JP2016063090A - 太陽電池用有機−無機複合材料、太陽電池用光吸収層および太陽電池 - Google Patents

太陽電池用有機−無機複合材料、太陽電池用光吸収層および太陽電池 Download PDF

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裕子 竹岡
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Abstract

【課題】太陽電池に用いられる新規な材料を提供する。【解決手段】下記(1)または(2)に示される、太陽電池用有機−無機複合材料。(式中、R1、R2は各(11)、(21)で示される。MはPb、SnおよびEuからなる群から選択される金属であり、Xはハロゲンである。)(R1)2MX4(1)(R2)MX4(2)【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池用有機−無機複合材料、太陽電池用光吸収層および太陽電池に関する。
有機薄膜太陽電池は小型かつ軽量であることに加え、成形性が高いことから、現在のSi系太陽電池に代わるエネルギー素子として注目されている。その発電効率を高めるためには、太陽光の吸収量を増やし、吸収により生成した励起子を効果的にホールと電子への電荷分離し、電極に伝搬する材料を用いる必要がある。そのために、吸収領域の広いπ共役系高分子の開発などがおこなわれている。
また、技術分野は異なるが、π共役系高分子を用いる他の技術として、非特許文献1にはπ共役系高分子を導入した有機−無機超格子LB膜を作製する技術が記載されている。また、特許文献1には、π共役系分子を用いた電界発光素子に関する記載がある。
特許文献2には、有機薄膜受光素子の内部電場発生体を構成する強誘電性無機材料がペロブスカイト構造を有することが記載されている。
特許文献3には、π共役系有機ラジカル化合物を用いた光電変換素子に関する技術が記載されている。
特開2003−36977号公報 特開2008−103670号公報 特開2012−253012号公報
早田皓一、他2名、「π共役系高分子を有機層に導入した臭化鉛系層状ペロブスカイト有機−無機超格子LB膜の作製」、応用物理学会学術講演会講演予稿集、2012年、Vol.73、13p−H4−7
しかし、π共役系高分子としては、より複雑な分子構造を有する高分子が必要とされており、コストまたは汎用性の点でなお改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、太陽電池に用いられる新規な材料を提供する。
本発明によれば、
下記一般式(1)または(2)に示される組成を有し、層状ペロブスカイト型構造を含む、太陽電池用有機−無機複合材料が提供される。
(R12MX4 (1)
(上記一般式(1)中、R1は下記一般式(11)で示される。MはPb、SnおよびEuからなる群から選択される金属であり、Xはハロゲンである。)
(上記一般式(11)中、A11はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R11は環A11を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。)
(R2)MX4 (2)
(上記一般式(2)中、R2は下記一般式(21)で示される。MおよびXは一般式(1)と同じである。)
(上記一般式(21)中、A21はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R21およびR22は独立して環A21を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。R21およびR22は同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。)
また、本発明によれば、下記一般式(3)に示される化合物と、下記一般式(4)または(5)に示される化合物とが配合された、太陽電池用有機−無機複合材料が提供される。
MX2 (3)
(上記一般式(3)中、MはPb、SnおよびEuからなる群から選択される金属であり、Xはハロゲンである。)
(R1)X (4)
(上記一般式(4)中、R1は下記一般式(11)で示される。Xは一般式(3)と同じである。)
(上記一般式(11)中、A11はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R11は環A11を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。)
(R2)X2 (5)
(上記一般式(5)中、R2は下記一般式(21)で示される。Xは一般式(3)と同じである。)
(上記一般式(21)中、A21はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R21およびR22は独立して環A21を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。R21およびR22は同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。)
本発明によれば、前記本発明における太陽電池用有機−無機複合材料を含む、太陽電池用光吸収層が提供される。
また、本発明によれば、透明材料により形成された第一の電極、第二の電極および前記第一および第二の電極の間に設けられた光吸収層を含み、前記光吸収層が前記本発明における太陽電池用光吸収層を含む、太陽電池が提供される。
なお、これらの各構成の任意の組み合わせや、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた本発明の態様として有効である。
たとえば、本発明によれば、前記本発明における太陽電池用光吸収層を含む、太陽電池が提供される。
また、本発明によれば、前記本発明における太陽電池用有機−無機複合材料または太陽電池用光吸収層の太陽電池への使用が提供される。
また、本発明によれば、前記一般式(3)に示される化合物と、前記一般式(4)または(5)に示される化合物とを溶媒に溶解または分散させて、溶液または分散液を得る工程と、
前記溶液または前記分散液を成膜して太陽電池用光吸収層を形成する工程と、を含む、燃料電池用光吸収層の製造方法が提供される。
本発明によれば、太陽電池に用いられる新規な材料を提供することができる。
実施形態における有機−無機複合材料の構造を示す図である。 実施形態における太陽電池の構成を示す断面図である。 実施形態における太陽電池の構成を示す斜視図である。 実施例における化合物の同定結果を示す図である。 実施例における化合物の同定結果を示す図である。 実施例における膜の評価結果を示す図である。 実施例における膜の評価結果を示す図である。 実施例における膜の評価結果を示す図である。 実施例における膜の評価結果を示す図である。 実施例における膜の評価結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。
また、各実施形態に記載の構成はそれぞれ組み合わせて用いることができる。
(第一の実施形態)
本実施形態では、太陽電池に用いられる有機−無機複合材料について説明する。本実施形態の有機−無機複合材料は、下記一般式(1)または(2)に示される組成を有する。
(R12MX4 (1)
(上記一般式(1)中、R1は下記一般式(11)で示される。MはPb、SnおよびEuからなる群から選択される金属であり、Xはハロゲンである。)
(上記一般式(11)中、A11はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R11は環A11を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。)
(R2)MX4 (2)
(上記一般式(2)中、R2は下記一般式(21)で示される。MおよびXは一般式(1)と同じである。)
(上記一般式(21)中、A21はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R21およびR22は独立して環A21を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。R21およびR22は同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。)
また、一般式(1)および(2)に示した組成を有する材料は、層状ペロブスカイト型構造を含み、さらに具体的には、M2+、X-およびNH3 +により形成されるペロブスカイト構造を有する無機半導体層と、R1またはR2を含んで形成される有機半導体層とが交互に積層された二次元系有機−無機ペロブスカイト型構造となっている。
本実施形態の材料は、フラーレン誘導体層と無機半導体層が交互に積層した構造を有するため、光吸収強度が非常に強く、励起子を形成した後、有機層と無機層の界面で効率的に電荷分離が起こり、各層間を電子とホールが輸送される。このように、本実施形態の材料は、ホール輸送機能を有する層と電子輸送機能を有する層とが交互に設けられた構成となっている点で、従来の太陽電池用材料とは異なる機能を有する材料である。
以下、本実施形態の材料をさらに具体的に説明する。
一般式(1)および(2)において、Mは、ハロゲンおよび1級アミンとペロブスカイト型構造の無機半導体層を形成する2価の金属であり、Pb、SnおよびEuからなる群から選択される。
Xは、ハロゲンであり、具体的には、F、Cl、BrおよびIからなる群から選択される1種以上であり、好ましくはCl、BrおよびIからなる群から選択される1種以上である。
一般式(1)において、R1は一般式(11)で示され、フラーレンC60骨格を含むとともに、側鎖に1つのアミノ基を含む。また、一般式(2)において、R2は一般式(21)で示され、フラーレン骨格C60を含むとともに、側鎖に2つのアミノ基を含む。R1およびR2は、いずれも、ファンデルワールス相互作用により自己組織化して有機半導体層を形成する構造を含む。
以下、一般式(11)および(21)の順にさらに具体的に説明する。
一般式(11)において、A11は、フラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。環A11を構成する原子数はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含んで、たとえば3以上7以下である。また、環A11は炭素原子により構成されてもよいし、窒素原子等を含む複素環であってもよい。置換基として、たとえば炭素数1以上6以下の鎖状または環状炭化水素基が挙げられる。
また、一般式(11)において、R11は、環A11とアミノ基とを連結する基であり、環A11を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。R11が2価の基であるとき、その具体例として、炭素数1以上10以下の炭化水素基、エーテル結合を含む総炭素数1以上10以下の炭化水素基、エステル結合を含む総炭素数1以上10以下の炭化水素基が挙げられる。上記炭化水素基の具体例として、直鎖もしくは分岐鎖を有してもよい鎖状炭化水素基、シクロアルキル環または芳香環を含む炭化水素基が挙げられる。また、R11中の総炭素数は、有機半導体層の安定性を向上させる観点から、6以下が好ましい。
1として、さらに具体的には以下の一般式(12)または(13)で示されるものが挙げられる。
(上記一般式(12)中、R12は、単結合またはπ結合を含む2価の基である。R13は水素原子または非共有電子対であり、R14は炭素数1以上3以下のアルキル基である。R15は、水素原子または炭素数1以上5以下のアルキル基である。
また、上記一般式(13)中、R16は、単結合または炭素数1以上5以下のアルキレン基である。R17は、水素原子または炭素数1以上5以下のアルキル基である。)
12がπ結合を含む2価の基であるときの具体例として、−C64−基が挙げられる。
次に、一般式(21)は、1つのフラーレン骨格の側鎖に2つのアミノ基を有する構造であって、置換基の構成は一般式(11)に準じたものとすることができる。
すなわち、一般式(21)において、A21は、フラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。環A21を構成する原子数はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含んで、たとえば3以上7以下である。また、環A21は炭素原子により構成されてもよいし、窒素原子等を含む複素環であってもよい。置換基として、たとえば炭素数1以上6以下の鎖状または環状炭化水素基が挙げられる。
また、一般式(21)において、R21およびR22は、それぞれ独立して、環A21とアミノ基とを連結する基であり、環A21を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。R21またはR22が2価の基であるとき、その具体例として、炭素数1以上10以下の炭化水素基、エーテル結合を含む総炭素数1以上10以下の炭化水素基、エステル結合を含む総炭素数1以上10以下の炭化水素基が挙げられる。上記炭化水素基の具体例として、直鎖もしくは分岐鎖を有してもよい鎖状炭化水素基、シクロアルキル環または芳香環を含む炭化水素基が挙げられる。また、R21およびR22中の総炭素数は、有機半導体層の安定性を向上させる観点から、6以下が好ましい。
2として、さらに具体的には以下の一般式(22)または(23)で示されるものが挙げられる。
(上記一般式(22)中、R12〜R14は、上記一般式(12)におけるR12〜R14と同じである。R18は、単結合またはπ結合を含む2価の基である。
また、上記一般式(23)中、R16は、上記一般式(13)におけるR16と同じである。R19は、単結合または炭素数1以上5以下のアルキレン基である。)
18がπ結合を含む2価の基であるときの具体例として、−C64−基が挙げられる。
また、本実施形態の有機−無機複合材料は、たとえば下記一般式(3)に示される化合物と、下記一般式(4)または(5)に示される化合物とが配合されたものである。
MX2 (3)
(上記一般式(3)中、MはPb、SnおよびEuからなる群から選択される金属であり、Xはハロゲンである。)
(R1)X (4)
(上記一般式(4)中、R1は下記一般式(11)で示される。Xは一般式(3)と同じである。)
(R2)X2 (5)
(上記一般式(5)中、R2は下記一般式(21)で示される。Xは一般式(3)と同じである。)
一般式(3)〜(5)において、M、X、R1およびR2は、一般式(1)および(2)におけるM、X、R1およびR2と共通である。たとえばR1およびR2として、前述した一般式(11)〜(13)および(21)〜(23)に示されるものが挙げられる。
また、一般式(4)または(5)に示される化合物として、さらに具体的には以下のものが挙げられる。
次に、本実施形態における有機−無機複合材料の製造方法を説明する。
本実施形態における有機−無機複合材料は、たとえば一般式(3)に示される化合物と、一般式(4)または(5)に示される化合物とを配合する工程(工程1)を含む。
工程1においては、一般式(3)に示される化合物中の金属原子と一般式(4)または(5)中のアミノ基との比が、たとえば3:1〜1:3となるように、好ましくは2:1〜1:2となるように、さらに好ましくは1:2となるように配合する。
また、工程1において原料である有機アンモニウムとハロゲン化金属の種類を選択することにより、得られる材料の成分や特性を調整することができる。
また、本実施形態における有機−無機複合材料を膜状に形成する方法は、たとえば以下の手順を含む。
(工程11)一般式(3)に示される化合物と、一般式(4)または(5)に示される化合物とを溶媒に溶解または分散させて、溶液または分散液を得る工程、ならびに、
(工程12)工程11で得られた溶液または分散液を成膜して薄膜を形成する工程。
工程11において、溶媒の種類は、一般式(3)〜(5)の化合物の構造、溶解性等により選択することができ、たとえばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、γ‐ブチロラクトンなどが挙げられる。
また、本実施形態における有機−無機複合材料を膜状に形成する方法に特に制限はなく、スピンコート法、蒸着法、Self-assembly法、Self-intercalation法などを用いることができる。
スピンコート法を用いる場合、有機アミンのハロゲン化水素酸塩(RNH3X)とハロゲン化金属をモル比2:1で溶解した混合溶液を基板上にスピンコートすることによって、層状ペロブスカイト化合物の配向性薄膜を得ることができる。スピンコートに最適な溶媒はハロゲン種によって異なり、ハロゲン種に応じて選択することができる。
蒸着法を用いる場合、ハロゲン化金属とハロゲン化水素酸塩を真空蒸着機内で共蒸着し、基板上に膜を形成させる。
Self-assembly法を用いる場合、親水性基板を有機アミン溶液、ハロゲン化金属溶液に交互に浸漬し、多層薄膜を形成する。
また、Self-intercalation法を用いる場合、あらかじめ基板上に有機物をスピンコートし、その有機薄膜をハロゲン化金属溶液に浸漬させ、徐々に有機薄膜中にハロゲン化鉛が浸入するのに伴って、結晶化が進行し、有機・無機複合体を作製する。
以上の手順により、本実施形態における有機−無機複合材料が得られる。得られた有機−無機複合材料の構造は、たとえばX線回折法により確認することができる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態の材料は、有機−無機ペロブスカイト型化合物である。有機−無機ペロブスカイト型化合物は原料の合成も容易であることに加え、成形加工も容易であるため、産業上での利用可能性が高い。また、本実施形態の材料では、原料である有機アンモニウムとハロゲン化金属の種類を自在に変化させることが可能であり、吸収領域や光伝導性等の物性の調整が容易である。また、素子作製時の薄膜化も、スピンコート法、蒸着法、Self-assembly法、Self-intercalation法などの簡易な手法を利用することができ、工業化に向けても非常に有利である。
以下、図1(a)および図1(b)を参照して、本実施形態における材料の特性を説明する。
図1(a)は、有機−無機ペロブスカイト型化合物の構造を示す図であり、図1(b)は、本実施形態における有機−無機複合材料の構造を示す図である。
図1(a)においては、有機層が絶縁体層であり、量子井戸構造が形成される。これに対し、図1(b)では、有機層中にフラーレン誘導体が導入されているため、有機層が電子アクセプター性を有する半導体層として機能する。これにより、本実施形態の材料は、ホール輸送機能を有する層と電子輸送機能を有する層とが交互に配置された構造を備え、たとえば選択的な電荷分離と輸送が可能となる。よって、本実施形態の材料は、たとえば太陽電池の光吸収層として好適に用いることができる。
(第二の実施形態)
本実施形態は、第一の実施形態における有機−無機複合材料を用いた太陽電池に関する。太陽電池の種類に制限はなく、たとえば固体型太陽電池が挙げられ、さらに具体的には有機薄膜太陽電池等の薄膜型太陽電池が挙げられる。
図2は、本実施形態における太陽電池の構成を示す断面図である。図2に示した太陽電池100は、透明材料により形成された第一の電極103、第二の電極107、および、第一の電極103と第二の電極107との間に設けられた光吸収層105を含む。
光吸収層105は、第一の実施形態に記載の有機−無機複合材料を含む。また、光吸収層105は、第一の実施形態に記載の有機−無機複合材料を含む太陽電池用光吸収層である。
光吸収層105の厚さは、光吸収性の観点からは、厚すぎないことが好ましく、また、ホールの移動の観点からも厚すぎないことが好ましい。
第一の電極103は、導電性を有する透明材料により構成される。第一の電極103の材料の具体例として、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(Fluorine-doped tin oxide:FTO)等が挙げられる。
第一の電極103のシート抵抗値は、たとえば20(Ω/sq.)以下とする。また、第一の電極103の厚さは、シート抵抗値を充分に低減する観点から、たとえば100nm以上とする。
第二の電極107は、導電性材料により構成される。第二の電極107の材料の具体例として、Al、Cu、Ag、Au、Pt等の金属およびこれらの合金が挙げられる。
第二の電極107の厚さは、抵抗値の軽減の観点からたとえば100nm以上とする。
また、太陽電池100は、たとえば、第一の電極103および第二の電極107の一方の上に、第一の実施形態に記載の方法で有機−無機複合材料を成膜して光吸収層105を形成し、光吸収層105上に他方の電極を配置することにより得ることができる。
図3は、太陽電池の他の構成を示す斜視図である。図3に示した太陽電池110は、基板101、第一の電極103、正孔輸送層109、光吸収層105および第二の電極107がこの順に積層された構成となっている。
基板101の材料としては、透明材料が挙げられ、さらに具体的には、ガラス等の無機材料;ポリエチレン系高分子、ポリエチレンテレフタレート等の有機材料が挙げられる。
また、正孔輸送層109の材料としては、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート))等のポリチオフェン系ポリマーなどが挙げられる。
なお、図3においては、第一の電極103に接して基板101を設けたため、基板101を透明材料により構成することが好ましい。一方、基板を第二の電極107上に設けてもよく、このとき基板を不透明材料により構成してもよい。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態においては、光吸収層105に第一の実施形態に記載の有機−無機複合材料が用いられる。このため、図3に示した太陽電池110はもちろんのこと、図2に示した太陽電池100のように正孔輸送層109を設けない場合においても光電流を安定的に得ることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
はじめに、各例で得られた化合物または材料の同定方法または評価方法を以下に示す。
(Electron Ionization Mass Spectrometry (EI-MS))
試料10 mgをサンプル瓶に量り取り、磁場型二重収束質量分析計JMS-700V型(JEOL社製)により測定をおこなった。測定条件はスキャン回数100回前後、スペクトルタイプはレギュラー、測定温度は1回目が10℃前後、以後スキャン回数を追うごとに昇温した。
(Fast Atom Bombardment Mass Spectrometry (FAB-MS) )
試料10 mgを量り取り、磁場型二重収束質量分析計JMS-700V型(JEOL社製)により測定をおこなった。高速原子衝突法(FAB法)を用いた。EAF-IとDAF-I2のマトリックスにはYOKUDEL- FAB-Matrix (ジチオスレイトールとm-ニトロベンジルアルコールの一対一の混合物)を用いた。
(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization Time of Flight Mass Spectrometry (MALDI TOF-MS))
試料(約2 mg)をサンプルビンにとり、Chloroform(Sp)を少量加え懸濁液を調製した。これを測定プレートの上にキャストし、AXIMA-Performance (SHIMADZU社製)を用いて、測定(Installation: linear Mode)を行った。測定のmatrixには、2,5-dihydroxy benzoic acid(2,5-DHB)を使用した。測定条件を以下に示す。
測定範囲:m /z = 600〜2000
レーザー強度:Power 70〜85
1H核磁気共鳴分光(1H NMR)スペクトル測定)
試料10 mgを量り取り、carbon disulfide (CS2)と(CDCl3: 99.8+% D, stab. with silver foil, 0.03 v/v% Tetramethylsilane)1.0mLに溶解した。これをサンプレップ(Millipore Millex(登録商標)-FG (疎水性), 0.45 μm)でろ過し、減圧乾燥済みのNMR測定用サンプル管に移した。ECX-300 (JEOL社製)を用い、共鳴周波数500 MHz、スキャン回数16、スピニングは13 Hzで測定をおこなった。
(元素分析)
試料10 mgをサンプル瓶に測りとり、元素分析測定に用いた。測定装置はPerkin Elmer 2400-IIであり、スキャン回数は3回、測定温度は975℃、Pawa.9でおこなった。
(フーリエ変換型赤外分光FT-IR(KBr法)測定)
バックグラウンドを測定するために、臭化カリウムを用いた。乾燥したフラーレン誘導体をそれぞれ臭化カリウムとともに、乳鉢で粉砕し、圧縮成型をおこなった。測定装置にはNicolet 6700を用いた。測定条件は、以下のとおりである。
測定範囲:4000〜650 cm-1
積算回数:64
解像度:4 cm-1
Aperture:20
(X線回析)
作製した各膜のX線回折測定をRINT 2000 (Rigaku社製)により、対陰極金属Cu、管電流30 mA、管電圧40 kV、散乱スリット0.5°、走査速度2°/ min.、走査範囲1.5°≦2θ≦40°でおこなった。
(合成例1)
本例では、モノアミンフラーレン誘導体である[Ethyl-3-tert-butoxy-carbonylaminopropyl(1,2-methanofullerene C60)]-61,61 -dicarboxylate iodide (EAF-I)を以下の手順で合成した。
[Ethyl-3-(tert-butoxycarbonylaminopropyl)]malonateの合成
Tert-butyl-N-(3-hydroxy propyl)carbamate 2.5 g (14 mmol、ALDRICH社製)とpyridine 1.14 g (14 mmol)をdry metheylene chloride 200 mLに溶解させた。ethylmalonyl chloride 2.0 g (13 mmol)をdry methylene chloride 50 mLに溶解させ、約25分かけて滴下ロートから滴下した。窒素雰囲気下、室温で24時間、攪拌をおこなうと、溶液の色は無色透明溶液、赤色透明次いで青色透明へと変化した。反応溶液を精製水で3回洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去した。これをmethylene chloride に溶解させ、カラムクロマトグラフィー(和光純薬工業社製Wako gel-C300, ethyl acetate/hexane (1:1 v:v), Rf = 0.4)により精製した。溶媒をエバポレーターで留去し、減圧乾燥後、無色透明粘性液体を収率673.2 mg、収率17.9 %で得た。生成物の同定はEI-MS、1H NMR測定および元素分析によりおこなった。EI-MSにてm/z=289 に親イオンピークが観測され、m/z =188と233にフラグメントピークが確認されたことから、[Ethyl-3-(tert-butoxycarbonylaminopropyl)] malonateの合成が確認された:1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm) δ : 4.77 (1H, brs), 4.20-4.23 (4H, m), 3.38 (2H, s), 3.18- 3.24 (2H, q), 1.83-1.89 (2H, m), 1.44 (9H, s),1.29-1.32 (3H, t);EI-MS (m/z) for C13H23O6N calcd. 289.32482, obs. 289。
[Ethyl-3-tert-butoxy-carbonylaminopropyl(1,2-methanofullerene C60)]-61,61
-dicarboxylate (EAF)の合成
Fullerene C60 (MTR社製、99.95 %) 501 mg (0.696 mmol)とcarbon tetrabromide 345 mg (1.04 mmol)をtoluene 250 mLに加え、超音波を用いて溶解させた。Ethyl-3-(tert-butoxycarbonylaminopropyl)] malonate 308 mg (1.06 mmol)と1,8-diazabicyclo[5.4.0]under-7-ene (ALDRICH社製、98%) 0.3 mL (2 mmol)をtoluene 50 mLに溶解し、加えた。窒素雰囲気下、室温で4時間反応させた。反応溶液を精製水で3回洗浄後、硫酸ナトリウムで一晩乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(Wako gel C300、toluene)で未反応のフラーレンを取り除き、(Wako gel C300, toluene / ethyl acetate ((10:1 v:v), Rf = 0.4)により精製した。溶媒をエバポレーターで留去した後、減圧乾燥し、EAFを収量273.8 mg、収率38.9%で得た。生成物の同定はFAB-MS、1H NMR測定、元素分析およびFT-IR (KBr法)によりおこなった。FAB-MSにてm/z =1009に親イオンピークが観測され、m/z =909にフラグメントピークが確認されたことから、EAFの合成が確認された:1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm) δ : 4.77 (1H, brs), 4.54-4.62 (4H, m), 3.30-3.35 (2H, q), 2.01-2.09 (2H, m), 1.52-1.56 (3H, t), 1.46 (9H, s);FAB-MS (m/z) for C73H21O6N calcd. 1007.9509, obs. 1009。また、FT-IRスペクトルでは、各ピークの帰属が可能であった。
[Ethyl-3-tert-butoxy-carbonylaminopropyl(1,2-methanofullereneC60)]-61,61-dicarboxylate iodide (EAF-I)の合成
[Ethyl-3-tert-butoxy-carbonylaminopropyl(1,2-methanofullereneC60)]-61,61-dicarboxylate 45 mg(0.044 mmol)をchloroform 50 mLに溶解し、そこにhydroiodic acid (55〜58 wt.%、和光純薬工業社製、特級試薬) を16 mg加え、水浴中で24時間撹拌した。析出した茶色固体を吸引ろ過(ADVANTEC 0.2 μm)し、chlrorform、acetoneで洗浄後、減圧乾燥し、EAF-Iを収率673.2 mg、収率17.9%で得た。生成物の同定はFAB-MS、元素分析およびFT-IR (KBr法)によりおこなった。FAB-MS にてm/z=720と908にフラグメントピークが確認されたことから、EAF-Iの合成が確認された;FAB-MS (m/z) for C68H14O4N1 calcd. 908.8431, obs. 908。また、FT-IRスペクトルでは、各ピークの帰属が可能であった。
(合成例2)
本例では、ジアミンフラーレン誘導体であるDiaminopropyl(1,2-methanofullerene C60)-61,61-dicarboxylate diiodide (DAF-I2)を以下の手順で合成した。
Di[3-(tert-butoxycarbonylaminopropyl)]malonateの合成
Tert-butyl N-(3-hydroxy propyl)carbamate 5.0 g (0.029 mol)とpyridine 2.2 g (0.028 mol)をmethylene chloride 200 mLに加えて溶解させた。Malonyl chloride 2.0 g (0.014 mol)をmethylene chloride 50 mLに溶解させ、滴下ロートで約25分かけて滴下した。窒素雰囲気下で23時間、室温で撹拌をおこなうと、無色透明溶液から青色透明溶液へと変化した。得られた溶液を精製水で洗浄した。抽出後、有機層液に硫酸マグネシウムを加えて乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去した。これをmetheylene chlorideに溶解させ、カラムクロマトグラフィー(Wako gel C300, ethyl acetate / hexane (1:1, v:v), Rf = 0.5)により精製した。溶媒をエバポレーターで留去した後、減圧乾燥し、無色透明粘性液体を収量1.33 mg、収率23.1 %で得た。生成物の同定はEI-MS、1H NMR測定及び元素分析によりおこなった。EI-MSにて(M+H+) = 418に親イオンピークが観測され、Di[3-(tert-butoxycarbonylaminopro-pyl)]malonateの合成が確認された:1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm) δ : 4.80 (1H, t), 4.22 (2H, t), 3.46 (2H, s), 3.39 (2H, q), 1.63 (2H, m), 1.44 (9H, s);EI-MS for C19H34O8N2 calcd.418.4819, obs.(M+H+)418。
Diaminopropyl (1,2-methanofullerene C60)-61,61-dicarboxylate (DAF)の合成
Fullerene C60 (MTR社製、99.95 %) 0.500 g (0.65 mmol)とcarbon tetrabromide 0.331 g (0.998 mmol)をtoluene 250 mLに加え、超音波を用いて溶解させた。Di[3-(tert-butoxycarbonyl-aminopropyl)]malonate 0.416 g (0.994 mmol)と1,8-diazabicyclo- [5.4.0]undec-7-ene (55〜58 wt.%、和光純薬工業社製、特級試薬) 0.3 mLをtoluene 50 mLに溶解し、加えた。室温雰囲気下、室温で4時間反応させた。反応溶液を精製水で3回洗浄後、硫酸ナトリウムで一晩乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(Wako gel-C300, toluene)で未反応のフラーレンを取り除き、(Wako gel C300, toluene / ethyl acetate (10:1, v:v) , Rf = 0.4)により精製した。溶媒をエバポレーターで留去した後、減圧乾燥し、DAFを収量283.6 mg、収率35.9%で得た。生成物の同定はFAB-MS、1H NMR測定、元素分析およびFT-IR (KBr法)によりおこなった。FAB-MSにて(M+H+) =1138 に親イオンピークが観測され、m / z= 721, 936にフラグメントピークが観察されたことから、DAFの合成が確認された:1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm) δ : 4.91 (1H, t), 4.59-4.56 (2H, t), 3.36-3.30 (2H, q), 1.88-1.83 (2H,m), 1.46 (9H,s);FAB-MS for C79H32O8N2 :calcd.1137.108, obs.(M+H+)1138。また、FT-IRスペクトルでは、各ピークの帰属が可能であった。
Diaminopropyl(1,2-methanofullerene C60)-61,61-dicarboxylate diiodide (DAF-I2)の合成
Diaminopropyl(1,2-methanofullerene C60)-61,61-dicarboxylate 41mg (0.036 mmol)をchloroform 50 mLに溶解し、そこにhydroiodic acidを16 mg加え、水浴中で24時間撹拌した。析出した茶色固体を吸引ろ過(ADVANTEC 0.2 μm)し、chloroformで洗浄後、減圧乾燥してDAF-I2を収量30.9 mg、収率72%で得た。生成物の同定はFAB-MS、1H NMR測定、元素分析およびFT-IR (KBr法)によりおこなった。FAB-MSにて (M+H+) =936 に親イオンピークが観測され、m / z = 720にフラグメントピークが観察されたことから、DAF-I2の合成が確認された:FAB-MS for C69H18O4N2:calcd. 938.8923, obs. 936。また、FT-IRスペクトルでは、各ピークの帰属が可能であった。
(合成例3)
本例では、フラーレン誘導体であるN-methyl-2-(4-ammonium iodide-phenyl)-fulleropyrrolidine (AmPF)を以下の手順で合成した。
N-methyl-2-(4-nitrophenyl)-fulleropyrrolidine (NPF)の合成
C60 0.1 g (0.14 mmol)をtoluene 300 mLに溶解し、この溶液にN-methylglycine 0.0136 g (0.15 mmol)、及びp-nitrobenzaldehyde 0.0231 g (0.15 mmol)を加え、20時間加熱還流した。その後、溶媒を減圧下で留去し、茶褐色の粉末を得た。得られた茶褐色の粉末を減圧乾燥後、カラムクロマトグラフィー(Wakogel-C300 / benzene-petroleum ether)により精製し、NPFとした(平均収量80 mg、平均収率64 %)。得られたNPFはTOF-MS、1H-NMRにより同定を行った。
図4(a)は得られたNPFのTOF-MSを示す図である。また、図4(b)は、得られたNPFの1H-NMRの結果を示す図である。TOF-MSの結果から、NPFの分子量である898に親イオンピークを観察し、またフラグメントピークも確認できた。1H-NMRからは、主要なピークが観察され、積分比とプロトン比が一致した。これらのことから、NPFの合成を確認した。
N-methyl-2-(4-aminophenyl)-fulleropyrrolidine (APF)の合成
NPF 0.09 g (0.1 mmol)にchloroform 40 mLを加えて溶解し、ここに顆粒状のSn 2.3 gを加えて、激しく撹拌した。その後、塩酸水溶液(HCl : H2O = 1 : 1, vol) 10 mLを加えて、室温で48時間激しく撹拌した。これに飽和KOH水溶液を加えて中性とし、ろ過後、得られた溶液にchloroform 20 mLを加えて抽出した。抽出によって得られた褐色溶液(chloroform溶液)にNa2SO4を加えて一晩乾燥し、その後溶媒を減圧下で留去して茶色粉末得た。得られた茶色粉末を減圧乾燥後、カラムクロマトグラフィー(Wakogel-C300 / benzene-ether)により精製し、APFとした(平均収量50 mg、平均収率58 %)。得られたAPFはTOF-MS、1H-NMRにより同定を行った。
図5(a)は、APFのTOF-MSを示す図である。図5(b)は、APFの1H-NMRの結果を示す図である。TOF-MSの結果から、APFの分子量である868に親イオンピークを観察し、またフラグメントピークも確認できた。1H-NMRからは、主要なピークが観察され、積分比とプロトン比が一致した。これらのことから、APFの合成を確認した。
N-methyl-2-(4-ammonium iodide-phenyl)-fulleropyrrolidine (AmPF)の合成
得られたAPF (90 mg)をchloroform (80 mL)に溶解し、そこにヨウ化水素酸 (57 %a.q.、23 mg)を加え、氷浴で一昼夜攪拌した。析出した茶色物をろ別し、chloroformで洗浄後、減圧下で一晩乾燥してAmPFとした(平均収率94 %)。
(フラーレン誘導体の評価)
以上の合成例で得られたフラーレン誘導体の評価結果を以下に示す。
(溶解性)
合成例1〜3で得られた各フラーレン誘導体の溶解性を評価した。結果を表1に示す。表1中、各記号は以下を示す:
◎:10 mg mL-1以上可溶、
○:2 mg mL-1より大きく10 mg mL-1未満可溶、
△:2 mg mL-1以下可溶、
×:不溶。
表1に示したように、AmPF-Iの良溶媒は、DMFである。AmPF-Iは、3日間60 ℃で撹拌することによりDMFに溶解した。また、EAF-IとDAF-I2では、良溶媒であるDMFに室温で容易に溶解し、AmPF-Iと比較しDMFに対する溶解性がさらに向上した。
(実施例1)
本実施例では、合成例1で得られたEAF-Iを用いてペロブスカイト膜を作製した。
(キャスト膜の作製)
EAF-IとPbI2を物質量比2:1で混合し、DMFに溶解させた。EAF-IとPbI2との混合溶液は、室温で溶解させた。それぞれの溶液を、ピランハ処理によって親水化した石英基板及び金属基板に滴下し、窒素雰囲気下、60 ℃のヒートスターラー上でキャスト膜を得た。
((EAF)2PbI4膜のXRD測定)
合成例1で得られたEAF-Iおよび(EAF)2PbI4膜のX線回折測定結果をそれぞれ図6(a)および図6(b)にそれぞれ示す。
図6(b)のcast膜では、3.3°に回折ピークが観察された。この回折ピークは、無機層の面間隔26.8オングストロームに相当し、三次の回折まで観察された。Gaussian 09で計算したフラーレン誘導体モデルを図6(c)に示した。Gaussian 09によって計算したEAF-Iの大きさは14.2オングストロームである。
複合膜を作製した場合、上記に示した単分子のEAF-Iの側鎖は、周囲のヨウ化鉛の影響を受けてアミノ基部分が垂直な方向に変化していると考えられる。X線回折測定の結果と組成を合わせて考察すると、図6(d)に示したように無機層間にEAFが1層に規則正しく配列した有機-無機層状ペロブスカイト薄膜を形成していると考えられる。
(実施例2)
本実施例では、合成例2で得られたDAF-I2を用いてペロブスカイト膜を作製した。
(キャスト膜の作製およびXRD測定)
DAF-I2とPbI2を物質量比2:1で混合し、DMFに溶解させた。DAF-I2とPbI2との混合溶液は、室温で溶解させた。それぞれの溶液を、ピランハ処理によって親水化した石英基板及び金属基板に滴下し、窒素雰囲気下、60 ℃のヒートスターラー上でキャスト膜を得た。
(DAF)PbI4膜のX線回折測定結果を図7(a)に示す。図7(a)のcast膜では、2.0°に回折ピークが観察された。この回折ピークは、無機層の面間隔44.6オングストロームに相当し、2次の回折まで観察された。Gaussian 09で計算したフラーレン誘導体モデルを図7(b)に示した。Gaussian 09によって計算したDAF-I2の大きさは12.8オングストロームである。
単分子のDAF-I2は、側鎖のアルキル基がフラーレンに対して平行に存在していることが分かる。複合膜を作製した場合、これらのフラーレン誘導体DAF-I2の側鎖は、周囲のヨウ化鉛の影響を受け、柔軟なアルキル鎖が回転し、アミノ基部分を垂直な方向に変化されていると考えている。X線回折測定の結果と組成を合わせて考えると、図7(c)に示した様に無機層間にDAFが2層に規則正しく配列した有機-無機層状ペロブスカイト薄膜を形成していると考えられる。
(Self-intercalation膜の作製およびXRD測定)
親水化処理した石英と未処理の金基板を用いて、以下の手順でself-intercalation膜の作製をおこなった。
1.DAF-I2 40 mg mL-1 DMF溶液を調製し、窒素雰囲気下、60 ℃でキャスト膜を作製
2.室温下減圧乾燥
3.PbI2 1,4-dioxane (20 g L-1)溶液に20分間浸漬
4.N2ガンにより乾燥
なお、上記1.において、キャスト膜の作製は上述した(DAF)PbI4キャスト膜の作製方法に準じておこなった。
Self-intercalation法を用いて得られた(DAF)PbI4膜についてXRD測定をおこなった。
図8(a)は、DAF-I2 cast膜をヨウ化鉛溶液中に50分間浸漬させたself-intercalation膜のX線回折測定結果を示す図である。また、図8(b)は、DAF-I2のself-intercalation膜の構成を模式的に示す図である。
図8(a)に示したように、DAF-I2キャスト膜をPbI2溶液に浸漬した結果、新たなピークが2.9° (30.4オングストローム) に観察された。親水性石英基板上にランダムにキャストされていたフラーレン誘導体をPbI2溶液に浸漬させることで、膜内にPbI2がインターカレートされ、新たな回折ピークが発現したと考えられる。
キャスト法を用いて作製したペロブスカイト膜と比較し、self-intercalation膜では無機層間隔が狭いことが分かった。これはゲストであるヨウ化鉛がホストのフラーレン誘導体層に挿入される際、フラーレン誘導体層により2方向から束縛された環境下であるため、異なった無機層間隔を形成したと推察される。また、このピークは浸漬時間に伴い増大したことから、intercalation法により、(DAF)PbI4の形成が進行することが分かった。浸漬時間が40分を超えた辺りから、11.6° (7.6オングストローム)にPbI2に起因する回折ピークが確認され、膜表面に堆積していることが示唆された。これらの結果より、フラーレン誘導体膜へのPbI2の挿入が、約40分で完全に終了することが分かった。
(実施例3)
本実施例では、 (EAF)2PbI4のキャスト膜を用いて以下の方法で暗電流および光電流を測定することにより、光導電率を調べた。
EAF-IとPbI2を物質量比2:1で混合し、DMFに溶解させた。EAF-IとPbI2との混合溶液は、室温で溶解させた。それぞれの溶液を、櫛型電極(BAS社製 くし型電極Au 10mm (コードNo.011064))上に滴下し、窒素雰囲気下、60 ℃のヒートスターラー上でキャスト膜を得た(分析窓:2×3 mm)。
キャスト膜が形成された櫛形電極を電圧源(KEITHLEY 2400 Source Meter)に接続し、印加電圧を変化させた際の電流値を、直列につないだKEITHLEY 617 Programmable Elecrometorを用いて測定した。
また、光電流の測定の際には、Solar Simulator (Peccell、PEC-L11)によるAM1.5Gの白色光を用いてキャスト膜が形成された櫛形電極に光照射した。キャスト膜は線源より2 cm程離したところに配置した。キャスト膜に光を照射した場合の電流値を光電流、照射しない場合の電流値を暗電流とした。
測定範囲 :-1.0 〜 1.0 V
ステップ幅 :0.1
照射光強度 :79 mW cm-2
くし型金電極上に作製した(EAF)2PbI4キャスト膜に光を照射して暗電流、光電流を測定した際のI-V特性を図9に示す。図9より、(EAF)2PbI4の光電流値は、1.0 Vのバイアス電圧下で7.81 nAであった。
(実施例4)
本実施例では、(EAF)2PbI4 を光吸収層の材料として用いて光電変換素子を作製した。
ITO基板のパターニング
ITO(面抵抗15 Ω/□)基板(4 cm × 2 cm)の中央にメンディングテープを隙間なく巻き、幅5 mmに切り、塩酸30 mL、硝酸10 mLを混合した王水に約6分浸した。精製水で洗浄後、テープをはがし乾燥させた(エッチング)。
エッチングしたITO基板をヘキサン、クロロホルム、エタノールの順に超音波洗浄機を用いてそれぞれ20分間洗浄した。ドライヤーで乾燥させ、UVオゾンクリーナー(Nippon Laser and Electronics社製)で10分間クリーニングした。
正孔輸送層の作製
次に、市販のPEDOT:PSSを2-propanol (Wako, infinity pure)と混合し、30分間超音波処理した。この溶液を前述の手順でパターニングしたITO基板上に滴下し、スピンコート(MIKASA Spincoater)した。この基板を150 ℃で2時間、窒素雰囲気下のホットプレート上で乾燥させた。
光吸収層の作製
フラーレン誘導体(EAF)2PbI4溶液を正孔輸送層の作製を終えた基板上に滴下し、SPINNER-1H-III (ミカサセミコンダクター社製)を用いて1000 rpm−10 s、2000 rpm−10 s、slope−5 sの条件で回転させ、その後室温で減圧乾燥してspin-coat膜を得た。
Al電極の蒸着と光電変換素子特性評価
ITOラインと直交するように幅2 mmのスリットを有するメタルマスク(板厚0.5 mm)を取り付け、電子化学天秤により質量を量ったAl(99.999 %, 高純度化学研究所)をるつぼに入れ、小型真空蒸着機(ULVAC社, VPC-260F)により真空排気した系内で、抵抗加熱蒸発電源(ULVAC社, PSE-160M STAMA)により、るつぼ内のAlを素子に加熱蒸着させた。蒸着は水晶発振式製膜コントローラ(ULVAC社, CRTM-6000)により蒸着速度を0.15 nm/secに制御しおこなった。有効素子面積は5 mm×2 mmとした。
CathodeにAl電極を蒸着した素子に対し、ITO電極を露出させるため、有機溶媒(クロロホルム、メタノール)でITO電極上の有機層を拭き取り、露出したITO電極に対し、超音波はんだ付け装置(黒田テクノ株式会社、SUNBONDER USM-IV)を用いて、セラソルザをはんだ付けした。また、Al電極上に銀ペースト(シルベストP255)を塗布した。ITO電極側に赤のワニ口をかませ、Al電極上の銀ペーストに測定プローブを接触させ、それぞれのバナナクリップを2400 Source Meter (KEITHLEY)と繋ぎ、Solar Simulator (Peccell、PEC-L11)によるAM1.5Gの白色光照射下で測定をおこなった。以下に測定条件を示す。
測定範囲 :-0.4 〜 1.0 V
ステップ幅 :0.01
照射光強度 :79 mW cm-2
得られたITO/PEDOT:PSS/(EAF)2PbI4/Alからなる光電変換素子のI-V特性の評価結果を図10に示す。
図10より、(EAF)2PbI4を光吸収層に用いたI-V曲線から得られた最大光電変換特性は、短絡電流密度(JSC) 0.007 mA cm-2、開放電圧(VOC) 0.24 V、曲線因子(FF) 0.24、光電変換効率(PCE) 0.00051%であった。
100 太陽電池
101 基板
103 第一の電極
105 光吸収層
107 第二の電極
109 正孔輸送層

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)または(2)に示される組成を有し、層状ペロブスカイト型構造を含む、太陽電池用有機−無機複合材料。
    (R12MX4 (1)
    (上記一般式(1)中、R1は下記一般式(11)で示される。MはPb、SnおよびEuからなる群から選択される金属であり、Xはハロゲンである。)
    (上記一般式(11)中、A11はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R11は環A11を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。)
    (R2)MX4 (2)
    (上記一般式(2)中、R2は下記一般式(21)で示される。MおよびXは一般式(1)と同じである。)
    (上記一般式(21)中、A21はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R21およびR22は独立して環A21を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。R21およびR22は同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。)
  2. 下記一般式(3)に示される化合物と、下記一般式(4)または(5)に示される化合物とが配合された、太陽電池用有機−無機複合材料。
    MX2 (3)
    (上記一般式(3)中、MはPb、SnおよびEuからなる群から選択される金属であり、Xはハロゲンである。)
    (R1)X (4)
    (上記一般式(4)中、R1は下記一般式(11)で示される。Xは一般式(3)と同じである。)
    (上記一般式(11)中、A11はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R11は環A11を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。)
    (R2)X2 (5)
    (上記一般式(5)中、R2は下記一般式(21)で示される。Xは一般式(3)と同じである。)
    (上記一般式(21)中、A21はフラーレンC60を構成する2つの炭素原子を含む環であり、置換基を有してもよい。R21およびR22は独立して環A21を構成する原子に結合し置換基を有してもよい2価の基または単結合である。R21およびR22は同じ原子に結合していても異なる原子に結合していてもよい。)
  3. 請求項1または2に記載の太陽電池用有機−無機複合材料を含む、太陽電池用光吸収層。
  4. 透明材料により形成された第一の電極、第二の電極および前記第一および第二の電極の間に設けられた光吸収層を含み、
    前記光吸収層が請求項3に記載の太陽電池用光吸収層を含む、太陽電池。
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