JP2016063163A - 光学装置及び発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度を向上できる光学装置及び発光装置を提供する。
【解決手段】光学装置は、第1光学層10と、光散乱層50と、を含む。第1光学層は、第1面10aと、第1面とは反対側の第2面10bと、を有し、第1面10aに入射するレーザ光に対する第1面10aの反射率は5%以下である。光散乱層50は、第2面10bに接する。第1光学層10は、第1面10aから第2面10bに向かう方向に沿って交互に並ぶ複数の第1光学膜及び複数の第2光学膜を含み、複数の第1光学膜のそれぞれの屈折率は、複数の第2光学膜のそれぞれの屈折率とは異なる。
【選択図】図1
【解決手段】光学装置は、第1光学層10と、光散乱層50と、を含む。第1光学層は、第1面10aと、第1面とは反対側の第2面10bと、を有し、第1面10aに入射するレーザ光に対する第1面10aの反射率は5%以下である。光散乱層50は、第2面10bに接する。第1光学層10は、第1面10aから第2面10bに向かう方向に沿って交互に並ぶ複数の第1光学膜及び複数の第2光学膜を含み、複数の第1光学膜のそれぞれの屈折率は、複数の第2光学膜のそれぞれの屈折率とは異なる。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、光学装置及び発光装置に関する。
発光装置において輝度の向上が求められている。発光装置において、種々の光学装置が用いられる。
本発明の実施形態は、輝度を向上できる光学装置及び発光装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、光学装置は、第1光学層と、光散乱層と、を含む。前記第1光学層は、第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、前記第1面に入射するレーザ光に対する前記第1面の反射率は5%以下である。前記光散乱層は、前記第2面に接する。前記第1光学層は、前記第1面から前記第2面に向かう方向に沿って交互に並ぶ複数の第1光学膜及び複数の第2光学膜を含み、前記複数の第1光学膜のそれぞれの屈折率は、前記複数の第2光学膜のそれぞれの屈折率とは異なる。
本発明の実施形態によれば、輝度を向上できる光学装置及び発光装置を提供できる。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る発光装置を例示する模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る発光装置210は、光学装置110と、レーザ光源70と、を含む。光学装置110は、第1光学層10と光散乱層50とを含む。
図1は、第1の実施形態に係る発光装置を例示する模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る発光装置210は、光学装置110と、レーザ光源70と、を含む。光学装置110は、第1光学層10と光散乱層50とを含む。
第1光学層10は、第1面10aと第2面10bとを有する。第2面10bは、第1面10aの反対側の面である。光散乱層50は、第2面10bに接している。
第1面10aから第2面20bに向かう方向をZ軸方向とする。第1光学層10は、Z軸に対して垂直な平面に沿って延在する。
レーザ光源70からレーザ光L0が出射する。このレーザ光L0が、第1面10aに、入射する。このレーザ光L0の第1面10aにおける強度は、例えば、300W/mm2以上である。このように、高強度のレーザ光L0が照射される。
第1光学層10は、例えば、反射防止膜である。第1面10aの反射率は、例えば、5%以下である。第1面10aの反射率は、例えば可視光に対する反射率である。第1面10aの反射率は、例えば380nm以上780nm以下の範囲の反射率である。第1面10aの反射率は、便宜的に、550ナノメートルの波長における反射率でも良い。第1面10aに入射するレーザ光L0の少なくとも一部の光(レーザ光L1)は、第1光学層10を通過して光散乱層50に入射する。レーザ光L0の一部の光は、反射光R0として第1面10aで反射しても良い。
光散乱層50に入射したレーザ光L1は、光散乱層50において体積散乱する。これにより、散乱光S0が生じる。散乱光S0の一部は、第1光学層10を通過して外部に出射する。散乱光S0の一部は、光散乱層50の側面から外部に出射しても良い。散乱光S0が、発光装置210から出射する光となる。
実施形態においては、発光体としてレーザ素子が用いられる。レーザ素子の輝度は、非常に高い。レーザ光は、コヒーレント性(可干渉性)を有する。レーザ光においては、指向性が高い。
実施形態においては、第1光学層10を用いることで、レーザ光L0の第1面10aにおける反射が抑制され、レーザ光L1は、第1光学層10内に効率よく入射する。レーザ光L1は、効率よく第1光学層10を通過し、光散乱層50内に入射する。レーザ光L1は、光散乱層50において効率よく散乱し、散乱光S0が発生する。この散乱光S0が、外部に出射する。
実施形態においては、コヒーレント性と指向性とを低下させつつ、高い輝度が得られる。散乱光を用いることで、可干渉性に伴うスペックが低減する。散乱光を用いることで、レーザ光の危険性が低減する。実施形態においては、輝度を向上できる。
例えば、第1光学層10の表面(第1面10a)に凹凸を設け、光散乱層50を設けない参考例がある。この場合には、第1光学層10の表面の凹凸により、表面散乱が生じる。このような参考例の第1光学層10にレーザ光が入射すると、レーザ光のスペックルが生じる。すなわち、レーザ光の干渉性が十分に低下できない。このような光を照明光として用いると、大きな違和感が生じる。
これに対して、体積散乱が生じる光散乱層50を用いることで、スペックルが実質的に生じない。違和感のない照明光が得られる。
実施形態においては、レーザ素子(Laser Diode:半導体レーザ)が用いられる。レーザ素子においては、発光体の発熱が非常に小さい。このため、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)に比べて高い光密度(高輝度)が得られる。一方、LEDでは、素子の発熱と蛍光体の発熱とが存在する。これらの熱により、素子や蛍光体の温度が上昇し、効率が低下する。実施形態においては、レーザ光を散乱体に照射し、散乱体で散乱した光を利用できる。これにより、発熱を抑制できる。LED光源を用いる場合には、集光レンズ等を用いても、輝度をLED光源よりも高くすることはできない。これに対して、レーザ素子の輝度は、非常に高い。例えば、レーザ光L0の第1面10aにおける光密度は、300W/mm2以上である。
LEDの集合体(例えば、チップオンボード(COB))を用いた従来の発光装置の放射発散度は、300mW/mm2以下である。
一方、実施形態に係る発光装置210においては、放射発散度は、例えば、3×105mW/mm2である。発光装置210においては、従来のLEDの集合体を用いた発光装置の放射密度の1000倍程度の高い放射発散度が得られる。発光装置210において、散乱体(光散乱層50)における光吸収を下げることで、さらに高い輝度の発光装置が得られる。
レーザ光は、コヒーレント性を有する。コヒーレント性により、レーザ光特有の光の揺らぎ(スペックルノイズ)が生じる。スペックルノイズが生じると、使用者に不快感を与える。
コヒーレント性を低下することで、スペックルノイズを抑制できる。実施形態においては、レーザ光を散乱体に入射させることで、コヒーレント性を低下させる。例えば、光散乱層50に入射する前のレーザ光L0のスペックルコントラストは、0.8である。これに対して、光散乱層50から出射する光(散乱光S0)のスペックルコントラストは、0.015である。この値は、LED光のスペックルコントラストと、ほぼ同じである。つまり、発光装置210から出射する光は、照明として十分実用できる。
発光装置210から出射する光の安全性は、LED光の安全性と同等である。発光装置210を使用する際の安全限度は、例えば、LED光の安全限度と同等である。
実施形態において、レーザ光源70から出射したレーザ光L0は、光ファイバを介して光学装置110に入射しても良い。レーザ光は、非常に狭いスペクトル幅を持つ。このため、レーザ光は、ファイバとの結合効率が良い。このため、光ファイバを用いた場合にも、損失は小さい。光ファイバを用いることで、レーザ光源70と光学装置110とを分離でき、例えば、熱の影響などが抑制できる。
図2は、第1の実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図2は、光学装置110の1つの例を示している。
図2に示すように、第1光学層10は、複数の第1光学膜11と複数の第2光学膜12とを含む。複数の第1光学膜11と複数の第2光学膜12とは、Z軸方向に沿って交互に並ぶ。
図2は、光学装置110の1つの例を示している。
図2に示すように、第1光学層10は、複数の第1光学膜11と複数の第2光学膜12とを含む。複数の第1光学膜11と複数の第2光学膜12とは、Z軸方向に沿って交互に並ぶ。
複数の第1光学膜11は、例えば、光学膜11a、光学膜11b、光学膜11c及び光学膜11dなどを含む。これらの光学膜は、Z軸方向にこの順で並ぶ。複数の第1光学膜11に含まれる光学膜は、例えば、第1屈折率n1を有する。
複数の第2光学膜12は、例えば、光学膜12a、光学膜12b、光学膜12c及び光学膜12dなどを含む。これらの光学膜は、Z軸方向にこの順で並ぶ。複数の第2光学膜12に含まれる光学膜は、例えば、第2屈折率n2を有する。第2屈折率n2は、第1屈折率n1とは、異なる。
第1光学膜11として、例えば、TiO2が用いられる。第2光学膜12として、例えば、MgF2が用いられる。例えば、450nmの波長において、第1屈折率n1は、2.96であり、第2屈折率n2は1.38である。
複数の第1光学膜11のそれぞれの厚さ、及び、複数の第2光学膜12のそれぞれ厚さは、レーザ光の波長に応じて設計される。
レーザ光の波長をλとする。このとき、例えば、光学膜11aの厚さを0.03λ/n1とする。第2光学膜12aの厚さを0.12λ/n2とする。光学膜11bの厚さを0.01λ/n1とする。光学膜12bの厚さを0.06λ/n2とする。光学膜11cの厚さを0.47λ/n1とする。光学膜12cの厚さを0.04λ/n2とする。光学膜11dの厚さを0.08λ/n1とする。光学膜12dの厚さを0.24λ/n2とする。このとき、低い反射率が得られる。
第1屈折率n1及び第2屈折率n2は、波長分散を有しても良い。上記の厚さの例において、第1屈折率n1及び第2屈折率n2のそれぞれの値として、それぞれの波長のときの値を用いても良い。
以下、光学膜11a、光学膜11b、光学膜11c、光学膜11d、光学膜12a、光学膜12b、光学膜12c、及び、光学膜12dの厚さを上記の条件にしたときの特性の例を説明する。
図3は、第1の実施形態に係る光学装置の特性を例示するグラフ図である。
図3の横軸は、波長λ(nm:ナノメートル)である。縦軸は、反射率Rf(%)である。
図3においては、レーザ光の波長λを変更したときの反射率のシミュレーション結果を示している。光学膜のそれぞれの厚さは、レーザ光の波長λの変化に応じて、変更している。この例では、レーザ光は、第1光学層10に対して30°で入射する。
図3の横軸は、波長λ(nm:ナノメートル)である。縦軸は、反射率Rf(%)である。
図3においては、レーザ光の波長λを変更したときの反射率のシミュレーション結果を示している。光学膜のそれぞれの厚さは、レーザ光の波長λの変化に応じて、変更している。この例では、レーザ光は、第1光学層10に対して30°で入射する。
図3に示すように、第1光学層10において、380nm〜780nmの範囲(可視光の大部分の範囲)で、1%以下の反射率が得られる。
実施形態において、第1光学層10の反射率は、第1光学層10に入射するレーザ光L0の入射角に依存する。レーザ光L0の入射角が零のとき、レーザ光L0は、第1光学層10に対して垂直に入射する。このとき、反射光R0の方向は、第1光学層10の第1面10aに対して垂直である。この反射光R0が、レーザ光L0を出射するレーザ光源70に入射するため損失が生じる場合がある。従って、実施形態においては、レーザ光L0は、第1面10aに対して斜め方向から入射することが望ましい。第1光学層10においては、斜め方向から入射する光に対する反射率が低いことが好ましい。
実施形態において、レーザ光L0の入射角は、例えば、5度〜45度程度である。入射角は、入射面に対して垂直な方向と、光の方向と、の間の角度である。第1光学層10の光学特性(反射率)は、入射角に応じて適切に設計される。例えば、入射角が零以外のときの第1光学層10の反射率は、入射角が零のときの第1光学層10の反射率よりも低い。例えば、入射角は30度に設定される。このとき、入射角が約30度のときの第1光学層10の反射率は、入射角が零のときの反射率よりも低い。
すなわち、第1入射方向(例えば30度方向)から第1面10aに入射する第1光に対する第1面10aの反射率は、第2入射方向(垂直方向)から第1面10aに入射する第2光に対する第1面10aの反射率よりも低い。第1面10aに対して垂直な方向と、第1入射方向と、の間の第1入射角度は、30度であり、第1面10aに対して垂直な方向と、第2入射方向と、の間の第2入射角度は、0度である。第1光及び第2光は、レーザ光L0の波長と同じ波長を有する。入射角が零以外のときの第1光学層10の反射率を、入射角が零のときの第1光学層10の反射率よりも低くすることで、例えば、反射光R0が生じることによるコヒーレント性の光を、コヒーレント性を低下させずに、放射する光の割合を減らすことが可能である。
図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係る光学装置を例示する模式図である。
これらの図は、第1光学層の別の例を示している。
図4(a)は、模式的断面図である。図4(b)は、第1光学層の特性を例示するグラフ図である。図4(b)において、縦軸は、Z軸方向に沿った位置zである。横軸は、屈折率nである。
これらの図は、第1光学層の別の例を示している。
図4(a)は、模式的断面図である。図4(b)は、第1光学層の特性を例示するグラフ図である。図4(b)において、縦軸は、Z軸方向に沿った位置zである。横軸は、屈折率nである。
図4(a)に示すように、第1光学層10xは、第1面10aと第2面10bとを有する。第1光学層10xの第2面10bと、光散乱層50と、が接する。第1光学層10xの厚さ(Z軸方向の長さ)を厚さt1とする。
図4(b)に示すように、第1光学層10xは、第1面10aにおいて、屈折率naを有する。第1光学層10xは、第2面10bにおいて、屈折率nbを有する。屈折率nbは、屈折率naよりも高い。第1光学層10x(の少なくとも一部)の屈折率は、第1面10aから第2面10bに向かう方向(Z軸方向)に沿って上昇する。例えば、第1光学層10xの屈折率は、Z軸方向に沿って連続的に上昇する。
第1光学層10xの第1面10aにおける反射率は、5%以下である。光散乱層50に入射したレーザ光L1は、光散乱層50において体積散乱する。この例においても、コヒーレント性と指向性とを低下させつつ、高い輝度が維持できる。散乱光を用いることで、レーザ光の危険性が低減する。この例においても、輝度を向上できる。
第1光学層10xにおいても、第1入射方向(例えば30度方向)から第1面10aに入射する第1光に対する第1面10aの反射率は、第2入射方向(垂直方向)から第1面10aに入射する第2光に対する第1面10aの反射率よりも低い。これにより、損失が抑制できる。
図5は、実施形態に係る光学装置を例示する模式図である。
図5は、光散乱層の例を示している。
図5に示すように、光散乱層50bは、複数の粒界65を含む。粒界で囲まれた領域が、粒65rとなる。粒65rのサイズdp(例えば径)は、例えば1μm以上30μm以下である。
図5は、光散乱層の例を示している。
図5に示すように、光散乱層50bは、複数の粒界65を含む。粒界で囲まれた領域が、粒65rとなる。粒65rのサイズdp(例えば径)は、例えば1μm以上30μm以下である。
光散乱層50aとして、例えば、散乱体セラミックスが用いられる。光散乱層50aには、例えば、アルミナの焼結体を用いても良い。光散乱層50aには、例えば、光透過性を有する希土類酸化物(例えば、Sc2O3、Y2O3、Dy2O3、Er2O3及びLu2O3等)を用いても良い。例えば、光散乱層50aとして、YAGを用いても良い。
光散乱層50aには、粒界65がある。光散乱層50aの粒65rは、光透過性を有しても良い。粒65rの界面(粒界65)における光学特性の変化により、光散乱層50aに入射した光は、粒界65で散乱する。
光散乱層50aにおける散乱の程度は、粒65rの大きさ(粒界65どうしの間隔)に関係する。粒65rが小さいと、光の自由行程が短くなり、散乱の程度が大きくなる。粒65rの大きさ(粒界65どうしの間隔)を小さくすることで、小さな体積で、十分な散乱が得やすくなる。
図6は、実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図6は、光散乱層の別の例を示している。
図6に示すように、光散乱層50cは、光透過領域66と、複数の粒子67と、を含む。複数の粒子67は、光透過領域66に分散されている。光透過領域66の屈折率と粒子67の屈折率とは、互いに、異なる。
図6は、光散乱層の別の例を示している。
図6に示すように、光散乱層50cは、光透過領域66と、複数の粒子67と、を含む。複数の粒子67は、光透過領域66に分散されている。光透過領域66の屈折率と粒子67の屈折率とは、互いに、異なる。
光透過領域66として、例えば、光透過性の有機物(樹脂)または、無機物(ガラスなど)が用いられる。光透過領域66として、例えば、シリコーン樹脂またはSiO2などを用いても良い。複数の粒子67として、例えば、金属酸化物などの粒子が用いられる。光散乱層50bにおいても、高効率の体積散乱が得られる。
図7は、実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図7は、光散乱層の別の例を示している。
図7に示すように、光散乱層50cにおいて、光学特性の異なる領域が、Z軸方向に積層される。例えば、光散乱層50cにおいて、第1領域51と第2領域52とが設けられる。第2領域52は、第1光学層10と第1領域51との間に設けられる。これらの領域は、互いに接しても良く、離間しても良い。これらの領域の境界は、明確でも良く、不明確でも良い。
図7は、光散乱層の別の例を示している。
図7に示すように、光散乱層50cにおいて、光学特性の異なる領域が、Z軸方向に積層される。例えば、光散乱層50cにおいて、第1領域51と第2領域52とが設けられる。第2領域52は、第1光学層10と第1領域51との間に設けられる。これらの領域は、互いに接しても良く、離間しても良い。これらの領域の境界は、明確でも良く、不明確でも良い。
実施形態においては、第1領域51と第2領域52とで、光学特性(散乱性能)を異ならせる。すなわち、深い領域(第1領域51)における散乱性能を、浅い領域(第2領域52)における散乱性能よりも高くする。
第1領域51における散乱性能は、第1領域51に入射したレーザ光が散乱されて生じた第1散乱光の強度の、第1領域51に入射したレーザ光の強度に対する比(第1比)である。第2領域52における散乱性能は、第2領域52に入射したレーザ光が散乱されて生じた第2散乱光の強度の、第2領域52に入射したレーザ光の強度に対する比(第2比)である。実施形態においては、第1比は、第2比よりも高く設定される。
散乱性能(上記の比)は、光散乱層における粒のサイズなどに依存する。以下、散乱性能の変更の例について説明する。
図8は、実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図8に示すように、光散乱層50cにおいては、複数の粒界65(及び複数の粒65r)が設けられる。複数の粒65rのサイズdp(例えば径)は、第1領域51と第2領域52とで異なる。第1領域51における粒65rのサイズ(平均)は、第2領域52における粒65rのサイズ(平均)よりも小さい。
図8に示すように、光散乱層50cにおいては、複数の粒界65(及び複数の粒65r)が設けられる。複数の粒65rのサイズdp(例えば径)は、第1領域51と第2領域52とで異なる。第1領域51における粒65rのサイズ(平均)は、第2領域52における粒65rのサイズ(平均)よりも小さい。
複数の粒65rのサイズdpは、最近接の2つの粒界どうしの距離に対応する。従って、この例においては、第1領域51(深い領域)における複数の粒界65のうちの最近接の2つの粒界65どうしの距離の平均は、第2領域52(浅い領域)における複数の粒界65のうちの最近接の2つの粒界どうしの距離の平均よりも小さい。これにより、第1領域51における散乱性能が第2領域52における散乱性能よりも高くできる。深さ方向において、粒65rのサイズdpを異ならせ、散乱性能を変化させることで、光散乱層50cの全体で、効果的な散乱が得られる。
図9は、実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図9に示すように、光散乱層50eにおいて、光透過領域66と、複数の粒子67と、が設けられる。複数の粒子67のサイズ(例えば径)が、第1領域51と第2領域52とで変更される。
図9に示すように、光散乱層50eにおいて、光透過領域66と、複数の粒子67と、が設けられる。複数の粒子67のサイズ(例えば径)が、第1領域51と第2領域52とで変更される。
すなわち、第1領域51における複数の粒子67のサイズdq1(例えば平均値)は、第2領域52における複数の粒子67のサイズdq2(例えば平均値)よりも小さい。これにより、第1領域51における散乱性能が第2領域52における散乱性能よりも高くできる。散乱性能を変化させることで、光散乱層50cの全体で、効果的な散乱が得られる。
図10は、実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図10に示すように、光散乱層50fにおいて、光透過領域66と、複数の粒子67と、が設けられる。複数の粒子67の密度が、第1領域51と第2領域52とで変更される。
図10に示すように、光散乱層50fにおいて、光透過領域66と、複数の粒子67と、が設けられる。複数の粒子67の密度が、第1領域51と第2領域52とで変更される。
すなわち、第1領域51における複数の粒子67の密度は、第2領域52における複数の粒子67の密度よりも高い。これにより、第1領域51における散乱性能が第2領域52における散乱性能よりも高くできる。散乱性能を変化させることで、光散乱層50cの全体で、効果的な散乱が得られる。
図11は、実施形態に係る光学装置を例示する模式的模式図である。
図11に示すように、光学装置111は、第1光学層10及び光散乱層50に加え、波長変換領域57をさらに含む。波長変換領域57と第1光学層10との間に光散乱層50が配置される。波長変換領域57は、レーザ光L0の一部を吸収して、レーザ光L0の波長とは異なる波長の光を放出する。波長変換領域57は、例えば蛍光体などを含む。これにより、波長が変換される。波長変換領域57により、光学装置111から出射する光の色を調整できる。
図11に示すように、光学装置111は、第1光学層10及び光散乱層50に加え、波長変換領域57をさらに含む。波長変換領域57と第1光学層10との間に光散乱層50が配置される。波長変換領域57は、レーザ光L0の一部を吸収して、レーザ光L0の波長とは異なる波長の光を放出する。波長変換領域57は、例えば蛍光体などを含む。これにより、波長が変換される。波長変換領域57により、光学装置111から出射する光の色を調整できる。
実施形態において、波長変換領域57の体積は、光散乱層50の体積よりも小さい。波長変換領域57においては、波長の変換に伴い熱が発生する。波長変換領域57の体積を小さくすることで、発生する熱が抑制できる。波長変換領域57の体積の、光散乱層50の体積に対する比は、0.01以下である。熱の発生が抑制でき、高効率の発光が得られる。
(第2の実施形態)
図12は、第2の実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図12に示すように、光学装置120は、第1光学層10及び光散乱層50に加えて、第2光学層20をさらに含む。この例では、第3光学層30がさらに設けられている。
図12は、第2の実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図12に示すように、光学装置120は、第1光学層10及び光散乱層50に加えて、第2光学層20をさらに含む。この例では、第3光学層30がさらに設けられている。
第2光学層20は、第3面20aと、第3面20aとは反対側の第4面20bと、を有する。光散乱層50は、第1光学層10の第2面10bと交差する側面50sを有する。第2光学層20の第4面20bは、光散乱層50の側面50sに接する。
この例では、光散乱層50の側面50s、及び、第2光学層20の第4面20bは、第1光学層10の第2面10bに対して実質的に垂直である。光散乱層50の側面50s、及び、第2光学層20の第4面20bは、第1光学層10の第2面10bに対して傾斜していても良い。
第3光学層30は、第5面30aと、第5面30aとは反対側の第6面30bと、を有する。光散乱層50は、第1光学層10の第2面10bと交差する別の側面50rを含む。第3光学層30の第6面30bは、光散乱層50の側面50rに接する。
この例では、光散乱層50の側面50r、及び、第3光学層30の第6面30bは、第1光学層10の第2面10bに対して実質的に垂直である。光散乱層50の側面50r、及び、第3光学層30の第6面30bは、第1光学層10の第2面10bに対して傾斜していても良い。
第2光学層20の第3面20a及び第3光学層30の第5面30aにおける反射率は、例えば5%以下である。
例えば、光散乱層50で生じた散乱光S0の一部は、第1光学層10を通過して外部に出射する。光散乱層50で生じた散乱光S0の別の一部は、光散乱層50の側面50sを通過して第2光学層20に入射する。光散乱層50で生じた散乱光S0の別の一部は、光散乱層50の側面50rを通過して第3光学層30に入射する。
第2光学層20の第3面20aにおける反射率を低くすることで、第2光学層20を通過した光は、第3面20aから外部に効率良く出射できる。同様に、第3光学層30の第5面30aにおける反射率を低くすることで、第3光学層30を通過した光は、第5面30aから外部に効率良く出射できる。
第2光学層20及び第3光学層30には、例えば、第1光学層10に関して説明した構成が適用できる。以下に説明する第2光学層20の構成の例は、第3光学層30に適用できる。
図13は、第2の実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図13は、第2光学層20の例を示している。
図13に示すように、第2光学層20は、複数の第3光学膜23と、複数の第4光学膜24とを含む。複数の第3光学膜23及び複数の第4光学膜24は、第3面20aから第4面20bに向かう方向に沿って、交互に並ぶ。複数の第3光学膜23のそれぞれの屈折率は、複数の第4光学膜24のそれぞれの屈折率とは異なる。第2光学層20を通過した光は、第3面20aから外部に効率良く出射できる。
図13は、第2光学層20の例を示している。
図13に示すように、第2光学層20は、複数の第3光学膜23と、複数の第4光学膜24とを含む。複数の第3光学膜23及び複数の第4光学膜24は、第3面20aから第4面20bに向かう方向に沿って、交互に並ぶ。複数の第3光学膜23のそれぞれの屈折率は、複数の第4光学膜24のそれぞれの屈折率とは異なる。第2光学層20を通過した光は、第3面20aから外部に効率良く出射できる。
図14(a)及び図14(b)は、第2の実施形態に係る別の光学装置を例示する模式図である。
これらの図は、第2光学層の別の例を示している。図14(a)は模式的断面図である。図14(b)は第2光学層の特性を例示するグラフ図である。図14(b)において、縦軸は、屈折率nである。横軸は、第2光学層の厚さ方向の位置xである。
これらの図は、第2光学層の別の例を示している。図14(a)は模式的断面図である。図14(b)は第2光学層の特性を例示するグラフ図である。図14(b)において、縦軸は、屈折率nである。横軸は、第2光学層の厚さ方向の位置xである。
図14(a)に示すように、第2光学層20xは、第3面20aと第4面30bとを有している。第3面20aから第4面20bに向かう方向が、第2光学層20の厚さ方向に対応する。
図14(b)に示すように、第2光学層20xは、第3面20aにおいて、屈折率ncを有する。第2光学層20xは、第4面20bにおいて、屈折率ndを有する。屈折率ndは、屈折率ncよりも高い。このように、第2光学層20xの(少なくとも一部)の屈折率は、第3面20aから第4面20bに向かう方向に沿って上昇する。第2光学層20を通過した光は、第3面20aから外部に効率良く出射できる。
(第3の実施形態)
図15は、第3の実施形態に係る光学装置を例示する模式図である。
図15に示すように、実施形態に係る光学装置130においても、第1光学層10と、光散乱層50と、が設けられる。光散乱層50は、第1光学層10の第2面10bと交差する側面(側面50s及び側面50rなど)を有する。そして、この側面に凹凸が設けられている。
図15は、第3の実施形態に係る光学装置を例示する模式図である。
図15に示すように、実施形態に係る光学装置130においても、第1光学層10と、光散乱層50と、が設けられる。光散乱層50は、第1光学層10の第2面10bと交差する側面(側面50s及び側面50rなど)を有する。そして、この側面に凹凸が設けられている。
すなわち、側面50s及び側面50rなどは、複数の凸部50pを含む。複数の凸部50pどうしの間隔は、レーザ光L0の波長の0.5倍以上5倍以下である。複数の凸部50pにより、側面における全反射が抑制される。これにより、光散乱層50を通過した光は、側面から効率良く外部に出射できる。
(第4の実施形態)
図16は、第4の実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図16に示すように、本実施形態に係る光学装置140においては、第1光学層10及び光散乱層50に加えて、放熱部材80がさらに設けられている。光散乱層50は、放熱部材80と第1光学層10との間に配置される。放熱部材80は、光散乱層50に接している。光散乱層50の熱は、放熱部材80に伝達される。放熱部材80に伝達された熱は、空気中に放出される。これにより、温度上昇が抑制される。
図16は、第4の実施形態に係る光学装置を例示する模式的断面図である。
図16に示すように、本実施形態に係る光学装置140においては、第1光学層10及び光散乱層50に加えて、放熱部材80がさらに設けられている。光散乱層50は、放熱部材80と第1光学層10との間に配置される。放熱部材80は、光散乱層50に接している。光散乱層50の熱は、放熱部材80に伝達される。放熱部材80に伝達された熱は、空気中に放出される。これにより、温度上昇が抑制される。
図17は、第4の実施形態に係る別の光学装置を例示する模式的断面図である。
図17に示すように、光学装置141においては、第1光学層10、光散乱層50及び放熱部材80に加えて、光反射層82がさらに設けられている。光反射層82は、光散乱層50と放熱部材80との間に設けられる。光反射層82として、Agなどの金属が用いられる。AlまたはRhなどを用いても良い。これにより、光取り出し効率が向上する。
図17に示すように、光学装置141においては、第1光学層10、光散乱層50及び放熱部材80に加えて、光反射層82がさらに設けられている。光反射層82は、光散乱層50と放熱部材80との間に設けられる。光反射層82として、Agなどの金属が用いられる。AlまたはRhなどを用いても良い。これにより、光取り出し効率が向上する。
図18は、第4の実施形態に係る別の光学装置を例示する模式的断面図である。
図18に示すように、光学装置142においては、第1光学層10、光散乱層50、放熱部材80及び光反射層82に加えて、金属層84がさらに設けられている。金属層84は、光反射層82と放熱部材80との間に設けられている。金属層84は、光反射層82と放熱部材80とに接する。金属層84として、例えば、AuSnなどが用いられる。金属層84により、光反射層82と放熱部材80とが接合される。金属層84により、熱の伝導性が向上する。
図18に示すように、光学装置142においては、第1光学層10、光散乱層50、放熱部材80及び光反射層82に加えて、金属層84がさらに設けられている。金属層84は、光反射層82と放熱部材80との間に設けられている。金属層84は、光反射層82と放熱部材80とに接する。金属層84として、例えば、AuSnなどが用いられる。金属層84により、光反射層82と放熱部材80とが接合される。金属層84により、熱の伝導性が向上する。
上記の第1〜第4の実施形態に関して説明した光学装置のいずれかと、レーザ光源70と、を組み合わせることで、発光装置が得られる。この発光装置は、高輝度の照明光源として使用できる。レーザ光源70から出射したレーザ光L0を、光ファイバを介して、光学装置に入射させても良い。
図19(a)及び図19(b)は、光学装置の特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、散乱層50と、異なる種類の第1光学層と、を組み合わせた時に得られる光の特性の評価結果を例示している。この例は、ヤングの干渉実験の結果の例である。これらの図の横軸は、位置である。この例では、横軸上における1は、2.2μmである。縦軸は、光(散乱光S0)の強度Iである。
これらの図は、散乱層50と、異なる種類の第1光学層と、を組み合わせた時に得られる光の特性の評価結果を例示している。この例は、ヤングの干渉実験の結果の例である。これらの図の横軸は、位置である。この例では、横軸上における1は、2.2μmである。縦軸は、光(散乱光S0)の強度Iである。
図19(a)に示した例では、光の強度Iは、大きな振幅で増減しており、干渉の程度が大きい。これに対して、図19(b)に示した例では、光の強度Iにおける振幅は小さく、干渉の程度gは小さい。図19(a)に示した例において、コヒーレンス度Cpは、約0.73である。図19(b)に示した例においては、コヒーレンス度Cpは、約0.06である。コヒーレンス度Cpは、干渉の程度に対応する評価値である。コヒーレンス度Cpは、式1で表される。
実施形態において、第1光学層10(または10x)に入射するレーザ光L0(すなわち、レーザ光源70から出射する光)のコヒーレンス度Cpは、0.4以上である。このとき、光学装置から得られる光(散乱光S0)のコヒーレンス度Cpは、0.1以下である。
光学装置から得られる光(散乱光S0)のコヒーレンス度Vを低くすることで、見易い照明光が得られる。
干渉性を有する光について、ヤングの実験の光学系で測定した場合、ビジビリティ(可視度)Vは、以下の(1)式で表される。
V=2・Cp・(I1・I2)1/2/(I1+I2) (1)
ここで、I1は、第1のスリットを通る光量であり、I2は、第2のスリットを通る光量である。第1のスリットと第2のスリットから等しい距離に光源および干渉パターンの観測点がある場合V=Cpとなるため、ビジビリティVを測定することでコヒーレンス度が得られる。
V=2・Cp・(I1・I2)1/2/(I1+I2) (1)
ここで、I1は、第1のスリットを通る光量であり、I2は、第2のスリットを通る光量である。第1のスリットと第2のスリットから等しい距離に光源および干渉パターンの観測点がある場合V=Cpとなるため、ビジビリティVを測定することでコヒーレンス度が得られる。
ビジビリティVは、以下の(2)式で表される。
V=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) (2)
ここで、(2)式におけるImax及びIminは、干渉測定によって得られる干渉光の強度Iにおける、それぞれ、最高値及び最低値である。
V=(Imax−Imin)/(Imax+Imin) (2)
ここで、(2)式におけるImax及びIminは、干渉測定によって得られる干渉光の強度Iにおける、それぞれ、最高値及び最低値である。
図20は、光学装置の特性を例示するグラフ図である。
図20は、異なるコヒーレンス度を有する種々の光学装置の特性を例示している。この例では、種々の光学装置による照明光における「好ましさ」が評価されている。「好ましさ」は、10段階の指標により評価されており、評価結果の平均値を好ましさ度Qrとする。好ましさ度Qrが高いと、照明として好ましい。図20の横軸は、コヒーレンス度Cpである。縦軸は、好ましさ度Qrである。
図20は、異なるコヒーレンス度を有する種々の光学装置の特性を例示している。この例では、種々の光学装置による照明光における「好ましさ」が評価されている。「好ましさ」は、10段階の指標により評価されており、評価結果の平均値を好ましさ度Qrとする。好ましさ度Qrが高いと、照明として好ましい。図20の横軸は、コヒーレンス度Cpである。縦軸は、好ましさ度Qrである。
図20に示すように、コヒーレンス度Cpが低いと好ましさ度Qrが上昇する。例えば、コヒーレンス度Cpが0.18の時、好ましさ度Qrは5である。
好ましさ度Qrが4以下のときは、照明として好ましくない。好ましさ度Qrが5以上において、実用的な照明が得られる。従って、散乱光S0(発光装置から放射される光)のコヒーレンス度Cpは、0.18以下であることが好ましい。さらに、0.1以下であることがさらに好ましい。さらに、0.05以下であることが、さらに好ましい。
実施形態によれば、輝度を向上できる光学装置及び発光装置が提供できる。
なお、本願明細書において、「垂直」は、厳密な垂直だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、光学層、光散乱層、放熱部材、光反射層、金属層及びレーザ光源などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した光学装置及び発光装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての光学装置及び発光装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10、10x…第1光学層、10a…第1面、10b…第2面、11…第1光学膜、11a〜11d…光学膜、12…第2光学膜、12a〜12d…光学膜、20、20x…第2光学層、20a…第3面、20b…第4面、23…第3光学膜、24…第4光学膜、30…第3光学層、30a…第5面、30b…第6面、50、50a〜50f…光散乱層、50p…凸部、50s、50r…側面、51、52…第1、第2領域、57…波長変換領域、65…粒界、65r…粒、66…光透過領域、67…粒子、70…レーザ光源、80…放熱部材、82…光反射層、84…金属層、λ…波長、110、111、120、130、140、141、142…光学装置、210…発光装置、L0、L1…レーザ光、R0…反射光、Rf…反射率、S0…散乱光、dp、dq1、dq2…サイズ、n1、n2…第1、第2屈折率、na〜nd…屈折率t1…厚さ、x、z…位置
Claims (7)
- 第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、前記第1面に入射するレーザ光に対する前記第1面の反射率は5%以下である第1光学層と、
前記第2面に接する光散乱層と、
を備え、
前記第1光学層は、前記第1面から前記第2面に向かう方向に沿って交互に並ぶ複数の第1光学膜及び複数の第2光学膜を含み、前記複数の第1光学膜のそれぞれの屈折率は、前記複数の第2光学膜のそれぞれの屈折率とは異なる、光学装置。 - 第1面と、前記第1面とは反対側の第2面と、を有し、前記第1面に入射するレーザ光に対する前記第1面の反射率は5%以下である第1光学層と、
前記第2面に接する光散乱層と、
を備え、
前記第1光学層の少なくとも一部の屈折率は、前記第1面から前記第2面に向かう方向に沿って上昇する、光学装置。 - 前記第1面に入射する前記レーザ光の少なくとも一部の光は、前記第1光学層を通過して前記光散乱層に入射し、
前記光散乱層は、前記光散乱層に入射した前記光を体積散乱する、請求項1または2に記載の光学装置。 - 前記散乱層は、
第1領域と、
前記第1光学層と前記第1領域との間に設けられた第2領域と、
を含み、
前記第1領域に入射した前記レーザ光が散乱されて生じた第1散乱光の強度の前記第1領域に入射した前記レーザ光の強度に対する比は、
前記第2領域に入射した前記レーザ光が散乱されて生じた第2散乱光の強度の前記第2領域に入射した前記レーザ光の強度に対する比よりも高い、請求項1〜3のいずれか1つに記載の光学装置。 - 波長変換領域をさらに備え、
前記波長変換領域と前記第1光学層との間に前記光散乱層が配置され、
前記波長変換領域は、前記レーザ光の一部を吸収して前記レーザ光の波長とは異なる波長の光を放出し、
前記波長変換領域の体積の前記光散乱層の体積に対する比は、0.01以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載の光学装置。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の光学装置と、
前記レーザ光を前記第1面に入射させるレーザ光源と、
を備えた、発光装置。 - 前記レーザ光のコヒーレンス度は、0.4以上であり、
前記光学装置から放射される光のコヒーレンス度は、0.18以下である請求項6記載の発光装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018135121A1 (ja) * | 2017-01-18 | 2018-07-26 | 日本碍子株式会社 | 光学部品および照明装置 |
WO2019159354A1 (ja) * | 2018-02-19 | 2019-08-22 | 日本碍子株式会社 | 光学部品および照明装置 |
-
2014
- 2014-09-19 JP JP2014191929A patent/JP2016063163A/ja active Pending
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US10995934B2 (en) | 2017-01-18 | 2021-05-04 | Ngk Insulators, Ltd. | Optical component including a translucent substrate for adjustable light scattering and lighting device including the same |
WO2019159354A1 (ja) * | 2018-02-19 | 2019-08-22 | 日本碍子株式会社 | 光学部品および照明装置 |
US11105486B2 (en) | 2018-02-19 | 2021-08-31 | Ngk Insulators, Ltd. | Optic and illumination device |
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