決手段】この乾燥装置は、乾燥炉50の内部に熱風を供給する熱風供給機構60,70と、乾燥炉50の内部から気体を排出する排気機構80.90と、を備えている。また、排気機構80,90は、乾燥炉50内に設けられた複数の排気口33,34から乾燥炉50の外部へ向けて延びる排気配管81,91と、排気配管81,91内の気体の温度を計測する排気温度計83,93と、を有する。このため、排気温度計83,93の計測値に基づいて、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを、精度よく判断できる。乾燥処理を開始するときには、排気温度計83,93の計測値が予め定められた基準値に到達した後に、基材9の搬送を開始させる。これにより、基材9の乾燥不良を低減できる。【選択図】図3

Description

本発明は、長尺帯状の基材の表面に塗布された塗工液を乾燥させる乾燥装置、当該乾燥装置を備えた塗工膜形成装置、および長尺帯状の基材の表面に塗布された塗工液を乾燥させる乾燥方法に関する。
従来、リチウムイオン電池等の化学電池の製造工程では、長尺帯状の基材(例えば金属箔)の表面に、電極膜となる塗工膜を形成する処理が行われる。当該処理においては、まず、基材をいわゆるロールトゥロール方式で搬送しつつ、基材の表面に電極材料を含む塗工液を塗布する。その後、基材をさらに搬送しつつ、基材の表面に塗布された塗工液を乾燥させる。基材の表面に塗布された塗工膜を乾燥させる従来の乾燥装置については、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1の乾燥装置は、基材が通過する乾燥炉と、乾燥炉内に熱風を吹き出す機構と、乾燥炉からの排気を行う機構とを有する(図1等参照)。また、特許文献1の乾燥装置では、乾燥炉内において一定の乾燥状態を得るために、乾燥炉に供給する気体の温度が目標設定温度に近づくように、気体の温度を調整している(請求項1,請求項3,請求項5〜8,図2等参照)。
特開2011−80718号公報
乾燥装置の起動時には、乾燥炉への熱風の供給を開始した後、乾燥炉内の温度が目標温度まで上昇して安定状態に達するのを待って、基材の搬送を開始することが好ましい。しかしながら、通常、乾燥炉へ熱風を供給する給気配管内の温度よりも、乾燥炉内の温度は、遅れて上昇する。このため、特許文献1のように、給気配管内の温度のみを計測する構成では、当該計測値が目標温度まで上昇したとしても、乾燥炉内の温度が必ずしも目標温度まで上昇しているとは限らない。乾燥炉内の温度が十分に上昇していない状態のまま、基材の搬送を開始すると、塗工液の乾燥不良が生じる虞がある。
乾燥炉内の温度を精度よく計測するためには、例えば、乾燥炉内の各所に温度計を設置することも考えられる。しかしながら、例えば、リチウムイオン電池の製造工程に用いられる乾燥装置では、乾燥炉の長さが10メートル近くになることもある。このような大型の乾燥炉の内部全体の温度を計測しようとすると、乾燥炉内に多数の温度計を設置する必要があり、装置の製造コストが上昇する。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、温度計の必要数を抑えながら、乾燥炉内の温度が目標温度に到達したかどうかを精度よく判断できる乾燥装置、塗工膜形成装置、および乾燥方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、長尺帯状の基材の表面に塗布された塗工液を乾燥させる乾燥装置であって、所定の搬送経路に沿って基材を搬送する搬送機構と、前記搬送経路の一部分が内部に配置された乾燥炉と、前記乾燥炉の内部に熱風を供給する熱風供給機構と、前記乾燥炉の内部から気体を排出する排気機構と、を備え、前記排気機構は、前記乾燥炉内に設けられた複数の排気口から前記乾燥炉の外部へ向けて延びる排気配管と、前記排気配管内の気体の温度を計測する排気温度計と、を有する。
本願の第2発明は、第1発明の乾燥装置であって、前記排気配管は、前記複数の排気口に接続された複数の個別配管と、前記複数の個別配管内の気体を合流させて下流側へ送る集合配管と、を有し、前記排気温度計は、前記集合配管内の気体の温度を計測する。
本願の第3発明は、第1発明の乾燥装置であって、前記排気配管は、前記複数の排気口に接続された複数の個別配管と、前記複数の個別配管内の気体を合流させて下流側へ送る集合配管と、を有し、前記排気温度計は、前記個別配管内の気体の温度を計測する。
本願の第4発明は、第1発明乃至第3発明のいずれか1発明の乾燥装置であって、前記排気配管は、前記乾燥炉の内部に位置する炉内配管と、前記乾燥炉の外部に位置する炉外配管と、を有し、前記排気温度計は、前記炉内配管内の気体の温度を計測する。
本願の第5発明は、第1発明乃至第4発明のいずれか1発明の乾燥装置であって、前記熱風供給機構および前記搬送機構を制御する制御部をさらに備え、前記制御部は、熱風供給機構の動作を開始させた後、前記排気温度計の計測値が予め定められた基準値に到達するか、または、前記排気温度計の計測値の変化が予め定められた範囲内に収束すると、前記搬送機構の動作を開始させる。
本願の第6発明は、第5発明の乾燥装置であって、前記制御部は、前記排気温度計の計測値を、前記排気配管内の排気量に換算する排気量演算手段を有する。
本願の第7発明は、第1発明乃至第6発明のいずれか1発明の乾燥装置であって、前記複数の排気口は、前記乾燥炉内の前記搬送経路よりも上側の空間に配置された複数の第1排気口と、前記乾燥炉内の前記搬送経路よりも下側の空間に配置された複数の第2排気口と、を有する。
本願の第8発明は、第1発明乃至第7発明のいずれか1発明の乾燥装置であって、前記熱風供給機構は、前記乾燥炉内に設けられた複数の給気口に接続された給気配管と、前記給気配管内の気体の温度を計測する給気温度計と、を有する。
本願の第9発明は、長尺帯状の基材の表面に塗工膜を形成する塗工膜形成装置であって、第1発明乃至第8発明のいずれか1発明の乾燥装置と、前記乾燥炉よりも前記搬送経路の上流側において、基材の表面に塗工液を塗布する塗工装置と、を備える。
本願の第10発明は、長尺帯状の基材を所定の搬送経路に沿って搬送しつつ、前記搬送経路の一部分が内部に配置された乾燥炉内において、基材の表面に塗布された塗工液を乾燥させる乾燥方法であって、a)前記乾燥炉内への熱風の供給と、前記乾燥炉から排気配管への気体の排出とを開始させる工程と、b)前記排気配管内の気体の温度を計測し、その計測値が予め定められた数値範囲に到達したかどうか、または、前記計測値の変化が予め定められた範囲以内に収束したかどうかを監視する工程と、c)前記工程b)において、前記計測値が前記数値範囲に到達した、または、前記計測値の変化が前記範囲以内に収束したと判断すると、基材の搬送を開始させる工程と、を有する。
本願の第1発明〜第9発明によれば、乾燥炉から排出される気体の温度を計測できる。このため、当該計測値に基づいて、乾燥炉内の温度が目標温度に到達したかどうかを、精度よく判断できる。
特に、本願の第2発明によれば、複数の個別配管内の温度をそれぞれ計測する場合よりも、排気温度計の数を減らすことができる。
特に、本願の第3発明によれば、集合配管よりも排気配管の上流側において、気体の温度を計測できる。このため、乾燥炉内の温度に近い計測値を得ることができる。
特に、本願の第4発明によれば、外気の影響で気体が冷却される前に、気体の温度を計測できる。したがって、乾燥炉内の温度により近い計測値を得ることができる。
特に、本願の第5発明によれば、排気温度計の計測値に基づいて、乾燥炉内の温度が目標温度に到達したことを自動的に検知した後に、基材の搬送を開始させることができる。これにより、基材の乾燥不良を低減できる。
特に、本願の第6発明によれば、排気温度計の計測値に基づいて、排気配管内の排気量を推定できる。これにより、乾燥炉からの気体の漏れ出し等の不具合を検知できる。
特に、本願の第7発明によれば、乾燥路内の搬送経路よりも上側の空間と搬送経路よりも下側の空間との双方から排出された気体の温度を計測する。このため、乾燥炉内の温度が目標温度に到達したかどうかを、より精度よく判断できる。
特に、本願の第8発明によれば、乾燥炉から排出される気体の温度だけではなく、乾燥炉内へ供給される気体の温度も計測できる。これにより、乾燥炉内の温度が目標温度に到達したかどうかを、より精度よく判断できる。
また、本願の第10発明によれば、乾燥炉から排出される気体の温度に基づいて、乾燥炉内の温度が目標温度に到達したかどうかを、精度よく判断できる。また、目標温度に到達した後に基材の搬送を開始させることで、基材の乾燥不良を低減できる。
塗工膜形成装置の構成を示した図である。 塗工膜形成装置内の各部と制御部との接続構成を示したブロック図である。 乾燥装置の構成を示した図である。 塗工膜形成装置において塗工・乾燥処理を開始するときに行う初期動作流れを示したフローチャートである。 第1排気温度計または第2排気温度計の計測値の例を示した図である。 変形例に係る乾燥装置の構成を示した図である。 変形例に係る乾燥装置の構成を示した図である。 変形例に係る制御部の機能ブロック図である。 変形例に係る乾燥装置の構成を示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.塗工膜形成装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る塗工膜形成装置1の構成を示した図である。この塗工膜形成装置1は、長尺帯状の基材9を長手方向に搬送しつつ、基材9の表面に、電極材料である活物質を含む塗工液を塗布し、その後に塗工液を乾燥させて、リチウムイオン二次電池の電極を製造する装置である。基材9には、例えば、銅箔やアルミニウム箔などの金属箔が用いられる。図1に示すように、塗工膜形成装置1は、搬送機構10、塗工装置20、乾燥装置30、および制御部40を有する。
搬送機構10は、基材9をその長手方向に沿う搬送方向に搬送する機構である。本実施形態の搬送機構10は、巻き出しローラ11、複数の搬送ローラ12、および巻き取りローラ13を有する。基材9は、巻き出しローラ11から送り出され、複数の搬送ローラ12により規定される搬送経路に沿って搬送される。各搬送ローラ12は、水平軸を中心として回転することによって、基材9を搬送経路の下流側へ案内する。また、複数の搬送ローラ12に基材9が接触することで、基材9に張力が付与される。これにより、搬送中における基材9の弛みや皺が抑制される。搬送後の基材9は、巻き取りローラ13へ回収される。なお、搬送ローラ12の位置や数は、必ずしも図1の通りでなくてもよい。
塗工装置20は、搬送機構10により搬送される基材9の表面に、塗工液を塗布する装置である。基材9は、乾燥装置30よりも搬送経路の上流側において、搬送ローラの役割も兼ねたバックアップローラ14に支持される。バックアップローラ14は、円柱形状のローラであり、基材9の裏面に接触しつつ、水平軸を中心として回転する。塗工装置20は、バックアップローラ14に支持された基材9の表面に対向する塗工ノズル21を有する。塗工ノズル21には、例えば、幅方向(基材の長手方向に直交する水平方向)に沿って延びるスリット状の吐出口を有する、いわゆるスリットノズルが用いられる。
塗工ノズル21は、給液配管22を介して、塗工液供給源23に接続されている。また、給液配管22には、開閉弁24が介挿されている。このため、開閉弁24を開放すると、塗工液供給源23から給液配管22を通って塗工ノズル21に塗工液が供給され、塗工ノズル21の吐出口から、バックアップローラ14に支持された基材9の表面へ向けて、塗工液が吐出される。これにより、基材9の表面に塗工液が塗布される。
なお、塗工ノズル21は、必ずしもバックアップローラ14に支持された基材9の表面に対して、塗工液を吐出するものでなくてもよい。例えば、隣り合うローラの間に掛け渡された基材9の表面に対して、塗工液を吐出するものであってもよい。
乾燥装置30は、塗工装置20よりも搬送経路の下流側に配置されている。乾燥装置30は、搬送機構10により搬送される基材9を、乾燥炉50内において加熱する。これにより、基材9の表面に塗布された塗工液中の溶剤が気化する。その結果、塗工液が乾燥して、塗工膜が形成される。
制御部40は、塗工膜形成装置1内の各部を動作制御するための手段である。図1中に概念的に示したように、制御部40は、CPU等の演算処理部41、RAM等のメモリ42、およびハードディスクドライブ等の記憶部43を有するコンピュータにより構成されている。図2は、塗工膜形成装置1内の各部と制御部40との接続構成を示したブロック図である。図2に示すように、制御部40は、搬送機構10、開閉弁24、後述する第1給気ブロワ62、第1加熱部63、第2給気ブロワ72、第2加熱部73、第1排気ブロワ82、第1排気温度計83、第2排気ブロワ92、および第2排気温度計93と、それぞれ電気的に接続されている。
制御部40は、記憶部43に記憶されたコンピュータプログラムやデータを、メモリ42に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムおよびデータに基づいて、演算処理部41が演算処理を行うことにより、塗工膜形成装置1内の各部を動作制御する。これにより、塗工膜形成装置1における塗工・乾燥処理が進行する。
<2.乾燥装置の構成>
続いて、乾燥装置30のより詳細な構成について説明する。
図3は、乾燥装置30の構成を示した図である。図3に示すように、乾燥装置30は、乾燥炉50、第1熱風供給機構60、第2熱風供給機構70、第1排気機構80、および第2排気機構90を有する。なお、上述した搬送機構10及び制御部40は、乾燥装置30における搬送機構および制御部としても機能する。
乾燥炉50は、塗工液を乾燥させるための処理空間を内部に有する筐体である。乾燥炉50の一方の端面には、基材9の搬入口51が設けられている。また、乾燥炉50の他方の端面には、基材9の搬出口52が設けられている。搬送機構10により搬送される基材9は、搬入口51から乾燥炉50の内部へ搬入され、乾燥炉50の内部において乾燥処理を受けた後、搬出口52から乾燥炉50の外部へ搬出される。すなわち、乾燥炉50の内部には、基材9の搬送経路の一部分が配置されている。
本実施形態では、乾燥炉50の内部において、基材9は、塗工液が塗布された処理面を上側に向けた状態で、水平に搬送される。ただし、乾燥炉50内における基材9の姿勢は、必ずしも水平でなくてもよい。
乾燥炉50の内部には、複数の第1給気口31、複数の第2給気口32、複数の第1排気口33、および複数の第2排気口34が設けられている。複数の第1給気口31および複数の第1排気口33は、乾燥炉50内の基材9の搬送経路よりも上側の空間に配置されている。また、複数の第1給気口31および複数の第1排気口33は、基材9の上面に対向する。複数の第2給気口32および複数の第2排気口34は、乾燥炉50内の基材9の搬送経路よりも下側の空間に配置されている。また、複数の第2給気口32および複数の第2排気口34は、基材9の下面に対向する。
乾燥装置30の稼働時には、図2中の白抜き矢印のように、複数の第1給気口31および複数の第2給気口32から基材9へ向けて、熱風が吐出される。また、図2中のハッチング付きの矢印のように、乾燥炉50内の気体が、複数の第1排気口33および複数の第2排気口34へ吸い込まれる。乾燥炉50内の基材9は、これらの給排気により生じる圧力によって、所定の高さに浮上した状態で搬送される。
なお、本実施形態では、3つの第1給気口31と1つの第1排気口33とが、搬送方向に沿って交互に配置されている。また、複数の第2給気口32は、搬送方向に沿って等間隔に配列され、その上流側および下流側の端部付近に、それぞれ第2排気口34が配置されている。ただし、複数の第1給気口31、複数の第2給気口32、複数の第1排気口33、および複数の第2排気口34は、乾燥炉50内の他の位置に配置されていてもよい。例えば、第1給気口31と第1排気口33とが、搬送方向に沿って1つずつ交互に配置されていてもよい。
第1熱風供給機構60は、複数の第1給気口31を介して、乾燥炉50の内部へ熱風を供給するための機構である。図3に示すように、第1熱風供給機構60は、第1給気配管61と、第1給気配管61へ空気を送り込む第1給気ブロワ62とを有する。第1給気配管61は、1本の第1共通配管611と、複数の第1分岐配管612とを有する。第1共通配管611の上流側の端部は、第1給気ブロワ62に接続されている。第1共通配管611の下流側の端部と、複数の第1分岐配管612の上流側の端部とは、互いに接続されている。また、複数の第1分岐配管612の下流側の端部は、複数の第1給気口31に、それぞれ接続されている。
また、第1共通配管611の経路上には、第1加熱部63が介挿されている。第1給気ブロワ62および第1加熱部63を動作させると、第1給気ブロワ62から第1共通配管611内に空気が送り込まれ、当該空気が第1加熱部63において加熱されて、熱風となる。その後、熱風は複数の第1分岐配管612へ分岐して流れ、複数の第1給気口31から基材9の上面に向けて、熱風が吐出される。
第2熱風供給機構70は、複数の第2給気口32を介して、乾燥炉50の内部へ熱風を供給するための機構である。図3に示すように、第2熱風供給機構70は、第2給気配管71と、第2給気配管71へ空気を送り込む第2給気ブロワ72とを有する。第2給気配管71は、1本の第2共通配管711と、複数の第2分岐配管712とを有する。第2共通配管711の上流側の端部は、第2給気ブロワ72に接続されている。第2共通配管711の下流側の端部と、複数の第2分岐配管712の上流側の端部とは、互いに接続されている。また、複数の第2分岐配管712の下流側の端部は、複数の第2給気口32に、それぞれ接続されている。
また、第2共通配管711の経路上には、第2加熱部73が介挿されている。第2給気ブロワ72および第2加熱部73を動作させると、第2給気ブロワ72から第2共通配管711内に空気が送り込まれ、当該空気が第2加熱部73において加熱されて、熱風となる。その後、熱風は複数の第2分岐配管712へ分岐して流れ、複数の第2給気口32から基材9の下面に向けて、熱風が吐出される。
第1排気機構80は、乾燥炉50の内部から、複数の第1排気口33を介して気体を排出するための機構である。図3に示すように、第1排気機構80は、第1排気配管81と、第1排気配管81から気体を吸い出す第1排気ブロワ82とを有する。第1排気配管81は、複数の第1個別配管811と、1本の第1集合配管812とを有する。複数の第1個別配管811の上流側の端部は、複数の第1排気口33に、それぞれ接続されている。また、複数の第1個別配管811は、それぞれ、第1排気口33から乾燥炉50の外部へ向けて延びている。複数の第1個別配管811の下流側の端部と、第1集合配管812の上流側の端部とは、互いに接続されている。また、第1集合配管812の下流側の端部は、第1排気ブロワ82に接続されている。
第1排気ブロワ82を動作させると、第1排気配管81内に負圧が生じ、乾燥炉50内の気体が、複数の第1排気口33を通って複数の第1個別配管811へ吸い込まれる。また、複数の第1個別配管811内の気体は、下流側へ流れて、第1集合配管812へ合流する。その後、第1集合配管812内の気体は、第1排気ブロワ82によって、工場内の排気ラインへ排出される。
また、図3に示すように、第1集合配管812の経路上には、第1排気温度計83が設けられている。第1排気温度計83は、第1集合配管812内の気体の温度を計測する。そして、得られた計測値を示す信号を、制御部40へ送信する。制御部40は、第1排気温度計83から得られる計測値を監視することによって、乾燥炉50から排出される気体の温度変化を知ることができる。なお、第1排気温度計83には、例えば、温度によって抵抗値が変化する測温抵抗体を用いた温度センサ、熱電対を用いた温度センサ、あるいはバイメタル温度計などを用いることができる。
第2排気機構90は、乾燥炉50の内部から、複数の第2排気口34を介して気体を排出するための機構である。図3に示すように、第2排気機構90は、第2排気配管91と、第2排気配管91から気体を吸い出す第2排気ブロワ92とを有する。第2排気配管91は、複数の第2個別配管911と、1本の第2集合配管912とを有する。複数の第2個別配管911の上流側の端部は、複数の第2排気口34に、それぞれ接続されている。また、複数の第2個別配管911は、それぞれ、第2排気口34から乾燥炉50の外部へ向けて延びている。複数の第2個別配管911の下流側の端部と、第2集合配管912の上流側の端部とは、互いに接続されている。また、第2集合配管912の下流側の端部は、第2排気ブロワ92に接続されている。
第2排気ブロワ92を動作させると、第2排気配管91内に負圧が生じ、乾燥炉50内の気体が、複数の第2排気口34を通って複数の第2個別配管911へ吸い込まれる。また、複数の第2個別配管911内の気体は、下流側へ流れて、第2集合配管912に合流する。その後、第2集合配管912内の気体は、第1排気ブロワ82によって、工場内の排気ラインへ排出される。
また、図3に示すように、第2集合配管912の経路上には、第2排気温度計93が設けられている。第2排気温度計93は、第2集合配管912内の気体の温度を計測する。そして、得られた計測値を示す信号を、制御部40へ送信する。制御部40は、第2排気温度計93から得られる計測値を監視することによって、乾燥炉50から排出される気体の温度変化を知ることができる。なお、第2排気温度計93には、例えば、温度によって抵抗値が変化する測温抵抗体を用いた温度センサ、熱電対を用いた温度センサ、あるいはバイメタル温度計などを用いることができる。
<3.塗工膜形成装置の初期動作について>
続いて、塗工膜形成装置1において塗工・乾燥処理を開始するときに行う初期動作について、説明する。
図4は、当該初期動作の流れを示したフローチャートである。塗工膜形成装置1において塗工・乾燥処理を開始するときには、まず、第1給気ブロワ62、第1加熱部63、第2給気ブロワ72、第2加熱部73、第1排気ブロワ82、および第2排気ブロワ92を起動させる。これにより、乾燥炉50内への熱風の供給と、乾燥炉50からの気体の排出と、を開始する(ステップS1)。
次に、乾燥炉50内への熱風の供給と、乾燥炉50からの気体の排出とを継続しつつ、第1排気温度計83および第2排気温度計93による温度計測を行う(ステップS2)。第1排気温度計83は、第1集合配管812内の気体の温度を計測し、得られた計測値を示す信号を制御部40へ送信する。また、第2排気温度計93は、第2集合配管912内の気体の温度を計測し、得られた計測値を示す信号を制御部40へ送信する。
図5は、第1排気温度計83または第2排気温度計93の計測値の経時変化の例を示した図である。乾燥炉50内への熱風の供給を開始すると、乾燥炉50内の温度は徐々に上昇する。このため、図5のように、乾燥炉50から排出される気体の温度も、熱風の供給を開始した時刻t0から徐々に上昇する。やがて、乾燥炉50内の雰囲気が高温の空気に置換されると、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達して安定する。そうすると、図5のように、乾燥炉50から排出される気体の温度変化も小さくなる。
制御部40は、第1排気温度計83から受信した信号に基づいて、第1排気温度計83の計測値を取得する。また、制御部40は、第2排気温度計93から受信した信号に基づいて、第2排気温度計93の計測値を取得する。そして、これらの計測値が、予め設定された基準値に到達したかどうかを、監視する(ステップS3,S4)。なお、基準値は、排気配管81,91内における気体の温度低下を考慮して、乾燥炉50内の目標温度よりもやや低い温度に設定される。
第1排気温度計83の計測値および第2排気温度計93の計測値の少なくとも一方が、上記の基準値に到達していなければ、制御部40は、乾燥炉50内の温度がまだ目標温度に到達していないと判断して、温度の監視を継続する。やがて、第1排気温度計83の計測値と、第2排気温度計93の計測値とが、ともに上記の基準値に到達すると、制御部40は、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したと判断して、搬送機構10の動作を開始させる(ステップS5)。これにより、基材9の搬送が開始される。その後、制御部40は、開閉弁24を開放して、塗工ノズル21からの塗工液の吐出を開始させる(ステップS6)。
このように、この塗工膜形成装置1では、乾燥炉50から排出される気体の温度を計測し、当該計測値が基準値に到達した後に、基材9の搬送を開始させる。通常、給気配管61,71内の温度が上昇した後に、乾燥炉50内の温度が上昇し、その後に排気配管81,91内の温度が上昇する。このため、排気配管81,91内の温度を監視すれば、給気配管61,71内の温度を監視する場合よりも確実に、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを判断できる。すなわち、乾燥炉50内の温度が目標温度に未到達のまま、乾燥処理が開始される状況を回避できる。これにより、乾燥不良の発生を抑制できる。
また、本実施形態のように、乾燥炉50から排出される気体の温度を計測すれば、乾燥炉50の内部空間が広い場合であっても、乾燥炉50の内部に多数の温度計を設置することなく、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを判断できる。
特に、本実施形態では、排気温度計83,93は、複数の個別配管811,911内の気体の温度ではなく、集合配管812,912内の気体の温度を計測する。このため、複数の個別配管811,911内の温度をそれぞれ計測する場合よりも、排気温度計83,93の数を減らすことができる。また、制御部40へ送信される計測値の数も減るため、制御部40における判断処理が容易となる。
また、本実施形態では、乾燥炉50の内部空間のうち、基材9の搬送経路よりも上側の空間から排出される気体の温度を第1排気温度計83で計測し、基材9の搬送経路よりも下側の空間から排出される気体の温度を、第2排気温度計93で計測する。そして、これらの双方の計測結果を考慮して、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを判断する。このため、第1排気温度計83および第2排気温度計93の一方の計測結果のみを用いる場合よりも精度よく、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを判断できる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
図6は、一変形例に係る乾燥装置30の構成を示した図である。図6の例では、第1排気機構80の複数の第1個別配管811に、それぞれ第1排気温度計83が設けられている。第1排気温度計83は、第1個別配管811内の気体の温度を計測し、得られた計測値を制御部40へ送信する。また、図6の例では、第2排気機構90の複数の第2個別配管911に、それぞれ第2排気温度計93が設けられている。第2排気温度計93は、第2個別配管911内の気体の温度を計測し、得られた計測値を制御部40へ送信する。制御部40は、複数の第1排気温度計83および複数の第2排気温度計93から得られた各計測値が、全て、予め設定された基準値に到達すると、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したと判断して、搬送機構10の動作を開始させる。
乾燥炉50から排出される気体の温度は、外気温の影響により、排気配管81,91内において徐々に低下する。しかしながら、図6のように、個別配管811,911に排気温度計83,93を設ければ、集合配管812,912よりも排気配管81,91の上流側において、気体の温度を計測できる。したがって、乾燥炉50内の温度により近い計測値を得ることができる。
特に、図6の例では、第1排気機構80の各第1個別配管811が、乾燥炉50の内部に位置する炉内配管811aと、乾燥炉50の外部に位置する炉外配管811bとを含んでいる。そして、第1排気温度計83は、炉内配管811a内の気体の温度を計測する。また、図6の例では、第2排気機構90の各第2個別配管911が、乾燥炉50の内部に位置する炉内配管911aと、乾燥炉50の外部に位置する炉外配管911bとを含んでいる。そして、第2排気温度計93は、炉内配管911a内の気体の温度を計測する。
このようにすれば、乾燥炉50から排出される気体が、外気温の影響で冷却される前に、気体の温度を計測できる。したがって、乾燥炉50内の温度により近い計測値を得ることができる。
なお、図6の例では、第1排気機構80の全ての第1個別配管811に、第1排気温度計83が設けられ、第2排気機構90の全ての第2個別配管911に、第2排気温度計93が設けられている。しかしながら、一部の個別配管のみに、排気温度計を設けてもよい。
図7は、他の変形例に係る乾燥装置30の構成を示した図である。図7の例では、第1排気機構80の複数の第1個別配管811が、乾燥炉50の内部において、第1集合配管812に接続されている。したがって、第1集合配管812は、乾燥炉50の内部に位置する炉内配管812aと、乾燥炉50の外部に位置する炉外配管812bとを含んでいる。そして、炉内配管812aに、第1排気温度計83が設けられている。第1排気温度計83は、炉内配管812a内の気体の温度を計測し、得られた計測値を制御部40へ送信する。
また、図7の例では、第2排気機構90の複数の第2個別配管911が、乾燥炉50の内部において、第2集合配管912に接続されている。したがって、第2集合配管912は、乾燥炉50の内部に位置する炉内配管912aと、乾燥炉50の外部に位置する炉外配管912bとを含んでいる。そして、炉内配管912aに、第2排気温度計93が設けられている。第2排気温度計93は、炉内配管912a内の気体の温度を計測し、得られた計測値を制御部40へ送信する。
このようにすれば、乾燥炉50から排出される気体が、外気温の影響で冷却される前に、気体の温度を計測でき、かつ、図6の例よりも排気温度計83,93の数を減らすことができる。
図8は、他の変形例に係る制御部40の機能ブロック図である。図8の例では、制御部40が、排気量演算手段44を有する。排気量演算手段44は、第1排気温度計83および第2排気温度計93から得られる計測値Tを、排気配管81,91内の排気量Vに換算する。例えば、計測値Tを、気体の状態方程式に代入して、排気量Vを算出する。これにより、図8の制御部40は、排気配管81,91内の排気量を推定できる。そして、推定された排気量を監視することにより、乾燥炉50からの気体の漏れ出しなどの不具合を、検知することができる。なお、排気量演算手段44の機能は、制御部40内の演算処理部41が、コンピュータプログラムに基づいて動作することにより、実現される。
図9は、他の変形例に係る乾燥装置30の構成を示した図である。図9の例では、第1熱風供給機構60の第1共通配管611に、第1給気温度計64が設けられている。第1給気温度計64は、第1共通配管611内の気体の温度を計測し、得られた計測値を制御部40へ送信する。また、図9の例では、第2熱風供給機構70の第2共通配管711に、第2給気温度計74が設けられている。第2給気温度計74は、第2共通配管711内の気体の温度を計測し、得られた計測値を制御部40へ送信する。
このように、排気側だけではなく、給気側にも温度計を設ければ、乾燥炉50内に供給される空気の温度と、乾燥炉50から排出される気体の温度との双方を加味して、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを、より精度よく判断できる。具体的には、例えば、第1給気温度計64、第2給気温度計74、第1排気温度計83、および第2排気温度計93の各計測値が、全て、予め設定された基準値に到達すると、搬送機構10の動作を開始させるようにすればよい。
また、上記の実施形態では、第1排気機構80の全ての第1個別配管811が、1本の第1集合配管812に接続されていた。また、上記の実施形態では、第2排気機構90の全ての第2個別配管911が、1本の第2集合配管912に接続されていた。しかしながら、各排気機構80,90は、複数の集合配管を有していてもよい。その場合、例えば、集合配管毎に排気温度計を設けて、各排気温度計の計測値が全て予め設定された基準値に到達すると、搬送機構10の動作を開始させるようにすればよい。
また、上記の実施形態では、複数の第1給気口31、複数の第2給気口32、複数の第1排気口33、および複数の第2排気口34が、全て基材9の上面または下面に対向していた。しかしながら、本発明の乾燥装置は、基材に対向していない給気口または排気口を有していてもよい。
また、上記の実施形態では、排気温度計83,93の計測値が予め設定された基準値に到達したかどうかを監視し、当該計測値が基準値に到達すると、基板9の搬送を開始させていた。しかしながら、熱風供給機構60,70から供給される気体の温度が一定の場合、排気温度計83,93の計測値の変化が小さくなったことをもって、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したと推定できる。したがって、排気温度計83,93の計測値の変化が予め設定された範囲内に収束したかどうか(すなわち、所定の時間内における計測値の変化が所定の数値以下に収まっているかどうか)を監視し、当該計測値の変化が当該範囲内に収束すると、基板9の搬送を開始させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態の塗工膜形成装置1は、基材9の一方の面のみに塗工・乾燥処理を行う装置であった。しかしながら、本発明の塗工膜形成装置は、基材の両面に対して塗工・乾燥処理を行うものであってもよい。また、本発明の乾燥装置は、基材の両面に対して乾燥処理を行うものであってもよい。
また、上記の実施形態では、乾燥炉50内に熱風として加熱された空気を供給していた。しかしながら、熱風として空気以外の気体を用いてもよい。例えば、基材または塗工膜の酸化を防止する必要性が高い場合には、窒素ガスやアルゴンガス等のいわゆる不活性ガスを加熱して、乾燥炉50内に供給してもよい。
また、上記の実施形態では、排気温度計83,93の計測値を取得した制御部40が、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを、自動的に判断していた。しかしながら、当該判断を作業者が行うようにしてもよい。例えば、排気温度計83,93の計測値を液晶ディスプレイ等の表示装置に表示させ、当該表示に基づいて、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したかどうかを、作業者が判断してもよい。その場合、作業者は、乾燥炉50内の温度が目標温度に到達したと判断した後に、制御部40に対して所定の操作を行うことによって、搬送機構の動作を開始させればよい。
また、上記の実施形態の塗工膜形成装置1は、リチウムイオン二次電池の電極を製造する装置であった。しかしながら、本発明の塗工膜形成装置は、リチウムイオン二次電池以外の各種電池の製造工程に用いられるものであってもよい。例えば、燃料電池の製造工程において、基材である電解質膜をロールトゥロール方式で搬送しながら、電解質膜の表面に触媒インクを塗布し、当該触媒インクを乾燥させる装置であってもよい。また、本発明の塗工膜形成装置は、半導体、液晶表示装置、太陽電池パネル、フレキシブルデバイスなどに用いられる各種フレキシブル基材の表面に、レジスト膜等の塗工膜を形成するものであってもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 塗工膜形成装置
9 基材
10 搬送機構
20 塗工装置
30 乾燥装置
31 第1給気口
32 給気口
33 排気口
34 排気口
40 制御部
44 排気量演算手段
50 乾燥炉
51 搬入口
52 搬出口
60 第1熱風供給機構
61 第1給気配管
62 第1給気ブロワ
63 第1加熱部
64 第1給気温度計
70 第2熱風供給機構
71 第2給気配管
72 第2給気ブロワ
73 第2加熱部
74 第2給気温度計
80 第1排気機構
81 第1排気配管
82 第1排気ブロワ
83 第1排気温度計
90 第2排気機構
91 第2排気配管
92 第2排気ブロワ
93 第2排気温度計
611 第1共通配管
612 第1分岐配管
711 第2共通配管
712 第2分岐配管
811 第1個別配管
811a 炉内配管
811b 炉外配管
812 第1集合配管
812a 炉内配管
812b 炉外配管
911 第2個別配管
911a 炉内配管
911b 炉外配管
912 第2集合配管
912a 炉内配管
912b 炉外配管

Claims (10)

  1. 長尺帯状の基材の表面に塗布された塗工液を乾燥させる乾燥装置であって、
    所定の搬送経路に沿って基材を搬送する搬送機構と、
    前記搬送経路の一部分が内部に配置された乾燥炉と、
    前記乾燥炉の内部に熱風を供給する熱風供給機構と、
    前記乾燥炉の内部から気体を排出する排気機構と、
    を備え、
    前記排気機構は、
    前記乾燥炉内に設けられた複数の排気口から前記乾燥炉の外部へ向けて延びる排気配管と、
    前記排気配管内の気体の温度を計測する排気温度計と、
    を有する、乾燥装置。
  2. 請求項1に記載の乾燥装置であって、
    前記排気配管は、
    前記複数の排気口に接続された複数の個別配管と、
    前記複数の個別配管内の気体を合流させて下流側へ送る集合配管と、
    を有し、
    前記排気温度計は、前記集合配管内の気体の温度を計測する、乾燥装置。
  3. 請求項1に記載の乾燥装置であって、
    前記排気配管は、
    前記複数の排気口に接続された複数の個別配管と、
    前記複数の個別配管内の気体を合流させて下流側へ送る集合配管と、
    を有し、
    前記排気温度計は、前記個別配管内の気体の温度を計測する、乾燥装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乾燥装置であって、
    前記排気配管は、
    前記乾燥炉の内部に位置する炉内配管と、
    前記乾燥炉の外部に位置する炉外配管と、
    を有し、
    前記排気温度計は、前記炉内配管内の気体の温度を計測する、乾燥装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の乾燥装置であって、
    前記熱風供給機構および前記搬送機構を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記熱風供給機構の動作を開始させた後、前記排気温度計の計測値が予め定められた基準値に到達するか、または、前記排気温度計の計測値の変化が予め定められた範囲内に収束すると、前記搬送機構の動作を開始させる、乾燥装置。
  6. 請求項5に記載の乾燥装置であって、
    前記制御部は、前記排気温度計の計測値を、前記排気配管内の排気量に換算する排気量演算手段を有する、乾燥装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の乾燥装置であって、
    前記複数の排気口は、
    前記乾燥炉内の前記搬送経路よりも上側の空間に配置された複数の第1排気口と、
    前記乾燥炉内の前記搬送経路よりも下側の空間に配置された複数の第2排気口と、
    を有する、乾燥装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の乾燥装置であって、
    前記熱風供給機構は、
    前記乾燥炉内に設けられた複数の給気口に接続された給気配管と、
    前記給気配管内の気体の温度を計測する給気温度計と、
    を有する、乾燥装置。
  9. 長尺帯状の基材の表面に塗工膜を形成する塗工膜形成装置であって、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の乾燥装置と、
    前記乾燥炉よりも前記搬送経路の上流側において、基材の表面に塗工液を塗布する塗工装置と、
    を備えた、塗工膜形成装置。
  10. 長尺帯状の基材を所定の搬送経路に沿って搬送しつつ、前記搬送経路の一部分が内部に配置された乾燥炉内において、基材の表面に塗布された塗工液を乾燥させる乾燥方法であって、
    a)前記乾燥炉内への熱風の供給と、前記乾燥炉から排気配管への気体の排出とを開始させる工程と、
    b)前記排気配管内の気体の温度を計測し、その計測値が予め定められた基準値に到達したかどうか、または、前記計測値の変化が予め定められた範囲以内に収束したかどうかを監視する工程と、
    c)前記工程b)において、前記計測値が前記基準値に到達した、または、前記計測値の変化が前記範囲以内に収束したと判断すると、基材の搬送を開始させる工程と、
    を有する、乾燥方法。
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